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ヴァンクゥール・ヴァンキュ・ブラン[2017]/ピエール・オリヴィエ・ボノーム白に続いてこちらもひさびさ、赤も開けてみました。2016はガメイ80+フラン20で、この年はガメイ100だったようです。ロワールのこの手のキュヴェは、毎年セパージュが変わりますし、場合によってはロワール以外のぶどうを混ぜることもあります。アペラシオンやテロワールを謳う方向性とは違いますが、料理人がどの日仕入れた食材で、そのバラツキを鑑みながら、定番料理を一定の味わいに仕上げるのと似ている気もして、個人的には好感が持てます。ある意味、ぶどうの品種を超えた味わいになっている?まあそれもこれも、赤においてはセミマセラシオン?という手法のおかげなのかもしれませんが、ロワールのこの手の良き造り手は、キャンディ香のニュアンスがない心地よいビオ香と、濃いめの旨みながらもしつこくなく飲み飽きしないバランスの仕上げているので、秀逸なデイリーだと思えます。私の周りのかつてのブル好きたちの中には、もっぱらこの手のビオ赤、ビオ白しか飲まなくなったという人が何人もいます。味わいの方向性と品質と価格の妥当性から見ると、至極まっとうな選択にも思えます。ひるがえって自分はというと、間違いなく美味しいと感じているのですが、この味筋だけだと飲み飽きしてしまうかも。来週はフランス南部、再来週は新世界を飲みたくなってしまうかもしれません。そういう意味では、本物のブル好きではなかったのかもしれません。。。
2019年08月28日
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ヴァンクゥール・ヴァンキュ・ブラン[2017]/ピエール・オリヴィエ・ボノーム 「良き人」の白。ピュズラの名が消えてからだいぶ経ちましたが、味筋はほぼ変わっていません。ピュズラ系の白ワインを初めて飲んだ時は、かなりの衝撃でした。ソーヴィニヨン・ブランが好きになることはない、と思っていたので。ロワールでも、コタ系やアンリ・ブルジョワとも違い、さらなるぶどうの熟度を感じます。近いのは、レ・ヴァン・コンテでしょうか。青さはあるのに青臭くなく、ハーバルなニュアンスはあっても青々しくなく、アフターのほんのりとしたビターなアクセントが、とても心地よいビオ味。面白いもので、この味を知った後、いわゆるもっと青いニュアンスの強いロワールのSBも、樽が効いたボルドーのSBも、美味しく思えるようになりました。この白も、兄弟ワインのような「蔵」も、値段を超えたパフォーマンスで、数日かけてちびちび飲んでもヘタらず、ちょっとした旨みが顔を出し、どの日も美味しく楽しめました。ひさびさに飲みましたが、肯定的な印象変わらずのデイリーです。
2019年08月26日
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ブルゴーニュ・ピノ・ノワール[2015]/ドメーヌ・ピエール・モレ家でブル赤を飲むのは、覚えていないくらい久しぶりでした。飲む気になったのは、その日の東京の最高気温が30度以下になっていて、秋の気配を感じたからでしょうか。正直、それまではまったく食指が動きませんでした。いつものピエール・モレのレジョナル赤らしく、黒系がまったくない、小さき赤い果実のみで構成されている、小さな酒質。いわゆるチャーミングなピノ。15にしては酸が強めでしが、例年よりは果実味は乗っていて、アフターに収斂性やアーシーな要素が少ない佳作でした。
2019年08月23日
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ピュリニー・モンラッシェ レ・ザンセニエール[2014]/アレックス・ガンバル来月、ポワセに買収されることが決まっているみたいです。ニューマンもそうですが、ブルゴーニュにいるアメリカ人は、決して新世界的な味わいを好まず、むしろクラシックな造りをするような気がします。この白も、わずかに樽が強めに効いていましたが、心地よい塩味と、高めの標高らしい酸があって、ピュリニィの本寸法な味わい。ヴェルジェも得意としている畑ですが、あちらのような黄色系のトロピカルな要素は少なく、強めながら白い花系が中心で、満足度大。人気があるとはいえない蔵なので、今となっては値段も穏当に思えます。
2019年08月20日
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ファンティーニ・モンテプルチアーノ・ダブルッツォ[2015]/ファルネーゼファルネーゼといえば、デイリーワインの雄、カサーレ・ヴェッキオで知られていますが、これはさらに下のクラス。確かにヴァレンティーニみたいな例外もありますが、これは並酒としてのモンテプルチアーノの美点が非常によく出ている赤。カサーレ・ヴェッキオのように樽も奢っていなくて、濃度も控えめ。杏様の酸味に、2年ほど外房のセラーで放置していた恩恵か、ほのかな熟成香も加わっていて、いい感じでした。焼肉屋に行くと、安い赤身系が美味しいと感じる歳ゆえに思える旨さなのかもしれませんが^^
2019年08月19日
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サントネ[1996]/ロミュアルド・ヴァロ予約せずに入ったフレンチで、ワインリストを見たら穏当な価格で96がオンリストされていたので、頼んでみました。マット・クレイマーも書いていますが、サントネはいい熟成をする気がします。プス・ドールの1級じゃなくとも、この村名も期待以上の味わいでした。96にして酸は突出してはなく、ジュヴレを思わせる鉄と赤系果実に、皮革や土、穏やかなマッシュルーム、ほんのりスパイスの熟成香。シンプルながら、バランスで飲ませる感じです。鱧松入りのコンソメスープとピタリと来ました。サントネ、確かに若くして飲むと、野良臭いニュアンスがあるのですが、熟成するとボーヌではなく、ニュイっぽくなる気がします。造り手を調べてみたら、ボージョレのビオ生産者としてヒットしました。どうやら先代がボーヌ本拠地でぶどう栽培をしていて、少しワインもリリースしていた模様です。
2019年08月15日
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ピエール・ジモネ・スペシャル・クラブ[2010]苦手、と公言していたものが美味しく感じたりすることが、最近よくあります。ブラン・ド・ブランは熟成したものが好みだと思っていたのですが、このジモネのスペシャル・クラブ、ちょっと前に飲んだ08よりも、この10のほうが堅い味わいで、それが好ましく感じました。まだ味に奥行きが生まれきっていないのが、なんだかいいと思ったり。
2019年08月14日
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シャブリ[2012]/ドメーヌ・ヴァンサン・ドーヴィサ入手難&高騰のラヴノーに比べて、穏当な位置にいるドーヴィサですが、私の周りにも「ラヴノーよりドーヴィサ」というワインラバーもいたりします。イフ、もしもの世界にワープして、この2つの造り手のワインが同価格で手に入るとしたら……。個人的には「グラスで1,2杯飲むならラヴノー、ボトルを1本飲むならドーヴィサ」でしょうか。並シャブリだったのですが、房総のイタリアンに持ち込みで飲ませてもらいました。1本をゆったり飲んで心地よく、飲む疲れしません。最初のほうこそ、ラヴノーばりのヨード香がしたのですが、ほどなく奥に隠れて、いい感じの酸先行、背骨に石灰系ミネラル、細マッチョな果実味がいい感じにバランスしていて、最後まで飲み飽きしませんでした。前菜のカルパッチョ、焼き野菜、クリーム系とトマト系の2つのパスタにはもちろん、新作の地元の骨付き豚肉のローストにも見事に合いました。もちろんソースありの、もっと複雑な料理には役不足かもしれませんが、焼きぱなしの豚や鶏と、よくできた並シャブリの組み合わせは、大好きです。
2019年08月10日
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ジュヴレ・シャンベルタン[1988]/ドメーヌ・ベルナール・ラフェ先月、お亡くなりになったジャン・ラフェさん。大好きな造り手と公言しているわりに、この日まで知らなかった!弟のドメーヌ、ベルナール・ラフェ。この村名88、最初はカビっぽさがありましたが、ほどなく消えました。嫋やかでシンプルな赤系果実。熟成しているので、さだかではありませんが、抽出の強さははジャンとジェラールの中間くらい?ジェラールの娘、つまりはジャンのお孫さんが将来有望、らしいです。いま流行りの女性当主になるのでしょうか。ジェラールさんもけっこういい歳のようなので、遠くない将来、また代替わりがあるのかもしれません。世の倣いであれば、祖父のような味わいに還るのかもしれませんね。
2019年08月05日
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