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2004/01/08
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カテゴリ: カテゴリ未分類
抗がん剤に限らず、世界の良薬が日本で未承認のものは多いようです。
日本の製薬業界を保護するために見えない障壁があるのではと感ぐりたくなりますね。
患者、医療機関、官僚(厚生行政)、政治家(族議員)などが、それぞれの立場で30兆を超える医療費を浪費しているのだと思います。
21世紀は『自分の健康は自分で責任を持つ』時代だと思います。
何事も予防に勝る治療なしです。


米国で使われている抗がん剤のうち、3割は日本では未承認のために一般の診療で使えないことが、京大探索医療センターの調べで分かった。薬の効果を調べる臨床試験や国の承認審査の体制が不十分なことなどが背景とみられ、改善が急務になりそうだ。

同センターの福島雅典教授らは、米国で広く使われている医学書「カレント・メディカル」最新版の2003年版に記載されている薬剤について調査。101種類の抗がん剤のうち、32種類が日本では未承認だった。がんに伴う痛みや精神面での治療に使う薬も、68種類のうち27種類が承認されていなかった。
国内未承認の抗がん剤のうちには、大腸がん治療薬のオキザリプラチン、多発性骨髄腫(しゅ)のサリドマイド、白血病のゲムツズマブなど米国では有効性が認められ標準治療薬として使われている新薬も少なくない。
福島教授は「世界の標準治療が、承認審査の遅れなど行政の怠慢によって受けられず、患者は重大な不利益を被っている」と話す。



[抗がん剤] がん細胞は増殖が盛んなことに目をつけた代謝拮抗(きっこう)剤や抗生物質などに加え、最近はがん細胞特有の遺伝子に着目した「分子標的薬」も開発されている。一般に、おう吐や脱毛、白血球の減少などの副作用も強い。日本での年間販売額は約1500億円。

◆進まぬ抗がん剤承認
「世界標準」の抗がん剤が、日本では未承認のために一般の診療で使えない。やむを得ず個人輸入し、重い費用負担に苦しむ患者も少なくない。承認済みの薬でも、がんの種類によっては保険がきかない抗がん剤も多い。

◆患者 二重苦、個人輸入なら治療費月100万も 
「私のために、こんな負担をかけて申し訳ない」。東京都のA子さん(35)は、母(70)の言葉を聞く度に、やるせなくなる。
母は4年前に大腸がんが見つかり、肝臓への転移と手術を繰り返した。抗がん剤治療で持ちこたえていたが、効果も薄れてきた。
「日本ではまだ承認されていませんが、欧米で有効と認められている薬があります」。医師の言葉に、最後の望みをかけて昨年10月、未承認のオキザリプラチンという抗がん剤を個人輸入して使うことを決断した。欧州では8年前、米国で一昨年認可された薬だ。
未承認薬は保険がきかないうえ、保険診療と保険外の「混合診療」が禁止されているため、薬代だけでなく入院費などすべてが自費になる。治療費は月100万円を超える。
「もう蓄えがない」と治療を中断した患者仲間もいる。「金の切れ目が命の切れ目の状態」とA子さん。抗がん剤の早期承認を求める患者団体「癌(がん)と共に生きる会」会長の佐藤均さんは「世界には新薬がたくさんあるのに、日本人は使えない。それさえ知らずに亡くなる患者も多い」と憤る。
患者がインターネットなどで海外の情報を得られるようになり、未承認薬の個人輸入は急増している。輸入代行業者も増え、ある業者は「全国の医師1000人を顧客に持つ。昨年は取扱額が4倍に増えた」と話す。

◆治験、審査 スタッフ不足で長期化

欧米の医療機関には、臨床試験を専門に行う医師や、患者への説明などを行う治験コーディネーターと呼ばれるスタッフが数多くいるが、日本には少ない。国内では臨床試験が進まないため、新薬開発を海外で行う製薬企業もある。国は治験コーディネーター育成などに取り組んでいる。一方、承認審査に携わる政府の審査官は、米国の2600人に対し、日本は176人と少なく、承認に時間がかかる要因になっている。

厚生省(当時)は1997年、従来は中央薬事審議会(同)が行っていた審査を専門に行う医薬品医療機器審査センターを設置。その結果、日本製薬工業協会の調査では、薬の承認審査に要した時間は、97年の40か月から、2002年には21か月に短縮された。それでも米国の15か月より長い。
今年4月には、審査業務を一本化した「医薬品医療機器総合機構」が発足。職員も2005年度には370人に増員される予定だ。

◆保険きかぬ適応外使用も問題に
「海外では標準的な抗がん剤治療なのに、保険で診療報酬を請求しても『適応外使用』という理由で、審査ではねられる」


薬は、胃がんや乳がんなど、がんの種類ごとに認可される。承認後に海外の研究などで別の部位のがんへの有効性が認められても、「適応拡大」認可を取らなくてはならない。適応外の薬の費用は、医療機関側の持ち出しになる場合も少なくない。
適応拡大には、改めて臨床試験を行う必要があったが、費用と時間がかかるため、国は1999年、有効性が確立された薬では、臨床試験なしに適応拡大を認める通知を出した。だが、申請があったのはこれまで4件だけ。「企業にすれば、副作用や有効性を調べる市販後調査など、かえって負担がかかる」(がん専門医)事情もある。

検討会は、早急に適応拡大が必要な薬をリストアップし、企業側に申請を促す。申請後は4か月でスピード承認される。

[薬の個人輸入] 日本で未承認の薬でも、販売ではなく、個人での使用や研究目的に限り輸入できる。抗がん剤などの注射薬では、使用する医師が厚生労働省から証明書の交付を受けることが必要。税関手続きの代行業者も増えている。

2004年1月7日 読売新聞





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最終更新日  2004/01/23 12:17:18 PM
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