会社勤めの人間にとって人事を承るときの顔は難しい。だそうだ。
悪い話のときは失意を表さず「待ってました」というような顔をした方がいい。
その逆のときは、嬉しさを押しとどめて少しガッカリの顔がいい……どうしたものか。
「最初の一年は前任者の否定、二年目は壮大な事業計画の立案と吹聴だそうです」などという輩も居るのだ。
「三年目は?」
「ふふ」一瞬の間をおいた後、いたずらっぽい表情を浮かべながら真っすぐに言葉を投げかけてきた。
「三年目はですね、どうやってでも数字をつくる。そしてそれを成果と実績にして次へ転職すると」
パチパチという音は「天使の拍手」、泡は「幸せ」、下から上へと上昇し続ける気泡は「これからもずっと幸せでありますように」という意味だそうだから、今夜の乾杯にはスパークリングワインがふさわしいと男親ながらしみじみ思う。 というもの。
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