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1月26日の記事で水晶発振子周波数測定キット [K-XTAL628B]を改造してSGもどきを作ってみて、おおむね満足の行く結果を出したんだけれども、実はAM放送周波数帯の低い方が若干クリアーできていなかった。ただ低い方は関東ではNHKしかないし、僕はNHKは10年に1度しか聞かないので、まぁいいかと思っていた。でも、ちょっとカッコ悪いなと思い、改善方法を考えた。一番簡単なのはバリコンの可変容量を増やすこと。それこそ有るならば600pFのバリコンが有れば一番良いのだけれども、世の中そんなのは無い。(エアーバリコンならば有るかも?)そう思っていたら、愛天堂のホームページを見ていたら、なんと270pFのバリコンが有る。1月26日の場合は160pFのバリコンだったので1.6倍くらい。455kHzをクリアーするのは無理かもしれないけれど、AM放送周波数帯くらいは何とかなるかも?そう思ってまた作ってみた。ただ今回はもう [K-XTAL628B]は古い機種なので無いので、 [K-XTAL628C]で作った。回路図は前回と同じ。と言うか、この回路図は実は [K-XTAL628C]のものなので、こちらがオリジナル。さっそく作ってみることにしたが、ハートレー型発振回路部分を作る前段階で変なことに気がついた。えー?5桁有るはずなのに4桁しか表示されない?回路図を見ながら追っていくと5桁目つまりLED5はトランジスターU3がONにならないと表示されない。その周囲を調べてみたら、なんとD4(回路図ではD5となっていますが基板のシルク印刷ではD4)のアースがつながってない。(この設計ミスは [K-XTAL628C]だけで、 [K-XTAL628B]はちゃんとアースにつながっています。)実はネットであらかじめ調べていたのでこの不良は知っており、半田付けする前に基板を加工していたので大丈夫なのでした。基板の改良は下の写真の通り。上の写真の通りD4のアース側はどこにもつながっていないので、周囲がすべてGND(アース)なのを利用して削って銅箔をむき出しにして、D4を半田付けする際に足を長めに出してアースとブリッジすれば簡単に解決します。そしてせっかく基板の改良点を説明したので、ついでにハートレー型発振回路にする為の改造。写真の中央下に書いているように、トランジスターのベースとバリコンを結ぶパターンを削って導通を切っておきます。セラミックコンデンサー102をここにつないで直流をカットする為です。ついでに表側の基板改造点も説明すると、写真中央下部分のように、バリコンやコイル(マイクロインダクター)をつなぎます。なるべく基板をいじくらないように考えたので、上の方に説明したようにパターンを削るのは基板裏側の1か所だけ。(設計ミス部分除く)他は元々ある(使わない)C3やC4や1kΩの穴を利用します。なので簡単。調整はマイクロインダクターとバリコンの組み合わせをカットアンドトライで変えていきます。1kΩは変えないので(発振出力を増減したい場合はこの1kΩで調整するので変えます。)、既に片側を基板の穴に差し込んで半田付けしていますが、マイクロインダクターは周波数範囲を見ながら変えていくので、穴には差し込まず、軽く仮半田をして、1kΩと接続する方は半田付けせずにクリップで接続。僕の場合は最初は330µHにしてみて、周波数上限が1200kHz位と低かったので、260µH、220µH、150µHと減らしてみました。その結果、150µHが一番良かったので決定して半田付けしましたが、実は455kHzはやっぱりクリアーできませんでした。なので1月26日と同様にスイッチで別のコンデンサーを並列に接続する方法を採用しました。455kHzを発振するのは難しい。その結果こんな感じ。まずはスイッチOFF。455kHzが必要なければこれで十分だと思います。写真にも書いてある通り、 [K-XTAL628C]は外部入力端子がついており、これを使えばラジオの局部発振回路から入力して、ちゃんと発振しているかが分かるし、局部発振回路の発振周波数の調整にも使えます。なんだったら中間周波数増幅回路の部分につないで、ちゃんと455kHzが出てるかもわかります。そして上の写真にはまだ変調回路(メロディIC)が付いていないのですが、1月26日の記事のように変調回路をつないでやれば、ラジオに電波として入力可能なので、受信周波数範囲の調整やトラッキング調整もできる優れものになります。さて455kHzですが、スイッチをONにすれば発振します。443kHzから635kHzまで発振可能なので、AM放送周波数帯の下の方も使えるし、455kHzも使えます。上手くいったのでは?愛天堂のお店としても [K-XTAL628C]の欠点(7セグLED5桁目の表示ができない)が改善され、たった950円+バリコン300円+マイクロインダクター100円で、ラジオの調整(局部発振回路の確認と調整、中間周波数増幅回路の確認と調整、トラッキング調整)場合によっては周波数カウンター、(このカウンターは低電圧でも動作する優れもの。 秋月の高い方のカウンターは低電圧でも使えるが、 安い方は1V以上でしか使えず、局部発振回路を表示できない。)全てに使える簡易測定器として売り出せるような気がするので、商品化してみると良いのではないかなと思います。<後日追記>せっかくなので、変調波回路も作ってつないでみた。でも回路図的には一番上の回路図のメロディIC部分を、NE555を使った無安定マルチバイブレーターに変えるだけなのですが、実際に使ってみると、AM周波数帯は雑音が多くて、無安定マルチバイブレーターで変調をかけると「単なる雑音と区別がつかない」ので、調整に使うのはあまり適切ではないのが分かりました。メロディICだと「ハッピバースデーツーユー」と聞こえるので、雑音とは区別がつき、安心して調整用のSGもどきとして使えるので、メロディICがお奨めです。NE555を使った無安定マルチバイブレーターはこんな回路です。もうありふれた回路なので、教科書にも載っているかもしれません。ただ実際に作ってみると自分で考えた通りには動きません。やっぱり僕は低レベルアマチュアだなぁ。320Hzで設計したのに737Hzになってしまった。でも実用上は差し支えないので、このまま使います。これをメロディICと同様に上の回路図の①~③の位置につけてみて一番良い所に決めます。その前に変調波をくわえない前の状態の①~③各部分の様子を見てみます。まずは①の部分。発振回路トランジスターのエミッター部分で、カウンターはここの周波数を測っています。あまりきれいじゃないし、ここに変調波を加えるのはあまりにカウンター入力に近すぎるので、搬送波(高周波)の出力と変調波(低周波)の電圧によって、カウンターがどちらを表示すれば良いか分からなくなって失敗する恐れが有ります。いや考えすぎかもしれないけれど、搬送波と変調波の割合によると思うのです。概念を絵にしてみました。上の絵の場合はたまたま波形Cが一番大きく、しかも波形Aと波形Bの合成波に現れる成分が小さく0点を交差しないので、カウンターは波形Cの周波数を表示すると思いますが、例えば波形Bの電圧が大きくなってくると場合によっては合成波と0点の交差は増えます。その場合、各波形の電圧の割合によっては波形Bの周波数がカウンターに表示されます。なので①はちょっと危険かなと思うのです。(実際には大丈夫かもしれない。搬送波が電源電圧に近いので)次に②の部分やっぱり僕は低レベルアマチュアだなぁ。ちゃんと電流や電圧の計算をしてエミッター抵抗の値を決めずに、元々キットに入っていた1kΩをそのまま使っているので、エミッター電圧が適切ではないので、ベース電圧との関係から波形の上の方が切れてしまっています。多分500~800Ω位が良いのかも?でもカウンターは波形なんか気にしないでカウントしてくれるし、電波になって飛ばす場合は、受信機のバーアンテナで波形が整形されるので気にしないでもOK.そのまま行きます。なお、ここに変調波を加えても良いのですが、前回やった際に書いたように、ここはオシロのプローブが触った程度でも周波数が変化します。オシロのプローブの入力容量がコンデンサーとしてタンク回路に加わるからです。変調波回路ならもっと影響が大きく、場合によっては振幅変調だけではなく位相変調(見方によっては周波数変調)がかかるかも?最後は③の部分。まぁここが一番良さそうだなぁ。実際に③部分に変調回路から信号を加えてみます。ただし前回やってみて分かったように直接加えるとベース電圧が劇的に変化しすぎてダメなので、メロディICの場合は12kΩを間に入れてあげましたが、今回は上のマルチバイブレーターのオシロの写真のように電圧変化が大きいので、22kΩを経由して信号を加えてみました。まずはオシロの設定を高周波領域に合わせて見てみます。(但し見ているのはアンテナから飛ばすので電波としての③の部分)ちゃんと目的の周波数の電波が出ています。しかし実はこれはほとんど瞬間的な一部分を切り取って、「AC」で見ているので、こんな波形ですが、実は時間軸を長く伸ばして(長い時間で切り取って)みると、この波形の中心電圧は、変調波の電圧により変化しています。なので低周波領域でオシロを見てみると、教科書通りなのが分かります。うん?でもなんか変調がかかっていると言うよりは発振が止まったり発振開始したりしてる?そうなんです。実は22kΩでも足らなかったようで、変調波に引っ張られて変調がかかっていると言うよりは弛張が感じられます。試しに上の写真は電波として見ているので②の部分で見ていますが、これを③の部分で見てみます。うーん波形の前半部分は発振が止まっているような気がする。でも後半部分はちゃんと発振しているなぁ。そして周波数は変調波の周波数が表示されている。②の部分つまり電波として見る場合は電波としての周波数が表示されていたのに、ここつまり③の部分は変調波によるベース電圧の変化つまり低周波が表示されている。面白いなぁ。勉強になる。まぁちょっと22kΩで良いのかどうかは気になるけれども、ラジオで聞いてみたら、ちゃんと「ぺー」って言う音が聞こえるので良いか?1kHzだと「ぴー」と言う感じで、440Hzだと「らー」と言うかんじだけれども、753Hzだと「ぺー」って聞こえるなぁ。まぁこれで使えそうだから(ちゃんとラジオで聞こえるので)良しとしよう。また、変調回路から信号を受ける部分はコンデンサー102と22kΩを経由してつながっているが、変調回路の静電容量が並列につながることになるので、つなぐと発振周波数が下がる。なので、150µH2本のうちの1本を100µHにした方が良いかもしれない。あるいは影響を少なくする為に接続用のコンデンサー102を100pFくらいにした方が良いかも?僕は上の方は諦めて1400kHzまでにした。最終的な変調回路の様子は裏側から見たこんな感じ。このままでは(実験する際はこのままが良いのだけれども)みっともないので、いずれ百均の樹脂モールドで固めて完成品にしよう。<さらに後日追記>変調回路をつなぐと、その回路の静電容量の影響で周波数が下がってしまう欠点を、マイクロインダクターを変更するか結合コンデンサーを絞ってやるか迷っていたんだけれども、とりあえず、面白いのでマイクロインダクターの変更をやってみた。元は150µH+150µHの所をエミッターとGND間のマイクロインダクターだけ100µHにしてみた。元の150µH+150µHの時の周波数範囲はこんな感じ。上の方は320kHzも下がってしまっているし、下の方も80kHzくらい下がっている。当然のことなんだけれども(最小容量が変調波回路の影響を受けやすいので)そうなる。これを150µH+100µHにしてみたらこんな感じ。うーん、微妙だけれどもなんとか1500kHz弱までは改善された。まぁこれでラジオ日本(1422kHz)まではクリアーできるかな?そしてこの時のスイッチ455KHz側はこんな感じ。455KHzとAM放送周波数帯の下の方をクリアーできる。まぁ一応何とかなりそう。でも検討の結果面白いことが分かった。本来、「変調波回路の静電容量が加わったことにより周波数が変わったのだから、 静電容量側で対応するのが筋では?」その通りだと思います。ただ実験的にやってみて別の効果が有るのが分かった。上の方の①の部分の波形を見ると矩形波の変調波を加えたのに弛張発振的にひずみ、部分的に発振が止まっているような気がしていたんだけれども、150µH+100µHにしたらこれがちょっと改善されているのが分かった。えー!前回は弛張発振的な波形だったのに良くなっている。③に変調波を加えた時と同じじゃん!何故?その答えは多分こうなんだろうと思う。エミッターとGND間のマイクロインダクターを150µH→100µHにしたことにより、エミッターの電位が下がりベース電位との間の電圧が取りやすくなって相対的にVbeが安定した?前回同様に③部分で、電波としてではなく③で見てみる。左上に前回の③の波形を載せたけれども、前回は明らかに弛張発振的な波形だったのに、今回は(右上に書いたように明らかに弛張発振的な電圧変化は残ってはいるけれども)発振が安定。改善されている。そう言えば発振のしやすさは、回路図の(ベース側のマイクロインダクター)/(エミッター側のマイクロインダクター)に比例し、gmに比例すると聞いたことが有る。つまり僕はお手軽に教科書通りに150µH+150µHと1:1にしたけれど、150µH+100µHつまり3:2の方が発振しやすいのかもしれない。なので150µH+150µHの場合は間欠的に発振がある周波数で停止・発振を繰り返していたのが。150µH+100µHの場合は発振しやすくなっていたのかも?つまり本来はコンデンサー102を変更して改善すべき所を、マイクロインダクターを変更して、一つ勉強になったのかも?教科書に頼ってばかりだと、マイクロインダクターは1:1にしがちだけれども、ちゃんと割合も検討すべきなんだな。<さらにさらに追記>最高周波数が1500kHz以上上がらないと言うのは解決しました。アンテナ(実際は15cm位のワイヤー)を②の位置につけていたのを、①の位置に変更するとなんと1600Khzで動作しています。最低周波数は540kHz位です。こんなことでも色々と変わるのだなぁと感心します。そして、やっぱり僕のような低レベルアマチュアの思いつきじゃダメですね。SGもどきとしては使えるようになったのですが、カウンターとしては使えません。と言うのはすぐそばで強い電波(SGもどきの発振電波)が出ているので、カウンターの入力がその電波により飽和してしまって受け付けないみたいです。なのでカウンターの外部入力は使えません。同様のことがSGもどきにも言えて、ものすごい強い電波が出ているようです。ラジオで聞くと1m以下の距離では調整に使えるほど綺麗な電波が出ていません。ちょっと離して弱めにしないと基本波以外の電波をあちこちで受信して、どれが基本波なのか分からないくらい強力な電波があちこちの周波数で出ています。でも感覚を覚えてしまえば、少し(2~3m)ラジオから離して使うと基本波以外の電波は弱くなるので大丈夫です。でもそれだけ離すと言うことは操作が面倒くさいです。なのでやっぱり測定器はお金を出してしっかりした物を買わないとダメだなぁ。測定器を作るのは難しい。
January 31, 2026
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愛天堂の水晶発振子周波数測定キット [K-XTAL628C]は水晶発振子の発振周波数を確認可能なカウンター付きの発振回路なんだけれども、 その前に売られていた[K-XTAL628B]とほぼ同じ回路構成で、 [K-XTAL628B]でも不便ながらも使えた外部入力を、便利なように入力端子付きにした物である。なので、本来は[K-XTAL628C]を改造すべきなんだけれども、昔買った[K-XTAL628B]がたまたま手元に有り、もったいないので[K-XTAL628B]を改造して、AMラジオの調整用SGもどきを作ってみる事にした。SGとは Signal Generatorの略で、高周波信号を発生し、例えば標準アンテナをつないで、指定された距離にラジオ受信機を置いて受信して、標準アンテナから発生した電波をどの位微弱な電波まで受信できるか測定したり、ホワイトノイズを加えてSN比がどのくらい取れるか調べたり、ごく近い2つの周波数を区別できるかと言う選択度を測れるような測定器である。でもそんな測定器はぼくら低レベルアマチュアにはとてもじゃないけど買えるわけがない。まぁそれでもラジオ受信機の不具合を調べたり、いくつかのラジオ受信機を同じ条件で測定して性能の比較くらいはしてみたいので、簡便な送信機は欲しい。でも、FMトランスミッター(簡単に言えばFMマイクのいい奴)は数多く売っているけど、AMラジオ用は極端に少なく、有っても意外に高い。そこに [K-XTAL628B]は必要な回路が初めから備わっており、何よりも値段が安い。950円。バリコンやコイルを加えても1500円くらい。ぼくらの研究にちょうど良い値段。なので、作ってみることにした。実はAMラジオ用のSGもどきは過去にも作っており、実際に使っていたのだが、いくつかの欠陥が有った。一番の欠陥は、回路の構成のせいで高い周波数側又は低い周波数側で発振が止まる事。原因は回路図を見ると分かる。(回路図は [K-XTAL628B]の物が無かったので [K-XTAL628C]を使用した。ほぼ同じ。左側がカウンターの回路で、PIC16F628Aを使って基準時間内の信号波形の数を数えて周波数を計算し、それを5桁の7セグLEDに表示している。この部分だけ使えば実際カウンターとしても使えるし、 [K-XTAL628C]はそれを前面に押し出して、わざわざ入力端子を付けている。回路図右側が水晶発振子の発振回路で、簡易なコルピッツ型発振回路である。個々の部分の2個のコンデンサーをバリコンにして、水晶発振子の代わりにコイルを使えば、右側のようなコルピッツ型発振回路になる。過去に作ったSGもどきはこのような回路を使っていた。この簡単なコルピッツ型発振回路でも、コイルを色々と変えればAMの周波数から短波帯まで様々な周波数の電波を発振できた。同様にコイルとコンデンサーの位置関係を入れ替えればハートレー型発振回路になる。今回はこのハートレー型発振回路を変形して(と言うかむしろ原点に返って?)つくった。コイルを差し替えて使えば今までの回路でも良かったのだけれども、何故イヤだったのかと言えば、バリコンを回すと途中で発振が止まるからである。特に低い周波数が止まりやすかった。(場合によっては高い周波数の方でも)色々と考えたのだが、バリコンを回して周波数が変化すると、コイルやコンデンサーのリアクタンスはものすごく変化するので、それによってトランジスターのベース電圧(Vb)が変化して、トランジスターのエミッター電圧(Ve)より低くなってしまう為だと思われた。そこで工夫に工夫をこらして考えてみて出た結果が下の回路。この回路の自慢すべき点はエミッター抵抗1kΩの位置。考え方によっては本来のハートレー型発振回路の「原点」に戻っている。基板の改造は極力少なくして、パターンの変更(削る所)は1か所にした。そしてエミッター抵抗を片側を浮かしてそこに回路図の2つのコイルを接続した。また、トランジスターのベースはコイルに直結するわけにはいかないのでコンデンサーで切った。C1及びC2の部分は当然何もついていない。空き状態。これだとVbとVeの値は変化するけれども逆転はしない。そしてうまく行ったかのように見えた。世の中は甘くない。バリコン1個の一つの電極だけでは到底必要な範囲(455kHzから1620kHz)はカバーできない。まぁ、話は始まったばかり。455kHzから1620kHzまで変化させるのは並大抵ではない。市販のラジオが520kHzから1620kHzなのがよく分かった。通常のバリコンではコンデンサー容量の変化量が少なすぎてカバーできない。どうするか?最初に思いついたのはバリコンを増やすこと。1つのバリコンにはAM用2個FM用2個、計4個の電極が有る。例えば僕の手元に有ったバリコンは40pF/40pF/100pF/180pFの4つがある。これを4つ並列にすれば良いのでは?やってみた。愛天堂は低レベルアマチュア向けなので、バリコンの容量を40pF/40pF/100pF/180pFなどと表記するが、プロやハイレベルアマチュア向けにはメーカーはこれを20pF/20pF/80pF/160pFと表記する。何故か?40pF/40pF/100pF/180pFと言うのはバリコンの固有の静電容量とトリマー容量が含まれるから。だから実際にコンデンサーの変化する容量は20pF/20pF/80pF/160pFなのである。つまり発振周波数の計算には使えないのである。ただ、低レベルアマチュアがバリコンの判別をする際には変化分ではなく最大値を測るので、販売する相手は誰かと考えるならば、愛天堂の表記も間違いではない。最高発振周波数はコイルと最小容量で決まるのだけれども、最小容量には上に書いたバリコンの変化しない容量+基板の持つ容量+トランジスター入力容量等が含まれる。つまり4つの電極端子を並列にすると最小容量が4倍に増えてコイルを選べなくなってしまう。ちょっとグラフに書いてみた。そりゃコイルを小さくして青のようにすれば理論的には大丈夫だけれども、600pFのバリコンなんて無理。今のは20pF/20pF/80pF/160p全部足しても280pFしかない。(緑の線は検討途中の仮の線なので無視してください。)どうするか?最小容量を減らすにはバリコンの電極を4つ並列にしないで、大きい180pFだけにするしかない。上の方は何とかなりそうだけれども、下の方は到底無理。じゃぁやっぱりコルピッツ型発振回路にしてコイルを切り替えるしかないのかな?でも455kHzって変化する必要は無く、固定でも良いじゃん。455kHz固定で良いのなら1個だけコンデンサーをスイッチでつなげば良いのでは?やってみた。大丈夫だった。これでだいたい目途が立ったので、次は音を加える。そう今回の一番の改良点はこれ。今までのSGもどきはコイルを切り替える必要が有るのと、バリコンを回すと発振が止まると言う欠点以外に、一番大きな欠点は音がしないと言うのが大きかった。電波は出ているので、受信すると「ポコッ」と持ち上がるような感じがするので、なんとか判別は可能なんだけれども、すごく大変だった。これを以前作ったFM用SGもどき(実はFMトランスミッター)のように音声付にできないか?それが大事だったのである。音そのものは愛天堂の30円?のメロディICを使うことにした。安いから。問題は変調波(メロディ)の入力箇所。上の回路図に「変調波入力箇所」として①、②、③の3ヵ所を記入しているがこれを実験した。まずは①つまりエミッターからの出力部分で、カウンターにつながる部分。これは最初に却下。理由は簡単。エミッター電圧を揺らすので発振が止まりやすいし、何よりも変調がかかりすぎると、カウンターが搬送波(高周波)を表示するか変調波(メロディ)を表示するか迷うみたいなので。次は②つまりタンク回路の頭の部分。一番変調が大きくかかるはずの部分。間違いだった。ここはタンク回路なので周波数への影響が大きすぎて使えない。二番上の写真はオシロスコープをつないでみた場合のカウンターの表示。本当は一番上の写真のように1816kHzで発振しているはずなのに、オシロのプローブをX10にしてもオシロの入力容量が並列に加わった分、周波数が下がる。一番下の写真のようにオシロのプローブをX1になんてしたら発振が止まる。結局③の部分に変調波(メロディ)を加えるしかないなと思ってやってみた。ダメじゃん!でもここで諦めないのが僕のいい所。ふと気がついたのが、過去の経験。メロディICの出力をコンデンサー(102)で直結しているので、その電圧が高すぎて悪さしているのでは?試しに直列にその辺に有った22kΩを付けてみた。発振が止まった。それを12kΩに換えてみたら、おぉー!なんと正常に周波数が表示された。ここでふと気がついてオシロで発振出力を見てみた。え?周波数はオシロの入力容量のせいで低くなっているけれど、発振はしている。そしてびっくりしたのがオシロの周波数レンジを変えてみた(低周波側を見てみた)波形。おぉー!なんか変調がかかっている。試しに別のラジオで受信してみたら、メロディーは聞こえないけれど雑音はする。あと少しで完成だ。ここで最初に戻って一番上の回路図を見てみたら気がついた。メロディICのトランジスターの負荷はイヤホンの代わりと考えて33Ωを付けてみたけれど、よく考えたらイヤホンやスピーカーは電流が流れて音が鳴るけれども、この場合は電圧を出力しなければいけないので、1kΩとか2kΩが必要なのでは?低レベルアマチュアの真骨頂である。プロやハイレベルアマチュアの人はこんなことなど考える必要は無い。さっそく2.2kΩに換えてみたらすごかった。高周波部分はもはや何を表示しているかが分からない表示になっているけれど、実はカウンターは1210kHzと表示されているので正常である。そしてこれを周波数レンジを変えてみたらすごかった。偶然なんだけれども、メロディの切れ目(無音部分)がオシロで記録できた。すごくうれしかった。とてもよく変調がかかっている。試しに別のラジオで聞いてみたら、ちゃんと同調できて「ハッピバースデーツーユー」が聞こえる。最終形はこんな感じ。頑張ったかいがあったなぁ。
January 26, 2026
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令和8年の最初のわの会は六浦付近の上行寺や嶺松寺跡を巡る行程だった。この付近はもう何回も見学しているので、よく知っているのだけれども、勉強していると新しく思いつくこともあって面白い。ルートはこんな感じ。地図の右側を見ると、青の斜線で区別された部分が分かると思うがここは埋め立て地である。後述するが昔はここまでは海で、地図上に「六浦の渡し場」と書かれた部分は船着き場だった。昭和25年ごろの付近の地図を参考に載せる。形が少し変形しているが、六浦の渡し場付近まで海が来ているのが分かる。金沢八景駅前に集合した後、最初は金龍禅院に向かう。ただ今回は中には入らず、裏手の瀬戸町やぐら群跡に向かう。瀬戸町やぐら群で大事なことは、ここには「やぐら」と横穴墓が混在していると言うこと。つまり「やぐら」とは何かということが分かる遺跡なんだと思う。「やぐら」は横穴墓と形状は似ているが埋葬方法が違い、どちらかと言うと横穴を利用して造った「法華堂」に近い。そのせいで中には宝篋印塔や五輪塔が有り、床に火葬した骨壺を納める穴などが有る。横穴墓は明らかにお墓で、恐らくは古墳時代から続く中間階級層のお墓である。そのことから想像できるのは、恐らくここ三浦半島には古くから横穴墓による埋葬文化が有り、それが仏教の普及に伴い法華堂等の文化と「融合した」ものだろうと思う。従って、中国に有る龍門石窟や雲崗石窟とは意味が違うのである。(かながわ考古学財団の人達は間違えて龍門石窟の人達と交流している。)龍門石窟や雲崗石窟は仏様を祀る石窟であり、お墓ではない。いや龍門石窟にはお坊さんも祀られていると言う人がいるが、勘違いである。現地に行くとちゃんと説明書に書いてある。龍門石窟に祀られたお坊様は「仏になったから祀られた」と書いてある。つまりお墓ではなく、仏様として祀られているのである。お墓は別にちゃんとある。(ただ「かながわ考古学財団」に行ってみて驚いたので文句は言えない。 なんと「かながわ考古学財団」の人達は上郷の閉鎖した小学校に間借りしている。 つまり神奈川県や横浜市は文化的なものの価値に疎く予算が少ないので、 職員はひどい扱いをされており、研究費が少なく、十分な研究ができないのだと思う。 だから彼らが悪いのではなく、県知事や市長が悪い=理解が無いのだと思う。)このやぐら群が大事なのは他にもある。「かながわ考古学財団」の調査報告書を見ると面白い出土品が出ている。昔の中国(北宋や明)のお金が出ているのである。鎌倉時代に書かれた吾妻鏡にも、ここには中国からの貿易船が3艘来たと書かれており、それがこの辺の地名に「三艘(さんそう)」として残っているのである。明は1368年から1644年まで、つまり日本で言えば南北朝時代から江戸時代の中国の国である。北宋は960年から1127年まで、つまり日本の平安時代頃の中国の国である。より重要だと思うのは北宋の方で、平清盛は北宋の後の南宋と交易している。この通貨がその頃の物とすると(お墓にあるのだから少しくらい後なのかも?)、この墓の主は前九年の役(1052-1063年)や後三年の役(1083-1087年)の時代の人で、源氏がこの2つの戦いで「武士の頭領」の座を得る元を作った人かもしれないからである。平家や源氏は元々は天皇の分家の子孫で京都の貴族なので、自分の家来や土地は持ってなく、単なる名誉しかもっていなかった。そこで関東に来て、地元の豪族と結びつき、いわゆる坂東八平氏などになる。その際に大事なのが源氏や坂東平氏を支えた地元の豪族で、この墓の主なんかなんだと思う。彼らの財力と兵力を味方にした坂東平氏(北条氏など)はなんと源氏を滅ぼし、あげくの果てには朝廷まで打ち負かして武士の世界を鎌倉に築く。つまり日本の歴史の中でものすごく大事な「お墓」なんだと思うのだけど、神奈川県や横浜市は奈良県や福岡県とは違って歴史文化には理解が無いので、その重要性が分かっていないのだと思う。まぁ愚痴を言っても仕方ないので次に行くと、次は六浦橋に着く。橋は国道16号線にかかっており、左が横須賀方面、右が東京に向かう道である。奥は六浦方面なんだけれども、今は暗渠になっており、先はどのようになっているのか不明。後ろを振り返ると六浦の渡し場跡が見える。渡し場は昭和の初めころまでは有ったので、今でも石垣の跡が残っている。上の方の昭和25年頃の地図を参照。色々な本を読むと、この渡し場は海軍がこの辺に進出してきた際にはおおいに活用されたらしい。元々たいした産業が無かったところに海軍が来て、雇用が盛んになったせいで人が増え、地元の人達も急にこの辺で仕事や商売を始めた人が多かったのだそうだ。京浜急行は前身の大師電気鉄道株式会社が1898年に創業して、1931年には湘南電気鉄道(現在の逗子線)と結びついている。つまり既に昭和の初めころにはこの辺は電車が通る便利な所になっており、それが海軍と結びついてここは結構栄えたのかなと想像できる。六浦橋を見学した後は浄行寺東遺跡に向かう。ここには前も来たのだが、今回は残念ながら工事中で外側から眺めるだけだった。なので、写真は前回のを利用する。これも説明文を見ると分かるように源頼朝が文治年間に創建した浄願寺跡だと言うのが本当なら、ものすごく大事な遺跡なんだけれども、危うく壊されてしまう寸前だったと言う遺跡。本当に神奈川県と横浜市は文化遺産に理解が無いと思う。そもそも源頼朝が何故金沢の六浦をこんなに大事にしたかを考えるべきなんだと思う。上にも書いたように、ここには頼朝をはじめとした源氏一族にとって大事な人か物が有り、頼朝はそこを訪ねて来ていたのではないだろうか?そしてそれが歴史に残っていないのは北条氏にとって都合が悪い事だったからでは?恐らくは北条氏よりも三浦氏の方が正統で、源氏は三浦氏と親しく、そのせいでここに来ていたのではないだろうか?北条氏の為の本である吾妻鏡には書けないと思う。まぁそれはそれとして次は嶺松寺跡。上の方の昭和25年の地図に書いたが、ここは嶺松寺谷戸の入口。お寺を作るには絶好の場所だと思う。(鎌倉の名の有るお寺は後ろに山が有り庭園の様子になっている。)そして鎌倉のお寺にはやぐらがつきもの。つまりやはり「やぐらはお墓」なんだと思う。ここを山の方に登って行くと千葉氏の墓が有る。説明板を読むと、これらのお墓は元はここ嶺松寺谷戸のあちこちに有ったらしい。そりゃそうだよな。谷戸自体が嶺松寺の境内なんだから。宅地造成のせいでちらばっただけ。説明板に書かれている「平胤通と妻」の墓その他を探してみた。比較的新しいので、意外に読める。そして大事なのが瀬戸神社の神主を代々千葉氏が務めていたと言うこと。千葉氏は坂東八平氏の中でも有力な氏族で、三浦氏と先祖を同じくして、源氏と縁が深い。源頼朝が石橋山の合戦で負けて三浦氏と共に千葉に逃げたのは千葉氏が居たからである。そして頼朝は捲土重来、鎌倉に戻って来る際に関東の武士達を集めて来るのである。その際に千葉氏が果たした役割は大きいのだと思う。その千葉氏が瀬戸神社の神主を代々務めていたと言う事実は本来ならば歴史上大事な事では?そして最後は上行寺。入口に舟繋ぎの松が有る。日蓮上人が富木五郎と船中問答をしながら千葉から渡って来た時に舟をつないだ松である。上の昭和25年の地図を見ると分かるが、ここは港そのものではなく、港に続く川のほとり。つまり潮の満ち引きが有って着岸しにくい砂浜部分ではなく、川まで舟で上って来て、そこで降りたのでここに舟繋ぎの松が有るのである。大船なんかと同じだなと思う。砂浜部分には船着き場は作りにくく、波の無い川まで上って来た方が安全なのである。最後は上行寺にお参りした。最後に横浜市の教育委員会に苦言を書こうと思う。横浜市の教育委員会に九覧亭の跡の場所が違うのではないかと質問したら、金龍禅院の方がそう言うのだから間違いないと言う返事を頂いた。横浜市の教育委員会の返事としてはダメだと思う。○○さんが言ったからと言うのは、その立場の人の返事としては適当ではない。専門家なのだから、ちゃんと調べて、自分の言葉で答えるべきだと思う。横浜市の教育委員会は現在金龍院の聖徳太子堂を九覧亭跡地だとしている。でも江戸時代の絵図を見ると、太子堂と九覧亭は別に有り、絵図によっては結構離れている。例えば初代広重の武陽金沢八景略図はこんな感じである。太子堂と九覧亭は別に有り、しかも結構離れている。そもそも宗教上の施設である聖徳太子堂と遊興施設である九覧亭を混同するなんてひどい。お線香をたく所とお酒を飲む所は別だろう。この絵図が正確ならば、恐らくは太子堂と九覧亭は下の写真の位置に有るのではないだろうか?絵の太子堂と九覧亭の間は「くの字型」に曲がっているが、現代の金龍禅院の裏山も絵の通りに九の字型に曲がっており、その両側に太子堂と九覧亭が有ったのならば、下の写真のような位置関係になるはずである。上の写真では分かりづらいと思うので、googleMapで見てみる。このgoogleMapの地図を見ながら気がついたけれども、聖徳太子堂がここに有るのは、ここに瀬戸町やぐら群・横穴墓が有り、それは北条氏や三浦氏の母方の御先祖様(父方は源氏や平氏)であり、聖徳太子堂はその御先祖様を祀る大事な場所(法華堂的なものが有った?)だったんだな。横浜市の教育委員会はちゃんと勉強して答えて欲しいものである。
January 13, 2026
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