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楽天フリマで注文したアンリ・ピレンヌ『ヨーロッパ世界の誕生-マホメットとシャルルマーニュ-』が届きました。自主ゼミのかたちで、読み進めていきます。先日、ある方から西村京太郎さんの『東京-旭川殺人ルート』をいただきました。いつ読むのでしょう…。
2005.05.30
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辻村深月『子どもたちは夜と遊ぶ(下)』~講談社ノベルス~ いつものような形での内容紹介はなしで。 読みながら何度となく涙したし、心もゆさぶられたし、感動した。 真紀ちゃん(なぜか地の文でも常にこう表記されていたので)の、彼氏とのこと。ただひたすらに胸が痛んだ。どうして、庇えるの? 秋山先生は、彼になんと言ったのだろう。私には分からない。ただ、上巻を読みながら、思ったことを、ここでも考えた。これは、もっと前から、認識していたこと。言葉は人を殺すことができる。人生をめちゃくちゃにすることができる、ということ。もちろん、言葉は同時に、人を救うことができる。このことを無視するつもりはない。ただ-。ただひたすらに苦しくて辛くて悲しくてどうしようもないとき、あるいは、そういう人が身近にいたとき、何を言ってよいのか分からない、あるいは、何を言われたいのかが分からない、そういうとき。私なら、自分がつらい状況にあるときは、ただ誰かにそばにいてもらえたらよいと思う。そこに、言葉はなくてもよい気がする。なんだか変なこと書いてしまっている気がする…。 くくりとしてはミステリになるのだろうが、そんなことは考えずに読みたかった。前に『名探偵の掟』を読んでいたせいか、「i」の正体とかをどこかで勘繰りながら読んでいる自分がいて、ちょっといやだった。たしかに「i」の正体はふせられているし、ミステリの謎解きにあたる部分もある。あるけれども、そんな枠にはおさめたくない、いろんなことを考えさせてくれる一つの物語だと思う。あるいは、いくつもの物語の交錯(あらゆる小説がそうだともいえると思うが)。いま、交錯、といったのは、なんだか書くのが恥ずかしいけれど、人間社会に関して言うと、それは何人もの人間から構成されている。人間一人一人には、それぞれの人生があって、それは一つの物語なのだと思う。月子さんの物語、狐崎さんの物語、浅葱の物語…。そしてそれらの物語は、どこか重なり合う。月子さんと狐崎さんが話しているとき、二人の物語は、表面的には重なっている。一人称の地の文で、それぞれが思っていることは完全には一致しないにしても。 辻村さんは、前作は特に顕著だったが、登場人物の描写がとても細かい。それぞれの登場人物の「人生」というのを、ちゃんと考えているんだろうな、などと私は思っている。 素敵な、という形容は、これだけ悲しく辛い出来事の描写に満ちた物語にはふさわしくない気がする。ただ、私はこの物語を読んで、とても考えさせられ、感動した。良い読書体験だった。 * 蛇足だが、前作同様、表紙を並べると、一枚の絵になる。 * 本書の章題の一つにもなっているベン・ライス著『ポビーとディンガン』。これは私にとって、学生時代に珍しく衝動買いした本の一冊である。読み直そうと思いながら、結局一度読んだきりで、内容もあまり覚えていない。ただ、この本が言及されていて、なんだか嬉しかった。
2005.05.29
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辻村深月『子どもたちは夜と遊ぶ(上)』~講談社ノベルス~ 二年前-。再優秀賞には、セーラ大学への四年間の留学がつけられた、学部生対象の論文コンクールがあった。D大学工学部、狐崎孝太と木村浅葱が、再優秀賞の候補者と考えられたが、意外な結果に終わる。重要な役割を果たしたのは、「i」と名乗る人物。 大学受験を控えた少年が、行方不明になった。その後、次々と人が殺されていく。現場には、文章が記された紙が残されていた。 なんだか、内容紹介にはあまりふれたくない。読んでもらいたいから。 主要な登場人物は、月子、狐崎、浅葱。あとは、秋山先生あたりだろうか。紫乃さんも、重要な役割を果たす…のかな。それからもちろん、「i」。 とにかく、いろんなことを感じた。50ページまで読まない段階で既に泣いたし、その後も、とにかくいろんな考えが頭に浮かんだ。考えさせられる物語。 ひどい虐待を受けた少年。ひどい虐待を加える親。よってたかっていじめる子どもたち。パニックに陥った目の不自由な方を、助ける学生。保育実習で、上手に子どもたちの関心をひき、また驚かせる月子。自分の趣味、研究に没頭する一方で、学生にもきちんと気を配る秋山先生。 やはり、特に考えさせられたのは虐待の話。 虐待の過去をもった人間が、実際にひどい犯罪に走るのでしょうか、という教え子である刑事に対し、「走るでしょう」と即答する秋山先生。このシーンは印象的。今日は診察だし、主治医に聞いてみよう。 * 胸が痛む。この言葉につきると思う。自分の精神が不安定なことを再認識。 私は、ニュースをほとんど見ないし、ラジオも聴かない。ひどいニュースを聞くと、ゆさぶられてしまうから。事故。パニックになる人々。涙。火事、暴行、殺人、虐待…。 月子さんも、ニュースで心を痛める人として描かれている。どうしても、私自身をシンクロさせてしまう。彼女が言っていることは自分自身感じているところで、結局は、自分をせめるような思考に走っていく。 私は気になった箇所、感動した箇所に付箋をはるのだが、この本には10枚近くはった。 明日は下巻を読もう。心がゆさぶられたり、きっと泣いたりするのは目に見えているが、面白い作品である。楽しみだ。 * 追記。見返しの著者の言葉で、すでに怖さを感じる。前作『冷たい校舎の時は止まる』も、上巻はそうとうホラーだと思ったが、中巻、下巻であまりに感動したので、辻村さんの作品は感動できるのだ、と先入観(あるいは期待)を持っていたが、やっぱりホラーの要素を存分に使える方だと思った。もっとも、本作でも、上巻の時点で感動し、あるいはもっと広いいろんな意味で心を動かされた。前作の感想でも書いたが、今後も物語を紡いでいってもらいたい方である。
2005.05.28
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東野圭吾『名探偵の掟』~講談社文庫~まずは、目次を紹介。プロローグ「第一章 密室宣言-トリックの王様」「第二章 意外な犯人-フーダニット」「第三章 屋敷を孤立させる理由-閉ざされた空間」「第四章 最後の一言-ダイイングメッセージ」「第五章 アリバイ宣言-時刻表トリック」「第六章 『花のOL湯けむり温泉殺人事件』論-二時間ドラマ」「第七章 切断の理由-バラバラ死体」「第八章 トリックの正体-???」「第九章 殺すなら今-童謡殺人」「第十章 アンフェアの見本-ミステリのルール」「第十一章 禁句-首なし死体」「第十二章 凶器の話-殺人手段」エピローグ最後の選択-名探偵のその後 連作短編集ということで、普段なら短編ごとに内容紹介を書き、コメントを付す、という形をとっているが、今回は数が多い、などの理由で、それぞれへの言及はしないことにする。 本書を紹介された時から、とても面白そうだと思っていた。紹介してもらう時に、少々詳しく内容も聞いていたが、それでも笑えた。第一章でまず大笑い。第二章以下、笑いながらも少し冷めてきたかな、というところで(だって、第四章と第五章はひどすぎる(;_;))、第六章です。これはよかった。原作とドラマのタイトルの違いのところ、ドラマのタイトルの正式名称に大笑い。新聞のテレビ欄、あのタイトルのところはやたら異彩を放っているものなぁ。 さて、本書は、ミステリにおけるいろいろなトリックやテーマをパロディしながら扱っている。どこかの書評でも拝見して、ここに書くのは若干ためらわれるが、登場人物が、自分が小説の中の登場人物であるということを意識していて、自分が描かれているその物語の特徴について自ら言及するという、いわゆる「メタ」な要素がある。なにが面白いって、地名や人名は適当に名付けられたように思われる「小説の世界」の筋を追うより、その世界についての警部と天下一さんの議論を聞く(読む)のが面白かった。 基本的には県警本部捜査一課警部である大河原番三の一人称で話が進む。探偵役は天下一大五郎。第六章では、彼は女子大生、天下一亜理沙となるが…。うん、やっぱり第六章は面白い。 第一章から第十二章までは笑いながら読めるのだが、しかし中でも第十二章以下は、考えさせられるところがあった。本書は完全にミステリを皮肉ったりパロディであるわけではなく、一種の問題提起にもなっているのだろうと思う。もちろんこれは私の主観的解釈であって異論反論はあると思うが(などと伏線をはるのは高校生の頃に注意された覚えがあるが…)。 東野さんの作品を読むのはこれが初めて。彼の作品はいろんな方向のものがあって、しかも作品数が多いため、全てカバーすることはできないと思う。『白夜行』と『さまよう刃』はぜひ読みたいのだが、古本屋に並ぶのを待とう(あるいは、後者は文庫化待ち)。
2005.05.25
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森博嗣『どきどきフェノメノン』~角川書店~ ドクタコース一年、窪居佳那は、担当教官の相澤助教授に憧れていた。 佳那に対する、マスターコースの男子学生、鷹野と水谷の対応はどことなく気がかりで。 友人の藤木美保は、男性と付き合いたい様子で、いろいろ佳那に話をもちかけてくる。 父親の友人、武蔵坊はときどき佳那のもとに食事を取りに来る。かわりに、佳那のために働いてくれる。 酔って記憶を失い、気づくと自分がおかれていた、奇妙な状況。公園にあった犬の銅像。銅像をきれいにふいていた謎の人物。見知らぬ人物のマンションにいたのはなぜ? どきどきを求めて行動を起こし、またどきどきする状況に巻き込まれ。 窪居佳那の生活。 内容紹介まとめにくかった。自分の力不足を痛感。 帯には「ミステリィ&ラヴ・ストーリィ」とあるけれど、どちらかというと後者の割合が大きいかと。あえてミステリとして考えるなら、「日常の謎」系に分類されるだろうか。酔ってしまい、記憶が残っていない時間帯、自分は何をしていたのか?何が起こったのか?それから、水谷くんを剣道の試合に誘ったときに起こった、不可解な現象。これらが、佳那さんの頭を悩ませる。 狭義のミステリという枠をこえて、やはり主要なテーマは佳那さんのどきどき。助教授にどきどき、鷹野くんにもどきどきさせられ、水谷くんと美保さんの行方にどきどきし、合コン相手を追い払う作戦をたて…。犬の銅像の世話をする人物が気になり、自分が気づいたらいたマンションの人物も気になり…。 なんとも不思議系なキャラクタの佳那さん。嫌いなことを先にすませ、後に楽しいことをとっておこう、というところは、自分に似たものを感じた。私も好きな食べ物はあとに残すタイプ。 ラストあたりに感動。案の定、泣いてしまった。もっとも、それまでは特に泣けるところがなく、はたしてこの作品で泣けるのか、と思っていたのだが…。あの展開はうまいと思った。ーーーーーーーーー内容紹介の部分がきわめて不本意ですが、マイレコに投稿させていただこうと思います。ーーーーーーーーー土日のありがたみを痛感しています。教育実習以来だから…二年ぶり?でも、これから大学に行って来ます。
2005.05.22
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ついに!エンタの神様に、南海キャンディーズが初登場です。「刑事ドラマ」の刑事役をやりたい、という山里さんですが…。面白かったです。ちゃんとビデオも録っておきました。オリエンタルラジオの二人もよいですね。ラップ以外のコントみたいな部分が入ってきて、「ん?」と思いましたが、笑えましたし。最近、ムツゴロウさんの伝説を聞くのがこわくなってきたので、見ませんでした。なんだか、どちらかというと、笑えないネタになってきている気がするんですが…。
2005.05.21
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バイトが予想より早く今日で終わりになったので、日曜日は小説が読めそうです。でも、大学に行く予定です…。ーーーーーーーーーサークルの新歓でした。楽しかったです。
2005.05.20
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やっと生協に森博嗣さんの『どきどきフェノメノン』が届きました。来週の土日以降には読めると思います。楽しみです。
2005.05.17
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昨日、学会のため、神戸大学へ行きました。懐かしい東北大学の先生方、先輩方ともお会いすることができて、よかったです。また、研究の中でご著書や論文を参考にさせていただいている先生ともご挨拶することができ、有意義な二日間でした。一日目はシンポジウムで、テーマは「ヨーロッパの港町」。「他者性」というものがキーワードとされていましたが、これからは、手持ちの本でいうとイルジーグラーら『中世のアウトサイダーたち』、Gregg, Devils, Women, and Jews : Reflections of the Other in Medieval Seron Storiesなどを連想しました。自分の研究とも決して無関係ではないな、と感じました。私の場合は、都市に着目した研究をしているわけではありませんが…。誤算(?)は、行きがけの電車の中で、『θは遊んでくれたよ』を読了したことです。二段組ではないので、より速く読み終わることになったわけですが、帰りの電車では何を読もう、と思いました。ふふ、学会とは関係ない話題でした。さて、二日目(今日)は、時代ごとの部会に分かれての研究報告。最後まで聞こうと当初は思っていたのですが、明日の授業での発表を考え、早めに帰宅することにしました。すると、岡山県に入ってから、ある駅で、しばらく連絡をとってなかった方とばったり出会い、お互いにびっくりしました。簡単に近況報告をして。さらにその後、地元の友人と偶然出会いました。盛りだくさんな二日間でした☆
2005.05.15
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森博嗣『θは遊んでくれたよ』~講談社ノベルス~ フリーター、早川聡史がマンションの自室から落ちて死んだ。部屋は内側から鍵がかかっていたため、自殺と考えられたが、奇妙な点があった。彼の額には、口紅でθと書かれていたのだ。 その半年後、看護師木村ちあきが飛び降りて死亡した。彼女の右のてのひらには、θの文字が書かれていた。 国枝桃子の友人も死亡。やはり、θの文字が書かれていた。 この事件を知った西之園萌絵らは、事件の検討をしていく。 飛び降りした死者たちに共通する、θの文字。死者たちには、他に共通点がないように思われる。集団自殺か、シリアルキラーによる犯行か…。 やっぱり森博嗣さんの小説は面白い。今回特に考えさせられたのは、「生きる権利」があるように、「生きるのをやめる権利」はあるのか、ということ。また、テロ集団に対する態度についての議論についても考えさせられた。私も、海月さん以上のことは言えない。 ところで、このシリーズ、Gシリーズという名前になったみたい。最初はどこかでQシリーズといわれていたような気がするが…。このGは、ギリシア文字のGなのだろう。
2005.05.14
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辻村深月さん『子どもたちは夜と遊ぶ』(上・下)、森博嗣さん『θは遊んでくれたよ』購入。で、今日からバイト始まりました。予習も必要としない、初のデスクワーク。ペンのキャップをする時は気をつけましょう。私の場合右利きなので、左手の人差し指にダメージを与えてしまいました。というんで、本を買ったのはよいのですが、いつ読めるのでしょうか??早く読みたいです☆
2005.05.11
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ついに!小路幸也さんの『HEARTBEAT』が、生協に届きました。7:30前に大学について、昼食休憩などはさみながらも、文献を読み続けていた私は、夕方になるとほとんどやる気を失い、朝はまだ届いていませんでしたが、あるいは本が届いたかな、と思って生協に行くと、届いていたのですね。嬉しいです。でも、しばらく読めないです…。ーーーーーーーーー今日から、車通学になりました☆四月からの電車通学も初体験だったのですが、やっぱり車はいいですね。車通学は憧れていましたし。『どきどきフェノメノン』も、今週中には届くそうですし。明日は、一応デパートの本屋に行って、講談社ノベルスの新刊が出ているかチェックするつもりです。もちろん出ていたら買いますが。とりあえず、来週の月曜日までは小説は読めそうにないですね。早く読みたいです!!
2005.05.10
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島田荘司『Pの密室』~講談社~「鈴蘭事件」昭和29年(1954年)。御手洗潔が、幼稚園児の頃のこと。御手洗のことが好きで、毎日のようについてまわっていた女の子、えり子が、ある日、泣きながら彼のもとを訪れた。父親が自動車を運転して、海に落ちて亡くなったというのだ。また、彼女の家はバーだったのだが、バーにも異変が起きていた。透明のグラスが割られ、その破片が床に散らばっていたのだ。えり子の父の死は、事故死と片づけられそうであったが、5歳の御手洗潔は殺人事件と考え、証拠を集め、推理する。「Pの密室」小学生、中学生の絵画コンクールである、横浜市長賞の審査員、土田富太郎が殺された。彼と愛人関係にある女性、天城恭子も同じ部屋で死んでいた。現場は密室。土田富太郎の家のうち、外に面しているドア、窓は全て内側からロックされており、二人の死体が発見された部屋も、内側から鍵がかけられていた。昭和31年。小学二年生の御手洗潔は、えり子からこの事件を知り、事件の真相をさぐる。久々の再読。まずはそれぞれの短編(中編?)についてコメント。「鈴蘭事件」では、御手洗さんの子供のころの事情がよく分かる。父親はもとは官庁畑のエリートだったが、終戦後、単身アメリカに渡り、サンフランシスコの音大で教鞭をとるようになった。母親は、東京大学の数学教授。御手洗さんが生まれたのはアメリカだったが、両親の都合で日本に戻ってきた。日本では、母親の姉に育てられ、両親との交流はなかった。御手洗さんの、「お父さんやお母さんがいなくても、子供はおとなになれるんだ。その方が、強いおとなになれるんだよ」という言葉にうたれた。石岡さんがこの事件のことを知るのが、1997年。ということは…御手洗さんは、1997年の時点で48歳。5歳から因数分解をしていたというのですから、すごい。「Pの密室」。小学生の絵70枚、中学生の絵70枚という莫大な量の絵を、そう大きいとはいえない自分の家で審査していた土田。その審査方法は、誰にも知られていなかった。密室殺人の謎もあるけれど、この謎だけでもちょっとした日常の謎ミステリになるだろう。再読だが、やはりラストでは泣いてしまった。*他にも未読の本があるのですが、久々に『Pの密室』を読んで泣きたい、と思ったので、本書を読みました。「Pの密室」は、私の中で、御手洗さんシリーズ泣ける短編部門にランキングしている作品です。ちなみに、他のランキング作品は、「数字錠」(『御手洗潔の挨拶』収録)、「SIVAD SELIM」、「さらば遠い輝き」(二者とも、『御手洗潔のメロディ』収録)です。「Pの密室」で泣くのは再読する前から分かり切っていたのですが、「鈴蘭事件」の方でも泣けました。何度もタイトルを挙げて恐縮ですが、「Pの密室」は、トリックはともかく、犯人は覚えていました。それでも、感動は大きかったです。このように、いろいろと考えさせてくれる作品はいいですね。
2005.05.08
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H.A.N.D.『Don't tell yea MAMA』を、ものすごく久しぶりに聞きました。ASAYAN(モーニング娘。がデビューした番組ですね)の一コーナーに、小室ギャルソンというのがありました。このアルバム4曲目「SPARK SPARK SPARK~Through da cloud~」は、そのコーナーのテーマ曲だったと思います。アルバムが出たのが1996年。CDに、ORUMOK RECORDSとあり、とても懐かしく思いました。H.A.N.D.は、Have A Nice Day!の略のようです。小室さんが作曲したヒップホップです。音楽については、マニアックorなつかしの話題ばかりですね…。
2005.05.06
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二階堂黎人『稀覯人の不思議』~カッパノベルス~ 東京の「手塚治虫愛好会」のメンバーが集う「大都会」に参加した美也子。他のメンバーの話によれば、会長の星城が、非常に貴重な本を持ってくるだろう、ということだった。しかし、星城の到着があまりにも遅く、メンバーは彼の家に電話をした。そうすると、家族から、彼の死が告げられたのだった。 手塚治虫に関連する本や雑誌でいっぱいの離れで、星城は死んでいた。窓にもドアにもガムテープで目張りがしてあり、いわゆる密室状況だった。本邸自体のドアにも鍵がかかっており、二重の密室ということもできた。発見者は、彼の死亡時には旅行していた、彼の両親。 離れからは、星城のコレクションがいくつか盗まれていた。 愛好会にも所属していた水乃サトルが、事件の解決に乗り出す。 水乃サトルシリーズ。このシリーズは、学生シリーズ(「不思議」)と、社会人シリーズ(「マジック」など)があります。いままで、学生シリーズは角川書店から出ているのですが、今回は光文社からですね。しかもノベルスでお手頃。 私は手塚治虫さんの漫画を一冊も持っていないのですが、古本屋をひんぱんに利用しているという点では、本書の登場人物に重なる部分もありました。 一般的な反応がどうなのかは分かりませんが、本書のように、動機にもそれなりの重点が置かれている、というか、意外性のあるものは好きです。フィクションとして楽しむ分には、という意味であることはいうまでもありません。 高校三年生、将来は少女漫画家になりたいという、美也子さんの視点が中心となっています。彼女のお母さんがいいキャラしてますね。銀色夏生さんのミタカくんシリーズに登場する、ミナコさんのお母さんも好きですし。ああいうほのぼのお母さんキャラは好きです。 面白かったです。小説を読む、という時間自体が。 前に読んだのが真梨幸子さんの『孤虫症』ですから…。小説を読むのは、約一か月ぶりですね。ーーーーーーーーー画像ですが、机の上がちらかっているので、妥協させていただきました。すみません…。
2005.05.04
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テキストとしてピーター・バーク編『ニュー・ヒストリーの現在』を読んでいるので、それを補うのに良いかなと注文した本、リン・ハント編『文化の新しい歴史学』が届きました。書き込みがある、ということで、どの程度なのか心配していたのですが、思っていたほどひどい状態ではなくて、安心しました。ぱらぱらっと見ただけですが、注がいいですね。原注に挙げられた文献で、邦語訳があるものはそれも示し、しかも邦訳の参考箇所まで示してくれています。これは嬉しいです。学校で読むとしましょう。
2005.05.04
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たかの宗美さんの『派遣戦士山田のり子』(1巻)を読了しました。息抜きしたくなり、この漫画を読み始めて、結局最後まで読んだのです。主人公の山田のり子さんは、派遣社員。ある会社の総務に派遣されてきました。彼女は剣を携帯しています。手はものすごく速く、足も速く、超人的です。仕事はパーフェクト(ごくまれに失敗も)、無駄のない人です。ひまなときは不思議なヨガ。ときどき人間らしさも感じられます。山田さんのセリフが(ふきだしの形では)まったく書かれていないのは、『有閑みわさん』に通じるものがあります。超人的な手の早さを考えると、この二人は似ていると思います。北見主任にも、夏乃陽子さんにも通じるものはありますが…。35ページ、しゃっくりがとまらなくなった社員のしゃっくりをとめる、という話があるのですが、大笑いしました。非常に深いものを感じました。
2005.05.03
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会員証の更新に伴い、旧作2本無料ということだったので、CD2枚、無料で借りてきました。nobodyknows+『Do You Know?』と、宇多田ヒカル『SINGLE COLLECTION volume 1』です。ーーーーーーーーーそして、ブックオフでは、500円以上買うと福引きができて、最低でも50円の商品券がもらえるということなので、まんまと戦略にのせられて買ってまいりました。たかの宗美『派遣戦士山田のり子』(1巻)、太宰治『斜陽』、原田宗典『十七歳だった!』、三浦綾子『旧約聖書入門』の4冊です。たかのさんは、この作品が初のコミックスだそうです。この作品は、割と有名ではないかと思うのですが…。原田さんのは、同期にすすめられて、買ってみました。岡山が舞台ということだったので。三浦さんは、入院中に、同級生から『新約聖書入門』をいただいていたので、この際『旧約聖書入門』も読んでみよう、と思ったのでした。太宰治さん…『走れメロス』もまだ読んでいないのに…。ーーーーーーーーーいま、私の中で、一つの計画が頭をもたげてきています。前回、それをしたのは、もう4か月も前のことです。しかし、そろそろ、こうでもしないと小説を読めないだろうということで…。今度の日曜日、久々に「1日15時間小説読めますか?」に挑戦してみようと思っています。原田さんの上記の本はエッセイなので、厳密にいうと「小説」ではありませんが…。理想的には、金曜日には生協に注文していた『どきどきフェノメノン』と『HEARTBEAT』が届いていて、少なくともこの二作を読みたらよいのですが。ーーーーーーーーー講談社のメルマガ「ミステリーの館」が届きました。今月私が買う講談社ノベルスは、森博嗣さん『θは遊んでくれたよ』、辻村深月さん『子どもたちは夜と遊ぶ』(上・下)の三冊になりそうです。楽しみ~。って、発売予定日からバイトが始まりますよ。いつ読めるのでしょう??辻村さんの作品ではきっと泣くと思うので、研究室で読むわけにもいかないですし…。月末にまた、ノベルス3冊読めますか、に挑戦しましょうか。疑問形にするまでもない、勉強時間をつくろうとしなければ、決して不可能ではない企画ですが(さすがに京極堂シリーズや『カーニバル』三部作はきついかもしれませんが…)。
2005.05.03
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今日は同級生や大学の同期と遊んだり学んだりしていたのですが、その関係で「東京フレンドパーク2」をビデオに録りました。アンガールズが出る、と聞いたので。で、ビデオ見ました。二人が知り合うきっかけなどが分かって、へぇ~、と思いました。番組の内容からは話がそれるのですが、私は祖父母と住んでいまして、二人は割とこの番組が好きなのです。で、私がビデオを見始めたら一緒に見ていました。びっくりしたのは、祖父が、アンガールズの田中さんが広島大学卒業していることを知っていたことです。なんで知っているんだよ、と心の中でつっこみ…。それだけ、アンガールズがよくテレビに出ている、ということなのでしょうが。当然、私より祖父の方がテレビを見ているので。ほとんど番組の内容にはふれていませんが、楽しかったです。
2005.05.02
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常にラテン語のテキストを持ち歩く。そこは、研究室でも、自宅の机でも、場合によっては電車の中や喫茶店でもよいだろう。ラテン語のテキストを広げる。副詞、接続詞を除いて、全ての単語が活用している。単数、対格の形の男性名詞には、単数、対格、男性形の形容詞がかかっていく。ラテン語の単語の並び方はどうだっていい。そこに、筆者の性格などがうかがえる。それは、ロマンティックな雰囲気を演出する。何世紀も前に書かれた、ラテン語のテキスト。それが今、活字にされ、自分の手元にあるのだ。むろん、手書きのテキストが記された羊皮紙が手に入ればこの上ない幸せである。しかし、それは、まだ自分には早い。銀婚式くらいまで待つ必要があるだろう。自分はまだ、ラテン語に恋をしはじめたばかりなのだ。テキストを、そっと指でなぞり、ささやく。"Amo te"(アモー・テー)[私はあなたを愛する]しかし。これは表面的なものにすぎない。口先で愛をささやいたところで、それがなんであろう。ラテン語と一緒にいると、安心する。ラテン語と一緒にいると、楽しい。ラテン語を読めると思うと、どきどきする。そう、この域にまで達しなければならない。ラテン語との間には、すれ違いだらけ。「ん?それは、第一変化形の動詞の方かな、それとも第三変化かな?」ラテン語は、遠回しに答えてくれる。「文脈から、判断できるでしょ?」ラテン語は、きびしい。しかし、そんなラテン語に、恋をしよう。・・・フィクションです。疲れています。(憑かれています、という変換が最初に出てきましたが、これもこの場合、あながち間違っているとはいえないでしょう)私が常にラテン語テキストを持ち歩いているなんてことはありませんし、"amo te"なんてラテン語に向かって言ったこともありませんから。そのラテン語に、これから向かわなきゃです…。
2005.05.01
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