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モンテリー・ルージュ[2010]/ブシャール F&Sドメーヌものの表記があります。モンテリーの村名赤。「いなたさ」を感じさせるワイン。同じマイナーアペラシオンでも、ニュイではなくコート・ド・ボーヌのオーセイやサントネの赤にもよく感じるニュアンスです。ヴェジタルともちょっと違う陰性の、やや青みを感じさせる赤系果実。香りもどこか野暮ったさがあります。ただし、そのまま終わらず、30分ほどでネガティヴなニュアンスが徐々に消えて行き、地味ながらボーヌ赤らしい柔らかい酒質が少しずつふくらんでいきます。ニュイの赤のようにタンニンがゴツゴツしていなくて、ある意味シルキーな質感。翌日、半分残したものを飲んだら、さらに開いていきました。しんみり美味しいです^^状態はよく、村名でも間違いなく熟成能力はありそうなので、このまま20年くらい置いて、熟成のブーケが加わり、青さが消えた赤系果実が出てくると、いわゆるよき古酒になるかと思われます。個人的な先祖がえり的な心境ですが、結局ブル赤は古酒がいちばん美味しく(というか好ましく)、ふだんはそうなるまでの途中のものを味見しているようなものかな、と思ったりします。まあ、ほとんどのワインが、味見で終わりそうですが^^
2017年03月31日
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ブルゴーニュ・シャルドネ・ビゴ[2009]/フレデリック・コサールしばらく前に2011年を飲みましたが、昨夜は2009年。2年の差ですが、09はかなり酸化が進んでいる味わいでした。ただし健全なもので、酸もしっかりあるので、ダレた味わいにはなっていません。ただ、その酸はコサールに特徴的なもので、ややテンションが高く、どこかリースリングやシャブリを思わせるピーキーさがあります。ハイシー的な酸。2011年は、ジャストにバランスが取れていましたが、コレはやや崩れ始めていたかもしれません。パカレもそうですが、この手の造りの白は、さらに熟成するとどうなっていくのでしょう? 赤は、亜硫酸が少なくても全房なので、ある意味抗酸化作用があると思うので、モノによっては長熟にも耐える気もするのですが、白に関しては皆目わかりません。とはいえ、ほぼほぼ飲みきっていて、10年以上経過したシャソルネ(コサール)の白は、05が1本くらいしか残っていないので、せっかくなのでそれはもう少し後に飲んでみようかと思っています。
2017年03月29日
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前評判が著しく芳しいブルゴーニュの2015年ヴィンテージ。毎度のユドロ・バイエ、今年は赤はレジョナル1銘柄が先行して発売されたので、さっそく飲んでみました。カシス&プルーン系の果実味は、やや過熟感のあるレベルで、暑さを感じます。暑さに留まっていて、03のような暑苦しさまでは行っていない模様ですが、少しジャミーで、酸とミネラルをマスキングしている印象。愛想がよくて、飲みやすいブルゴーニュ・ルージュです。15のブル赤は、フレデリック・エスモナンに続いて2本目ですが、こちらのほうが栽培をしっかりしている印象。現時点でのバイエのこのレジョナルは、ブルゴーニュ好きには、評価が分かれそうな印象でした。翌々日、バイエのレジョナルの2012年が1本残っていたので、比較検証しようと開けてみました。3年の瓶熟のアドバンテージが大きいのかもしれませんが、ほどよく熟した果実味は赤系メインで、綺麗な酸とミネラルが感じられます。香りの中にも、2015年のようなジャミーさはありません。ベリー系のコンフィ、紅茶、スパイスなどなど、そこそこ複雑性もあります。この2012年、リリースされた年に飲んだ自分の記事がありました。この年も「濃いめ」の印象だったようですね。2015年も、待てば美味しくなるでしょうし、もっと要素を持った上のクラスをきちんと熟成させると、きっとよきブルゴーニュになるのかもしれません。
2017年03月27日
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ジュヴレ・シャンベルタン 1er Cru ラヴォー・サン・ジャック[2001]/ドメーヌ・ジル・ビュルゲレストランに持ち込みで。かのアラン・ビュルゲの兄ドメーヌらしいのですが、廃業でバックヴィンテージが出てきた模様です。ヴィンテージとアペラシオンらしい味、と言われればそうかな、という印象でした。ややアーシーで、酸は少し強め。相対的にプラムやBベリー系の果実味はやや控えめに感じます。香りはほどなく鉄っぽいニュアンスが顕著になり、間違いようもなくジュヴレらしい香りに。タンニンのエッジが軽く残っていて、それは飲み進めても、あまりほぐれてはくれませんでした。想定よりは若々しい印象で、ポテンシャルはありそうでした。もう数年おきたい感じでしょうか?赤の前に、お店のグラス白。パトリック・ピーズを飲みましたが、安定して旨いですね。このキュヴェは初ですが、あまり他との違いはわかりません^^
2017年03月23日
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マルサネ・クロ・デュ・ロワ[2014]/ドメーヌ・ジャン・フルニエフルニエ、先日のフィサンに続き、本拠地のマルサネを。ここは、同じ村のシルヴァン・パタイユもそうですが、いいお値段のスペシャル・キュヴェも造っておりますが、ノーマルの畑名付きとしては、コレとレ・ロンジュロワが、2枚看板のようです。初めて1本を飲んだ2012年のレ・ロンジュロワは、好印象でした。この前のフィサンは、最後までオリエンタルスパイス香が抜けなくて、やや苦手な香味でした。現行ヴィンテージの2014年、レ・ロジュロワも入手したのですが、まずはクロ・デュ・ロワから。13年のフィサン同様、わりとしっかり目の抽出のようで、酒質の濃度は同等ですが、こちらは含み香も豊かで期待が持てます。飲んで見ると、黒と赤がほどよく混じった果実味は、ほどよくスパイシーで、ミネラルのバックボーンもあって、いい感じ。ただし酸がやや強めで、少し飲み頃は先な印象。それではと、半分ほどを残して、3日後に飲んだら酸が引っ込み、果実味が乗ってきて、かぜんバランスがとれてきました。こなれたタンニンもしっかりある、今どきにしてはやや濃厚なブルですが、熟成して余分な要素が落ちてくると、もっと旨くなりそうです。パタイユのノーマルキュヴェのほうがエレガントですが、あの造りだとアペラシオンの瑕疵も透けて見える気がしないでもありません。パタイユのロゼは別格として、赤はフルニエのほうが個人的には好ましく感じます。そういえば先日のサン・トーバンも、残した1/3ほどを3日後に飲んだら、酒質がグッとふくらみ、かなり美味しくなりました。2014年は、赤も白も、そこそこポテンシャルがありそうです。
2017年03月22日
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3連休は外房に。初日は、地場の魚と野菜の居酒屋。ひと昔前にマスコミでも取り上げられた旨安のイタリア、オスコの赤白があったので、ビアンコのほうを。全体の味付きは薄めですが、フラスカーティにも通じるグビ飲み感があり、いい酸とほどほどのミネラルがあるので、好ましい味わい。ネットで探せば3ケタで入手できるワインですが、悪くありません。キリッと冷えていたら、もう一段旨かったかもですが^^翌日は、イタリアンに持ち込みで、ポル・ロジェのサー・ウィンストン・チャーチル04を。ローストナッツやフルーツコンフィ系の香ばしい香りと、ほどよい酸化熟成。各メゾンの有名プレステージの中では、重たさがちょうど中庸な印象の泡なので、食中酒としては合わないものの少ないシャンパーニュのような気がします。充分美味しいと思いましたが、でも飲み頃は10年後くらいなのだと思います。お店のグラス赤も2杯ほど。トスカーナのモレリーノ・ディ・スカンサーレとシチリアのドンナ・フガータ。前者がブルゴーニュ、後者がボルドータイプ。モレリーノなんて、知っていましたが、飲むのは初かも。キャンティほど酸に金属感がなく、合わせやすい赤だと思いました^^
2017年03月21日
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サン・トーバン・ラ・ピュセル[2014]/ピエール・イヴ・コラン・モレこの造り手は、ネゴシアンということもあって、ラインナップの数がスゴイです。シュヴァリエ、バタール、コルシャルと特級3つ。ムルソーはペリエールとシャルムに、村名ナルヴォー。シャサーニュはカイユレを始め1級があれこれに村名も。サン・トーバンの1級も3種ほど。追記:モンラッシェ、ムルソー・ジュヌヴリエール、ピュリニィ・フォラティエール、シャン・ガンなども造っているようです。そんな中、ボトムのレジョナルのひとつだけ上のレンジが、村名サン・トーバン。畑名付きが、このピュセルとル・バンとあって、飲み比べてみるかと、両方買ってみました。レジョナルがなかなかよかったので。ピュセルという名前には美味しそうな響きがあります^^緯度の高い味がする、というのが第一印象。綺麗な塩けとミネラルがあって、酸も上々。ただ果実味はタイトで、あまりふくらんできません。痩せているというわけでもないのですが、1級ほど日照がないのからなのか、レジョナルのほうが(もしかして補糖?)、レスミネラルでしたが、甘やかさのある果実味を感じました。蠟キャップで、やや還元傾向。ただ、サン・トーバンのあの方ほどのストイックさはありません。PMOの心配もなさそうなので、上のクラスなど、たっぷり寝かせるといいかもしれませんが、ちょっと食指の動かない値段なので、この先買い進めるにしても、自社畑だというシャサーニュくらいまでかもしれません。味わいにダレがなく、素性のよいワインであることがよくわかるので、好感度は大。このほどほどのタイトさ、シャルドネですが、それこそ鮨ワインにいいかもしれません。とりあえず次は、ル・バンのほうを^^
2017年03月16日
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神楽坂の小室で、春先のオールスターという趣向。いつもながら見事でした。日本酒もたくさん飲みましたが、ワインも泡、白、赤。すべて中央葡萄酒。グレースでした。例の泡で乾杯。瓶熟が進んで、少し酒質が痩せた印象。で、写真の甲州鳥居平畑プライベートリザーブ(確か2013年)を飲み、カベルネフランと進みました。カベフラは青臭くないのがさすがだと思いましたが、香りも味わいもシンプルでした。そんな中、食中酒として、日本酒に伍していたのがこの白。これもまた要素が多いワインではないのですが、余計な樽香や旨みがないぶん、酸がきれいで、確かに和食との相性はよいかと。小売価格的にも、3種の中で、いちばん品質に見合っている気がしました。エクストラ・ブリュットは、もちろん美味しく飲めましたが、最初に飲んだ時の、値段に見合ったレベルとは思えず、ザンネン。瓶差かもしれませんが……。
2017年03月15日
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日曜日の午後3時から、という変則的な時間から会食。鮨さいとうの2番手さんが、たまにお店の定休日に開催するという「裏さいとう」の会。そんな時間というのは、夕方から第2部があるので、その前に。ふだんとは違うおつまみが供されるという趣向。8人で。いつもの男子会4人と、私の知り合いのワイン好きのご夫婦と、そのワイン仲間おふたり。その4人も、京都にワインを飲みに旅行したりしているそうです。1人1本で泡3、白3、赤2。8杯取りなので、みなさん開けたてから開いた味を意識してか、自然派が多めでした。カジュアルなワインにしましょうか、と言っていましたが、Sさんはこれもカジュアルの部類らしく、ウーリエのブラン・ド・ノワール。フランスからのハンドキャリーとのことで、状態がすこぶるよかったです。ご夫婦の奥様のほうが、「ウーリエ!」とすぐご名答。白というよりオレンジワインだった、レオン・バレル。白は初めてですが、赤に比べてビオ感強し。しかし、魚介とは悪くないです。Yさんのジットンは、1980年。古酒で定評がある造り手ですが、ちょっと進んでいました。このエチケットでシャブリでした。パット・ルーの一級バトー。蠟キャップで、アリス・エ系の味わいでした。私は、シャソルネイのサヴィニ08。赤身系と合うのでは?と思って。パカレかロック?とみなさんから。この味筋だと、その2つほど人気がないのかもですが、私はシャソルネイがいちばん好きなのです。ロックほど臭くないし、パカレよりしっかり目の味わいなので。実は、私のその日の本命は、赤ではなくさいとうさんの酢飯には「きっとコレが合う!」とアタマで考えていた、シェリーだったのですが、実際合わせてみたら、「まるでダメ」でした。ちょっとショックで、ボトル撮り忘れ^^赤のもう1本も、同じ方向性のファニー・サーブルのヴォルネイ13。旧エチケットの02あたりを何本か飲んだ記憶がありますが、あの頃は修行先?のパカレとかなり近い味筋だった気がしますが、かなりクリーンな印象。若いので、あまりディテールが出てきていない感じがしました。Iさんのカジュアル泡は、タルランのロゼ03。りんごの蜜感のある、魅力的なロゼ泡でした。〆はドラピエのシャルル・ドゴール。先日08のグラン・サンドレを持ち込みましたが、ドラピエとさいとうさんの酢飯の相性は、悪くない気がします。終了してもまだ18時前なので、いつもの4人で二次会。IさんとYさんが、泡と赤を。Iさんの本日2本目の泡は、ブノワ・ライエのヴィオレーヌ。亜硫酸無添加だそうですが、不安定な要素はない、よきビオシャンでした。Yさんからは「1本、すごく美味しかったけど、同じ味に巡り合っていない」という、バイエのシャンボール07。これも美味しく飲めましたが、まあ普通のシャンボール。巷で熟成が厳しいと言われていますが、瓶差という問題もあるのかも、です。私も09以前は飲みきっていますが、どうなのでしょう。2次会、大阪の反省会、というより楽しかった話で盛り上がりましたが、後半はワインから離れた与太話に^^
2017年03月13日
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フィサン・レ・プティ・クレ[2013]/ドメーヌ・ジャン・フルニエ掛かり付けの医者から食生活の見直しを提言され、にもかかわらず外食が多かったこともあり、休肝日をつくったりしていたら、家でワインを抜栓するのもひさしぶり。フルニエは、本拠地のマルサネ以外にもフィサン、ジュヴレを造っているようです。家にあるマルサネは2014年だったので、2013年のフィサンから開けてみることに。この畑は、ベルトーなどが持っているレ・クレとは、離れているようですが、レ・クレの近くには、オー・プティ・クレという畑が別にある模様です。このワイン、還元香なのか、オリエンタルスパイスのニュアンスが、他の要素をかなりマスキングしていていました。還元香だとして、濃いめの酒質のほうが、その要素が消えるのに時間がかかる気がします。このワインが、ルロワのアリゴテのように収量が低いのか、抽出が強めなのかはわかりませんが、ベルトーのフィサンなどに比べると、果実味も黒混じりで、はっきりとした味わいです。マルサネ本拠地ではパタイユのほうがたぶん人気なのは、このやや野暮ったさなのかもですが、もしこのオリエンタルな要素が消えたら、その野暮な感じは、個人的には好ましいような気がします^^
2017年03月09日
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サッサイア[2015]/ラ・ビアンカーラ最新ヴィンテージは、下位キュヴェのマシエリさえ強く感じたビアンカーラ。当然、このワインも開けた当日はバランスが悪く、本当は1杯ずつ、1週間くらいかけて飲むといいのだと思います。悪いヴィンテージのほうが、初日派にはありがたいワインかもしれません。しかしながらわかっていても、気が付くとグラス1杯半しか残っていませんでした。果実味はあるのだけど、極端に奥に隠れていて、舌の上に感じるのは「石と塩」。バランスが整っていなくても、その2つの要素が心地よいので、つい杯が進んでしまうのです。ミネラルそのものには味がないにしても、それに絡まる何かの味わいが、テーブルワインでありながら、すこぶる上質なので。イタリアの火山灰土壌系のミネラル感は、なかなか他ではお目にかからない質感と味わいで、白ワインが飲みたい、でもあまり果実味が欲しくない、と思うようなシチュエーションでは、シャブリ以上の逸材?だと思います。何しろ、多少バランスが悪くとも旨い^^ので。
2017年03月03日
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