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今日、やっとトラックバックを表示しないように設定を変えた。最近トラックバックに、不愉快な書き込みをしていく人が目立っていたのだ。商業目的ならまだしも、明らかにアダルト系の表現をされると、極めて不愉快だった。私が楽天を訪れる時間は、日本の午前3時とか4時とかに当たることもある。明日を考える人なら、大抵眠っている時間だ(そうじゃない職業の人もいるでしょうが)。そういう時刻になると、ちゃっかりアダルト系のトラックバックが張ってあるのだ。ご苦労なことである。こういうことがあると、引っ越しをした方がいいのかなと思ったりもする。楽天は会員が書き込みをブロックするシステムが弱いと引っ越した人を知っているが、こういう書き込みをされるまでわからなかった。私のサイトみたいにそんなに多くの人が訪れる訳でもないサイトに、午前3時にトラックバックを張り続ける人たち...ちょっとうすら寒い話である。引っ越そうかな...。
2006/03/31
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デンゼル・ワシントン主演、スパイク・リー監督の新作映画、「Inside Man」を見た。NY出身のリー監督が、NYに住む人間たちを巧く表現した銀行強盗の話だ。クレジットの一番最後で目を引いた「Made In New York」のロゴマーク...これはNY出身のリー監督のプライドとも取れる。NYが舞台の映画は数多くあるけど、結構な確率でNYで撮影が行われていない。先月公開されたブルース・ウィリス主演の「16 Blocks」などは、背景が必要な要所はNYで撮影されたものの、映画の内容のほとんどはカナダのトロントで撮影されている。カナダで映画を撮るのは、アメリカよりは人件費が安いのでというのは有名な話。「16 Blocks」には裏路地やチャイナタウンが出てくるが、トロントにも大きなチャイナタウンがあり、背景に漢字さえ見えればどこでもいいという訳である。「スパイダーマン」シリーズは、舞台は名前こそ出さないが一応NY。しかしすごくでたらめ。タイムズスクエアにあんなビルはないよ、とか、高層ビルの間を走る電車なんかないよ、とか、突っ込み始めたらキリがない。「The Day After Tomorrow」などは、津波に襲われるNY市立図書館はミッドタウンの真ん中にあるので、あそこまで元気な津波に襲われるのは不自然とか(1stから5thまでのUNを含む高層ビル群は緩衝にならなかったのか)、あんな巨大なタンカーが路地の多いダウンタウンから来るのは無理じゃないかな、とか、いろいろ考える訳である。「Inside Man」は、舞台はNYであるだけでなく、人々の描き方が面白い。NYは自己主張の街...とにかく文句たれが多いということがよく描けている。映画館ではニューヨーカーに一番よく通じるジョークに大受け。最近メジャー映画でいい脚本の映画が少なかったハリウッド、これは久しぶりに楽しかったです。
2006/03/30
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日曜日の朝、出社してすぐアート・ディレクターからプリントアウトをもらった。それは、私の担当するセクションのボス、エディター・イン・チーフが書いたe-mailだった。「今週号は、内容もデザインもとてもいいものができたよ! みんな素晴らしいね」みたいな内容が書かれていた。社内でe-mailアカウントを持たない私に、わざわざプリントをしろとアート・ディレクターに指示してくれたものだ。自分ひとりが褒められた訳ではないけど、こういうのって嬉しい。特に、今のアート・ディレクターが結構厳しいことを言う人なので、余計に嬉しい。アート・ディレクターはたまに褒めたりはするけどそんなことはまれだし、フリーランスにe-mailアカウントをくれないくらい(他の部署のフリーランスは持っている)、フリーランスに対してそういうことに無関心な人なのだ。このエディター・イン・チーフはフリーだろうが正社員の部下だろうが、分け隔てなく接し、褒める。だいたい、エディターという人種は人と接したり物を言うのが生業なので、とてもオープンだ。アート関係の人は人間関係に無頓着で、取っ付きにくい人が多い。「がんばったね!」なんてメールでオープンに言う芸当はできはしない。別に、大人なんだから、褒められるために仕事をしているんじゃない。でも、褒められると嬉しいものなのだよ。褒めて育てよ、って子供のことだけじゃない。全ての人間が褒められるべきだし、誰かいいことをしたのを見かけたら、口に出して言うのがいいと思う。私もいいな、と思うことがあったら、絶対に口に出す。前向きなパワーが広がるのがわかるから。エディター・イン・チーフよ、褒めてくれてありがとう。ナントカも、おだてられれば木にも登ります!
2006/03/27
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私のことを知っていたという、前述のフリーのデザイナーさんとランチをしに行った。彼は思ったより年齢が高く、16歳になる息子がいるという。Tシャツにジーンズという格好で会社に来るので、もっと若いのかと思っていた。デザイナーとひとくちに言っても色んな人がいて、会社に所属する人、自分で会社を起こす人、企画ごとに仕事をする全くフリーな人など様々だ。フリーといえば格好はいいが、現実的にはよっぽど才能と人脈がないと生活的には厳しくなる。それに、いい仕事ばかりができる訳はなく、おカネのために好きでもない仕事を受けるはめにもなるのだ。様々な要望に対応するために色んなアプリケーションや技術を磨くのはいいことではあるが、「何でも屋」になってしまい、何かひとつのことに名をなすことができなくなるという罠もある。このフリーランスのジョンさんがまさにこんな人だった。何でもできるので、何も達成できていないタイプの人だ。以前勤めていた雑誌が廃刊になってレイオフされ、今はフリーの仕事を渡り歩いている。それまでにも、写真、プロダクション、デザインと何でもこなしてきたので、履歴書の焦点が曖昧で雇う側が躊躇してしまうらしい。私が長い間就職活動をしているうちに何となく覚えたことは、企業は、あるひとつの仕事に情熱を燃やしている人や、あるひとつのことに経験が深い人を探しているということだ。私の探している編集デザインの仕事にしたって、同じ編集デザインでも商業雑誌と企業雑誌(業界紙)、ハードカバーの本や文庫、新聞など細かく別れている。私がぶうぶう文句をいいながらも今の商業雑誌で働いているのは、一度ここから離脱すると、履歴書上良くないからなのだ。仮に新聞デザインの求人があったとしても、私はデザイナーであるが「新聞」デザインの経験がなく、企業側は少しでも「新聞」デザインの経験のある人を雇う。もちろん例外だって多々あるとは思うが、概してそういうものなのだと思う。こういう企業のコンサバな現状にはタメ息がでる。結局狭い世界で人がぐるぐると回っているだけなので、私の前の子供雑誌のアート・ディレクターがジョンさんの今の上司であるというのも、とりたてて不思議なことでもないのだ。広いと思っていたニューヨーク、なんと狭いことだろう。そして、正社員になった幸運なごく一部の人以外、私やジョンさんのように雑誌を発行している企業の外を衛星のようにぐるぐると回るフリーランスになるのである。それが嫌なら別のデザイナー職になればいいのだ。編集デザインを辞めれば、封筒や名刺やチラシやパンフレットやダイレクトメールを作る会社は結構募集している。そういうのが好きな人はいいが(実際好きな人多いし)、私は紙やインクを選び、業者と値段交渉をしたりという雑務の多いデザイン会社の仕事が余り好きではない。辞めたいと思いつつ、次が決まるまでは、今の会社を辞めるのは得策ではないのだ。クビになったら別だけど。ジョンさんは言う。「今度はフォトグラファーのレップ(仕事の斡旋屋)を友達と立ち上げようという話もあるんだよ」そして、自嘲気味にこうも言った。「いろんな企画が頭の中にあるんだけどね。今はキミの隣で、しがないフリーランスさ」コメントに困るようなことを言わないでくれ...。
2006/03/25
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タイトルは詩人オスカー・ワイルドの言葉だそうだ。「March Madness」と言えば、3月に行われるアメリカの大学バスケットボールトーナメント。夫曰く「日本の高校野球みたいなもの」。それとは別に、大学生たちが3月~4月の春休みに、ハメをはずすということにも使われる。そのハメのはずし方が、最近目に余るというのはマスコミでよくとりあげられるようになった。パーティー、飲酒、不純異性交遊(今更って気もするが)...はじける学生たちはアメリカ国内にとどまらず、カリブ海やメキシコに及んでいる。21歳からしか飲酒できないアメリカ国内と違い、行くところによっては18歳から合法的に飲酒できる場所もあるというので、高校卒業間近の学生たちが大挙して押し寄せるそうだ。私たちが今年の初めに行ったアルーバで、ある事件が起こった。昨年5月(March Madnessとは違うけど)、ある18歳の女の子が女友達とアルーバに遊びに行き、行方不明になったのだ。10か月後の現在も未だ見つかっておらず、事件に巻き込まれて亡くなっている確率が高い。母親はマスコミに呼びかけ、人を総動員して娘を探したが、どこに消えたのか見つからない。わかっているのは、失踪した夜に、彼女が18歳前後の男の子3人の乗った車に「自分から」乗ってどこかへ消えたということだった。一緒にアルーバに行った女友達3人は「そんなことをする子じゃない」とコメント。しかし警察の調べでは「彼女はしたたかに酔っており、ドラッグを所持していた可能性がある」とのこと。普通の神経なら男の子たちの車に自分ひとりで乗る訳はないので、酔わされたか薬を飲まされて車に誘導されたなど憶測が飛ぶ。しかし、何しろ本人が見つかっていないので、何も調べることができない。その彼女を連れ去った男の子3人のうち2人は、証拠不足でいずれも間もなく釈放されてしまっている。母親は地元警察に世論を使って圧力をかけ、捜査を続けることを要請。「アルーバ観光ボイコット運動」まで展開した(私は知らなかったけど)。そのお陰か、お得意さんであるお金を落とすアメリカ人観光客の入りは前年比4%ダウンしてしまった。今度はアルーバの住人たちがその母親の活動を非難。こういった活動は観光産業しかない小さな南の島では死活問題だ。「乱痴気騒ぎをしに来たアメリカ人の小娘」が失踪したとしても、彼らの生活を脅かされるいわれはない。地元警察も捜索にありとあらゆる手を尽くし、その費用はアルーバ警察の予算の40%(!)に達した。小さな島だが島の北側は砂漠、人気の無い地域も多い。多くの人員を割いて探しても、遺体は見つからないまま時だけが流れて行った。最後の目撃者である男の子から何の情報も得られないまま(これもどうかと思うが、人権とか証拠不十分とかいろいろあるんでしょう)、ついに釈放になってしまった。...というテレビ番組を今頃流して、ティーンエイジャーにクギを刺そうというマスコミの意図は見え見えなのだが、ティーンたちの騒ぎに迷惑しているのは日本もアメリカも同じ。何かあるのが自分だけならいいけど、この女の子みたいに母親を苦しめ、警察や地元の人に多大な迷惑をかけ、果ては国際問題にまで...なんていうのはまずいんじゃないかと思ったりする。おばさんっぽいコメントですいません。
2006/03/24
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朝来たら、私の隣の席に、新顔のフリーランス・デザイナーが座っていた。彼は雑誌じゃなくて本の方の仕事をしており、特に話すこともないので、ランチタイムまで数時間おのおのの仕事をして会話をしなかった。ランチの後、彼が私の顔をじっと見て、「君、どこかで会わなかったっけ?」と言う。私は日本にいた時も、見知らぬ人から「どこかで会ったよね」と言われることが多いほど、どこにでもいそうな顔をしている(らしい)。またか~と思って世間話を始めると、なんと彼は本当にあったことがあった。正しくは、彼は私を「見た」のだ。なんと、9月に子供雑誌を辞めたあとにインタビューに行った雑誌社で働いていたそうだ。面接官は別の人だったので、彼は廊下を歩いている私を見ただけだったが、その面接官が私を採用したので、採用の旨を人材派遣会社に連絡したので覚えていたと言う。ウソのような話だが、接点はそれしかない。結局内部のごたごたでいったんは採用の通知をもらったものの、働き始める前に契約を破棄されたので、その雑誌社に二度と行くことはなかった。採用から一転、不採用の電話を入れたのも彼らしい。間もなくその雑誌はごたごたが本格的な問題になり、昨年の12月で閉鎖されてしまったという話を彼から聞いて驚いた。結局彼自身も解雇となり、今フリーランスで働いているという。「君を不採用にするのは気が引けたよ。埋め合わせに、僕の知り合いで仕事を探している人がいないかどうか聞いてみてあげるね」と言う。彼はあれから知り合いのつてでフリーランスの仕事が切れないらしい。なかなかいい正社員のポジションがなくてフリーランスをし続けているが、フリーの仕事はあるみたいだ。どこまで期待していいかわからないけど、これも何かの縁でしょう。貸しもあることだし(?)。さらに、その私の子供雑誌時代のアート・ディレクターのラルフ君が移籍した女性雑誌で、彼は今半月働きに行っているんだって...。すごい...。何か不思議な縁を感じるなあ。それに、世界は狭い。(悪いことはできんもんだ)
2006/03/23
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今から10年以上前、カナダにワーキングホリデーで滞在していた。ワーホリは一年間の就労ビザで、それが切れる前にアメリカで職を探そうと思い、NYに職探しに来た。当時カナダドルは米ドルに比べて弱く、0.7くらいだったと思う。私のワーホリの時給が9ドルくらいだったので、アメリカでは6ドルちょいくらいの時給価値しかない。平和なカナダでは不自由はないものの、アメリカでは当然貧乏だった。なんとか格安飛行機を探せたものの、宿泊するホテルがどこも恐ろしく高い。時給6ドルの人間が泊まれるホテルなどなく、ユースホステルに泊まることにした。どうやって調べたのか覚えていないけど、タイムズスクエア近くにBig Apple Hostelという所を探し当て、そこに予約を入れた。比較的こぎれいな所が多かったカナダのユースホステルに慣れた私の感覚では、ここは刑務所みたいに思えた。窓の無い狭い部屋にダブルベッドがいくつも入っていて、バックパッカーたちがひしめいていた。きれいとはいえない男女兼用のバスルームでシャワーを浴び、トイレの脇で面接用の紺のスーツに着替えた。スーツなんかでユースホステルに出入りする私は奇妙だっただろう。その時は仕事が見つからず、カナダに帰った後で仕事の電話がかかってきたのだが、それはまた別の話。あれから10年の間に色んなことがあった。一昨年、私たちはNYに住んでいるにも関わらず、夫の友人の結婚式に出席するために、NYのFour Seasons Hotelに泊まることになった。マンハッタンを見下ろす高層階の部屋に泊まりながら、Big Apple Hostelに泊まった時のことを思い出していた。あの時、思い切って職探しに来なければ、NYで働くこともなかったし、夫に出会うこともなかったし、今ここにこうしていることもなかっただろう。残念なのは、自分の努力でここまできた訳ではないことだが(夫のお陰。私の今の収入ではヒルトン/シェラトンくらいが相応でしょう)。...前にもこの話を書いたような気もするけど、思い出せないからいいや。
2006/03/17
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友達とスペイン旅行を計画してからというもの、それに一日の結構な時間を費やしている。今週はオフの週だったので、家事以外はそればっかり。やっぱり旅の計画を立てるのって楽しい。夫と一緒になってからというもの、旅行の計画を立てるのは夫の仕事になってしまっていた。仕事柄激しく出張に行っている夫は、ありとあらゆる航空会社とホテルチェーンのクラブメンバーで、クラス1チケットホルダーである。夫が印籠のように差し出すカードでいろんな特典をもらえるので、当然夫の名でのブッキングとなる。私みたいな貧乏旅行専門の人間が、ちまちまとインターネットでいいディールを探しながら旅行計画を立てるのと訳が違うのだ。私のビザのこともあって、今まではアメリカ国内の旅行ばかりだった。アメリカはチェーンが大好きな国で、全米どこへいっても同じ店があるという、よく言えば安心、悪く言えば個性がない。どこへいっても、マクドナルド、KFCなどファーストフード屋があり、スーパーは西海岸ならSAFEWAYなど、大型チェーンが取り仕切っている。ホテルも例に漏れず、マリオット、ベストウェスタン、ホリディイン、ヒルトン、シェラトン...そんなのばっかりだ。ところがアメリカ国内と違って、ヨーロッパはチェーンホテル率が激減する。もちろんロンドンやパリといった大都市はチェーンがあるけど、今回行くスペインのアンダルシア地方にアメリカ系のチェーンホテルは余りない。なので、個性的なB&Bやブティックホテルを自由に選ぶことができる。でも水回りや騒音に苦労したくないので、余り安宿は選ばない。友達いわく「もう安宿が楽しめるトシじゃないから」とのこと。ちょっと同感。日にちが近いので、スペイン国営ホテル・パラドールはもう満室。予算や場所を考えながらいろいろインターネットで宿を探している。日本語のを含め、数ある予約サイトを見比べながらブッキングをしていく。楽しいのう。しかし、日本のサイトって丁寧に作られているんだけど、どうしてホテルなどの値段が1割くらい高い場合が多いんだろう。ピンハネ率が高いんだろうか。単純に為替レート計算しても、どうしても高い。外国というなら、アメリカで強いtravelocity.comやexpedia.comだって、ヨーロッパから見れば外国だが、レートはそれほど変わらない。一応履歴書を送ったりはしているけど、今は仕事も仕事探しもそっちのけです。
2006/03/16
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移民局の手違いで、こじれにこじれて6年間永住権が手に入らなかった友達のところに、ようやくグリーンカードが送られてくることになった。結婚申請の彼女は全くやましいこともしておらず、もう子供も2歳半になる。移民局に書類を無くされ、たらい回しにされた6年。心からお祝いをしたい。彼女は、「現物をこの手で触るまで、信用できないわ」とは言っていた。全くだ。最近、偽装結婚で永住権を取った女性を知り合った。彼女の偽装結婚ことは誰にも言っていない。やはり違法行為なので、誰彼ともなく言うべきことではない。彼女も話の流れから何となく私に言ってしまい、広げられたくはないだろうから。彼女の場合は何のトラブルもなく、結構あっさりと取れたらしい。まだ離婚は未定とのこと。その話を聞いて、やはり複雑だった。私も移民局とモメたひとりだから。だいたい、二年間の期限付き永住権は偽装結婚を阻止するための措置なのだが、移民局は見抜けていないことになる。言い換えれば、愛し合って結婚している人たちにとって全く無駄な時間と手間をかかせているのだ。彼女は、新婚旅行を偽装するのにすごくお金をかけたとか、相手を日本まで連れて行って家族と写真を取ったりとか、大変な努力をしたと言う。大変な努力...。ううむ。アメリカにいたい、アメリカが自分の場所と思うのなら、それもありだと思う。ただ、その糸口が偽装結婚にしかなかったということ。永住権を取るのがこれほど難しい現在、そういう選択肢もあるだろう。私は八方美人的にそれもアリ、なんてことを言えるけど、6年間モメた友達はブチ切れるかもしれない。80~90年代、「ぶっちぎりビザ」と言って(私の友達から聞いた言葉。どれぐらいの滞米日本人が使っているかは不明)、要するに観光で来て不法滞在する日本人がかなり多かったらしい。それも90何年かに政府が特赦を出して、罰金を払えば合法滞在できるようになった。「ぶっちぎりビザ」で滞在するほど魅力的な国だったアメリカが、今、それほど魅力的かどうかは疑問だけど(アメリカにいる私が言うのも何だけど)。何より、昔は「なんとなく」不法滞在できた、のんびりとした時代であったのだ。今、「ぶっちぎりビザ」は余りに危険だ。もう平和な時代は終わってしまったのだ...。
2006/03/15
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先月、ハードドライブを一斉に掃除した時に、ウェブサイトのブックマークを全部消してしまった。覚えているサイトからまたブックマークを元に戻して行ったのだが、私がアクセスしていない間にブログサイトを閉鎖している人を発見した。何だかショック。さよならも言わないで別れてしまったみたい。と言っても、主にロムが中心で、特にコメントを残したこともなかった人ではあった。それでも、もう長い間その人のサイトを読んで、その人の数年間の人生を見守って来たので、これから先彼女がどう生きて行くのか、もうわかりようがない。ブログの上で「閉鎖します」というメッセージを書き込んでくれていて、私がそれを読んでいたのなら、気分も違ったかも知れない。悔やまれてならない。それともある日突然閉鎖されてしまったのだろうか。もうひとり、ブログは存在するのだけど、もう一年も更新していない方もいる。彼女は私より年長で、見知らぬ私の学校や就職の悩みによくアドバイスを下さっていた。水のように流れてしまうブログだけど、彼女の言葉は持っているべきだと思ったので、プリントアウトしてファイルしてある。もともと病気がちな方らしかったので、とても心配している。他のブログサイトに黙って移られる感じの方ではなかったし、ワード検索をしてみたが、更新されている様子はなかった。ブログは儚い。消されてしまった後はその方の思い出が残るのみだ。世界のどこかで、元気で過ごしていらっしゃることを祈るのみだ。
2006/03/10
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今日はバカ女は別の席に座っていたようで私の隣には来ず、ダニエルさんもお休みだったので、平和に仕事に没頭できた。アートデパートメントから遠くにある私の席は、編集者たちばかり。彼らは物書きと発言が仕事だからか、よく喋る。やはり編集者というのは頭の回転が早い人たちがする仕事なのだろう。頭の回転が早い=早口という図は私は理にかなっていると思う。大抵のエディターは早口で押しが強い。デザインの意見を求められて、もごもごしている私は彼らにはどんくさく写るかも知れない。自分の英語がスローなのは仕方が無いからね。今日、よく一緒に仕事をする女性の年齢が29歳だということが判明した。私より10歳くらい年下だ。彼女は私のことをそれだけ年上とは思っていまい。以前日本のテレビで、台湾人のビビアン・スーちゃんのことを、「かわいい小学生の女の子みたい」とコメントしていた男性タレントがいた。当時でビビアンは22、3歳だったと思う。日本という外国で、慣れない外国語で仕事をするほどのプロフェッショナルな女性だろうけど、言葉がつたないためにそんな感じに見られてしまうのだ。それは悪いことではないけど、時として腹立たしいことではなかっただろうか。私も英語がつたないこと(ってアメリカの会社で働けるくらいの英語力ではある)でトクをすることもある。特に男性編集者からは厳しい態度は余り取られない(ようだ)。が、しかし、きっと永遠にちょっと見下された感じ? はつきまとうのだろう。人生の半分以上をアメリカで過ごしている夫が、アメリカ人の子供でも歌えるポップスの英語の歌詞が一度では聞き取れない。20年以上アメリカに住んでいる日本人主婦が、英語ができない。そういう例を見ているので、私の英語の上限もそんなに高くはないだろうと予測はつく。あの編集者たちのように話せるようになることはないのだ。私の友達に、私より滞米生活が短いけどやたらと発音のいい人がいるが、やはり語学には向き不向きがあると思う。そのビビアンのお姉さんも日本にいて会社に勤めているそうだが、彼女はなまりのない流暢な日本語を話していた。フラストレーションを感じる時もあるけど、なんとかやっていくしかない。
2006/03/09
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アメリカ人のマナーの悪さは書き出したらきりがないけど、今回は久しぶりにびっくりしたのでご報告。私のいるキュービクルは三人座れるようになっている。ふたつある角に私とダニエルという黒人の会計のおばさん、時々真ん中のコンピューターにはフリーランスやインターンが座る。今週のフリーランスはファクトチェッカーと言って、雑誌に書かれている記事の裏付けをする役の人である。ファクトチェッカーさんは30代半ばくらいの朗らかで元気な女性。仕事がばりばりこなせそうな感じの彼女がこんなに態度の悪いヤツだったとは、私は思いもしなった。彼女の就業形態は知らないけど、だいたい来るのが午後2時ごろ。着いてすぐ、ダニエルおばさんんとおしゃべり。そして大きなサンドイッチでランチを食べ、午後4時になると、なんとテレビを付けてダニエルさんと「オプラ・ウィンフリー・ショウ」を見始めるのだ。もちろん、この時点で一切仕事は始めていない。前にも書いたけど、この会社はオフィスやキュービクルに一台テレビが付いている。もちろん仕事で使うからだが、多くの人がバラエティショウを見ている。仕事せんかい。私もオリンピックの時に残業していて開幕式などを見たことがあるが、普段はだいたいつけもしない。しかし、ダニエルさんはこの午後4時の「オプラ・ウィンフリー・ショウ」を毎日見るのだ。「オプラ・ウィンフリー・ショウ」はアメリカ人が大好きなショウで、感じとしては「思いっきりテレビ」(?)や、「笑っていいとも!」のような大衆的な人気の番組。完全なバラエティだ。しかし、日本でのランチタイム、12時から休憩室で見るのではない。午後4時といえば、大抵の人が思いっきり仕事に没頭している時間。フリーランスの分際で(と私が言うのも何だが)、バラエティ番組を見るってどういうことよ? それに、ダニエルさんもそうだけど、「テレビ付けてもいい?」と私に尋ねることは一切ない。自分が見たいから見る。一緒のキュービクルに座っている私が、締切間際にどれだけ切羽詰まっていても彼女たちには関係はないのだ。今日、キレかけたのは、彼女が休憩室からポテトチップスを買ってきて、バリバリ音をさせながら「オプラ」を見ていたこと。しかも、ダニエルさんは宗教上の理由で、今週の火曜日から金曜日までの日の出から日没まで、水以外一切食事をしてはいけないのだ。私はそれを昨日言われて知っていたので、今日はランチを外で食べた。気を使うとかじゃないけど、断食している人のすぐ隣で食事するのって、気が引けない??? そんなことはおかまいなしのファクトチェッカーさんは、午後5時になってようやくテレビを消し、午後7時ごろまでコンピュータで何かをちょろちょろやって帰っていった。もう二度と来るな!...って明日も来るんだろうな。なんでこんな人を会社は雇うんだろう。早く会社辞めたいよう。
2006/03/08
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朝起きたら、デイナ・リーブスさんが亡くなったニュースをしていた。彼女は、一昨年亡くなったクリストファー・リーブの奥さんで、落馬事故で首から下が麻痺してしまった夫を10年間近く介護し、支え続けた人だ。夫を見送って数ヶ月の後、自らが肺がんにおかされていることを発表した。彼女は一切タバコを吸わない人だったので、原因は不明らしい。私は素人考えで、近年の医学は進歩しているから、ガンでも初期発見なら大丈夫なのかなと漠然と思っていた。それが、あっという間にがんとの闘いに負け、亡くなってしまった。44歳だった。彼女は、もともとは歌手と女優を兼任するキャリアを築こうとしていたらしい。10歳年上のクリストファー・リーブにはふたりの継子がいたが、彼女自身も男の子に恵まれ、ハンサムでたくましい旦那様と子供たちと一緒に楽しい人生を送るはずだったのだろう。その結婚生活はわずか3年で夫の事故によって一変し、以後はキャリアをあきらめ、夫の介護に人生を捧げることになった。まだ30代始め、何もかもこれからという時だっただろう。夫の死後、彼女は夫と設立した麻痺患者のための会を続け、「人生はこれから」とブロードウェイの舞台に立ち、イベントなどでは歌を披露していた。ニュースでは、今年一月の、亡くなる二ヶ月前の舞台の映像が流れていた。こんな人が亡くなったなんて、信じられない。これからは、彼女は自分の人生を生きることができたのに。それとも、夫のもとに一緒にいたかっただろうか。麻痺などとは無縁の世界にいる夫のもとに。有名人の死などに泣いたりはしたことは余り無いけど、彼女の無念さを考えると、やりきれなくなる。人生は不公平だ。
2006/03/07
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まあねえ。しょうがないといえばしょうがないんだけどね。Ang Lee監督も、「他の賞は総なめにしていたのに...」と落胆していた。自らは監督賞を取ったので、アカデミーにしてみれば文句を言うなということか。「クラッシュ」はいい映画だけど、ブロークバックに取らせてあげたかったね。今日の芸能ニュースで、「ゲイ・カウボーイ・アソシエーション」みたいな人たちがバーでアカデミー賞の授賞式を観ているシーンが流れていた。彼らもとっても落胆していた。...でも、申し訳ない。ブロークバックという映画では20代のハンサムな役者ふたりが中年になるまでを演じているのだけど、本物の中年~初老のカウボーイたちが抱き合って授賞式を観ているのって....正直、ひきました。何とも言えない絵でした...。自らの偏見を発見してしまいました。
2006/03/06
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朝起きるのが10時というのがすっかり日課になってしまった。明日から仕事だわ。まず。朝食を食べてからジムに直行。いつも25mプールを20往復しているのだけど、最近クロールで15往復以上するようになった。前はすぐ息苦しくなって平泳ぎや背泳ぎをしていたけど、これは進歩かな。通い始めて6年、進歩というには遅すぎるけど。今日は体力を温存しておかなければならない...今夜はアカデミー賞の授賞式なのだ。西海岸との時差が3時間あるため始まるのは東海岸では8時から。西では午後5時なので、レッドカーペットの入場の時は当然外は明るい。大抵4時間以上放送があるので、東では終わるのはいつも深夜。西では終わってもまだ9時すぎなため、ハリウッドは大パーティーになるようだ。放送は絶対観るけど、以前ほど熱は入れていない。アカデミーは政治的なものがよく絡むから。面白くないと思い始めたのが、グゥイネス・パルトロウが主演女優賞を受賞した頃から。誰の目から観ても、「エリザベス」のケイト・ブランシェットの方が演技的に上だったと思う。しかしその時はブランシェットはまだそれほどハリウッドでは有名ではなかった。両親そろってハリウッドの有力者であったグゥイネスが取ったので、しらーっとしたものだ。その後も、「戦場のピアニスト」が主演男優と監督が受賞したのとか(ハリウッドはユダヤ系の有力者が多く、ホロコーストものははずさないんだなと思った)。今回あれだけ有力視されているアン・リーが取らず、ユダヤ系アメリカ人のスピルバーグが取ったら、絶対もっとしらーっとすると思う。尤も、今回のスピルバーグの作品「Munich」はイスラエル批判が入っているので微妙だけど。という訳で、私の予想。作品 ブロークバック・マウンテン監督 アン・リー主演男優 ヒース・レジャー(取ってくれ!)主演女優 フェリシティ・ホフマン(取ってくれ!!)助演男優 ジョージ・クルーニー、でもポール・ジオマッティと五分五分。助演女優 レイチェル・ワイズいくつ当たるかな。もうじきレッドカーペットが始まります。
2006/03/05
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金曜日。学生時代の友達とお茶した。彼女の目下の悩みは、専業主婦である自分を弾劾(?)する人が多いということだった。彼女はまだ27歳なので、周りに結婚している友達がいないらしい。すると、そういう友達から「(働きもしないで)毎日何をして過ごしているの?」と言われるらしい。それはダンナさん(アメリカ人)の義母や自分の母からも言われるそうだ。彼女はBAをふたつもっており、3か国語に流暢な人である。彼女の目標は「いずれは自分のやりたいことを見つけて商売にする」ことだが、今のところ「やりたいことがないし、やりたくないことはやらない」。ふむむ~。(こんなに才能があって若くて健康なのに、もったいないなあ)と、み~んな思っているに違いない。しかし、「周りがうるさい」と怒っている彼女に「働いてみれば?」とは言えない。それに、彼女は多分誰が何を言っても、もう心の中で自分の答えを出してしまっているのだ。「私の仕事は夫をサポートすること。夫を笑顔で迎えてあげること。私は仕事で働くと不機嫌になるから、働く気はないの」このセリフ、駐在員の奥様から初めて聞いた時は、そういう人もいるのだと目からウロコが落ちたものだ。がつがつとあちこちで働いておカネを稼ごうとしてきた自分には無い考えだったから。旦那様や家庭に尽くす。そういう人もいるのだよ。男性にしたって、そういう女性を好む人もいるのだ。「周りがなんと言おうと、あなたの人生じゃないの。言いたいように言わせておけばいいのよ」と私。「ありがとう。あなたなら、理解してくれると思ったわ」と彼女。いや、そういう考えがあるということは認めてはいるけど、理解はしとらん。<偽善者。旦那が明日事故にあって死んだり怪我したりしたらどうするの?もしその時小さな子供がいたりしたら、どうやって生活するの?子育てが終わったあと、すぐ元に戻れるようなキャリアを今築く気はないの?とか、思う。他人の人生だし。私の人生だって人様にいばれるような物でもないしね。私が口を出すことではないのだ。
2006/03/04
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iPod Nanoちゃんを買ってから、音楽人生が充実している。今まで全部持っていたCDをiTuneに取り込んで聴いているのだが、持っているCDは古いものばかりだ。夫は70s、私は80sが多い。この間夫の誕生日にNanoちゃんを買ってあげた。夫が会社でCDを取り込んでいたら(仕事しろよ)、会社の人に「21世紀に足を踏み入れなよ」と言われたそうだ。そうよねえ...。でもまだ20世紀にふたりとも未練がある。夫などは昔の曲をダウンロードして買っているようだ。CDを買うまでもない曲が一曲ずつ買えるってすばらしいけど、累算したら結構な金額になりそうな気がする。男の人ってそういうところにお金を使うのに全然躊躇しないのね。私が根っこから貧乏性だなと思うのは、結構最近までCDを定価で余り買わなかったこと。セントマークスあたりの中古CD屋に行き、お宝探しをするのが好きだったのだ。それは日本にいた時からの趣味(?)みたいなもので、お茶の水や新宿の中古レコード屋で、中古やブートレッグなどを探していたとこから来ていると思う。ところが夫はなんでも定価で買うので、HMVなんかに行ってあっという間にCDを買ってくるのだ。ダウンロードもし放題である。私はずっと曲のダウンロードに抵抗があった。レコードやCDというものはパッケージになって売られているもので、ジャケットデザイン、歌詞カードなどで構成されたものである。その中から曲だけを抜き取るなんて...邪道だ...と思っていた。しかしついに、ダウンロードする決意をした。80sのビッグヘア・バンドでどうしても聴きたい曲があったのだ。日本でだけウケていたTNTというバンド...そんなの売っているんだろうかとiTune Storeで検索したら、あった、ありました。すごい。購入ボタンを押して...クレジットカードと個人情報を入れて...あっという間に一曲お買い上げ。99セントなり。.....やっぱり味気ないなあ。久しぶりにお宝探しでも行こうかしら。
2006/03/03
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週末はアカデミー賞の授賞式。今年の作品は、なぜかゲイ関係ばかり...今、最もトレンディなのでしょうか? 「ブロークバック・マウンテン」はもとより、「カポーティ」(主演男優ノミネート、フィリップ・シーモア・ホフマン)も「トランスアメリカ」(主演女優ノミネート、フェリシティ・ホフマン)も。しかもどの作品も非常に優れた作品だったりする。中でも、「ブロークバック・マウンテン」は最多ノミネートで最有力候補。正直、前評判だけを読んで期待して勢い勇んで見ると「な~んだ?」と思うかも知れない。とても淡々とした映画だから。「うわ~、すごい。感動!」っていう感じではない。前回の前評判が高かった「サイドウェイズ」みたいな感じ。私たちはたまたま評判になる前に観に行ってとても気に入った作品だったけど、評判になってから観に行った人は「盛り上がりもないし、どこがそんなに面白いの?」と言っていた。「ブロークバック~」も、感情をニュートラルにして観るといいかも知れない。「ブロークバック~」の話で有名なのが、監督のアン・リーはハリウッド大作として作った前作「ハルク」が大不評で、「ハリウッドから干された」状態だったということだ。「ハルク」より前に「ブロークバック~」の話は知っていたらしいけど、そんな状態でこのハイリスクな作品の監督を引き受ける彼ってスゴイ。同性愛者で有名なガス・ヴァン・サントが監督をやるという話もあったらしい。キャスティングにも苦労話が。ゲイの役というのは、ハリウッドの若手男優たちは「まるでクリプトナイトに触るかのように」避けるものだったという。同世代の男性観客に「オカマ」呼ばわりされ、背を向けられることはキャリアにとって自殺行為だからだ。一般の(というと語弊があるかな)男は悪漢を倒す男らしい男を好み、男同士で寝る男を観たい訳はない(らしい)。だから、主演のヒース・レジャーとジェイク・ギレンホール(アメリカではジレンホールと発音している)勇敢だったのだろう。ヒース・レジャーにしたって、「Knight Tale」以来主演ヒーローものは無し、印象的だったが「Monster Ball(チョコレート)」は端役、「Brothers Grim」も主演の比率は共演のマット・デイモンの方が上だった。アン・リー監督同様、よくリスクを取ったものだ。この脚本が出回った時に、ホアキン・フェニックスが出演を希望していたそうだ。結局、同じ年に「Walk the Line」でアカデミー賞にノミネートされたのは皮肉というか、興味深い。「ブロークバック~」の素晴らしいところは、映像がきれいなところ。アン・リー監督の作品に共通な「一枚の絵のよう」なシーンが、そこかしこに散りばめられている。冷たい山の空気や、雨のにおいが感じられるような映像だ。男ふたりのラブシーンも嫌らしくなく、切なく美しく描かれていると思う。ヒース・レジャー演じるアーニスは朴訥で寡黙な南部の男で、劇中ほとんどしゃべらない。しゃべっても南部なまりがひどくてもごもごしていて、何を言っているのかわからないくらいだ(ヒース自身はオーストラリア出身の陽気な男性らしい)。そんな彼が感情をあらわにするのが、ジャックと一緒にいる時だけ。しゃべらないアーニスがどれだけジャックを愛していたか、セリフのないシーンの数々が雄弁に語っている。ヒース・レジャーに男優賞を取って欲しい。フィリップ・シーモア・ホフマンも素晴らしかったと思うけど、私はヒースに一票。
2006/03/02
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気温は低いものの快晴のNY。午前中にジムで泳いだあと、ミッドタウン50丁目あたりを横切っていると、額に炭をつけた人とすれちがった。もしかして、今日Ash Wednesday(「灰の水曜日」)?さらに多くの炭を付けた人たちとすれ違ったのでこれは確かにAsh Wednesdayだ。ああ。春だなあ。Ash Wednesdayがなんたるかはキリスト教の行事くらいにしか覚えていないけど、だいたい初春にあることは知っている。するともうすぐSt. Patrick's Day(三月第三金曜日に行われるアイリッシュのお祭り。警官が飲んだくれてもいい日<嘘)かあ。もうすぐは~るですねえ。NYは無神論者が集まった最先端の街で、何もかも自由なんだぜ~というのは幻想で、ばっちり宗教にしばられている。しばられているというと語弊があるかも知れないけど、東京なんかよりよっぽど宗教について考えさせられる街だ。最初にインターンで行った会社で、Ash Wednesdayに額に炭をつけて仕事をする人がとても多くて驚いたことがある。学校の先生なんかも自分の宗教に基づいて仕事をするので、ユダヤ系の先生の多かったうちのデザイン学校などは、突然休講になることがよくあった。そのくせキリスト教の休みもちゃんと休むので始末が悪い(といってもハヌカはクリスマスと重なることが多いんだけどさ)。ジョン・レノンも歌っていたじゃないか。Imagineで。Imagine there's no countries, / It isn't hard to do, / Nothing to kill or die for, No religion too, / Imagine all the people / living life in peace. 中東問題や宗教に基づいた争いがニュースになるたびに「宗教さえなければ戦争なんて起きないのにね」と言うと、敬虔な(?)キリスト教徒の夫は悲しそうな顔をするけど、否定はさせない。宗教に基づいた芸術がどの宗教も素晴らしいのは知っている。でも宗教が原因で人が殺し合っているのも事実だからね...。ところでユダヤ教徒が食べるハラーHallahと呼ばれるパンがあるのだけど、グランド・セントラル駅で時々買う。太った三つ編みみたいな形をしていて、たまごがはいっていておいしいのだ。このパンがときどきカタツムリみたいな形になる時がある。ラシャシャナだかヨム・キポーなどのお祝いの時に形を変えるらしいんだけど、最初に見たときはあの形がウィンドウに陳列されていてちょっと笑ったものだ。リンク先の写真の左下が普段のハラー。真ん中にあるのがカタツムリ型ハラー。巻き○ンコみたいにも見える(ゴメンナサイ!!)。
2006/03/01
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