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小森健太朗講談社文庫☆☆☆☆☆ 結構面白かった!。欧米では歴史定番ネタなんだが。 前半は、イエスのエルサレム入場の前日、エジプト人で隊商の通訳である「私」は、エルサレム中で話題のイエスに興味を持ち、知り合いの開放的なユダヤ人青年ゼベダイの協力を得て、ユダヤ人にイエスについてインタビューする。 ここには、インタビューを受けた人の数だけのイエス像が描写される。言行が矛盾するイエス、ということか。インタビューを終えると、彼は、イエスが過ぎ越しの祭りを祝うためにエルサレムに来るのとすれ違いにエルサレムを旅立つ。 後半はそのほぼ半年後に戻ってくる。彼はエルサレム中で、イエスが復活した、と騒がれているのを聞いて驚き、その状況を調査し始める。 以下、ストーリーに触れています。未読の方はご注意くださいm(__)m まあ、この作品通りの状態にあったのなら、確かに、イエスは死亡する前に十字架から下ろされただろう。そして、手当てを受けられただろう。が。。。。十字架から下ろされて、閉じ込められていた洞窟は死体置き場兼トイレで、恐ろしく衛生状態が悪い。全身鞭打たれ、手と足に釘を打たれ、わき腹を刺され、さらに毒入り葡萄酒すら飲まされていたかもしれない人間が、いくら健康な成人男子だとて、生きていられるだろうか?。助け出されたとしても、その後、手当ての甲斐なく死んだような気がするなぁ。結果一緒ぢゃん(ーー;)。 このテのイエスの受難に纏わるストーリーというのは、欧米の伝奇ものの定番中の定番。私が偶然読んだものでも「砕かれた双子座」(ロバート・ラドラム)'The Vampire's Vow'、「クムラン」(エリエット・アベカシス)にそのあたりのネタがある。また、昨今のベストセラー「ダビンチ・コード」もこのテのネタらしいし。 27日が今年の復活祭だったので、職場近くの本屋で平積みされていたせいもあって読んでみた。やはり場面によっては、「マタイ受難曲」が脳内BGM(勝手にアタマの中で鳴り始めるのだ^^;)になった(^^♪。 著者が参考にした作品は「イエスのミステリー」というらしい。結構面白そうな内容だ。また、昨今、イエスがエッセネ派(ユダヤ教の一派)と深い繋がりがあった、っていうのはもう定説なのかな?。こんなこと、学校じゃならわないけど。 この著者、他にもなかなか興味深い歴史・伝奇(?)ミステリ、主に密室物を書いているようだ。機会があったら読んでみよう。
March 30, 2005
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内田康夫光文社文庫☆☆☆◎ う~ん、前に読んだ「隠岐殺人事件」の方が面白かった。 短いせいもあるが、呆気ない。これはテレビの原作向き。何となく犯人もすぐ見当がついてしまうし…。が、ウチダセンセイと浅見のやりとりが面白い。この作品で浅見は非常に気の毒な目に遭うのだが、このネタ、このシリーズの何かを読んだときに恨みがましく書いてあったなぁ(笑)。 私も数年前に熊野古道に行った。中辺路や龍神温泉には行かず、代わりに熊野本宮に行き、湯の峰温泉にも本宮に行く途中にJRバスで通った。 この作品に出てくる補陀落渡海のあったお寺には行った。私が行ったときも実際に補陀落渡海に用いた船の復元があった。ただ、この近所で覚えているのって、お寺に行くまでの普通のお宅にレッドテールキャットという大型ナマズがいたことだったりする(^_^;)。 この作品ではあまりこの補陀落渡海のあった補陀落山寺の名前が出てこない。情けないことに私も検索して名前を調べてしまった(^_^;)。 そういえば、この旅行の時、安珍清姫の道成寺に寄ろうかとも思ったのだが、結局、海南市の海南高校に行ったんだっけ…若かったなあ。。。
March 22, 2005
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高橋克彦角川文庫☆☆☆☆☆ 物凄く久しぶりに続編を読んだ。 幼い少女、月岡怜にはある事故をきっかけに蘇った、江戸時代の天才人形師(といってもかなりなグロ系^^;)泉目吉が棲んでいる。その目吉が昔取った杵柄と、人生経験から謎めいた事件を解決する。が、何せ身体は幼い女の子なので、探偵役は叔父の結城恒一郎。この関係、少し名探偵コナンに似てるか?。 前作を数年前に読んだので、もう、登場人物の設定はほとんど覚えていなかったものの、やっぱりネタは面白い。 今回は凄惨な猟奇殺人の描写から始まる。容疑者は二転三転。しかも、この設定だからこそまぁなんとかイケた解決ともいえなくもない。正統的なロジックで解決していくミステリがお好みの方にとっては好悪が別れそうな気がする。 とはいえ、ちょっと続編が読みたいかも。。
March 19, 2005
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内田康夫角川文庫☆☆☆☆☆ 浅見光彦シリーズ。隠岐にはずっと行ってみたくて、それで読んでみた。このシリーズは実を言うとミステリとして読むより、現地の描写(つまりは旅情)が好きでよく読んでいる。ついでにいうと、TVだと浅見光彦も結構好きなのだが、小説で読むとなんだか好みじゃない。 が、この作品に限っては、旅情もよかったが、設定がかなり好み。死んだはずの人間だの、戦時中の極秘作戦だの、後鳥羽院と定家のかかわりだの、気骨のある学者先生だの…。謎解きとしても面白いとは思うが、あれ、ココはどうなったの?という所があるんだな(^_^;)。ま、いいんだけど。 あとがきで著者がプロットを立てずにストーリーを書いていく、と告白(=言い訳?)しておられたが、確かに読んでみると、そんな感じがしないでもないが、それはそれで、作者の作為が透けて見えるよりはいい。が、最後の最後で「やられたっ!」というのはないだろうな。おそらく、その創作法と対極なのがレジナルド・ヒルだろう。彼の場合、読者には分かる仕掛けが施されていて、それが毎回の楽しみでもある。 私の場合、謎解きよりもまずネタや設定に興味を覚えるか、登場人物に惹かれるかどうかなので、どちらでも楽しめればそれでいい。 浅見のシリーズは観光ガイドを読むよりアプローチの仕方が好みなので、いってみたい場所や好きな場所を舞台にした作品があったら、また読んでいこうと思う。
March 18, 2005
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夢枕獏 挿画南伸坊中央公論社 C☆NOVELS 新書判並製(スピン有)☆☆☆☆☆ 面白かった。 この著者のもう1つの清明の小説も漫画とで読んだことがあるのだが、南伸坊氏の挿画とも相まって、全く違う作品になっていた。著者本人も書いているが、これだけ違う清明を一人の作家が書くって、確かに節操ないかも(苦笑) 明治頃の講談で語られていた安倍清明の話を著者がエンターテイメントに仕立てた作品。なので、著者独自のストーリー展開もあって、いちいちそれを断りつつ、山田風太郎氏の忍法帖にも似た雰囲気になっていて面白い。設定や時代考証にツッコミを入れつつ、これはこれで…と断っていたり、著者の近況が織り込まれるのもそれはそれで楽しい。 それにしても…歌舞伎見に行ったり、トルコから3時間かけて仕事のファックス送ったり…、旅先でも仕事していて…何となく担当編集者に同情してしまった。仕事をきっちり片付けてから遊びに行けばいいのにね(爆)。
March 14, 2005
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池田良孝NOMA総研(株式会社日本経営協会総合研究所) 四六並製☆☆☆◎ 活字中毒なもので、書店に入ると出てこれない。「書店」に興味を覚え衝動買いしたが、随分長い間積読だった本。しかし、この本、ビジネス書のカテゴリーにはいるらしい。この版元の本は初めてだ。 活字中毒者とか書痴とかbookwormとか言われる連中は大抵知っているようなことが書いてある(苦笑)。が、ヴィレッジバンガードは初めて知った。今度探してみよ。また、結局大型書店とネット書店が有利で、小さな書店はもうこれからはかなり際立った個性がないと生き残るのは難しいと言っているような内容。 確かに、中規模以上の書店は生き残っているが、小さな書店はどんどん閉店している。私の勤務地市ヶ谷駅近辺も結局カフェエクセルシオールと一緒の中規模書店以外は皆閉店してしまった。前は三軒あったのだが。まぁ、どれも品揃えはイマイチなんだが。 また、自宅近くのジャスコ店内の書店もどんどん品揃えが悪くなって寂しい限り。開店直後はそれなりに面白そうな文芸書があったのだが、最近は棚も減らされスペースばかりが目立ち、置いてある本も文庫と雑誌ばかり。でも、買い物途中の息抜きに寄る人も多そうだし、なくなると不便なのだった。とはいえ、私もあまりもう書店では本を買わなくなった。ネット書店が圧倒的に多い。書店で探すのは大型書店で、ネット書店で取り寄せに時間がかかりそうな本か、すぐ読みたい軽い本だけだ。 でもやはり、書店がなくなっていくのはさびしいけど…私自身があまり書店にいかなくなったからなぁ…。
March 10, 2005
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