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開業以来12年使っている、施術ベッド用シーツ。あ、もちろん1枚ではなく、たくさんありますよ。そのうちの何枚かに、足の形に薄く透けているところがあると、最近気がつきました。下の写真では分かりにくいのですが、バスタオルT字の、両腋の下あたり。うつ伏せのお客様に、上から失礼しての施術時、足を置く位置なのです。「嵩山少林寺」の修行僧達が、長年の拳法鍛錬で日々踏みしめ、へこんだ石畳を思い出して、ちょっとうれしくなりました。子どもの頃、どこかの兄ちゃんが、手でつかんだジーンズを車の窓から道路にたらして、ザザーッとアスファルトにこすらせながら、車を走らせていく光景を見たことがあります。使い込んだ感を出したかったのでしょうね。学生時代、新品の国語辞典や英和辞典の使い込んだ感を出すため、用事もないのに、ペラペラめくっていた人もいるかもしれません(私もです……)。レスラーや柔道家、サンビストなど、組み技系格闘技の選手の多くは、激しい練習や試合を続けるうちに、耳の形がボコボコしてきます。その人の得意な戦い方や強さ、ピンチをチャンスに変えてきた数を表す歴戦の耳。均整師を初め、手技療法家の手や指も、使う手技により、何十年かのうちに、それぞれ個性が現れます。今週初めに開催された、身体均整師会全国講習会は第123回。様々な形をした先輩均整師の指をチラチラ見ていると、均整師歴12年の指は、まだまだ個性少なな感じがしました。自分が描く、理想の均整師になるためには?年に2回の講習会。第200回に参加の頃には、シーツは3回くらい総入れ替えして、指の個性も、よりはっきりしてくるでしょう。指を通して、目指す姿を再確認するための、よい機会となりました。
2014年05月30日
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父と祖母(父の母)、二人が晩ごはんの後などに、とても美味しそうに吸っていたのを見ていたからか、タバコの匂いって、実は嫌いではないのです。3歳くらいの頃。祖母が吸いかけを灰皿の縁に置いて台所に立った隙に、スウッと吸いこんでみました。口の中がピリピリし、ゲホゲホッ、オェーッ状態。以来、一度も吸っていません。母方の祖父は、キセル派でした。冬になると褞袍(どてら)を羽織って火鉢のそばに陣どり、プカーっと吹かしていた姿が記憶に残っています。緑色の一升瓶、菊正宗「雅(みやび)」を、冷やで美味しそうに飲みながら。やっぱり隙をみてなめてみました。こちらはタバコと違って、とても美味しいと思ったのを覚えています。ビールの泡もときどきなめてみましたが、ひたすら苦いだけ。ウェー、ペッペッでした。今はビールも大好きですが、祖父効果で、日本酒がNo.1なのでしょうね。グリンピースが大嫌いでしたが、「ルパン三世」で、次元大介が焚き火にあたりながら、缶詰から直接ほおばっているシーンを真似ているうちに好きになりました。レバーも食べられませんでしたが、バカボンパパのレバニラ炒め好きを真似しました。真似は大事ですね。興味の向くことを真似していれば、たまには痛い目にあっても、大抵はよい方向に世界が広がります。先週の支部研修会で習ったお二人の先生の技、さっそく真似させていただいています。これまでてこずっていたタイプの股関節歪みがスッと収まりました(感謝)。来週は全国講習会(画像は昨年秋の様子)。真似し真似され、みんなでもっともっと上手くなりましょう。
2014年05月23日
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連帯責任が好きではありません(好きな人はあまりいないと思いますが)。中学の陸上部で副キャプテンを務めていました。練習の雰囲気がダレてくると、顧問のT先生からよくビンタが飛んできました。今、同じことをしたら大問題でしょうけれど、昔はそういうの、普通でしたよね。全体の空気を常に盛り上げないと、ミーティングのときにみんなの前で、キャプテンや、種目別の各リーダーとともにビシッ、バシッ。自分だけ一生懸命やっていてもダメなのです。そんな理不尽さに、いつも腹が立っていました。ある日、また同じようなことがあり、「もう、こんな部は解散やっ!」とT先生、帰ってしまいました。キャプテン他と相談、「どうする?……あやまりにいこか?」と職員室へ。険しい顔をして出てきたT先生を見た瞬間、あやまるのが本当に嫌になり、「何度も同じことになるんですから、もう解散したほうがいいと思います」と、つい言ってしまいました。恐くて声がかすれそうになりましたが、腹筋に力を込めて、自分の拳でドスドス叩きながら、最後まで言い切りました。そんな展開になるとは思っていなかったのか、T先生、ちょっと慌てた様子で(やったー)、「ほんとに解散でええんか?」みたいなことになり、結局、部は存続。もっと本気出しておけばよかった。なんて(先生、このブログ読んでいませんように)。高校へ行ったら、もっとすごい連帯責任でした。自衛隊の学校で、全寮制ですから当然ですが。入学から2ヶ月間、授業が終わって寮に戻ると、集団行動に慣れるための訓練が、消灯まで続きます。寮は10人部屋。それをひとつの班として行動します。指導員として、部屋に同居する先輩の指導のもと、例えば「風呂、食事、靴磨き、ベッドメイク」すべて30分で済ませて集合。25分、20分、15分……と日に日に短くなります。敷地が広く、寮から浴場、食堂にそれぞれ距離があり、できれば駆け足で移動したいところ。それなのに、上級生や職員に出会うと、その場で立ち止まり、敬礼しなければなりません。これまた陸上部時代と同じく、自分だけ時間通りに集合してもダメなのです。誰か一人でも遅れたり、靴磨きが下手だったりすると、罰として全員その場でなんだかんだと怒鳴られながら、腕立て伏せやスクワットを延々とさせられました。1ヶ月ほど経ったある晩。やはり誰かが何かをしでかして全員で罰を受け、それにイラついて、消灯後、ベッドに入っても寝られずにいました。他のみんなはヘトヘトで爆睡中。いびきも聞こえます。1時間くらいして、S先輩が自習室から戻ってきました。全員寝入っていると思ったのでしょう、先輩、ベッドの間をゆっくり歩きながら独り言のように。「おまえら、ほんと、よくがんばってるな……おまえらがにくくてしごいているわけじゃないぞ。理不尽さに我慢できないこともあるだろうけど、きっとおまえらを守ってくれる力になるから。あと1ヶ月の辛抱だからな。がんばれ」鬼にしか見えなかった先輩が、寝ている自分達へかけてくれた思いがけない言葉に、目からブワッと涙が溢れ、布団の中から、つい「はいっ」と答えてしまいました。「なんだ、田川、起きてたのか!」と、ばつが悪そうな、ちょっと照れくさそうな様子のS先輩。「早く寝ろ!」「はいっ……うっうっ」翌日からも、あいかわらず恐い先輩でしたが、もう誰かのせいで罰トレさせられても、くさることなく、余裕で後半1ヶ月を乗り切ることができました。「そこに愛はあるのかい?」ですね。江口洋介主演ドラマ「ひとつ屋根の下」の、あんちゃんの決めゼリフ。ただ後輩をしごきたいだけの、しょうもない先輩も中にはいました。そこに愛があるかどうかは、すぐに分かります。T先生にも、今も会いたくなるから、やっぱり愛はあったのでしょう。自分だって、何でも完璧にできていたわけではありません。夜間訓練中、テントの小さな部品をひとつ、失くしてしまいました。見つからなかったら訓練は中止され、見つかるまで全員で探すことになります。みんなが焚き火を囲んで夜食のおじやを食べているとき、同期のIが、一緒になって探してくれました。ホッとしたあとに、Iと並んで食べたおじやの味。今でも忘れられません。冷えてしまっていたけど、最高に美味かった。Iも今では縁あって、手技療法家として仕事をしています。辛くて困っているお客様に、きっと黙って寄り添い、楽にして差し上げていることでしょう。Iと食べたおじやのような均整院。またひとつ、目標を思い出しました。「手のポース フリーイラスト素材」さんより
2014年05月16日
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ゴールデンウィーク中、「宇宙戦艦ヤマト2199」原画展にいってきました。1作目のテレビシリーズに続く劇場版「星巡る方舟」12月6日公開に向けて、そろそろ動きが出てきました。まだ先ですが、とても楽しみです。展示されていたデザイン画は、ヤマトはもちろん、登場してもすぐヤマトにやられてしまう、敵の脇役戦艦まで、この通りに作ったら、本当に宇宙を飛べてしまうのでは? と思われるほど細かいところまで描かれた設計図のよう。同じ日に、上野国立科学博物館で開催中の「医は仁術」展も観てきました。解剖図や手術道具が、時代を追うごとにどんどん進化していきます。現代の展示コーナーでは、最先端の内視鏡外科手術用鉗子に触ることもOK。つまようじの先を2本合わせたくらいの小さなマジックハンドが、手もとのハンドル操作でカチャカチャかわいく動きます。2199年の医療では、もっと小さくて、もっと自由に動く器具も登場していることでしょう。手技療法も同じ。担当分野はずっと増えているはず。医療器具や技術がどんなに発達しても、手でしか感じとれないことも必ずありますから。その辺りの役割分担がもっと明確になって、医療界と手技療法界お互いが、協力し合えている未来ならいいですね。解剖もまだ行われていなかった時代には、医者が病気を治すため、体内へ向けて、あらん限りの想像力を注ぎ込んでいったに違いありません。まさに仁(他を想う心)。今の時代はおかげさまで、とても正確な解剖書も映像資料も、いくらでも手に入りますから、医者も、手技療法に携わる我々も、スタート地点に恵まれています。自転車のタイヤとチューブを自分で交換したのと、プロに交換してもらったのとでは、乗り心地も、その後のパンク率や空気の減り方も違う気がします。目の前の交換作業に必死か、自転車の持ち主がどんなふうに乗るかまでイメージしながら、余裕で交換・調整できるかの差かもしれません。ヤマト制作チームが「2199年に宇宙を飛んでいる戦艦とは?」と思い描いて、旧ヤマトよりずっとリアルに仕上げたように。その日の施術から、「春に調子をくずしやすいこの方の、来春の快調を実現するためには?」まで、185年後の視点からヴィジョンを描くつもりで、2014年後半も精進します。※S先生お薦めの上野駅前おそば屋さん「喜乃字屋」。美味しかったです☆
2014年05月09日
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凹んだ気持ちのとき。例えばいつか、それこそうっかり凹ませてしまったキッチンシンクの角が目にとまると、ずっとそのことばかり気にし続けていたように思えてきて、余計に暗くなります。全然気にしなくなっていたはずなのに、頭のどこかにはあるのですね。迷惑な存在? いえいえ、いつもは意識に上がってこないけれど、ずっと自分を支えてくれている、大事な一部。楽しい思い出ばかりが気持ちを盛り上げ、前進させてくれているわけではないのです。ゴールデンウィーク。今年こそは断捨離、やりとげよう。とってある物って、当時気に入っていた服、感銘を受けた本など、楽しい思い出がらみが多いはず。中には、見たくないのに捨てることもできず、押入れの一番奥に、目に触れないようにしまってある物もひとつかふたつ。服は着られなくなったら、本は読まれなくなったら、ひとつ目の役割は終了。その後は、目にするたび、手にとるたび、楽しく、暗く、いろんな気持ちにさせてくれるのがふたつ目の役割。押入れから、思い切って引っ張り出してみると、今となってはもう、気持ちの動きも、それほどではないかもしれません。物にとっての滑走路になるといいと思うんです。自分も滑走路にスタンバイ、GOしながら、自身が滑走路になって、物をGOさせる。させればさせるほど、滑走路は整備されます。着陸も離陸もしやすい、凸凹のない滑走路。飛び立たせる、ゴールデンウィークになりますように。GW前半の旅行先「蔵の街、鯉の街、小江戸とちぎ」
2014年05月02日
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