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<最終話・安全・モラル管理、世界平和とJOCのあり方>にゃ、にゃにー!?男子マラソンの途中、30km過ぎてなおトップを走り続けていたブラジルの選手に、突如抱きついてきた男は何者だったのでしょう!?幸いケガはなく、この選手は完走し銅メダルを獲得できましたが、これがなければ金メダルだったようにも見えました。「単なる酔っ払いのいたずら」では済まされない出来事。世界中がこのレースを見てるわけで、特にブラジルの国民は怒ることでしょう。そうでもないのかな(笑)??選手は一時コースの外に押し倒され、完全にリズムを狂わされました。女子の野口選手に続く、レース中盤からの華麗な逃走劇だっただけに、本人は悔しいことでしょう。たぶんそのあとの閉会式の祭りの喧騒の中で、今日の時点ではその気持ちを吐き出せずに終わってしまったのかもしれませんが。思い起こせば、今回のオリンピックは開幕から波乱含みでした。男子200mのギリシャ代表で金メダル候補といわれ、最終聖火ランナーに内定していたケンデリス選手が、ドーピング違反で出場できなくなったり、飛び込み競技の最中に酔客がプールに飛び込んできて、そのあと演技に入る中国選手がリズムを狂わされたり。また、男子体操で、観客のブーイングによって得点が覆ったこともありましたね。野球の決勝での、センターフライ捕球に対するミスジャッジもありましたし。結果は結果として、選手たちは持ち帰らなければいけない、またはあきらめもつくのかもしれないですが、その周辺に、執拗になってしまう人たちもいるわけで。ドーピングの話ではないけど、オリンピックの順位とかメダルの持つ意味が、私たち日本人と異なる国もあったりして。メダル剥奪=死活問題につながることもあるわけですから。そのへんまで目を光らせて開催中の選手のリスク管理とか観客のモラル管理をするのは大変だけど、やる必要のあることではありますね。2年前のサッカーW杯で、ある国の選手団のキャンプ地となった日本の某自治体職員が、選手団の到着の遅滞など諸々の責任に負われて「犬死に」したことがありましたね。そこまで思いつめなくてもいいと思うし、そんなことを奨励するつもりはサラサラないのですが、今回のアテネの主催者へ、もうちょっとしっかり見てくれてもいいんじゃないの? といいたくなるようなことが、そこかしこで見受けられました。国際試合では、あらゆる不測の事態が起こりうることを想定して、なおかつ逆境の中で勝ってこそ、真の勝者だ!! と力説していた日本人解説者(というか絶叫者)がいましたけど、それは精神論としては正しいかもしれないけど、現実的には無理な注文というもの。選手本人の立場に立った見解ではないなあ、と思いましたがいかがか。こうしていろいろな国の国際大会を見て思うのは、相対的に見て、日本はとても平和的で、いろんな意味で安心できるスポーツ環境があるように思います。特に選手が。「日本が一番」だとはいわないけれど、すくなくとも治安など安全面では世界トップクラスと云っても過言ではないでしょう。キレイゴトいうようで恥ずかしいけど、実際、観客のマナーなど、総合的に見ても、それなりの問題はあるにせよ、私の目にはかなり質が高いように映ります。競技の質自体を、国内で個々につまびらかに見ると、各種目において、問題はそれぞれにあるのは事実ですがね。やKゅうとか、Vレーボールなど。Jうどう、Sいえい、Tいそうも、今回の結果が出るまでには、さらなる飛躍ならぬ凋落の危機もありました。Rスリングなど、ルールがよくわからないため、ロシアのカレリン選手以外はこれまであまり注目してなかったが、「お家芸」だったのね(^^;;)。女子が頑張らなければヤバかったかもしれません。だけど総じて見て、今回の結果は、かなり高評価を与えてもよいのではないかと。平和を謳うのがスポーツでありオリンピックであるというのならば、最もそれに近い意識を持っている国のひとつと云ってもいい。JOCは、今回の好成績を引っさげて、これまで以上にイニシアティヴを持って、新しい、今の日本の良い点をもっともっとアピールしても良いような気が、個人的にはしています。などと、爺の繰言のようなコメントを残しつつ、次回オリンピックの話題は4年後の北京まで、さらばでございますー。
August 31, 2004
ちょっとここまではシニカルというか、ある意味オリンピック競技そのものからやや外れた観点から「オリンピックな人たち」を取り上げてきましたが、ぼちぼち、少しマジメな話題に変えつつ、しめくくりに持っていきたいと思います。<第5話・ドーピング>最終日、もめにもめた男子ハンマー投げのアヌシュ選手のドーピング疑惑と、金メダル剥奪、室伏金メダル騒動ではありましたが、皆様はこの結果をどのように受け止めたでしょうか?日本の金メダルが1つ増えて嬉しい、という見方もあるでしょうし、室伏選手のファンの方には嬉しい知らせではあったかもしれません。けれど、私個人的には、あまり手放しで喜べないというか、寂しいことになってしまったように思います。室伏自身、メダルの色にはあまりこだわりはなかったように見えましたし、そもそもそういうことに喜びを感じる競技ではないように思う。室伏が、ハンマーを投げたあとで、力を込めて「ウォーッ!!」とほえるのをよく見ますね。あれが見られるときが、彼にとって会心の投てきができたとき。アテネオリンピックでの第6投でそれが見られました。100%満足だったかどうかは推し量ることはできないけれど、満足度の高い投てきだったはずです。結果はあとからついてくるもの、と考えているのかもしれません。室伏は、アヌシュとは国際大会ですでに何度も顔をあわせており、よきライバルであると同時に、互いをリスペクトしあい、記録を高めあう仲になっていた筈。今回のドーピング事件で、アヌシュは検査を避けるためか、さっさと帰国し、そのまま引退してしまいました。ライバルであり「僚友」であるアヌシュを失うことになってしまった室伏の悲しみのほうが、金メダルの喜びをはるかに上回っていたのに違いない。また、アヌシュ選手は本国でノイローゼにかかっているらしく、子どもにも影響しているといいます。国の陸連が背後で糸を引いている可能性も多いに想定され、もし国の指示でやっていたのだとすると、世界的に競技結果が知れ渡るオリンピックで、陸連と組んで仕組まれた違反につきあわされ、生きた心地もしなかったことでしょう。そう考えると、選手を責めるのは、残酷な行為かなと思ってしまいます。彼もまた犠牲者ということなわけですから。このドーピングの問題は、競技環境や価値観が各国共通のものになり、一様にドーピングをなくす方向に進んでいけば、改善を図れるのかもしれませんが、メダルに対する価値(国からの報酬による選手の生活保障や協会への支援の向上等)という点で、各国の捉え方がそれぞれ異なっている。単にオリンピックを見るファンの目線からだけでは、ドーピングのチェック強化を図ることはできても、ドーピング自体を根絶することは、もしかしたら難しいのかもしれないなあ、という感想を持ちました。閑話休題というか、全然関係ない話。室伏選手と、タレントの照英さんは風貌がよく似ていますね(^^)。顔は違いますけど。陸上の投てき選手というのは、ああいう体格になるのでしょうか。
August 30, 2004
やや、路線がズレているのではないかと思いつつ、かまわず話を続けるでございます。<第4話・不毛な議論>「流行語大賞」を決めている出版社、S社の審査員は、頭を抱えていた。2004年の流行語大賞の最有力候補であった、あの言葉に対して、文部科学大臣から直々に「あれを大賞に選ぶのはいかがなものか!?」というクレームが入ったのである。以下は、審査員たちの会話である。「なんであれがだめなんだ? あれこそ、今年最大のイベントであるオリンピックで、国民に最も夢と希望を与えたコトバじゃないのか!?」「いや、それがどうも、あれはどうやら、フーゾク嬢の間で大流行しているらしくて、可能性があるとすればそのへんではないかと思われるんですがねえ。あとはちょっとわかりません」「随分くわしいね」「いや、同期の人間でそのへんのことに詳しい者から聞きました」「そうかキミは、週刊PBの編集長と同期だったっけな」「まあ、そんなとこです」「でも、それはそれ、あれはあれだろう。なんで文部科学大臣はそんなことにイチャモンつけにきてるんだろうな!? だってあれ、投票結果はだんぜんだったんだぜ」「うーん、詳しいことはわからないんですが、今年、甲子園の夏の高校野球で『ハッスル禁止』を高野連が出したりしてますからねえ。あれも意味不明だと思いましたが」「その『ハッスルハッスル』は、すんなり大賞決定してますからねえ」「『ハッスルハッスル』はある意味忘れ去られるタイミングが早かった。オリンピックは忘れがたい記憶、ってことですかねえ」「で、さっきの話なんだけど、あれはフーゾク嬢の間で流行ってる、ということだったが」「たしかに、セックスのあとに使いたくなる言葉ではありますねえ」「でも、それを云ったら『ハッスルハッスル』だって、男性の間では使われそうだよな。腰使いも含めて」「そうですよ。ウチだって、弱ってるお父さんを励ますためにあのコトバを何回使ったことか」「個人的なことはどうでもいいんだ!!」「いや、待てよ。そういうことが大事なんじゃないのか?」「そうですよ。末端の国民の間での流行の結集が流行語大賞たるゆえんですから」「ところでさっき、文部科学大臣のことが出たね。文部科学大臣はなんであれを強く反対するんだろう?」「あ! 思い出したことがあります。確か、大臣の遠縁の親戚にあたる家の娘さんが、なにやら問題を起こしているとかいないとか」「誰から聞いたんだそんなこと」「友人でB社の『週刊B』の社会部の記者がいます」「なるほど、それでその娘さんはどうしたというんだ!?」「詳しくはわからないんですが、『ウリ』をやってるらしいです。それで、家であの言葉を連発しているらしいんですよ。詳しいことはグレーらしいんですが」「なんだ、大臣の私情がらみか。それで国民の選ぶ流行語を反古にされるっていうのは、我々出版界にとっても好ましいこととはいえないな」「キミ、早速B社の記者にもう一度確認してくれ。私はその結果を受けて、大臣に、流行語大賞の承諾をとることにするから」ということで、「チョー気持ちいい!!」は、その言葉とは裏腹に、ちょっとモヤモヤしたものを審査員の胸に遺しながらも、流行語大賞に決定することとなった。
August 29, 2004
<第3話・かほるちゃん>2004年8月22日の正午を回った頃。かほるは道端に座って休憩していた。彼女は、今回の「100kmマラソン」を軽率に引き受けてしまったことを、今頃になって後悔していた。--------------------------------------TV局の人は、3ヶ月前のあの日、気軽な感じでこう云った。「大丈夫ですよ。あとまだ3ヶ月あります。1日1日、生活時間の中の、ほんの2時間ずつ練習していけば必ず完走できます。毎日、お酒を召し上がる時間の半分を、ランニングに費やしてくださればいいんです」「ちょ、ちょっと待ちなさいよ」とかほるは慌てた。「あたし、毎日4時間もお酒なんか呑んじゃいないわよ、人聞きの悪いこと云わないでよ!!」「失礼しました。それならなおのこといいじゃないですか。マラソンで使う肝機能は、お酒を分解するのに使う肝機能に相当するといわれてますから」(本当か?)「でもあたし、スポーツなんてこれまでほんのちょっとしかやったことないのよ。そんな人間でも出来るのかしら?」「大丈夫ですよ。おととしの『ケンさん』、3年前の『トモミさん』を思い出してください。みんなスポーツは素人だったんですよ。終わった後の笑顔は素敵だったじゃないですか。それにかほるさんの走る姿を見て救われる人たちもいるんです。あなたが視聴者に与えるパワーは、オリンピックの感動にも負けません!!」「そうねえ。でも本当に私なんかでいいの? 疲れて飽きたら途中でやめちゃうかもしれないわよ」「それはご心配なく。私たちも万全の体制でバックアップしますから」といったやりとりがあって、なんだか夢見心地のまま、かほるは「25時間テレビ」の100kmマラソンを引き受けてしまったのだった。さて、はじめてみると、ランニング・トレーニングというのは、意外と楽しいものだった。はじめのうちは、1時間走ったあとの脚の痛みが耐え難いほど辛かったが、専門のトレーナーのマッサージもあるし、「疲れたら歩いていい」という指示が、何よりもありがたかった。トレーニングは1日おき、週3~4日で、うち週末の2日間に重点的に走りこみをすればよい、というのも、プレッシャーから彼女を解放してくれた。バラエティ番組のあと、メンバーと呑みに出ることができないのも、思いのほか辛くはなかったし、睡眠もきっちりとれて、生活リズムが規則正しくなっていった。日々伴走してくれるトレーナーが二枚目、というのもかほるを元気づけた。そして、週1回であれば、軽くビール程度は飲んでもいい、という許可が出たときは飛び上がって喜んだ。たかがこんなことに幸せを感じてしまうのが、なんだか不思議だった。もしかすると、本当に100km完走できてしまうかもしれない、と思ったものだ。徐々に走行距離は伸びていき、本番の3週間前、「リハーサル」と称して、歩きや休憩も含めて14時間、67kmを走った。暑さはさほど気にならなかった。トレーナーの人はこう云った。「さあ、これで本番で走る距離の3分の2を走りきることができるようになりましたよ。自信を持ってください!!」なんだか、きつねにつままれているようだったけれど、これで自分は、本当に完走できるに違いない、とそのときかほるは感じた。思えばその「リハーサル」のときが、体調のピークだったのかもしれない。そのあとだんだんと日を追うごとに体調がくずれてきた。トレーナーは「大丈夫。直前はできるだけ身体を休めておけば、当日は身体が覚えているから、リハーサルの感覚をイメージしながら、走りこみは1日5km以内に抑えてください」と云ってくれたが、1日3km走るのも苦痛になってきた。気がつくと、足のマメが破れていた。不安いっぱいのまま「25時間テレビ」の当日を迎えたのだった。--------------------------------------トレーナーが腰を上げた。「さあ、じゃあかほるさん、そろそろスタートしましょうか。その前に、アキレス腱のストレッチをやりましょう」「ちょっと待って。私、今とても疲れちゃってて。もう少しだけ休ませてくれませんか?」「それはできません」とスタッフの1人が口をはさんだ。はじめに、この「企画」を持ちかけた番組スタッフの1人だ。「番組終了までにゴールするのに、今がタイムリミットです」「そんなことわかってるわよ!!」かほるは、スタッフの理不尽な態度にカチンときて、思わず叫んだ。知らず知らず、目に涙が浮かんでいる。「あんたたち、私の横で車に乗って走ってるだけじゃないの。私、調子が悪い中ずっとTVカメラと電話に縛られて、一睡もしないでずっとガマンして走ってきて、今身体中がボロボロなのよ!! 何が『大丈夫です』よ、ふざけたこといってんじゃないわよ!!」「す・・・みません・・・、そ・・・れでは、どうしましょう・・・???」スタッフ一同、完全に困り果てている。そのとき、日本武道館からスタッフの1人の携帯に電話が入った。「かほるさん、電話がつながってます!!」そのスタッフは、大あわてでかほるのもとへ駆け寄ってきた。誰だろう、こんなときに。TV局からだろうか。放送とつながっていたらみっともないな・・・。急いで涙をぬぐいつつ、スタッフの携帯電話を手にした。「もしもし」「もしもし、かほるかー? オレだよー、テツヤです」「ああ、先生!?」テツヤとかほるは、20年以上も前に「ギンパチ先生」というドラマで、教師と生徒役で共演して以来、交流が続いていた。「先生」と呼んでいるけど、テツヤは実際の先生ではない。だけど、2人の間では「先生と生徒」の間柄という感じで、テツヤは先生になりきっていた。今回、「25時間テレビ」にテツヤが出ているということは、かほるも聞いていた。「なんなの先生、今オンエア中なの?」「あー、いや、そういうわけじゃないんだけどな。ちょっと今辛そうな時間だろうと思って電話してみたんだ」それを聞いて、再びドッと涙があふれ出てきた。「先生、私、もう走るのやめたい・・・」「んー、やっぱりそうだったのかー。辛いよなー」「先生、もうやめてもいい?」「なんだ、オレが決めちゃってもいいのか?」「いえ、そういうわけじゃ・・・」「そーか・・・。んーよしわかった。もしお前がやめたいのなら、今すぐやめちまえこのバカちんが!!」テツヤは、かほるがはっきり答えていないのに、勝手に話を仕切りはじめた。弱気になってる自分をロクになぐさめもせず、それどころかいきなり「バカちん」呼ばわりされたので、かほるはムッとした。「でも先生さびしいなー。お前が走るのをやめちゃったら、全国でお前を見て励まされてきた大勢の皆さんが悲しい思いをするだろうなー」ナニ云ってるの?「今日、お前の完走を祈って、3年B組のヤツらも朝から何人か応援に来ているんだぞー。あいつらみんな、無駄足だったなあー」知らないわよそんなこと。私は誰のために走ってきたわけでもないんだから。依存されても困るわよ。「みんな、オリンピックも見ないでお前のこと応援してた人たち、チャンネル変えちゃうだろうなあー、残念だなあー先生」オリンピック!? バッカじゃないの!? いつまで自分のこと先生って呼んでれば気が済むの!?酔いしれたかのように滔々と語るテツヤの説教口調にウンザリしたかほるは、とうとうブチ切れた。「もうやめてよもういいわよ、先生!!」「なーにがいいんだよーかほるー?」「もう頭にきた、残り全部、何時間かかってでも完走してやるから、みんな帰ってオリンピックでもなんでも見てなさいよ!! ありがと先生、さよなら」かほるは電話をブチッと切ると、「私、走ります」とスタッフに声をかけ、ストレッチをはじめた。はからずも、励ましのつもりのテツヤの電話によって、かほるは怒りをパワーに変えたのだった。テツヤに一本とられたと気づいたのは、彼女が武道館にゴールインし、気持ちも落ち着いた後の話だった。
August 27, 2004
<第2話・ニセモノたち>アテネ市街地の場末にある、とある酒場にて。日本人とおぼしき男女が、ギリシア特産のメチャ強い酒「ウゾー」を舐めるように呑みつつ会話をしている。彼らを除いては、どうやら殆どがギリシア人らしく、地元の言葉での会話が花開いている模様。男は、どうやらどこかの新聞記者らしい。女の素性は、よくわからないけど一見観光客風だ。夫婦なのか、日本人同士ということで、男のほうから「観光案内」などと云って近づいたのか、そのへんのいきさつはまだよくわからない。男が女に、低い声で話しかける。「なあ、こんな話知ってる?」「ん、なあに?」「100m平泳ぎで銀メダル取ったハンソンって、実は双子だったんだってさ」「えー、ウッソー!!」「それはこの酒だろう」男は呑んでいる「ウゾー」のグラスを指差す。ちょっとオヤジギャグが入っているが、女にはイマイチウケなかった模様。「君、ちょっと声がでかいよ、ヤバネタなんだからさ。つーか、周りはみんなギリシア人だからわからないだろうけど」「ごめんなさい。ねえそれでそれで?」「実はこのこと、オレもまだよく知らないんだ、ウラを取ってないから。ただ、もっぱらの噂なんだよ。噂の発信源があるらしいんだ」「そーなの!? もっと他にもいろいろそういう話ってあるのかしら?」「他にはねえ・・・。まだ記事にしてないからあまりでかい声で云えないんだけど、女子マラソンのロドクリフも、実は双子だったっていう説が飛び交っているんだ」「ええー!? そんなことありうるのかしら? 第一、そんなことする前に、ドーピング検査で引っかかったりするんじゃないの?」「そうなんだよね。ただ、もしこれらの噂が本当だとしたら、かなり周到に仕組まれた作戦としかいいようがないんだよな。彼らの母国の陸連や水練とIOCやギリシアのオリンピック委員会がグルになって、ウラで手を回していたりだとか、検査のあとにうまく本人と摩り替ったとか」男は、低い声だけど饒舌だ。酒のせいだろうか、あるいは女によほど心を許しているのか。「うーん・・・。だけど、そんなことして出てきた選手に勝って取った金メダルなんて、価値が下がっちゃうわねえ。スポーツマンシップも地に落ちた、って感じじゃないかしら」「そうなんだけど、もしこの『替え玉作戦』が本当だとしたら、ロドクリフが、1万mにもエントリーしてるだろ? ひょっとしたらだけど、1万m1本に絞っているのかもしれない」「そうよねえ。もしニセモノだとしたら、アテネのマラソンコースをリタイアするのもわかるわね」君のー行くー道はー♪ と唄おうとして、男はやめといた。「ニセモノたち」という唄、というオヤジギャグ2号のつもりだったのだけど、即興の作詞ができなかったのと、唄に自信がなかったからだ。「ねえ、日本人選手にそういう噂は出てないの?」「うーん、今のところないみたいだな。日本選手は、そういうことしても性格的にバレやすいみたいだし、オリンピック選手は、開会前からテレビの露出度が高かったからな。まあ、これまでのところ、プリティーナカシマぐらいかな。ウケ狙いが仇になってヒンシュク買ってるみたいだけど」「ふーん」女は、アンタだって似たようなもんでしょ、という表情をした。「ところで、テロのこととかだいぶ心配されてたみたいだけど、そっち方面の話題はないの?」「うん、そうだなあ、そっちの話題は、ウチの社会部のほうで追いかけてるみたいなんだけど、IOCや地元のオリンピック委員会がなかなか公表しないせいか、今のところ表立った動きは知らされてないみたいなんだ。情報セキュリティだとか云ってるんだが、実際は自分たちの内部自体のセキュリティ管理ができてないのかもしれないけどね。だけど・・・」「だけど?」女はちょっと、イロっぽい顔つきになった。「聞きたい?」「うん」「オレは今、そのへんの話題で、ウラ情報を拾える場所をつきとめたんだ」「へえー、すごいじゃない、どこでそんな情報拾えるの?」「この酒場を出て、2本北側の通りに面した、こことよく似た店なんだ。ホントは今日、このあとにでもそこに行こうと思ってたんだけど、明日でもいいや」「えっ、目と鼻の先じゃないの、どんな情報が拾えるの?」「んーと、PとかIとかNとかAとか、そのへんのヤバそうな国の奴らの、アテネでの動向とか、今話した選手たちのヤバい情報とかが、しょこでは・・・、ムニャムニャ。だけど、今日はもういいや、明日に、ムニャムニャ・・・。君、これから予定入ってる?」「明日も行かなくていいわよ、これから私が代わりに行ってきてあげるから!!」女は急に強い口調に変わった。「語るに落ちたわね、TスポのNさん。私は日刊GのHよ。IOCだのオリンピック委員会のことを云う前に、自分のお口のセキュリティも守らなきゃね。憶えておくといいわ」「うっ、お前・・・。しゃ、しゃけににゃにか仕込んだにょか・・・、ムニャムニャ」「昼過ぎに街の市場の裏通りで、催眠効果と自白剤に似た効果のある薬草で出来た薬を手に入れといたのよ。2、3日は身体がまともに動かないことでしょうよ。情報スクープのためなら、私はなんでもやるわ。ふふ、ごちそうさま♪」男の意識はすでに朦朧として、言葉は次第に寝息に変わっていった。
August 26, 2004
オリンピックの季節にちなんで、今日から何回か、頭の中がオリンピックしている人々のお話をお届けするでございます。なお、ここに挙げた話は全部フィクションでございます。なお、読んでムッとされた方、ここに登場する人物に似た人のファンの皆様ごめんなさい。m(_ _)mつーか、全くの作り話だもんね。実態(何の?)は全く違うと思うので、念のため(ヌフフ)。<第1話 気合だとーさん>オニマル釜口さんは今日、とっても気合が入っていた。娘の今日子がレスリングのベスト4に進出し、メダルに手が届きそうだったからだ。彼はふと、親友のゴッツ無法松さんや高口平二さんと、20数年も昔、酒の席で交わした会話のことを思い出しながら、ちょっぴり悦に入っていた。「見ろ、無法松のヤローは、自分の娘がでかくなったら女子ボクサーに育てるだの、高口さんは息子をレスラーにするだのって大口叩いたくせに、結局思い通りにはいかなかったじゃねえか。オレは、自分の身体を張って娘を育てて、立派に世界戦を戦えるレスラーに育てたぞ、無法松よ、高口さんよ、見てるか!? アンタたちは気合が足りねーんだよ、世の中気合があればなんでもできる、気合だー!! 気合だー!!」知らず知らず、想像の世界だけで大いに盛り上がってしまった釜口さん、無意識に「気合だー!!」と叫んで立ち上がり、自分の頬をビシャビシャと力いっぱい平手打ちした。鼻骨が折れ、鼻血がツーと流れ出た。釜口さんと同行してきた応援団の人たちが、あわててティッシュを探す。周りの、地元ギリシャの人であろう観客が、いぶかしげに彼を見た。警備員たちが数名、いざというときのため(?)に備え、あわてて警棒と拳銃の所在を確認している。奥さんが思わずたしなめた。「アナタ、ちょっと落ち着きなさいよ、みっともないわよ、あらどーもすみませんお見苦しいところをお見せしちゃって」「うるさーい!! ギリシャ人にも日本人の気合を見せてやるんだー、それよかこれはなんだー、おお、鼻血だー!! サカナの血が集まったところは、血合いだー!! 鉄分のかたまりだー!!」「何くだらないこと云ってるのよ、ほらもうすぐ準決勝だから、落ち着いて、鼻血を拭いて、水でも飲みなさい」そうこうしているうちに、準決勝を戦う選手たちが入場してきた。案の定、再び釜口さんは激昂し、周りの応援団はあきれ果て、ギリシャ人の観客は青ざめ、警備員は身構えた。「うぉおおー、今日子ォー!! オレの声が聞こえるかぁー!! 今オレの気合が、お前に乗り移っているぞー、わかるかぁー!! こらあ返事しろー!!」今日子はチラリと父の方を向いた。そして、微笑みながら人差し指を口に持っていった。「なにっ、静かにしろ、だと!?」娘から命令されたことのない釜口さんは、気が動転した。生まれてこの方、口答えひとつ許さなかった父にとって、それは娘からのはじめての仕打ちであった。娘の真意を確かめたわけでもないのに、頭にインプットされていない娘の行動を目にし、たちまち釜口さんの頭の中はパニックに陥った。もとより、今日子を応援することに対する意識は、刹那プツリと途絶えた。(落ち着け、落ち着くんだ)パニックで今にも卒倒しそうな釜口さんは、懸命に自分に言い聞かせていた。周りの状況がどうなっているのかも、誰が何をしているのかさえわからない。(そうだ、気合だー!!)自分の心に向かって叫ぶもう一人の自分がいた。とりあえず、気合を込めるしか、今の自分にできることはなかった。それが何のためなのかも忘却の彼方に飛び去っていた。かくして試合中、無我夢中で「気合だー!!」と叫び続ける大男が、客席に一人いたわけなのだった。ふと気がつくと、警備員に懸命に取り押さえられている自分がいた。今日子の試合の結果はおろか、自分が何をやっているのかさえ、全くわからなかった。なお、今日子が試合前に父親に見せたポーズが投げキッスだとわかったのは、その数日後のことだった。
August 24, 2004
アッパラパー状態でございます。会社を先に辞めてしまう社員の仕事を、今引き継ごうとしているのだけれど、「マイクロソフト アクセス」を使って情報を管理する仕事があって、そのために「アクセス」を憶えるのにあくせくしております(すみません。切れ味ゼロです)。オリンピックで頭がヒートアップしている上に、新しいPCのお勉強は、なかなか頭が受けつけてくれません。今月中になんとかしようと思うことでもあり、引継ぎが終わった後はあまり大した仕事でもなさそうではあるのですが、この仕事をウチに発注しているクライアントさんが、私以上にPCアッパラパーの人らしいので、たいそう不安。先方も不安がっているようです。そんなこんなで、脳みそがこの他のことに対しては拒絶反応を示しているため、しばし日記はかなり散漫な内容になりマッスル(って、いつもそうだから関係ないか・笑)。イライラしますけど、仕方ない。顧客のからの支払がずっと先の話になるので、今月も給与はピープー状態。節約生活で脳にもエネルギーが回らず、悪循環でございます。なにやってんだか、なんでやってんだか、よくわからなくなってきました。ためしにぶん投げてみようかな、とふと思ったりするけど、どうも後味悪いし。こういう思考状態の日は、何も考えずにアタマをシャットダウンして、このままウチに帰ってとっとと寝てしまおう。。。
August 23, 2004
駒大苫小牧、ついに北海道に優勝旗を持ち帰ります!!・・・ということで、優勝は確かに凄いことなんだけど、試合を見ているうちに、もしかすると、余計なプレッシャーをかけているのは、周りの人たちなのではないか、という気がしてきました。「雪国チームは勝てない」っていうのを、マスコミはじめ幾多の媒体、人々の口が、勝手に「ジンクス」を作っている。東北地方以北のチームは、これまで決勝までは何度も行っているのに、それ以上には行けなかった。いつも「なんで!?」と思っていたんだけど、見ていると、周りが必要以上に「ジンクス」を書きたて、口にしているのが目についた。「雪国チームは練習時間が限られているため・・・」とか、「暑さとの闘いが・・・」などなど。今日の試合の中でもNHKのアナウンサーが話題に出していた。知らず知らず、そういう意識が、地域の有力チームにジンクスをかぶせて、マイナス暗示をかけ、勝てなくしていたのではないだろうか、と思いました。敗れた済美高校のモットー「やればできる」っていうのが、奇しくも駒大苫小牧のチームを奮い立たせたような感じがしましたね。2回を終わって5-1になったときには、ちょっと見ていた私もあきらめかけましたがね。そこから盛り返して、逆転し、追いつかれ、再びホームラン等でリードを広げられてもあきらめず、ホームランを打ち返して追いつき、またまた追い抜き、突き放す。春の優勝校を相手に20安打を浴びせて、3点差をつけて、最後の最後まで集中力を途切らせることがありませんでした。今までの「雪国チーム」におっ被せられていたジンクスを、力ずくでひっぺがした、っていう感じでしたね。もう、北海道にもプロ野球チームができたことだし、「雪国チームは甲子園では勝てない」ということは、いい加減いう人が減っていくことを願いますが。とにかく、見事な優勝でした。
August 22, 2004
<じうどう>柔道女子は全階級でメダルなのか!!すごい人たちだね・・・。横沢選手は一人だけ銀メダルで悔しい、というのも恐ろしいですな。実況のアナウンサーが、重量級選手の決まり手、袖つりこみ腰のことを、殆ど「背負い投げ!!」と云ってたのが気になったね。まあ似てるけどね。ちょっとアナウンサーとしては恥ずかしいかもね。NHKの、体操の実況してたアナウンサーに、オリンピック実況の心がまえを教わったほうがいいかもね。関係ないけど、最近、小倉智明とヨネスケの区別がつきません。<とまこまい>高校野球で、南北海道代表の駒大苫小牧が決勝進出です。東北高校の無念を、明日晴らせるかもしれないけど、予想すると外れるので黙って応援します。「東スポ」の情報によると、夏のスタミナづくりのための特訓を重ねて、真夏の暑い日というのに、全員が毎食丼3杯メシを食ってるらしい。宿の人いわく「今までで一番よく食う選手」とのことらしいです。「北国チームは夏に弱い」というレッテルをはがして欲しいですな。もうそういうことを云ってる時代ではありません。<訃報>元チェッカーズのドラマー、「くろべえ」さんが、昨日なくなってしまったそうです。死因は舌癌だそうで、今週には、切り取られた舌が回らず、それでも義弟への励ましのメールが止まることなく届いていたとのことです。くろべえは、音楽活動で僕の義弟をメジャーに持ち上げるきっかけを作ってくれた「恩人」でもありました。くろべえをリーダーにした「リトルバッハ」という、結果的にはドマイナーなバンドを結成、義弟はベースを担当しておりました。義弟は今、「コンボイ」というダンスグループのバックバンドとして、全国ツアーに帯同しているようです。一時期は仕事もなくて、僕達家族も彼の音楽活動に期待しつつ、それでいてものすごく心配していたものです。くろべえの魂を受け継いで、しっかり頑張って欲しいと思っています。慎んでご冥福をお祈り申し上げます(-人-)。
August 21, 2004
テレビや雑誌などに出る人たちに対する視聴者や読者の「好きな有名人ベスト10」などというのがありますな。その逆の「嫌いな有名人ベスト10」だとか「上司にしたい有名人ベスト10」、「抱かれたい有名人ベスト10」、「抱かれたくない有名人ベスト10」などなど。で、よくその1位に「輝いた(?)」人たちが、テレビでその話題を振られてニヤニヤしたり、ムッとしたりするという、なかなかネタとしてはそこそこ笑いも取れるし、話のネタがなくなったときのお茶濁しとしては、無難でいいのではないかと思ったりもするし、どうでもいい、と思ったりもする話題ですね。ロンドンブーツ1号と2号が、女性タレントを10人つかまえてきて、いろんなテーマの中で「格づけ」する、という番組がありますな。この番組は、いい意味でくだらないというかなんというか、疲れた夜には心地よくて、もっと楽しいことがあった夜には果てしなくどーでもいい、という感じの番組なんだけど、タイトル忘れてしまいました。火曜日の9時頃に、TV朝日かどこかでやってる番組ですね。「稲妻ロンドンハーツ」の後番組かな、よくわからん。冒頭で書いたのは、これとは別の、いわゆる「好感度アンケート」というヤツですね。これをアンケート集計とかモニターなどをやって、発表してるところってどこなんだろう? 誰かご存知ですか?これは、男性と女性でも好き嫌いが分かれているようで(当たり前だけど)、井上W香さんが、男性の「好きと思う女性有名人」の上位にいて、同時に女性の「嫌いと思う女性有名人」1位になっている、というのが面白いですね。男性が彼女を好きと思う点は、たくさん思い当たるので省略します(笑)。女性が彼女を嫌いと思う点としては、「しゃべり方が馬鹿っぽい」、「淫乱」、「近頃、芸能界慣れしてきて態度が生意気」、「男に媚びるような態度がムカつく」などなど、生々しいというか、直接遭ったこともないのによく想像力が働くなあ、と感心してしまったり、「お友達かよ!」とツッコミを入れたくなったりします(笑)。要するに、「異性にモテて同性に嫌われる」タイプなんでしょうな。だけどそれも想像力の範囲でしかないわけだからねえ。自分と関係ない人がオソトで何やってようが、やらせておけばいいじゃん、と私などは思ったりしますねえ。逆にそういうのが男性の同情をそそったりするのかなあ、よくわからんけど。たぶん、男性はそういう目で同性を見ない人が多いのではないかなあ、とも思います。同じ目で見たら、「ヨン様バッシング」などはもっと激しいことでしょうね。「ベッカムは、サッカー以外のことで目立ちすぎるからムカつく」って、ベッカムにとってはこれも仕事のうちなんだよ!!今後の好感度ランキングに参入してきそうな有望人材としては、水泳の北島康介選手が挙げられますねー。すでに、TVコマーシャル等に出てお金をもらう、「プロ」になっちゃってますしねー。スポーツ界では、中田ヒデ、新庄に続く「ランキングお騒がせ人」になりそうな予感(笑)。いろいろ本人自身にとっても、周りの人たちにとっても、そのランキングの上下動が激しくなるような、気になる存在ではあります。
August 20, 2004
最近のオリンピックで、好成績を期待されてきた有望選手が「よもやの敗退」を繰り返してきたのを見ているだけに、嬉しいことは嬉しい反面「不思議だなあ」と思わざるを得ません。出だしで女子サッカーチーム「なでしこジャパン」が、スウェーデンに奇跡的な勝利を挙げたのが、まずは大きな出来事。男子のほうは、ある程度苦戦の連続は予想され、惜敗が続いたのですが、今までだと、ここで連鎖反応が切れて、有力選手が相次いで敗れ続けていたわけですね。日本の好調なスタートを支えたのは、やはり谷亮子選手ではないのかな。大会前の大怪我を全く問題にせず、圧倒的な強さで優勝してしまいました。同じ日に男子の野村選手が、谷選手の余勢をかって、史上初の3連覇を、これも鮮やかに決めた。これが大きなはずみとなりましたね。以後毎日、金メダルが1~2個、ずっと出続けている。競泳の北島選手、男子体操などが満を持して臨んだ大会で優勝。バタフライの山本選手が、アメリカの強豪フェルプスをあと1歩まで追い詰めたりと、健闘を続けている。このあとシンクロも含めると、最近遠ざかっていた水泳、体操のメダルラッシュが見られそうですね。野球も、あれほど勝てなかったキューバに勝ちましたし。翌日オーストラリアに負けましたが、プロ野球はリーグ戦で、全勝にあまり拘泥していないようにも見えるので、まだまだ余裕がありそうですね。決勝トーナメントの準決勝がカギです。ステレオタイプ的に、日本人の気質が変わってきたのかな、とも思えなくもないのですが、基本的には同じのような気がします。ただ、今回は歯車が上手く噛み合っているということ。はじめに日本の得意種目が続いて、その出だしが最高の結果となったので、連鎖的にいいムードになってきたということではないですかね。「オレでもやればできる」みたいな感じでしょうか。こういう感じ(?)が好きな民族性ではあると思います。だからこそ、メダル第1号となった谷選手の占めた役割が、今回はとても大きかったと思います。プレッシャーも並大抵のものではなかったでしょうね。世界中の選手がマークしていたし、ケガもしているし。ある意味、日本選手団のプレッシャーを一身に担ったといっても過言ではないのではないかなあ、と思ったりします。その意味では、ダンナさんの存在も大きいですね。谷選手は、ダンナさんが野球に出ているので、そっちの応援で最後までアテネに残るのでしょうか(^^)。オリンピックでは、最近ちょっと日本ばかり応援する気持ちが失せていたり、過剰に応援を煽るマスコミに対してシニカルになっていたりしたのですが、実際これだけ盛り上がっちゃうと、計算が狂ってきますね(笑)。まだ、陸上、レスリングなど、日本の健闘が期待される種目がたくさんありますしね。
August 19, 2004
Eさんという人がいます。彼が、「スピリチュアル・カウンセラー」として現在物凄く話題になって、本も人気になっている、というのを知ったのは、つい最近のことでした。前、スピリチュアル関連の本を読んでてわけがわかんなくて頭がこんがらがっちゃった、という方がいらっしゃいましたが、私、恥ずかしながらあまり深く読んでみたことはないのです。今、彼にとても関心がある、というわけでもないのです。けれど、自分の中の思いばかりがちょっと煮詰まってしまってきており、たまたま書店をブラッとしてたら、彼の本を見かけたので、気分転換を兼ねて目を通してみることにしました。びっくりしました。「スピリチュアル」って、「霊能」という意味だったんですね。知らんかった・・・(ハズカシ)。だから、和訳すると「霊能相談者」になるのでしょうか。なんか、今まで自分が手本として見てきたこととかとは異なり、人と接するときのものの見方が「霊」にもとづくものだったりとか、初めて読むものにとってはびっくりすることばかりでした。Eさん自身は、特定の宗教に染まっているわけでもなく、また自分の「霊能力」をひけらかすような態度はとっていません。お弟子さんもいないといいます。独学で、大学卒業後イギリスに渡り、「霊媒」について勉強を重ね、身につけて持ち帰った知識と能力を、ずっと10数年、一人コツコツと社会に普及し続けてきたのだといいます。すごい苦労があったのだろうなあ、と思います。精神的にも経済的にも。ただ、ひけらかすというと語弊が生じるかもしれませんが、ちょっと周りを見渡すと、「霊能力」といったものを、安易に前面にアピールしちゃってる人が多いという現実があるのは確かですね。新興宗教の教祖とか、出版社を作ってしまった人とか、TVにもレギュラーで出てくる占い師さんとか。そういう人が多くて、もっと自分の霊能力を大事に使いたいEさんはワリを食ってるのかな、とも思ったりします。はじめ、彼の存在を知ったとき、少しうとましく見ていました。ちょっとこういう系統の、霊能力とか、「前世治療」といったものを、カウンセリングに取り入れる手法って、ちょっと邪道なんじゃないの? とか、胡散臭い、といった感じ。こういう怪しげなものを「カウンセリング」などと思われると他のカウンセラーは迷惑するんじゃないの? とかね(笑)。けれど、その考えはやめることにしました。この批判的な考えというのは、自分にEさんを認め、存在を受け入れる力がないから出てくるのだと思います。現に、まだ彼のなんたるかを理解できていないし、受け入れられていないですから。また、彼の能力や技法は、真似したくても真似できないでしょう。真似しようという考え方自体が違っているのか。彼のような能力(霊能力)は、身につけるのには、今の自分には物凄い時間と労力を必要としそうですし、できるとも思ってはいない。これらのいくつかの、自分の非力に関するコンプレックスをEさんにぶつけていたのだと思います。だけど、実際に精神的に参ってしまったときなどに、結果として、霊能力によって救われたのなら、ヘタな「非・霊能カウンセラー」へ相談するのより、クライエント本人にとってはずっとよいのでしょう。彼のカウンセリングの手法を学ぶことは、今の私の頭の中ではありませんし、これからもたぶんないでしょう。だけど、それは決してEさんを否定することではありませんし、むしろ、自分にはできない特殊能力として、すばらしい力だ、とも思ったりします。ただ、Eさんの「スピリチュアル・カウンセリング」が、世に全く知られていない段階から、社会の人に認められるにいたるまでの歩み、プロセスについては、これからの自分にとっての参考にはなるかもしれないかな、などと思ってはおります。
August 18, 2004
えーと、実際、若干蒸し暑いのではありますが、直射日光が差さない日というのは快適でありますなあ。快晴の日は、週3日ぐらいならば(とくに週末のみ集中するとか)、なんとか生きていけそうな感じ(^^)。<ちょっとしたお知らせ>会社の人から、フジサンケイグループのバーゲンのチケット(割引チケットか?)をもらいました。スノボ・サーフボード等のバーゲン(8/20~22、会場:恵比寿)と、スニーカー・シューズバーゲン(8/24・25、会場:麹町)があるそうで、有名ブランド品のスノボやウェットスーツが2,000~10,000円、スニーカーが5,000~10,000円(各限定)等、かなり安い値段で購入できます。特にスノボ・サーフボードのほうは5人分ぐらいチケットがありますので、ご希望の方は←の「メッセージ」などでご連絡ください(^^)。お渡し方法などについてはご希望に応じます。自分的には、シューズはちょっと興味あり、スノボ&サーフィンなどはやったことないし、ってな感じです。このバーゲン情報のアドレス→ http://www.0120162162.com (携帯電話アクセス可)<なんだかねえ・・・>オリンピック放送をかけっぱなしにして寝ると、落ち着いて眠れる、という変な身体になってしまっている今日このごろです。ただし決して目が覚めない(爆)。起きて見ていたような気もするんだけど、完全に目が覚めて、ハイライトシーンなど確認すると、全く見た記憶のない映像だったりするので、やっぱり頭は眠っているみたいです。クーラーかけっぱなしとどっちが得なのか損なのか。同じか!?どのみち電気の無駄遣いには変わりないわけですな。体操男子がついにやってくれたみたいですねー(^^)v。体操部くずれの我が身としては、体力・筋力ばっかりついちゃって、反面精神的には全く成長せず、現役時代は全くパッとしないまま終わってしまったわけですが、その不満をオリンピックの応援などで晴らしていたような、やや情けない感じだったのであります。それにしても、団体で日本が金メダルというのは、ずっと叶わぬ夢かもしれないし、それはそれでいいや、とも思っていたので、思いがけないことでもありました。心からおめでとうといいたいです。メダルが出ない日がない、ここまでの日本。贅沢三昧で怖いぐらいでありますが、持っている力を本番でフルに発揮できるようになった、という結果で、これは今までの日本のイメージを覆す、大きな進歩ではないでしょうかね。サッカーなど、ファンの期待と裏腹に残念な結果に終わってしまった競技もありますねー。サッカーは、最後のガーナ戦はぜひ勝って終わってほしいと願っています。<カウンセリング>どうも、なかなかスタートが切れずにいます。新居がなかなかしっくり整理できてない、というのが自分への言い訳。8月中の活動開始は難しいかもしれません。気持ちばかりが焦っています。勉強も、やってるようでできてない。中途半端な感じです。かといって、あまり自分を追い込んでも意味がない。モチベーションが高くなるのはたぶん秋以降になるでしょう。
August 17, 2004
北島がもう金メダルを取ってるようだね!!柔道も、昨日までで早くも4つもメダル取ってるし。体操も予選1位だというし。ここまでは全体的にはできすぎという感じがしますねー。サッカーは、頑張っているし、今まで指摘されつづけてきた「決定力不足」というのも、ものすごく克服されつつあると思うんだけど、いかんせん相手が強い、って感じ。イタリアから2点も取ってる、というのは凄いことなんだけどねー。。。でも、このあと酷評も聞こえてくるんだろうねー。だけど過去は、2点差つけられたところで勝負を投げていたところを、今では粘って1点差まで追いすがるという踏ん張りを見せているし、抗議すべきところではちゃんと抗議できるようになったし、進歩のプロセス途上にあるといえるんではないのかねー。それ以上のことは私からはよう云わんですよ。僕らの世代が活躍してたのが、ソウル~バルセロナあたりで、その頃は、どの種目でも、入賞するというだけで物凄いことだ!! って思ってたもんだけど、今ではメダル争いをフツーにやってるもんなあ。大したものですわ。感動したのが、柔道の女子52kg級の日本の女の子の準決勝。残り1秒での袖釣り込み腰での大逆転1本勝ち。「柔道部物語」の最後の三五くんみたい!! と思ったよ。ああいうこともできるもんなんだねー。すごいすごい(ウンウン)。
August 16, 2004
日曜日の関東地方は、珍しく午前中ずっと雨が降り続き、午後は曇りっぱなしという涼しいというか「暑くない」日でしたね。殺人的に照りつける直射日光(この言葉が凶器に思える今日この頃です)がなかったかわり、足元が悪くて、結局午前中一杯はなんにもせずに、実家でグデーッとしておりました(なんで実家なんだよ!?)。だが、近頃はそういうわけにもいかないのねん。実家も秋になってから引越しをするらしいので、家中に山と積まれている古本を、図書館がまとめて引き取ってくれることになっていて、午後はそいつをずっと、ちんたらちんたらクルマに詰め込んでは、近所の図書館と実家を往復しておりました。で、午後4時過ぎにようやくこの作業が終了~。日中、何度も何度も繰り返し放送し続けるオリンピック放送と、高校野球をかわりばんこにテレビとラジオで見たり聞いたりしてたけど、さすがに飽きてくるね。NHKは「ニッポン、やりました!!」の一本やりだし。「わかったよ!! 谷と野村はスゲーよ!!ああスゲースゲー!!」ってな感じ(笑)。たまには他の国のサッカーの試合とかも見たいよー(泣)。最近は、大きな国際試合などでの朗報の場合には、結果を冒頭に云うようになってきたね。なので、「はたしてどうなったのでしょうか?」というときは、ダメだったんだなー、と思ってしまう。スピード時代においては合理的なアナウンスなのかなあ、とも思うけど、反面、日本独自の奥ゆかしさというか、視聴者の想像力をくすぐるアナウンスが消えてしまうのはちょっぴり寂しいような気もする(贅沢か・笑)。土曜日は土曜日で、金曜日に電話があった客の対応後のアフターフォローのために出社したりとかしてるしね。だけど何事もなかったみたいだし、ヨカッタヨカッタ(苦笑)。なんかねー、たまの休みもこんな感じがずーっと続くと、ガッツリ休む、って感覚を忘れてくるね。自主的に「今日はどこそこに行くから他のことはなんにもしないで休む」だの、「今日はずっと一日寝る」などと、あんまり自分の中でもはっきり区切りがつかない感じ。昔はそんなの屁のかっぱだったのであるが、近頃ジワジワと自分の中で欲求不満になって蓄積されているのが、自分でもわかるよ。だが、日曜日は終戦記念日で、70過ぎの親父から、「終戦当時とくらべりゃあ、今は冷房もあるしパソコンみたいな便利なものもあるし、こんなに美味いものもあるし・・・」などと、なぜか「ほっかほっか亭」のノリ弁を食べながら、やや長めの説教をされた(カンベンしてくれー)。やはりオレは贅沢なのか? そして贅沢は敵なのか??
August 15, 2004
<ペシミスティック>あまり変わらないような感じがするよ。<プロ野球巨人のことはどうでもいいとして、似たような形で私腹を肥やしてきたオーナーとかフロントが全員辞めれば話は別だけど。ただ、もし今までの「不正」がすべて明るみに出て、悪さしてきたオーナーがみんな辞めちゃったあとで、イニシアティブとれる人が、プロ野球を仕切る「団体」の中にいるのか?モノカキさんとか評論家さんは、いい意見をたくさん持っているけど、自分で動くだけの力はないだろうし、自分のアイディアで失敗したら怖いもんね。絵に書いた餅は食えないもんね(^^)。つーことで、プロ野球にとってよいことかどうかはよくわからないのね。1リーグ化の話が凍結することに期待は持てるけど。そのあとの話が今よりベターになる、という理屈にはならないでしょう。<オプティミスティック>ソフトボールも負けたみたいだね。でも、よく日本で開催されるイベントで、強豪が初戦に負けることって、よくあるでしょう。時差ボケはさすがに克服したかもしれないけど、まだアウェイの地に慣れてないんだから、そんなに今からギャンギャン心配しなくても大丈夫だと思うよ(^^)。勝負はこれからなのだ。日本のことも気になるけど、いま一番見たいのは、イラクがサッカーでポルトガルに勝ったという試合だよ。大金星だからね。<どうでもいい話>またまた「24時間テレビ」の季節になってきたざますねー。今年は、僕の大嫌いな24時間マラソンに、杉田かおるが出るらしいね。彼女は何考えているのだろう(笑)。もしかすると、史上初の「タクシー利用」もありかも。そもそも、そういうのがもっとあって然りなのだ。酒で肝臓ボロボロの杉田の身体に、24時間、約100kmのランニングなど、自殺行為も同然なのだ。とにかく、辛くなったらすぐに何か細工して、それを公表して欲しいね。インチキの感動を与え、真似する後輩の犠牲者を増やすよりも、ずっといいことだと思うぞ。
August 14, 2004
「票田のトラクター」って漫画の主人公に、筒井五輪っていう人がいましたねー。昔「ビッグコミック」かどこかで連載してたけど、その後「週刊ポスト」に連載しはじめて、今どうなったのか知りませんけど。この五輪って人は、東京オリンピックの年に生まれたから五輪ってつけられたらしいですけど、スポーツとは全然関係ない政治の世界に、大学出てからズンドコズンドコ入っていって、その図々しくてしぶとい性格から、どんどん出世していくんだけど、やってることのホネはかなり誠実でマトモなんですよね。政治家って、はじめは各々の掲げる理想があると思うんだけど、いつしか政党の伝統だとかならわしの中に埋もれて、はじめの頃の理想も「青臭い」だとか云われて自分でも忘れちゃうというか、頭の隅っこに追いやられちゃう。政治の世界に限らず、ある意味、社会に出て年を重ねるうちに、皆そうなるのかもしれないけど、「初心」とか「初志」を思い出しながら、自分の行動を見つめなおしたり、軌道修正を図ったりするのも大事なのではないかな、などと思ったりします。・・・とやや前置きが長くなりましたが、そういうわけで(どういうわけだよ!?)、アテネ五輪が開幕ですな。開会式を見て、平山相太と上戸彩がいる!! なんで!? とさわいではいけません。それは、坂口京子と末続慎吾です(笑)。<わかるってそんなのサッカーファンの人たちは、男子予選で日本がヤバい、と騒いでおりますなー。でも、パラグアイはブラジルに勝ったチームだからねえ。3点取っても負けちゃうんだから、相当強いんだろうね。負けちゃったものはしようがないので、イタリア戦に気持ちを切り替えて欲しいですな。「カテナチオには勝てないっちょー(T.T)」などと嘆いている場合ではございません。結構、前評判が高かった選手たちが、そんなに簡単にメダルが取れるとも思えない。そんなんだったらメダルの価値が下がっちゃうからね。私たちは、結果を見るためにオリンピックを楽しみにしてたわけではなくて、すごいパフォーマンスを楽しみにしてるわけだからね。そのへん、ウォッチャーたちも、ちょっとずつ頭を修正していくほうがいいですね。もちろん結果が伴えば万々歳ですけどね(^^)。なんか、陸上男子200mのギリシアのケンデリス選手が、ドーピングの抜き打ち検査のとき不在だった(バイクで交通事故に遭っていたらしい)ので、失格の可能性が高い、とかMSNのニュースあたりに書いてあったけど、ノッケから随分ややこしいことになってるみたいですね。最終聖歌ランナーらしいし、200mでは優勝候補だというしね。大体、抜き打ち検査をするならするで、事前に連絡とったりしてなかったのだろうか、というのも疑問だね。しないから抜き打ちなのか。それなら、不在になるのも当然だろうに。抜き打ち検査をするなんて夢にも思わなかった、という言い訳も通用しないというルールは、どうもおかしい。よくわかんないけど。前回のシドニー五輪で、カゼっぴきの体操選手が飲んだ風邪薬がドーピング検査の「陽性」に該当するとして金メダル剥奪されたけど、あれもなんだかおかしかったね。全ての種目に同じ基準を設けるというのがちょっと問題なのかもしれませんよね。かといって種目ごとにチェック項目を分けたら余計ややこしくなったりするかもしれないし。一方じゃ、ドーピングじゃないから、って堂々とマリファナ持ってくるオランダ選手もいたりとかね。オランダでは合法らしいけど、世界ではダメなんだから、国の中でなんとかせえよ、てな感じ。なかなかルールづくりというのも、難しいものですな。なんだかオチのない話ですいません。m(_ _)m
August 13, 2004
夕べ、風呂に入っていると、ちっぽけな虫が一匹おりました。ゴキブリの幼虫か? 引越し早々なんだよこの家!? と少々腹を立て、お湯で流しちゃえ!! と思いつつ、でもちょっと様子が違う。よく見ると、触角が長くて、後ろ足がバッタやコオロギのように、長くて後ろ向きに折れ曲がっている。もしかして、こいつは「クサヒバリ」じゃないか? そういえば、前の晩に、クサヒバリの鳴く声が聞こえたし。こんなところにいるとは!!あやうく、風呂の湯で流して殺してしまうところだった。こんなところに現れるんじゃないよ、ってな感じ。クサヒバリは、小型のコオロギの仲間で、夏の夜中に「チッチッチッチッチッ」と、可愛い声を出して鳴きます。寝苦しい夜に、心地よく聞こえます。でもなかなか見かけることはできなかったのですね。鳴き声はたまーに聞くんだけど。クサヒバリのことを知ったのは、ラフカディオ・ハーンの短編集「怪談」の中の一編のエッセイを、小学生時代に読んでから。そのあと、昆虫図鑑を見て、どういう虫か知りました。灰色の、小さくて地味な昆虫です。何年か前に、やはり実家のベランダにいるのを見かけました。人家が好きらしい。何を食って生きているのかは知らないけれど。こいつが、小さい羽根を動かして、「チッチッチッチッチッ」と鳴いたんですね。あ、これがクサヒバリかあ、とそのとき初めて気づいて、感動したんだけど、捕まえて飼うのはやめておきました。ラフカディオ・ハーンも、やはり日本の自宅でクサヒバリを籠に入れて飼うんだけど、たまたま仕事か何かで何日か出かけたとき、お手伝いさんに世話をすることを伝え忘れて、帰ってきたら、このクサヒバリが死んでいたんですね。その話を読んでから、この虫を飼うのはやめることにしました。好きなところに生きて、子どもを作って死んでいく自然の形を壊してはかわいそうだな、とも思ったのですね。子どもが昆虫を飼うのは、生き物の生態について学ぶという意味で、ある程度大切なことだとは思います。だから大人が飼っちゃダメ、というわけではありませんが、自分はそこまでして昆虫を飼えないですから。たぶん面倒臭くなって、結局飼い殺しになってしまうでしょう。なにはともあれ、居を変えたにもかかわらず、どういうわけか、また我が家に棲みついたクサヒバリくんを、とりあえず「同居人」として棲まわせることにしました。でも、こんなところに棲みついて、どうやってメスを見つけようというのでしょう。ウチはマンションの4階だし(笑)。そういえば、今年はラフカディオ・ハーンの没後100周年だそうですね。
August 12, 2004
タイタニックならぬ、我が泥舟のような会社がいよいよ沈没寸前になっています。辞められてしまっては話にならない、という人たちが次々と辞意を表明しまくっています。辞めていく一人の社員が請け負っていた仕事の一部を私が引き継ぐことになっていますが、引き継いだあと、会社が存続するのかどうかも微妙。で、引き継ぐ仕事も、さほど労力・日数を要する仕事でもないようなので、10月以降、勤務日数を減らしてもらうことにしようかなと思います(週1~2日とか)。当然支給(されるべき→多分難しいかも)額も微々たるものになりますけど、そのぶん自分のために時間を使おうと考えています。当初からやりたいことが他にあって、それを標榜していた自分が、今は残る立場になって、まだやりたいことが見つからない彼らが片翼飛行をはじめてしまうという結末は、なんとも皮肉なものです。私の、将来の開業に向けた積み立ても、暫時の「飢えしのぎ」のための貯え、ということになりそうです。---------------------------------------------さて、話題を変えまして。オリンピックの女子槍投げで、ギリシャ人のサラコファ選手がパレスチナ代表として出場を目指していたそうなのですが、IOCの手続き上の理由で出場を認められなかったそうです。サラコファ選手は、47歳の超ベテラン選手で、1982年には世界記録を出したという実力者なのですが、引退後はパレスチナの国家樹立運動に取り組んできており、パレスチナの国籍も取得していたそうです。今回も、戦争の傷痕を色濃く残し続けているパレスチナ地区だけに、開催地のギリシャの選手がトライしたエントリーは、期待感も大きかったことと思うのですが、本人にとっても、パレスチナの人にとっても、開催地ギリシャの人にとっても、残念なこととなりました。---------------------------------------------東京は今日も晴れ。夏休みの子どもたちにとっては「わーい、いい天気だ、ラッキー(^^)」という感じだと思いますが、スーツ着てる者にとっては辛い日々が続いています(といっても、ここのところ半袖シャツのみで、スーツは着用していませんが)。近頃は外回りの仕事もないので、オフィスに閉じこもっております。今朝、少しの間、薄曇りの天気となって、日光が差さない時間帯がありました。いやー、朝の通勤は涼しくて快適だったなあ。このまま曇りっぱなしかなあ、と喜んでいたら、たちまち晴れてきました(T.T)。曇りや雨の日を恋しいと思う今日この頃。---------------------------------------------母親が、以前贈った携帯電話をちっとも使おうとしません。「操作が面倒臭い」とのこと。やはり、年配者にとっては、携帯電話は使い方を覚えるのが苦痛なのでしょうか。最近は、父親の病状も回復してきたので、小旅行など遠出をすることもちょくちょくあるので、使えばいいのに、旅行先から公衆電話を使って私の携帯に電話してきたりする(笑)。しかも、どーでもいい話の長電話。携帯を使わないとオレが損をするんだよ!! だいいち、公衆電話から携帯って、普通より電話料がかかるんじゃないのか!? と思いつつ、まあいいや、とも思ったりするのでありますね。電話カウンセリングの予行演習にもなるしね。ちょっと前までは、私自身も携帯電話を持つことに抵抗あったからなあ。もしかしたら、監視されたり、縛られたりするイメージがあるのかもしれません。---------------------------------------------今日は、サマージャンボ宝くじの発表の日だそうですね。ドドンと、ケチな考えも吹っ飛ばすようなでっかい大当たりを祈りつつ、おしまいにします。
August 11, 2004
こう暑いと、食欲も失せるわけで、減量中の人にとってはある意味もってこいなのかもしれない、金も出ないからラッキー!! かもしれないですが、規則正しい生活を送れないと身体が苦しいし、仕事とかスポーツなどやってる人には、頭と身体を動かすパワーの源でもあるので、やっぱり最低限の量はしっかり食べたほうがいいんでしょうね。規則正しい生活を送る気力自体、失せていくのが辛いのですが。。。この季節にピッタリなメニューは、豆腐ですな。特に麻婆豆腐。食欲がない日もメシが喉を通るし、ボリュームの割に、意外と低カロリーだし。市販の麻婆豆腐の素は結構安いしね(^^)。豆腐も、「名水こだわり豆腐」みたいな高い奴じゃなくて、普通の豆腐なら安いからねえ。ちなみにタマネギも捨てがたい。タマネギは、フツーに冷蔵庫の野菜室に入れて保管しとけば、3ヶ月はもつからねえ。安いし、調理しやすいし、バリエーション広いし、スタミナついたような気分になるし(つーかつくのか・笑)。ビンボー人の強い味方ですねー。常温だと芽が出てくるからちょっと困りますが。。。麻婆豆腐がのっかった「マーボー麺」というのがよく中華屋さんにあるけど、麻婆豆腐にあうのは、やはりご飯ですね。ほかにも「ホイコーロー麺」とか、八宝菜がのっかった「五目あんかけそば」とかあるけど、安易にラーメンにのっけちゃってもねー、それよかご飯にのっけて食いたい、というのがありますですねー。このHPの、私のプロフィールのところで、好きな映画に「芙蓉陳」と書いてあると思いますが、この映画の舞台は中国で、ちょっと樋口可南子似(だったように記憶してますが)のヒロインが営んでいたのが「米豆腐屋」なんですね。「ビードーフ」とか発音してました。これは、たぶんそのままだと売り物にならなくなってしまったお米を豆腐状に固めた代用食だと思うのですが、それを調理して食べさせる廉価の屋台メシ屋なんですね。だけどこれが美味いというのが地域でも評判になってて、「牛丼ひとすじ○○家」みたいな感じで繁盛してるわけです。見た目が麻婆豆腐になんとなく似てたけど、違う味なんだろうな。米豆腐ってどうやって作るんだろう、とか、いっぺん中国に行く機会があったら食ってみたいなー、でも今は怖いからヤだなー、などなどと、しょーもないことを想像したりしてね(笑)。・・・などと、今日は食い物の話題ばかりダラダラ書いちゃってますが、暑いので、昼休みなんとなくボケーとしてたら、昼飯食いそびれちゃったので、今ごろになって、とっても空腹なのでございます(笑)。中華料理などバカバカ食いたいですね。特に麻婆豆腐とご飯。えらいぞ中華!! えらいぞ陳建民!! てな感じですな。サッカーの話はおいといて。
August 10, 2004
立秋過ぎた(?)ので、「残暑」になっちゃうのかね!?いつまで続くのだろうかこの暑さは。涼しい日というのは果たしていつ訪れることやら。。。私は週末、軽度の労働(つーか引越しですな)をしただけで身体中が痛くてたまらないよ。今朝は特に腰があまりに痛いので、医者に見てもらいに行ってしまった。ものもらいもできちゃったので眼医者にもいかなきゃと思ったけど、今朝になったら治ってたのでよかったぁ(^^)。<年金過払い>いつまでも何やってんだか。もはやあきれてものも云えません。・・・とばかりも云ってはおられず。私の叔母さんのところにも、「あげすぎたから少し返せ」みたいな通知が届いたらしい。んで怒ってた。オレに怒っても仕方ないんだけどね。叔母さんの家は経済的に今厳しいんだよね。息子(いとこ)がトラックで事故っちゃったりとか、娘(同)夫婦が新築の家たてちゃったりとかね。だからちょっとでもお金が必要なのでありますよ。こうして考えると、社会問題も他人事ではない、というより、思いっきり身内事になっちゃってるね。<親子関係>中学生に対するベ○ッセという通信教材関係の出版社アンケートの調査結果によれば、「うまくいっている」と答えた子が多数を占めていたらしい。あくまでアンケートだから、いいふうに回答している可能性もある。そこんとこが重要だと思う。そのアンケート結果を引き合いに出して、「反抗期は何処へ行った」だのなんだのかんだのって、新聞がつついていたけど、あまり意味がないように思います。今日日の中学生が、外向けのアンケートに、問題発言なんかしない、と考えたほうがいい。数字の裏側に、本当の問題が隠されているのだと思いますが、どうでしょう。<オリンピック>気づいたら、今週末からスタートなんだあね。時間が経つのは早いねー。んでもって、「オリンピック商戦」というかなんというか、テレビがバカ売れしているらしいね。液晶だとかプラズマだとかの、超でかい画面のテレビ。シャープの「アクオス」とかいうのが1番人気らしい。「アクオス」って、1台80万円もするんだよねー。今こういうのを、どんどこ買ってる人たちっていうのは、オリンピックのたびにテレビ買い換えるのかねえ。値段的に考えたら、2大会ごとに買い換えるぐらいが精一杯かな?それでも、十分贅沢だよねえ。景気が回復してきた兆しでしょうか。時を遡って、バルセロナのときは、オレん家(つーかオレだけだけど)は金がなくて、友達からもらった白黒のカーテレビを家で見てたよ(笑)。NHKを追い返すのにはもってこいの生活だったね(笑)。<オリンピック2>アテネの工事が追い込みに入っているらしいですな(今頃かよ!?)。スタジアムなどはなんとか間に合うだろうけど、室内競技の普請が心配ですな。突貫工事で検査とかしてる時間がなさそう、というのがコワい(ブルブル)。バドミントンだとか卓球で、スマッシュ打とうとしたら床が「ズボッ」とかいって抜けちゃったりしたらどうしましょ!?もっと怖いのは柔道、レスリングの重量級の試合だね(笑)。バレー、バスケ、ハンドボールも室内だったねー。体操、重量挙げも負けず劣らず危険です(笑)。<オリンピック3>日本の金メダルの数がどうのこうのという話。柔道の場合、なぜかいつもプレッシャーのかかる話ばかりですな。それこそ「絶対に負けられない闘いが、そこにはある」つー感じ。山下選手だとか、古賀選手が、過去に大ケガしながら金メダルとっちゃったりしたことがあるからね。そういう、「強い先輩」のしわ寄せが、谷亮子選手にも行っちゃってる。あまり金メダルにしばりつけないであげたほうがいいと思うけどなあ。今の感じだと、痛み止めの注射打ちながらでも出場するでしょう。そういうのはどうなんだろうね。本人がそれで満足なのならいいけどさ。あと、負けたときに悪びれて「すみませんでした」って謝るのもやめて欲しい。<東北>なんだか、選手がフツーに調整できれば、東北高校が初の甲子園での全国優勝できそうな感じ。PLさんも横浜さんも悪いねー(^^)。ダルビッシュの実力はケタ違いだし、控えの「メガネッシュ」こと間壁というピッチャーも完投能力持ってるし、交代で使えばOKでしょう。去年の夏と今年の春は、優勝校に直接対決で惜敗して、旗を持っていかれたけれど、直近で、2度続けて大舞台で同じ悔しさを味わっている学校は他にないから、そのへんも含めて考えたら、もしかすると「悲願」というより、あっさり優勝もあるでしょう。ダルビッシュは巨人がさらっていくだろうから、メガネッシュはヤクルトに来い(笑)。
August 9, 2004
あー暑い暑い。こう暑いと、アタマがうまく働かないですな。そのせいかどうか知りませんが、またまたいろんなところでいろんな人が、おかしな言動をしているようでございます。休んだほうがいいですな。<甲子園>昨日から高校野球がはじまりましたけど、開会式で、高野連会長が、いわなくてもいいのに、最後に云ったコメントが意味不明。野球と関係ないじゃん。。。「今年の大会に、県立高校が10校も参加していることはよろこばしいことです」って、云ってること自体がワケわからん。私立高校が強い中でよく頑張っている、といいたいならば、市立高校も出てるけど、そっちはどうなのよ?また、「コンニチの、ものづくりの重要性が叫ばれる中、今回の大会で、工業高校が熊本工業高校1校だけというのは、少々寂しい気がします」って、これはますますワケわからん。そんなこというけど、工業高校は、アンタのいうものづくりの勉強してるんだったら、野球なんかやってるヒマないんじゃないの?それに、他に工業科を持つ学校も、さがせばあるんじゃないの?<とんだとばっちり>30歳無職の人が、マンションから飛び降り自殺しようとして、飛び降りたら、下で友達とおしゃべりしてた定時制高校の学生さんとぶつかって、2人とも死んじゃったんだって。自分が飛び降りて死ぬのは、いろんな人にかける迷惑を本人が気にしないのなら別にその人の勝手だけど、関係ない人まで巻き込んで、死なせてしまいました。<アナウンサー>夕べのサッカーの試合で、試合終了間際に玉田にダメ押しゴールを決められたあと、試合終了を待たずに中国の観客が帰り出したのを見て、「ごらんください、中国サポーターを帰らせてしまいました、玉田のゴォォール!!」と叫んだテレビAのアナウンサー。金払って見に来てる観客がいつ帰ろうと、そんなの客の勝手じゃねーか(笑)。<だが・・・>日本大使館のクルマのフロントガラスを割ったり、しつこく日本サポーターを妨害しているらしいですな。>中国サポーター北京オリンピック開催に暗雲が立ち込めましたな。こんなことしてる国に、選手を送るのは危険でしょうがない。
August 8, 2004
今日は、サッカー、アジア・カップの決勝戦ですね。どうなることやらわかりませんが、日本もここまできたらのびのびと、自分たちのサッカーで中国を圧倒して欲しいものです(とりあえず当たり障りのない書き出しで)。一昨日、「中国の反日感情には根深いものがある」という話をちょっと書きましたが、詳しく一人一人の感情について触れることはできないからなんともいえないとはいえ、すべてを十把一からげにして「中国はマナーがなっとらん!!」と一言で片付けられないものを、私は感じるんですね。観衆(サポーター)を単に「大衆」として見てしまうと、誰か扇動者がいて反日行為をあおり、その人の口車に乗って、皆でワーワー盛り上がって大騒ぎになってしまっただけ、という可能性もある。それを今回のサッカーの場で行うことは、「マナー違反」であり「愚行」かもしれないと、私も思います。今回の中国に限ったこととも云えないんだけどね。では個人レベルではどうなんでしょう。以下、憶測でしか話はできないけれど、重慶あたりに住む人々の中には、今回のサポーター(20~30歳代)の中に、自分のおじいさんおばあさんぐらいの世代(今70~80歳代)が、旧日本軍の迫害を受けて生きてきたという人も少なくないのかもしれない。その人たちから、「日本の人たちは本当にひどいよ。ワシの姉さんは、日本の兵隊に無理やりあんなこととかこんなことされたりして、親父はそれに腹を立ててちょっと抵抗しただけで、銃殺されてしまったんじゃ」なんていう話を何度となく聞かされて育ってきたのだとしたら、その人は「日本人は悪い人たちだ」と、きっと思うだろうと思います。また、中国には「長幼の序」という考え方がある。家族を大切にし、年配者を尊敬する。日本人の若者のように、「うっせーよじじい、そんなの昔の話だろ? オレはサッカーが上手い日本のナカムラとオガサワラが好きなんだよ!! 何か文句あんのかよー!!」などとは思わないし、いわないと思う(笑)。あとは学校教育。たぶん日清戦争から満州事変、日中戦争にいたるまでの歴史について、日本の学校ではサラリとしか触れていないかもしれないが、中国の学校はそれとは比較できないほどつぶさに教え込んでいたのかもしれない。そしてそれが脳裏に焼きついているのかもしれない。個人の心の中に、これだけ反日的な意識を植えつける要因が多いのだとすると、同様の感情を抱いている人が多くなれば、当然凶暴性を帯びた日本への反発行動になってしまうのかもしれない。殊にサッカーというのは、試合を見ている人の心が裸になるからね。特に国の代表が出てくる試合というのには、血眼になるのかもしれない。これまでの、日本戦での「アンチ日本」的態度もわからないではないと思えたりするのです。「君が代」なんて聞いただけでムカつく人もいるかもしれないし。今、子どもに対する学校教育の見直し等も進んで、反日的教育も見直されてきているのかもしれないが、今回のサポーターたちは、それ以前に教育を受けてきた世代です。子どもが大人をさしおいて好日的に、イニシアティブをとれるとも思えないわけで。また今回の中国のサッカースタジアムは、子どもが入れるような空気ではない。さらにTVなどの放送インフラも進んできている。で、日本のニュースも目に入る。首都東京の知事は、あのイシハラさんだ。相変わらず、中国のことを卑下し、ともすれば挑発とも取られかねないような言葉を連発している。2000年の、東京と北京の姉妹都市提携20周年記念式典にも「私は中国が嫌いだ」という、物凄く失礼な理由で欠席している。その他、年配の政府閣僚の中にも、中国に対する差別っぽい、不適切な発言がときどき口を突いて出てくる。これらにいちいち敏感に反応していたらキリがないとも思うけど、つい反応してしまう、というのは、ことほどかように無神経に、彼らは中国のことを差別するような言葉を、平気で使い続け、それがメディアに乗っかってくる頻度が高かったという証拠なわけです。日本を好ましく思わない、もしくは思えない国民性が培われても仕方ない空気を、知らず知らず築き上げてしまっているのは、日本にも責任があるのでしょう。上に上げた官僚たちは、いち早くそれに気づくべきでしょうね。中国を批判する前に、自分たちが中国に対して尊敬の念をもって臨まなくてはいけない。中国は新たな経済大国であり、これからの日本ばかりでなく、世界経済発展にとっても大切な、ともすればリーダーシップを任されるポテンシャルをも持つ国なのですから。たぶん、韓国の人たちは、一歩早く日本との好意的な国際交流について、時間をかけて考え続けてきたのが、今の若い世代になって「ようやく」効果となって現れてきているのでしょう。若者世代が好日的になってきた韓国に比べて、日本についての国民への教育の見直し、という点で、一歩スタートが遅れている、というのが、今の中国なのかもしれません。時間はかかるだろうけれど、今のまま時を重ねることによって、改善できることだと信じています。韓国人もそうだと思うけど、中国人は、私の見る限り、日本人と比べてはるかに「国民」としてのプライド高いよ(日本人が誇りをもっていないわけではないが、アピール度に中国との差を感じます)。今まで、何人かの中国人と会ったことがあるけれど、彼らは自分の国に誇りを持っているし、自分のアイデンティティをとても大切にしているように感じます。日本人とは比べ物にならないほど。彼らのプライドやアイデンティティを壊すような発言とか考え方をする日本人がいるとしたら(実際いるわけだけど)、彼らはそのことを改めるべきでしょう。あと、これは彼らに直接聞いたことだけど、中国人は韓国とアメリカに対しても好意的には見ていないようです(笑)。中国は広いし人口も多いから、皆が皆そうだとは思わないけれど、少なくとも私が会ってきた中国の人はそう云ってたです。だから、日本で話題になっているのと同様のブーイングは、韓国に対しても向けられていたのではないかと思います。サッカーに話をもどしましょうか。反日的といいながらも、「アンチ日本」という立場で、自国以外の国が争う対日本戦を、アレだけ大勢の観衆が見に来ている、というのは、興行としては上手く行っているのではないだろうか、と思います。また、今現在、中国よりレベルの高いサッカーを見ようとして来てくれている、ということも、観戦態度はひとまずおいといて、サッカーへの関心の高まりという点では、いいことだと私は感じます。このことを日本代表は、誇りに思ってよいのだと思うし、そう思って戦っているのではないでしょうかね。決勝まできて、日本がこうして中国を相手に戦えるのは、お互いにとってよいことではあると思います。
August 7, 2004
今から59年前の今日、広島に原子爆弾が投下されました。広島の人たちにとって、また日本国民にとって、決して消し去ることのできない痛々しい記録であり、存命中の人にとっては記憶でございます。昨日、帰り道の上空を、いやに低空飛行で飛ぶ、旅客機とはあきらかに違う形の飛行機が2機、飛んでいくのが見えました。夜だったから、暗くてよく見えなかったけれど。あれは自衛隊の飛行機だったのかな? 何か胸を締めつけられるような、嫌な気持ちになりましたね。なんとなく、8月6日頃になると、無意識のうちに、戦争についての無残な写真や絵などが頭を去来しているのかもしれません。昔、「少年ジャンプ」で「はだしのゲン」という漫画が連載され、映画化もされました。両方見ましたが、これは辛く悲しい話でしたね。「非国民」という言葉も、この作品を通じて初めて知りました。作者の中沢さんという漫画家が、広島で被爆した自分の体験をもとに描いた漫画で、この方も、何年か前に被爆の影響で亡くなりました。爆弾が投下された直後のシーンが特に痛々しかった。爆心地は、物凄い高温に包まれ、一瞬にして皮膚が重いやけどを負ったようになって、全身の皮膚がズルズルむけていく。むけた皮膚を引きずりながら、血だらけの人が大勢で行列を作って、幽霊の大群のように歩いていくシーン。この人たちが、痛さとのどの渇きに苦しんで「みずー、みずー」とうわごとのように口ずさみ、近く小川の水を飲んで死んでいくシーン。ガラスの破片が全身に突き刺さって、目が見えないと泣き叫ぶ子どもを抱いて、自分も顔にガラスの破片が刺さったままの母親がおろおろしているシーン。作者が自分で見聞きしたものを絵にしているので、漫画のほうは、物凄くリアルで痛々しいシーンが続く。主人公のゲンと母親は、奇跡的にケガひとつなく助かるのですが、父親と姉、弟のシンジが家の柱の下敷きになって焼け死ぬんですね。しかも、即死せず、生きている状態で「いたいよーいたいよー」と叫びながら、柱をどかして逃げ出したいのに逃げ出せない。家に火がどんどん燃え盛ってきて、痛くて熱い思いをしながら、焼けながら死んでいくわけです。これらのシーンは怖かった。そして、悲しかった。生きながらえた母親は、確か妊娠していて、原爆投下の後に子どもが生まれるのですが、栄養不足などですぐに死んでしまう。また、その後、弟のシンジにそっくりな孤児が現れて、しばらく行動をともにするのですが、やがて別れが訪れるんですね(死別だったか孤児院に引き取られたのだったか忘れましたが)。戦争を体験していない世代としては、こういうものを見たり読んだりしない限り、戦争というものがどんなに悲惨で恐ろしいものであるか、感覚的にわかっていない。僕は臆病だから、決して体感したいとは思わないけれど、戦争で辛い思いに陥っている人たちの気持ちを、本質的にわかることができない。少々もどかしく感じますが、仕方のないことでもあります。PTSD(心的外傷後ストレス障害)というものの研究がはじまったのが、ベトナム戦争以後と聞きます。その後、アメリカなどで、戦場に立った多くの人がPTSDに罹って苦しんでいる。第二次大戦での日本国民の多くもまた、おそらくはPTSDに該当する神経症に罹ったことでしょう。まだそれに研究が追いついてこなかっただけのこと。ただ、戦争以外の舞台でも、突然人がいわれもなく殺されたり暴力を受けたりして、その結果本人や家族がPTSDやパニック障害等、精神的に参ってしまうケースもある。国の戦略が背景にあるかないかの違いだけで、受ける精神的痛手は同じでしょう。覚悟ができてない分、むしろこっちのほうが怖いかもしれない。・・・話が横道にそれかかりましたが、この季節は、本当に戦争というものに対して、改めて考えさせられる季節です。悩ましいことではあるのだけれど、大切なことでもある。自分たちの少し前の世代が受けてきた苦しみを、風化させてしまうことはできません。
August 6, 2004
開催中のサッカー・アジアカップで、相次ぐ中国サポーターによる日本へのブーイング等の反日的態度に対して、日本政府が相次いで中国政府に「ブーイング防止」を申し入れてきているようですね。中国政府としても、今のこの有様に対して頭を痛めている様子ですが、決勝はとうとう中国vs日本になってしまいました。こうなると、最後まで中国サポーターは、日本に対して敵愾心むき出しで向かってくることでしょう。そうなれば、日本代表も残る力を振り絞って、叩きのめしてやる、とばかりに奮起するしかないでしょう(松木安太郎風)。政治は政治、サッカーはサッカーです。アウェイゲームであろうと、相手の地の利を乗り越えて、互角以上に戦える力を、特に今年に入ってから彼らは身につけたようです。ここはひとつ、格の違いを見せつけてやりましょう(^^)。日本の自民・民主両党は、国歌斉唱の間もやまぬブーイングに対し、中国への怒りをあらわにしている様子ですが、公明党の神崎代表は、「政治的背景にも着目する必要があるのではないか」とも述べているようです。確かに、第二次世界大戦中、旧日本軍が中国国内でやってきたことに対する根深い怒りはあることでしょう。また小泉首相が、靖国参拝を、今年も相変わらず続けていることなども視野に入れての、ブーイングではあるでしょう。ただ、これを肯定することは、同じ第二次大戦を経ての、アメリカ・イギリス・ロシアに対する日本・ドイツ・イタリアの態度ももっと「反発的」でよい、という理屈にもつながる訳で、だけど日本・ドイツ・イタリアはそんなことやってない。ことスポーツの試合で、両国の国歌が流れる中、地元だからといって相手国の代表にブーイングをし続けるというのは、普通の感覚では「失礼」と云える筈。中国は、そもそも「礼節」の思想を日本に伝えた国。政権やイデオロギーが入れ替わったからといって、それらの思想も消えてしまうものとも思えません。今回のブーイングは、サポーターがモラルハザードを起こしてマナーを無視している、というよりも、サポーターが「稚拙」なのではないかな、と思ったりします。反日感情を、吐き出してはいけないところで吐き出してしまうことを善しとしている、または思ってしまっているんじゃないでしょうか。日本政府や協会がそれに関して改善を求めてもいいと思いますが、加えてFIFAや、サッカー先進国がそのへんを正してあげる必要がありますね。また、サッカーでは先輩にあたる日本のサポーターが、今後の中国との交流試合などで、応援の手本を見せてやる、ぐらいの考え方でいいんじゃないでしょうか。せっかく国内でサッカーが盛んになり、人気も実力も上昇してきて、4年後のオリンピックでメダルを狙おうとしていることでしょうから、つまらぬことで評価を下げて欲しくないものです。とはいっても、21世紀に入ってもなお治まらない反日的な感情に、日本が過去、中国に犯してきたことに対する怒りの根深さを感じざるを得ないとともに、その怒りの根源に対して、私たち日本人ももっと注意を向けたほうがいいのではないかな、とも思います。今となっては歴史資料を見るぐらいしか方法はないのでしょうけれど、それをするとしないとでは大違いだと思う。こんなこともあったことだし、勉強しましょ(^^)。奇しくもそういうことを勉強すべき季節でもあるんだし、夏休みの人もいるわけだし。今回の出来事は、「第二次大戦の傷を忘れてはいけないよ」という、この季節ならではの教訓であるようにも思えます。
August 5, 2004
<キューティーハニー>前評判とは裏腹に、思いのほか売り上げが伸びてないらしい。・・・って、今日の「日経産業新聞」なるお堅い産業紙で取り上げていました(笑)。ついつい熟読してしまいました(笑)。DVD発売とか、映画封切り前には、かなりPRして、制作者側がかなり入れ込んで、主演のサトエリちゃんもかなりやる気マンマンの様子でしたが。永井豪さんの作品って、今でもときどきお目にかかるんだけど、これを懐かしがって見る年代というのは、実際30代後半~50代アタマぐらいのおっちゃん世代が多いんだろうと思うのだが、どうも「キューティーハニー」の売り込み方が若い層向けのノリだったらしいのね。なので、若い層は思ったほど関心を示さず、逆におっちゃん達は手が出にくかったりしてるのではないでしょうか(笑)。んー確かに、お話の設定が複雑だったりするかもしれないし、変身したあとのヒロインは凶暴な戦士に豹変してしまう(確かそうだったと思います)ので、魅力が伝わりにくいかもしれない。一度、美少女アニメとしてリメイクされたらしいのですが、そっちがあまりウケなくて、すぐ終わっちゃったらしい。それからまただいぶ期間が空いてしまってますし。マーケティングと、前フリ→導入のタイミング取りに失敗してしまったようですね。「キューティーハニー」の頃って、オイルショックでテレビが夜の10時ぐらいで終わっちゃうほど不景気な、節約の時代だったりしたので、ああいう番組も「深夜(?)のセクシーアニメ」として珍重されてただろうし、PTAあたりの風当たりも強かったりしたので逆にヒットしたのかなーと思うけど、今の時代に実際これがウケるか、というとそうは上手いこといかなかったようです。野田社長の目論見も、おっちゃん目線だったので、今回は外れー!! でしたな。<キャシャーン>アニメのときは「新造人間キャシャーン」という名前だったと思ったけど、“KASSHERN”(だったか?)と、名前を英語表記にして実写映画化されていますが、こっちはなかなかヒットしているらしい。この映画の事前情報はあまりないので詳しく知らないんだけど、このヒーローのキャシャーンは、はじめからヘルメットが割れてる状態で登場するようですね。悪者に割られてしまったのでしょうかね。見てないからよくわからないですけど。なんかいきなりハンデ背負ってるみたいで悲壮感漂うのですが、それでも果敢に闘いに臨むところがウケているんでしょうかねえ。日本国民は皆、「巨悪」に立ち向かう勇気を失っているからねえ。ナ○ツネごときのレベルでさえも叩けない有様だし(笑)。日本発のスーパーヒーローって、映画先進国のアメリカと比べて最近特に少ないと思うので、そういう意味で注目を浴びているのかもしれませんしね。ということで、「キャシャーン」には、さらなるヒットを期待しましょう。<スパイダーマン>アニメーションとして日米両国でも人気が高かったですけど、アメリカではシリーズ化されて「スパイダーマン2」をやってるらしいですね。これは、そもそもヒーローの魅力というか面白さが際立っているのもあるし、シリーズ1作目の役者がかなり好演したらしく、おかげで人気作品になっているようで。彼は無名の役者だったそうですが、このヒットを契機に全米でも人気を博す俳優になるという、出世作となりました。アクションが器械体操的でもあるので、そういう路線は好きですね。って見てないけど(いい加減見てからものを云え、って感じですが・笑)。こっちは、「キューティーハニー」とは逆に、マーケティング、前フリから導入までガッチリ上手く噛み合ってヒットしている印象を受けますね。スパイダーマンは、神経症を患い、カウンセリングを受け続けている男が変身して活躍する話のようで、そういう「弱さ」を表に出すヒーローのペーソスというか、変身前と変身後のギャップというのも魅力になっている「らしい」です(見てないから詳しいことはよく知りませんごめんなさい)。これも「キューティーハニー」とは対照的ですね。日米の差か、男女に対する視聴者の「見る目」の違いか、はてさてどうなんでしょう・・・?<サンダーバード>情報なし(それで終わりかよ!!)。いやあ、NHKで見てた「サンダーバード」が復刻されたのを見たんだけど、あまり期待したほど面白くなかったので、実写映画化でヒットするのかどうかもよくわかりませんねえ。僕の場合、あの人形たちが、個人的にあまり好きになれないのですね。だからそのアンチテーゼを考えると、もしかすると、実写にしたら案外面白いのかもしれない(笑)。ちなみに「ひょっこりひょうたん島」とか「プリンプリン物語」などを実写にすると、果たしてウケるのかどうかは不明です(笑)。だけどこれ、失敗覚悟でどこかでやってくれないかなあ。個人的には、物凄く見てみたい。面白いかどうかは別にして。やっぱ、こういうアホな企画を、失敗を前提としても「実証実験」とかなんとか云って金を落としてくれるのはNHKですかね。著作権もNHKが握ってるんだろうしね。「サンダーバード」に対抗して実写化に挑戦してみました!! っていう発想も、年金CMに破格の金かけられるお役所っぽくて、やる気のなさがにじみ出ているでしょ(^^)?
August 4, 2004
聴覚的表現を用いましたけど、はじめに視覚的な話から。楽天ホームページがまたまたリニューアルした模様ですが、どこがどのようによくなったのか、まだよくわかりません(って、アンタいつもわかってないじゃないの!?)。デザインがどうのこうの、という話だったけど、字がちんまり小さくなって個人的には読みにくーい(お爺的意見)。嗜好に個人差はあると思うので、このほうがいい、という人もいることでしょう。まあ使えればいいや。もともとタダで使わせてもらっているし、楽天さんのビジネスには何にも貢献してないからね。自分にとっては商用ツールじゃないので、文句は云わないことにします(ってすでに思いっきり云っとるがなー)。今日は、サッカー・アジアカップの準決勝の日ですな。前回、驚異のストレスフル・ゲームを勝ち抜いたジーコ・ジャパンは、今日はバーレーン戦。オリンピック代表がこの前負けた国なので、A代表は今日はぜひとも勝って、格上というところを見せておきたいところでしょう。どうも、世の中には「反ジーコ派」が多いみたいなのですが、そのへんの事情は、たぶん楽天ホームページリニューアルの理由とか、プロ野球一リーグ制の是非に関する「推進派」vs「反対派」の議論に匹敵するぐらい、ちょこっと説明を受けただけではよくわかんないし、それが理由で死ぬわけでもないので、さしあたってあまり関心がない、ということでそのへんの話はすっ飛ばします(笑)。トルシエの「フラットスリー」がいいのか悪いのかもよくわかんなかったしね(なぜか引き合いに出されるトルシエ・笑)。相変わらず枝葉に飛ぶ脈絡のない文章で申し訳ございません。m(_ _)mでも続けます(爆)。話は変わりますが、テレビを見ていると、「負けてはいけない闘いが、そこにはある」といったようなコピーが出回ってますねー。テレビAさん系列ですかー?これはサッカーの日本代表応援のキャッチコピーのようなんですが、オリンピックの他の種目にも使っているみたいですね。これ、個人的にはとっても不健康な響きに聞こえるんだけど(笑)。つーか、CMが終わってこの言葉がテレビで流れるのを聞くと「うるせー!!」と云いたくなりますね。「殺す気かー!!」とかね。海外では、現に殺されたサッカー選手もいたなあ・・・。しつこいようだけど、「負けてはいけない」という言葉は「死の回避行動」といって、これを使うと、前向きになれない言葉になってしまうのでございます。「勝つことが義務!!」「負けたら死ね!!」みたいな感じで。そういうふうに云うと、「それが当たり前じゃ!!」と強く思っている人もいるだろうから、そういう人ほど私はサッカーに思い入れがないので、どっちでもいいんだけどね(笑)。まあ、今の感じで応援してて心が苦しくなったら、私のトコ相談にいらっしゃ~い(三枝風)、ってな感じです(^^)。かといって、プラスの言葉にすげ替えようとして、「勝ちたい闘いが、そこにはある」「勝ってほしい闘いが、そこにはある」に変えると、ちょっとダサい感じもするしなあ(^^;;)。言葉って難しいですね。去年のタイガースの星野監督の「勝ちたいんやー!!」っていうのは、いい感じだったね。大阪の人に云わせると、あれは「勝ちたいねん!!」が大阪で、星野は岡山人だからああなった、という話だけど、それはともかくとして、あのノリでタイガースは前向きに突っ走ったような「気もする」(それだけではないだろうから、一側面として)。というわけで、もうちょっといい響きの言葉を使って、コピーを作り直して欲しいなあ、と思ったりしております。アテネはこれでいくんでしょ、今からだと間に合わないし。2006年のドイツW杯までになんとかしといてくれ(笑)。んで、最後あとひとつ、騒々しい話。なんだか、今回のアジアカップは、反日感情剥き出しの中国サポーターによるブーイングの嵐が吹き荒れているようで、日本代表にとっては大変みたいですな。それはそれで盛り上がっていい、という感想も受けなくはないんですけどね。ただ、日本の国歌斉唱のときまでブーイングしちゃイカンでしょ。奴らもまだまだヒヨッ子ですな(ヌフフ)。中国がサッカーでこんなに盛り上がったこともないんでしょ?4年後の北京五輪に向けて、実力強化とファン確保を狙っているんだと思いますが。なんとなく、サッカー不毛の地から観客動員数全国トップレベルを誇るチームにまでのし上がった、アルビレックス新潟を連想しちゃいました(^^)。ナベ○ネよ、こういうところからも学べることは多いんだぞ。アンチファンも、彼らの声も、向上のための糧として大切にしてくれよ(笑)。それがわからなくなったのなら、もう引退したほうがいいと思うぞ。そうしたらアンタを少しだけ尊敬してやってもいいぞ(^^)。
August 3, 2004
昨日、おとつい、それ以前も含めて、自分の身の回りのこととか社会のことなどをいろいろ見つめて、やれ不安だの不満だの、あれこれブーたれてみたけれど、よくよく考えてみると、それほどの深刻な不安や不満は、自分自身の中にはないことに気がつきました。ただ、身辺の状況があまりに深刻そうに響いてくるので、わが身がそれを受け止めているうちに、不安だとか不満なような気がする状況に陥ってきてしまっていたみたいなんですね。病気を患い、休職・転職を意識するようになってから(何年か前からですが)、経済面を常に意識し、支出を極力抑えてきたこともあり、向こう1~2年ぐらいは、さほど高収入を得られなくとも最低限の生活は維持できる。少なくとも自分一人、最低限食わせるぐらいは大丈夫。また、自分には新しい目標がありますし、それが非常に心の支えとなってくれています。ただ、身辺の不安の声に耳を傾けると、ものすごく深刻。特に会社。今勤務する会社の経営状態は最悪です(そのように見えます)。給与が2ヶ月余りもの間出ていない、その理由は、別にこっちがサボっていたから、というのではなく、最低限の支出のための経費(家賃、消耗品、その他)も確保できない状況。つまり、会社自体の収入がない。今後の営業戦略も、第三者的に見ていて現実味が甚だ薄い。給与が出ないということで、すでに社員数名が辞意を表明しています。彼らにしてみれば、扶持を得られないのは、最低限の生活すらできないということ。つまり、私の生活レベルより高いレベルを保ってきたということでもあるわけですが、でも、彼らがちょっと海外へ遊びに行ったり、車を買ったり、扶養家族を養ったりするのは当然の権利でもあるわけで、たまたまそういう機会が私にはなくて彼らにはあっただけのこと。彼らが、辞めると決意するまでに口走ってきた言葉をいくつも聞いてきましたけれど、会社に対してかなり感情の混じった、辛らつな批判の連続です。聞いていると、気が滅入るような言葉の数々。確かにそれを聞いて、わが身もそうであるかのような気分にはなってきます。だって、次の職に就ける保証も、今のところ彼らにはないわけですから。職業選択にあまり拘泥しなければ、どこかに仕事はあると思いますが、皆それぞれ自分の専門とするスキルだとか知識を活かしたいだろうから、そうなると、なかなか目指す職業で、好きなだけの賃金を得ることは難しいでしょう。だから、血眼になって仕事を探すことになることでしょう。会社はそこまで補償する力は持っていません。経営者は、社員には「できれば残って欲しい」という思いから脱却できず、なかなか切り替えができない。非現実的な話で引き止めようと懸命。だけど、給与が払えない限り引き止めることはできない。だけど今、その考えを切り替える必要はあることでしょう。気づいて欲しいけど、気づくのかどうか。去年の時点で社員数は半減してしまっているのに、さらに半減。実質、メシのタネを稼げる人材が殆どいなくなってしまう方向に流れています。経営者一人が食えるというのなら、一人でやってくれ、という感じ。自分の息子を海外へ留学させているようだけど、会社を存続させたいのなら、呼び戻して後継者として育てるべきでしょう。同志となってくれる社員がいない。あるいはそういう人材を育成しなかった経営者の人に対する意識の希薄さが招いている自業自得。本当ならば、この経営者の心の悩みを聞いてあげることが、今の自分にできることではないのかと思ったりするのですが、そういう要望は経営者からは聞こえてこない。プライドがあるのでしょうし、それ以前の「社長と社員」の関係を超えてクライエントとセラピストの関係には、もしかしたらなれないのかもしれません。これに関しては、本人の意思表示を待つよりほかないのですが、自分の中でも果たして今の立場を超えて相談に応じることができるのかどうか、今は自信がありません。かくいいつつ、自分自身も2ヶ月の未払い給与をまだそのままにされていることと、それ以前にも未払いがあることがわかっているので、できれば精算して欲しいとは思っていますが、これ以上「社内失業」状態を続けるわけにもいかないので、タイミングを見計らって外へ出ようとは考えています。あるいはこの直後のタイミングになるかもしれません。これによって実家にお金を入れることができなくなることはすでに了承済み。しばらく生活を支えるため失業保険を受けつつ、カウンセリング活動を始めるか、もしくはアルバイトをするかしながら、来年度の自治体での相談員募集に応じるか、あるいはさらにどこかの社会人大学院もしくは教育機関で勉強を続けるか。勉強を続けるとなると、それにかかる経費と時間が上乗せされるので、経済的不安は生じることになりますが、そのあとの社会的処遇を考えると、そっちのほうがメリットがあるのかな、という考えもあります。これは別途考えようかと思います。だけど、自分個人的には、この程度のことは「特にどうってことはない」。これまでかなり、経済的にも精神的にも、大変な苦渋を舐めた経験が何度もあったためか、今では結構肚が据わってきています。「鈍い」ようにも見えがちですが、自身に対しての不安は、上記のような理由から、あまりないということですね。ただ「自己実現欲求」というところで、まだその到達に向けての道のりははるかに遠いと思うので、それに対する自分の姿勢に対する不満はありますが。まだ「俺ってプロだぜ」と思えるものが身についていないというか、誇りを持てていないというか、そういうことですかね。これは、これからの人生に対する課題です。
August 2, 2004
今年も早いもので、もう8月でございますね。8月といへば、高校野球とオリンピックがあって、テレビの前のキミはもう大忙し、というわけなのでありまするが、今年はテレビとかいつから手に入るのかよくわからんので、見たい番組が見れるかどうかが不安。けふは実家のPCから書き込みしております。引越しは、荷物がさばききれず、つーか、暑さのあまり挫折したので、平日ちょとずつ運び入れ作戦に変更しました。地域のカウンセリング活動開始までどれほどかかるのかな、っていうのがちと不安でござるね。無給状態が2ヶ月目に突入したため、風当たりが強くなってきているけふこのごろ、実家にいるのも気まずい状況でございます。それはともかく。毎日暑すぎるので、けふも疲れてしまってしょーがない。バテバテなので、今日はテレビ見てとっとと寝るに限るでございます。カンケーないけど、ヴェルディvsレアル・マドリードの試合を、なんでフジテレビでやるのか、よくわかりませんな。
August 1, 2004
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