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身体均整師の仕事のひとつは、痛みをかたちに置き換えること。痛い左腰の、骨盤が開いている。前に出ている。後ろに引っ込んでいる。尾骨が左にキュッと曲がっている。そんなところを見つけては、どうしたら痛くないほうのかたちに近づくか考えます。直接その箇所をグイグイ、ポキポキするのではなく、視野を広げ、例えば尾骨の先が胃や肩甲骨を指し示していれば、そちらを整え、全体として均整になるようデザインします。「自分じゃどこが痛いのか分からないのに、先生はいつも『そこです〜っ』って言いたくなるところをちゃんと触ってくれるから、安心できます」整え方よりも、受け取り方。体がかたちで教えてくれているメッセージを受け取るだけでも、その人には治るための情報が、新たに流れ込みます。それは施術だけでなく、何科を受診すればいいのかのアドバイスであったり、帰り道、「そうだ、運動しよう」のひらめきであったり。20年、30年先輩の先生と一緒に勉強会に参加していると、モデルの同じところを触っても、かたちの受け取り方に、微妙なようで大きな差のあることが分かります。受け取っているものの量や質が違うのです。その差を埋めるにはどうしたらいいか?「なか卯」で、男子大学生グループを見かけました。先輩の一人が、たぶん1000円札を券売機に入れ、後ろにいた後輩の分もカツ丼を買ってあげたのでしょう。席に着いてから後輩が、自分の分をかたくなに払おうとして、押し問答。「いくらですか?」「いや、ここはいいよ」「いえいえ、払いますよ」「おまえにはこれからもがんばってもらわないといけないから」「じゃ、半分払いますよ」受け取る、与える、両方上手にできて、施術も日常もクルクル回り出すのだなと教えてもらいつつ。まだまだ修行中の自分と重なり、尾骨あたりがちょっとモゾモゾ。朝定食の残りをササッとかき込み、店を出たのでした。なか卯の近くをクルクル飛んでいたテントウムシ。
2014年01月31日
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身体均整法学園の、今年度担当授業が終わりました。学生の皆さんのほとんどは独立開業を目指していますから、軌道に乗ったきっかけなどが参考になればと、授業の合間に、開業当時のことをよくお話しします。予約が少なかった頃、お一人にかけられる施術時間に余裕がありました。施術が終わったあと、お茶を飲んだりしながら体について、日常生活での心がけを交えながら、長い時間お話ししたりもできたのです。おかげさまで予約が混み合ってくるようになってからはそうもいかず、次のお客様が着替えているほんの数分に「これだけはやってみて下さいね」と、必要な体操や食習慣のアドバイスをお伝えしなければならなくなりました。わずかな時間を無駄にしないよう、多くの人に共通する内容は小冊子何巻かに分けてまとめ、その都度、必要な巻を選んでお渡しできたら。そのためのメモが、いつの間にかけっこうな分量になり、一部をときどき健康雑誌の記事にしていただけたりも。ならばきっと、もっとたくさんの方々の役にも立つはず、一冊の本にまとめてみようと思い立ったのです。それから早2年。本文がようやく書き上がり、図や写真を載せながら、現在仕上げに入っています。本1冊の文字数を調べたら、新書で12~15万字、 単行本で18〜20万字くらいなのですね。今回の場合、図や写真がかなり必要になるので、10万字くらいがいいのかな? と予想してみました。書こうと思えば書きたいことは、まだまだ山のようにあります。盛り込み過ぎた感もあるので、3冊くらいに分けて、それぞれをさらに深くしたほうがいいのかも。いや、逆にこれから読み直して削ったりしているうちに、半分くらいの文字数になったらどうしよう……それよりもまず、出版の方法は?などなど、均整院を開業したときも、届け出から接客、ホームページ作成、確定申告と、何から何まで手探り状態でしたが、今回も同じ。ワクワクする船出です。メモを取り始めたり、均整以外の勉強を始めたり(特に「体玄塾」 の志水博彦先生には、もう7年近く、歩き方を初めとした体の使い方を教えていただいています。ありがとうございます)した頃から考えると、ほぼ10年分の総まとめ。その間に、素晴らしい若手の均整師がたくさん伸びてきて、開業当初のリアルな体験談は、お任せできるようになりました。これからの自分の担当は、開業10年後から20年後の体験談。今後も均整を軸とした日々の施術に取り組みながら、均整師視点からの健康情報発信を、様々なかたちで続けていきますね。
2014年01月24日
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先日、イケアで購入したリラックスチェア。部屋に入れてみると思いのほか大きかったため、家具の配置を変えることにしました。主に未読か読みかけの本を置いておくのに使っていた、サイドボードを撤去した場所に設置。他にも爪切りや綿棒など、ゴチャゴチャッとしていた小物が急になくなり、何だか殺風景になってしまいました。ただ、それらゴチャゴチャが移動してきた、写真を撮っているこちら側の部屋は、生活感が倍増しましたが。近々、本を中心に何とか整理しようと思っています。手っ取り早いのは、読まずにすべて、いさぎよく処分。一冊ずつ目を通して、必要なところはメモして、なんてやっていると、また次の正月が来そうです。そんな時間があったら、いま一番何に充てたいか? 立ち止まって考える、よい機会になりました。壁にぶつかったとき、本はとても力になってくれます。だから少しでも役立ちそうだと思うと、つい買ってしまうのですよね。何年か分の‘積ん読’が常に目の前にあると、自分の持つ疑問や課題の答えが、その山の中からしか見つからないような気がしてきます。一度目の前からなくしてみたら、答えは自分の内に、もともと全部あったと、実感を取り戻せました。感じるのは心と体。たまに順番を入れ替えて体と心。心身の模様替え、均整法研修センターで承ります。1月27日開催「モデル施術」担当のお知らせ 第4月曜日担当、均整法研修センター指導員に着任して早2年。研修の一環として、お客様をお招きし、モデル施術を担当しています。◯料金はセンター規定の3000円。2~3名の研修員が、ベッドの周りで見学することになりますが、それが気にならない方であれば、私の院に来院されるよりもお得です。◯毎月第4月曜日、午前10時30分~午後4時30分(施術終了)。1月は27日開催です。◯私の施術を初めて受ける方を対象とします。◯2回目以降もセンターでの施術をご希望の場合は、私の指導のもと、研修員が施術を担当します。現在、均整法学園に通っている学生さん達や、卒業生のみなさんも歓迎します☆(一人が施術を受け、他の方が見学もOK)詳しくはセンターではなく、私(快風身体均整院)まで直接、メールかお電話(03-6904-3020)下さいね。
2014年01月17日
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お正月のテレビ番組を何気なく観ていると、世界の天才子ども特集を放送していました。9歳の男の子が描く絵を、世界中で6000人が購入待ち。10歳の女の子がオペラ歌手としてプロデビューし、アルバム累計200万枚を突破、など。「登るのは山があるからではない 山とひとつになりたいからだ」とは、詩人・加島祥造氏の言葉。こちらは年末のテレビから。天才少年少女は、何かとひとつになったときの楽しさの見本を、前もって我々に見せてくれているのかもしれません。天才は真似できないかもしれないけれど、彼らがどのくらい気持ちよいのかを想像して、その気持ちよさだけなら真似できそうです。小学3年の頃。家のトイレのドアを開けたら、天井から洗面器が落ちてくる仕掛けを作りました。時間差で爆竹が鳴る仕掛けも。仏壇から拝借した線香に火を着け、途中に爆竹の導火線を結びつけて玄関先にセット。家族で昼ごはんを食べている時間に鳴るように調整して、ドキドキしながら待っていると、パパパァンッ!自分を含め家族全員、その場にいるところがミソですね。誰か知らない人が家の前で鳴らしたように見せかけたのです(天才!)。それなのに、仕掛けをほめてほしくて、どうやって作ったのか自らしゃべってしまい、とても叱られました。トイレ仕掛けは内側からセットしたため外に出られなくなり、小さな天窓から身をくねらせて抜け出したりと苦労したのに、こちらもほめられることなく、やっぱり叱られました(当たり前)。絵を描くのは気持ちいい。歌を歌うのは気持ちいい。山に登るのも、仕掛けを作るのも。人に迷惑をかけず、気持ちのいいこと探しましょう。そこにきっと自分の出番があるはず。年明け1月4日の均整法学園担当授業。自転車で向かう途中に信号待ちしていると、キックボードに乗った小学生の女の子が「どこに行くんですか?」と話しかけてきました。学校へ授業をしにいくんだ、と応えると、「私はなか卯に。お母さんが待っているの」とニコニコしながら、青に変わるとスィーッといってしまいました。初対面の相手に気持よくスッと入れるのも、ひとつの天才ですね。「ねえお母さん、今さっき、学校の先生に会ったよ。お正月なのにもう授業なんだって」など報告があっても、「ダメでしょっ、知らない人に話しかけたりしちゃ!」なんて叱らずに。なか卯の「こだわり卵のぷりん 」も買ってあげて下さいね、お母さん。
2014年01月10日
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本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。よいお正月をお過ごしでしょうか。快風院は7日(火)から営業ですが、その前にさっそく身体均整法学園の担当授業「自他動操縦法」第2回が、明日とあさっての土日に控えています。学生のみなさん、近い将来へ大きく活きる初授業にしましょう。卒業して開業し、毎日施術を続けていると、へこむ日もあれば、会心の施術だった! と、一人乾杯したくなる日もあります。喜んで下さったお客様の笑顔に乾杯。お客様の不調とその解消法を、自分の手を通してつなげられたことに乾杯。不調がそこにあるように、解消法もすでにどこかにあります。コツコツ勉強、練習して、さまざまな解消法とつながっておいて。施術中にお客様の不調な箇所ともつながれたら、あとはいちばんピッタリ同士ををつなぎ合わせるだけ。つながる練習が必要ですね。憧れのプロレスラー、テリー・ファンクが「練習を3日休むと、取り戻すのに1ヶ月かかる」と話していました。小学生のときに聞いたため、部活の練習でも何でも、休むのが苦手になりました。つながる練習は、汲々としていては効果が上がりません。今では正月休みも、のんびりしたものです。逆に休むことに飽きたら、気分転換にランニングなど。交差点で立ち止まり、信号機のポールに手を当てて、赤から青ランプに変わる動きを感じてみる。たくさん行き交う中から、これと決めた車のタイヤの振動だけを、足の裏で感じてみる。両手に福袋を下げて信号待ちしているご家族連れの、歩き出しの一歩を感じてみる。ON日には全力で。OFF日にはのんびり楽しみながら。それぞれの目標と、いつもしっかりつながっている2014年でありますように。
2014年01月03日
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