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A氏:朝日新聞は「阪急阪神ホテルズのレストランのメニューの偽装問題」の報道は少なかったね。 昨日の朝刊でも小さく、札幌の「ルネサンスサッポロホテル」でもメニューに虚偽表示があったと報じているね。私:愉快なのは、この報道でも例の「芝海老」が登場する。 この札幌の「ルネサンスサッポロホテル」直営の中華料理店がメニューに「大正海老」「芝海老」と書いてあったが、実際は「安価なバナメイエビ」などを使っていたと、記者会見を開き公表したと報じている。 これは「阪急阪神ホテルズのレストランのメニューの偽装問題」を受けて、このホテルの支配人が総料理長から聞いて虚偽がわかった。 それで「芝海老」をやめて「小海老」にメニューを訂正した。 「価格も安く訂正したか」は報じられていないのは、取材が甘く、片手落ちだね。 今までの阪急阪神ホテルズからの経過を見ていると、「芝海老」の解釈は。そのレストランのレベルを示しているようだね。A氏:マスコミの報道の内容を連続して突いてきた成果だね。私:その他、「芝海老」問題ではないが、徳島の「ホテルクレメント徳島」のレストランでは、1年前からメニューの「和風ステーキ膳」に実際には「牛脂注入肉」を使っていたという。 これも「阪急阪神ホテルズのレストランのメニューの偽装問題」と同じ内容だね。 「ステーキ」というのは法的に定義が決まっていて、肉を切ったままのものを焼くものだという。A氏:そうなると、「牛脂注入肉」は油脂を注入しているから「ステーキ」と異なり法的にもひっかかる偽表示だね。 原因はレストランの広報担当はそれを知らずにメニューには「ステーキ」と表示してしまったという。 完全な知識不足だね。 間違った表示で提供した1229人には返金に応ずるという。私:これも報道が浅いね。 俺がさらに知りたかったのは、メニューを書くとき、広報担当は調理場と打ち合わせたかどうかだね。 もし、打ち合わせて書いたとすると、「ステーキ」と「牛脂注入肉」の違いを専門の調理場も知らないということになるからだ。 調理場のレベルが問題となり、「芝海老」問題発生を予想されるレベルということになるね。 もし、広報担当が調理場と打ち合わせないで書いていたとすると、広報部の長は、調理の知識のない広報担当に何故、メニューを書かせたかだね。 マネジメントの問題となるね。A氏:昨日の新聞広告で「週刊文春」のをちょっと見たら、阪急阪神ホテルズの社長は「宝塚歌劇団」出身とあったね。 だから、ホテルやレストランのマネジメントに疎かったのかね。 しかし、宝塚歌劇団の運営にだって、マネジメントはあるはずだがね。 ここも、マネジメントに問題があるのだろうかと疑いたくなるね。私:マスコミの報道を追求していくと、単純な「芝海老」問題の背後に調理場のレベル、そして会社のマネジメントレベルまで透けて見えるとはね。 マスコミの騒ぎも突っ込み次第では大いに勉強になるね。
2013.10.31
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A氏:「阪急阪神ホテルズのレストランのメニューの偽装問題」は28日に、2回目の社長の記者会見が行われたが、ここでレストランの中華の責任者がコック姿で、会見場で「芝海老は小さい海老の総称名だ」という重要な釈明をしたね。 これを君は「おかしい」と昨日のブログでとりあげたね。私:要するにメニューでは芝海老なのに、実際にはバナメイエビを使っていたのは間違いでなく、バナメイエビは小さい海老だから「芝海老でいいのだ、、メニューは偽表示ではない」という理屈だね。A氏:それを君は芝海老とバナメイエビは仕入れ単価が倍も違うものが同じものではありえないとしていたね。 そしたら、昨日のテレビがある中華料理店の有名なシェフに取材したら、 「阪急阪神ホテルズのレストランの中華責任者の説明は間違いで、芝海老は小エビの一般名称でない」と否定していたね。私:テレビスタッフが10店の料理店に取材したら、1店以外は、全部「芝海老は小エビの一般名称でない」と阪急阪神ホテルズのレストランの中華責任者の説明を否定したという。 社長は今回の偽装は、従業員の知識不足が原因だといったが、まさに一流ホテルと言われる阪急阪神ホテルズのレストランの中華の責任者が「芝海老について知識不足」ということをはからずも露呈したことになるね。A氏:一流ホテルのレストランで一流の料理人が料理してないということか。 テレビでは、他の百貨店のレストランの仕入れ管理を紹介していたが、それと比較すると、阪急阪神ホテルズのレストランの調理場の仕入れ管理ができていないようだね。私:社長が偽表示の原因としてあげた「知識不足」は知識・経験不足の調理人の採用問題だし、「連携不足」とは組織の役割分担と連絡ルートがあいまいなことだね。 これもJR北海道の問題と似ていて、マネジメントシステムの問題だね。 社長は自分が料理を作るわけではない。 本来、マネジメントの専門家だね。 それがレストランのマネジメントに無知とはね。 それが、今回の7年続いた偽表示の根本原因かもね。
2013.10.30
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A氏:君が26日のブログ「レストランのメニュー『偽装』は『誤表示』か」でとりあげていた「阪急阪神ホテルズのレストランのメニューの偽装問題」は28日に、2回目の社長の記者会見で、社長の姿勢がガラリと変わり、社長辞任まで発表したね。私:偽装を「誤表示」という新語で逃げようとしたが、マスコミ批判もあり、ついに辞任という大事までになったね。 「誤表示」だと、変に居座ったのが裏目に出たね。A氏:君がブログで批判していたが、マスコミも記者会見での社長の姿勢に厳しい批判が出たね。 今回の記者会見では、前回調査が不十分だったメニュー6品目について、調理担当者ら22人を自ら事情聴取して、その結果を公表したね。私:納入業者が間違えて納入していたという理由が2件ほどあったが、これは納入業者のせいにはできないね。 素材をそんないい加減な受け入れをして料理していたら危なくて食えないね。A氏:君が指摘していたように、注文書と納品書をチェックしたのかね。私:社長の事情聴取が甘いのがすぐわかるね。 調理現場の仕組みの基礎が分かっていない。 注文書の問題なのか、納品書の問題なのか、まったく、これらの言葉が出てこない。 「注文書通り納入されたのか」「注文書と違ったものが納入されたのか」「検収して注文書にない品物は返品しているのか」だ。 この場合、メニューの「誤表示」は関係ない。 調理現場の受け入れの問題だ。 仕入れ活動の基礎的な問題だね。 知識レベルの問題ではない。A氏:芝海老というメニュー表示に対して、バナメイエビを使っていたという問題については、記者会見に中華の料理長が出てきて説明をしていたね。私:これも滑稽だね。 現場のナマの声が聞けるのかと期待したら、中華料理では「芝海老」は小エビの総称名だという。 だから、小エビのバナメイエビでも「芝海老」と同じで問題ないという。 冗談じゃないね。 芝海老とバナメイエビは別のもので、単価もバナメイエビは芝海老の半値だ。 注文書を書くとき、単価が違う。 芝海老と注文書に書いて、単価はバナメイエビのものなら、業者は怒るだろう。 バナメイエビを注文するとき、芝海老の単価で発注なしたら、業者はとまどうだろう。 調理責任者は「知識不足」なのか、ウソを言っているのか、どちらかだ。 要するに社長は、22人の事情聴取のとき、言葉で聴くだけで、レシピも注文書も納品書も見ていない。 だから、今回の再調査6品目についても、どうなってそうなったかというのが一切わからないね。A氏:そうじて、知識の不足、連携の悪さが原因だと社長が言っているね。私:7年間も現場が知識不足なのかね。 社長が事情聴取した22名にはシェフもいたろうし、ベテラン調理人もいるだろう。 知識不足なのかね。 偽装を認め、辞任の決意までしたが、真実は明らかになっていないね。 再調査するとき、ヒアリングだけで、レシピも、注文書、納品書を見ていない社長に真実は把握不可能だろね。
2013.10.29
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【送料無料】スポーツ・インテリジェンス [ 和久貴洋 ]私:2020年のオリンピックの東京開催が決定したのが、9月8日で、この本の発行日が9月10日だから、タイミングのいい刊行だね。 著者は、独立行政法人日本スポーツ振興センター情報・国際部課長だという。 内容は情報戦と言っても007・ゼロゼロセブンのようなスパイ話しではないね。 本の半分は情報一般論が多く、具体的な話も地味なものだね。 この本の副題の「オリンピックの勝敗は情報戦で決まる」はちょっとオーバーだね。A氏:最近のオリンピックは、各国メダル争いの「戦争」とも言えるね。私:それが、国の支援を得て、医学、技術、施設、用具などの情報の利用など、その国の総合力の戦いとなっているね。 近代的な「総力戦」だね。 ロンドンオリンピックの時の日本代表団の総勢は518人でそのうち、選手は293人。 選手以外は、監督、コーチ、チームマネージャー、トレーナーなどの競技団体スタッフ、そして、団長、総監督、本部役員、メディカルスタッフ、輸送担当の本部役員などで、全体の約4割をしめるのでも総力戦なのは分かるね。 現在の各国の国を上げてのオリンピック対応は、2000年シドニーオリンピックでのオーストラリアの成功だという。 オーストラリアは1976年のカナダのモントリオールオリンピックで金メダルを1つもとれなかった。 そこで1981年にオーストラリア国立スポーツ研究所を設立した。 そこで総合的・組織的な手を打った。 その結果、2000年のシドニーオリンピックでは、メダル獲得順位4位という好成績となった。 このオーストラリアのやり方を「オーストラリアモデル」といい、世界各国に広まった。A氏:しかし、オーストラリアはシドニーオリンピックを頂点に徐々に成績が落ちているね。私:それに代わって登場したのはイギリスだ。 イギリスは1996年のアトランタオリンピックで獲得したのは金メダル1個で総合順位で36位。 これを機に、イギリスは「ミッション2012」というトップスポーツの競争力向上に取組むプロジェクトを20006年からスタートする。 そして、2012年の自国のロンドンオリンピックで、アメリカ、中国に次いで金メダル獲得順位で世界3位となる。A氏:イギリスモデルだね。私:オーストラリアもイギリスに似た新しいプロジェクトを打ち出したという。 日本はイギリスなどの情報を参考に、2009年から日本オリンピック委員会が「オリンピック特別強化プログラム」を開始する。 ロンドンオリンピックでの日本のワーストシナリオは金4個、ベストシナリオは15個であったという。A氏:実際は、金メダルは7個だね。 柔道の男子が悪かったね。私:しかし、メダル総数ではベストシナリオの31個を超える日本史上最高の38個という好結果であった。 ところで、世界のオリンピックのトップアスリートはフルタイムアスリートだから、専用施設が必要だ。 また、アスリートの裾を広げ、若い有望なアスリートを発掘し、これを育てるという組織活動も必要だ。 その他、オリンピック競技に出る選手が本番で力を十分発揮できるようにオリンピック競技場近くに選手の準備トレーニングや疲労回復や休養のための施設も必要だ。 外国の情報を得ながら日本でも進めている活動を細かく記しているね。 後、7年後の東京オリンピックにどのような戦略で臨むのか、成果はどうか、期待されるね。
2013.10.28
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【送料無料】商店街再生の罠 [ 久繁哲之介 ] 私:新雅史著「商店街はなぜ滅びるのか」を読んだのがきっかけで、同じ「商店街」を扱ったこの本を図書館から借りた。 同じ「商店街」を扱っていても両著はまったくアプローチが違うね。 「商店街はなぜ滅びるのか」は「商店街」を歴史的に追っており、やや学問的なアプローチだね。 だが、この「商店街再生に罠」では著者は「商店街が衰退した理由としてよく言われる『大型店などに客を奪われた』論は幻想だ」という。 真実は「商店街」が地域密着の努力を怠った結果、「地元客は自らのニーズに応えてくれる大型店を選んだ」にすぎないという。 著者は現在の「商店街」の再生に助言しているだけに、「商店街」再生の成功例・失敗例15例をあげて詳しく論じている。A氏:地方都市の「商店街」も「滅びるのでなく」、再生に成功しているところもあるんだね。私:新横浜にある「ラーメン博物館」をモデルにした「商店街」再生に「レトロ商店街」と言うのがある。 昔懐かしい町並みを残して雰囲気を出し、1見の観光客を狙うものだね。 このため、電柱の地中化で自治体の支援で何億円もかけるが、失敗すると依然としてシャッター街となると、ムダな税金投入となる。 それから「キャラクター商店街」というのがある。A氏:テレビなどで有名なアニメ・キャラクターの銅像や関連商品を集客装置として使い、やはり1見の観客を集める「商店街」だね。 鳥取県境港市の「商店街」の「水木しげるロード」の妖怪キャラクターは有名だね。私:これに「ゆるキャラ」ブームもからんでいるという。 それから「B級グルメ商店街」というのがある。 その都市を代表する「リーズナブル、B級」な料理を扱う飲食店の集積により、集客を狙う「商店街」だね。A氏:思いつくのは宇都宮市の「餃子商店街」だね。私:ところで、こういう「商店街」再生には行政の資金が投ぜられるから、行政の企画が中心になるが、これは机上プランが多く失敗の原因だと著者は、厳しい。 企画が的はずれなのは、市の公務員が「商店街」の現場を知らないし、「商店街」の顧客目線ではないことが大きな原因だという。 彼らは通勤にはマイカーだし、昼食は役所の食堂で食べ、「商店街」に出ない。 懇親会もマイカー通勤で飲めないから「商店街」を使わない。 他の「商店街」の再開発の成功例を視察するときも、先にインターネットで知識を得て準備することなく行くので、インターネットで分かる知識ぐらいを得て帰ってくるだけだという。 こういう現場感覚のない公務員の「商店街」開発計画は机上プランで失敗例が多いという。A氏:なんでも視察や見学というのは事前に明確な問題意識を持って、アンテナを高く張っていないといい情報は得られないね。私:著者は役所主催の講演会に講師依頼されて行くが、講演の後の懇親会で、自治体幹部と名刺交換するが、そのとき、「先生はおいくつですか」という質問があるという。 インターネットでも呼んだ講師の著書でも事前に調べれば、年齢は書いてある。 それすら、事前に情報を集める習慣がないと厳しいね。A氏:商店主にも問題があるのだろうね。私:「商店街」の商店主は3つに区分できるという。 1.住んで商売している「商店主」 2.商いを放棄して、事業用宅地を賃貸店舗に建て替える投資をして、店舗を貸すだけの「不動産オーナー」 3.商いを放棄したが節税(更地にしないで置くと大きな相続税の節税になる)を主目的に事業用宅地の形状は残し、店のシャッターを閉じる「シャター商店主」 「商店主」にはまだ望みがあるが、「不動産オーナー」は、私益追求で店舗を全国チェーン店、パチンコ店、風俗店に貸すことがある。 それは、街の個性・文化を失い、それこそ「商店街」は滅びることになる。 このような実情と闘いながら、「商店街」再生の努力が必要だね。 アベノミクスの3本目ではないが、「民間の創意工夫と地道な努力の爆発」が必要だね。
2013.10.27
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私:阪急阪神ホテルズのレストランのメニューの偽装問題はテレビでは早くから、さかんに報じていたが、朝日新聞の報道は遅れて、昨日の夕刊で小さく載った程度だね。 スクープしたヤマト運輸のクール便の管理の粗雑さに紙面をとられせいかね。 テレビでは24日に社長が記者会見で詫びているのを放映していた。 この人はこういうときに表にたつと損なタイプだね。 「何が悪いのだ」という図々しい感じが体全体にみなぎっているようだからね。 しかし、心の中では、しまったと思うとともに、調理場など下の従業員の行動に怒りを覚えているのだろう。A氏:社長は意図的な「偽装」でなく「誤表示」だという。 ミスだという。私:日本語になっていないね。 小学校の漢字テストではないのだから、大の大人が「素材の文字を間違えました」はないだろう。 それも47品目もだよ。 例によってこういう問題は、JR北海道のトラブルの記者会見のときと同じで、記者会見での記者の質問もレベルが低いね。 ある記者は「それは、偽装ですか、誤表示ですか」と答えがわかりきっている質問をしていた。 社長の返事は当然、即、「誤表示です」と質問に便乗していた。 真実を追及する質問になっていない。 俺は、次のように聞くよ。 この7年間、調理場のシェフは誰ですか。、経歴は? 調理人の人数は平均何名で定着率はどうですか。 べテランは何名ですか。 新人は誰が、どう教えますか。 どのくらいで一人前になりますか。 メニューによって料理担当が大体きまっていますか。A氏:「調理場に素材知識が浅い者がいた」という記者会見での会社側の説明の裏付け質問だね。私:JR北海道のトラブルの」ときは定期検査シートをとりあげたが、今度の場合はレシピだね。 ここにメニューごとの素材名が書いてある。 調理にレシピを使っていますか。 レシピは誰が書いていますか、シエフですか。 レシピの素材名とメニュー表示の素材名は一致していますか(記録)。 レシピは素材が変わったとき変更していますか(記録)。 素材の保管容器に素材名表示はありますか。 トレサビリティが必要な素材は記録がありますか。 調理のとき、素材の調理場への移動指示にレシピの素材名を使いますか。 調理場でのレシピの素材チェックは誰がやっていますか(記録)。 新人教育のとき、レシピの素材名と現物を照合して教えますか。 素材の納入業者に注文するとき、レシピの素材名をそのまま注文書に記入していますか(記録)。 注文担当は調理場ですか、他の部署ですか。 注文書に単価を誰が記入しますか(記録)。 単価は誰が決めますか。 素材の単価一覧表はありますか。 注文書には責任者のサインがありますか、誰ですか。 納入したとき検収は誰がどのようにして、その検収サインはありますか(記録)。 注文書と違った素材が納入されたとき返品していますか。 過去にそういう例はありましたか。 検収で合格したものは指定単価で支払いしていますか(記録)。A氏:誤表示の47品目について、これらの質問に社長がきちんと答えられたら、調査を十分したといえるが、返事できなければハッタリだね。 記録とあるのは証拠種類だね。 証拠隠滅をしないかぎりはね。私:これに答えられるような調査をしたら、「誤表示」で逃げられなかったのではないの。 その場合、根は深いね。 みずほ銀行の不祥事件のように記者会見のやり直しが必要なのかね。 しかし、記者会見しても、記者が愚問をする場なら、あまり意味が無いね。 記者会見に出る記者は、問題現場の調理場に行って人の動きを見て、場合によっては自分も簡単な調理作業をして、よく勉強してから会見に臨むべきだね。
2013.10.26
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A氏:今朝の朝日新聞の「耕論」欄で、3人の識者がJR北海道のトラブルの背後に潜むものは何か、解決する課題は何かを論じているね。私:3氏に共通する問題点は、カネ不足の問題だね。 最初の阿部等・交通コンサルティング会社ライトレール社長は、JR北海道の赤字体質にふれ、広大で厳寒の北海道の鉄路2500キロは、現在の人員と予算では維持する限界を超えているという。 現在何名で、後何名必要で、予算はいくら増やすべきかはふれていないね。 カネは他からの援助をいろいろ提案している。 例えば、大都市の運賃を1%値上げするだけで年350億円となり、これをJR北海道に交付するという案だね。 だから、氏の寄稿の見出しは「地方交通網、都市も負担を」となっている。A氏:二番目の元国鉄総裁で元西武鉄道社長の仁杉巌氏は、鉄道の安全を確保する大前提はカネだという。 カネがないとたとえやりたくてもできないし、いい人も集まらない。 労使関係も最終的には財源次第。 しかし、JR北海道を分割民営化前に戻すような議論は現実的でないという。 そして、北海道だけでなく、日本全体の交通インフラのマスタープランが必要だという。 鉄道より道路のほうがよい場所も計画に含める。 机上論でなく、現場がわかる専門家も含めて議論し、その全体計画の中でJR北海道をどうすべきか考えるべきだという。 だから、氏の寄稿の見出しは「インフラ管理、全体計画で」となっている。私:最後の慶応大学教授土居丈朗氏は、JR北海道の問題は、国が株主としての責任を果たさなかったのが根本原因だという。 株主と経営者であるJR北海道の間に緊張関係がなかったという。 そして、北海道の国鉄時代の債務が膨れたのは、自動車社会が進んだ北海道で自動車と競合するローカル線の採算性が急速に悪化したのが大きな原因だという。 JR北海道に必要なのは、さらなる税金の投入や時間を巻き戻す「再国有化」ではない。 株式会社の長所を生かした地道な自助努力だという。A氏:土居氏の「地道な自助努力」は具体的に何なのかわからないね。 株主の監査責任というのは国交省の監査でいいのではないのかね。 氏の寄稿の見出しは「株主の国に経営管理責任」となっている。私:3氏とも、提案はすぐにできるものではないね。 それだけ、問題は難しいということか。 その間も、毎日、JR北海道は厳しい冬に向けて保線の作業をしなくてはならい。 国交省の改善命令で解決するだろうか。
2013.10.25
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A氏:一昨日の夕刊で小さくJR北海道に対して国交省が改善命令を出したと報じているね。 22日、太田昭宏国交相が閣議後の会見で明らかにしたという。 そして同社が「腐食した枕木の交換基準を設けていなかった」点などの追加の改善命令を出したという。私:正確には「交換基準をもうけていない」のでなく、続けて読むと「JR北海道として枕木の統一した交換基準がなく、保線担当部署で個々に決めた基準であった」ということだね。 最初の「基準を設けていなかった」の記事の文章は間違いだね。 それから、いつものように「どうして」がない。 「どうして統一基準がないのか」の報道がない。A氏:北海道は広いから、枕木の痛み方が地方によって違うかもね。私:原因は「各保線部署でそれぞれ決めよ」と「誰が決定しているのか」だね。 裏返して言えば「誰が統一基準は作らなくていい」と言ったのかだね。 「統一した基準がなかった」のが問題でなく、「枕木の交換基準決定担当を決めていなかったマネジメントシステムの欠陥、すなわち、保線管理責任者の問題」だね。 保線の全体責任者が統一基準作成を放置したのか、最初から現場で作るように指示したのか、それとも、そういう責任者が組織に存在していなかったのか。 それから基準というのは写真を含め通常文書化しているはずだ。 その文書を書き、承認サインしたのは保線部署長なのか。 部署長は承認権があるとすれば、誰からその権限をあたえられたのか。 そういうマネジメント(管理)システムがあるのか、ないのか。A氏:そういう記事は皆無だね。 改善命令を出したというだけだね。私:どういう改善命令を出したのか、肝心の中身を知りたいが、その報道は皆無だね。 ただ、表面に出た問題だけ指摘して「これをなんとか改善せよ」だけなのか。 それとも、原因となっているマネジメントシステムの改善を具体的に指摘しているのかどうかだね。 こういうことは報道する方でも依然として無関心だね。 不思議だね。 疑問に思わないのかね。
2013.10.24
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【送料無料】自殺のない社会へ [ 澤田康幸 ]私:「自殺対策基本法」と「自殺総合対策大綱」は自殺の背景に社会的要因があることを強調しており、精神保健的アプローチでなく総合的で社会的な取組みの必要を指摘している。 大綱では9つの重点施策としてあげている。 活動した例は次の通りだね。 1.多重債務の相談窓口の整備とセーフティーネット融資の充実 2.失業者に対する相談窓口の充実など 3.経営者に対する相談事業の実施など 4.法的問題解決のための情報提供の充実 これらの活動のために100億円から200億円の資金を毎年かけている。A氏:これらを見ると、自殺増の原因をどう政府が捉えているかが分かるね。私:しかし、当初、地方自治体の取り組みは活発でなかった。 そこで2009年、内閣府は100億円の予算を計上し、「地域自殺対策緊急強化基金」を創設した。 各都道府県は内閣府からの交付金を受けて、2011年度までの間、都道府県の自殺対策を基金事業として実施するほか、市町村や自殺対策に取り組む民間団体に補助金を交付することができるようにした。 2009年から47の都道府県が基金を活用した事業を活用しており、2009年度は13億円、2010年度は31億円、2011年度は36億円であった。A氏:全国的に展開しているね。私:これらの効果が直接あったのかわからないが、2012年の自殺者数は2万7766人となり、1997年以来、15年ぶりに3万人を下回った。 急に減少したのでなく、3年連続に徐々に減少した。 内閣府のまとめによると、動機別では「経済・生活問題」が前年同期比で20%以上減少しており、全体を引き下げたとみられる。 内閣府は「経済環境が底打ちした影響もあるのではないか」(自殺対策推進室)とみているという。A氏:今後、アベノミクスの効果が自殺者数と同関係するかね。私:この本は、数値解析で自殺と社会的・経済的な要因が関係していることを立証するために、いろいろな数学モデルを用いて検証しているが、細かい計算モデルの説明はどうもついていかなかったね。 沢山の分析例があったがまとめきなかった。 しかし、自殺と社会的・経済的な要因が深く関係していることは理解できた。 自殺と社会的・経済的政策とは深い関係にあるので、その観点からも政策を立て、自殺をなくすような政策をとるべきだと主張しているね。 アベノミクスは自殺にどのような影響を与えているだろうか。 2013年度の自殺数はどうなるか。 この本を一読して、1998年に自殺者が一挙に急増したという過去を持つ、現在の日本の自殺問題を大局的な見地から十分に知ることができたね。 勉強になったね。
2013.10.23
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【送料無料】自殺のない社会へ [ 澤田康幸 ]私:10日ほど前にこのブログ「自殺はなぜ社会問題か」でとりあげた本だね。 図書館に予約して俺の番になったので入手できた。 やはり、日本で自殺問題が社会化したのは、1998年の自殺者の急増だね。 A氏:今まで年間2万人台の自殺者数で経過してきたのに、この年、一挙に1万人増加して、そのまま、2万人台にもどることなく、それ以来、3万人台を継続維持したことだね。 私:当然、この年から何か大きな原因が生まれたと考えるね。 一番、考えられるのはバブル崩壊・金融危機、そしてデフレだね。 この本で示している象徴的なデータは、銀行の「貸し渋り」「貸し剥し」を示す数字が1998年に見事なまでに急増していることだね。 しかも、急激に1万人増えた内容は、男性の自殺増が原因だ。 女性には急増は見られない。 日本は、自殺は個人的な問題だとして、あまり政策とからめて手を打ってこなかった。 しかし、外国は自殺と国の政策とは関係あるとして、フィンランドは1992年に自殺予防国家プログラムを行う。 それ以降、2004年時点の調査ではヨーロッパ37カ国で国家レベルの自殺予防プログラムが実行されているという。 ヨーロッパ以外でも、オーストラリアやニュージーランドで1990年代に若者の自殺を防止プログラムが作られている。 アメリカでは2001年に国家レベルの自殺予防プログラムが制定され、2012年に改訂されて現在に至っているという。 A氏:韓国も、自殺者が急増し、2002年頃から増え出し、今も増加しており自殺率がOECD中、トップになってきたね。 これもスタートはアジア通貨危機と関係ありそうだね。 私:韓国でもそれに対して国による自殺予防策が2000年代に実施されているという。 日本では、自殺に対する政府の取組は1907年代に子どもの自殺が急増したときに対策が呼びかけられただけで、その後子どもの自殺数が減少すると興味を失った。 1998年までは「厚生白書」において自殺問題がとりあげられることはほとんどなかった。 A氏:日本では自殺は「うつ病」など個人的な原因が多いと見ていたんだろうね。 実は「うつ病」にはさらにその原因があり、例の「ブラック企業」の長時間労働やパワハラは「うつ病」の大きな原因になっているね。 私:1998年の自殺数の急増で、さすがに厚労省も驚いたのか自殺予防に取り組みだす。 しかし、そのときは、厚労省の管轄もあり、「うつ病」対策や職場のメンタルヘルスが主眼となっていた。 1998年以後の日本の自殺の特徴は、「急増」「恒常性」「若年化」の3つの特徴があるという。 これは社会的、経済的な背景があることは明らかだ。 2005年参議院厚生労働委員会で「自殺に関する総合対策の緊急かつ効果的な推進を求める決議」が全会一致で行われた。 この決議では 「自殺を『自殺する個人』の問題だけに帰することなく、『自殺する個人を取り巻く社会』に関わる問題として、自殺の予防その他の総合的な対策に取り組む必要がある」 として、「関係府省が一体となってこの問題に取り組む必要」を要求している。 A氏:それを受けて2006年に「自殺対策基本法」が制定され、2007年には「自殺総合対策大綱」が閣議決定されているね。 私:厚労省中心の体制から政府の関係省庁が一体となって、自殺対策を推進する体制への移行となった。明日は、基本法と大綱の策定により、どのように政策が展開されたか、そして、その効果をみてみよう。
2013.10.22
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【送料無料】自民党と公務員制度改革 [ 塙和也 ]私:もう、1週間以上の前の朝日新聞の書評欄で水野和夫氏が塙和也著「自民党と公務員制度改革」の書評を書いているね。 「背筋が凍る 近代化日本の衰亡史」とショッキングなタイトルの書評だね。A氏:水野和夫氏のショッキングな書評は「永続敗戦」、「『東洋の魔女』論」と続くね。私:この本が対象とする時期は2008年2月から翌年7月末までの古い時代だと著者は謙遜しているが、水野氏は2010年9月から2012年末まで、内閣府大臣官房審議官、内閣官房内閣審議官の職にあって、この本が指摘する事態を目の当たりにして愕然としたという。A氏:古い話ではなく、今も続いているということか。私:国家公務員制度改革本部事務局に派遣された民間職員の回顧録をこの本では引用しているというが、民間職員は戦争のような縄張り争いに「背筋が凍る思い」をする。 出身官庁の異なる幹部間に重大な亀裂が入るのを目の当たりにして「腰が抜ける思いがした」とあるという。 福田総理を突然の辞任に追い込んだ原因は「官僚のサボタージ」であるという。A氏:官僚の凄まじさだね。私:政治主導は生易しい問題ではない。 官僚が適当なところでサボタージュする一方、人事院は人事制度に関して「政府の介入」を退けようとする。 水野氏は、「この本は近代日本の衰亡史である」と書評を終わっている。 早速、図書館に検索したら購入していないようだ。 ぜひ読みたいので、また、アマゾンで買ったよ。 300頁の厚い本だが、定価1700円と安く、送料無料だ。 これは当日配送でなく、3日ほど待ったね。 ところで、2008年2月までに12回開かれが、有識者の公務員改革検討報告書の冒頭は次のようなものであった。 「現状のわが国の公務員制度は、明治以来、欧米先進国に「追いつけ追い越せ」の理念のもと、中央集権体制がとられ、近代工業社会の確立を目指した高度経済成長期確立された。 この制度は、キャッチアップの時代、とりわけ規格大量生産体制の推進には大いに貢献した。 しかし、今やわが国はフロントランナーとなり、多様性と知的創造性を求められる人類文明には適していない。 このため、公務の多様性と迅速性を求める国民のニーズにも対応し難くなっている」A氏:キャリア制度の廃止、省庁別から首相官邸による国家公務員の一括採用、政治家と官僚の接触の禁止などが盛り込まれようとしたんだね。私;中央官庁の幹部人事を内閣が一元的にとりしきるといううたい文句の国家公務員法改正案を安倍内閣がこの国会に提出するという。 一元化は、麻生、鳩山、菅の3内閣が法案を出したが廃案となっているから4度目の挑戦だ。 これから、どうなるか。 官僚の抵抗はあるか。 明治以来の官僚システムの大改革の一歩だ。 知識を得るために、この本は積読にしないで、読み進みたいと思う。
2013.10.21
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イースト新書 009【1000円以上送料無料】「東洋の魔女」論/新雅史 私:大松監督は「選手」たちを「女工」と同じ勤務時間で働かせ、「女工」と同じ寄宿舎に入れて工場の中の共同を維持しようとした。 寄宿舎も「選手」は一般の「女工」とあえて同室にした。 「選手」を「女工」の間に位置づけた。 大松監督は、強敵ソ連に勝つためには克服すべき劣悪な条件が3点あるとした。 1.プロのような練習環境を持つソ連に対し、アマチュアという制約をなくすこと すなわち、長時間練習。 2.人種的身体の克服 西洋人の選手は背も高く体格がいい。 これに対抗するためにはハードトレーニングが必要。 そして「回転レシーブ」、「木の葉落としサーブ」などの技術で対抗。 3.女性的身体の克服 大松監督は女性性を否定。 生理現象も無視した。 それから、試合直前に盲腸になると大変だから盲腸があるものは先に切ってしまったという。 選手の勤務後の長時間のハードトレーニングで、終わるのは夜の12時頃になるね。 「鬼の大松」と言われるが大松監督も選手同様貝塚工場庶務課長の仕事を終えてから選手とともに夜12時まで選手を鍛える。 トレーニングはハードでも体罰はなかったという。A氏:チームは、結成後の翌年の1955(昭和29)年、全日本で優勝するね。 1961(昭和36)年、日紡貝塚単独チームでヨーロッパ遠征し、当時のナショナルチームを相手に22戦全勝する。 ヨーロッパのマスコミが「東洋の魔女」と呼ぶようになるね。A氏:しかし、「東洋の魔女」は1960年の第3回世界女子選手権の決勝でソ連に敗退するね。私:そこで1962年の第4回世界女子選手権で優勝することを目標に猛練習する。 もうチーム結成以来、8年になり、選手も婚期をすぎる者も出てきた。 だから、世界選手権で優勝したら、蓄積した疲労もあって、大松監督も選手もバレーボールを辞めるつもりだった。A氏:1962年に目標通り、宿敵ロシアを破り、世界選手権で優勝するね。私:目標を達成して帰国した「東洋の魔女」と大松監督は予定通り、引退をほのめかす。 ところが、1957(昭和32)年のIOC総会で1964年のオリンピック大会から新しくアーチェリーとバレーボールを実施競技に加えることが決定された。 ちょうど、1957(昭和32)年の頃、日本は総理大臣岸信介を筆頭に1964年のオリンピック大会の東京誘致運動を行っている最中だった。A氏:そうして誘致に成功した東京オリンピックに、初めてバレーボールが競技種目になったのに、金メダルを期待できる「東洋の魔女」が出ないというのは世論が承知しないね。私:国民の過熱ぶりに大松監督も「東洋の魔女」たちも引退を思い止まる。 だから、東京オリンピックで金メダルを取ることが目標でなく、大松監督も、「東洋の魔女」たちもバレーボールから解放されることが目標だった。 「東洋の魔女」がオリンピック後に待っていることは結婚して「主婦」になることだった。A氏:そして、1964(昭和39)年10月23日、大会最終日、駒沢体育館で、美智子皇太妃を貴賓席に迎えて、日紡貝塚のメンバー6名と強敵ソ連との優勝戦が行われたね。 日本チームは3セット連取で優勝。 テレビ視聴率は90%だと言われた。私:大松監督は一躍、世界のスターとなるが、会社には辞表を出す。 そして「東洋の魔女」たちに最後の挨拶で「バレーボールを離れたら女の幸せをつかんでほしい」と言う。 監督の退社が内定した翌日、選手6名中、5人も一斉に退社表明する。A氏:「東洋の魔女」は、一時、バレーボールを離れるが、後に「ママさんバレーボール」の指導で活躍する人も出るね。私:それにより、バレーボールは一般女性が楽しむ代表的なスポーツとして、国民の間にも広がっていくね。 「東洋の魔女」の時代も遠くなりにけり、だね。
2013.10.20
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イースト新書 009【1000円以上送料無料】「東洋の魔女」論/新雅史私:戦前も戦後のある時期まで、紡績企業を含む繊維業界は日本産業の花型だった。 その中心となる労働は若手女子労働者によって行われていた。 しかし、その労働の実態は戦前は「女工哀史」で表象されていたね。 戦後もまだそれを引っ張っていて、1950年代半ばの近江絹糸の労働争議がある。A氏:しかし、戦前にあった人身売買同然の就業、常軌を逸した長時間労働は戦後の大手繊維業界ではなくなっていたようだね。私:戦後の女子中卒労働者の特徴は下記の3点が指摘されている。 1.繊維産業では女性就業者中の中卒者の占める割合が一貫して高いこと。 2.繊維産業において職業安定所経由での入職数の割合が他産業に比べて著しく高かったこと。 3.繊維産業の特徴として、女性の場合、この産業に入植した新卒者の住居移転率が圧倒的に高いこと。 これは、GHQの労働環境の近代化という指導があり、職業安定所・企業・学校の三者間で中卒労働市場の需給構造をする仕組みが整えられていったことを示しているね。A氏:住居移転率が高いということは、会社の寮に入るからだろうね。私:しかし、戦後の繊維業界における女子労働の問題は次の3点に要約できる。 1.女子中卒労働者の大量供給先であったこと。 2.住居移転就職者の割合が他産業にくらべ圧倒的に高かったこと。 3.定着が低かったこと。 その結果、繊維業界は、企業のイメージを改善して、女子中卒労働者をひきつける努力を要請されることになる。 すなわち、工場の近代化を進めることで安全な労働環境を整備し、福利厚生の充実を図ることで前近代的なイメージの払拭、会社に対する共同を高めることで定着率をあげることをアッピールしようとした。A氏:そこでバレーボールの役割が登場するわけだね。私:著者は、これを会社経営の「温情主義」のバレーボールとして捉えているね。 1950年以降、女子校やそのOBを中心としたクラブ中心の女子バレーボール界は、繊維業界にその中心が移っていった。 1953(昭和28)年、大日本紡績は貝塚工場女子バレーボール部を全社的なチームとして再発足させるという方針を実行する。 この方針で貝塚工場勤務の大松博文氏が監督に就任する。 チーム強化には高卒の新人選手を大量にリクルートし、かつ、全国の日紡傘下の工場からの移籍によって選手をかき集めた。 新統一チームがスタートしたのは1954年(昭和29)年だ。 このチームが後に「東洋の魔女」と言われるまで成長する。 誤解しやすいが「東洋の魔女」は日本代表でなく日紡貝塚チームだね。A氏:統一チームを編成したのは、繊維業界の景気が少し悪くなってきたことが原因だろうね。私:社長はチーム発足時に大松監督に世界レベルで「勝つチーム」に育てることを要求する。A氏:これは工場の女子工員の「レクリエーション」とは切り離されたもので「会社のメンツ」に関わるバレーボールが別に登場したことになるね。私:その後の日紡貝塚チームの躍進はすざましい。 これは大松監督の指導によるところが大きい。 明日は、まず、独特の大松監督の指導方法にふれていこう。
2013.10.19
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【送料無料】「東洋の魔女」論 [ 新雅史 ]私:日本におけるYMCAの活動とはまず、1917(大正6)年、日本で始めての体育館及び水泳プールが東京YMCAにできて解放されたことだ。 YMCAは都市に働く勤労青少年を対象にして、商店・工場、百貨店、遊園地、キャンプ場に出向いてのレクレーション・プログラムを実施した。 これによって、「レクリエーション」の重要性と「レクリエーション」におけるスポーツの関係の深さが広がる。 一時、下火になるが、1920年頃から「新聞社主催」でバレーボール競技大会が開かれてから盛んになる。 1924年、内務省主催で明治神宮競技大会が開催される。 今の国体みたいなものだね。A氏:多くの青少年を戦争へと駆り出す一大国家装置だという見方もあるね。私:しかし、繊維業界では女子バレーは保健、衛生的見地からの励行であり競技でなく「レクリエーション的普及策」であった。 ところで、20世紀初めにオリンピック大会が個人、団体参加から、国の代表参加となりナショナリズム化してくる。 一方、1925年頃から、アメリカの全米レクレーション協会を中心に誰もが参加できる「レクレーション」の祭典をオリンピックと同時に開くべきだという運動が起きる。 こうして、1932年のロスアンゼルス・オリンピック大会と同時期に、約40カ国参加の第1回世界レクレーション会議が開催された。 1936年に第2回会議がドイツのハンブルグで開かれ、大観衆を集め成功する。 2年後の1938年の第3会議はローマで開かれた。 ベルリン・オリンピック大会に際して行われたIOC総会で1940年の東京オリンピックが決定され、同時に第4回世界レクリエーション会議も東京で同時開催が決まった。 これにより日本厚生協会ができる。A氏:「厚生」は「レクリエーション」の訳だね。私:当時、東京の財政が厳しいので、オリンピック大会は東京。 レクリエーション会議は大阪となった。A氏:しかし、日中戦争の長期化などの理由から1938年に日本はオリンピック大会とレクリエーション会議開催を辞退するね、 戦争中は戦局が悪化すれば「レクリエーション」運動は衰退だね。私:しかし、戦後はGHQのCIE(民間情報教育局)が武道を禁止する代わりに「レクリエーション」運動やスポーツを積極的に推奨する。 1947(昭和22)年、日本厚生協会は「財団法人日本レクリエーション協会」として再出発した。 戦後のバレーボールの普及は特に女子実業団において盛んとなる。 それは会社が「社を明朗化しよう、変な思想にかぶれないように」というように、バレーボールを積極的に余暇の善用に役立てるという意図があった。 特に女子工員が多くを占める繊維会社ではバレーボールが非常に盛んだった。 鐘紡では女子従業員の約2割がバレーボールをやっていたという。 寮、事業所、工場、部署などの単位でチームが存在していた。 そして、チームで争うようになる。A氏:単なる娯楽である」「レクリエーション」のバレーボールから「競技スポーツ」への変化だね。私:1950年代だね。 当時、近畿大会の女子バレーボールの決勝に日紡の女子が某高女と対決する。 日紡チームが、よく食い下がってリードしていたら「女工に負けたら恥じよ」という声援が女学校側からかかったという。 それを聞いた日紡チームの選手たちが今まで調子良かったのが、シドロモドロになって負け、試合後皆、泣く。 悔しさで、猛練習して、翌年同じ大会で優勝する。 試合後、日紡チームの主将が相手の負けて泣いている女学校側に行き「女工に負けて口惜しいか」と言ったという。A氏:まさにバレーボールが「レクリエーション」活動から競技スポーツとなったね。私:このシーンが、この本の書評を書いた水野和夫氏が女工の悔しさに「涙で本書の途中でページをめくることができなくなった」というところだね。 明日は、工場から企業のバレーボールへいく過程にうつろう。
2013.10.18
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【送料無料】「東洋の魔女」論 [ 新雅史 ]私:この本は図書館でなく珍しく購入した。 その経緯はブログの「「『東洋の魔女』論」当日到着」で書いたね。 この本の著者は、一昨日まで、読書記録を4日間続けて書いた「商店街はなぜ滅びるのか」の著者でもある。 210頁の新書版で、肝心の「東洋の魔女」が出てくるのは、後半で、前半はスポーツ論だね。 この前半も面白いね。 しかし、この著者の書き方は独特だね。 まず、結論めいたことが書いてあって、「その理由はーーー」と説明が後とになるという方法だね。 だから、まとめは、本の順序と前後するが、できるだけ、年代にそっていきたい。A氏:起承転結でなく、結起承転結かね。 最終の「結」は東京オリンピック金メダル獲得だね。私:近代オリンピックが再開した1896年の第1回アテネ・オリンピック大会では、チームスポーツは採用されなかった。 それはチームスポーツの歴史が新しかったからだね。 サッカーも今の形になったのは19世紀半ば。 バレーボールはさらに新しく、1895年、アメリカのYMCAが発明した。 スポーツの目的は、近代化によって増加した都市労働者をいかに健全に休ませることができるかということだね。A氏:「レクリエーション」だね。 勤労を苦痛と見て、精力を再創造する人間の活動だね。私:だから「レクリエーション」は、競技スポーツと区別された。 「レクリエーション」の言葉が社会的に流通していく過程は19世紀後半からの西欧資本主義の急速な社会変動の結果としての、都市化の影響だね。 今までの村落共同体と違って、バラバラにいろいろな人が都市に集中する。 その都市秩序の再編成として、「レクリエーション」運動が要請された。 最初に登場したのはアメリカの遊技場設置運動で、原点はボストンの「砂場」だった。 子どもたちは砂を握ったり、歌を歌ったりし、近所に住む婦人の指導につれて行進などをして遊んだという。 こうしてこれが拡大して、遊技場が全米へと広がる。 これは当時のアメリカ都市部における貧困層の増加に対する支援の社会運動(セツルメント運動)と相互に関連しながら進んだ。A氏:その遊技場でスポーツが用いられたのか。私:スポーツの効用は4つある。 第1は、規律が身につくこと。第2にスポーツ仲間との共同・協同性が身につくこと。第3に身体の健全性が維持できること。第4に体操と異なる娯楽性だね。 「レクリエーション」は19世紀終わりから20世紀のはじめにかけて工場労働者の余暇時間が飛躍的に伸びていくのと並行していた。A氏:1919年にILO(国際労働機関)は1日8時間、週48時間労働を決めるね。 「余暇階級」の成立だね。私:この余暇を健康的に過ごすということで「レクリエーション」が取り入れられる。 「小人、閑居して不善をなす」だからね。 産業革命で劣悪な環境におかれた青少年労働者への奉仕組織としてYMCAは、ロンドンで1844年に設立され、アメリカには1854年に全国的な組織が作られる。 特に工場を対象に活動が行われ、体育館などのハコモノが作られていく。 そして余暇活動の中心はスポーツとなる。A氏:それで1895年にYMCAはバレーボールを考案するのだね。私:女性でも参加しやすく、娯楽性もある。 こうして「レクリエーション」の中心にチームスポーツがくるようになる。 明日は、日本における「レクリエーション」活動にふれよう。
2013.10.17
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私:14日の朝日新聞では、「福島作業員のいま」として、一面の左下に「線量超えればポイ捨て」と見出しがあり、続く2面に大きく福島第1の作業員の実態を報じているね。 福島第1では9月以降、単純な作業ミスのトラブルが続発しているが、では作業員の実態はどうなのかということで特集しているね。A氏:作業員は、放射能の中の作業だから、線量を基準より超えればポイ捨てだと10年以上、第1原発などの原発で働いてきた30代の男性はそう自嘲したという。 ベテランが、線量で職場を去るという作業の性質は致命的だね。私:被災地に著名人が慰問に訪れても、原発作業員には会わずに帰るという。 「社会全体で作業員を応援してくれる空気が感じられない。 モチベーションがどんどん下がる」 と作業員はぼやく。 3.11の記憶は2年半も変わらないことをやっていると風化してくるね。A氏:国がすすめる除染では日当とは別に1万円の「危険手当」が支払われる。 しかし、原発内の日当は事故の年は3万円近かったが、今は2万円を下回り、除染の賃金と変わらなくなってきた。 このため、除染の仕事に移る人が増えたという。 原発内で浴びる線量は除染の数百倍になるというからね。私:経済通産省によると10月は1日平均2400人の作業員が働く予定。 国や東電は第1原発で働く人が年間約1万2千人必要とみて要員計画をつくっているが、作業員は被曝量の上限があるから、継続して働けない。 すぐ人手不足になる。A氏:そこで違法な偽装下請けが横行する。 多重下請け構造になってしまっている。 賃金の「中抜き」がある。私:昨年、東電が作業者4千人を対象にアンケートしたら、半数近くが偽装下請けで働いていたという。 作業員の質も低下する。 国は「指導を強化する」というが、口先だけで、これにかわる仕組みは見当たらない。A氏:第1原発の相次ぐ作業ミスで、原子力規制庁の池田克彦長官は4日、東電の広瀬直巳社長に 「現場管理能力が著しく低下している」 と詰め寄ったという。 しかし、作業ミスはその後も止まらない。私:作業員がどのようにして採用され、どのような手作業で、どのように職場異動しているかの実態はすでに関係者の間では常識だ。 同じ状態が2年半以上も続いているのに、今更、専門部門の長が危機感のない発言だね。A氏:池田長官には 「2年半たっても第三者の評論家のように責めるばかりでなく、要員確保の下請け任せに変わる仕組みの提案をしてくれ」 と反論すべきだね。私:汚染水問題も安倍晋三首相は「政府が前に出る」というが、「政府が前に出るために、政府の誰々を本部長として10月中に国外の専門家も含め組織を作るように指示した」と言うべきだね。 そう言わないから、1ヶ月たっても何の動きもない。 今月もそのままで、月を越すだろう。A氏:昨日の国会の所信表明演説でも、汚染水問題にふれて「抜本的なプログラムも策定し、すでに着手している」というが、「抜本的なプログラム」なんて聞いたことがないね。 「すでに着手している」というが、どこの工事を具体的に始めたのかわからないね。 「国が前面に立って責任を果たしてまいります」と1ヶ月前と同じようなことを言っていて、担当する責任部署の公表もない。私:汚染水対応人事もアンダーコントロールではないね。 これでは、口先ばかりで、アンダー・ノー・コントロールは続きそうだね。 本当に、原発事故は、一旦、起きるとどうしようもないことばかり起きるね。 国の危機管理能力がはっきり分かるね。
2013.10.16
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光文社新書 582【2500円以上送料無料】商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道/新雅史【RCP】私;著者は、「商店街」の崩壊の原因を2つあげている。 1つは保守政党との結託であるという。A氏:「商店街」の維持のための法規制も悪しき圧力政治の結果というわけだね。 それが1970年代の大店法の施行だね。私:それが1980年代に自民党が「商店街」の保守票に頼らなくなり、また、アメリカの「横からの圧力」により、「商店街」を保護していた規制は相次いで緩和され、郊外のショピングモールの増加となり、「商店街」崩壊の原因となる。 2つ目の問題は、専門性だ。 専門性を認可する小売免許は外部から入ることが不可能だった。 また、家族経営で権益の私物化も小売店のイノベーションを妨げた。 これらの権益の切り崩しが1980年代以降に進んだね。 「商店街」はその苦境の中、国からいかに資金援助を引き出すかということに関心をもつようになってしまう。 苦境を脱するために、一部はコンビニ経営に乗り出す。A氏:それは「商店街」の理念の内部からの侵食でもあるね。私:これからの「商店街」の可能性については、この本の序章にある話のほうがわかりやすいね。 著者は東日本大震災発生以来、多くの友人が支援活動に従事しているので東北の沿岸部を何度か訪れたが、その中で多く訪れたのは宮城県石巻市だという。 今回の震災では河口付近の「商店街」が壊滅的な打撃を受けていた。 しかし、震災から4ヶ月ほどでボランティアと地域住民の尽力によって、瓦礫が取り除かれた。 この段階では多くの店は閉店したままだという。 ところが対照的な風景が宮城県多賀城市にあったという。A氏:ここも津波の被害があったんだね。私:駅前地区はほとんど被害がなかったが、駅から徒歩10分ほどの郊外型店舗---イオン、ヤマダ電機、マクドナルドなど---が津波で大きな被害を受けていた。 しかし、石巻と違って、ここにはボランティアがほとんど見当たらなかったことだという。A氏:多賀城市のイオンやマクドナルドの企業従業員が復興を行うのだろう。私:それに比較すると石巻の「商店街」は外部の人を引き寄せる「余地」があるという。 「商店街」は津波の後も「商店街」に住み続ける人たちがいて、家が流されてもそこに戻ろうとする人たちがいる。 商売の再開を願っている人たちがいる。A氏:「商店街」は人々の生活の意志が溢れている場所であるということか。 郊外のショッピングモールの再建と違うムードだね。私:だから、「商店街」の復興に役立とうというボランティアが跡を絶たないのだという。 石巻では毎週のように復興のためのミーティングが開かれていて、そこには東京・名古屋・大阪から来た若者たちが積極的に参加していたという。A氏:外部の者が「商店街」のミーティングに参加することはめづらいしことだね。 それらの若者たちも地元の「商店街」のミーティングには出たことないだろうね。私:それには、石巻の「商店街」側の将来に対する危機感があったという。 たとえ「商店街」の建物が再建されても、その街から人が消えてしまっては意味がない。 だから、「商店街」の外部からの意見を積極的に求めているのだという。 「商店街」が外部にオープンになって、若者たちのアイデアも含めて、新しい生活空間をつくり上げることに未来は見えるかもしれない。A氏:ところで、俺はテレ朝で毎日やっている加山雄三の「若大将のゆうゆう散歩」を見ているが、都内の散歩では繁盛していて元気な「商店街」が多く出てくるね。 狭い道の両側に小さな商店がぴっしり並んで、続いている。 人出が多くシャッター街なんて考えられないね。 中にはコンビニもあって共存している。 これは一般の小売店は深夜まで営業しないので、深夜の客には便利なんだろうね。私:そのにぎやかな「商店街」をこの本はふれていないのが残念だね。 シャッター街は地方都市の特徴なんだろうね。 「地方にこもる若者たち」でふれたようにーーー。
2013.10.15
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光文社新書 582【2500円以上送料無料】商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道/新雅史【RCP】私:197〇年代になると、零細小売業を支えていた雇用の背景は中卒者の減少で、若年労働力の移動パターンが根本的に変化した。 1975(昭和50)年に集団就職がなくなり、農村からの社会移動は、国のコントロールから離れた。 賃金も高騰した。 オイルショック以降、日本経済はジャパニーズ・アズ、ナンバーワンになる。 日本の経済力に押されたアメリアかは日米構造協議で日本にいろいろな要求を出す。 この中で一番問題になったのは、日本市場の構造的問題の改善であった。 まず、流通の規制緩和、特に小売店の規制緩和であった。 次に、内需を刺激するための財政投融資の活用であった。A氏:小売店の規制緩和は、「商店街」では問題だね。私:財政投融資で「商店街」は規制緩和の影響を逃げようとした。 一方、日本的な消費空間のあり方が1980年代から変わってきた。 1つは、流通に関する規制緩和で、大規模な小売チェーンが地方に進出しやすくなった。 同時に地方都市の郊外化が進む。A氏:公共事業の拡大による地方の道路整備が進んだことが背景にあるね。 道路周辺の土地の整備も進む。 ここに工業用地、住宅用地が創られるね。私:しかし、これらの用地はバブル崩壊で、商業用地に変更することが迫られるようになる。 こうして、地方都市の郊外の国道バイパス沿いに商業用途の土地が大量に発生する。 海外の賃金安で、海外に移転した工場の広大な跡地も空いている。 これらの空いた土地に次々とショッピングモールが建設される。 郊外であっても、自家用車があり、広い道路があり、広い駐車場があるので、ショッピングは容易にできる。 これは「商店街」秩序を根底から否定することになった。A氏:「商店街」のシャッター化が始まるね。私:1970年代から、スーパーマーケットを経営していた大規模小売資本は、「価格破壊」によって零細小売業を駆逐するという戦略から、零細小売商をスーパーマーケットの論理に染め上げようという戦略へと方向転換する。 コンビニへの進出だね。 コンビニはアメリカ生まれで、郊外のガソリンスタンドに併設されている。 しかし、日本のコンビニは、みずからの陣営に零細小売商をとりこむために、アメリカのコンビニを日本流にアレンジしたものだ。 ところで、セブン-イレブンが第1号店を出したのは1974年(昭和49)年だね。A氏:それから40年近く経つが、コンビニは毛細血管のように国土に広がるね。 現在、約4万5千店にのぼるという。私:じつは、コンビニは全国の小売店主の業種転換によって初期の発展がささえられていた。 小売店主がコンビニに手をだした理由の1つは跡継ぎ問題だ。 さらに長時間営業が可能となった。 しかし、これは「商店街」理念の否定になるね。 明日は、「商店街」の崩壊の原因のまとめと今後についてふれたい。
2013.10.14
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光文社新書 582【2500円以上送料無料】商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道/新雅史【RCP】私:戦後、政府は安価で良質な若い労働力を計画的に第2次産業に確保できるように、若い離農者たちが野放図に第3次産業に流れ込まないように零細小売者を規制した。 しかし、多くの「商店街」は戦後以降にできているという。 これは、「商店街」関係の法整備が矢継ぎ早に進んだからだという。 ところで当時の政府がすすめるべき近代化の目標は2つあり、1つは製造業中心の経済成長、もう1つは完全雇用の実現だった。A氏:しかし、敗戦後、戦地からの引き揚げ者や、農地改革によって、農村の二男、三男が大量に労働力市場に流入していたろうね。私:しかし、国際競争力を高めるために製造業の生産性が向上しており、雇用吸収は思ったほどではなかった。 政府が考えた労働人口の抑制は移民、産児制限、社会保障による女性・高齢者の非労働化だね。A氏:現在の日本と逆だね。私:しかし、これだけでは不十分で、考えられたのは第3次産業への労働力の吸収だ しかし、第3次産業の小売業者は低収入だ。 そこで、小売業について規制と近代化(「商店街」の整備や規模拡大)を行う。 第3次産業の規制をすると、流入者は制限されるが、その問題は、高度成長により解決した。 製造業の国際競争力の向上、第3次産業の保護、完全雇用の目標という多少矛盾した目標は、高度成長により、3つともに実現したんだね。A氏:高度成長、様々だね。私:零細小売業者の保護としては、一時、占領下でGHQの指示で廃止された「百貨店法」が、独立後の1956(昭和31)年に復活。 次に1957年に「中小企業団体法」が成立。 1959(昭和34)年には、ライバルである生協や購買会に対する規制も加わり、小売業者の保護が強化された。A氏:零細小売商は政治への圧力を強め、効果を出したが、同時にそれは行政指導の保護政策に依存することになるね。私:1962(昭和37)年、「商店街振興組合法」が成立し、「商店街」のメンバーが結成した組合に対して法人格を与えるというものだ。 そして政府が必要と認めればアーケード建設や「商店街」地区の再開発などに補助金が交付されることになった。 しかし、同時に零細小売業者の近代化の遅れが問題になっていた。 そこにスーパーマーケットが登場する。A氏:1957(昭和32)年、中内功氏は大阪で「主婦の店ダイエー」を開店するね。 翌年、神戸・三宮にスーパーチェーンを立ち上げ、1972(昭和47)年にはダイエーは三越を抜いて小売業売上日本一になるね。私:中内氏は消費者が価格決定権を持つとして、小売業は消費者の代わりに価格決定権を持つとした。 これは大手製造業の特約店の支配秩序に対しての闘いであった。 特に強く反発した松下電器はダイエーへの商品供給を長期にわたって中止した。 中内氏はマスコミや公正取引委員会を巧妙に巻き込み、松下電器など大手製造業が特約店制度などでつくりあげた価格統制の非合理的性を世に問い、ついに、松下も公取法違反を認め、中内氏の勝利となる。A氏:しかし、中内氏の闘いは、究極的に「商店街」の既得権の破壊になるね。 「商店街」の零細小売業者の多くは大手の特約店だったからだ。私:だから、スーパーマーケットの出店は「商店街」の反発を買った。 しかし、都市計画の分野でも「商店街」は重視され、スーパーマーケットと「商店街」は共存され中内氏の野望は、まちづくりの段階で挫折となる。A氏:スーパーマーケットの拡大に対して「商店街」が反対し、1973(昭和48)年、「大規模小売店舗法」というきわめて強い規制がもうけられたね。私:これによって、「商店街」はしぶとく維持されるが、中内氏の理念はその後の零細小売商の凋落を予言していた。明日は、「商店街」の黄金時代からの転回に移ろう。
2013.10.13
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光文社新書 582【2500円以上送料無料】商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道/新雅史【RCP】 私:この本を読むことになった動機ははっきりしている。 「『東洋の魔女』論」を新聞書評で見て気に入り、当日配送でアマゾンから買った。 この本のカバー裏の著者新雅史氏の略歴を見たら「商店街はなぜ滅びるか」という本も出していることを知った。 そして、この本は「新書大賞2013」の7位にランクされるベストセラーになったという。 シャッター街に興味があったので、 早速、図書館を検索したら、保管ありで、予約し、入手したという次第だ。 「『東洋の魔女』論」も少し読み出したら興味がわいた。 しかし、図書館から借りた本のほうは返す納期がある。 そこで優先順序が「商店街はなぜ滅びるのか」が先になったという次第。A氏:書いてあるのは郊外ショッピングモールによるシャッター街の発生のことかね。私:いや、ベストセラーになるだけあって、内容は充実しているね。 「商店街」の歴史を戦前までたどり、昭和・平成の社会の動きを背景にとらえているから、「商店街」から見た日本の一つの社会史で、勉強になったよ。 「商店街」は零細小売業者が中心だが、これが大きく増えたのは何時からか分かるかね。A氏:戦後ではないの。私:第1次世界大戦以降だね。 まず、恐慌が発生する。 それが大正から昭和へと続き、特に昭和初頭の不況は農村に大きなダメージを与える。 農民の中には、子どもや女性を都会に送り込むことで生計をたてる者もいたが、農村を捨ててて家族で都会へ移住し零細小売業者として働き始める者が多かった。A氏:農村から製造業への雇用労働者としての吸収があったのではないの?私:実は、製造業は第1次大戦後、不況で中小企業が没落し、企業と工場の大規模化が起き、その過程で、親方請負制だったのが、管理職から末端に至るまで企業による直接雇用に置き換わり「新卒採用」の近代的な人事制度が整った。A氏:そうなると学歴が重視され、農業をやめた人がすぐに企業で働くことが困難になるね。私:それに当時、法律で義務教育直後の生産労働が禁止されていた。 農村の人々は単身者としてではなく実際は、世帯単位で都会に出ていき、零細の小売・サービ層に変わるんだね。 しかし、この零細小売業者の急速な増加は都会の消費者に不安をもたらす。A氏:1918(大正7年)に米騒動が起きるね。 この背景には、急速な都市人口の増加と生活必需品の消費の急増と物価の乱高下を起こしたことがあるね。私:都市消費者は物価乱高下の要因を小売店舗の問題だと思い、協同組合を作るね。 さらに第1次大戦前後に百貨店が生まれる。 最初は、「座売り方式」と言って、客が店の座敷にあがり、見本帳を見たり、番頭と話して注文を決める。 20世紀になってから現在の「陳列販売方式」に変化する。 百貨店の大衆化は関東大震災で、一般大衆向けに日常必需品を扱うようになってからだ。A氏:協同組合、百貨店の大衆化など、零細小売業者を圧迫するものばかりだね。私:当時、零細小売業者は簡単に事業に行き詰まっていた。 1930年代のはじめ、浦和市では平均して2年程度、銀座で4年で店をたたんでいたという。A氏:零細小売業者もなんとかしないといけないね。私:そこで、零細小売業者を組織化しようとしたのが「商店街」だということになる。 「商店街」を「横に地を這う百貨店」というフレーズとして当時のマスコミに用いられたという。A氏:百貨店は「縦に中空に聳える商店街」だね。私:「商店街」という考えは、零細小売店を保護するだけでなく、地域住民に新しい生活インフラを提供することになるね。 一方、政府の方も零細小売業者の保護に動き出し、1937年に百貨店法が制定される。 零細小売業者の乱立防止の規制も酒類などについてについてはじまる。 こうして、繁華街の「商店街」だけでなく「地元商店街」が拡大する。 このように「商店街」は古い存在でなく20世紀の社会変動に合わせて創られた「新しい」存在だと著者は言う。 明日は、戦後の「商店街」の安定期に話を移そう。
2013.10.12
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私:今朝の朝日新聞の「ひと」欄で、ロードアイランド大教授ディモシー・S・ジョージ氏のことが載っていた。 土呂久・ヒ素公害を研究して、ハワイ大出版局の日本の環境を扱った本の第6章を書いた人だという。A氏:俺は不勉強で、土呂久というのは初めて聞いたね。私:宮崎県高千穂町の土呂久鉱山なんだね。 大正中期に、露天で鉱石を焼いて亜ヒ酸を精製を始め、1962年に閉山するまで、猛毒の煙をふりまいたという。A氏:水俣病が195〇年代だから、それより早いね。私:地元の小学校教師が告発する1971年までの50余年間に、病死した101名のうち、享年がわかる92名は平均39歳の短命だったという。 ハーバード大の日本の政治史の専攻だったディモシー氏が、日本でもあまり知られていない土呂久を知ったのは、まず、例の歴史家ジョン・ダワー氏との出会いがある。A氏:このブログでもとりあげていたが、大著「敗戦を抱きしめて」で戦後の日本を描いて、ピュリアツー賞をとった人だね。私:ダワー氏からは最初、水俣病をテーマにするように勧められたが、偶然、水俣市で土呂久の患者支援もしている写真家芥川仁氏に出会って、土呂久の公害のに関心を持つ。 本格的な研究はそれから11年たった2008年からで土呂久の現場に入って研究したという。A氏:大正中期に宮崎県の小さな山村で亜ヒ酸製造を何故、始めたのかね。私:米国南部の綿花畑にまく殺虫剤として亜ヒ酸の需要が高まり輸出されていたという。A氏:まさにグローバルだね。私:今、中国で公害が問題になっているが、日本も公害時代があったことを思い出すね。 戦後の日本の社会研究にしろ、公害にしろ、アメリカの学者のほうがしっかりと事実を研究し把握しているのは残念だね。 日本の学者がこういう調査をすると、左翼的だとにらまれるのかね。
2013.10.11
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私:トラブル続きのJR北海道では会社側が記者会見で、「すみません」と頭を下げ、「あってはならないことだ」で終わりだね。 記者側も、こないだの非常ブレーキ問題では「そのような安全に不安な特急に貴方は乗りますか」と禅問答みたいな質問をしている。 記者は次のような質問ができないものかね。 定期点検モレが問題とすれば、定期点検チェックシートに非常用停止装置の項目はあったのか、あったとすれば、点検のときにチェックマークがあったのか、誰のチェックマークか、新人なのか、重要な箇所はダブルチェックしたのか。数人で点検をしているとき、その点検箇所の重要度、難易度に応じた分担指示と、点検後の確認は誰が責任をもってやっていたのか。責任者の確認のサインはあったのか。A氏:そういう質問は記者会見で記者からは皆無で、JR側も「すみません」で実態の説明は皆無だね。私:個々の問題に対する現場意識がない体質は、JRも記者団も同じ。 すぐに問題を会社の体質だ、組合問題だと大きくして、明日から改善できる現場作業レベルの問題は放置され、明日からできない大きな問題にすりかえられる。 それが体質なのかもしれないね。 「真実は個別に宿る」のにだ。A氏:しかし、昨日の朝日新聞朝刊では比較的具体的に、10月7日の定期検査で発見された非常ブレーキがきかない異常状態の原因を報じているね。 同社の取材でわかったというが、会社の誰に聞いたのか報じていないがね。私:それによると定期検査を終えた車両を運転所に回送して戻すとき、回送方式に2つある。 「自力走行方式」回送と 別の機関車が引っ張る「引っ張る方式」回送だ。 「自力走行方式」回送の場合は非常ブレーキがかかるように「非常ブレーキのコックを開ける」。 「引っ張る方式」回送の場合、機関車が非常ブレーキをかけるから、車両の方は非常ブレーキがかからないように「非常ブレーキのコックを閉める」A氏:定期検査後の回送方式によって、非常ブレーキのコックの開閉が逆になるわけだ。私:札幌運転所に回送するときは「引っ張る方式」回送だから「コックは閉じる」を確認して回送する。 苗穂運転所に回送するときは、「自力走行方式」回送だから「コックを開ける」を確認して回送する。A氏:問題の車両は昨年7月の定期検査のとき、コックが開かれていることが確認されているという。 ところが、この車両は昨年9月、札幌運転所から苗穂運転所に配属が変更になった。 すなわち、回送先変更とともに回送方式も変わり、コックの開閉が逆になる。 ところが、定期検査員らは、変更に気づかず、札幌運転所に回送されると思って「引っ張り方式」回送の「コックを閉じる」にした。私:「コックを閉じた」まま、その車両が向かった回送先は苗穂運転所だ。 苗穂運転所は車両が「自力走行方式」回送で回送されてきたので、てっきり「コックは開いている」と思ったという。A氏:しかし、実態は「非常ブレーキは効かない」状態であり、これが、今年の10月7日の定期検査で異常が発見された。 かくして、1次原因は、検査員の回送方式の変更に気付かなかったミスだと新聞は報じている。 これがストーリーだが、つじつまが合わないのは、定期検査の時期だね。 昨年7月の定期検査では異常がないが、昨年9月の定期検査のときに上記のようなミスをしたということは「定期」が2ヶ月間隔だね。 ところが、今回の定期検査は今年の10月7日で、1年も間が空いている。 定期ではなくなるね。私:まぁ、1次原因は分かったが、何故、回送方式の変更に気付かなかったのかという2次原因の究明がまだだね。 この場合、回送方式でコックの開閉が違うので、2種類の回送方式に応じて、検査チェックシートは2種類あることになる。 エラーした昨年9月の定期検査では、どっちのチェックシートを検査員は渡されて検査したのか?、渡したのは誰か? これが2次原因の追及のポイントだね。A氏:そこには組合問題はからんでいないようだね。 再発防止策もすぐにできそうだね。私;今後の調査に期待したいね。 新聞ももっと深い、本当の具体的原因を報じてほしいね。 すぐに、体質が問題だ、組合が問題だ、と逃げないでね。
2013.10.10
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【送料無料】自殺のない社会へ [ 澤田康幸 ] 私:8日の夕刊の文芸批評は「自殺のない社会へ」という本の書評になっていたね。 これは3人の経済学者と政治学者が珍しく自殺に関する本を書いているという。 そして政府が防止策に取り組むべきだと提案しているという。A氏:自殺は個人の選択でないのか。私:自殺は、その人個人の問題ではなく、まず、遺族に影響を与える。 親が自殺した未成年者の自殺リスクはそうでない若者の3倍近いという。 著名人の自殺報道があった直後には自殺者が7%増えていたという。A氏:鉄道自殺などは乗客や鉄道会社に多大なコスト負担となるね。 そういう意味では自殺は社会問題だね。私:国際比較では日本は「経済状況」と自殺の相関関係が他のOECD諸国より強いという。 中でも「所得格差」と自殺率との関連が強いという。A氏:ということは、失業者が『ダメな人間』という「烙印」によって、幸福度が下がる影響が大きいからかね。 日本人は他国に比べて「個人として生きるしぶとさ」が少ないのかね。私:日本では2006年に自殺対策基本法が制定され、本格的な自殺対策が始動した。 例として首都圏の駅で青色灯を設置した駅では自殺者が少なかったという。 しかし、効果を疑問視する声もあるという。 相談窓口の情報を記した絆創膏を市民に配る名古屋市の「こころの絆創膏」キャンペーンでは実施の数カ月後に自殺が減っていたという。A氏:1998年に一挙に3万人台になった自殺者が、2011年まで続いたね。 昨年、やっと3万人を割って、2万7766人になった。私:いろいろな政策が検証され、効果的な政策が実施できるようにしたいものだね。 ところで、2012年のWHOの資料によると自殺率では、日本8位、韓国2位、ロシア3位、フランス20位、中国27位、ドイツ29位、米国42位、英国59位、そして経済危機のギリシャは80位、スペイン56位で、この2国は「経済状況」との相関が少ないようだね。 この本は早速、図書館に予約した。 数人の待ちがあったが、余り待たないで借りられるだろう。
2013.10.09
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私:この記事は、先週始め、朝日新聞のコラムで始まったので、期待したのだが、4日間で終わりになってしまったものだ。「1日目.製造業 戻らぬ雇用」私:「金融危機から5年たつ。我々はもっと早く成長しなければならない」 9月16日にオバマ大統領は演説した。 しかし、成長は今も2%前後で雇用の回復は鈍い。 昨年、中国の生産拠点を米国に戻す予定の錠前メーカーをオバマ大統領は手放しでほめた。 しかし、1年半たった今も実現していない。A氏:中国に近い賃金では雇用は難しいだろうね。私:21世紀になって賃金の安い中国などへの工場移転は加速し、米国では約600万人分の製造業の雇用が失われたという。 さらに米国内に戻しても海外に工場を輸出した結果、熟練労働者は失われている。 企業が求める人材とのミスマッチは深刻だという。A氏:自動化など、技術の進歩も雇用を抑えるね。私:先進国では低成長が「新しい日常(ニューノルマル)」となる。 米国の金融市場や消費を中心とした世界の高成長は過去のものとなったね。「2日目.財政難 インフラ危機」私:米国では全国で道路や橋が崩れている。 幹線道路にかかる橋の11%は危険な状態と言われる。 鉄道も空港も万全ではない。 非効率な交通や水道は企業の生産性や経済活動に影を落とす。 インフラ投資が遅れているわけだが、遅れの理由は政府債務だ。 また、政府債務による教育などの支出の削減は、今ではなく、将来の経済成長に悪影響を及ぼす。 深刻な世代間闘争になる前に、財政問題を解決する必要がある。A氏:日本でも高度成長時代にできた膨大なインフラが老朽化を迎えているね。「3日目.大学卒業 借金とともに」私:今、学生ローンは全米で1兆ドルを超えるという。 大学は新たな人生への足がかりだが、結果的に借金を背負うだけの人もいる。A氏:米国では教育レベルが収入に大きく影響するからね。私:国勢調査によると2009年の高卒者の平均年収は3万ドル余り。 大卒者は5万6千ドル以上。 一方、大学の学費も高騰する。 卒業時に学生は平均2万6千ドル以上のローンを抱えるという。A氏:希望通りの職を得ても重い負担に悩むことになるね。私:オバマ大統領は「高等教育の個人負担を減らさなければならない」と言うが道筋は見えないという。 大学進学は中流階級への切符だったのに、今では行く先が『貧困』になりかねない。「4日目.移民政策、企業を阻む」私:米国は世界の才能を引きつけ彼らの成功を自国の成長に結びつけてきた。 アップルやグーグルを創業したジョブズ氏やブリン氏も移民の家系だ。 しかし、米国の移民数は09年を頂点に減少しているという。 背景に保守層の反発がある。 治安悪化を心配し、移民対策に政府支出が増えるのを嫌う。A氏:米国の保守層は、今度の予算問題のようにどうしようまない存在だね。 自分で自分の首をしめているようだね。私:かって米国には、移民を中間層に育てる懐の深さがあった。 今は、中間層を量産してきた大企業は余裕を失い、非正規雇用を増やして教育コストを抑える。 今、「アメリカンドリーム」へのハードルは高いという。
2013.10.08
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私:スポーツと体罰問題は、このブログでも長い知的街道をなすくらい扱ったが、この大久保氏の記事はよくまとまっているね。 まず、彼女自身水泳選手として、コーチからにひどい体罰を受けていたことだね。 そして、高校で国体予選で平泳ぎで敗れるが、そのとき、まだ小学6年生の長崎宏子が別の組で出ていた。 彼女はこの大会で日本の頂点に立ち、以来日本選手権8連覇。A氏:後にバルセロナオリンピックで200m平泳ぎで金メダルを獲得するね。私:この国体予選で大きな力の差を見せつけられ、高校生活を後1年残していたが、思い切って水泳部はやめる。 それから、33年たって、大久保氏は、スイミングクラブを主宰し、3人の娘をもつ長崎氏を訪問する。 長崎氏は選手時代に体罰を受けたことがないという。 体罰で強くなるかという質問には驚き「ほめられて育ててもらったので、体罰があったらムリかな」と答え「強い選手に育てたいなら、強くなるにはどうすればいいかを考えられる選手にすべきで体罰は必要ない」と答えたという。 さらに興味ある記事は、最近、60歳になったかっての体罰コーチに会ったことだ。 彼の目を見据えて何故、殴ったのか問い詰めた。 「憎くて叩いていない。強くなってほしいという気持ちだった」という。 彼も高校、大学の水泳部で暴力を受けて育ち、大学を出てすぐにコーチになった。A氏:見事な体罰の世代連鎖だね。私:しかし、そのコーチは、今は、体罰はいけないと考えていた。 指導する技がないから手が出るんだという。 コーチが33歳になったとき、結婚して子どもが生まれ、そのかわいさに我が子が他人にたたかれるなんてとんでもないと思ったという。 それから暴力を振るわなくなったという。 それと1年半、米国にコーチ留学し、米国では指導者は絶対に手を挙げないことに目を見開かされた。 彼らが指導した選手は、自分が育てた選手より強かったという。 その事実は重かったという。 ただ、米国は選手の責任が重いが、日本はコーチの責任になってしまう点が違うという。A氏:社会的に自己責任、自立の精神の根付き方が違うのか。私:こないだNHKテレビだと思うが、中国のプロサッカーチームの監督になった岡田武史氏のドキュメントをやっていた。 選手たちは最初、練習でグランドに集まると、岡田監督が集合の声をかけるまで、各人グランドの隅に腰を降ろしてぼんやりしていた。 それが、あるときからプロ意識が出てきのか、練習が始まる前にグランドに腰を降ろす選手はいなくなり、各自、ボールをけったり、足を使ったりするようになったという。A氏:個人の自主性が生まれたのだね。 だから、強制されなくても、必死に自分を磨く。私:この記事の筆者の大久保氏は、水泳選手時代をふり返り、コーチの顔色をうかがう自主性のない選手だったことを思い返しているね。 先月末、コーチの還暦祝いがあり、全国からかっての選手ら約100名が、コーチから受けた暴力バナシを笑いのネタにして盛り上がったという。 コーチは「オレはみんなに助けられたな」としみじみ言ったという。A氏:しかし、自分自身もムダな体罰で育ち、人に体罰を加えたという損をした人生だと思うがね。私:自分の体罰体験、体罰が問題化してから、かってのライバルだった長崎選手への訪問、体罰をしたコーチとの再会、そのコーチの反省談など、具体的なポイントを突いた良き体罰否定論だね。
2013.10.07
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地方にこもる若者たち 都会と田舎の間に出現した新しい社会 (朝日新書) (新書) / 阿部真大/著 私:この本は何かの書評で知って図書館から借りた。 著者は「はじめに」で 「最近の若者は内にこもりがちで外に出ようとしないらしい。 日本の閉塞感を活性化するために、若者よ、地元を出よ、日本を出よ!」 と思っている人に読んでほしいと書いているね。A氏:この著者の本は下記の2冊を6年前に読んで、君のブログに記録しているね。 「働きすぎる若者たち・『自分探し』の果てに」 「搾取される若者たち・バイク便ライダーは見た!」私:この本は地方都市の若者の生態を調査しての、現代若者論だね。 地方都市に倉敷市が中心にとりあげられている。 地方に住む若者の生活意識は、郊外に大店舗ができてから一変したという。 1999年にイオンモール倉敷をはじめとして、郊外に大ショッピングモールができたからだ。 これは道路がよくなりモータライゼーションが一般化したことが影響しているという。A氏:休日に車でショッピングモールに行けば、娯楽は十分にあるね。私:大都市のようにゴミゴミした騒がしさがなく、自然が多い地方都市に住んで、ショッピングモールで休みを過ごせれば、地方都市の生活はほどほどに楽しめるというわけだね。 かっての田舎だった頃の退屈さはない。A氏:ショッピンモールに車で行けば、同乗する家族や友人とのコミュニケーションもよくなるね。私:家族と友人とのコミュニケーションはいいが、車でショピンモールに行くということは田舎の家から離れるということだね。 だから、若者と家の周囲の人間関係は希薄になるね。 地域社会活動にはあまり参加していない。 著者は、この人間関係に地方都市の若者の未来を考えているようだ。A氏:ところで、地方都市に住む若者は、親と同居だろうね。私:一般の日本の若者と同様に収入が低く、未来の見通しも悲観論だね。 若者たちの低賃金をささえているのが親の存在だね。A氏:今の若者はKY(空気が読めない)だというが。私:それは周囲の人間が多様化しているからで、若者はまず、聴くことから始めざるを得ないという。 著者がバイトしていたときは、周囲はほぼ同じ年令の若者であったが、今は、バイトでも周囲は、リストラされた中年者、退職した高齢者などがいる多様な職場になっていて、KYは難しくなっているという。 だから、逆に今の若者はその多様化に柔軟だという。 これを著者は、「こもっている若者」は、柔軟に「新しいものに対応できる準備」ができていると考える。A氏:「こもっていないで外に出ろ」という大人は、社会の多様性に鈍感だということか。私:その意味で著者は「こもっている」若者に期待しているようだね。 3.11が教えてくれたものは、田舎のコミュニティと都会のイノベーションの両者を兼ね備えた「新しい公共」であるという。 この本に「Jポップを通して見る若者の変容」という章があり、それを通じて若者を囲む社会の変化を描いいているが、この種の音楽に無知な俺は飛ばして読んだよ。 年だね。 ところで今朝の朝日新聞の書評欄に「海外で建築を仕事にする・世界はチャンスに満たされている」前田茂樹編著が紹介されている。 書評のタイトルは「ジリ貧日本から飛び出す若者」とある。 この本では17人の建築家・デザイナーの体験を集めたという。 日本の若き建築設計者は能力が高く、働き者で、世界中の有力な設計事務所で日本人は中心的な役割を果たしているという。 この本の評者は、この本に登場する「出稼ぎ」の若者たちは、組織に頼らず、企業に頼らず、個人の能力と努力だけを頼りに飛び出したから、未来の日本人のモデルになりえると感じたという。A氏:そういう目で見れば、グローバル化で、世界はチャンスで満たされているわけだ。私:飛び出す若ささえあればね。
2013.10.06
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【送料無料】自滅するアメリカ帝国 [ 伊藤貫 ]A氏:要するに、アメリカ1国支配から、異質なものと妥協しつつ外交するバランス・オブ・パワーの時代にもどりつつあるということか。 アメリカのイデオロギーとは自由主義、資本主義、民主主義だね。 これを押し付けようとするアメリカ外交の特徴は、バランス・オブ・パワーの原理とは別のものだね。私:著者は、イデオロギーの内容の是非は別として、その点、アメリカと戦前の日本の政策は性格が似ているという。 戦前の日本の4つの政策---日韓併合、対中21箇条要求、満州の植民地化、1937年以降の日中戦争----は、日本にとって不必要だったという歴史観を持つという。 これは異質なものと妥協するというバランス・オブ・パワーと異なるからだ。 だから、著者は、アメリカが日本に勝って押し付けてきた「東京裁判史観」と日本の民族派や皇道派の主張してきた「大東亜戦争=アジア解放史観」の双方に賛成していないという。A氏:どちらもイデオロギーの押し付けという点は共通しているね。 君がジョン・ダワーの言として「国連に反して単独で中東に攻め入った米国こそ、満州事変から15年戦争の泥沼に入った日本に似ている」と言っているとを紹介していたが、そういうことだね。 アメリカはイラクに民主主義国家を押し付けようとしていたわけだからね。私:日本の場合は、アメリカと大きく違うのは、最初から一貫したイデオロギーがなかったことだね。 関東軍の石原莞爾らが中央を無視して勝手に満洲事変を起こし、今度は、その石原の部下が彼の意思に反して日中戦争を起こすという下克上による泥沼で戦争が長続きして一貫性がないね。 「大東亜戦争=アジア解放史観」というのは、そのダラダラ下克上で始まった戦争に後追いで大義名分をつけたものだね。 1940年2月の日本の議会で民政党の斉藤隆夫代議士は、「支那事変の処理を中心とした質問演説」という憲政史上有名な演説をする。 そこで、彼は、「1931年以来、こんな長い事変があるのか、戦争ではないのか」という。 そして、1939年に後追いで作ったこの戦争の目的を示した「東亜新秩序答申案要旨」というのは、よく理解できない抽象用語が並んでいると批判する。 例えば、「八紘一宇」も出てくるし、「『うしはく』に非ずして『しらす』ことを以って本義とすることは我が皇道の根本原則」というのも出てくる。A氏:それは君のブログの「未完のファシズム」に出ているね。 「大東亜戦争=アジア解放史観」というイデオロギーの押し付けだね。私:政治イデオロギーの是非にかかわりなく、バランス・オブ・パワー政策の重要性を理解していた歴史上の人物として、次の人が挙げられている。 英国首相であったピット、パーマストン、チャーチル、メッテルニヒ(墺)、ビスマルク(独)、伊藤博文、ドゴール、スターリン、ケナン、アイゼンハワー、周恩来など。 バランス・オブ・パワー政策の重要性を理解していなかった人物としては、 ナポレオン、グラッドストン、ヴェイルヘルム2世(独)、ウイルソン、ヒトラー、近衛文麿、東条英機、ケネディ、カーター、ブッシュ(息子)など。A氏:日本も最後には消耗していた日露戦争の講和には、伊藤博文は金子堅太郎をアメリカに派遣し、大統領セオドア・ルーズベルトに講和の斡旋を依頼している。 これがポーツマス条約に結びつく。 講和後は、伊藤博文は勝利を手にした日本と敗戦国ロシアとの間の戦後処理に奔走するね。 大統領セオドア・ルーズベルトはアメリカでは珍しくバランス・オブ・パワー的であったという。 インディアンには厳しかったらしいが。 ところで、アメリカが力を落とし、世界の多極化で外交も多極化してきて、バランス・オブ・パワーが重要になるだろう。 すでに、最近のシリアの化学兵器問題で、ロシアのプーチンのバランス・オブ・パワー提案でアメリカのシリア攻撃が回避されたね。私:著者は、日本はアメリカ依存から脱却し、国防軍を持ち、独立して、バランス・オブ・パワーの道を進むべきと主張している。 安倍晋三首相も集団的自衛権を手がかりに、対米依存から脱却して、独立した国防軍を持ちたいのだろうが、まだまだ、時間がかかりそうだね。
2013.10.05
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【送料無料】自滅するアメリカ帝国 [ 伊藤貫 ]私:どこかの書評を見て図書館から借りた。 著者は長年、アメリカにいたアメリカ政治通であるが、この本では冷戦後、アメリカが国策として、1国世界支配の戦略を立て、これを外交の基本としているという。 いろいろな学者、政治家の意見を広く集めている。 アメリカの外交の特徴は、従来の欧州のバランス・オブ・パワーを考えたものと違って、次の特徴を持つという。 1.アメリカは例外的に優れた国という思い込み。 2.他の諸国をアメリカのイデオロギーを基準として判断し、裁き、処罰し、時には破壊する。 3.世界諸国にアメリカの経済システムと政治制度をそのまま、採用させようとする。 4.アメリカ外交を「美しい神話」に加工・修正してひたすら礼賛する。 5.戦争になると「完全な勝利」と「最終な決着」を求め、異質な国と妥協して平和的に「棲み分け」するバランス・オブ・パワー状態を作らない。 アメリカの「世界1極化」は、現在、世界132ヶ所に700以上の軍事基地を持つようになっているという。A氏:沖縄もそれに含まれるね。私:アメリカは、軍事力を増大する国の出現をできるだけ抑えるから、日本の独立した武装化は一貫して、阻止してきたという。 日本は、その庇護のもとにいたということになる。 しかし、この本の題名のように、アメリカの経済力の低下、軍事費の増大、財政の悪化、中国の台頭などで、アメリカ帝国による1極化は崩れているという。 2020年代になると、アメリカは台湾を防衛する能力を失うだろうと最近ではペンタゴンの高官が言っているという。A氏:多極化するのかね。私:2020年代になると、財政危機と通貨危機を引き起こした米政府は、中東と東アジアを同時に支配することができないから、東アジアを諦めるだろうと著者は言う。A氏:しかし、シェールガスの開発で、アメリカの中東依存度は減るのでないかね。 逆に、強大化する中国に対するため、東アジアは重要だね。 沖縄はますます重要になるのではないの。私:著者は、多極化時代には日本は従来のアメリカ依存でなく、独立した外交能力と国防能力が必要となると主張する。 国防能力は核武装を含めた現在のGDPの0.1%程度の軍事力を持つべきだという。 明日は、日本のバランス・オブ・パワー外交の展開に移ろう。
2013.10.04
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A氏:10月1日に安倍首相が消費税増税を来年4月から行うことを決定してから、株価が下がったね。私;経済に悪影響を及ぼすと見たのだろうかね。 そうかと言って、財政健全化を遅らすことも国債などの評価を落とし、これを経済にマイナスとなるね。 財政健全化と経済成長の両立は必要だが、難問だね。A氏:2年前、イタリアでは金利上昇を抑えるために緊縮財政路線をとって、金利を落ち着かせたが、これが景気悪化を起こし、いまや若年層の失業率は40%に達したという。私:財政難に苦しむスペインは昨年9月、日本の消費税にあたる付加価値税を18%から21%にあげた。 2010年に16%から18%にあげたばかり。 しかし、景気の方は上向かず、財政再建も進まないという悪循環で、若者の失業率は56%。A氏:アイルランドは財政危機から立ち直りつつあるという。 付加価値税は上げたが、低い法人税はそのままにした。 それが奏功して、景気が回復してきたという。私:イギリスは付加価値税をあげる一方、法人税率は段階的に下げている。 しかし、経済成長率は0.1%と低く、物価高に比べると賃金はあがらず、貧富の差は広がっているという。A氏:日本と似ているね。私:イギリスの野党はキャメロン首相に対して 「大企業ばかり減税される。 政府は、すべてのボートは浮かび上がると言っていたが、浮かんだのは富裕層が乗るヨットだけだ」 と非難。 これに対して、キャメロン首相は 「雇用を作り出すのは政府でなく企業だ。 わが国に成功をもたらすのはビジネスだ」 と反論したという。A氏:安倍首相も「企業と労働者は対立するものではない」と言っていたが、キャメロン首相と同じ理屈だね。私:財政健全化と経済成長の両立の重要性を安倍首相も強調していたが、消費税増税でいよいよ、21世紀に各先進国が抱えた共通問題に、立ち向かうことになったね。
2013.10.03
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A氏:今日の朝刊は米国議会のネジレで、予算案が通過せず、米国政府業務が一時停止までになったことを報じているね。 民主党と共和党のオバマケアをめぐる問題が原因だね。 国民所得の配分を行う「大きな政府」を歓迎する民主党と、個人責任を基本として「小さな政府」を目指す共和党の思想的な対立が背景にあるね。私:今朝の朝日新聞ではアメリカ総局長の山脇岳志氏が「言葉の力を失うオバマ氏」と題して論評しているね。 オバマ氏の「言葉の力」が失われたとしているね。 その1因はシリア問題での迷走だという。A氏:最初、シリアが化学兵器を使った証拠があるから、すぐに攻撃すると言いながら、イギリスが不参加となると、米議会の承認を求める姿勢に転換。 そして承認が得られない見通しとなると、ロシアの提案に乗り、外交的に決着した。私:米政府の元高官は 「ころころと大統領の発言が異なることで米国の威信は傷ついた。 中国や北朝鮮は米国の弱腰を見逃さない。 尖閣の領土問題も含め、世界はもっと不安定になるだろう」 と懸念しているという。A氏:この記事ではオバマ氏は、FRBの次期議長をめぐり、サマーズ氏を指名できなかったことも問題視しているね。私:オバマケアはオバマ氏が大統領に選ばれたからこそできたものだ。 それを共和党がぶち壊そうというのは、大統領選に現れた民意を否定するものだね。 共和党の強硬姿勢は米国民の間に反発を呼んでいるという。A氏:だから、大統領も交渉を突っぱねている面があるらしい。私:シリア問題で傷ついた信用をとりもどせるか。 まさに、大統領は重要な岐路に立っているね。 同時にそれは米国の岐路でもあり、世界に与える影響は大きなものになる恐れがあるね。
2013.10.02
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A氏:東京オリンピックが決まってから、日本文化の見直しも始まっているようだね。 先週の土曜の朝日新聞では「『日流』番組 輸出へ一丸」という見出しで、NHK、民放、広告会社などがタグを組んで、「放送コンテンツ海外展開促進機構」を発足したと報じているね。 人気ドラマやアニメ番組などを海外に売り込もうとしているそうだ。私:政府も「クールジャパン戦略」ということで日本文化の海外展開を行っているのでこれと連動して、匠の技やファッション、観光にも普及させるという。A氏:NHK衛星放送で「COOL JAPAN 発掘!かっこいいニッポン」がはじまったのは、2006年4月からだね。私:俺は最初、「クールジャパン戦略」というのに、興味がなかった。 クールという言葉がピンとこなかったね。 1990年代に、イギリスのトニー・ブレア政権が推し進めたクール・ブリタニアが語源だという。 俺は、東京オリンピックでクールに興味を持つようになり、関連した本をざっとあたると、いろいろなものがあるね。 福袋、宅配便、ちり紙交換、美容院、宙づり広告、海の家、漫画喫茶、大型量販店、100円ショプ、カプセルホテル、コンビニ自動販売機、ハイテクトイレ、マッサージ機、最新カラオケ、ママチャリ、脳トレ、ロボット、内視鏡コンビニ弁当、日本庭園、落語、盆栽、運動会、花見、俳句、生花、茶道 などなど、いろいろあるね。A氏:今日の朝日新聞夕刊で池澤夏樹氏が月1回のエッセイで、少しオリンピックと日本文化のことを触れているね。私:氏は、 「ロンドン大会の開会式のような成功を裏付ける(文化)資産は日本にあるのか?文化関係の予算は先進国中で最低レベルなのに」 と悲観論だね。 しかし、後、7年、頑張るしかないね。A氏:テレビドラマは近年、韓流ドラマに加え、台湾、中国、香港などの「華流」が勢いを増しているという。 「おしん」を筆頭に1980~90年代にアジアに輸出が展開したかっての「日流」の勢いがとりもどせるだろうか。A氏:そういえば、お昼のフジテレビのタモリの番組で「日本人以上に○○がうまい外国人」というコーナーをやっていたね。 毎週、やっているようだ。 こないだ見たのは20代のカナダの男性で、津軽三味線を見事に披露していたね。 津軽三味線「吉田兄弟」の演奏を見て感激して、日本で勉強中だという。私:オリンピックはスポーツだけでなく文化の競争でもあることを忘れてはいけないね。 東京オリンピックもロンドン大会にまけいない文化色を打ち出さないといけないね。 その意味で、「放送コンテンツ海外展開促進機構」の発足は、さらなる前進だね。
2013.10.01
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