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五月一日に脳梗塞で鹿児島医療センターに入院し、五月二十日に同センターを退院し、その後は自宅から週三回の透析治療の病院通いと週1回のリハビリセンター通い以外に外出することはなかったのですが昨日(六月二十七日)久しぶりに山田洋次監督作品映画「家族はつらいよ2」鑑賞のためにTOHOシネマズ与次郎まで出掛けました。
久しぶりの街歩きですが、驚いたことは映画館内にたどり着くまでに街の各所に設置された鏡に写る我が姿です。そこには危なっかしい足取りでヨタヨタ、ひょろひょろと歩く貧相な老人の姿が写っていました。そんな我が姿に非常なショックをうけながら鑑賞したのがこの映画です。
この映画は、熟年離婚をめぐる平田家の大騒動を描いた喜劇映画「家族はつらいよ」の続編で、「家族はつらいよ」がそれなりのヒット作品になったので、柳の下に泥鰌と同じキャストで続編を制作したものと思われます。すなわち、平田家の頑固爺さん周造と富子夫婦(橋爪功、吉行和子)、長男夫婦の幸之助、史枝(西村雅彦、夏川結衣)、長女夫婦の金井泰蔵、成子夫婦(林家正蔵、中嶋朋子)、結婚して新たに一所帯を築いた次男夫婦の庄太と憲子(妻夫木聡と蒼井優)をメインキャストにして、73歳になっても自動車を乗り回して、車体を凸凹にしているいる周造から運転免許証を返上させようとして家族会議を開く平田家のドタバタ喜劇を描いたものです。
しかし、この喜劇に登場する周造の高校時代の同級生の丸田吟平の突然の死去を描いた「無縁社会」のエピソードが強く胸に響くものがありました。映画では、大きな呉服屋の跡取りとして生まれた吟平が、事業に失敗し、借金を背負い込み、故郷の一族からは縁を切られ、年老いて東京に流れ着き、カンカン照りの工事現場で自動車整理の指揮棒を振っている姿を見掛けた周造が気の毒に思い、彼のために同窓会を開きます。
私はこの吟平のために開いた同窓会を彼のためにも余計なお世話だと強く思ったのですが、映画でこの寂しい独居老人が最後に同級生と楽しく会話し、平田家の温かい部屋で死去し、その平田家の人々から火葬場で見送られたことはせめてもの幸せだったのではないかと後で思いました。
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