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志摩半島殺人事件価格:617円(税込、送料別)内田康夫徳間文庫☆☆☆☆☆ 初版が1988年頃。まだバブルのころで、浅見光彦が記事を寄稿している「旅と歴史」でも上海に取材とか景気のいいことを言っている。もっとも光彦は飛行機がキライなので、結局この志摩の取材になるわけだが……。そこで塀の中での経験をウリにした作家の殺人事件への探偵を始めるのだ。志摩半島は旅行に行きたい場所なので参考のために読んでみた。 この文庫のあとがきでも触れられているが、多少の加筆があるにせよ、志摩半島の海女さんたちの様子を書いた中学生の作文はかなり興味深い。そして、ストーリーは志摩半島と同じリアス式海岸の三陸地方へと移る。このあたりが出てくると連想するのは当然、東日本大震災のことだが、土地の描写があまり詳細ではないので、地名や施設名を目にして、ここ、どうなったのかなぁ、と感じる程度だった。また、まだこの頃は景気がよかったはずだが、文中からはそんなことは伺えない。この本も結末は勧善懲悪ではないが、光彦は警官ではないし、こういう終わり方でもいいのかと思う。
September 29, 2014
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【送料無料選択可!】どこの家にも怖いものはいる[本/雑誌] / 三津田信三/著三津田信三中央公論新社 四六上製☆☆☆☆☆ この人のホラーは怖いのはほんっとーに怖い。で、今回も期待して読んだ。思わず夜中にゾっとするほどの怖さはなかったが、やっぱりじと~っと厭な感じで怖い。これが快感になってくる。 それぞれバラバラの時代、バラバラの体験者、バラバラの場所で起こった五つの怪異について、怪異収集をするほどのマニアでなければ疑問に思わないかもしれない共通点を巡って、著者と編集者が意見を交わす幕間が挿入される。この五つの怪異譚が実に不気味でじわっといやらしく怖い。とにかく想像したら気色悪いことこの上ないのだ。しかもご丁寧に巻頭にこの怪異譚の関係者の方がいたら編集部まで一報をという一文があったり、著者の仕事の様子(既刊本の進行過程)が並行して述べられたりしていて、この話、もしかして実話!?という不気味さもいい。以前にやはり伝染する怪異がテーマの小説を読んだことがあるが、それとは取り扱い方が違い、そこがこの著者らしいところだと思った。この著者はホラー・スプラッタ映画の薀蓄も凄く、作中で言及されることも多いのだが、私はどちらかというと、不気味でじとっとしたいやらしさのあるホラーの方が好きだ。
September 23, 2014
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シルバー・オクトパシー五條瑛徳間書店 四六上製☆☆☆☆☆ 金さえ受け取ればどんな仕事でも引き受ける人でなしの集まり「シルバー・オクトパシー」。というか、金さえ払えば社員の人間性はさておき仕事は確実といわれている。この会社は吉原にあり、この会社の社員はかつての吉原遊郭の男衆「亡八(人間の八つの徳を忘れた人非人)」の八とタコの8本足を引っ掛けてタコと呼ばれている。もちろん日本語における「タコ」の語感もそこには含まれる。とはいっても、8人の社員のうち社長にあったことがあるのはチーフ桂川の一人だけ。そして生粋の日本人も一人だけで、とはいってもその彼も育てられたのは外国人の義母(複数)という複雑さだ。このあたりに多国籍の人間が活躍するのもこの著者らしい。 そして、物語の設定も北朝鮮について。脱北者と巨額の送金、拉致被害者、日本人妻、日本赤軍。他にも在日朝鮮絡みのネタが沢山出てくる。物語は北朝鮮への五億の送金と妊婦を脱北させるという依頼が銀タコに舞い込んだことから始まる。設定がかなり複雑だったが、意外にページーターナーですぐ読めた。にしても、銀タコとかどこのたこ焼き屋かと最初にこの名前を目にした時は思った。どうも社長は出てこないし、シリーズ化のような感じだ。そうなるといいなあ。この本ではタコの8人のメンバーのうち、女性二人の過激さが際立っていたが、続巻では男性陣にも期待したい。また、この本の本文印刷、かなりの部数を印刷してるんじゃなかろうか。奥付の印刷会社の名前を見てびっくりした。大部数専門のトコだ。ここの書籍では初めて見たような気がする。
September 9, 2014
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