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祐二を入院当初から、担当してくれていた介護士さんがまもなく退職するという。私の手を離れての6年間本当によくしてくれた。音楽好きな祐二のために自らのCDをもってきて枕もとで聞かせてくれていた。祐二にとって病院のお母さんなのだ。祐二も彼女の声に足音に敏感に反応して顔を見せてくれるのを心待ちしてはしゃいで待っていた。彼女の退職に合わせたかのように、祐二は我が家に帰る段取りをしている。私が顔を見せると、馬鹿笑いが止まらない。喜んでいてくれているんだなあと思うと、顔も首も背中も撫でまわしてしまう。うれしそうに少年のようないい笑顔を見せてくれた。今年は43歳になるんだけどね。今日は目も口もあけたまま固まってしまうときがなかった。さよならの時も静かにうなづいて、手を出して握手をするしぐさを見せた。今日は母さんのいる間、穏やかな顔だったね。チョコレートを口に入れたら、どうやら飲み込んだよう。でも気管切開の穴から、色のついた痰が出てきた。まずかったかな。何で、食べることもしゃべることもこの口はできないんだろうねえ。
2014.03.26
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息子を自宅介護に、と決めてからずいぶんと日にちがかかってしまった。私の突然の入院が、計画の進行を遅らせてしまった。市の障害福祉課の方との打ち合わせやら、病院との話し合い、そして自宅に迎えるための準備やらと、すべて遅れてしまったが、ようやく自宅改造の方向が決まりかけている。住みながらの増改築のため、荷物の移動に頭を悩ましている。あまりにも使われていないものが多すぎる。捨てることの不得意な私が、一世一代の荷物整理にどんな結果をだすのか。ものを整理するという行為が、脳を活性化させるらしい。何かで読んだ記憶がある。今の私にはその脳の活性化が必要なことなので、楽しみながらやろうと今日まず机や本の移動と整理に取り掛かった。捨てられないなあ。
2014.03.12
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