全4件 (4件中 1-4件目)
1

木城二郎:彼の行く道とは白峰吹雪:他人との間に壁を作っている奥寺舞子:人間として楽しんでいるのかもしれないVAMPIREEYE 第八話「黒い男」二郎はできるだけ平静を保った。体育の授業は見学し、義手に慣れるまでは授業を携帯で録画した。学校側の許可は得ていた。友人の今井と西山は気を使いつつもできるだけ元気づけようとした。二郎の右腕がなくなったのは事故ということになっていた為追求はされなかった。吹雪と奥寺舞子の二人を除いてこの学校で真相を知る者は居ない。昼休み、二郎は教室からぼんやり中庭を眺めていた。パンは今井と西山が買いに行ってくれている。二郎は生徒たちが食堂や購買部に行くのを目で追っていた。「……あれは」黒服の男をまた発見した。周りの生徒は気がついていない様子だ。「白峰さん、ちょっと来てあれを見て…」山田と立元と同じ席で弁当を広げていた吹雪、二郎の声で窓の外を見る。「どうしたの?」「ここから見える一番左の教室の中に男がいるだろう?」「……男が見えるの?」吹雪には見えないらしい。「俺のことを見ているんだ。少し前に電車でも校舎でも見かけた」「わたしに見えなくて木城くんに見えるのだとしたらそれは…」吹雪の表情が険しくなる。「ドッペルゲンガーかもしれない。もしくは木城くん自身が作り出した幻影…」「ドッペルゲンガーってあの本人に成り代わるって奴!?」「そう、でもそれは闇の住人でもなんでもなく本人が作り出した生霊。知らず知らずのうちに溜め込んだ感情が何かの弾みで形になって現れるの。そして入れ替わる。入れ替わった人間は全くの別人格になるわ」「え…」二郎の額に汗がにじむ。「もう一つの幻影だとすれば…それは昔から伝えられてる妖精の類。実際に存在するものもいるけど大抵は本人が生み出した幻影ね」「妖精…かぁ。でもあの顔どことなく見たことがある感じなんだよな」「……ドッペルゲンガーだとしたら自分を強く持って。自分は誰だ?と思ってはいけない今の自分を変えて別人になりたいとか思っちゃダメよ」吹雪は強くそう言った。吹雪の強い視線に二郎は照れくさくなり目をそらした。「……」「それよりも…」「ん?」「それよりも木城くん、この明命館には土蜘蛛の他にも奴らが潜んでいるわ。かすかに魔力を感じる。この前まで全く解らなかったけど最近になって気がついたの」二人が話していると後ろから近づいてくる者がいた。気配を感じた吹雪が振り返る。「何?奥寺さん」「そんなに睨みつけないでよ、やりあう気なんてないから。……魔力の話よね?白峰さんの言うとおり化物はいるわ。魔力をおもらしするなんてはしたない」「……」「授業終わったら部活の時間に陸上部の様子でも見に行ったほうがいいんじゃない?」「奥寺…」二郎は奥寺舞子を見据える。「多感な年齢だし制御できてないのかもね。、それじゃね木城君白峰さん」席に戻りかけて奥寺舞子は振り返った。「ねぇ白峰さん、とっとと『飲んで』探せばすぐなのにしないのね。ああ…そうすると外見が変わっちゃうか。ふふふふ」「わたしの執行人としての実力が足りないだけ。力に頼らなくても見つけるわ」「未熟…確かにね。戦闘はともかくね」笑みを浮かべる奥寺舞子、二郎は額には冷や汗が浮かぶ。「奥寺…お前どういうつもりなんだよ…」「教えない」「…そうかよ」奥寺舞子は笑みを浮かべて自分の席に戻っていく。そのままクラスの友人と昼食を始めた。「……」「白峰さん、奥寺の言うとおり陸上部を調べるのかい?」「ええ、念の為に」「奥寺は退治しないの?」「いずれするわ」「陸上部に化物を見つけたら退治するの?」「ほとんどの場合はそう。だけど人間に害を及ぼすものでなければ教会に連れて行く」「じゃあ白峰さんもそうやって…」「ちがうわ」首を振る吹雪、一瞬寂しい表情を浮かべて席に戻っていった。「(余計なこと言っちゃったな…それにしても奥寺の奴なんなんだ?あんな騒ぎを起こした後急におとなしくなりやがって。親父がいうには教会は奥寺とつながっている人間や化物を探るために泳がせてると言ってるけど人が二人も死んだんだぞ…)」再び窓の外を見ると黒い男が校舎裏に続く通路の前に立っていた。何かを訴えたげな目が気になった二郎は教室を出て男の立ってた場所に行く。「あれ?どこに行った?…そこか」校舎裏にある古い祠の前に男は立っていた。そして祠の前の地面を指差している。「そこに何かあるのか?」うなづく男。二郎は義手の硬さを活かして地面を掘っていく。30cm程掘ったところで金属の感触があった。「箱?」慎重に掘り出す二郎、腕一本分の長さの全く錆びていない箱が出てきた。不思議なことに蓋が全く見当たらない。最初から開けることを想定されてない作りかのようだ。「なんだこりゃ…んん?よく見ると箱に模様が刻まれてるな…」黒い男に目をやると箱を抱えた格好で両端を手のひらで押さえて回す動作をする。二郎は男の動作を真似して箱の両端の面を手のひらで押さえて回すようにさする。「ん!?」箱に溝が現れた。次はその溝をなぞれと男は動作で示す。二郎はその通りに箱をなぞる、すると箱は二つに分かれ中から黒い金属の腕が出てきた。「これは鎧の腕の部分!?いや、義手か?」頷く黒い男、二郎はその黒い腕を手に取る。『頼む…』黒い腕に触れた瞬間、二郎の頭の中に声が聞こえてきた。「え?何だ?」『頼む…どうかあの人を守ってやってくれ…』「この声…お前なのか?」二郎が男を見ると頷いた。『私の肉体はもはや存在しない…それを託すことしたできない』「それ?この義手の事か」『頼んだぞ…白峰家の未来を…』「白峰家!?どういうことだよ!おいっ!」『それを装着すれば解る…………これでようやく眠りにつける…』黒い男は満足な笑みを浮かべて消えていった。呆然と立ち尽くす二郎。自分の義手を外し恐る恐る男の黒い義手を装着する。「!?」黒い義手はぴったりと同化したかのように二郎にはまった。指を動かしてみる。そのなめらかさに驚いた。まるで生身のようにいや、生身以上に器用に指が動く。二郎が15年共にした右腕よりも黒い義手の方が二郎の意思通りに動いた。「これは…」サイバネ技術を学んでいる二郎からすればありえない事だった。『生身を超える』それは二郎が目指しているサイバネ技術の到達点でもあった。その研究とは義手に人口知能を埋め込み装着者の脳と連動、反応速度のタイムラグを無くすというものであった。今二郎が装着している義手はどういう構造かは解らないが生身以上に思い通りに動いている。動きの練習をする必要が無い、思ったとおりに動くのだ。二郎の失った部分は肘から先、そしてその部分には今黒い義手が付けられている。肘から先は二郎の体のその部分よりも自在に動く事になった。「うおおおおおっ!」二郎の頭の中に激流の如く情報が流れ込んできた。義手に関する情報が一気に流れ込んで脳に記憶されていく。「これは…こんなことまでできるのか!」この義手は戦闘用であり。対人というよりは対化物であり。V-エナジーというものを発生させ二郎の身体能力も一時的に上げることができる。ただし使いすぎると衰弱死する。化物の魔力妖気に反応し、索敵も可能である。黒い義手と銀の箱はセットである。銀の箱はV-エナジーに反応し思い通りの形に変形させることができる。「箱…か」二郎は銀の箱を手にすると頭で杖を思い描いた。すると箱は変形し杖の形に変わった。次に二郎は杖を帯状に変えベルトとして腰に巻く。「なんだかよく解らないけど…この義手から伝わってくる。白峰さんを守りたい、助けたいって…」二郎の表情が変わった。腕を失い、兄が行方不明となり輝きを失っていた目は光を取り戻した。「これなら…白峰さんに協力できる。俺は無力で半吸血鬼の彼女にしてあげられることなんて何もないと思ってた。これならまた兄貴と出会った時になんとか出来そうな気がする」教室に戻った二郎、表情が変わったことに気がついた今井と西山は驚いていた。二郎は心配かけたなと言い今までのように振舞った。吹雪はちらりとだけ二郎を見た。―放課後二郎と吹雪は第二グランドに立っていた。吹雪は太刀を入れた刀カバンを持っている。明命館学園はグランドが三つ有る。第一グランドはごく普通の土が敷かれている。ラグビー部やサッカー部などが利用している。体育館があるのもここである。第二グランドは本格的な陸上トラックのあるグランドで陸上競技に使われている。明命館は陸上の部活に力を入れている。第三グランドには野球場、テニスコート、その横には室内プールと武道場がある。京都で一番大きなグランドを持つ高等学校でスポーツ目的で入学するものも多いのだ。実際ここからプロになっていく者も多い。「白峰さん…俺がみつけるよ。例のライカンスローブを」「え?木城くんが?」不思議そうに見つめる吹雪。「この腕が反応するんだ。それになんとなくだけどそれっぽい雰囲気もね」「??どうしたの木城くん、朝とは別人みたい。もしかしてドッペルゲンガーに…それにその腕は?」「いや、そうじゃないよ。黒い男のせいで少し変わったかもしれないけど俺は俺だよ。この腕はその黒い男から託されたんだ…これすごいんだよ」「よくわからないけど木城くんが冗談を言ってるようには聞こえない」「まぁ…少しづつ話すとするよ。今は奴を見つける事に集中しよう」二郎は右手の義手を陸上部の人間に向けていく。やがて一人の男子生徒の前で手をおろした。短髪で背の高いやせ型、黄色の派手な練習着を着ている。「アイツだね、速水恭一。隣のクラスC組の奴さ。中学が一緒だったから覚えてるよ」「彼はどんな人なの?」「んー…自信家で軽い奴だね。あと彼女がよく入れ替わってた」「そう」そう言うと吹雪は速水恭一に近づいていく。ストレッチをしていた速水恭一が気づいた。「へぇ…中々のレベルじゃん。顔もスタイルも…」続く
Jan 17, 2013
コメント(0)

オルガ:格闘だけではなく、近接武器の戦闘もそこそこできるらしい。FalloutNewVegas 第11話「ボディガード」ドライバー・ネフィーを含むレイダーはロロの種によって植物の肥料になってしまった。略奪殺人を繰り返すこいつらが砂漠に緑を与えるようになるんだから死んで初めて役に立ったという訳か。あたしとロロはドライバー・ネフィーのアジトを漁る。ものすごい悪臭、フリーサイドも大概なんだけどこいつらの臭さは異常だね!ロロは案外平気そう。臭いのを我慢すればそこそこのお宝が手に入った。銃にエナジー兵器、アーマーに様々な部品などゴロゴロ。一番の収穫は核分裂バッテリー!これでエミリーに渡す分は揃った。ロロはNCR兵の死体からも弾丸を取っていた。あたしたちは日が暮れる前になんとかフリーサイドに帰ることができた。「ここがベガスですか~」「んーまぁそうだね。遠くから見えてた明るい場所はストリップ地区と言ってちょっと南にいったところのゲートの向こうだよ」「ベガス初めてですぅ」完全に日は落ちてないけどもうストリップ地区のネオンはガンガンに光ってた。正直あんな電気があるならフリーサイドにももうちょっと電気分けて欲しいとあたしは思う。Mr.ハウスはやり手かもしれないけど結局はストリップ地区のことしか考えていないのかもしれない。フリーサイドはたくさん人が住んでるのに照明くらいしか電気がない。大抵の家はオイルランタンや薪や炭で生活している。アポカリプスだってオンボロの発電機を修理してなんとか使っている。NCRが時々配給をしているけどキングスと揉めたとかで今はあんまり姿を見かけない。最近は流れてフリーサイドに住み着く者も増えてきて治安も悪くなっている。キングスもピリピリしていてるのが良くわかる。あたしたちは大量の荷物を持ってオールドモルモンフォートに到着した。「ただいまジュリー!」「お邪魔しま~す」「お帰りなさいオルガ、そちらはお友達?」モヒカンのジュリーは相変わらず表情を変えないで出迎えてくれた。モヒカンで無表情だからジュリーは怖い変人だってよく誤解される。でもそれは大間違い、誰よりも常識人で感情も豊かだ。ただ表情にあまり出ないだけ。「ウエストサイドで知り合ったんだー、名前はロロ。植物学者なんだって」「よろしくです~」「よろしく、ゆっくりしていってね」ロロと一緒に倉庫に荷物を置いてあたしのベッドが置いてあるテントに向かう。アポカリプスのメンバーと相部屋のテント。同居人のDr.ルリアは滅多に帰ってこない。アポカリプスの管理している家の改修に忙しいらしい。「あ、そうだ。早速エミリーに核分裂バッテリーとコンダクター持っていこう。ロロは適当に過ごしてていいよ」「は~い」完全に夜になる前にエミリーのところに持っていこう。あたしはフリーサイドにあるエミリーの家に向かう。相変わらずタレットが光っていた。あたしの顔は登録されてるから撃ってこない。「エミリー!持ってきたよー!」「あ、今開けるわね」ロックが解除される。中に入ると足の踏み場もないほど物が散乱していた。核分裂バッテリーとコンダクターもこの中にあるんじゃないかな?と思った。「あ、気をつけてね。どこに何があるか一応覚えてるから」「そ、そうなんだ…エミリー、核分裂バッテリーとコンダクター頼まれてた数揃ったよ」「早い!さすがオルガね、運び屋としてもやっていけるんじゃない?」「そう?そっちの仕事も始めようかな…でもあれってどこで募集してるんだっけ?」「フリーサイドに簡易の受付あったからそこで聞いてみたら?たしかフリーサイド、ノバック、プリム、グッドスプリングスに荷物送れるのよね。運び屋に直接頼んだら基本的にどこでも持って行ってくれるみたい」「詳しいねエミリー。あたしは使ったことないから全然知らなかったよ…プリムとか行ったことないよ」「そうなの?まぁ私も一回行っただけね。そういやMr.ニューベガスのラジオで聞いたんだけど、グッドスプリングスとプリムで何か色々あったみたい。運び屋がグッドスプリングスを襲ってきた脱獄囚を追い払ったとか、プリムに保安官を誕生させて町に平和をもたらしたとか」「へぇ~…運び屋って危険そうだしやっぱり腕が立たなきゃダメなんだろうね」「Mr.ニューベガスは運び屋に注目してるって」「ふーん…フリーサイドにも来るかなぁ」運び屋。なんとなく存在は知ってるけど今まで注目はしていなかった。エミリーの話を聞いて少し興味がわいてきた。この殺伐としたモハビで人助けをして回ってるとは…一体どんな人物なんだろう。「……エミリー」奥で声がした。前に言っていたエミリーの友人だろうか?「はーい、オルガがバッテリーとコンダクター持ってきてくれたから直ぐに作業にかかるわね!………あ、オルガこれ報酬よ」そう言ってエミリーは物がいっぱい積まれた机の引き出しを開けて綺麗なメガネケースを取り出した。中にはべっ甲のメガネが入っていた。「これオルガの視力にあったメガネよ。防弾ガラスで作ったからちょっとやそっとでは割れないわ」「ありがとうエミリー!さすがメガネ仲間!!」あたしは早速新しいメガネを装着した。なんという視界の綺麗さ!これが視力の良い世界!!見えすぎて困っちゃうねこれはウヘヘ。エミリーと別れてオールドモルモンフォートに戻る。すっかり暗くなっていた。テントの外の焚き火の前でアルケイド先生とロロが話しているのが見えた。「おかえりなさい~」「オルガか、お前の連れてきた友人は凄いな。研究が一気に進みそうだ。ブロックフラワーとザンダールートのようにタマサボテンも組み合わせで素晴らしい薬ができることが解ったんだ。タマサボテンの果肉と、ローズ・ローザの持ってきた植物のエキスに光るキノコ。これで毒物に対する抵抗を高める薬ができるんだ、走っているネズミの肉を食べる前にこれを飲めば大丈夫なんじゃないか?問題はこの植物のエキスをどこで手に入れるかなんだが…それはかなり危険を伴うらしい。俺としては…」「長い、話長いよ先生!」「ゴホン…で、エミリーのところに行ってきたんだったな?どうだった?」咳払いをするアルケイド先生、こうしてみるとイケてる医者なのに!それはともかくあたしはエミリーに貰ったメガネのことを自慢した。「お前にぴったりの報酬だな。ドレスやハイヒールなんかよりよっぽど役に立ちそうだ」「すごいよねエミリーこんなメガネ作れるなんて!そういや先生はエミリーの家に行ったことある?」「ああ、前に仕事を手伝ったことがあったな。とても整頓されてると言い難い有様だった、彼女の友人もその場にいたが部屋の散らかりを気にしてた様子はなかったな」「へぇ…その友人さんも似たような性格なのかな?姿は見てないけど声は聞いたよ」「そうなのか。エミリーの友人は…背は高くない、長い黒髪をサイドで束ねていてコンバットスーツを着ていたな。研究者というよりは戦闘屋といった雰囲気だったな」「ふーん…」「名前は…なんだったか。まぁ次に行った時に会えるんじゃないか?気になるのか?」「だって核分裂バッテリーとコンダクター大量に頼んだのその友人さんなんだもの」次に行った時に挨拶しよう。さぁお腹もすいたし何か食べよう!アルケイド先生はカップに入ったスープをパンにつけて食べている。ロロは…しゃがみこんで地面を弄っている。「ロロ、何してるの?ご飯食べにいかない?」「ロロはここに何しに来たんでしょう?忘れてしまいました~…」「え…誰か探してるって言ってなかった?」「そうでした~!ありがとうございます~それじゃあごはん行きましょう」大丈夫なんだろうか?…人探しとかこの子には全然向いてない気がする。何かに没頭してる方がいいんだろうなと思った。あたしはロロと厨房に行ってインゲンマメのさや、トウモロコシ、ビール、モールラットの肉を使ってシチューを作った。と言ってもあたしはロロに言われた通りに材料切ってただけだけど。ビールを使うって言ったときはちょっとびっくりした。アル中の患者がいるからアルコールは消毒用に隠してある分しかない。ロロのカバンの中にビールがあることを知られたら大変だ。モールラットは結構臭くて調理が難しい。下手に生で食べたりするとお腹の中で暴れるから注意が必要。でも調理しだいで美味しく食べれる。ロロは料理が上手だった、特に野菜の組み合わせとかは流石植物学者だね!「いい匂いがするな!何作ってるんだ?」「俺たちにも分けてくれよ」「美味しそう~」モルモンフォートの人たちが集まってきた。「どうぞ~」ロロはシチューを配っていく。アポカリプスのみんなと早くも打ち解けたみたい。みんな個性が強いからすぐに馴染むだろうね。食事のあとロロはアポカリプスの色んな人に話しかけていた。あたしは日記をつけながら創作小説のネタをねって過ごす。明日はどんな仕事が待ち受けてるかな?―次の日ジュリーに起こされた。ザ・キングがモルモンフォートに来ているらしい。新メガネを装着してテントを出るとザ・キングは犬を連れていた。後ろには部下二人。アルケイド先生が地面に座り込んでいる、あの様子では突き飛ばされた。「ザ・キング!もうやめて、暴力は振るわないで!」ジュリーが叫ぶ。あたしはジュリーの前に出てアルケイド先生を起こす。「俺とした事が…済まなかったな。レックスの事となるとつい熱くなってしまった。出直すとしよう。ジュリー、この件とは別に相談したいことがあるんだ。腕の立つ奴を一人借りて構わないか?」ザ・キングはジュリーとあたしを見て言った。「レックスの事についてはまた今度ね。…相談したい事?それならオルガを連れて行ったらどう?」「ふむ、その娘か。いい目をしている」「仕事?いいよ」あたしは40秒で支度をしてザ・キングについて行く。フリーサイドのゲートを抜け南フリーサイドの一角にザ・キングスの居る『キングのモノマネ学校』と呼ばれる建物がある。今まで入ったことない、これが初だ。中は雑然としているけどみんな髪型と服装がキマっている、汚い格好のメンバーはいない。そして女も居ない。……と、言うことは男同士の恋愛もあるかもしれない!うへへ。続く
Jan 8, 2013
コメント(0)

木城二郎:右腕を失う白峰吹雪:普通の人間なら死んでいた奥寺舞子:何を企んでいるか不明VAMPIRE-EYE第七話「ヴァンピーラ」二郎は生死の境をさまよった。この二日間で化物の存在を知りクラスメイトの正体が化物、そして兄の裏切り、右手の損失。二郎は一週間眠り続けた。一週間後、二郎は義手を付けることなった。感覚は鈍く痛みや温度を感じることは無い。サイバネ部である二郎にとって義手の手入れは慣れたものであったがしばらくは幻肢痛に悩まされる事になるだろうと医師に言われた。「どうしてこんな事になったんだよ…どうしてだよ…これから俺はどうすれば…」ぼんやりと病院の窓の外を見つめる二郎。この前までの当たり前の日常はもう二度と訪れない。二郎は事件が起きるまでの事を思い出し泣いた。見舞いには毎日従姉妹の沙夜が来ていた。「二郎くん…今日も何も食べてないね。点滴だけじゃ…叔父さんも心配してるよ」「…ああ」「ヨーグルトくらいなら食べれる?それともリンゴがいい?」「沙夜…変なメールとか出回ってない?」二郎は窓の外を見たまま小さな声で言った。「んー…一時期出回ってたけどね。なんか警察?からお札見たいな画像のメールが皆に回ってからぱったり止んだよ。あ、そうそう、白峰さんと今井さん、西山さんが何度か来てたよ。それと…クラスメイトだって言う奥寺さんが家に訪ねてきてたよ。病院教えたけど結局来なかったね」「……そうか(奥寺は白峰さんにまだ退治されてないのか…?)」体を起こす二郎、ないはずの右手の痛みに顔を歪ませる。「なぁ、親父呼んできてくれない?二人だけで話がしたいんだ」「うん」沙夜はヨーグルトを置いて紫蓮を呼びに行く。しばらくすると浴衣を来た紫蓮が入ってきた。「二郎、腕は痛むか?」「時々ね、親父は傷の方どう?」「もう大丈夫だ明日退院だそうだ」「なぁ親父…兄貴はどうなっちまったんだ?」「蓮也は…吸血鬼になってしまったんだよ。詳しいことは吹雪に聞くといい」「白峰さんに?」どうして?と思ったが二郎は思い当たるフシがあった。「今日来るように言っておこう」「うん…親父、土蜘蛛の方はどうなったんだ?」「今だ監視中だ。中々隙を見せない…まぁあの日以来大人しくしてるようだから被害はもう出てないがな。闇の住人側の人間が協力しているせいで中々手が出せない状態だ」「協力している人間…」「ああ、化物どもと協力して美味い汁を吸ってる連中だよ。人間側の大物と呼ばれる連中も繋がってる。直接は何もしてないだけにこちらとしても手を出しにくい。あの土蜘蛛…奥寺舞子ってのはどうも芸能関係者と繋がっているようだ。見てみろ」紫蓮は芸能雑誌を二郎に渡す。折り目の付けられていたページには『マイコ』の文字と小さな写真が写っていた。まだメジャーでは無いが注目のアイドルグループ『ヴァルキリー』のメンバーとして紹介されていた。「奥寺がアイドル…?」「どうやらそのようだ。調査によるとこいつは土日に芸能活動をしているようだ。これは俺の憶測だが…奴はTVやメディアに出ることで多くの人間を魅了して自分の下僕や餌を大量確保する気なんだろうな。メールによる攻撃はその為の試しなんだろう。教会がどう動くか、周囲の人間にどう影響を与えるか。奴は相当手ごわいぞ」「教会はどうするつもりなんだ親父?」「奴を滅するだけなら方法はないわけじゃない。だが繋がっている連中も引っ張り出さなくては解決はしないだろう。教会も芸能界に人脈があるそちらで探ることになるだろう」紫蓮は自分の病室に戻っていった。二郎はしばらく雑誌を眺めていた。夕食前に吹雪が見舞いに来た。「目を覚ましたのね木城くん」安心したという顔をしている。二郎は思わずなくなった腕を布団の中に隠した。「腕、痛む?」「時々ね…白峰さん学校はどう?慣れた?」「ええ、なんとか仲良くやっていけるグループを見つけたわ」吹雪は携帯の画像を見せる。クラスメイト二人と一緒に写っていた。「山田さんと立元さん。それで部活は合気道部にしたの、居合術も教えてるし太刀を持って通学しても不思議じゃないから」「……でもそれ真剣なんだよね?」「大丈夫、刀身に模造刀の刃をつけてるから切れない。いざという時は外せる仕掛けにしている」「そっか…俺はもう剣の道は諦めたよ。サイバネ技術者としてならまだいけるかもね」二郎はなくなった右手を見せた。「親父が用意してくれた義手だから動作とか使い心地は問題ないけど…」義手を取り出して吹雪に見せる。「切断された部分が痛むから無茶な動きは当分できない。正直、改造サイバネ者があんな風に気軽に生身の部分を捨てたってのは理解できない。こんなに辛いなんて…」「…良くなって学校に来るのを待ってるわ。はいこれ、試験の範囲」「ああ…そういや来週から試験だったね。赤点さえ取らなきゃ今回はいいか」二郎は左手で差し出されたプリントを眺めている。少しの沈黙の後、二郎は気になっていた事を聞くため勇気を出して口を開いた。「白峰さんてさ…吸血鬼なの?」「……半分はそうよ」「じゃあどうして教会に入ってるの?」「半分人間だから」「そうなんだ……じゃあ奴ら側になっていたかもしれない?そう考えたことは?」「それはないわ。わたしは自分が人間だと思っている。教会にも闇の住人はいるわ」沈黙する二人、先に口を開いたのは二郎だった。「あのさ…兄貴は元には戻れないの?行方は?白峰さんは完全な人間になれない?」「木城くんのお兄さんは…戻れる可能性はほんのわずかだけどある。だけどわたしは無理。生まれついてのヴァンパイアハーフ。ヴァンピーラよ」「そうか良かった…それだけでも救われた気分だよ」「とても確率は低いけど。それと行方は全力で追っているのだけどまだ手がかりも無しよ」「そうなんだ………ねぇ、ところでヴァンピーラって何?」二郎は聞いたこともない言葉だった。「ヴァンパイアハーフの男性の事をヴァンピール、女性のことをヴァンピーラと呼ぶの」「そうなんだ…ハーフって事はご両親のどちらかが…」「その質問には答えられないわ」それまで無表情に近い吹雪であったが、両親のことを聞かれて眉を吊り上げた。「わたしの家族構成は父、母、姉、わたし、妹よ。それだけ、木城くんにはこれだけしか教えられない」「そう…ゴメン…」「…話は変わるけど土蜘蛛は大人しくしているわ。そして隙を見せない。常に一般人と共に行動して向こうから仕掛けても来ない。わたしとしても学校でおとなしいのは助かるけど。むしろ問題は他の者ね」「え?」その言葉に二郎は反応した。「明命館にまだ居るの?」「ええ、ライカンスローブ(獣人)…まだ闇の住人側かどうかわからないけれど気配は感じる。ライカンスローブ特有の殺気と言うのかしらね。教会としてみれば誰なのかどういう生活をしているのか把握しておく必要があるから」「白峰さんはどうして教会に入ったんだい?」二郎の質問に吹雪は少し間を置いてから答える「………闇の住人が許せないからよ」そう言うと立ち上がってカバンを手にする。「それじゃ木城くん。明日は西山くんと今井くんが来るそうよ」「ああ、ありがとうね」二郎は吹雪が出て行ったあと考え事をしていた。『闇の住人が許せないからよ』その言葉が気になっていた。それと兄・蓮也と戦った時に見せた表情。「闇の住人が許せないか…ヴァンピーラ…吸血鬼…」二郎は痛みに耐えながら義手を装着して指を動かしてみる。傷口自体はもう完全に塞がっている為、検査をして異常がなければ退院できる。「明日の検査で何もなければ明後日退院かな…兄貴は元に戻れる可能性があると解っただけでも少し安心したよ」―翌々日一年B組の教室の真ん中一番後ろの机の上に座っている女生徒、名前は奥寺舞子。彼女は5人のグループの中心に居た。黒田アイ、中嶋花音の姿は無い。使徒と化した彼女らは吹雪に切り捨てられ交通事故で死亡したことになっていた。5人のグループの人間は使徒には変えられていなかった。吹雪が登校してきたのを見た奥寺は声をかけた。「おはよう白峰さん」「…おはよう奥寺さん」「ねぇ白峰さん、気づいてるでしょうけど…」奥寺は近づいて小声で言う。「ライカンスローブ探してるんでしょ?…私は誰か知ってるわ」「…そう、わたしは自分で探すから」「木城君かわいそうに右腕失ったんですって?…あなたがついていたのにね」「……」睨みつける吹雪。「ねぇ、化物同士仲良くしましょうよ。この前のことは水に流すわよ」笑みを浮かべる奥寺に対し表情を強ばらせる吹雪。「わたしは人間を襲わない、貴女はそうじゃない。だから仲良くできない」「ふーん…でも人間同士で殺したりしてるじゃない。毎日毎日ニュースで見るわ。化物同士じゃそんな事ほとんどしないのにね」「そうであっても罪人に裁きは下されている。貴女も下されるべき」小声でぼそぼそ話していると奥寺のグループの人間が近づいてきた。「舞子、何話してるの?」「木城君の事よ。ずっと休んでるから気になって」「えー!?舞子、木城君のこと気になってたの?マジで!?」「そういうのじゃないけど白峰さん木城君と知り合いだし聞いてただけよ。じゃあね白峰さん」「…ええ」吹雪はカバンを置いて仲のいい山田と立元の話している席に行く。「おはよう山田さん、立元さん」「おはよう白峰さん」「おっはよー!ねぇ、奥寺に何か言われたの?あの子たち感じ悪いし…」メガネをかけた山田絵里、ショートカットの立元尚子が挨拶した。立元の質問に首を振る吹雪。「ううん、木城くんの事を聞かれただけ。わたしは木城くんのお父さんと知り合いだから…」「そっか、奥寺のやつ木城君に興味あるとか?」「え…そうなの白峰さん?」「どうかな、解らないけど…」「それより今日部活終わったら武道具店に寄ってかない?刀油切れそうで…」「いいねー、あたしも新しい下緒(鞘についている紐)見たいし。白峰さんは大丈夫?」「ええ、急な用事ができない限り大丈夫」話し込む三人、話題はTVのタレントから学校の噂話、新しい化粧品の話と移り変わっていく。始業のベルまであと五分というところで二郎が登校してきた。続く
Jan 4, 2013
コメント(0)

木城二郎:サイバネ部所属。運動神経は並み。白峰吹雪:ある条件で髪と目の色が変わる。運動神経は抜群。VAMPIRE-EYE第六話「木城蓮也」「白峰さん、マスドバーガーであれだけの騒ぎがあったのに店の外は静かだったよね」「これも後始末人のおかげよ。彼らがいなければ世間はとっくに混乱してるわ」「そうなんだ」「彼らは戦闘に参加しないけれど情報操作や後片付けその他の面倒を引き受けてくれるから、わたしや紫蓮さん執行人は戦闘に集中できるの」「もし…一般人の目の前で奴らに誰かが殺されたら?」「マスコミには公表させないし、遺族には悪いけど事故の記憶を催眠で植え付けて対処する。もし目撃者が動画か何かを撮っていてインターネットに上げても捏造説をでっち上げ、嘘の証拠をあげて風化させる」「そこまでするんだ」「そうよ。で、一番厄介なのはさっきの土蜘蛛のように人間になりきってる者。下手にこちらからは手を出せないし放っておくと被害は拡大していく。インターネットが普及する前の時代は暗殺で済ませることもあった。今はそれもままならない」「人間社会が発展したことで奴らを始末しにくくなったと…」「ええ、都心部では監視カメラも多い。派手なことは中々できないわ」電動クロスバイクで20分ほど走り、14時すぎに木城家に到着した。軽いけがだったが吹雪と紫蓮に手当を勧められその後自室に入った。吹雪は居間に入り紫蓮と土蜘蛛や教会の事ついて話を始めた。ウトウトとしていた二郎はいつの間にか寝入ってしまった。時刻は19時すぎ。庭で物音がした、何かが割れる音だ。吹雪と二郎は庭に駆け込んだ。そこには真剣を手にした兄・蓮也と物置の横に倒れている父・紫蓮の姿があった。「親父!兄貴!!」「来るな…二郎…」紫蓮の胸からは血が流れていた。「兄貴!何があったんだよ!何してんだよ!!」兄・蓮也の肩を掴む二郎、振り向いた蓮也の顔を見て二郎は血の気が引いた。「アアアアアアア…」完全に正気を失っていた。目は濁り、不気味な笑みを浮かべている。「あ、兄貴…まさか親父を斬ったんじゃ」「…二郎、いいぞーこの力は…」血が滴る刀を舐める蓮也、みるみるうちに髪が銀色になっていく目が赤くなる犬歯が伸びる。マスドバーガーで吹雪が小瓶を口にした時と同じ変化が起きていた。「木城くん!離れて!!」吹雪が飛び出す。太刀を抜いて蓮也の前に立つ。「あんたか、白峰のお嬢さん。しかし自分で体験してみて解ったよ、この力は最高だな」「……蓮也さん、何故その姿に?いったい誰が」「兄貴!どうしちまったんだよ!!教会に入るんじゃなかったのかよっ!」刀を振り回す蓮也、あまりの高速に鉢が飛んでいるかのような風切り音が鳴る。「なったばかりでこの力!馴染めば一体どれほどのものになるというのか!」蓮也の体からは陽炎のようなものが上がっていた。「兄貴!!」両肩を掴む二郎、蓮也の目には二郎は映っていない、吹雪を見つめている。「離せよ二郎、今の俺の力ならお前の腕くらい簡単にねじり切れるんだぜ?」「どうしちまったんだよ!あんなに優しくていつもニコニコしてた兄貴はどこに行ってしまったんだよ!」その言葉を聞いて蓮也は笑い出す。「ハハハハハハッ!優しいだと?ニコニコしてただと?そんなもの人間の世界でうまくやっていくための仮面だ!本当の俺はな二郎、強さに憧れ気に食わない奴はブチのめしてやりたいと常に考えていたんだよ。親父の強さに憧れてた。そして世の中のゴミども、サイバネ改造のクソ野郎や暴力団、犯罪組織を思うがままめちゃくちゃにしてやりたいと思ってたんだ!そしてつい先ほどこの力が手に入った!!」「兄貴…」「もう遠慮することはない、思う存分ゴミ糞共を斬り刻んでやる!!邪魔をするなら親父も二郎も斬り捨てる!」二郎を突き飛ばす蓮也、勢いよく物置に叩きつけられる。蓮也は吹雪の方を向き刀を下段に構える。「そこを退いてもらおうか?…と言っても無理なんだろう?」「ええ、あなたを通すわけには行かない」吹雪が立ちふさがった。太刀を右上段に構えている。「力を開放しなくていいのか?」「余計な心配よ」「ならば行くぞ!」飛び込みながら突きを放つ蓮也、後ろに飛んで避ける吹雪。左手を狙って立ちを振り下ろす。蓮也は左手を刀から離してそれを躱す。蓮也はそのまま右手に持った刀を引いて吹雪の足を狙う、それを半身で躱す吹雪。お互い刀を衝突させず斬撃と回避の応酬を繰り広げる。相手を己の腕力でねじ伏せる自信がない場合、受けをしくじって指や腕を失うリスクがある場合、真剣を真剣で受けるのは避けるべきだと言うことはお互い知っていた。受けを主体とする流派もあるがそれはあくまで対人を想定とされてる為この場合は当てはまらない。「軽い!体が軽い!!どこまで刀を速く触れるのか!」蓮也は切り返しの速さ、体全体を使っての剣を振るう。火の神流の動きで吹雪を攻撃している。対する吹雪は足さばき、体重移動、攻防一体の動きで蓮也を相手にする。「火の神流…疾風連撃!」高速の二連撃が吹雪を襲う、僅かに腕をかすめた。「!?」かすめた箇所が燃え上がる。傷が焼かれた。「この…力は!」「よーく知ってるだろう?白峰の次女さんよ!」一瞬の隙が出来たのを蓮也は見逃さなかった。「火の神流…烈風連撃!」右袈裟、左袈裟、真っ向、胴抜きの四連続を一気に放つ大技が吹雪を襲った。「うぁ…」最初の三撃はなんとか回避できたが最後の胴抜きは受けてしまった。吹雪の脇腹から炎が上がる。そのまま膝をついて地面に伏す。「クククク…この力! さて俺は行かせてもらう…」刀を鞘に納める蓮也、その姿を見て二郎が立ち上がる、父・紫蓮を立ち上がらせる。「兄貴…」「蓮也…」「二人共、家族ということで殺さないでおく。だが次にあったとき邪魔をするなら容赦はしない」「兄貴いいいい!」二郎は紫蓮の仕込み傘を持って突進する。「火の神流、疾風連撃!」「甘いな」抜き打ちで迎え撃つ蓮也、二郎の右腕が宙に飛ぶ。「うあああああああああっ…」「これで懲りたか?すぐに血を止めれば死にはしない。だが何故だ二郎、この俺に勝てるとは思ってなかったろ?」「うあああああああ…はぁ…はぁ…このまま黙って…行かせられるハズがないだろう!」「ふふふふ…お前のそういうところ嫌いじゃなかった、じゃあな」踵を返す蓮也、二郎の腕を拾い、血を舐めて刀を鞘に納める。「蓮也…俺は育て方を間違ったのか…」紫蓮が血の滲んだ胸を押さえて言う。「間違っちゃいないさ。だが親父は理想過ぎた、超えるには高すぎる壁だった、今度は不意打ちではなく全力でやり合いたいな」去っていく蓮也、庭には脇腹を切られ地面に伏す吹雪、片手を失った二郎、胸を刺された紫蓮が残された。紫蓮と二郎は教会の経営する病院に運ばれ、吹雪は自力で立ち上がり応急手当をして帰っていった。続く
Jan 1, 2013
コメント(0)
全4件 (4件中 1-4件目)
1