インフルエンザの話が出たところで、一般風邪の話も。
「風邪ひとつひかない」という言い方は、健康体の表現として使います。
職場にも、十数年風邪をひいていないという同僚がいますが、実は風邪をひかないということが、それほど良いことではないという恐い側面もあります。
風邪の原因は、ほとんどがウイルスによるものです。
ウイルスが鼻の奥や、喉に付着し、細胞に侵入、増殖して炎症を起こすというのが、風邪のメカニズムです。
しかし、ウイルスが体内に入ってきたとしても、必ず発病するとは限りません。
多くの場合、身体の免疫作用が働き、ただちに退治してしまいます。
具体的には、白血球の中のリンパ球がウイルスを退治します。
何らかの事情で、退治しそこなって増殖を許した場合、免疫反応が激しくなり、生活に支障が出るほどの症状になります。
鼻水があふれたり、咳が止まらなくなったり、発熱したりするのはウイルスが悪さをするのではなくて、自分自身の免疫作用の表れなのです。
身体がウイルスと戦っているのですから、薬で止めたりしてはいけません。
風邪は休んでいれば、自然に治る仕組みになっているのです。
どうしても休めなくて、症状が出ていては困る場合にのみ、治りが遅くなるのを覚悟して、咳止めや鼻水止めを呑むのは、社会に生きるものとして仕方がないことですが、基本は症状を抑えてはいけません。
風邪をひくときは、身体が休息を求めている時です。
季節の変動に対応し切れなかったり、過労や睡眠不足で身体の各所に修復の必要があるときに風邪をひきます。
だから、身体の訴えに従って、安静にするのが正しい対処法です。
これは、インフルエンザでも同じです。
薬でウイルスは殺せません。
なぜなら、ウイルスは生きてはいないからです。
ウイルスは遺伝子を持ったタンパク質の固体で、細胞に進入して初めて命を持ちます。
抗生物質で細菌は殺せるので、細菌による炎症が発生した場合は有効ですが、ウイルスが原因の風邪には無意味です。
逆の見方だと、人間は、身体を休めたい時に、風邪をひくようになっているとも言えます。
車の定期点検のように、身体も定期的に修理したいのです。
身体を修理するのは、副交感神経です。
副交感神経は身体が休んでいる時に働きます。
だから、休まないと修理ができないのです。
「風邪をひくのはたるんでいるからだ」と言うのは、ある意味当たっています。
気を引き締めている時は、交感神経モードになっているので、免疫作用が働かず、風邪の症状も出ません。
朝、具合が悪かったんだけど、無理して出てきたら症状が治まって、帰ってきたら重症になっていたという経験はないですか。
朝起きたときは副交感神経が優位で、免疫作用が働いて風邪の症状が出ているのですが、外に出ると交感神経が優位となり、免疫が抑えられ症状が出なくて、帰ってきて副交感神経モードにもどったら、炎症が進んで重症化してしまっていたということです。
風邪薬で症状が治まるのは、カフェインやエフェドリンなどの興奮剤で交感神経モードになるからです。
繰り返しますが、薬は風邪を治しているわけではありません。
風邪の症状を抑え込んでいるだけです。
インフルエンザは最近もどんどん進化していますが、鼻風邪になるライノウイルスや咳のでるアデノウイルスなどの一般風邪のウイルスは、何千年も人間と付き合っています。
本来、免疫システムは一度感染すると、抗体を作って防御するので再感染することがありません。
しかし、風邪は何度でもひきます。
これは、身体が風邪ウイルスをさほど拒んでいないということです。
つまり、メンテナンスのきっかけ作りのために、風邪ウイルスを利用しているとも言えます。
人間とウイルスはある部分では共生しているのです。
風邪をひくと、発熱します。
これは白血球が病原体を発見すると、サイトカインという物質を放出し、その作用で発熱が引き起こされるからです。
身体の節々が痛むのも、このサイトカインのせいです。
身体を動かないようにして、発熱を起こし、体中の病原体を殺します。
この時、熱に弱いがん細胞も退治してしまいます。
定期的な風邪による発熱によって、細胞分裂ミスでできたがん細胞も始末しているのです。
つまり、この定期的な棚ざらいを行わないと、がん細胞の発生を見逃す可能性が高くなるのです。
通常、がん細胞はナチュラルキラー細胞が専門で片づけることになっていますが、陰に隠れて見逃されたがん細胞が増殖して、がんに発展することもあります。
がんでなくても、身体の損傷は何かの形で修復しなければなりません。
神経組織や、血管は傷のまま放って置くと、重篤な病気につながりかねません。
だから、風邪に見舞われたら、休憩をするサインだと思って休みましょう。
風邪をひかない頑健な肉体の持ち主の場合は、別の方法で修復作業をするようにして下さい。
その方法は、副交感神経モードに誘う、リラックスをすることです。
ヨーガや半身浴、そして腹式呼吸は副交感神経モードに導きます。
ほんわか幸せ気分になれれば、免疫が活発化されます。
その修復作業をちゃんとやっていれば、わざわざ風邪で休む必要はありません。
免疫力を上げる生活をすることが、一番の風邪予防になるのです。
さらに、風邪予防で巷間言われていることに一言文句をつけます。
風邪予防には「うがい、手洗い、マスクの着用」と言われています。
一見正しいスローガンに見えますが、そうでしょうか。
まず"うがい"ですが、風邪ウイルスの繁殖する部分、鼻風邪を引き起こす鼻の奥の洗浄にはなっていません。
さらに咳風邪を引き起こす気管支にも届きません。
そこまで入れたら咽ますし、肺炎になりかねません。
鼻、喉ともに関係のない部分の洗浄をしているだけで、直接効果を及ぼすものにはなりません。
イソジンなどの消毒薬を使うと、口内や喉の常在菌を殺してしまうので、かえって抵抗力を落とすことになります。
うがいに効果を持たせるには、うがいをしたら液を、吐き出さずそのまま飲んでしまえば、下気道を洗うことができるので効果があります。
その時は消毒薬ではなく、飲んでも大丈夫なお茶などにしなければなりません。
"手洗い"はどうでしょう。
「うがいより手洗い」などと最近言われるようになりました。
ウイルス(鼻風邪の原因であるライノウイルス)のついた手から接触感染するのを防ぐのが目的ですが、感染者の鼻水を触ってしまった人が、鼻をほじったら感染するかもしれませんが、その他の場合、例えば口から入っても、風邪ウイルスはそのままお腹で消化されてしまうので感染しません。
風邪は鼻から入ってきます。
感染者の飛沫が原因なので、いかに感染者と同じ空気を吸わないかがポイントなのです。
では、鼻から入る空気を濾過する"マスク"はどうでしょう。
マスクの眼の広さは5ミクロン、ウイルスの大きさは0.1ミクロン。
50倍の大きさの穴ですから、空中に浮遊するウイルスを止めることはできません。
つまりマスクは予防の効果はありません。
ただし、風邪をひいている人の咳・くしゃみは、水分に覆われて5ミクロン位になっているので、放出するのを防ぐことはできます。
マスクは予防ではなく、拡散防止に役立つものです。
つまり、マスクは風邪をひいている人が装着すべき物で、引いてない人がマスクをつけてもあまり意味がありません。
せいぜい喉の乾燥を防ぐ程度。
乾燥といえば、"加湿器"ですが、これも部屋にカビをはやすことのデメリットのほうが多いのであまりお勧めはしません。
最後に、風邪対策の食品を。
まず、なんといっても
"ショウガ"。
http://plaza.rakuten.co.jp/sontiti/diary/201203230000/
ジンゲオール・ショウガオールで身体を温め、免疫力をあげます。
"ネギ・ニンニク・タマネギ"
辛味成分のアリシンが、血行促進、ビタミンB1の吸収を促進、神経を癒し、血液をサラサラにします。
"ビタミンC"
ビタミンCは細胞をつなぐコラーゲンを作るのに関与します。
つまり、細胞を強くして、ウイルスの進入を防ぎます。
さらに、白血球を強化し、ビタミンC自身も殺菌効果を持ちます。
どんな食品に多く含まれるかと言うと、当然果物・野菜。
しかし、ビタミンCは熱に弱いので、料理に使うなら熱に強いレンコン・じゃがいも・さつまいもなどがお勧めです。
"食物繊維"
免疫力を高めるには、腸内環境を良くすることです。
ビフィズス菌などの善玉菌を増やすには、食物繊維が必要です。
腸内環境の悪い人は、便秘をはじめ、いろいろな不具合が生まれます。
その他、各種ビタミン、ミネラルの多い食事。
つまりはこんな、
http://plaza.rakuten.co.jp/sontiti/diary/201202220001/
普段、身体に良い食品が、風邪予防に向いている食品です。
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