未完成のブログ
2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
全1件 (1件中 1-1件目)
1
マジック・ザ・メイカー8話「魔女と来訪者4」 眼鏡の女性は盾の内側に仕込んだ引き金を引く。仕込み矢が飛び出しドイラ・バに命中、突き刺さった状態で爆発する。『!?』「ほらよっ!」 足から対物ライフルの威力を持つ魔弾を放つ。仕込み矢の爆風で身動きの取れないドイラ・バの肩を貫く。続けてもう片方の足から魔弾を放ちドイラ・バの腹部を貫いた。『グッ……』「あっはっは!魔弾だからねぇ!エイリアンでも効くだろう?」 貫かれたドイラ・バの肩と腹から赤い気体が漏れ出す。彼にとっての血液、生命の源である物質が大量に噴き出す様は深刻なダメージを物語っていた。『デュア!』 光の剣を縦にかまえ刀身からシャワー状の光線を発射する。女性は自動回避のごとく射線から外れ右足の魔弾を発射。ドイラ・バは魔弾を受けながらそのまま接近、光の剣で切りつける。「ちっ」左腕ごとドレスの裾が切り裂かれる。しかし鮮血は無く、切断面から飛び出したのは砲身であった。「これでもたっぷりくらいな!」 サブマシンガンを思わせる連続発射で魔弾が放たれる。ドイラ・バはとっさに回転するも魔弾を数発受けてしまう。一歩下がり女性は赤黒いリボルバーを取り出した。「やっぱり締めはこれかな」 赤黒いリボルバーの撃鉄を起こした瞬間、女性の横っ腹に直径1Mほどの銀色の塊が弾丸めいて衝突。ピンボールめいて公園の木にぶつかり転げる。「そこまでや!」 ほうきに乗った冥珂が現れた。銀色の塊はスフィンクス、人型に姿を変える。「ちっ……もう気づかれたか。テリー!いつまでもくたばってんじゃないよー?」 血の混じったつばを吐き捨て、ゆっくりと立ち上がる女性。ドイラ・バによって真っ二つにされた巨大犬は立ち上がり左右の体を合わせた。「あんた……泥棒魔女リアダンやな!」「よりによってお前か!おせっかいな古臭いクソババア魔女!レヴィ!!」「その名前はとっくにやめたんでね、今は立花冥珂や!!」「ハ!どうでもいいわ……私の邪魔はさせない!」「邪魔しに来たんはたまたまやけど、出会ったからにはあんたを見逃すわけにはいかんな!東京ではあんたの仲間には随分面倒かけられたしな!」 にらみ合う二人。ドイラ・バはゆっくりと歩き、倒れるゥオーの前にしゃがみこんだ。「(レヴィか……ちっ!一番厄介な魔女に出会うとはね)」 リアダンは唇をかみしめる。「リアダン……か。確か奴は『凶鳴の魔女』と呼ばれてたような?」 リアダンの胸に下げられた小さな笛を見たスフィンクスがつぶやく。「管楽器を使った魔法に注意しなあかん奴や。あんな物騒な武器で全身をかためとるけど最大最強の武器はトランペット。今は隠しとるな」「思い出したトランペット……あれはヤベェ、吹かれたらこの辺一帯めちゃくちゃだぞ」 頷く冥珂はさりげなく杖の6のカードを発動させる。それを感じ取ったリアダンは冥珂へ攻撃を始めない。「(一枚一枚のカードが4節以上の大魔法級……更に保険で常時発動の魔法も自身にかけてる……流石ねレヴィ!隙の無さにイライラするわぁ!!)」 左腕のマシンガンを放つリアダン。大量の弾丸は冥珂の目の前で停止した。6本の光の杖が壁を作り受け止めている。弾丸は方向転換し今度はリアダン目掛け放たれる。「ちっ……」 返ってきた弾丸を羽毛を思わせる軽い動きで回避するリアダン。弾丸の軌道を読んでいたかのように全て見切っている。「(ここは出直すか……)」 リアダンは大きく飛び上がりリボルバーをUFOに向ける。「(UFOさえ壊してしまえばチャンスはまだあるわねぇ)」 赤黒い光の粒子がリボルバーに集まり銃口から槍の穂先を思わせる物体が形成される。「UFOのメイン動力炉は……そこか!」 リボルバーの引き金を絞り込むリアダン。流星めいた一撃がUFOに突き刺さり内部から巨大な30の棘を飛び出させUFOを破壊した。「何ちゅうことを!」「あっはっは……これで今日の所は退散させて貰うわ……テリー!」「ギャオオオオオオン!」 巨大犬の咆哮は爆発的な空気の振動を起こし空間をも波打たせ冥珂、スフィンクス、ドイラ・バ、ゥオーを吹き飛ばし穴だらけのUFOを傾けさせた。「もしかしてあのワン公がトランペットなんか……!?」「今の犬っころの一撃で俺様のボディがズタズタだぜ……」『ぬぅ……』『……』 既にリアダンの姿は無かった。「リアダンの奴ってあんな弾丸ばらまく魔女だっけか?楽器吹いて魔法発動して罠仕掛けたり周囲に影響を与えるタイプだと記憶してるんだけどな。あんな風に正面から戦闘仕掛けてくるとは」 スフィンクスは首をかしげて言った。「せやなぁバレットアーツ特化になっとったな。片手と両脚はサイバネに変わってた。それにあのリボルバー……そんじょそこらのマジックアイテムや無い」 冥珂の覚えている前のリアダンの姿は、伝統的な欧風スーツ外套パンツスタイル、丸眼鏡をかけトランペットを手に持ち、笛を首から下げホルスターにはオートマチック拳銃が収められていた。使い魔も犬ではなく子熊であった。「持っとったリボルバーから放たれたもんは魔『弾』なんて生易しいもんやないで」「弾もマジックアイテムの一部っぽいな。弓矢で一対みたいな感じか」「あんなもんを作れる奴なんて心当たりが無いわけやないけど……伝説のアーティファクト級の力を持つマジックアイテム……かぁ」「銃の形だからといってアレが銃のアーティファクトは限らねぇしな。」「せやねんな。騎馬戦車がバイクになったり、妖刀がグローブになってたりな……リアダンのアレから推測できるのは剣もしくは槍に関係するアーティファクトかな」「数が多すぎるな……検証は帰ってからにしようぜ」「せやな」 冥珂とスフィンクスが話していると、穴だらけのUFOからダ=ガがふらふらと出てきた。『なにが起こったノ?隕石くらいじゃびくともしない船をこんなにするとはネ、いやぁ危なかったよもう少しで串刺しだったヨ。それに今の衝撃は?』『すまないダ=ガ、敵を排除できなかった。ゥオーもこの状態だ船も……』 ドイラ・バはゆっくりと立ち上がって言った。『これはまた派手にやられたもんだ。幸い分子構成装置はまだ壊れてないから二人とも治るよ。船の修理はこの星の金属からワレワレの星のナノマテリアルに近いものを作ればいけるし大丈夫ダ。そうだねぇこの星の時間で100時間くらいはかかるかな』『そうか……他には特にないか?』 ドイラ・バはゥオーを抱え上げてUFOに入っていく。『食料が全部駄目になったかもしれないね。この星で調達するしかないネ……だけどまぁこの星はワレワレに合うものが豊富にあるから心配はしなくていいよ』 ダ=ガはゆっくりと踵を返しUFOへと入っていく。「ちょっとまった!」 冥珂が叫んだ。『どうしたのかね?』「なんか手伝わしてくれへん?あの攻撃してきた奴、アタシの敵でもあるねん。あいつにやられてアンタらが大変なんは見てられへんわ」『気にしなくていいヨ。だけどまぁ手伝ってくれるというのならこの船が見つからないようにしてくれるのと食料を持ってきてくれたら助かるかな。もちろん報酬は用意するヨ』 ダ=ガは触覚を思わせる器官を動かしながら言った。「まかせとき!食べ物のリクエストはある?」『ボクは……この星でいうハチミツを。ドイラ・バはタンパク質が豊富な物を。ゥオーにはこの星の海の生物を生でお願いできるかな?』「料理はせんでもいいの?」『贅沢は言ってられないヨ、とにかく栄養をつけないとネ』「そうなん?まぁ……勝手に味付けしてアンタらが食べれへんかったらあかんしな」『感謝するよメイカ。君がここに来て良かった』「困った時はお互い様やって。星が違ってもねぇ」『君は……そのような生き方で苦労はしないのか?』 ドイラ・バが問う。「好きでやってるとはいえ色々大変やけど……後で後悔すんの嫌やねん」『そうか。君ほどの強さがあれば好きなように生きれるだろう』「まぁねぇ弱ければ強者に潰されてしまうし……話変わるけどアンタ本気出せばあの魔女くらい蹴散らせたはずやなのになんであんな戦いにくそうにしてたん?」『私が光の巨人としての力を解放すればあの敵は倒せただろう。しかしその力はあくまで任務のためにある。失敗し死ぬことになれば次の戦士が対処する、私は私の勝手で光の巨人の力を使うことは許されないのだ。だから戦闘員のゥオーを同行させていた』「そうなんや……アンタにとって任務は命より大事なんやな」『そうだ。君には理解できないかもしれないが』「……譲れへんもんってのは誰でもあるし分かるよ」 冥珂は自分にもそういう所があると考える。魔法使いになりこれまで過ごしてきた人生を少し思い出した。『どうかしたのか?』「んーん、なんでもないよちょっと考え事してただけ。ほなまた明日な」 冥珂はフル装備を解かずにバイクに変形したスフィンクスにまたがった。木々の間をすり抜け山道に出た冥珂はアクセルをさらにひねり加速する。ライダースーツに金色のプロテクターを装備した冥珂の姿は周囲の人間には見えない。誰でもない誰かがバイクに乗って走っている程度の認識しかできず次の瞬間には忘れている。冥珂は未だに自身の存在を隠す魔術を解いていなかった。「リアダンの事は放っておけないが『あれ』の存在も気になるよな」「そやな……あの白衣のグールの調べた方がよさそうやな。けど……人手が欲しいなぁ」 冥珂の魔力は契約者から流れ込む為、無限に等しいとはいえ魔術を行使すれば体力を使い体への負担は避けられない。「お前がその気になれば藤邑と比べ物にならないほどの支配力でこの街をどうにかできるだろう?」「……せやねんけどこの街を陣地(魔女の森)化するつもりはないんよね」 魔女は陣地を作りそこを拠点とし暮らすのが一般的である。メリットとデメリットがあり冥珂は陣地を持たない主義であった。「アタシの影響でこの街の色んなもの消したくないねん……いや、藤邑の影響もほっとけへんし始末してかんとあかんねんけど」「強すぎる魔女ってのも面倒だな……いっそのこと例の白魔女に頼んでみるか?」「あかんあかん!これ以上あいつに借り作りたないし!!それに晴凛ちゃんに会わしたくない」「……あ~なるほどな。じゃあ晴凛にあの事を……?」「ずっと迷ってんねんけどな……でもあの子しかおらんよ」「だな、宝くじを当てるよりも確率低いもんな」続く
May 5, 2018
コメント(0)