会計分野の英語書籍は、そこまで流通しているものは多くないと思うが、ニッチな業種に比べると比較的手に入りやすいと感じる。
この本は会計の具体的な処理まで示した本ではなく、B/SやP/Lに出てくるような勘定科目の英語名がまとまっているため、非常に役立つであろう。
もちろん勘定科目は企業によって異なる場合も多いため(例えば、売上高でもRevenueとSalesがあるように)、必ずしも、あなたが見ている企業の財務諸表と一致するものとも限ぎらないが、財務諸表の一般的な勘定科目は知ることが出来る。
この書籍は、辞書的に使うことも可能であるが、資産の部から1ページずつ読み進めていくこともできる。
基本的には日本語がベースで英語の例文がいくつか付いている程度のため、会計英語の勉強初心者の方にも、それほど苦にはならないでしょう。
また、それぞれ単語別にレベル1からレベル3まで振り分けられており、優先順位が高いものから読み進めることも可能となっている。
例えば、Inventory(棚卸資産)は重要であるためレベル3であるが、Contingent Liabilities(偶発債務)はレベル1といった具合だ’。
ページ順でいうと資産⇒負債・純資産⇒損益項目といった具合で並んでいるため、レベル分けせずに全体的に読み進めていくことも良い。
各ワードが2ページ両開きでまとめられており、その構成は、勘定科目の説明、関連ワード、他の単語との組み合わせ例文、実際の使用例で分けられており、最初は勘定科目の説明のみをざっと読んでいくという方法もある。
この本の面白いところは、上述の実際の使用例「世界の一流企業はこう語る」というコーナーが各ページに掲載されていることである。
例えばInventoryのページであれば
「Because of our model we are able to turn our inventory quickly and have a cash-generating operating cycle.」
(私たちのビジネスモデルは、在庫を素早く回転させることができ、営業活動からキャッシュを生み出す仕組みにつながっています)
といった事例が載っているのだ、ちなみにこの例はAmazon.comのForm 10-Kであるそうだ。
海外の財務情報を読み解くのは、英語が苦手なうちは抵抗があるため、このような書籍でイメージを沸かせるのは非常に有用と思われる。
辞書的で一気読みは難しいので、私は海外駐在するより以前、トイレに置いて、少しずつ読み進めていくスタイルを取っていた。
ご参考までに
ALEX
会計プロフェッショナルの英単語100——世界の一流企業はこう語る
posted with ヨメレバ
大津 広一,我妻 ゆみ ダイヤモンド社 2013-09-28
タグ: 会計プロフェッショナルの英単語
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