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オート・コート・ド・ニュイ・ル・プリュレ・ルージュ[2014]/オレリアン・ヴェルデこの銘柄を飲むのは、2004以来です。当時、一部のネットショップに新しく入ってきた造り手として激賞されていて、その時のベーシックで自社畑だったのがこの銘柄。半ダースは飲んだと思いますが、味わいの記憶が抜けています。当時はビオ側面が強調されていて、パカレ、シャソルネに割って入る的な言われ方でしたが、彼らほどビオ香がしなかったことは覚えています。上のクラス、ニュイの村名や1級もいくつか飲みましたが、このベーシックとさほど差異がなかったような気もしますし、ちょっと寝かせてから飲んだ1級も、最近ユドロ・バイエで指摘されているのと似て、あまり熟成で向上しなかったような……。その後、しばらくこの造り手は沈んでしまうのですが、それというのも、当時のインポーターが、庫出し価格の大幅値上げと醸造方法の変更(と、インポーターは説明していました)で、扱いを止め、在庫のキュヴェを安売りで放出したことが原因だと思います。ある意味、ブランド価値が毀損してしまったわけです。そのインポーター、プロアマ問わず、評価の高い会社ですが、同じようなことをたとえば、バローロのエリオ・アルターレなどでもおこなったりしました。まあビジネスなので、しょうがないと思いますが、「安売り=あまり美味しくない」という心的影響はあるかもで、その後、インポーターが変わった07か08のブルゴーニュ・ルージュを飲んだ時、さして美味しく感じませんでした。しかし最近の巷の評判はよいので、ひさびさに試してみることにしました。ベルトーの13年にも似た柔らかな酒質。香りにビオ感はなく、穏やかなバラ、スミレ系にスパイス。味わいも黒混じりの赤系果実に酸がきれいに伸びる、スルスル系の味わい。飲んでいて、2004年も確かこんな味わいだったことを重い出しました。まして、当時は4,000円強だった価格が、2割以上下がっていますから、庫出し価格は上がっていないように思えます。実に好印象だったので、翌日起きてすぐ、2015年のこのキュヴェとブルゴーニュ・ルージュを買ってしまいました^^
2017年04月27日
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クロ・ヴィルジル・ブリュット[2007]/ヴィルジル・ポルティエ立派なエチケット。鉛系? シャンパーニュでも数少ない、いやでも最近は増殖している「クロ」のモノポールもの。ボーモン・シュル・ヴェル村のワイン、100%だそう。ヴィンテージによって、セパージュが違うようですが、シャルドネ優勢の味わい。グラン・クリュ格付けの村ですが、知名度が低いのは、実力不足? このシャンパーニュのヴィンテージの弱さ?か、ドサージュが多めなのか、ややゆるい味わい。香り、酸、味わいとも不満を覚えるものではないにせよ、特段のものは感じられませんでした。ネットでも、この味わいに言及しているものが少ないのは、やはり悪くないけど有名な「クロ」もののような「押し」がないからかもしれません。
2017年04月26日
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少し間が空いた、恒例の男子会。みなセロス好きで、IさんとSさんは、何度もヴィジットして、現地調達もよくしているのですが、前回「会えたけど、買えなかった」と言っていたのが、数年以内に完全に代替わりすると言われている息子のギョーム・セロスの初リリースのキュヴェ。それをYさんが、海外から引いてきてくれて、飲みましょう!という話に。Iさん、Sさんも父のものを持参して飲み比べることに。私は完全にお相伴です^^詳細は、Iさんのブログに書かれています。これがギョームの初作品。1500本ほどだそう。ブラインドで、3種。Sさんがシュブスタンス、IさんがVOかリューディのキャレル持参との情報。すべてブラン・ド・ブラン。右のグラス、みな、シュブスタンスとすぐわかりました。やはり完成度が一段高い味わいでした。左のグラスが、VOっぽくなかったのでキャレルだと思いました。キャレル、最初少しヘタリ気味でしたが、後半力を取り戻した印象。真ん中のグラス、息子も香りは父と近しいものがありました。ただ、酸がやや尖っていて、また少し乾いたニュアンスがあり、酒質がフラット気味。たぶんそれはリザーブワインの少なさから来ているからだと思い、コレが息子だと推測。でも、弟子のユリス・コランもそうでしたが、最初は酸がピーキーで、苦手だと思っていた味わいが瓶熟でグンと美味しくなったりするので、このキュヴェも数年後は変貌するかもしれません。それから白&赤。Yさんは白も持参してくれました。知らない造り手、クリスチャン・ベルジュレ。シャサーニュ村名の2015年。オイリーで、樽をしっかり感じる、今どきでは珍しいタイプ。これブラインドでブルじゃないかも?と思いました。南仏、あるいはタルボのような樽を効かせたボルドー・ブランのような味わいでした。赤は、私が持参しました。今回はセロスが主役なので、何を持って行こうか迷ったんのですが、Iさんにこの記事を参考にとアドバイスを受け、コレにしてみました。シュヴィヨンのレ・カイユ2006年。08のロンシエールがすでに飲み頃だったので、そろそろいいかと思って。04のヴォークランもあったので、迷ったのですが、こちらの熟成のほうが早かろうと思ったのですが、3番手とはいえ上位銘柄、想定よりは固く感じました。バラやすみれ系の華やかな香りに、軽く皮革や炙った肉のニュアンスも。たぶん1本をじっくり飲んだら、もう少し果実味が開いたかもしれません。個人的には、シュヴィヨンの中でレ・カイユは、いちばんジョルジュ・ミニュレ系の味わいに感じます。ギョームの初リリース、Yさんはまだ1本あるそうなで、数年後また飲みましょう!と言ってくれました。それまで元気でいなくては^^
2017年04月24日
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サントネ 1er Cru グラヴィエール[1999]/ピエール・ブレ先日、97のゼプノットを飲みましたが、一緒に買った99のサントネのほうを。同価格なのがうなずける?味わいでした。香りの要素は共通しているものが多く、枯れたバラ、スーボワ、シャンピニオン……。97に比べると、ぶどうの熟度は上。タンニンはよりこなれていますが、そのタンニンは少し野暮ったいかもしれません。余韻の長さも同程度。もしゼプノットが99だったら、アペラシオン差で、この味わいのやや上を行くかもしれませんが、パフォーマンス的にはほぼ同点な感じです。どちらのワインも、味わいにやや濁った印象がありますが、醸造上の問題でしょうか? 個人的には、まったく許容範囲です。いずれにせよピエール・ブレ、お手頃古酒としてはなかなかいいのでは?と思います。
2017年04月21日
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2本目です。1本目から1年弱経って、締まった味わいになってきました。前回は、ビオらしさが全面に出ていて、わずかに甘さを残したレモネードのよう。今回は、もっと糖を喰ったドライな印象で、そのぶんシャブリに近い地域らしい酸を感じました。香りは白花、黄柑橘系、味わいは細めですが、ミネラルが伸びます。レモネード的に思うのは、レモンの果皮を絞ったような軽い苦みを感じるからかもしれません。しかしこれは、未熟果系のエグミとは違い、心地よいものです。ハイツ・ロシャルデが、レジョナルでも、日本料理で言えば割烹系の味わいだとしたら、こちらは小料理屋系の肩の力を抜いた味わい。ブルゴーニュのシャルドネではなくても、この系統の味わいはあるので、万人受けのするタイプではないかもですが、料理と合わせやすいので、個人的にはかなり好きです^^
2017年04月20日
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カルト・ノワール・ブリュット[NV]/リシャール・シュルラン昨日は、急に入った仕事の打合せをすっかり忘れて、今朝になって思い出しました。軽いものだったのですが、翌日まで気が付かないとは!その前日の日曜日、スポーツクラブに行ったのですが、運動を終えてロッカーで着替えて、出ようとしたらサイフがない……。そのサイフから、スポーツクラブの会員証(兼ロッカーへ差し込むカード)を出していたので、クラブ内で落としたか、はたまた盗難にあったか! フロントには届いていなかったので、すわ盗まれたか!と、やや気が動転。中には、免許証、キャッシュカード、クレジットカード、そして定期。とりあえず、家に戻ることにして、駅に向かい、自宅まで4駅なので、ポケットの小銭で乗ろうと券売機へ。そこで判明したのが、「70円しか持っていない」。子ども料金でも乗れない……。ままよと思い、歩きました。というか、10円玉7枚が全財産で、あとはハンカチと家のカギ、バッテリーの残量が20%を切っていたiPhoneが入った小さなカバンひとつだったので、歩くしか手段がなかったのです。ズンズン行ったら40分くらいで着きましたが、スポーツクラブでたっぷり汗を流した後の長距離ウォークだったので、ヘトヘトでアタマも朦朧^^スポーツクラブでは見つかっていないとのことで、こりゃ盗難だ!と、疲れた頭脳を使って、電話でカードを止める算段をあれこれ。あきらめて、素早くすべての手続きをしようとしました。で、月曜の朝は免許の再交付用のスピード写真も撮って会社へ。すると電話が! スポーツクラブが入っているビルの管理室から「財布が届いている」と。名刺が入っていたのです。スポーツクラブの外で見つかった模様で、???。これ、おそらく私がサイフから会員証を、クラブの中で出したという記憶が間違っていたのだと思います。恥ずかしい……。また素早い事後処理も仇となり、この先いくつかせねばならないことも増えてしまいました。いわゆる老人力がアップしています^^さて、ここからワインの話です。いわゆる「おじさん」にワインおたくが多い理由のひとつに、「ワインは若くないほうが偉い」というのがあるのではないか?と思ったりします。リリースしたてのヴィンテージのものは、よいワインほどまだまだ若くて味がこなれていないことが多いですし、「おじさん」は熟成したほうが美味しい(価値が高い)ブルゴーニュやボルドー、シャンパーニュを好みます。ミュスカデがいちばん!というような人は、皆無ではないでしょうが、少なくとも私の周りにはいません。ぶどうの木もしかりで、若木より古樹のほうが、美味しいワインになるとされています。齢を重ねたほうが魅力的だという価値観は、「おじさん」にとってなかなか嬉しい世界です。「おじさん」と違って、齢を重ねた女性にワインおたくが多くないのは、性差としての傾向なのか、あるいは「齢をとって魅力的」より「齢より若く見られる」ことのほうがベターだと思っている方が多いからか……。よくわかりません。さてここで、ようやく昨夜飲んだ個人的定番シャンパーニュであるリシャール・シュルラン。スタンダードがカルト・ドールで、若木で造られているちょっとだけリーズナブルなのが、カルト・ノワール。この名称、他の造り手でもよく見かける2種類。黒よりゴールドのほうが偉いわけです。ドールに比べてノワールのほうが軽やか。といつも感じるのですが、老人力が付いたこの身ですから、気のせいかもしれません。ただリシャール・シュルランの、リーズナブルなRMの中でも、とりわけの安定感と、個性を突出させていない美点は、どのキュヴェを飲んでも保証されていると思います。ちなみに「齢を重ねてこそ魅力が増す。若いよりいいのだ!」というような価値観がどうでもよくなって、加齢の自覚が進むと、ワインに対するおたく的な興味が、急速に薄れていくような気がします。自身も、この先そうなる予感がヒシヒシ……。少し先になったら海のそばで毎日、ミュスカデみたいな白を飲むのもいいだろうなあ、と最近よく思います^^
2017年04月18日
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ブルゴーニュ・ブラン・レ・デュロ[2014]/ドメーヌ・ハイツ・ロシャルデこの造り手は、ちょうど一年ほど前に、2013年のシャサーニュ・モンラッシェ・ラ・マルトロワを飲んで以来です。最近、拝見しているブログでも同じものを飲まれていたのですが、インプレッションは共通する部分と違う分がありました^^上質な白だと思います。まず感じたのは塩味で、ムルソー系に感じるタイプ。レ・デュロはムルソー村名のすぐ下の畑らしいので、納得。記事に書かれていたように、確かにコクと厚みのある酒質。酸味はテンション高め系ですが、果実味はやや重めで、ムルソー下部っぽさはあります。酸はある意味鋭角的で、確かに造り手の意図する酸化と還元の中間点を探っているような味わいです。しかし、レジョナルでも初期的な味わいでした。一杯飲んで、何日か持ち越したほうが美味しいのかもしれません。同年のレジョナルのミクルスキーと比べると、今どきの味わい感もしっかりあり、人気が出そうな気がします。
2017年04月14日
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ブルゴーニュ・シャルドネ[2014]/フランソワ・ミクルスキーボーヌ 1er Cru ゼプノット[1997]/ピエール・ブレミクルスキー、このエチケットになってから食指が動かなくなったのですが、近所で売っていたので、ブルゴーニュ・ブランの現行ヴィンテージを試してみました。2014年のレジョナル、けっこうな数を試していて、ほぼほぼハズレがなかったのですが、コレは少し勝手が違っていました。綺麗なミネラル感をしっかり感じますが、やや痩せた酒質で、少しエグミも感じます。時間が経っても果実味がふくらんで来ないまま、不完全燃焼で飲みきってしまいました。先々は、美味しくなるのでしょうか? 現時点では閉じているのかもしれませんが、ミクルスキーがあまり話題にならないのを示すような味わいでした。ピエール・ブレのリーズナブル古酒。パーカーは「隠れた2枚看板」として、コレとサントネのグラヴィエールを挙げていますが、後者の99とこの97が、リールナブルな同価格で出ていたので、両方入手してみました。まずは、弱めのヴィンテージのこちらから。最初の1杯目、軽いシェリーのニュアンスがあったので、「やや逝ったか?」と思ったのですが、2杯目以降の下の部分は、余分な酸化のニュアンスはなく、楽しめる古酒でした。スーボワ系の熟成香と、甘みを帯びた赤系優勢の果実味。ポマール寄りの畑らしく、ボーヌにしてはややタンニンを感じますが、それも丸くなっています。あくまで地味な味わいで、余韻もそこそこ。ピークは越えた模様ですが、最後の1杯まで味わいのバランスは保たれていました。ピエール・ブレの古酒、驚きはありませんが、歩留まりはいいと思います^^
2017年04月10日
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ブルゴーニュ・パストゥグラン[2007]/ドメーヌ・リュシー・エ・オーギュスト・リニエ家の飼い猫2匹のうち、老猫のほうが、調子が悪そうな状態が続き、動物病院に連れて行ったら、案の定、腎臓の機能が著しく低下していました。長年お世話になっている主治医のドクター、実に信頼がおけるのですが、ひとつだけ難点があって、お値段が……。ただし、いくつかハズレだった動物病院の後に行き着いたそこの診断は、まあ的確なのです。前にも節約志向で、他に見せた時にはちっともよくならなかったので、結局そこに再診してもらったら、誤診が判明。ほどなく治ったこともあります。以前の猫は、コルルフボール大の悪性腫瘍ができたのですが、素晴らしい手術の結果、後遺症もなくそれから10年以上生きました。私が縁日でミドリガメを釣って飼ってしまったことで、その時飼っていた2匹の猫が感染症になり、一匹は危篤状態にまでなりましたが、2週間の入院治療で、結局2匹とも生還しました。その時でいえば、300円で釣ったミドリガメが結果、DRCの至高の白が買える(当時)くらいの治療費に……。ダメな時はダメと言われてしまうのですが、今回の腎不全もドクターが「治療すれば延命できます」との診断で、数泊の入院。確かに明らかに元気になりました。で今回で言えば、DRCで言えば、赤の3番目くらいの出費に。さらにこれから毎週しばらく、1泊ないし、日帰り入院を続けることになり……。そういう状況下、なかなか値の張るワインを買ったり飲んだりするキブンになれず、何となく中途半端な在庫を開けているのですが、まあ病人(病猫)を抱えている身の上なので、なかなか美味しいと思えなかったりします^^そんな中、コレは美味しい!と思ったのが、このパスグラ。今は無きドメーヌの2007年。シンプルながらガメイよりピノを感じる赤系果実が、ちょっとした熟成感とキビキビとした酸と、よくバランスしています。旨みと底味も感じられ、いちばん下位のキュヴェでこれなら、上も期待が持てます。カレン・リニエ、いいワインを造っていたのですね。
2017年04月07日
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