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ブリジット・オベールハヤカワ文庫☆☆☆☆☆ これも、ニースの歓楽街(だと思う…)を舞台にした、トランスセクシュアル(日本風にいうとニューハーフ)のボーを主人公に、彼女の周りで次々に起こる殺人事件と、その容疑者にされて犯人探しを始める彼女の話。 とにかく、ボーはオトコのシュミがサイアク(-_-)。先天的・後天的問わず、女の敵みたいなヤツ。それでも、一途に思いつづけるのだ。ちょっとストーカー入ってないか???と思えなくもないんだが。 これも結構痛そうな描写が多い(+_+)。ボーは子供の頃から虐待を受けたという設定が痛々しい。それでも、まともなオトコさえ捕まえられれば、幸せになれそうなのに、オトコのシュミが悪いのよねぇ。 以前にもこの著者の別の作品を読んだことがあるのだが、どーも神経症っぽいキャラが多いのがちょっと苦手。これも、それっぽいのが出てくるし、ボー自身にちょっとそれっぽいところがあるような。。。 でもまあ、面白いことは面白かった。最後は一気読みしちゃった。
May 28, 2004
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ブライアン・ラムレイ(解説朝松健)創元推理文庫☆☆☆☆☆ ラヴクラフトのクトゥルー神話を元に、それらの魔法に通じ、正義のために使うタイタス・クロウの活躍を描く。 暗黒神話+シャーロック・ホームズの冒険といった感じ。短編集。タイタス・クロウというキャラクターの生涯の紹介。 どうも買ったはいいが、とっつきにくくて、しばらく積読だったが、いざ読んでみると面白かった。伝奇色が強く、かなり好みのタイプの小説。暗黒神話は十年以上前に栗本薫の「魔界水滸伝」程度の知識しかないのだが、それでも特に不自由は感じなかった。 長編も出版されているのだろうか? ちょっと探してみよう。
May 26, 2004
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林信吾平凡社新書☆☆☆☆ イギリスという国のごく僅かな側面だけを見て、かの国では~みたいな日本における他国礼讃を批判した本。 これを読んで、お気に入りのミステリの主人公ダルジール(ホントはディーエルと読む)警視のトレードマークにもなっている言動が、英国中流階級が最も軽蔑するワーキングクラスのおっさんの言動に他ならない、というのがよっく分かった(^_^;)。 まあ、日本人が憧れるのは「イギリス」であり「英国」なのであって、'United Kingdom'でも'England'、'Britten'etc.でもないのだ。日本がマダムバタフライの国じゃないように。 また、イギリスの植民地統治が巧妙あるいはいい加減だったせいで、今多くの国際紛争が起こっている。それにしたって、ある意味階級意識の強いイギリスであったからそうなったのであって、そういった統治のヘタな日本人ではまた違った結果になっている。 最近↑のダルジール警視シリーズや英国妖異譚シリーズ、ハリーポッターなど、イギリスを舞台にした小説にお気に入りが多いので、その勉強用だった。でも、あまりピンとこなかったかな(^_^;)。
May 21, 2004
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鯨統一郎祥伝社文庫☆☆☆☆☆ 私も子供の頃、アニメの一休さんに親しんだ年代である(^_^;)。 蜷川新右衛門、足利義満、世阿弥、山椒太夫…。時の有名人や、アニメで聞いたことのある名前も出てくる。しかし、一休さんはアニメの頃よりは少々大きくなっているようだ。読んでいると、本当に「好き、好き、好き、好き、好き、好き~、一休~さん」とあのオープニングが鳴り始める。 ストーリーは大文字焼の洛中。故一休宗純の最後の愛人だった森侍者の昔語りから始まる。 まだ、一休が建仁寺の小坊主だったころに遭遇した、北山第(後の金閣のあたり)で発生した密室(ひそかむろ)での殺人。被害者は足利義満。容疑者多数。それを、小坊主とは思えぬ知恵で解決し、同時に義満の目論見とそれが潰えるまで。 ミステリとしては、ちょ~っと名探偵一休を活躍させるために、時代設定として如何なものか、わざとらしく作った出来事が多いような気がする。殺人事件のトリックは個人的にはイマイチだなぁ…。ミスリードの仕方はまだしも。小説としては、漫画みたいな感じで面白いんだけど。 新右衛門どのが、いい味出してる。このキャラって、名探偵に協力的で、それなりに優秀な引き立て役の警官である。 解説に書いてあったのだが、辻真先さんが、アニメ「一休さん」には深く関わっていたそうだ。結構びっくりではあるが、納得。 世阿弥がなかなかツボであった(^_^)。ので、こちらはちょっと別の本棚に…。この小説で別の本棚行きの感想が出てくるとは思わなかったぞ。
May 20, 2004
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ポピー・Z・ブライト 柿沼瑛子訳角川ホラー文庫(初版1995年、いらいずっと積読だった本…)☆☆☆☆◎ 訳者で大体の内容の見当がつく方も多いことでしょう。そういう内容です。 これは、もう一つの本棚に入れた方がいいかもしれないが… アメリカ(多分南部)の風景描写、特にニューオリンズと田舎の描写が面白い。そして、ウィッカも出てくる。 マルディ・グラの日、ヴァンパイアに憧れていた不良少女(っつーか悪ガキ)は、とあるバーでヴァンパイアの絶世の美男子とベッドをともにし、妊娠する。しかし、赤ん坊は母親を血まみれに引き裂いて出てくる。 そうして生まれた少年はバーの主で同じくヴァンパイアのクリスチャンによって(ナッシングと名付けられて)里子に出され、ジェーソンと名付けられるが、結局里親とは反りが合わず家出してしまう。ジェーソンは養母の引き出しから、自分が捨てられた時、ナッシングと名付けられたことを知り、シンパシーを感じるロックバンド「ロストソウルズ?」の住むミッシングマイルを目指す。 ヴァンパイアの本能は強烈で、ナッシングはそうと知らず実父とその取り巻きに出あう。そして、ナッシングはミッシングマイルの憧れのロックバンド、「ロストソウルズ?」の自宅に押しかけるが、そこから全ての血塗られた時間が始まる。 そして、紆余曲折の末ナッシングは闇の世界の住人となっていく。また、「ロストソウルズ?」のギタリストとヴォーカリスト、スティーヴとゴースト(祖母はウィッカ)はミッシングマイルに戻る。 非常に読み応えのある作品。全篇これ「Sex, Drag, Rock'n roll, and Bloody Fluid」って感じで、これでもかとインモラルな描写がてんこもり。「濃厚なホモエロティシズム」だけでなく、凄絶な父と子のインセストなんかもあったりする…。 そして、とにっかく描写の端々に凄まじい悪臭を連想してしまう場面が多い!!!(>__
May 18, 2004
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小野不由美講談社ミステリーランドケース入り四六変型上製本、継表紙、本文コーナーカットあり。タイトバック(つまり、豪華な装丁だといいたい)☆☆☆☆☆ このシリーズ、気になる作家さん達の特徴のよく出た作品も多いし、ハズレもないので、お試しにもよい。ま、高いけど…(^_^;)。それで、以前から気になっていたが未読の小野不由美さんの作品をゲット。 広大な日本家屋の中で、親たちに連れられて集まった子供たち。遊んでいるうちに一人多いことが判明。そして、親たちにもトラブルが発生して…。集まっている理由も因習に縛られてのこと。その他にも、不吉な伝説などももれなく出てくる。 私がスレた読者だからか、色々盛り込んである割に(だからこそ?)、薄口に感じる。演出の方法が好みじゃないだけかもしれないが、どうも、最後があっさりし過ぎていると思う。この内容をもう少し濃く書いたら、子供向きぢゃなくなるってこともないと思うのだが。ちょっと物足りない。
May 7, 2004
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大谷晃一新潮文庫☆☆☆☆ まあ、大阪人が名より実を取る、というのはよ~く分かった。確かに、海外旅行ツアーに参加した時、リーズナブルで盛りだくさんなツアーだったせいか、関空からの参加のヒトが多かったもんなぁ。 そういった大阪人気質は、古代から歴史上の人物に見られる、というのが面白い。仁徳天皇の御世に大阪人の原型らしき男が「大人しく人柱になれっかい#」と反発してるのだ。関東人は泣く泣く人柱になってるのに(^_^;)。楠木正成も身分の低い武士であり、河内男だったってのも興味深い。源氏に連なるヒトぢゃなかったんだねぇ。鎌倉幕府の体制外の人間の力を借りておきながら、彼らに褒賞を充分あたえず、自分たちに命をかけるのはアタリマエって感覚だったんなら、後醍醐の建武の新政は失敗するでしょう。 そして、江戸時代、大阪の学問所は私学であり、学問の機会均等だったのが面白い。また、商才のない大商人の息子が金と暇に明かせて、学問や芸術で成功するってのもね。家は商才のある奉公人を婿養子に迎えるっていう実利主義。だが、これは五賢帝時代のローマと同じ。上手くいくのだ。 けれど、大阪には思想がない、ってのが東京の言い分らしい(^_^;)。志賀直哉が大阪の文学を批判したのか? でも、私、志賀直哉の私小説なんて、下らんし、つまんないし、キライだけどなぁ。ただの一人上手ぢゃん、とか食わずキライしてるのだった(^_^;)。
May 2, 2004
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