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【送料無料】「死霊」殺人事件 [ 今邑彩 ]【送料無料】繭の密室 [ 今邑彩 ]今邑彩中公文庫☆☆☆☆☆ シリーズ第三作目・第四作目。 第三作目の「死霊」殺人事件は、家の中に三体の遺体がある状態が発見されるところから始まる。それでもいい加減怪奇趣味だが、そのうちの一体(女性)は一階の床下に一端埋められたのが掘り起こされて、二階に横たえられていたのだ。それも死体に慣れている警官達がたじろぐような死に顔で。貴島はこの女性の足取りを追ってかつて住んでいた函館にも行く。とはいっても、函館の元町方面の観光名所めぐりなので、私がかつて住んでいたあたりとは反対側にあたり、唯一覚えていたのは旧函館公会堂で高校の卒業写真を撮ったくらいだ。でも撮った時のことは既に覚えていないが。そして、ストーリーも前二作に比べて怪奇色は強くない。でも、前作と同じように単純なのに盲点だった意表をついたトリックは健在で面白い。上記三体の遺体のシチュエーション他、ちょっとコレはアリかなーというところもあるが、あまり気にはならなかった。 第四作目の繭の密室。これは怪奇色はほとんどなかった。少々叙述トリックもどきがあるが、あまりイヤなカンジはしない。ちょっとしたミスリーディング程度だ。また、第一作目で貴島とコンビを組んだアクの強い刑事、倉田が再登場するのだが、この男が結婚しており、その結婚生活が意外や意外でこれがよかった。ただし、この作品のラストが怪奇色は皆無だが、一番読んでいて怖かった。このシリーズは殺人の現場のトリックがどれもシンプルなのに盲点でとても好みだが、この小説もそうだった。 ぜひとも続編が読みたいものだが、もうかなわない。著者のご冥福を祈りつつ、他の本も読んでみたい。
March 21, 2014
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「裏窓」殺人事件 警視庁捜査一課・貴島柊志 中公文庫 / 今邑彩 【文庫】今邑彩中公文庫☆☆☆☆☆ シリーズ第二作目。これもかなり好み。怪奇と本格ミステリの融合ってそんなにお題目のように唱えなくてもいいのになぁ。でも、トリックは本格ミステリの王道でとても気に入った小説。だからシリーズ全て借りて読んでいるのだが。 この小説も車椅子の女の子の妄想だと思われていたものが実は現実だったり、思わぬ錯誤が見事なトリックになっていたりと読んでいて唸っていたが、最後の怪奇色を余韻に残した終わり方もそんなにキライではない。それに今回のこちらのネタの方は出てきた段階で何となく想像がついていたし。そして毎回、主人公の貴島が若い男性と絡むのだが、今回も相手の若いのは去っていく。このあたり、以前に読んだ「暗黒祭」のシリーズでもちょっとそれらしいところがあったなぁ。きっと著者もあからさまには書かないけど、こんな関係が好きだったんだと思う。このシリーズの続巻が楽しみだと思っていたが、昨年なくなっていたようだ。残念。まだお若かったようなのに。合掌。
March 16, 2014
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【中古】 贄門島上 / 内田康夫【中古】 贄門島下 / 内田康夫内田康夫文春文庫☆☆☆☆☆ 浅見光彦シリーズ。でもこの本はテレビドラマになってないんじゃないかな?20年前、死の前年に九死に一生を得たときの父が残した言葉が気になり、またその時父を助けてくれた房総の離島の美瀬島に行く光彦。だが、そこでひょんなことから同道することになったルポライターの平子から聞いた話を調べることになり、さらに、平子までが行方不明に、そして美瀬島にいる間、父が死に掛けたとき傍にいた代議士秘書増田から何度も連絡が入っていたが、その増田も伊豆で殺されてしまう。時代は90年代の初めあたりか、まだ携帯電話がそんなに活躍しない時代だ。最近、この頃の小説を読むのが無性に楽しい。 観光客や開発を頑なに拒む海産物に恵まれた美しい離島には、大きな秘密が連綿と隠されてきていた、という設定に現代の隣国との関係まで盛り込んで、かなり読み応えがある。ちなみにタイトルはこの美瀬島には生贄を送り出すという伝説のある二つの岩があり、それが贄門岩と呼ばれていることからつけられたようだ。この本を読んでいて、実際に房総に仁衛門島という観光名所があることを知ったが、まあ、この仁衛門島を実名で舞台にするには、設定に問題がありすぎるだろう。でも、仁衛門島が小説の舞台であることは間違いないし、地理的な描写にはかなり仁衛門島の風光が反映されているようだ。読んでいて私も仁衛門島に行きたくなっている。「棄霊島」が姉妹編らしいのでこちらも読んでみたい。
March 16, 2014
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【送料無料】道長の冒険 [ 平岩弓枝 ]価格:460円(税5%込、送料込)平岩弓枝新潮文庫☆☆☆☆☆ 前作の「平安妖異伝」がかなり面白かったので、図書館でみつけ、すぐに読んでみた。都が寒さに閉ざされ、それを怪しんでいた藤原道長は、前回活躍した秦真比呂が捕えられたと聞き、真比呂から遣わされてきた寅丸という猫の従者を連れて、冒険の旅に出る。二人は地図もないところで、様々な怪異のある場所を通り過ぎながら、一つ一つの事件を解決していく。そこがロールプレイゲームのヒロイックファンタジーのようではあるが、道長の振舞は平安貴族のそれで薄っぺらいお手軽ファンタジーとは違う。とはいえ、歴史教科書に出てくる平安王朝のドン的な道長ではなく、まだ若く漢気にあふれている。そして、やがて真比呂とも再会し、都を寒さに閉じ込めている無明王とも対面するのだが、その無明王がそのようになった理由は一夫多妻社会に生きる道長にとっても耳に痛いものだった。最後は真比呂も現世から去ってしまい切ない終わり方で、真比呂は楽の音を楽しんでいるとき、自分がすぐそばにいると思ってくれ、と言い残す。また、捕えられて弱っている真比呂を守るのは内裏に収められていた楽器だった。真比呂の活躍が楽しみではあったので、彼がいなくなるのは読んでいて寂しかったが、ラストで、無明王に仕えていた猫の従者で道長に命を助けられた白猫の紅眼児と猫の姿に戻った寅丸が首に鈴を付けられて出てくるところが愛らしく、癒された。
March 6, 2014
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【送料無料】噺家侍 [ 浦山明俊 ]浦山明俊祥伝社文庫☆☆☆☆○ 元は武家の噺家三遊亭円朝が幼馴染の同心を助けて、「攘夷のため」と称し、強盗を働く武士を捕える話。落語に詳しくないので、作中触れられた文七元結や累が淵にはピンとこなかったが、そのままドラマ化できそうな内容。あっさりとしたストーリーではあるが、読後感は爽やかだった。また、江戸・東京を舞台にした小説を読んでいるといつものことではあるが、なじみのある地名がそこかしこに出てくるので、結構読んでいて楽しい。時代は大政奉還の5年前。水戸藩の浪士が暗躍している。このあたりを考えると、もしかするとシリーズになるのかもしれない。累が淵は落語では聞けないまでも、文章ででもいいから読んでみたい。
March 6, 2014
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i鏡に消えた殺人者 警視庁捜査一課・貴島柊志 中公文庫 / 今邑彩 【文庫】価格:680円(税5%込、送料別)今邑彩中公文庫☆☆☆☆☆ かなり好みのタイプのミステリ。携帯電話やパソコンが普及し始める少し前の時代も懐かしい。また、新人作家と編集者のやりとりも現実味があった。そして、ホラー色を出しつつも、そちらに傾きすぎることなく、理知的な解決が用意されていたのも良かった。というか、そんなにホラー色なくてもいいかも、とか思ってしまった。また、この著者の「暗黒祭」も読んだことがあるが、この人は女のどろどろが持ちネタの一つらしい。導入部は編集者と新人作家の関係が面白く、中間部も退屈せずに読んでいたのだが、ラストになってからどんでん返しの連続でかなり楽しめた。続巻があるので、早速読んでみよう。
March 5, 2014
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【送料無料】「いいね!」が社会を破壊する [ 楡周平 ]楡周平新潮新書☆☆☆ 正直、面白くなかった。内容はSNSに対する論考だけでなく、昨今のIT社会全般への論考だ。便利になることにより、人手が減らされて、どんどん人が働ける場所がなくなっていく……経済格差が開く、また無料のコンテンツサービスとはいうものの、それは個人情報をだだ漏れにしていることだ、そして無料化により、知的財産や情報に対価が支払われなくなり、資本主義が立ち行かなくなるなどなどとマイナスの側面ばかりの話題なのだ。確かに、メールやネットの普及で人との距離が縮まりすぎて、便利になった反面、世知辛い世の中になっているのも事実だが、決してそれだけではないのではないか、と思うものの、私には反論の論拠を見つけられなかった。 閉塞感だらけの日常で、それを助長するような本を読むんじゃなかったというのが、一番の感想だ。
March 3, 2014
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