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ガリレオの苦悩東野圭吾文藝春秋 四六判上製☆☆☆☆☆○今回、明らかにネタバレ箇所があります。そこは文字色を背景色と同色にしていますが、他にもネタバレを仄めかしているかもしれません。あしからず。 短編集。「落下る(おちる)」「操縦る(あやつる)」「密室る(とじる)」「指標す(しめす)」「攪乱す(みだす)」の5編。どうでもいいけど、ここまで当て字にしなくてもいいんじゃないかなぁ…。 この作品集から内海薫刑事が登場している。ガリレオ先生にも「端整」とかいう形容がついていて、これは明らかにテレビの影響。だから、草薙もあの人がイメージになってるのかな…。実は、再放送を観ていて読みたくなり購入してしまった。 この作品は前の短編集と同様、科学技術を使ったトリックが多い。同じ作者を立て続けに読んで「流星の絆」(これはガリレオシリーズじゃないけど)「容疑者Xの献身」がかなーりメロドラマ度が高くて正直少々食傷したのだが、こちらの短編集で口直しができた。私のような読者へのサービスなのか、内海刑事が出ているのに、結構ガリレオ先生と草薙が舌戦してるのも楽しかった。これからもシリーズが続くなら、3人で漫才してくれないものだろうか。勿論この作品集にもメロドラマな話は掲載されている。だが、今回は正直泣いてしまった。そして、「容疑者Xの献身」のストーリーがこの中に少し陰を落としている。とはいえ、この作品でも帝都大学の関係者が犯人になる。だとしたら、帝都大学の理学部(?)だけで、何人の殺人犯出してるんだ、って週刊誌がネタにするんじゃないのかなぁ… そのうち、「聖女の救済」も買いに行くことになりそうだ…。
October 31, 2008
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レアメタルの科学山口英一監修 レアメタルの地球の研究会編著日刊工業新聞社 A5判並製☆☆☆☆☆ 以前にもレアメタル関連の本(「図解入門よくわかる最新レアメタルの基本と仕組み」秀和システム刊)を読んだが、再びレアメタル関連の本。 前に読んだ方「図解~」の方がここの感想にも書いているが、かなり技術的な内容が多く教科書のようだったのに比べ、こちらは説明が多くまた「レアメタルと健康」といって、過剰な摂取は毒に繋がる、というか某柔道が特技の国家元首が暗殺に使ったタリウムもレアメタルに入る、という人体との関わりに一章が割いてあり、私はこの章が一番面白く感じた。それだけでなく、社会とレアメタルの関係の方に多くページが費やされている印象を受けた。というか、「図解~」の技術的なページを減らせば同じくらいの内容かも…。 レアメタルの技術的・科学史的な面も含め社会との関わり、健康との関わりも総合的にコンパクトに読みたいならこちらの本の方がいいと思う。逆に複雑な精製過程に興味があれば、「図解~」の方だろう。
October 24, 2008
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書物狩人(ル・シャスール)赤城毅講談社ノベルス☆☆☆☆☆◎ こちらは↓に感想を書いた「書物迷宮」の前作に当たる。ちなみに、「書物狩人」と「書物迷宮」とどちらを先に読んでも問題はないと思われる。こちらでも各国情報機関などとの駆け引きが面白い。また、この「書物狩人」の唐変木ぶりが実に見事な描写で表されていて、思わず笑ってしまった。また、この本で語られると、本当にこんな書物を巡る「都市伝説」があるのか、と思ってしまう。この作品中でも有名な世界史上の事件が語られたりしているし、キリスト教の古い写本というのも、このテの小説のネタによくなっている。だが、やはり「都市伝説」というべきだろう、こういう話のバリエーションを楽しむのは大好きだ。 この小説もシリーズ化されているようだ。次作が楽しみである。
October 20, 2008
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妖奇切断譜貫井徳郎講談社文庫☆☆☆☆☆◎*ネタバレしそうなところは文字色を背景色と同色にしてありますが、それ以外の箇所でも分かってしまうところがあるかもしれません。 ↓に書いた「鬼流殺生祭」の次作。その年の夏が舞台かな? 今度は錦絵に姿を描かれた小町娘たちが手足を切断された死体で寂れた稲荷神社発見される、という連続殺人事件。 ここで、探偵役朱芳がヘボン先生の弟子だった、という設定が生きてくる。が、この作品冒頭からグロい描写がこれでもか、と出てくる。特に中間部のある箇所は、絶対に食事中に読みたくない。また、最初の部分からかなりそれらしく元凶が作者により描写されているのだが、私はその描写の意味に気付いていながら、全く結末に思い至らなかった。シリーズ二作目ということで、前作ではゲスト出演していた有名人の子供時代はなかったが、前作では名前だけだった脇役のキャラクターが立ってきたのが楽しい。 グロいのはグロいが、謎解き過程は説得力もあり面白かった。にしても、おそらく出てこないだろうが、何人かのその後が気になる。また、朱芳の病状もどうなったのか気になる。同時に、講談社ノベルスの中の超分厚いシリーズの第二作目とか私は観たことないがそれなりに有名らしい洋画を思い出すと同時に、あんなんのキャリアになった身でハードな外科手術を受けたら、本人は勿論、施術者も危険なんじゃないだろうか…とふとおもったしまった。ウィキ先生に訊いてみよう。 初版はノベルスで1999年。次作出ないかな~。
October 20, 2008
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鬼流殺生祭貫井徳郎講談社文庫☆☆☆☆☆◎*ネタバレになる場所は文字色を背景色と同色にしてあります。 書店で見かけるにつけ、この著者の作品のでは、この本が一番気になっていた。それなのに、何度裏表紙の案内を読んでもタイトルが覚えられず次に行ったときに入手あるいは借りられなかったものだが、ようやくタイトルと著者が覚えられて図書館で借りられた。 明「詞」7年の東京。元公家で父親は警察を管轄する内務省の大物である九条惟親はフランスへの留学から戻ったばかりの友人で肥前出身の武知正純から彼の一族で宗家の大刀自、霧生カツの密葬への参加を頼まれる。一族のみで行われる排他性の高い行事に参加した彼への風当たりは当然強いが、その直後、今度は正純がもうすぐ結婚するはずの許婚がいるのに惨殺され、九条は物知りな若隠居、朱芳(すおう)に相談する。 ざっとこんなところからストーリーは始まる。だが、勘のいい人なら正純を殺した犯人と、この霧生家の密葬に潜む秘密にはすぐ気付くと思う。つか、私ですら分かった。だが、朱芳はその背後に潜むモノまで暴き立てる。それが何とも空恐ろしくなるようなモノだ。 ストーリーも楽しめたが、私が気に入ったのは登場人物。チョイ役で夏目某、岡倉某という子供が登場しているのが楽しい。また、朱芳の九条に対するへそ曲がりな態度も気に入った。そして、薩摩弁の警部も実直でいい人だ。この警部のお陰で九条の薩摩人に対する偏見めいたものが少し薄れている。 タイトルに相応しく少々グロテスクな部分もある小説だが、行き過ぎではないし、明詞となってはいるし、私もこの時代の風俗に詳しいわけではないが、明治初期の時代の描写もいいと思う。次作も拾い読みしたところ薩摩弁の警部も出てくるようだし、あとはチョイ役のゲスト(?)も誰が出てくるのかとても楽しみにしている。 にしても、ここ数日のこのブログへのアクセス数は何なんだろう?変な所にここのアドレスが晒されたりしてるんじゃないよなぁ…。
October 19, 2008
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海堂尊新潮社 四六上製☆☆☆☆☆ こちらの重要人物の一人は「ひかりの剣」でジェネラル・ルージュの好敵手だった帝華大学の清川吾郎、どーも描写からすると軽薄っぽくはあるがイケメンっぽく(というにはちょっと董が立ってる?)もある産婦人科医だ。この作品を通して最近よく騒がれているお産と少子化の問題が取り扱われる。また、このタイトルだがジーンは遺伝子、というのは知っていたが、何でワルツなんだ?と思っていたら、DNA配列の塩基三種類一組でアミノ酸を一つ規定するため、らしい…。だったらメヌエットやサラバンドでもいいじゃん、というのはこのさい措いとこう。 例によって例の如く難しいところは頭を素通りしたのだが、主人公の産婦人科医曽根崎理恵は禁断の領域に手を染めようとし、それを阻止しようとしつつ、結局片棒担ぎになるのが清川だ。だが、この作品を通じて出産と育児を取り巻く様々な問題が描かれる。たった一人で10万人都市の産科を支えてきた医師が一万に一つあるかないかという珍しい症例で患者を死なしてしまい、重い罪に問われる。私も知らなかったのだが、出産は病気ではないため保険が利かない。ましてや不妊治療をや。さらに代理母…。人間、アタマがよくなっても面倒なことが増えたような気がするな。 さらに作中では、出産を巡って様々な人間模様が描かれ、私も思わず泣いたエピソードもあった。エンタテイメント小説として充分楽しめる内容を備えているが、同時に社会に出産と少子化の問題提起を果たしているといっていい小説。そして、この「曽根崎」という苗字も決して偶然あてがわれた苗字ではない。そして、作中理恵の同期として一台詞引用されている「真弓」も「ナイチンゲールの沈黙」に出てきている。他にもいるかもしれないが、ちょっと気付かなかった。 今後もこの世界の小説の続きが展開されそうなので楽しみだ。
October 18, 2008
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書物迷宮赤城毅講談社ノベルス☆☆☆☆☆◎ 凝ったカバーイラストに釣られて購入。稀書の中でも表に出れば、一国にすら大打撃を与えかねない本を依頼人のために探し出すことを生業とするプロフェッショナル「書物狩人」。一人の書物狩人が本を探す過程でめぐり合った事件を短編集の形式の小説にしている。私はまだ未読だが前作がある。この本には短編が4作収録されており、全て現代世界史の暗部を扱った内容だ。 世界をまたにかける書物狩人の中でも特に凄腕と言われる、銀髪のル・シャスール。作中仄めかされるのは、30代前半の東洋人でその言動から日本人ではないかと推測されること。が、銀髪がトレードマークとはいえ、染めてしまえば、顔立ちは記憶に残らないほど特徴がない。つか、銀髪に印象の全てが持っていかれるのだ。そんな男が軍や情報機関、時には家出娘や大富豪の未亡人と職務上のかかわりを持ちながら、様々な危険な稀書を発掘していく。そして、その功績により、秘密の書庫にも出入り自由だという伝説まで持っている。この本を読んでいると一匹狼という印象を受けるル・シャスールが用意周到でそれでいて勧善懲悪な展開なので読んでいて爽快感がある。 まだシリーズは続くらしいし、今後が楽しみだ。どうでもいいことだが、ライトノベル風の挿絵はいらないかも。特徴に残らないはずの男の顔がハンサムすぎるよ、この本の挿絵だと。
October 17, 2008
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10月17日一日のアクセス数が729人、18日が始まってまだ20分なのに、アクセス数70人……。このアクセス数は一体全体何なんだろうか???いつもは10人余りでも多いくらいなのに。
October 17, 2008
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聖玻璃の山夢枕獏小学館文庫☆☆☆☆☆ 著者が撮り貯めたチベットやネパールの写真に般若心経の原文、書き下し文、オリジナル戯曲化文を掲載。 写真も高山独特の雰囲気がよく出ていてとても好き。生き生きとしたというより生臭いと言いたくなるような仏像、マニ車を回す人々、五体投地する巡礼者(?)。印刷もとても鮮明に出ている。紙がいいんじゃないだろうか?そんなことより、多分オリジナルの写真が本当に綺麗に撮れているのだと思う。写真展にしてもいいくらいだ。 よくお葬式などで唱えるようにと渡される般若心経。岩波文庫にも所収されているし、最もポピュラーなお経なのだが、ただ唱えるだけだが、実はこれがダイジェスト版。これを小本と呼び、その前後にいくらか付けたしがあるのが大本というそうだ。また、よく「舎利子~」という言葉が出てくるが、これは「シャーリプトラよ~」という呼びかけ。実は私はこの本を書店で手に取った時、「戯曲」の章を見つけ思わず膝を打った。これをお芝居のようにすれば、もう少しとっつきやすくなるのかなぁ?と思ったのだ。確かにこの本を読んでみて、写真と文が一緒でとっつきやすいとは感じた。でも文意(つまりは思想)が難しいのは同じことだった…。が、このお経が戯曲形式だったのでは?と唱えたのは慧眼だと思う。キリスト教にだって、文字の読めない衆生のためにあれだけ宗教曲や宗教劇が作られたのだし、ステンドグラスだって、文字の読めない人のために聖書の世界などを現したものだ。イスラム教はともかく、仏教に同じようなコンセプトのものがあったっていい。実際、この戯曲は登場人物も面白いし、そのまま上演しても面白いものになりそうだ。上演されたら、観に行くかも。 お葬式で唱えるもの、とか心霊番組好きの私にとっては、霊能者が唱えるもの、とかいう異イメージしかなかったのだが、難しいのは難しいにしろ、この本でほんの少しだけ、般若心経に親しみを感じたというか、身近に感じることができるようになった。
October 16, 2008
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ひかりの剣海堂尊文藝春秋 四六上製☆☆☆☆◎ 「チームバチスタの栄光」のシリーズの著者の青春小説。バチスタシリーズの「ジェネラル・ルージュ」と私は未読なのだが、「ジーンワルツ」に出てくる登場人物が医大対抗剣道大会でライバル同士だったという設定の小説。高階院長やぐっちー先生、ガンガントンネル魔人も出てくる。高階院長もうすでに狸で、剣を取っては阿修羅なのだ。ま、この作品と並行した時間を扱っている「ブラック・ペアン」では小天狗とか呼ばれてたが。 剣道は試合を見たことすらないので、(本当は過去を振り返ると、ここにこんなこと書けないのだが)用語や試合の場面はスピード感のみが伝わってくるだけで、細かいことは殆んど分からなかった。 「チームバチスタの栄光」はちょうどテレビドラマ化されたが、私はシリーズ次作の方が読みたいかも。また、「ジーンワルツ」も面白そうなので読んでみよう。
October 15, 2008
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平安妖異伝平岩弓枝新潮社文庫☆☆☆☆☆◎ 若き日の藤原道長(といっても正妻二人でそれぞれに子供がいるけど…)と父親を楽所の楽頭に持つ、神がかった楽人(いや伶人)秦真比呂が繰り広げる平安冒険絵巻。短編集だが、どの作品にも当時の宮廷音楽雅楽や催馬楽、また渤海楽というものや楽器が出てくる。また、真比呂の楽器に対する愛着にはとても親近感を覚えたと同時に、五弦の琵琶が作中に出てくるのだが、どーも、「五弦」繋がりでこれにも親近感を覚えてしまった。しかし、五弦の琵琶は通常の四絃とは奏法が違うのかな?他にも仔犬が出てきたりもするのだが、この仔犬が出てきた時も小技が利いた演出だと思う。 読んでいるだけで雅楽の音色が聞こえてきそうな作品。また、音楽と平安京の妖異退治だけでなく、日本史に名前の登場する、中宮定子、藤原道隆、伊周、彰子などが登場する。ちなみに彰子はまだ赤ちゃん。 この著者は江戸の時代劇のイメージが強くて敬遠していたのだが、これはよかった。雅楽に詳しい人なら、もっとたのしめる作品だと思う。この本はかなりお気に入りの一冊になりそうだ。
October 14, 2008
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知っておきたい「酒」の世界史宮崎正勝角川文庫☆☆☆☆ 酒の古代からの文化史概観といった内容だろうか。ワインやウィスキーの歴史、遠い昔の原始的な酒の醸造の初め、錬金術と蒸留の関係などなど…。酒席の薀蓄やトリビアにはいいかもしれない。本の中にも書いてあるが、バーの酒棚に並ぶ一つ一つの酒に長い歴史・興味深い来歴が潜んでいるということだ。また、ルイ・パストゥールは狂犬病などのワクチンの発明した人、と思っていたが、同時にワインや牛乳などに用いる低温殺菌法を発明した人でもあったそうで、英語ではそれをパストゥリぜーションというそうだ。(というか、今、これを書くためにちょっとウィキペディアで確認したが、他にも色々な発明している人だったんだ…パストゥール) 私は原始的な蜂蜜酒やヤシ酒がちょっと飲んでみたくなった。また、洋酒は原料や流通、製造過程の様々な面で世界史の流れとも密接に関係しているということ、また、日本酒は、鎖国がよかったのか何なのか、ヨーロッパでは18世紀後半にパストゥールによって発明された低温殺菌法が日本では既に室町時代というから、その三百年くらい前に行われていたという。 自分が愛飲している酒がどんな歴史を背負っているのか読んでみるのも面白いだろう。
October 13, 2008
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蛇にピアス金原ひとみ集英社文庫☆☆☆ まあ、ピアス好きだし、自分でもちょっと舌ピアス開けてみようか、などと思ったこともあるので読んでみた。が…舌ピアスの描写ウソばっかじゃないかなぁ?自分も実際に詳しい人の話聞いたことがないから断言できないが、作中にあるようにピアッサー(というかピアスガン)であんな開け方して、あんな拡張したら、喋れないし、物を食べるときにも物凄く飲み込みにくいわ、沁みるわ、でタイヘンなことになるんじゃないだろうか…。この著者、ピアスがじんじんしてるときに酒飲むとどうなるか分かってんのかな? 耳の軟骨に開けたその日にtomate一本飲んで、その後で懲りて一週間禁酒したんだぞ、私は。大体、舌ピアスって一時的にしろ、物凄く腫れあがって、喋れない、もの食べられないってなる人も多いらしいし。ちゃんと(この作中にあるような開け方でなく)開ければ、ちょっと喋り難い、程度で済むのかもしれないが。結局諦めたけど、自分は開けようと思ってた時は腫れあがって物が食べられなくなるの覚悟してたぞ。大体、ボディピアスって体調をモロ反映することもあるから、あんな状態で舌にしろ拡張するって自殺行為だよ。 また、刺青の描写も谷崎潤一郎の「刺青」の方が凄かったと思う。 アラフォーのオバさんが読んでいるせいか、何だかイマイチ。確かに19歳じゃなきゃ書けない、というより評価されない小説じゃないだろうか。一時間くらいで読んじゃったしな。作品に何を求めるかの違いだが、ダカラナニ?と言いたくなってしまった。これ、選考委員がピアスのことな~んも知らないでカワイイオニャノコが書いたちょっとスゴそうな小説ってだけで受賞させたんじゃないのかねぇ。ピアスにしろ刺青にしろ、もっときっちり描写した方が完成度は高くなるだろう。万人受けはしないだろうけど。
October 9, 2008
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柳広司講談社文庫☆☆☆☆☆ オカルト雑誌に寄稿するフリーライターの片瀬修平は、鹿児島で聖フランシスコ・ザビエルの首(のミイラ?)が見つかったという多分に眉唾くさいネタの取材のため、カメラマンとともに、鹿児島に飛ぶ。そこで、その首に見つめられたような気がした彼は、いつしか、「生きている」ザビエルの傍におり、そしてそこで人が死ぬ…という事態に見舞われる。というところから話は始まる。作品は4章からなり、章ごとに修平の時間はほんの数日からひと月程度だが、進み、逆にザビエルは年単位で若返っている。連作短編集ともいえる。実際はザビエルの体験と謎解きに修平自身の体験が重なっていく。また、オカルト雑誌とはいえその編集者や編集長は非常に理性的でもあり、むしろ、タイムスリップのような感覚に翻弄される修平の方が混乱している。が、人が死ぬ謎自体は結構シンプルというか呆気なく、修平の言葉によって解かれてしまう。また、ザビエルの最期の台詞もこの作品では、全く違う意味にとらえられてしまう。歴史事実としてはありえないだろうけれど。 最後に続編を仄めかすような台詞もあるのだが、どうなるのだろうか?
October 9, 2008
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斉藤栄実業之日本社 ジョイノベルズ☆☆☆☆ タイトルにつられて購入。いや、ちょっとアヤしい系かと思ったのだが…。思ったよりずっと健全な話だった。最後になるまで、このタイトルの意味すらないんじゃないかと感じていたほどだ。ミステリとしては一般的な目撃した死体が消える…というネタに、大怪我をしたミステリ作家が病院でベッドデテクティブをするという設定。まあ、マッチョな(男性)編集者とか出てきて、その辺は面白かったかな。
October 8, 2008
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火村英生に捧げる犯罪有栖川有栖文藝春秋 四六上製☆☆☆☆☆◎ 「長い影」「鸚鵡返し」「あるいは四風荘殺人事件」「殺意と善意の顛末」「偽りのペア」「火村英生に捧げる犯罪」「殺風景な部屋」「雷雨の庭で」の8作。うち、ずっと気になっていて読めなかった携帯サイトへの小説の形で発表された掌編が「鸚鵡~」「殺意と善意~」「偽り~」「殺風景~」。 前回の「妃は船を沈める」は正直ちょっとイマイチだった。が、こちらはかなり大満足。多分、二人のくだけた様子や周囲の警察官の同様の様子が沢山出てくるせいだと思うが…。今回は火村のモノローグ(これは前にもあったかな?)や彼が電車の中にいたりと、季節ネタだが入試の試験監督で大学から出られないなど、色々なシチュエーションがあってそれも結構楽しめた。そして、ありえそうでありえないトリック(?)で結構好きなのが最後の「雷雨の庭で」。このくらいここに書いたところで、相当ミステリにすれた読者でなければ、見破れないんじゃないだろうか。 今回はすぐに最新作が出てよかったが、次はいつなんだろう…? それに、以前の作品が漫画化されているが、また漫画で出ないかな。
October 5, 2008
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