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私:朝日新聞はときどき、「アフリカは いま」という欄でアフリカの最新の報道を意図的にしているね。A氏:君のブログでも「アフリカ知的街道」があるね。 「あなたのTシャツはどこから来たの?」、「コーヒーの真実・世界中を虜にした嗜好品の歴史と現在」、「メタル・ウォーズ:中国が世界の鉱物資源を支配する」、「アフリカ・ジンバブエ問題」、「ジンバブエ選挙強行」、「アフリカ・苦悩する大陸」、「チョコレートの真実」、「アフリカ支援の不可解」、「サッチャー改革に学ぶ 教育正常化への道・英国教育調査報告」、「銃・病原菌・鉄:1万3000年にわたる人類史の謎・上巻」2の2,「銃・病原菌・鉄、1万3千年にわたる人類史の謎・下巻」6の4、「経済大陸アフリカ」私:上の知的街道で「コーヒーの真実・世界中を虜にした嗜好品の歴史と現在」が関係するが、昨日、コーヒーの話題が朝日新聞の「アフリカは いま」欄に出たね。 その欄では、「コーヒー王国復権の道・08年農薬残留発覚 もがくエチオピア」と題して、エチオピアのコーヒー生豆の残留農薬問題をとりあげていた。A氏:それによる2008年にエチオピア産のコーヒー生豆から基準値を超えるリンデンなどの残留農薬が発見されたことで、日本の厚労省が輸入業者に検査命令を出したんだね。私:エチオピアはコーヒーでは品質のいい「モカコーヒー」の世界最大の産地だったが、この農薬問題で、ドイツに次ぐ2位の日本へのコーヒー輸出が09年には輸出額はほぼゼロに落ち込んだ。 11年には08年比で4割に回復したが、まだ、以前の水準にもどっていないという。A氏:日本の検査で残留農薬が発見されたので、エチオピアでは原因をさぐるために農地、倉庫、農具を検査したが見つからなかったそうだね。私:アフリカの農家というのは小規模で農薬などを使った近代的なものではないというね。 農薬を買うカネもないというから、原因がすぐわからなかったようだ。 結局、原因は農地でなく、最終的に生豆を入れる麻袋を「汚染源」と結論づけたという。 そして、古い麻袋の使用を禁止した。A氏:その後、農薬が基準を超える事例は減り、12年には厚労省は検査命令を解除したね。私:しかし、エチオピアの輸出はまだ、もとにもどらない。 一方、エチオピアでは3年前に「残留農薬検査所」を設けて輸出前の検査をするようになったという。 そして、今年7月をめどに全ての麻袋にバーコード入りのタグをつけることを義務づけるという。A氏:トレーサビリティだね。 品質管理の基本だね。私:エチオピアのコーヒー生豆の品質管理が確立されたわけだ。 高品質のエチオピアの生豆を買いたたかず、相応の値段で買い取ってくれるのは日本だけだというが、その良き顧客の日本の信頼を挽回できるだろうか。 円安になっているしね。 エチオピアの輸出額の約3割がコーヒー。 エチオピア経済にとっては日本への輸出の回復は大きな問題だがどうなるかね。A氏:ところで、今朝の朝日新聞社説では「アフリカ開発 資源頼みから脱却を」と題して、明日6月1日から横浜市で開かれる「アフリカ開発会議(TICAD)」にふれているね。私:日本が音頭を取って、20年前にはじめ、今度で5回目になるという。 アフリカ経済は、今世紀になってからの天然資源の価格暴騰で潤うようになったとはいえ、一般の経済力はまだ低い。 アフリカ大陸の人口は10億人で2050年には世界の5人に1人はアフリカ人になるという。 しかし、その人口を養う農業生産技術は低く、食糧は輸入に頼っている。A氏:これについては、君のブログでふれているように、ビル・ゲイツ氏が日本人科学者稲塚権次郎氏の小麦の品種改良をとりあげ、これが10億以上の人々を飢餓や死から救ったと称賛しているね。 そして日本はリーダーシップを発揮してサハラ砂漠以南のコメ生産量の倍増を目指す「アフリカ稲作振興のための共同体(CARD)」を発足させている。私:アフリカでいっそう大きな「緑の革命」を起こすには、農業研究の近代化が欠かせないが、日本がこの研究への支援を継続することをゲイツ氏は願っているね。 社説はこれもふれてほしかったね。
2013.05.31
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一昨日午後1時過ぎ、曇天で雨が降るかもしれないという天気予報だったが、思い切って自然公園ウオーキングに出かけた。 それは、2、3日中に梅雨入りになると聞いたからだ。 雨が続く前に自然林の小道を歩いておきたいと思ったからである。 自然林の小道は雨が降ると濡れて、その後、ぬかるからである。 下着と上着も半袖。 気温も高くないし、曇りがちで、日光の直射もほとんどないので、汗ばむ程度。 雨も降らなかった。 2時間、1万1千歩。 最近、ウオーキングのストライドがのびたのか、同じ道なのに歩数が減ってきた。 案の定、昨日、関東が梅雨入り宣言となり、今朝は、霧のような小雨が降り出した。 もっとも週間予報によると来週は晴天が続きそうだから、来週も自然公園ウオーキングはできそうだ。 先週、デパートに行ったら、無料で健康値測定をしいていた。 骨振動の測定結果はAで良好であった。 自然公園ウオーキングのおかげか。 AからEまでの5ランクあり、ランクが低いとカルシュウム摂取、運動、日光浴などを多くするように薦められる。 部屋にいると蒸し暑い。 温湿計を見ると、温度は24度くらいなのに、湿度は65%。 湿度が高い。 今まで、湿度は加湿器で加湿しても、50%台になかなかならなかった。 梅雨入りを実感する。
2013.05.30
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私:昨日の夕刊で、笹子トンネル事故に関連して、このトンネルの設計ミスの問題を報じていたね。A氏:今朝の朝日新聞ではさらに詳しく図を使って説明していた。私:笹子トンネルは、コンクリート製の天井板とつながった隔壁で天井部分を二つの空間に分けており、外部の空気をトンネル内に送り込んで、排ガスを押し出す構造だ。A氏:崩落した現場のボルト1本にかかる加重は、1.2トンと「想定」して設計されていた。 ところが、国交省が事故後に現場付近のボルトにかかる力をシミュレーションしたところ、換気のたびに、隔壁を横に押す風圧がかかっており、この影響でボルトへの加重も倍以上になっていたという。 本来、2.4トン以上を「想定」して設計すべきだったんだね。私:それが、30年以上前の設計時には、隔壁を横に押す風圧による加重は「想定外」だったというわけだ。 福島第一原発事故ではないが、また「想定外」か。A氏:さらに、以前、問題になったボルトを天井部分に埋め込んで接着する方法では、接着剤がボルト全体に行き渡っていなかったという問題があったね。 それに接着剤と水が触れて「加水分解」も確認され、劣化の1因となったという。 この接着方法は作業がやりにくい設計で、これも工事ミスというより接着剤方式を選択した設計ミスが原因としてある。A氏:最初は、天井の崩落原因は「いい加減な点検」だということから始まったが、その後、ボルトの接着、今回の風圧の設計ミスと続いたね。 よく国土強靭化ということで、トンネルや橋の老朽化の補強が言われる。 その例として笹子トンネル事故が引き合いにだされるが、原因を知れば知るほど、なんだか見当外れだね。 単純な劣化ではないね。私:崩落の原因はまだ、追及が浅い。 「何故、そういういい加減な点検をしたのか 何故、ボルト止めの接着方式を選択したのか 何故、風圧を『想定外』にして設計をしたのか」 まで報道は追及すべきだね。
2013.05.29
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【送料無料】天皇の代理人 [ 赤城毅 ]私:読み出したら面白く、途中で止められず、夜まで1日かけて一気に読んでしまったね。 ある外交官の回顧談を中心にした外交小説だが、サスペンス調なので引き込まれる。 アマゾンの読者レビューも見たが高得点だね。 主人公が若くして外務省入りするのが、満州事変の始まる頃。 それから終戦までイギリス、ドイツ、スイスと外交畑を渡り歩く。 最初から、特命全権大使相当の人物と出会い、その指揮のもとに活動する外交サスペンス・ドラマだね。A氏:「天皇の代理人」とは誰なの?私:満州事変頃から終戦までの外交裏話としてまとめようと思ったが、気がついたら、この小説はサスペンスなんだね。 近代外交史の史実とうまく組み合わせてあったので、気が付かなかった。 サスペンス小説の読書感の礼儀として、タネをあかすことはできないね。 「天皇の代理人」が誰かも、最後になるとわかるような筋立てになっているがね。 それにしても、第2次世界大戦が始まる前の、世界外交の裏の駆け引き、すごいね。 この本では三重スパイまで登場する。A氏:本音と建前が違うんだね。私:いや、三重スパイともなると本音すらわからないね。 ところで、この本はところどころで、史実を織り込んでいる。 その中で、日独伊三国同盟締結の推進役だった、当時の外務大臣松岡洋右は、後にこの同盟は失敗だったと言ったとあるね。 これは、俺のブログにもある。 俺の「同日同刻・太平洋戦争開戦の1日と終戦の15日間」山田風太郎著についてふれたブログによると、松岡は日米開戦のニュースを聞いて、 「三国同盟は、それによってアメリカの参戦を防ぎ、世界大戦を予防することだったが、かえって、今度の戦争の原因になってしまった、それを思うと死んでも死に切れない」 と涙をためて言ったという。 同じく、俺の「徳富蘇峰著「終戦後日記・『頑蘇夢物語』」にふれたブログでは、松岡洋右についての徳富蘇峰の次のような記事がある。 「敗戦間際に、松岡氏は次の3つの理由で日本は絶対負けないと言っていた。 1つには、日本の国体は伊勢神宮をもとしているから、必ず、神が助けてくれる。 2つには、直感だ。 3つには、経験からくる直感だ。」 彼は当時、まだ65歳だ。 結核を患っているがボケてはいない。 こういう人が、海千山千の欧米人を相手に日本外交の中心にいたんだから、敗北は目に見えていたようだね。 山田風太郎の「人間臨終図鑑」によると 「松岡の外交は、マージャンで、相手3人(米独ソ)の手を全然見ず、自分の手ばかり見て勝負しているようなものであった。 彼はヤクマンを志してヤクマンを打ち込んだ」 とある。A氏:空間の隔たりを超えると、12月8日の日米開戦の日は、モスクワ戦線では、ドイツ軍がソ連軍の反撃と極寒に耐えかねて、総退却を開始した日だというね。私:日米開戦のニュースを当時は感激して迎えている知識人などが多い中で、近衛文麿は 「えらいことになった。 僕は悲惨な敗北を予感する。 こんな有様は、せいぜい3ヶ月だろう」 と沈鬱な声で言ったという。 日本国民は依然として、まだ、この歴史の事実を背負っているね。
2013.05.28
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私:俺がブログを書く目的は、1つには「書くという行」を課することと、本などの情報は忘れやすいので、ポイントを記録して置くためのものが主目的だね。 後で役立つように知的な記録にしたいというわけだ。A氏:それで知的街道としたわけか。私:ところが、最近、古いブログを読んでいるうちに、違った街道のブログが偶然つながったね。 それが例の従軍慰安婦での橋下発言に偶然つながったんだね。A氏:橋下発言は、2つに分かれるね。 1つは、軍隊には慰安婦のようなものが必要であったこと。 2つ目は、それは日本だけでなく、諸外国も同じであったことだね。私:軍人に慰安婦のような制度が必要だというのについては、ジョン・ダワー著「敗北を抱きしめて」には次のような要旨の記述がある。 「占領軍がくると女性は被害を受けるだろうと予測して、その対策として占領軍の『慰安施設』を作る。 大蔵省は金を出すが表に出ないで業者にまかせた。 このとき、後に総理大臣になる当時大蔵若手官僚の池田勇人は『一億円で純潔が守れるなら安いものだ』と言ったという。」 ジョン・ダワー氏、米国はマサチューセッツ工科大学教授で専攻は近代史。 「敗北を抱きしめて」は終戦直後の日本にスポットを当て、政治家や高級官僚から文化人、数々の一般庶民にいたるまであらゆる層を対象として取りあげ、日本に民主主義が定着する過程を日米両者の視点に立って描き出したノンフィクションだね。 この作品はピュリツァー賞を受賞すると共に、日本でも岩波書店からの題で出版され、当時、ベストセラーになった。A氏:君はこの「敗北を抱きしめて」の大著を7年前に読んでブログに何回にも分けてポイントを記録していて、その5回目に、この池田勇人の記事があるね。私:それ以外に、朴裕河氏という韓国女性(日本の慶応、早稲田で日本文学を学び日本文学専攻博士課程修了)の「和解のために」という日韓の歴史問題を扱った著書を扱ったものが5年前の俺のブログにある。 この著書で、第2次大戦中、日本軍兵士でもあった朝鮮人兵士が「慰安婦」施設を利用していた事実、朝鮮戦争当時、韓国軍が慰安隊を作り経営していた事実は、韓国国民を当惑させると著者は言う。 韓国も日本と同様の目的でアメリカの駐留軍のため同様な施設を基地村に作った。 1970年代に韓国で売春禁止法が実施されたが、基地村には適用されなかったという。A氏:橋下氏の「日本ばかりでない」ということに関連するね。私:「悪いことをしたのは日本ばかりではない」という論理で、興味があったのは、イギリスのサッチャーの教育改革だね。 サッチャーが政権を取る前のイギリスの労働党政権のときの歴史教科書は「自虐史」だった。 俺の5年前のブログ「サッチャー改革に学ぶ 教育正常化への道・英国教育調査報告」では次のように「自虐的な表現」を変えている7つの例を引用しているので、ここに再録する。 「わが国だけでない。皆悪いことをしている」という論理が出てくるね。 第1の例は、「植民地支配で肥大化した大英帝国」を「植民地支配を行ったのはイギリスだけではない」と改訂。 第2の例は、「殺人国家イギリス」を「植民地支配はインドに恩恵をもたらした」と改訂し、イギリスはあらゆる植民地に鉄道を敷いたとしているね。 第3の例は、「強制連行された黒人奴隷」を「奴隷貿易を行ったのはイギリスだけではなく、世界史の悲劇」と改訂。 第4の例は、「イギリス発展の犠牲となった黒人奴隷」を「アフリカ士候の残虐な圧制やイギリスが奴隷解放の旗振り役であった」ことの説明の追加と改訂。 第5の例は、「アジア、アフリカの搾取を指示するビクトリア女王」を「『ビクトリア王朝』はイギリスの繁栄の時代として描く」ように改訂。 第6の例は、「人種差別を正当化する『女王を頂点とする階級社会』」を「近代国家イギリスの基礎を築いたビクトリア朝」に改訂。 第7の例は、「人種差別を正当化するキリスト教」を「世界の人々に多大な影響を与えたキリスト教が説く人間のあるべき姿」に改訂。」 第1と第3の例は「悪いのはわが国だけではない」という論理的な展開による改訂だね。 政治家は、橋下氏の前に、サッチャ-がやっていたことだよ。
2013.05.27
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私:「訣別・ゴールドマン・サックス」の400頁を超える分厚い本を読み終えて、一息。 図書館に返却ととともに、俺が借りる順番が来た「天皇の代理人」「ろくでなしのロシア・プーチンとロシア正教」の2冊を持ち帰ってきた。A氏:2週間で2冊なら、問題無いだろう。私:「天皇の代理人」は200頁程度で物語調なのであまり時間がかからないだろう。 「ろくでなしのロシア」は同じ200頁程度だが、活字が細かくストリーものでないのでちょっと時間をとられそうだね。A氏:ところで今日は日曜日で、朝日新聞は読書欄が載る日だね。私:書評を読んで読みたい本がなかったね。 ただ、「ニュースの本棚」で「アフリカ文学は闘う」という欄に興味を持ったね。 アフリカ文学はアフリカの苛酷な歴史を背負っている。 「奴隷貿易」「植民地支配」「内戦」「飢餓」「政治的混乱」の歴史だね。A氏:アルジェリアのテロで日本も巻き込まれるようになったね。 そのせいか、最近、アフリカを扱った新聞・雑誌記事が多いような気がする。 先週の朝日新聞の別刷りのGLOBEでは15頁にわたり「アフリカの挑戦」特集を組んでいるね。私:日経ビジネスの最新号でも「現地徹底取材:アフリカ:灼熱の10億人市場」の特集をしている。A氏:君のブログでは、アフリカに多少からんでいるのも含めると「アフリカ知的街道」とも言うべき街道ができているね。 「あなたのTシャツはどこから来たの?」、「コーヒーの真実・世界中を虜にした嗜好品の歴史と現在」、「メタル・ウォーズ:中国が世界の鉱物資源を支配する」、「アフリカ・ジンバブエ問題」、「ジンバブエ選挙強行」、「アフリカ・苦悩する大陸」、「チョコレートの真実」、「アフリカ支援の不可解」、「サッチャー改革に学ぶ 教育正常化への道・英国教育調査報告」、「銃・病原菌・鉄:1万3000年にわたる人類史の謎・上巻」2の2,「銃・病原菌・鉄、1万3千年にわたる人類史の謎・下巻」6の4、「経済大陸アフリカ」私:以上のブログは、政治経済にからんだものだが、今回は、文学という視点でアフリカを見てみようと思い、今朝の朝日新聞の「アフリカ文学は闘う」という図書紹介を参考にすることにしたよ。 4つの推薦図書から、英語圏では中高生の必読書に指定されているという「崩れゆく絆」と「やし酒飲み」の2冊を選んで図書館に予約した。 古本なのですぐ借りられるだろう。 前出の2冊の間に、この2冊を読む予定だ。
2013.05.26
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【送料無料】訣別 ゴールドマン・サックス [ グレッグ・スミス ]私:原書の題名は「何故、私はゴールドマン・サックスを去るのか・1つのウオールストリートの物語」だね。 図書館から借りたが、400頁を超える厚い本で、著者のゴールドマン・サックスでの12年間の生活を生々しく描いているね。 著者グレッグ・スミス氏は、1978年、南アフリカ共和国に生まれる。 米国のスタンフォード大の奨学金を得て渡米。 大学3年のとき、2000年のゴールドマン・サックスの夏季インターンシップを経験し、新卒で採用され、2001年に入社。 新入社員の教育は、選別を兼ねてかなり徹底しているね。A氏:20001年は9.11のテロが起きた年だね。私:著者はそのシーンを目撃するね。 米国の会社は個人主義的だという先入観があるが、著者が入社した時のゴールドマン・サックスは顧客第1主義の社風を重んずる教育が徹底しており、チームワークも重要視されていた。 最初は、契約社員で2年くらいの勤務ぶりを見て、社風にマッチするようになると正社員となるようだ。 仕事は厳しく、長時間労働が結構あるが、これは命令されたわけでなく自分の意志だね。 しかし、2008年のリーマンショック以後、会社のポリシーや顧客第1の社風が大きく変化する。 顧客を餌に儲けに走りだす。 倫理観が欠如する。 その変化に著者は、失望し、2012年に12年間勤めた同社を退職する。A氏:米国の金融機関が何故、あんなに儲けるのだろうかね。私:著者は、一言で説明できるとしている。 「情報の非対称性」だという。 カジノで客の手札を完全に知っているのと同じだという。 カジノ以上に不公平だ。 カジノでは監視カメラがついているが、金融取引は追跡もされず、誰も監視していないという。A氏:負けることはないね。私:カジノでのことは一般庶民には関係ないというがそれは間違いだという。 アラバマ郡政府が金融機関にひっかかり、破産しそうになったとき、苦しむのは庶民だ。 ギリシャやイタリア政府が、金融機関のデリバティブの売買をして債務を隠し、財務問題を先送りにして結果として苦しんだのは、それぞれの国民だ。 リビア政府が国民の財産をデリバティブに賭けて、10億ドルの損を出したとき、国民の生活が悪影響を受けた。 世界の金融界の非倫理的な行動に悪影響を受けるのは、究極的に市民であり、教職員であり、年金生活者であり、引退した人たちであるという。 しかし、金融機関は規制を嫌っており、規制に反対する政治的な活動にカネを投じているという。 A氏:これら金融機関の非倫理的行動はすでにリーマンショック以来、多くの内幕ものの出版がされ常識的になっているね。私:株高、円安のアベノミクスも要注意だね。 ところでこの本の訳者の名前が気になったね。 訳者の徳川家広氏は、徳川宗家19代目だという。
2013.05.25
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私:2週間前の金曜日(5月10日)夜10時頃、なんとなくチャンネルを回していたら、この番組にひっかかった。 研修医が3名出て、ベテラン医師がまとめる役だね。 最初、ドラマ式に再現VTRで患者の症状が紹介される。 このドラマに出てくる患者の症状をもとに、3名の研修医が病名を推定して、フリップに書く。A氏:病気の犯人を特定するのだから、推理ドラマに似ているね。私:その通り。 「相棒」のような推理ものが好きな俺だから、つい集中して見たよ。 推理のもとになるのは専門的な医学知識だが、わかりやすい説明が、ベテラン医師からあるから理解しやすい。A氏:ドクターGのGとは何かね。私:総合診断ということで、総合(General)のGからきているらしい。 司会は、浅草キッド。 10日のゲストは、国生さゆり、笹野高史の2名。 この4人のシロートの質問やコメントを交えながら、話を進める。 だから、医学専門の用語が飛び交うが、バラエティ形式で堅苦しさがないね。 10日は「様子がおかしい」というタイトルではじまった。 最初の再現VTRでは、中年女性の患者は足腰の強い人で、来院1ヶ月前に患者は味の濃いものを口にするようになったという。 来院2週間前には周りになにがあるかわからなくなって息が苦しそうになり、来院1週間前には周りの人たちも患者の様子がおかしいことがわかるようになる。 スタジオで患者の基礎データを紹介。 ゲストの国生さゆりは認知症をあげ、笹野高史は認知症とパーキンソン病と推理。 研修医たちは患者の症状から、肝腎症候群や脳炎、脳腫瘍が挙がり、3人3様だね。 研修医は自分の診断理由を医学的に説明をする。A氏:シロートの2人は認知症をあげているが、研修医3人はあげていないね。私:研修医は典型的な認知症の症状は、徐々に年単位で進行すると話し、今回の症例では短期記憶ではなく長期記憶が落ちていると説明した。 ベテラン医師も今回の症例では短期記憶から失われていく典型的な認知症ではないと解説した。 さらに追加の再現VTRで、患者が10年前に、胃ガンで胃を全摘した情報などが追加される。 この追加情報に基づいて、また、3人の研修医がそれぞれの診断を示した。 それは、「ビタミンB1欠乏症」、「葉酸欠乏・ビタミンB12欠乏」、「転移性脳腫瘍」で、3人ともそれぞれ違う。 研修医は自分の診断理由を説明する。A氏:最終的な診断はどうだったのかね。私:実は「ビタミンB12欠乏」が最終的に診断されていたんだね。 これは胃の全摘で、ビタミンの吸収が行われなくなったためなのだという。 しかも、胃の全摘から10年経って症状が出たことから、B1でなく、B12の欠乏症と診断された。 B12は年単位で長年体内ストックがきくので症状がすぐ出ないが、B1は数か月で失われるので時期がずれていることから診断したという。A氏:ビタミンB12が欠乏したのは胃がん全摘によるものなのか。 なるほどね。私:「ビタミンB12欠乏」で、正常な赤血球が減って貧血が起こり、脊髄が侵され神経症状が現れる。 脳にまで障害が広がると認知症状も見られるという。 この患者は、完治はしなかったがB12の補給で簡単な日常会話はできるようになったという。 実例をもとにしているだけに、真犯人も明快だね。 推理的な興味を満足させてくれるだけでなく、病気の勉強にもなるね。 毎週、録画予約をしたよ。
2013.05.24
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A氏:君は、このところブログで連続で「ブラック企業」をとりあげてきたが、偶然、今朝の朝日新聞では、「ニュースがわからん」欄で「ブラック企業」を取り上げたね。 「ブラック企業」の定義は、NPO法人{POSSE(ポッセ)}から引用しているね。 基本的に君がブログでとりあげた「ブラック企業・日本を食いつぶす妖怪」今野晴貴著・文春新書と同じ内容だね。私:今野氏はNPO法人{POSSE(ポッセ)}を立ち上げた人だからね。 終身雇用時代も命令による長時間労働が多かったが、それと引き換えに、労働者は終身雇用や年功序列賃金の保障を得てきたという。 「ブラック企業」は、その引き換え部分の労働者保障の終身雇用や年功序列賃金を切り捨て、命令による長時間労働だけを残すという「雇用新モデル」となったという説明だね。A氏:その説明も、今野氏の「ブラック企業」の説明と同じだね。私:しかし、俺達の世代では、長時間労働に対する経験は違うね。 若いときの1950年代は残業が多かったのは事実だ。 俺たちが就職した頃は、日曜だけの休み(週休1日制)だった。 それが、残業は非効率だとして規制され、休日も隔週土曜休日、そして次に週5日制になっていくね。 いわゆる「時短運動」が社会的にあったね。 日本は労働環境が先進国に比較して遅れているというコンプレックスからの脱却があったね。 だから俺達が第一線にいた頃は、「終身雇用」=「長時間労働」でなく、「終身雇用」=「時短」だったね。A氏:それに、残業代の未払いは監督署が厳しかったね。 サービス残業など、もってのほかだった。 俺の会社では、課長から使用者側だということで残業代は払われなかった。 しかし、平均的な残業代分は基本給に含まれていた。 そこで、会社は、一時、現場の班長まで管理職だとして、基本給をあげる代わりに残業手当をやめた。 しかし、これを知った監督署は、班長は管理職でないとして、法律違反で指摘した。 会社は撤回した。 今で言う「みなし管理職」だね。私:「時短運動」「監督署の厳しい指導」が高度成長時代の職場の特徴だね。 「労働安全衛生」も厳しかった。 俺はこれを「昭和型職場」という。 「昭和型職場」では、「終身雇用」=「時短」「安全衛生向上」だね。 もっとも、企業内の「労働安全衛生」は厳しかったが、企業外のいわゆる「公害」(環境問題)の対応は生産第1主義で甘かったね。 ところで、「ブラック企業」が現れ出したのは、「平成型職場」になってからだね。 「終身雇用」=「長時間労働」「労働安全衛生低下」となってきたようだね。 背景に経済のグローバル化の進行があるようだ。 そして、「ブラック企業」時代になると、この上の等式の左側の「終身雇用」が消え、右側だけ残る。A氏:2009年の君のブログで、当時、「753現象」というのがある。 大卒の7割、高卒の5割、中卒の3割が就職後3年以内に離職する現象だ。私:それが、「平成型職場」の姿だろうね。 俺達の「昭和型職場」では、「147現象」と言って別の意味に使われていたね。 学卒者でも、1年で頭角を出す者、4年たって業績をあげる者、7年待って頭角を出す者など、いろいろあり、企業は最大、7年は育てないといけないという意味だったね。 中国語を使って「イー・スー・チー現象」ということを言っていたね。 今野氏の「ブラック企業」では、この「昭和型職場」と「平成型職場」の違いもふれてほしかったね。
2013.05.23
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私:「ブラック企業」と言われているユニクロの柳井正会長へのインタビュー記事の見出しは、「それでも鍛え続ける・若いうちは甘やかされず、厳しく育てられた方が幸せ」とあるね。 新卒の約5割が入社3年以内に離職するというユニクロの現実に対して、「店長」という「技術」ばかり教育してきたが、それが一番の問題であり失敗だと柳井氏は認めている。 今まで、あまりにも促成栽培しすぎたという。 「店長」はリーダーであるという教育を重視するようにするという。 日経ビジネスがまとめたユニクロの最近始めた主な取り組みが4つある。 1つは新入社員の希望を考慮した人材配置、2つ目は社員が希望を出せる異動先の部署が拡大、3つ目は「店長」業務の見直し、4つ目は.相談窓口を設け、メンター(助言者)も配置する 俺は特に3つ目の「店長」業務の見直しは特に重要だと思うね。 著書「ブラック企業」でユニクロの「店長」の長時間労働の苦情相談がとりあげられていたが、中身は「店長」なのに単純労働が多いだけだね。 本来の「店長」のマネジメント業務の時間が少ない。 今まで東京本部の各部署から日本全国の店舗に、さみだれ式に本部通達が送られてきていた。 それを「店長」への指揮系統を整理し、「店長」の管理業務を簡素化、縮小化するという。 これにより「店長」が店頭での「商売」に集中できる環境を作るという。A氏:柳井氏は、「ブラック企業」について若者に対する考え方を変えたのかね。私:そうではないね。 柳井氏は、 「『ブラック企業』という言葉は、旧来型の労働環境を守りたい人が作った言葉で、グローバル競争の激しい現在の状況には適さない。 若さとは本来、変化を好み、自分を成長させたいと思うもので、そういう人材を求めている。 若い頃は、甘やかされず、厳しく育てられたほうが幸せだ」 と言う。 「ブラック企業」と言われようと、基本的な経営理念は不変だね。A氏:それは、スポーツでも国際的に活躍する日本選手の育成でも同様だね。私:問題は、若者の訓練方法だね。 「体罰」的な訓練では世界に勝てる若者は育たないだろうね。 「ブラック企業」での若者の訓練は、体育系の「体罰」による訓練を連想させるね。 関連して、4月23日の朝日新聞の「年収100万円も仕方ない」と題するユニクロ柳井会長のインタビューは、ユニクロの「ブラック企業」に関しても聞いているね。 柳井氏は次のようなことを言っているね。 「グローバル化で、将来は、年収1億円か100万円に分かれて、中間層が減っていく。仕事を通じて付加価値がつけられないと、低賃金で働く途上国の人の賃金にフラット化するので、年収100万円のほうになっていくのは仕方がない。 グローバル競争のもとで、他国の人ができない付加価値を作り出せなかったら、日本人もそうやって働くしかなくなる」 「グローバル経済というのは『Grow or Die(グロウ・オア・ダイ)』(成長か、さもなければ死か)だ。 非常にエキサイティングな時代だ。 変わらなければ死ぬ、と社員にも言っている」(中略) 「日本の電機の一番の失敗は日本に工場を作ったことだ。安くて若い圧倒的な労働力が中国などにある。関税も参入障壁になるほどの高率ではないから、世界中にもっていける。本当は(安い労働力を使って世界中の企業から受託生産する)鴻海(ホンハイ)精密工業のような会社を日本企業が作らないといけなかった。 個人も国内で仕事をしたいなら、付加価値をつけないといけない。 単純労働で時間給の仕事でいいのか、それだと下がる可能性もあるのだから」 まさに「国民国家」を越えた世界戦争だね。 日本では年収100万円の「死者」 累々かね。 5月8日の朝日新聞の内田樹氏の「壊れゆく日本という国」は、この柳井会長の考えに対する反論だろうか。 それにしても、同じ勤勉な国民性のあるドイツでは1日あたり10時間以上の労働は禁止、有給休暇も完全消化だし、休日出勤も禁止という国をあげての労働時間制限国家との違いはどこからきたのかね。
2013.05.22
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私:「ゆとり教育」「少子化」「核家族化」「成熟社会」など、若者の劣化には様々な原因が指摘されているが、その中で日本企業は競争に勝つためには人を育てなければならない。 マニュアル化された単純労働を長時間頑張らせても、鍛えたことにならないと思うがね。 スポーツと同じで合理的なトレーニングをハードにやることだね。 日経ビジネスでは「ブラック企業」という悪い噂を断つために、最近の若者の効果的な教育方法を3つあげている。 第1の方法は、一人でなく、チームで鍛えることだという。 チームで鍛えると大きな力を発揮するという。 自衛隊研修は脱落者ゼロだという。第2の方法は、成長の成果を毎日伝えることだという。 夕方になると入社1年目の新人が黙々と日誌を書き始めるというある会社の例をあげている。 これを上司と社長が見てコメントを書き込む。 上司と社長は大変な作業だ。 この会社の離職率は業界平均の7分の1だという。第3の方法は、時間をかけて焦らずに育てることだという。 これは当然だね。 俺達の頃は、イー、スー、チーと言って、1年、4年、7年という節目で、能力を発揮する新人がいるので、最大7年は待てということがあったね。A氏:社員教育の重要性は何時の時代にも変わらないね。 そして教育方法は相手に応じて変えていかなくてはならない。私:しかし、「ブラック企業」で企業が問題になっても、依然として若者側の劣化の進行の指摘もあるね。 日経ビジネスでは「新入社員事件簿」という新入社員の扱い方に困っている先輩社員の声を拾っている企画がある。 今年の調査でも「言いたいことはママが代弁」、「いきなり文書偽造」、「『急いだら失敗するけどいいですか?』と聞く」、「得意先と喧嘩してドヤ顔」、「歓迎会の途中で失踪」、「就業中に『眠いから寝て何が悪い』と言う」、「『こんな仕事じゃやる気が出ない』と言う」、「先輩の手柄を横取り」などという相変わらずのケースがあるね。A氏:こういうのは、学校での教育やアルバイトで経験していないのかね。 労働法の教育も含めてね。 日本人は勤勉で、時間に正確だという国民性が崩れてきているのかね。 「成熟社会」になったせいかね。私:日経ビジネスでは、この特集の最後に「ブラック企業」の一つと名指しされているユニクロの柳井正会長のインタビュー記事をかかげている。 4月23日に朝日新聞でも「ブラック企業」に関連して、柳井会長のインタビューをしている。 これを含めて、2つのインタビューを明日、まとめよう。
2013.05.21
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私:このブログで「ブラック企業・日本を食いつぶす妖怪」その1~その5,昨日の「壊れゆく日本という国」と「ブラック企業知的街道」ができたんで、この先月の日経ビジネスの特集を思い出した。 読み過ごしていたので、改めて読んだよ。 ここでは「ブラック企業」を 「『激務の割には低賃金。過大なノルマと軍隊式社風に支配され、離職率は高止まり』という劣悪な労働環境を放置し利益追求を優先する会社」 としているね。 ネット上で、1999年頃から言われ始め、現在は、「ブラック企業」と認定されれば、人材確保や社会的信用まで支障を来たしかねなくなってきている。 学生が志望先を決める際の有力な参考資料となっており、消費者の間では「ブラック企業」と言われる企業の商品やサービスを敬遠する動きもあるという。A氏:俺もこの日経ビジネスは読んだ。 ネットでは「ブラック企業就職偏差値ランキング」というのがあり、最新では約90社が実名で掲載されているというね。 東証1部上場企業も半数を占めるという。 実名はインターネットですぐわかるがね。私:この日経ビジネスの特集では最後にファーストリテイリングの柳井正・会長兼社長のインタビューがあるが、ユニクロも「ブラック企業」に載っているんだね。A氏:「ブラック企業」と言われないためにはどんな予防策があるのかね。私:日経ビジネスでは、次の10項目を上げているね。 「1.休日取得の保障、2.サービス残業の根絶、3.暴力的指導の根絶、4.ノルマの適正化、5.休憩時間の保障、6.賃金水準の適正化、7.社内イジメの根絶、8.人事考課の近代化、9.セクハラ・パワハラの根絶、10.「使い捨て」でない中長期的なキャリアプランの提示」 「これらをクリアできないならそもそも『まともな企業』といえず、経営者の意識改革から再出発する必要あり」とあるね。A氏:企業も気をつけないとネットで噂を流される。私:この特集では、噂防止で対学生、対社員、対出入り業者と3つに分けて企業のとるべき対応策をまとめているね。 対学生では「圧迫面接」などをしないことだね。 対社員には朝の挨拶から始まり、コミュニケーションをちゃんととることだね。 あるコンサルタントは、若者にネガティブな言葉遣いをしないように指導しているという。 「雑な性格」→「おおらか」、「ひ弱」→「感受性が高い」、「根気がない」→「好奇心が旺盛」 など若者を萎縮させないように15のポジティブな言葉に変えることだという。A氏:「ブラック企業」の特徴はどうかね。私:日経ビジネスの調査だと入社1~3年の若手が考える「ブラック企業」の特徴は次の6つだという。1.給与が安い、2.離職率が高い、3.休みがとれない、4.人使いが荒い、5.体育会系の雰囲気、6.飲み会など社内行事が強制 反対に、日経ビジネスは「離職率0%」の「逆ブラック企業10社」を実名で優秀な順にあげている。 キリンビール、大豊工業、YKK、住友重機、三機工業、日立造船、電源開発、四国旅客鉄道、日産化学工業、富士機械 これらの企業は「成熟市場に位置する」「小粒でも高シェア」「独自技術を持つ」「自己資本比率が高い」「メーカーである」という5つの共通性があるという。A氏:「ブラック企業」がサービスの新興企業やIT企業に多いのはうなずけるね。 プログラマーを含め労働集約型で単純作業が多く、仕事はマニュアル化している。 長時間労働しやすい素地があるね。私:しかし、グローバル経済で、競争に勝つためには、企業としては若者の能力向上が不可欠だ。 「ブラック企業」の悪い噂を出さず、いかに現代の若者を鍛えるか。明日の話題としよう。
2013.05.20
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私:5月8日の朝日新聞のオピニオン欄に神戸女子学院大学名誉教授内田樹氏の長文の寄稿が載っているね。 見出しには 「『企業利益は国の利益』、国民に犠牲を迫る詭弁、政権与党が後押し」、 「国民国家の末期を官僚もメディアもうれしげに見ている」 とあるね。 「企業利益=国の利益」はウソで、グローバル企業化する日本企業が、自己の利益追求のために、最後に国を滅ぼすという警告だね。A氏:俺も読んだが、痛烈な政権、マスコミ、官僚批判だね。 マルクスが資本主義の末路を予言したように、グローバル資本主義の末路は、国民国家の崩壊だね。私:俺が驚いたのは、読んでいた文春新書の「ブラック企業・日本を食いつぶす妖怪」(今野晴貴著)と内容的にほとんど一致していることだね。 この本では「国滅びて『ブラック企業』残る」とあったが、内田氏の「壊れていく日本」と同じ危機感だね。 今野氏の著書「ブラック企業」については、昨日まで5回に分けてふれた。 そこには「すべての企業がブラック企業というわけではないが、すべての日本企業はブラック企業になり得る」と指摘している。 これを内田氏の言うことに合わせると、「日本企業のグローバル化、ブラック化で壊れていく国民国家日本」となるかね。A氏:内田氏は、企業は利益を求めるのだから、日本の雇用よりも賃金の安い海外に雇用を求めるという理屈は正しいという。 しかし、日本国内の雇用減は、失業手当、生活保護などが増加し、それは税金からだから国民負担となる。私:内田氏はこれを「コストの外部化」と言っている。 放射能汚染された環境を税金を使って浄化するのは「環境保護コストの外部化」。 原発を再稼働させて電力価格を引き下げるのは「製造コストの外部化」。 工場へのアクセスを確保するために新幹線を引かせたり、高速道路を通させたりするのは「流通コストの外部化」だね。A氏:「ブラック企業」のパワハラや長時間残業などにより、うつ病にかかった若者の治療のための健保費用は「医療費の外部コスト化」、若年過労死の「損害の外部コスト化」、転落して生活保護にかかる「生活保護の外部のコスト化」、結婚もできない少子化による「少子化による損失の外部コスト化」。 「フリーライド(タダ乗り)」で「ブラック企業」のふところは痛くないが、「外部コスト」は国民の負担増となる。私:「国民国家」という体制は400年ほど前に国際政治の基本単位となったが、今は、グローバル企業の利害を国民より優先するようになり、「国民国家」は崩壊していく。A氏:「国滅びて『ブラック企業』残る」と同じで、「国滅びてグローバル企業残る」だね。私:「企業利益は国益」という等式のウソを隠すためには「国民的一体感」を必要とする。 国際競争で戦うグローバル企業は「日本経済の旗艦」であるから、1億心を合わせて企業活動を支援しなければならないというわけだ。 そのために国民は低賃金、地域経済の崩壊、英語の社内公用語化、サービス残業、消費税増税、TPPによる農林水産業の壊滅、原発再稼働などを受け入れるべきだという。 そうしなければどうしても「世界戦争」に勝てないという理屈だね。 しかし、それは国民国家の富をグローバル企業の収益に付け替えることになるだけだ。A氏:安倍晋三政権は「戦後最も親米的な政権」としてこれからもアメリカの超富裕層から強い支持を受け続けることだろう。 なぜなら、自分たちアメリカの超富裕層の個人資産を増大してくれることに政治生命をかけてくれる日本の政治家を支持するのは当然だからだ。私:「国民国家」の解体を推し進めている人が政権の舵をとっていて、政治家、官僚、メディアも、それをなぜかうれしげにみつめている。 それが「国民国家」の「末期症状」なのだろうと内田氏はいう。A氏:しかし、国益とグローバル企業利益の対立は全世界でおきていることだね。 それは、このブログでとりあげたジョセフ・E・スティグリッツ著「世界に格差をバラ撒いたグローバリズムを正す」、「世界の99%を貧困にする経済」で指摘しているね。私:目の前で起きている急激な円安、株高を見とれているうちに水面下で妖怪が大きく動いているような気がするね。 マルクスはかって共産党宣言で「一つの妖怪が欧州を徘徊している。共産主義の妖怪がーーー」と言った。 それを用いて内田氏の言をコンパクトに言い換えると、現代は「一つの妖怪が、『国民国家』を滅ぼし、世界を徘徊している。『グローバル企業』という妖怪がーーー」となるね。
2013.05.19
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【送料無料】ブラック企業 [ 今野晴貴 ]私:政府や社会が「ブラック企業」問題で遅れをとっている最大の原因は「若者の意識の変化」で雇用問題を捉えるという実態に合わない思い込みがあるからだという。 企業の「ブラック化」に気がついていない。 1995年に旧日経連が出した報告書では日本型労使関係は「高コスト体質」であり、「新しいモデル」を作るべきとして、「長期蓄積能力活用型」、「高度専門能力活用型」、「雇用柔軟型」と3つに分けて「長期蓄積能力活用型」は減少すべきだと言っているという。 2005年には経団連が「ホワイトカラーエグゼンプション」を提案しているね。A氏:「新しいモデル」といいながら、その内容は終身雇用型の「強い『人事権』」は維持し、「残業代の不払い」の体質はそのままで、本来は日本型雇用では少なかった非正規雇用を逆に増大させてきたね。 「新しいモデル」が「ブラック企業」とはね。私:厚労省の統計によると、2011年度の「パワハラ」が前年比17%増で、統計をとりはじめた9年前に比較すると7倍増だという。 これに対し、厚労省は、 「かっては指導と理解されたことをパワハラと受け止める人が増えたのではないか」 と分析している。 これも若者の変化にふれているが、企業の変化を見ていないようだね。 最近は「新型うつ」という言葉があり、NHKスペシャの特集「職場を襲う『新型うつ』」では、若者はわがままで、通常の指導でも、うつ病を装って困っているという内容だという。A氏:いずれも、若者のほうだけに分析の目が行っていて、企業側の労務管理の変化に分析の目が行っていないね。私:こういった誤った見方の上に立てられる「若者政策」は、状況を改善するどころか、悪化させ、あまつさえ「ブラック企業」の肥やしとなっているという。 例えば、若者が早期に離職するのは「職業に対する意識」の低下だとして、学校にキャリア教育の充実を求める。 仕事に対する「意識」だけを子どもの内から繰り返し刷り込むことで、かえって「ブラック企業」の企業内の「あいまいで強大な指揮命令」を強めるおそれがある。A氏:むしろ、キャリア教育の中で「労働者の権利教育」をきちんと行い、違法状態への対応能力をつけさせるべきだね。 サービス残業や無意味な長時間労働、残業代不払いを異常と感じないことこそ、「職業に対する意識」の低下だね。私:ところが2011年に文科省が発表したキャリア教育には「権利の内容」はゼロだという。 若者は就職活動や「ブラック企業」の中で「違法なことでも耐えなければならない」と再三にわたって教えこまれ、受け入れている。 そして、自分たちの結婚や育児、出産さえも惜しんで「ブラック企業」に奉仕している。 これ以上「耐える精神」を学ばせても、日本の生産性や社会の発展のためには絶対つながらないと著者は言う。 本当に必要な対策は何か。 日本型雇用の弊害を縮小するためには、労働時間規制や業務命令に対する制約を確立すべきだね。 特に、労働時間の規制は過労死、自殺、うつ病の問題を考えると最も急ぐという。 この問題は若者だけではないね。 明日は「壊れゆく日本という国」という内田樹氏の朝日新聞の寄稿の内容が、この「ブラック企業」の問題とがつながっているので、それにふれたいと思う。
2013.05.18
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【送料無料】ブラック企業 [ 今野晴貴 ] 私:「ブラック企業」が引き起こす社会的な問題は、「選別」と「使い捨て」の過程が、「ブラック企業」の外部である日本社会へのコスト(外部コスト・税金)転嫁として行われることだね。 うつ病にかかった医療費のコスト、若年過労死のコスト、転職のコスト、労使の信頼関係を壊したコストなどがある。 業務に関連して引き起こされた精神疾患は労災だが、認定が難しいと健保や国保など、日本社会が負担する。 「ブラック企業」は自社の労働災害を労災扱いをさけ、健保や国保など社会的負担に押しやる。A氏:こういう個別企業本位のシステムはタダ乗りという意味での、「フリーライド」そのものだね。私:健保の統計データによると、精神疾患増加がみられ、20歳から39歳では40%を超えるという。 さらに追加しておきたいのは、「ブラック企業」が「生活保護予備軍」を生むことである。 「うつ病」罹患→「働けない」→「生保申請」へと転落するケースだ。 これは新卒にもあてはまる。 奨学金はローンであるので返済を要求される。 22~23歳の若者が生活保護に「転落」せざるを得ないというのは現実であるという。 「ブラック企業」による「選別」という不安定の中で若者は将来を描けず、「使い捨て」という過重労働は、恋愛や出産、子育ての機会を奪い、私生活を崩壊させる。A氏:少子化の大きな一つの原因となるね。私:「ブラック企業」は、過重労働で労働の質を低下させ、「消費者の安全」を犯すこともある。 これは介護サービスなどの分野にみられる。A氏:ところで、なんで、日本に「ブラック企業」が生まれたのかね。私:その背景を日本の雇用の歴史的背景から考えてみよう。 まず、従来から、日本企業の労働者の「命令の権利」は諸外国から見て際立って強いという特徴がある。A氏:日本型雇用では終身雇用と年功賃金と引き換えに、社員は柔軟に命令を引き受けるという体質が身についているからだね。 単身赴任などもいい例だ。私:日本の労働時間が諸外国に比して長く、「過労死・KAROSHI」などの世界語になっている。 これは長期雇用を維持するには、業務の拡大・縮小に対し、人手の増減でなく「命令による」労働時間の調整でカバーする体質ができていた。 「命令」に制限が少なく、その分、雇用が保証される日本型に対し、欧米型は、仕事の内容がはっきりしていて解雇されやすいが、代わりに転職の際に専門性がはっきりしている。 だから、他の企業から評価されやすく、中間採用での流動性が高い。A氏:だから、欧米型には日本型のような新人一斉入社式もないね。 日本では入社することは、企業一家のメンバーになることだね。私:ところが、「ブラック企業」は、正社員にはこの従来からの日本型の「命令の権利」だけ残し、バランスをとってきた一方の長期雇用や手厚い福利は削減してしまったんだね。 そして、次第に企業別労働組合の力が弱くなる。 雇用状況は、高度成長時代の人手不足時代が終わり、就職が困難な時代となってきている。 企業側が強くなってきている。A氏:こういう背景では就職活動を通じて、若者が「どんな違法なことでも耐えることが当たり前」というある種の「洗脳」を受けてしまうんだね。私:「ブラック企業」は、現在、コンビニや外食チェーン店、あるいはIT企業のように新興産業に顕著にみられるという。 これらの「ブラック企業」の労働の特徴は、労働集約型で単純化・マニュアル化・部品化していることだという。A氏:従来、OJTと長期育成によって企業内に貴重な人材育成をしてきたんだが、人手がいくらでもいる中でのマニュアル労働は、社会一般の技能水準を低下させるね。 それは「消費者の不安」にもつながるだろうね。私:明日は「ブラック企業」への社会的な対策にふれよう。
2013.05.17
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【送料無料】ブラック企業 [ 今野晴貴 ]私:「ブラック企業」に入社したのは自己責任、「ブラック企業」なんて言っているのは甘い人だという言説がある。 しかし、著者は「ブラック企業」でも我慢しろというほうが甘いという。 パワーハラスメントに耐えても、うつ病にかかりキャリアを台無しにされるのが落ちだ。 果てしない低賃金・長時間労働は、年々、心身を蝕み、仕事のキャリアも、結婚・出産・子育て・介護といった私生活を破壊する。A氏:そうなると「ブラック企業」に対応するには、若者は会社への冷めた見方が必要になるね。私:著者は、うつ病になる前に若者に5つの思考・行動を若者に示している。第1:「自分が悪いと思わない」 これは相手の戦略『技術』と冷静に思考し、絶対に「自分が悪い」と思い込まない。これだけで、うつ病のリスクがだいぶ減る。第2:「会社のいうことは疑ってかかれ」 会社は不満が会社に向かわないように、一瞬「やさしく」接することがある。要注意である。第3:「簡単に諦めない」 自分自身の権利の行使、正義の主張は諦めてはならない。 もし争うことが難しいならば「辞める」ことも選択肢であって、まずはうつ病にかからないこと、自分の健康を守ることが最優先である。第4:「労働法を活用せよ」 これは当然のことで、労働法をよく知らないと、「ブラック企業」の罠に容易にはまる。第5:「専門家を活用せよ」 専門家は使用者側と労働者側にいる。 「ブラック企業」を支えている立役者に「ブラック士業」と呼ぶべき弁護士、社会保険労務士がいる。 こういう専門家は当然避けて、相談相手としては「日本労働弁護団」に所属するような弁護士がいい。 労基署や企業別組合は要注意である。 会社と争うときは、企業別組合でなく、個人加入ユニオンに相談し加入して交渉する必要がある。A氏:しかし、本当に必要なのは若者が、うつ病にされたり、殺されてしまったりする前に、「ブラック企業」の体質を変えることだね。私:この問題は、個々の若者の問題ですまなくなっていて、日本の社会問題になっていることだ。 統計的にみると「ブラック企業」の所業の結果、若者の不本意な離職が増加している。 2012年3月の内閣府の資料では、「学校から雇用へと円滑に接続できなかった若年者」は合計40.6万人と推計され、それは進学を除く77.6万人の52%を占めるという。 仕事を辞めてしまった後は、失業者や非正規雇用労働者となる者もすくなくない。 若く有益な人材を育てるのでなく使い潰ししている。 明日は、社会的な観点から「ブラック企業」が日本を食いつぶす具体的な内容にふれよう。 「国滅びてブラック企業あり」の実態だね。
2013.05.16
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【送料無料】ブラック企業 [ 今野晴貴 ]私:「退職」は労使双方合意の上の労働契約解除。 だからもめない。 「辞職」は労働者からの一方的な契約解除で特に法的規制はない。 一方、「解雇」は使用者からの一方的な契約解除。A氏:「解雇」は法的に強い規制があるね。私:「ブラック企業」には新卒の大量解雇が法的には絶対不可能。 それで、その規制を逃れるために「解雇」という形をとらずに辞めさせる「技術」が必要になる。 基本的に「辞職」か「退職」にさせれば、法的な規制は一切ない。 そこを狙うのが「技術」で、背後に企業側の弁護士などがいる。 まず、いじめ、嫌がらせ、パワーハラスメントによって「自ら辞めるしかない状態」へと追い込む。 絶対にこなせないノルマを課し、達成できない時は、「能力不足」を執拗に叱責する。 うつ病になれば「やめたほうがいいのでは」という親切そうなアドバイスがある。 さらにひどい方法は「民事的殺人」だ。A氏:「民事的殺人」?私:被害者が権利行使の主体としてはあたかも「殺され」てしまっているかのような状態だね。 徹底的に追い詰められた恐怖の体験が、法的な権利の主体であることを奪い去る。A氏:それほどまで完全に破壊されると労働者としての権利行使など不可能だね。私:著者の相談体験では新卒に対するこういう行為が広がったのはリーマンショックを境にしてからであるという。 それ以降、内定切りや派遣切りが問題になっている一方で、入社したばかりの社員に対しては容赦ないいじめ、パワーハラスメントが吹き荒れ、彼らは誰にもわからない方法で「自己都合退職」という形でひっそり解雇されていた。A氏:その「自己都合退職」という表面的な言葉に迷わされ、社会の側は「最近の若い者は会社をすぐやめる」とか、「わがままな若者」としたのかね。 企業がブラックであることに気がついていなかったし、「ブラック企業」は巧妙にその非難をかわす「技術」あったということか。私:高度になってきた「辞めさせる『技術』」は次の3つに分類できるという。1.「カウンセリング方式」 個別面談で抽象的な「目標管理」を行い自己反省を繰り返させる方法だね。 カウセリングを通じて、自分は無能だと自己の内面を否定させ、辞職に追い込む。2.「特殊な待遇の付与」 「みなし社員」「準社員」「試用期間」など辞めることを前提とした呼称を設けることで自分から辞める決意を促す方式だね。 「辞めるはずの正社員」になると、会議や社員の集まりから外されるという会社内の「村八分」の扱いを受ける。3.「ノルマと選択」 過剰なノルマを課して、「能力がない」と自己認識させる方法だね。A氏:「ソフト」に辞職を強要していることになるね。私:「ブラック企業」にとって重要なことは、自社の利益を上げることである。 そのためならば、いかに反社会的であろうと、自社のリスクを最小化し、利益を最大化させる方法を最大限追求する。 こうして現れたのが「辞めさせる技術」だね。 これに対抗するには若者も、安易に自己否定、自己責任追求に陥って、うつ病や、最悪の場合、過労死、自殺にならないための対抗する「技術」が必要だ。 明日は、それにふれよう。
2013.05.15
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【送料無料】ブラック企業 [ 今野晴貴 ] 私:「ブラック企業」という言葉を最近、よく聞くようになったね。 もともとネットで生まれた言葉らしい。 この言葉の一般的な定義はこの本では「違法な労働条件で若者を働かせる企業」だとしている。 従来の若年労働問題は「フリーター」「ニート」など「働く側」の「若者の困った職業意識」の問題として捉えられてきた。 それが、2000年代後半から「ブラック企業」という言葉で「企業側」の「ずさんなブラック労務管理」のほうが中心的な問題になるようになってきたようだ。 「ブラック企業」の被害の対象が主に「若い正社員」であるということが特徴だね。A氏:「ブラック企業」の言葉の流行で若年労働問題の見方が大きく変わってきたようだね。私:著者は若者の労働相談を受け付けるNPO法人「POSSE(ポッセ)」を立ち上げ、1500件を超える労働相談に関わってきたという。 この本はそれらの事実から「ブラック企業」の実態と社会的な影響をまとめている。 そして、ここで問題にしているのは、個人としての個々の若者問題だけでなく、「ブラック企業」は日本社会を食いつぶすという広い視点をもっていることだね。 今野晴貴氏は「すべての企業がブラック企業というわけではないが、すべての日本企業はブラック企業になり得る」と指摘している。 グローバル経済下、「ブラック企業」はいざとなれば日本で稼いだ資産を持って海外市場に逃避すればいい。A氏:「国滅びて『ブラック企業』あり」か。私:「ブラック企業」の特徴は、若者の大量採用・大量離職の実態で、それによって、若者は「働き続ける」ことができず、場合によっては精神疾患をきたし、その後のキャリアを破壊される。 背景に若者労働力の買い手市場があるのだろうね。 この本では「ブラック企業」の共通パターンを8つあげている。パターン1:月収を誇張する裏ワザ 残業代を「基本給」に含めることで月給を水増しする。 「固定残業代」「定額残業代」で、長時間残業の強制力もあり、過労の原因にもなる。パターン2:「正社員」という偽装 「正社員」として募集しているのに、契約のときには「契約社員」にさせられる。 「お試し」の期間になる。パターン3:入社後も続くシューカツ(就活) 「入社後の選別競争」で酷いところでは1年間で同期が8~9割辞めてしまう。 超大手のX社の場合、入社後「店長」になるまでは正社員でない。 就活を終えた新卒者は入った会社をやめることに不安があるので、「ブラック企業」はそこにつけこみ、都合よく使える人間か試す。パターン4:戦略的パワハラ 「選別」の結果、「会社に選んでもらえなかった」人の多くは会社に残ることを許されない。 しかし、正社員は容易に解雇できないので、解雇規制を免れるため、「自ら辞めた」という形をとろうとする。 パワハラにより、自己退職の道を選ばせる。 駅前でナンパをさせるパワハラもあるという。パターン5:残業代を払わない 「お前の業績が悪いから」という理由で払わない時もある。 「営業手当」「職務手当」「名ばかり店長」「名ばかり管理職」も残業代を払わない。パターン6:異常な36協定と長時間労働 厚労相が定める「過労死ライン」の月80時間以上をオーバーしても違法にならない。 うつ病だけでなく時には過労死、自殺者までだすほどの長時間労働を正社員の若者に課するのが「ブラック企業」の共通点だね。パターン7:辞めさせない 時には辞めさせないで、体をこわすまで働くことを要求される。 それでも辞めようとすると、保険などの手続きなどをしてくれないなどの嫌がらせがある。パターン8:職場崩壊 パワハラ、いじめ、セクハラが横行する職場である。A氏:要するに、大量採用・大量解雇では、採用中は低賃金・長時間労働で使い、最後は「使い捨て」で解雇するパターンだね。私:しかし、解雇は法規制がきびしい。 明日は「ブラック企業」が正社員を解雇するためには、法律にふれないように辞めさせる「技術」をもっていることにふれよう。
2013.05.14
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【送料無料】だいじょうぶ3組 [ 乙武洋匡 ]私:B君の不登校で悩んだ赤尾先生は先輩教師に居酒屋で教えを請う。 その経緯を聞いた先輩教師は 「君は思っていたほどには子どもを見れていなかった、ということだ。 本気でわかろうとしないと、子どもたちの個性なんてわからない」 ときつく言う。 翌日、学級会である生徒が「得意、不得意は自分のことは分からないが、友だちのことなら書けそうだ」という発言をしたのを聞いて、これだと解決のヒントを得る。 そこでクラス全員の名簿を各自に配り、その横の空欄に「友だちのいいところ」を書くようにした。 赤尾は電動椅子で生徒の間を見まわり、記入されていく内容を見ながら「そうか、あの子にそんないいところがあったのか、へぇ、あいつにそんな意外な面が!」と大きな発見や驚きがあった。 B君の欄にも子どもたちのあたたかい目線がつまっていた。 「5年3組のいやし系キャラ」 「われらがムードメーカー!」 赤尾は、バレンタインディのときに、こんな言葉の一つもかけてやれなかった自分の力不足を痛感する。 その日の放課後、赤尾先生はB君の家を訪問する。 赤尾が「クラスの皆、心配しているぞ」と言うと、B君は「そんなことはない。ぼくのことを皆、キモいと言っていた」と言う。 そこで赤尾は「ちょっと家の外まで出てくれ」と言ってB君を連れ出す。 そこにはクラスのよく知った仲間の顔が並んでいた。 そして、口々に、B君がいないことで寂しく思っており、B君のいい点をしゃべった。 C子も 「B君がいなくなってからクラスに笑い声が消えた。 B君にはみんなを楽しませてくれる、そんな才能があるんだと思う」 と言う。A氏:これも感激の場面だね。私:もちろん、翌日からB君はいつもの陽気さで登校してきた。 この本では最後に5年3組の文集の「将来の夢」が書いてあるのを一部紹介しているが、水泳で苦労した「教授」はやはり将来は大学教授だね。 B君は「お笑い芸人」だ。 作家とか、看護師とか、美容師とかいろいろだね。 俺達の小学生の頃のように男の子は兵隊、女の子は看護師一色と違い、今は個性豊かだね。 それだけに時代の流れを感ずるし、指導する教師の仕事も大変だと思うね。 俺は、今年、ちょうど5年生になった孫の学校生活のことを考えながら、この本を読んだね。 それにしても、赤尾先生は五体不満足でよく頑張ったね。 この子たちが社会に出て40歳代、50歳代で社会の中核となって活躍する頃は、日本、あるいは世界はどうなっているだろかね。 ほぼ確実なのは、君も俺も現世にいないことだろうがね。
2013.05.13
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だいじょうぶ3組-【電子ブック版】私:この本では、100キロもある電動車椅子で皆の協力を得ながら高尾山に登る話、3学期が始まる前に父親の仕事の都合により途中で転校していく生徒との別れなど、このクラスの感動的なエピソードがさらに続く。 最後のエピソードは、バレンタインディの日に起きたことがきっかけだ。 クラスにお笑い芸人のように陽気でクラスを元気にするB君がいた。 しかし、彼は自分の出っ歯を気にしていた。 彼はクラスで好きな女の子C子がいたので、バレンタインディが近づくと、一所懸命勉強し出す。 赤尾は、昼休みに漢字テストの丸つけをしていると、ふだんは50点くらいしかとれないB君が80点だ。 赤尾は感心するが、そんな担任の様子をみて女の子たちは笑いをかみ殺している。A氏:B君はバレンタインディにC子からチョコレートが欲しいので頑張っているんだね。 それをクラスの皆は知っているのに、担任の赤尾は気が付かない。私:ところが、バレンタインディの日、偶然、C子がクラスのイケメンの男の子にこっそりチョコレートをあげているのをB君は目撃する。 多少、ヤキモチもあったのか、B君は教室の黒板にハートマークのついた昔ながらの相合い傘を書いて、C子とそのイケメンの男の子の名前を書いた。 これで、教室はもめて、赤尾先生が教室に駆けつけた時には名前は消されていたが、事情は理解できた。A氏:これは先生として対応が難しいね。私:赤尾は男女が好きになるのは、当然で皆も両親があるから生まれてきたのだと説明する。 ある生徒は「C子に好きな人がいるように、B君にだって好きな人がいるだろう」と言った。 すると誰ともなく「出っ歯のくせに」と言う声が聞こえた。 C子の声も混ざっていたかもしれない。 この言葉にB君の体がビックと反応して「どうせぼくはキモいよ!」と大声を出した。 B君は翌日もその翌日も学校に来なくなった。 ある女の子は「フラれたから学校を休むなんて、バッカみたい」とつぶやく。A氏:これも不登校とはまた難問だね。私:明日は、赤尾先生がどのようにしてこの問題を解決したかにふれよう。
2013.05.12
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【送料無料】だいじょうぶ3組 [ 乙武洋匡 ]私:6月からプール授業が始まる。 3組に頭がよく、いつも論理的でハキハキしている「教授」というあだ名の男の子がいた。 実際、父親は大学教授だという。 その子が、いよいよプールの授業が近づくと元気がなくなってきた。 「教授」は水泳に弱いのだ。 赤尾先生は五体不満足だから、泳ぎは教えられないのでプール監視専門だ。 見ると、「教授」はプールに入ったままで、潜りもできず立ったままだ。 教える先生も他の生徒の指導で目が届かない。 赤尾先生は、「教授」に水に潜ってチャレンジするように言う。 しかし、いい返事は得られない。 そこで、赤尾はあるとき思い切って授業で生徒全員に言う。 「先生も水泳にチャレンジする。 夏休み前までに5メートル泳ぐ。」 この宣言には介助の白石も驚く。 後、2週間しかない。A氏:それは「教授」に潜りをチャレンジさせたいためだね。私:こうして白石氏の介助で夕方のプールでの赤尾の特訓が始まる。 いよいよ、夏休み前の1学期最後の水泳の授業が始まる。 練習の途中の5分休憩で全生徒がプールから上がる。 プールが空になる。 そのときにあらかじめ準備していた赤尾は、プールに入り、プールの端から、5メートル先にいる白石に向かって必死に泳ぎだす。 事情を知っている3組の生徒は声援する。 「教授」も応援している。 苦しい中で、ついに5メートル泳ぐ・ この後、生徒の個人水泳練習の時間になる。A氏:「教授」はどうなるね。私:赤尾が見ていると、なんとか水に潜ろうとチャレンジしているうちに水に潜った。 何度も潜っては、潜っている時間を長くしていた。 しかし、突然、不自然に手をばたつかせた。 介助の白石が飛び込んで助けたが、大量の水を飲み込んだようでぐったりしていた。 保健室に運びベッドで休ませる。 両親が呼ばれて来た。 「教授」は眠っている。 赤尾は両親に詫びるとともに、「教授」の様子を詳しく説明した。A氏:父親の大学教授は、怒っただろうね。私:その教授は 「人間は誰も得意、不得意がある。 この子は運動が不得意だが、勉強は負けない。 あえて苦手なことを強制することは無意味だ」 と言う。 しかし、母親は赤尾が担任になってから、性格が変わったようだと感謝する。 そのとき、目を覚ました「教授」が父親を見るなり 「僕もっと水泳の練習をしたい。 夏期講習の予定を変えてでも夏休みのプールに参加したい。 お父さん、お願い」 と言い出す。A氏:父親の対応は?私:「学校のプールには行かなくてよい。 夏休みは大学が休みだから、お父さんといっしょに市民プールに行こう。 お父さんは、水泳は得意なんだぞ」 と父親は答えた。A氏:親子のコミュニケーションは良くなるし、水泳はうまくなるし、では一石二鳥だね。私:赤尾先生の捨て身のチャレンジが成功したんだが、それは五体不満足のハンディを逆手にとって成功したとも言えるね。 明日は生徒の個性把握に悩む赤尾先生のエピソードをとりあげよう。
2013.05.11
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【送料無料】だいじょうぶ3組 [ 乙武洋匡 ]私:5月末の運動会が近づいた。 3・4年生のときは、徒競走は80メートルだったのが、5年生になると100メートルになる。 それを聞いて、生徒たちはムリだとか疲れると愚痴を言い出す。 赤尾としては、その生徒の消極姿勢にイライラする。 5年生は3クラスあり、徒競走は、各クラス2名ずつ出し、1組6人編成で14組が競争する。 すなわち、14レースある。 3クラス合同で行われた100メートル走の練習では、最終組となる第14レースの結果を見て、赤尾の3組の生徒は唖然とする。 それは第14レースでは4月に1組に転校してきた生徒が大きく2位を引き離して1位となったからだ。 それまでは、第14レースは、3組のY君が連続1位をとっていた。A氏:赤尾の3組にとって強敵が現れたわけだね。私:そこで赤尾先生は賭けに出る。 「全14レースで3組が1位を独占できたら、坊主になる」という約束をする。 そこで、先生が買ってきた短期間で足を速くする方法の本を皆で検討し、朝の会と帰りの会でそれぞれ四股20回、股割り30秒ずつ始める。 強制でなく自主的に。 これによって走るストライドがのびる。A氏:精神論的な「頑張れ」でなく、合理的だね。 勝つための「体罰」なんて完全に存在しないね。私:この練習が次第に効果を出す。 合同練習でも、はじめ、14レース中、3組の1位は4~5レースだったのが、次第に効果を出し、10レースで首位を取り出す。 しかし、例の転校生のいる第14レースだけは難関だった。 そこで赤尾は第14レースに出る2人にフライングするくらいのつもりでスタートをうまくきることを指示する。A氏:結果はどうだったのかね。私:13レースまでは1位を獲得した。 勝負は最後の第14レースだけとなった。 2人のスタートはうまくいったが、次第に転校生はスピードを出し、1人を抜く。 そして、残りのY君は頑張ったがゴールで、僅差で敗れる。A氏:惜しかったね。 でも、赤尾先生は坊主にならないですむね。私:しかし、赤尾は 「結果を出すことはできなかったが、結果を出そうと頑張ることで皆、成長できた。 だから、先生は坊主になります」 と言う。 そしてバリカンを持ってきて、生徒が交替で先生の頭の毛を刈る。 もっとも、後で、他の教師から生徒に教室でバリカンを使わすのは危険だと注意されるがね。 しかし、生徒にとってはいい体験になっただろうね。 こういう子どもたちは大人になって、スポーツの指導者になることがあっても「体罰」という発想はしないだろうね。
2013.05.10
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【送料無料】だいじょうぶ3組 [ 乙武洋匡 ]私;桜の下での学級会で、文庫本を読みふけり、まったく学級会に参加しない女の子がいた。 その子が、上履きが見つかった翌週から学校を休み始めた。 家に電話すると、母親が出て、特に体の調子は悪いわけではないという。 そこで、家庭訪問をすることにした。 通された居間に中学2年生になる姉がいた。 実は姉はダウン症だった。 しかし、その場にいるだけで周囲を笑顔にさせる不思議な力があったという。 A氏:自分がつくりだした殻の中で生きる小学5年生の妹とは正反対だね。私:ところが、母親は、妹はむかしは明るい子だったという。 それが急に変わったのは昨年夏、家族4人で動物園にいったときからだという。 そのとき、ダウン症の姉は象が気に入りその動きのマネをした。 それを、まわりにいた子どもに大笑いされた。 その姉を見てから、急に妹は殻にこもるようになったという。 それを聞いて、赤尾は、部屋から出てこないその生徒に会わず、「だいじょうぶだ。先生も考える」と声をかけて帰った。A氏:自分の姉が障害者であるという事実。 大好きな姉が動物園の公衆の面前で大笑いされるという現実。 当時小学4年生の女の子には衝撃的な場面だったんだろうね。 しかし、それは昨年のことだ。 今年になって何故、上履きを隠すという行動に出たのだろうね。私:それは担任になった赤尾先生も障害者だからではないかと白石氏が言う。 悩んだ赤尾は、その女の子に手紙を書き、「5時間目に道徳をやるから、そのときでもいいから教室に来てくれ」と登校途中で、その家に立ち寄り、母親に手紙を託す。 5時間目が始まる頃、その女の子は学校に来た。A氏:どういう道徳の授業をしたのかね。私:「男性が男性を好きになる、女性が女性を好きになるのはヘンなことだと思いますか?」 というワークシートが配られ、生徒は記入していく。 赤尾は生徒が書きつつある中身を車いすでまわりながら見て討議していく。 ワークシートの2番目には「赤尾先生の体はヘンだと思いまか?」とある。 これに皆、ヘンかどうかを書いていく。 これも赤尾は書きつつある中身を車いすでまわりながら見て討議していく。 そして、「先生はフツーではないが、ダメじゃない」と生徒が言い出す。A氏:うまくまとめてきたね。私:赤尾先生は言う。 「障害だけではない、話す言葉が違う、宗教が違う、それを『ヘンだ』とか『フツーじゃない』とバカにすることがある。 それがどういうことなのか、ワークシートの3番に書いてほしい」 これまでの問いには何も書かなかったその女の子は3番の問に対して一心不乱に鉛筆を走らせた。 「私の姉はダウン症です。みなと違っても姉は姉です。私の大事な姉です。」 翌朝、晴れやかな笑顔で「おはようございます」と職員室に飛び込んで来たのはその女の子だった。 母親のメモとそれに女の子の手紙が添えてあった。 女の子の手紙を読んで赤尾の目に涙が浮かぶ。A氏:感激の一コマだね。私:その女の子にとって、赤尾先生に出会ったのは、一生の宝だね。 こういうことがあると先生冥利が尽きないだろうね。 明日は、5月末の運動会の感激したエピソードに移ろう。
2013.05.09
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【送料無料】だいじょうぶ3組 [ 乙武洋匡 ]私:この本は猪瀬直樹都知事と都教育委員会委員となった乙武洋匡との対談でとりあげられていたので、興味をもって図書館から借りた。 映画化もされるそうだ、 乙武氏が、はじめて教師として小学校の教壇に立ったときの実話がベースとなっている小説だね。 乙武氏は、この本では赤尾という名前で登場する。 五体不満足なため、学生時代から介助してもらったきた白石氏も一緒に介助として教壇にあがる。 最初のエピソードは桜の下での学級会だね。 新学期が始まったあるとき、赤尾先生は窓の外の校庭で見事に咲いた桜を見ながら、そこで学級会を開くことを考える。A氏:ちょっと、それは例がないだろうから冒険だね。私:白石氏は、それは「フツーでない」と反対するが、「五体不満足な人間が教師をするのがそもそもフツーではないか」と反論して、保守的な学級主任は反対するだろうから、先に校長の了解を得て実行する。 すると終わってからやはり学級主任が 「1組、2組がやっていないのに、3組だけやるのは問題で、後で保護者から不公平だと問い合わせがくる。 その対応を学級主任がやらなくてはならない」 と苦情を言う。A氏:しかし、後の祭りだね。 確信犯だね。私:3組の生徒の一人の上履きが下駄箱にないという事件があったことに移ろう。 この事件を先輩教師に話すと、新学期の時期によくあることで、子どもたちが担任を試していると言ったらいいのかもしれないという。 そして、赤尾の対応の遅さが致命的で、学級崩壊の原因になると脅される。 その先輩先生は「『ありました』と見つけて持ってくる子が隠した張本人であることが多い」という。A氏:赤尾先生はどういう手を打ったのかね。私:生徒を疑う犯人探しという管理主義的な方法をとった先生や、生徒を信頼して訴えた先生もいるという。 赤尾は、信頼に訴える方法を考えた。 ところが、翌朝、登校すると上履きがないという生徒がまた1名増えた。 その夜、居酒屋でベテラン教師に相談するが、犯人という考えは間違いで、隠した子どもは何か解決できない問題を抱えていて、SOSを出しているんだという。 そして、解決は赤尾先生本人が考えるべきだという。A氏:結局、どうしたんだね、私:翌日の授業の冒頭、 「皆、一生懸命、なくなった上履きを探してくれたけれど、先生は何もしてあげられなかった。ごめんなさい」 と車いすの座席から落ちてしまうのではないかと思うほど、深く上半身を折り曲げ、子どもたちに頭を下げた。 さらに「上履きを持っていったしまったその子の苦しさにも気づいてあげていないし、救ってやれていない。先生は情けなくて、悔しい。 ごめんな、みんな、ごめんな」 と目にうっすらと涙を浮かべ、また、頭を下げた。 翌朝、2人の下駄箱に上履きはもどった。A氏:これで一件落着だね。私:それがそうでなかった。 それは明日の話題にしよう。
2013.05.08
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A氏:6日の新聞はイスラエル軍機が5日未明、シリアの首都ダマスカス近郊にある科学研究施設を空爆したと報じているね。私:イラン製ミサイルの破壊が目的だね。 このミサイルは、レバノンのヒズボラに供給途中のものだという。 これがヒズボラに渡れば、レバノンからイスラエルに致命的な攻撃ができる。 そのイスラエルの先制攻撃だね。A氏:この前、「シリアの近未来・『アルカイダ化』迫る現実」のブログで、シリア内戦は民主化を求める「『政権軍』対『自由シリア軍』」の戦い、と「『ヌスラム過激組織軍(スンニ派)』対『ヒズボラ過激組織(シーア派)』の戦い、と「四つ巴」となっているとあったね。 そして、シリアのバックにシーア派のイランがいるね。私:イラン→シリア→ヒズボラ(レバンのイスラム教シーア派組織)とシーア派がつながっている。 そして、ヒズボラはイスラエルに敵対している。 イスラエルには米国のバックがある。A氏:そうなると、シリア内戦は、「米国・イスラエル」対「イラン・ヒズボラ」の代理戦争とも見られるね。 そして、一方、イラン、シリア、ヒズボラを結んでいるのがイスラム教シーア派で、シーア派に対立するイスラム教スンニ派が、反政府軍に加わって、シーア派対スンニ派との戦いというように複雑になっている。 単純に考えてはいけないね。私:そう言えば、シリアがサリンガスを使ったという報道が流れ、事実であれば米国は強硬手段をとるとオバマ大統領が言っていた。 しかし、事実かわからないので保留だね。 ところが、フランス通信(AFP)によると、シリア問題を担当する国連人権委員会のデルポンテ調査官は5日、シリア反体制派武装勢力がアサド政権側との戦闘で化学兵器のサリンを使用した可能性が高いことを明らかにしたという。 どうもシリア内戦でのマスコミ情報は要注意だね。
2013.05.07
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A氏:一昨日の朝日新聞の社会面で、座禅で使う棒「警策」で肩を叩くのは「体罰」でないとして、臨済宗の妙心寺派は解説文書を関係する高校に配ったと報じているね。私:その報道によると曹洞宗の総合研究センターは3年前から都心で平日早朝、座禅講座を開いているが、「警策」の使用については慎重のようだね。 担当者は 「一度は打たれてみたいという人は多い。 厳しい修行をしている気にさせ、励みになるかもしれないが、本来の目的ではない」 と話しているという。 他人に叩いてもらわないと修業ができないということがすでに自主性がないね。 禅は自主性が重要だからね。 入り口が間違っている。A氏:今でこそ座禅につきものとされている「警策」だが、その歴史は浅く、江戸時代になってから登場したと言われているね。 少なくとも曹洞宗の開祖である道元、臨済宗の開祖である栄西の時代には用いられていなかったそうだ。私:どうも開祖とその後、組織化された集団とは、その教えの中身がうまくバトンタッチされていないようだね。 柔術から柔道を作った柔道の父・嘉納治五郎は「反暴力」を教えていたというが、その核となる精神が引き継がれず、最近の柔道指導者の「体罰」問題になっているね。A氏:座禅も体の形が重要だし、柔道も格闘技だね。 つい、体に訴えやすい環境にあるね。 スポーツもそうだね。私:宗教もスポーツも組織化の段階で指導者が存在するようになり、官僚的な権威(パワー)が生まれる。 そして、指導者の巧拙が生まれる。 そこに「体罰」(パワーハラスメント)が発生しやすい素地がある。A氏:宗教もスポーツも組織化したら、核の部分は永続性を維持するマネジメントが必要だね。 これは会社も同じで創業者の方針が一貫する必要があるね。私:病院の管理が医師あがりの院長でなく、マネジメント専門家がやったほうがいいのと似ているね。 それにしても歌舞伎の伝承はうまくいっているようだね。 伝承者が血でつながっていて、一般的な組織化がないせいかね。
2013.05.06
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【送料無料】桐島、部活やめるってよ [ 朝井リョウ ]私:この本は「体罰知的街道」からの意外な流れで出会った本だ。 「体罰」問題を追いかけているうちに、現実のスポーツ界では根深いことが明るみに出た。 そこで架空世界のマンガやアニメはどうかということが、3月頃の朝日新聞文化欄に「ど根性なきスポ根まんが」という見出しで記事が載っていたね。A氏:君が当時、ブログで取り上げていたね。 関西学院大の難波功士教授はマンガやテレビドラマにある社会一般が共有しているイメージを研究している。 その教授が、 「現実の日本にはまだ『体罰』が残るが、ポップスカルチャーの『スポ根』ものはリアルでなくなり、忍耐して頑張れば明るい未来があるという、『スポ根』ものを支えた社会像もすでに崩れた」 と言う。 ポップスカルチャーが未来を先取りしているというわけだ。 そこで映画「桐島、部活やめるってよ」は現実の学校スポーツの空気をすくいとっていると教授は言う。A氏:そこで、この小説が「体罰知的街道」に登場したわけか。 「桐島、部活やめるってよ」に「教室カースト」が登場することで、さらに「体罰知的街道」の支線ができたね。私:この高校生の学校生活を描いた「桐島、部活をやめるってよ」の著者朝井リヨウ氏は1989年生まれ。 2009年、20歳にして、この作品で「小説すばる新人賞」受賞。A氏:ということは、高校生活を終えたばかりのときに、まだなまなましい高校生活を描いたことになるね。私:2012年にこれが映画化。 今年の日本アカデミー賞受賞式は3月8日に行われたが、この「桐島、部活をやめるってよ」の映画が作品賞、監督賞をもらっている。 監督は吉田大八氏(1963年生まれの49歳)。 この本は図書館に予約しようと思ったが、人気作品なので予約待ちが多いと思ったし、後でツタヤから映画のDVDを借りて見ようと思ったので、小説と映画の比較の興味があるので買うことにしたよ。 今、文庫本になっていてアマゾンから500円、送料無料で買ったよ。A氏:現代の高校生活を描いたものだけに、年齢的に違和感がしたのではないかね。私:映画化した吉田監督がこの文庫本に解説を書いているが、面白いことに、この小説を映画の原作として渡されたとき、吉田氏は「え、俺?」と言いたくなったという。 吉田監督は、この小説を映画化しようとしたときは47、8歳くらいだろうからね。 吉田氏は、本屋ですでにこの本を見かけていたが、タイトルといい装丁といい、「お若くない方にはご遠慮いただきます」と慇懃に断られていたような気がしたからだという。A氏:どんなストーリーなのかね。 教室カーストが出てくるのかね。私:一貫したストーリーはない。 同じ高校の6人の男女の生徒の独立した独白だね。 文庫本では一人の中学生の独白が追加されている。 だから、内面的な心理描写が中心だね。 これは、映画化は難しいのではと思ったね。 吉田監督は、映画でどのようにしてこの小説をストーリー化したのか興味があるね。 興味あることに、題名の「桐島」本人は登場しない。 「教室カースト」というニュアンスは多少出てくるがあまり表立ってとりあげられていないね。 読むうちに俺の高校時代は、どういう内面的な生活をしていたんだと過去を思い出そうとしていたね。 将来、どういう職につくかということも真剣に考えていなかったように思う。 今の俺の姿の片鱗さえも予想していなかったね。 これは、大学生の歌で、1976年にヒットした「青春時代」という森田公一とトップギャランの歌があるが、その歌詞の 「青春時代が夢なんて 後からほのぼの思うもの 青春時代の真ん中は 道に迷っているばかり」 を思い出すね。 今の高校生も、時代を反映し、その流れの中で道に迷っているのだろうね。
2013.05.05
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A氏:先月、君がブログで「猪瀬都知事は感覚的に嫌いだ」と言っていたが、ついにオリンピック招致問題で失言してしまったね。私:たしか東京MXテレビだと思うが、猪瀬直樹都知事の定例記者会見をよく放映している。 それをときどき、俺は見ていたんだが、気になったのは 猪瀬都知事の記者からの質問に対する答え方のスタンスだね。 いわゆる「上から目線」の典型を感じたね。 石原慎太郎前都知事にも似ていた。 こういうタイプは作家にむくかは知らないが、政治家に向かないと思っていて心配していたんだ。A氏:白鴎大学福岡政行教授も、猪瀬氏がまだ都知事候補のとき、「たけしのTVタックル」で猪瀬氏のスタンスについて似たような批判をしていたね。 その「上から目線」が不注意にもイスラム批判に出たようだね。私:作家としては言っていることは、正しいね。 しかし、権力のある政治家としては致命的な発言だったね。A氏:猪瀬氏は、すぐに徹底的にあやまればいいのに、失言を認めず「真意を誤解したニュースだ」と逃げようとした。 これが裏目に出た。 知事の失言を報じたニューヨークタイムズ記者からの逃げようがない反論となり、全面的に非を認めざるを得なくなった。 まずい事態収拾方法だったね。私:ところが、それで終わらなかった。 猪瀬都知事は自分のツイッターで「今回のトラブルで誰が敵か、味方かが分かっただけでも、よかった」というように負け惜しみのような言葉を発した。 これが定例記者会見で記者たちから質問が集中し、1時間ほど大きく揉めたという。 「ツイッターの内容は往生際が悪かった」という一言で、数秒で終わるものが1時間ももめて曖昧なままでまだ尾を引いている。 「上から目線」の人は、自分は偉いから失敗はないと思っている。 失敗を失敗とすぐ認めないで、ひきずる。 「過ちて改むるに憚ることなかれ」ができない。 政治家肌の人は失敗したと思ったら、即座に徹底して謝るがね。A氏:君も俺もお互いに、是非、東京オリンピック招致を成功したいと思っているんだがねーー。私:だから、これが大きな減点にならないことを祈るのみだよ。 同時に根本的な再発防止のために「上から目線」をやめて、ちゃんと気配りしたバランス感覚のある政治的な活動をしてもらいたいものだね。A氏:今朝の新聞では、たまたま、原発輸出からみでトルコを訪問した安倍晋三首相が、トルコ首相との会談で、わざわざ猪瀬都知事の失言に陳謝したと報じているね。 トルコ首相は笑顔で応じたという。私:トルコ首相との会談に先立ち、安倍首相は両国の企業関係者らの会合で 「イスタンブールが5つの輪を射止めたら、私は誰よりもはじめに『万歳』と申し上げたい」 とトルコ側に配慮した発言をしたという。 安倍首相はもちろん腹の底では東京オリンピックで「万歳」したいのだがね。 政治家は時にはそういうスタンスが要求されるね。
2013.05.04
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【送料無料選択可!】ワンクリック ジェフ・ベゾス率いるAmazonの隆盛 / 原タイトル:One Click (単行本・ムック) / リチャード・ブラント/著 井口耕二/訳 私:アマゾンの創始者、ジェフ・ベゾスは、現代社会のIT化を推進した点で、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ、アップル創業者のスティーブ・ジョブズ、グーグル創業者ラリー・ペイジとサーゲイ・ブリンに匹敵するような重要な人物だね。 残念ながら、ベゾスについての読みやすい伝記は過去あまり出ていない。A氏:スティーブ・ジョブズについては、上下2巻の自叙伝が出ているね。 ジョブズ氏が2011年10月5日に亡くなっているが、2012年9月上旬のアップル株の時価総額は50兆円を越えていて、トヨタの4.5倍。 最近の新聞報道では、さらに1.9兆円の社債を発行するそうで、米企業で過去最大だという。 だが、今、業績が低迷気味のようだね。私:しかし、世界の情報化に与えた影響はビル・ゲイツが大きく、「世界のすべての家庭にコンピュータを届ける」という彼のビジョンがその後のすべての情報革命の基礎となったね。A氏:ゲイツがいなければ、アップル、アマゾン、グーグルは存在しないか、途中で消えただろう。私:その基礎の上に立って、ベゾスは「オンライン通販」という巨大なビジネスモデルをほとんど独力で作った。 最初は書籍、そしてCD、DVDと拡大していく。 最初、利益は目指さず、顧客の拡大のために投資をしていく。 M&Aも盛んにやる。A氏:2007年に電子書籍リーダー、キンドルを発売するね。 最近、日本でもキンドルが登場しているが、先発するソニーと楽天とどういう勝負になるかだね。 一昨日の朝日新聞の楽天・三木谷浩史社長のインタビューでは、楽天は電子書籍とネット通販を組み合わせ、書籍に登場した商品をワンタッチで購入できるサービスを始めることを明らかにしたという。 三木谷氏は、 「現在の世界シェアはアマゾンが約50%、楽天コボは20%で、今後は業者の合従連衡が進み、2020年には世界で3~4社に集約される。 そうなれば、楽天が国内で50%のシェアを得るのは自然なことだ」 とシェア拡大に自信を見せたと報じているね。私:ところで、ベゾスは2000年にクラウドをやりだす。 同じ頃、ベゾスは、「宇宙旅行を安全・低料金で実現したい」と新事業・ブルーオリジンを開始する。 後に、NASAの支援を得て進行中だ。 アマゾンのネットワーク通販の拡大のように「一歩ずつ、果敢に」前進するだろう。 話はとぶが、この本を読んでいるうちに、ふと気がついたのは、アメリカの労働市場の柔軟性だね。 それぞれが専門のスキルを持って企業を移動していく。 日本のように新入社員一斉入社型の労働市場とまったく違うね。 その異質状態のまま、アメリカ型の正社員の解雇自由を論ずるのは無意味だね。
2013.05.03
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ワンクリック-【電子ブック版】 私:最近、図書館利用で本をあまり購入しなくなったが、たまに買う時は、日本のアマゾンで買う。 こないだ千円するくらいの本で、趣味の本なのでアマゾンでは扱っていないと思い、電話でその出版元に注文した。 後で念のため、アマゾンで検索したらあった。 しかも、送料無料で、1日で届けるという。 シマッタと思ったが、出版元に頼んだのはもうキャンセルできないので、諦めたね。 4、5日待って届いたが、請求書には送料が含まれていたね。 今は、孫のプラモデルの購入によく使っているが、実によくできたシステムだね。 この本は図書館で借りたが、本の題名の「ワンクリック」というのは、文字通り、ワンクリックで注文できるシステムで、送料無料で、当日配達というのもある。 顧客拡大には、顧客の信頼が必要だとして、書籍や商品の購入者に5段階の評価をオープンにしているね。 「買って損した」というコメントまであえて載せる姿勢は、顧客の信頼を獲得するための挑戦だね。A氏:俺は、このコメントを見て購入をやめたものがあったね。 ところで、君の7年前のブログに、直接、アメリカのアマゾンに古本を頼んで購入した記録があるね。私:当時、俺は、チャンドラーの小説に凝っていて、彼の短編で「待っている(I'll be waiting)」を原書でよみたくなって、日本のアマゾンで検索したが、ダメだった。 そこで、アメリカのアマゾンで検索して注文した。 1957年の発行で新書版タイプの薄いものだが、当然絶版だから古本屋にしかない。 アメリカのペンシルバニアの古本屋から1週間ほどして届いたね。 当時、ロングテールという言葉が流行ったと思う。A氏:ネット販売において、ほとんど売れないニッチ商品の販売額の合計が、ベストセラー商品の販売額合計を上回るようになる現象のことだね。私:これまで「2:8の法則」などといわれていた2割の商品が8割の売り上げを稼ぐ、という法則がインターネットにより成立しなくなってきていて、リアル(現実)のビジネス理論はこの反対概念を持ち、ロングテール現象はインターネット特有のものとしているね。 俺のようなテール(尻尾)の先にあるような、古本が売れるのだからね。 この本はアマゾンの創業者、1964年生まれのジェフ・ベゾスの半生を多数のエピソードで読みやすくまとめたノンフィクションで、書き手はIT企業関係の著書の多いベテラン・ジャーナリスト。 アマゾンは今は、登録顧客数1億52万人、株式総額は9兆円を超える世界最大のオンライン通販会社。 わずか数人ではじめた企業が5万1300人という雇用を創出した。 ベゾスの今までの活動の要約は、この本をまとめなくても、ウィキペディアで簡潔にまとまっていて、それで十分わかるね。 そこで、この本は、滑川海彦氏の「解説」がいいので、明日、それをまとめておこうと思う。
2013.05.02
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私:今月号の文藝春秋は健康の特集をしているが、「アルツハイマー病は『脳の糖尿病』」というタイトルのものがある。 体質的な「1型糖尿病」と生活習慣病的な「2型糖尿病」に追加して、「アルツハイマー病」を「3型糖尿病」だという研究成果が最近発表されたという。 順天堂大学の白澤卓二教授がこの寄稿で説明しているね。A氏:脳にもインスリンが関係しているのかね。私:アメリカの研究チームが「アルツハイマー病」患者の脳を調べたところ、「脳内インスリン」の効きが悪く、神経細胞が「グルコース」を使えなくなっていたことが分かったという。 そして、糖尿病患者は「アルツハイマー病」になりやすいことがわかってきたという。A氏:だから、「脳の糖尿病」ということになるわけか。 このブログでは以前に「アルツハイマー新予防」として、「2型糖尿病」の人は「アルツハイマー病」になるリスクが2倍になり、糖尿病や糖尿病予備軍にならないことが、「アルツハイマー病」予防となるということをとりあげていたね。私:そのときは、「アルツハイマー病」の原因となる「アミロイドβ」を取り除く作用との関係でインスリンが登場したが、この文藝春秋の白澤氏の説明では「ケトン体」が主役で登場する。 人間の脳は「グルコース」と「ケトン体」の2種類のエネルギーを使う。 これが前提となる基礎知識だね。A氏:「ケトン体」は一昨日のブログにも出てきたね。 そこでは坪田医師が脳の神経細胞は『ケトン体』のほうが脳のエネルギーにしやすいという研究もあるとしているね。私:脳が「グルコース」を使い果たしたとき、体内の脂肪細胞を分離して「ケトン体」が作られる。 「グルコース」があるときはそれを優先して使い、なくなったときや使えないとき、自然に「ケトン体」を使う仕組みなっているのだという。A氏:だから、「糖質制限食」をすると、「グルコース」がなくなるが、「ケトン体」がいるから、脳の活動には問題ないというわけだ。私:「アルツハイマー病」になると「グルコース」が使えないが、「ケトン体」は使える。 脳のエネルギー不足が「アルツハイマー病」の原因だとすると、「ケトン体」を与えることにより、神経細胞の活性が元に戻り、「アルツハイマー病」の症状が改善される可能性があるという。 しかも、「ケトン体」を使ったときのほうが「グルコース」を使うより脳のパフォーマンスは高くなることがわかっているという。 これは、一昨日のブログの坪田医師が言う通りだね。A氏:「糖質制限食」様々だね。私:この「ケトン体」を一番多く含み、摂取しやすいのが「ココナッツオイル」だという。 最近では、このオイルが「アルツハイマー病」の治療に効果があるという報告もあるそうだね。 しかし、とにかく、「アルツハイマー病」の予防には糖尿病の予防が前提のようだね。 君も「糖質制限食」によって効果的な「第2型糖尿病」、さらに「第3型糖尿病」予防をしてほしいね。 ところで、話はとぶが、一昨日のブログの血糖値測定器のことだ。 一昨日のブログ「『糖質制限食』のその後」で、 「血糖値を自己管理するには指先を針で刺すという痛いタイプの測定器でやっているが、牧田医師は最新の測定器で腕で測るので痛みはほとんどない」 という記事を紹介したね。 インターネットで血糖値測定器を扱っているある専門ショプにメールで問い合わせたら「分からない」という。不勉強だね。 そこでインターネットで直接、牧田クリニックにアクセスしたら、「ニプロフリースタイル」という米国製のものだと分かった。 価格は9千円台だね。 要するに針で血を少量出して測定するのは同じだが、ニプロフリースタイルというのは、指だけでなく、腕、ももなど体のいろいろな部分を刺していいし、採血量も少ないので痛みが少ないということだね。 採血量も少ないし、指先にこだわらなくていいということだけで、針もセンサーの交換は同じようだね。 ご参考までに。
2013.05.01
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