蘇芳色(SUOUIRO)~耽美な時間~

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2003/12/12
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カテゴリ: 映画
今日は小津安二郎監督の100回目の誕生日。そして40回目の命日。

彼の生誕100年目に当たる今年は、海外や国内でいろいろなイベントが開催されたらしい。
国内ではNHKがBS2で、10月から現存37作品を一挙放映している。
http://www.nhk.or.jp/ozu/

小津作品は「東京物語」しか見ていなかったが、今回「晩春」を見て驚いた。
以前見た「東京物語」は、淡々としたストーリー展開が、退屈だとしか思わなかった。
一般的に小津作品は、事件らしい事件が起こらない日常を丹念に描いているといわれている。
しかし「晩春」を見た私は、小津作品についての一般論は、本当に小津作品の本質をついているのだろうか?と疑問に思った。
BS2でオンエアされた番組「脚本に神髄あり~新藤兼人 小津シナリオを旅する」で、新藤監督は「晩春」を“近親相姦”の要素があると言っていた。

以前の日記にも書いたが、父親(笠智衆)と暮らす生活を守るため、結婚をしたがらない娘(原節子)の感情は、父親を男として見ているように感じられた。
父娘で京都へ旅行に行ったときの夜、お嫁に行きたくないと父親に訴える娘。その夜のシーンは、なぜだか艶かしい。
そして、娘が嫁いだ日、父親が一人家でリンゴの皮をむく。
ふと手を止め、うつむく父親の胸中には、なにが去来しているのか。名場面である。

今日はほぼ1日中、NHK BS2で小津安二郎特集をしていた。
夜、久し振りに「東京物語」を見た。
以前退屈だと感じた「東京物語」は、面白かった。
それぞれの人物のせりふ。淡々と展開していくようなストーリー。
その1つ1つに味わいがあり、抑えたせりふの中に気持ちの動きが感じられ、こんなに主張がはっきりとしている作品を退屈だと感じた昔の私は、まだまだ未熟者だったと実感する。

NHKは来年1月にも、小津作品を数多く放送する。
どの作品も興味深いが、特に「非常線の女」が見てみたい。





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最終更新日  2004/08/08 06:11:27 PM
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Re:小津安二郎監督 100回目の誕生日(12/12)  
小津監督については、学生のころ山田洋二さん、亡くなっていますが山本薩夫さんなど主に松竹蒲田で若き日を過ごした監督さん方が多くを語っていましたので、昔はやったリバイバル映画館(新宿武蔵野館や早稲田松竹など)でかかった時は、よく見に行ったのですが正直よくわからないという感じでした。しかし、山田監督が「キネマの天地」に小津監督(映画では緒方の名ですが)を組み込んで、小津監督の業績というか、日本映画の位置づけというか、そのようなことが判ったような気がしたのを覚えています。現在、様々な特集企画でまた接することが増えて見てみると、自分が父親になったという成長のせいだと思いますが、味わい深く鑑賞できます。NHKも来年1月に多く放送するそうですが、楽しみにしている一人です。 (2003/12/14 12:32:07 PM)

Re:Re:小津安二郎監督 100回目の誕生日(12/12)  
蘇芳色  さん
@ぴったんこさん<br><br>確かに見る側が年齢を重ねたり経験をつんでくると、物事のとらえかたが変化してきますね。<br>良質の作品(映画・絵画・書籍・演劇など)は、年齢を重ねて何度見ても、鑑賞に耐えうるのでしょう。<br>そう思うと、年を重ねてから見る芸術作品は、自分の精神的な成長をはかるリトマス紙なのかもしれません。<br>全然成長していなかったら哀しいケド(笑)<br><br>「キネマの天地」は見たはずなのですが、詳しいことは思い出せません。中井貴一さんや有森也実さんが出ていたことは覚えているのですが・・・。 (2003/12/14 02:33:20 PM)

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