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3way Waltz 祥伝社文庫 / 五條瑛 【文庫】五條瑛祥伝社文庫☆☆☆☆☆ プラチナビーズシリーズ番外編。日航機墜落事件が題材。あの事故は私も覚えているが、高校吹奏楽部の夏の集中練習中で、当時の報道などをよく覚えているわけではない。張り巡らされた陰謀も込み入っているが、周囲の人間模様も込み入っている。タイトル通り、日本・北朝鮮・米国が入り乱れての三つ巴だが、時折ストーリーに顔をだすプラチナビーズの主人公「アナリスト」(名前はファーストネームで一度呼ばれるだけ)とその上司の描写が……。これも違うジャンルの小説のようだ。というか女性読者を狙ってそう書いてあるような気がしないでもない。 この小説の重要人物、由沙は凶暴で野蛮な女だが、なんとなく憎めない。この強烈な悪女の「深情け」がいい。現実に起こった事件の裏にこんな謀略が隠れていたら、許せないが。そして、この著者には良く出てくる、アナリストが行っているインタビューか、彼に差し出された手記のような文章が織り込まれるのだが、その話者の正体が最後になるまで分からなかった。この辺も少し先に正体が分かるのだが、この手記の織り込み方もいい演出効果になっている。
April 29, 2014
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【送料無料】御堂筋殺人事件 [ 内田康夫 ]内田康夫光文社文庫☆☆☆☆☆ 大阪に行きたいと思って読み始めた。作中の登場人物の大阪弁のセリフはよかったが、あんまり旅情というか、ローカルなカンジの描写はなかった。しかも作中のトピックだった御堂筋パレードはもうやってないっていうし。 だが、この作品、浅見光彦シリーズでは浅見が推理に苦戦するのがとても新鮮だった。少々思い込みとこじつけという気がしなくもないが。本を手に取ったきっかけはカバーのわんこの写真だが、このわんこの扱いには少々不満が残る。 そして、同意できないのは著者の解説。大阪にミステリは似合わないってのはないと思うなぁ。有栖川有栖さんや黒川博行さんの作品は大阪の土地勘にあふれていて面白かったのだから。
April 27, 2014
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【楽天ブックスならいつでも送料無料】神の時空 [ 高田崇史 ]高田崇史講談社ノベルス☆☆☆☆☆ 新シリーズ開始、なのだろうか?鎌倉が舞台。今回は源家三代と鶴岡八幡宮の謎。だが、ストーリーの発端は女子高生が意識不明に陥ることから始まる。 歴史の謎と暗躍する怪しげな集団、というのは最近のこの著者の特徴。そして、登場人物で、主に語り手となる福来陽一クンの設定が一反木綿とは驚いた。ただ、うっかり先の頁を捲っていたときにとあるセリフが目に入って、彼の正体が半分くらい分かってしまったのが興ざめだった。歴史の謎は以前にQEDで読んだのとほぼ同じ目新しいところはなかった。でも、鶴岡八幡宮の神社配置はかなり意外。頼朝はもっと大きく祀られてると思ってた。そして、舞台が伊豆に行った時、謀殺された源頼家や範頼の墓の描写も興味深い。これもある意味旅情ミステリの一つかも。現実的で生活感のある設定の方が好みだが、これからどう展開していくのか期待しよう。
April 24, 2014
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【送料無料】スリ-・アゲ-ツ [ 五條瑛 ]価格:1,028円(税込、送料込)五條瑛集英社文庫☆☆☆☆☆ 鉱物シリーズ二作目。北朝鮮と日本の双方に家族を持った北朝鮮のスパイの話。用心深いスパイ、チョンは、今度の仕事が最後になると、妻子を脱北させることにする。しかしチョンはスパイ活動の隠れ蓑も兼ねて日本にも家族を持っていた。そして、用心深いスパイであったチョンの妻子の存在を探り当てたのは葉山だ。そして、チョンの行動の最終目的を見抜いたのも彼だった。でも、この人、やっぱりどこか頼りない。武闘派の坂下といいコンビだと思う。そして、チョンは二つの家族に対してきっちり責任を取ろうとする「家長」タイトルは彼が自分と北朝鮮・日本にいるそれぞれの娘と息子に持たせたものだ。やりきれないところはあるが、この本のラストでの葉山と洪の活躍のお陰で結構爽やかな読後感だった。【送料無料】夢の中の魚(さかな) [ 五條瑛 ]価格:1,836円(税込、送料込)五條瑛集英社 四六上製☆☆☆☆☆ シリーズ番外編第一作目。韓国系の新聞記者の隠れ蓑のもと、ゲイといわれようが、変態といわれようが、名より実を取って情報収集をしている洪が主人公。ごく平凡な生活の背後で、重要な軍事情報が露出していたりする。そして、知り合いから持ち込まれた相談事を利用して、というか踏み台にして、結構阿漕な手を使って情報提供者を得ていく。けれども、彼とて同胞のために一肌脱いだりもしている。そこで、在日朝鮮人の主婦には同情しつつ、彼女と似たような境遇のはずの葉山には一切同情を感じないと書いてあるのにも笑った。確かに、ストーリーは平凡な生活の中に潜む情報戦だったりするのだが、全編を通して、洪が家族に恵まれなかった大男パクを相棒にリクルートするまでの過程に思えなくもない。読みようによれば、違うジャンルの小説に読めなくもない。【送料無料】君の夢はもう見ない [ 五條瑛 ]価格:1,944円(税込、送料込)五條瑛集英社 四六上製☆☆☆☆☆ 鉱物シリーズ番外編第二作。葉山と同じビルの中にある出版社、中華文化研究所の所長、仲上が主人公。彼はかつては葉山と同じ「会社」に属するスパイだったが、足を洗った過去をもつ。その経緯はこの本の中でほのめかされているだけだ。そして、前作の「夢の中の魚」と同じ連作短編でありながら、趣向が違うのは、前作通じて、登場人物たちが仲上ととある人物との関わりを言及する点だ。そして、妻に逃げられだらしない男やもめの生活を送る仲上に文句を言うチャンという華僑の青年の視点を通じての文章の比率も高い。また、作中の一編「薔薇の行方」は違うジャンルの小説のようなカンジすらする。さらに、間接的にかつての関係を取り戻そうとするとある人物と仲上の関係もあわせるとこの小説全体が違うジャンルでもいいんじゃないかという気がしてきてしまった。でも久しぶりにこんなカンジの小説を読んだので非常に楽しい。
April 22, 2014
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【新品】【2500円以上購入で送料無料】【新品】【本】【2500円以上購入で送料無料】プラチナ・ビーズ 五条瑛/著五條瑛集英社文庫☆☆☆☆☆ 北朝鮮を題材にしたエスピオナージュ。1999年初版。最初は白頭山への子連れ登山の場面から始まる。そして、次の場面はそれとはあまり関係のなさそうな日本の風景になるのだ。本文が765ページあるため、そこかしこにある伏線もかなり分かりにくい。だが、いかにも女性の書いた女っけのない小説とはいえ、一癖も二癖もある登場人物の造形も面白い。この本では金正日に変わったばかりの北朝鮮の状況が描かれているが、今はもうその次の指導者に代わっている。最初に読み始めたときも時代が少し違うかと思っていたが、あまり違和感なく読み進められた。スパイ物は主人公があまりに素人だと私は読んでいて結構興ざめするのだが、この本の場合は、かなり頼りない主人公の葉山に相棒というのではないが、片割れとして武闘派の坂下がいるせいで、さほど気にならない。 この本はデビュー作だというが、4部か3部作の第一作目というせいか、まだ登場人物の顔見せ的な要素が強いように感じる。今まで一年で10冊以上読んだ作家さんがいるが、今年はこの人になりそうだ。
April 12, 2014
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【新品】【書籍・コミック 文庫活字】江戸・東京歴史ミステリーを歩く三津田信三PHP文庫☆☆☆☆☆ 東京に住み始めて四半世紀。最近はどこかに行こうと思っても、同じような場所にばかりなるので「新規開拓」しようと思って読んでみた。過去に出版された「ワールドミステリーツアー13」の改訂文庫版だというが、残念ながら私はそちらは知らない。今度図書館で探してみようかな。 平将門、四谷怪談、哲学堂公園、王子稲荷、大江戸線、などなど今度行ってみようと気になる場所があるだけでなく、江戸川乱歩や岡本綺堂はこの本の中で触れられていた著書も読んでみたくなった。この本一冊で期待していた以上に今後の楽しみが増えた。
April 6, 2014
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【新品】【書籍・コミック 小説・エッセイ】カルチェ・ラタン価格:1,995円(税込、送料込)佐藤賢一集英社 四六上製☆☆☆☆☆ 16世紀パリを舞台にしたミステリ。美形の修道僧とパリの夜警隊長のコンビだというから、探偵+刑事のミステリかと思って読んだら、甘かった。というかまだこの著者2冊目なので作風がよく分かっていなかったと書いた方が正しいかも。 この修道僧ミシェルというのが、ただ美形(美丈夫と書いたほうがいいかも)というだけでなく、名門出でカルチェ・ラタンきっての英才で「トマス・アクィナスの再来」といわれるほど。が、当時のカルチェ・ラタンの放埓ぶりを体現した人物でもあり、女たらしでかなりどーしよーもないが、なんだかんだと頼られると頼りになるタイプ。相棒の夜警隊長ドニは肩書きだけは偉そうだが、22歳の青二才。ミシェルが家庭教師をした教え子だ。なので、ホームズとワトソンというよりは、いいようにいじめられているが、なんだかんだと助けてもらっている。 とはいっても、この小説はミステリではない。最初は人殺しだのなんだのとなるが、結局最後は神学論議に入る。犯罪捜査の謎解きよりも神学論議の描写に重きが置かれているのだ。とはいっても、ストーリー展開も飽きないし、カルヴァン、ロヨラ、ザビエルと当時のカトリックvsプロテスタントの旗手が出てくるので、読んでいて面白い。時代ゆえか、女性蔑視が少々気になるが、そこに気づいたドニが最終的にはミシェルが行った通りの結果を得るところが特に読後感がよかった。 しかし、初めて読んだ「オクシタニア」もこの小説も結構男女のアヤしい描写は激しい。この著者はこういう作風なんだろうな。そうそうミシェルはあのルネサンスの万能の天才に少年期に師事したという設定もあったっけ。このミシェルを本当に中心にすえたら、もっと全然違う雰囲気になったろうな。
April 4, 2014
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