LUCIAN BAN QUARTET / RUSH 「Rush」は、ルシアン・バン&エレヴェイションによる3作目のアルバムであり、バンにとって同レーベルからの12枚目のリリースとなります。 サックス奏者のエイブラハム・バートン、ベーシストのジョン・エベール、ドラマーのエリック・マクファーソンを擁するこのカルテットは、ダウンビート誌の2016年批評家投票で「ベスト・アルバム・オブ・ザ・イヤー」に選出された「Songs from Afar」に続く作品として、約20年にわたる進化の軌跡をここに示しています。 本作「Rush」では、バンのオリジナル楽曲がアンサンブル独自の音楽的言語をより鮮明に際立たせており、叙情的な内省と現代ジャズの持つ切迫感が見事なバランスで共存しています。 アブドゥーラ・イブラヒム、アンドリュー・ヒル、ラリー・ウィリス、ビリー・ストレイホーンといった先人たちへ捧げられた極めて個人的な楽曲の数々は、単なるトリビュートにとどまらず、世代を超えた対話とも呼ぶべきものです。 それらはカルテットの卓越したアンサンブル・ケミストリーによって形作られた作品世界の中に、シームレスに織り込まれています。 アルバムの最後を飾るのは、特別ゲストのガヴリル・タルムレをフィーチャーした、トランシルヴァニアの古い民謡の印象的なアレンジ・バージョンであり、バンの音楽の旅路を美しく締めくくっています。バンの類稀な作曲の才能を礎とし、現代屈指の個性的なアンサンブルによって具現化された『Rush』は、極めて個人的でありながらも、聴く者を強く惹きつける芸術的ステートメントとなっています。
LUCIAN BAN(p) ABRAHAM BURTON(ts) JOHN HÉBERT(b)
GAVRIL TARMURE(vo)
1. Dark Blue 2. For Abdullah Ibrahim 3. Serenade for Andrew 4. For Andrew Hill 5. Cristina’s 6. Hope 7. Rush 8. Elevation 9. For Larry Willis 10. Congestion Tax