ワルディーの京都案内

ワルディーの京都案内

2026/08/05
XML
テーマ: 闘病日記(3895)
カテゴリ: 癌闘病記
その1


この重粒子線を体内まで到達させるには、十分な速度が必要なので加速器が使われる。光の70%の速度まで加速される。OJRセンターのそれは 図1 のような加速器であり、直径約17m、周長約57mに及ぶ。


図1 OJRセンターの加速器



この加速器によって、加速された重粒子が3つの治療室まで送られる (図2、図3) 。治療室1は水平方向と45度方向の照射ができ、治療室2及び3は水平方向と垂直方向の照射ができる。がん病巣やその位置によって、これらの方向を組み合わせて行われる(1日の治療では1方向のみ)。


図2 加速器から重粒子線が3つの治療室に送られる



図3 治療室



重粒子線を照射は、 図4 に示す 「三次元スキャニング照射法」 によって行われる。ビームをスキャンすることにより塗りつぶすように照射していく。私が2015年に重粒子線治療を受けたときは、面照射によるものだった。医学はやはり進化している。

三次元スキャニング照射法は従来方法に比べて、


・ボーラス・コリメータ(注)が不要
・日々変化する腫瘍の形や位置に対応可能
・ビーム利用効率が高い
 (注)ボーラス・コリメーター:スポットライトのように広がった重粒子線ビームを、深さ方
    向の調整を行い、さらに二 次元的に腫瘍の形に切り出す装置

などの優れた特徴を持っている。これにより、さらなる線量の集中と副作用の低減が期待できる。また、ボーラス・コリメータが不要となるため、腫瘍の形状が変化しても臨機応変に治療照射が行える。

OJRセンターのホームページには、治療ができる条件として「治療対象部位が消化管に近接していないこと」と書かれている。私の軟部肉腫は消化管に近接している。だから、治療をお願いしても門前祓いかと思っていた。でも、治療をしていただけることになった。これは、やはりこの三次元スキャニング照射法で、消化管にかなり近いところまで照射できることになったためであろう。また、2015年に受けた、軟部肉腫の治療では、確か30数回の照射を受け、治療に2ヵ月程度かかった。今回は16回の照射で、治療期間も約1ヵ月である。これも三次元スキャニング法でビームを集中して当てることができるからかもしれない。


図4 三次元スキャング法



さらに、呼吸によって腫瘍の位置が変化するため、 「動体追跡照射法」 が使われている。動体追跡照射法は、がん細胞が呼吸や体の動きによって移動することに対応するために開発された。がんの位置をリアルタイムで追跡し、照射範囲を動かすことで、正常な組織への被ばくを最小限に抑えつつ、がんへの放射線量を十分に確保する。これも、2015年の私の1回目の重粒子線治療ではなかった技術であろう。いやぁ、やはり医学の進歩はすごい。



   (照射はされない)            (がん病巣位置を察知して照射される)




約10年前から進歩した技術に我が身をを託すことになる。



ブログランキング・にほんブログ村へ

←前回「闘病記」 ​   次回「闘病記」→







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2026/08/08 08:56:38 AM
コメント(0) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ

利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

ワルディー・ヨーリョ

ワルディー・ヨーリョ

カレンダー


© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: