マルスの遺言

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MURIEL.MURIEL

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■ノストラダムス・かの有名な問題の詩


ページⅡ(三行目)


ページⅢ(四行目)


ページⅣ(一行目)


ページⅤ(それ以降)


ページⅥ(神の国?)


ページⅦ(資本主義社会の未来)


ページⅧ(地球の資源)


「スター・ウォーズ」怒り


恐怖(強迫観念)


大人は教えてくれない・二元論


「ゼニの幸福論」・観念論と唯物論


「紅白歌合戦」に見る日本の和


■世界


少年犯罪に見る想像力の欠如


ナノテクの勝利は近い!!


バカの壁を今頃読んだ! 1.アメリカ


バカの壁 2.イスラム


バカの壁 3.共通概念 常識


バカの壁 4.エネルギー 


バカの壁 5.二元論の提示


K議員の反日的分子発言


マトリックスのようにスマートな仏教


マトリックスとニーチェの超人


光の世界へ


「光」は仏教では「苦」の逆


リアルは受け取り方だけでは変らない


■愛と平和


フェミニンの力!


真実とは何か?


ハート・ブレイク・ホテル 因果応報


ロックの魂!


キリスト・最後の誘惑


映画祭での賞の数が世界の苦悩の数


夢を夢見る


騙されないで!努力は要らない


聖書の言葉その1


愛は怒っている、愛は唯一の個人体験


アレキサンダーの声


世界は何でつながっているの?


心を込めることが感動を作る


優しさとは?


パイオニアの変なひと性


映画「グッバイ・レーニン」のメッセージ!


世の中の全ての悲劇を


愛に溢れた人が愛を与えられる


無知と傲慢さ


アメリカインディアンの言う戦士とは


ジョーゼフ・キャンベルの「神話の力」


■偉人の言葉


皇太子の「詩」


友を失ったときのナポレオンの言葉


『招待』ネイティブアメリカンの長老の言葉


こっぱみじんと「無」


本「ユダヤ人大富豪の教え」


もし明日死んでしまうとしたら


運命とは?ジョン・Cの強烈ジョーク


あるごくごく普通の社長の一言


自己探求は苦痛。仕事をしている方が良い。


大人とは?


アーサー王は明らかにアレクサンダー大王


浅田真央の言葉


オーラの泉


天上天下唯我独尊とは


葉隠 三島の言葉 我に勝つ 侍とは


コーチカーター


映画『サム・サッカー』


■終末について


資本主義の終末


映画「蛮族の侵入」


キリストの映画「パッション」の血


日が暮れる


トルシエの通訳ダバディが日本の若者を切る


都会ではー自殺する~中年が増えている


理不尽というウイルス


怒りの救世主キリストとマグダラのマリア


「バットマン・ビギンズ」のダークサイド


日本の自殺者年間3万人


スマステーション・韓国の臓器バンク


アメリカの死刑制度に対する反発


肥満の原因は貧困


ストレス社会の輪廻を止めよう


資本主義のチャンスと神の与えるチャンス


やはり大人が悪い社会


仏陀に言いたいもう一つの「苦」


■幸福とは?


意外に世の中シンプルにできている


仏教の真理とお金持ちの法則


死んでから成仏するのでは遅い


原爆被害者のこと


日常で苦を感じないための方法


継続は力だ。繰り返すことは毒。


若者の自殺者が増えている日本


今を見よう


イギリスTV 切れやすい子供 EQ


◆体験


インドでこんな夢を見た


あるモスリムの青年の話


小説


死刑 京極


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Comments

中野@ すげぇぇぇぇぇぇ!! ちょ!!なんか適当にやってたらマネーも…
開放感@ 最近の大学生は凄いんですね。。 竿も玉もア○ルも全部隅々まで見られてガ…
地蔵@ 驚きのショックプライスw コウちゃんがこないだ教えてくれたやつ、…
馬卓@ ホントに金くれた!! http://naraduke.net/vc/vc7gz7o キタ━━━━━━…
バーサーカー@ ヌォォオオ!!!!!! http://bite.bnpnstore.com/fyv369x/ お…
2008.04.22
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カテゴリ: カテゴリ未分類
1のあらすじ

主人公富田は、

バブル時代の15年前、ある画廊で画商として働いていた。
笑いが止まらないくらい儲かった。右から左に商品を横流しすることもしょっちゅうだった。まるでバカを相手に商売しているようだった。まさに当時は皆金銭感覚がバカになっていたのだ。

プライベートでも無茶をした。次から次に女を変えたと言うわけではなかったが、振られたにせよ振ったにせよ、別れて次が見つからないで困ったと言うことは無かった。彼女がいないことは半年を過ぎた事はなかった。富田は業界でも注目されるくらい見た目は悪くなかった。今まで、若さと美貌で勢いに乗って来たといえる。
金遣いも荒かった。衝動買いばかり。いつもバカにしている顧客と同じことをプライベートでは自分がしていた。よく見もせずに言われるままに金を払って買った。高級ブランド品など当たり前だった。クラブにも毎週のように週末になると通った。

富田は調子に乗ったバカ者だった。世の中が皆バカだった。
金は水と同じ物でいくらでも溢れ出てくるものと思っていた。
富田は金をバカにしていた。同時に労働もバカにしていた。


そしてバブルが崩壊して商売は上手く行かなくなった。
あっという間に仕事を失った。いや、嫌気がさしたのもあった。友人であり、ライバルである同期の男に裏切られたのだ。やはり人間は権力や金の前では弱いものだ。結局この業界で同じ目的を競い合う者同士がせめぎ合っているのだから、裏切りの一つや二つ無理も無いことなのかもしれない。
逆にタイミングが良かったのか?富田はここぞとばかり全てを放り出して旅に出た。

旅に出れるだけましだと言う人もいるだろう。
そう、富田はリストラされたわけでも会社が潰れたわけでもない。自分から止めたのだ。本当に世の中がダメになる前に。


富田はヨーロッパを旅して回った。ドイツ、イギリス、スイス、イタリア、スペイン、ポルトガル、ギリシャ、そしてフランスに戻った時、金も尽きた。稼ぐのに何年もかかった金は使うときには一気に無くなっていった。そういう常識の感覚さえ失っていたことに今更ながら思い知らされた。人間として失格だと思えた。皆が自分を笑っているように見えた。誰も自分を相手にしないどころか、悪意の目で見つめられているように見えた。冨田は浮浪者のように金を物乞いしては酒を煽るようになった。しかし、旅は続けていた。同じところに留まることはこの頃の冨田には死を意味していた。他に希望も無く、同じ状況に見捨てられて生きるのは辛かったのだ。それでもなお、新しい状況に、新しい人生を探していた。

食べるものも無く富田は南フランスの暖かい陽気の中でただ一人不幸を背負って歩いていた。そこへ通りがかったのがアントニオ小父だった。このハンチングを被った初老の田舎の気前のいい爺さんアントニオは、富田のただならぬ雰囲気におんぼろのシトロエンを止めた。



小説その2

アントニオはとりあえず死にかけの富田に食事を与え、身の上話を聞く気もなく勝手に自分の話ばかりした。陽気なアントニオに心をほぐされて、二人は意気投合した。冨田は感謝を述べお別れしようとしたが、そのあとアントニオに連れて来られたのはある一軒家だった。
そこには30代の夫ジルと見た感じ魅力的だが優しく少々ふくよかなイボンヌ夫人とまだ6歳のかわいらしい娘、マリーがいた。彼らはアントニオの隣人だった。オリーブ畑の農作業に人手が足りなくなるので食べ物にも困っている富田を住み込みでどうかというのだ。夫婦は直ぐに富田を気に入って納屋に住み込ませることにした。納屋しか空いていないので二人は申し訳なさそうだった。しかし冨田には快適でこの世の天国だと思えた。

その夜アントニオ小父と富田、ジルとイボンヌ、そしてそのかわいい娘マリー、それから農作業をお互いに手伝うはずになっている近所の人たちでささやかな歓迎会が開かれた。久しぶりのご馳走に富田は食べ物が喉を通らなかったが、陽気で強引なアントニオにしこたま飲まされてべろんべろんになって床についた。



アントニオは絵を描いていた。富田は広大な草原で風に吹かれ絵を描くアントニオに画家の本来の姿を見た。アントニオは熱心に覗き込む富田に君も絵をやるのか?と聞いた。いえ、学生のときに少し描いたきり仕事に終われて忘れていました。そう言ってとぼとぼと帰る冨田の背を見てその夜、アントニオは富田のいる納屋に行き油絵の道具をごっそり置いて帰った。冨田は決してそれに手をつけなかった。なぜなら、自分が画廊で売り飛ばしていた数々の絵画を思い出していたからだ。絵とはもうすでに冨田にとって罪深い対称だったのだ。

冨田はしばらくの間絵筆に手をつけないでいた。しかし、家の庭で遊ぶかわいいマリーを見ていると急に思い立ったように納屋からキャンパスとイーゼル、絵の道具を持ち出した。そしてそのままマリーを描いた。一気に描き上げた。冨田の中で不満と満足が入り混じった達成感で満たされた。マリーは一言、じょうずと言ってくれた。
















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Last updated  2008.06.16 09:48:59
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