“飲食店の勉強代行業”大久保一彦の勉強録

“飲食店の勉強代行業”大久保一彦の勉強録

2022.12.29
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冬至の連続講座 ~ 外食産業の今後の大きな流れ
~2012年11月『会報』より

2 2013年から2014年の外食産業の動き
2-1 外食産業の今後の大きな流れ
 過去にも何度となく述べてきましたが外食産業の変遷をふりかえり、再確認してみましょう。
1970年代前半の石油ショックから1990年初頭の“バブル”までが外食産業の第一期の成長期(レジャーとしての外食産業成長期)、バブル崩壊した後から1990年代後半~2005年ぐらいまでが外食産業の第二期の成長期(日常マーケットの成長期、チェーン店の成長期)でしたね。2005年には外食産業は成熟して、価格競争と多元化した競争が熾烈になり、激安マーケットとブランディングされたレジャーマーケットの二局化が進み始めました。これは1990年代後半から始まった、生産年齢人口の激減スタート、2005年から始まりました人口の純減、2012年から始まりました団塊世代の生産年齢人口から離脱開始により、一層激しく進みつつあります。

※1947年~1949年の3年間に生まれた団塊世代は806万人に上ります。
この人数が生産年齢人口からはずれるダメージは非常に大きいです。もちろん、それにより国家システム・経済システムが破たんしてきています。

 この流れは広義の団塊世代の最後1954年生まれが生産年齢人口を外れる2019年にピークを迎え、団塊ジュニア世代(1971年~1974年生まれ)が外れる2030年~2040年まで継続するでしょう。したがって、2015年からの動きをひとことで言えば「さらば右肩上がりの恩恵組」と言えます。もし、100年先、200年先と生き残ろうとするのであれば、今の考え方を疑い、やりかたに大きなメスを入れる必要がありそうです。
 今年はちょうど、今年1947年生まれ、つまり団塊世代が65歳になった年で、記念すべき右肩下がりの時代のスタートの年となりました。団塊世代がつぎつぎと65歳以上の年齢に送り込まれていき、そしてその方たちがいなくなります。そして次に団塊ジュニアが、どんどんそこに向かっていくわけですが人口のボリュームのあるところがばバサッとなくなっていきます。今は少子化ですから、無くなった部分の人口が供給されません。供給されないとどうなるかというと、働き手もマーケットも縮小していきます。
 しかし、激動期というのは悪いわけではありません。この世の中の混乱はチャンスであり、既得権や過去の幻想にしがみつくものと、戦略的で能動的な経営をすするめるものとの間に商売の二局化を産み、結果、一強百弱、いや、一強千弱の状況を作り出す。
今、勢いがあるからいいわけではありません。2020年、2030年にどうあるかが勝負です。

大久保一彦の本


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Last updated  2022.12.31 01:02:38


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