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前回のblogのつづき。何とか板書によって二人の子どもの考えを「モデル化」できた(もしかしたら、図にすることができた)のだろうか、その後、子どもたちの話し合いは次のように進んでいく。・・・・・smさん「私はMRくんに少し似てるんですけど、前のAの立野の写真を見たときに、なんか崖崩れとかそういうので、小さい石、少し写真の右下のところに少し小さいやつとかがあって・・・。」T 「どの写真?(ディスプレイに写真を映し出す)これかな?」smさん「はい、それです。それがたぶんBに流れたんじゃないかなって思って、で、そのAの立野のところにあった大っきい石は、たぶん、A地点では水の流れは速いけど、水の量が少ないから、たぶん、でっかい石よりも、水の方が、なんか軽いっていうか、だからその水の勢いだけじゃあ、そのでっかい石はあまり流れないと思うから、でっかい石は、なんか小さい石が少し当たって削れてる部分もあると思って、で、B地点では、A地点にあった小さい石が、水の流れ?で、B地点菊陽町まで流れてきて、そっからぶつかって、石と石とをぶつけたときに白い粉とか出てきて、それがC地点とかの砂になってるんじゃないのかなって。」T 「もう一回、B地点の話をしてくれるかな?写真を出すから。なんか、B地点説明しなかったっけ。この写真のことでしょ?」smさん「そのB地点とかにある石とかは、A地点にあった、その一番大きい石よりも少し小さい中くらいの石とかが削れて、流れてくるときになんか丸くなってB地点にきたんだと思います。」T 「どうですか?ksさん。」ksさん「私は、前の授業でもいったんですけど、AからBは流れる速さが、BからCと比べて速いじゃないですか。だから、Aにあった、そこ(教師用机)にあるような石は流れないと思うけど、もう少し小さいやつは流れて、B地点には、少し石とか下のところに当たったりして、削られて丸くなったやつもあると思うんですけど、だいたい小さいのがBには流れてきて、BからCは、流れがゆっくりになってくるから、Aから流されてきた石はCには流れないと思って、CからDもCと同じでゆっくりだから流れなくて、でも、砂は石よりも軽いから、BからCも、CからDも流れると思いました。」T 「砂は軽いから流れる。どうですか?こっちのIYくんたちが説明したのとMRくんたちが説明したの違うと思うんだけど、ちょっと近くに人と話し合ってみて。」・・・・・smさんは、A地点の写真に、私が理科室に持ち込んだぐらいの大きい石だけでなく、B地点にある位の大きさの石もあることを指摘している。実際の見学でも、7月の豪雨の後で崖崩れが起こり、大きさの異なる岩や石、砂や泥が川に流れ込んでいるのを観察することができた。このことを根拠に、MRくんの考えがよいと主張しているのであろう。(smさんは、2月15日にも、B地点の写真を根拠にしていた。)しかし、smさんはC地点の泥と同じような泥がA地点にあることは意識していない。写真には写っているものの、見学のときにその現場近くまでいけなかったことが残念である。ただ、このことに気づいたのだろうか、ksさんは、その泥もA地点から流れてきたものだと主張している。しばらくの間、近くの友達と話し合った後、次のように発言が続いた。・・・・・T 「HNくん」HNくん「石が、B地点の石も流れると思って、そのぼくが住んでるところの近くの川では、その下流らしきところには、先生が持ってきたB地点の石よりもけっこうちっちゃい親指サイズぐらいの小石がたくさんあって、その脇に砂があったから、B地点では、流れがゆるやかになるけどその分水の量が多くなるから、A地点から流れてきた石がぶつかれば、ちょっとでも動けば、B地点では浮いてその分進むし、石とぶつかることで削られたり割れたりしてその小さくなると軽くなるから、そしたら、またどんどん流されていくから、そのB地点の石も流れていくと思いました。」T 「家はどこ?」HNくん「江津湖の近くです。」T 「(地図を示しながら)ここ。ここに石があるということ?TRくん。」TRくん「ぼくは、MRくんの意見に賛成で、Aのでっかい石とかは、流れなくて、smさんがいったAの地点にあった土砂崩れで出た小さい石とか砂とかが流れて、Bでは丸くなって、それから砂も流れて、そのBで砂になったものも流れていくんじゃないのかなって思いました。」T 「だいたいMRくんと同じ考え方。」TRくん「はい。」T 「esさん。」esさん「私は、IYくんとかの意見も分かるんですけど、ksさんの意見に似ていて、A地点の石は、別に流れてきたとかいうわけではなくてぶつかったりあったりしてないから、まだとても大きい石だけど、でも、AからBにかけては、水の速さが速いから、水の運搬する力もきくなって、Aにあった中くらいの石がぶつかり合ったりして角が取れBでは丸っぽい石になってるけど、BからCにかけては、水の流れがかなり遅くなっているから、あんまり石とかは流れずに、軽い砂とか泥とかだけ流れて、Cには軽い砂とか泥が積もって、石はあんまりなかったんじゃないのかなって思いました。」T 「はい、それでは、ちょっと時間がきますので、少し似ているところもあるし違うとこもあるけど、今日発言した人を参考にして自分の考えを見直してください。」・・・・・また、前回まで「粉砕モデル」で主張していたHNくんであるが、よく発言を見てみると、「粉砕モデル」には変わりはないものの「Bにあった石よりも小さな石」や「石が軽くなったら流れる」と、「運搬するはたらき」を意識していることが分かる。「下流にも石があった」という発言だけが気になり、私はこのような「ことば」をしっかりと取り上げられなかったのだろう。またまた反省である・・・。※ 今回の記録は、平成25年3月4日のものである。
2013.05.29
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前回のblog(流れる水の働き~「上流と下流」とは~その31)のつづき。雨樋実験後、あらためて「どうして上流と下流では石の大きさがちがうのか」考える。グループでの話し合いの後、学級全体では、次のように発言が続いた。・・・・・T 「じゃあ、誰からでもいいですよ。IYくん。」IYくん「ぼくは最初に、Aの地点で石の何個かがぶつかり合って割れて、それで、まあ粉とか割れて(出て?)、最初はギザギザだったけど、石や水が当たって、それでどんどん丸くなったりぶつかりあったりして、Cのところでは砂だけになって、Bのところでは、そのAからBにかけて、石がぶつかりあったり、水で浸食されたりして丸くなって、Cのときには、たぶん石と石がぶつかりあって出てくる砂だけになってるかなっと思いました。」T 「ちょっとまって、Aの時点ではギザギザな石だったってことかな?」IYくん「ギザギザだった。丸くはなくて、なんか、尖ってるっていうか・・・。」T 「うん、丸くはないね、ギザギザというか、角が尖っている、角があるってことかな。これが、Bに向かって流れていくんだっていうこと?その間に割れたり、水に浸食されながら丸くなる。これは、AからBね。じゃあ、BからCは?」IYくん「あのぶつかり合って出てくる粉とかが、それだけが流れて、これ(B地点の石)とかは、地面にそのままあって、それで地面とかでカンカン割れたりして、その砂だけが流れたり、軽いやつとかは流れていったりする。」T 「うん?これ(Bの石)は、BからCには流れない?」IYくん「流れ・・・、でかいのは流れない。」T 「流れない。このときぶつかってできた粉とかがCまで流れていく。どうですか?SMくん。」SMくん「えっと付け加えで、まずAからBというのは、IYくんも言ったようにその上流で大きかった石が下流に流されて、石と石がぶつかって砕けちゃって、摩擦とかでだんだん丸くなっていくと思って、えっとBからCは、そのIYくんも言ったように、その、粉とは限らないんですけど、あの、粒みたいな、BからCのゆるやかな流れでも流れるような小さい石が流れていって、それがBからCのだんだんゆるやかなとこで、浮遊して、なんか、浸食?うん?浮遊して、なんか、運搬されたりとかして、だんだんと小さくなっていって、あのなんか虫眼鏡じゃなくて、何倍かで見れるやつで、石と石とでぶつけたやつと普通の砂を見てみたら、石と石とがぶつかったのは白くて、普通の砂のやつは、色はついてたけど、だいたい二つとも色は違うだけで形はほとんど同じだったから、そうだと思いました。」T 「石をぶつけたもんね。それで出たのと、Cから先生が持ってきたものは、形は同じだった。」SMくん「形は同じだった。乾いたやつは。」T 「(黒板の図を使って)ここでぶつかって出たものと、もともとCにあったものを、あなたのすごいルーペを使ったんでしょ。そしたら、色は違ったけど、形は同じだった。それから、BからCに行くとき小さくなるって?」SMくん「そのBからCにかけて、あの浮遊して運搬されながら、まあ摩擦とかで、すごく小さくなって、砂みたいに、あの小さくなったと思いました。」T 「浮遊して運搬されている間に小さくなった。どうぞ、どうですか?MRくん。」MRくん「ぼくは、まあIYくんやSMくんのもあるとは思うんですけど、ABCともに削れたものもあるかもしれないけど、だいたいは、そのAの石は、そのまま(Aの石を指しながら)このくらいの大きい石で、Bは、ちょっと削れてるかもしれないけど、だいたいはそんなAみたいな石じゃなくて、Bより少し、ほんの少しだけ大きい石が、割れたっていうか、角がちょこっと割れるぐらいはあるかもしれないけど、真っ二つに割れるっていうことは、たぶんないんじゃないのかなって思って、あと、Cは、石と石がぶつかって出た粉みたいのもあるとは思うけど、もともと砂だったものが、多いんじゃないかなって思いました。」T 「Aのこれね。これが、そこから動かない?流れない?」MRくん「流れない。」T 「Bにあるものは、これよりも少し小さいの?」MRくん「いや、少し大きいやつ。」T 「が、AにあってBに流されてきたっていうことか。AとBの間で少し小さくなってるっっていったんだ。」MRくん「はい。」T 「Cにあった砂は。」MRくん「えっと、AとかBにあったもともと砂だったものと、AからBかけて、少しだけ小さくなったものの白いやつ・・・。」・・・・・これまで上手くいかなかった板書による「モデル化」を試みていたのだろう。黒板に書いたこととを確認しながら話し合いを進めているため、教師の問い返しが「くどく」なってしまった・・・。黒板にかいた図を見てみると、IYくんが「粉砕+運搬モデル」であるのに対して、MRくんは「運搬モデル」であることが分かる。二つの違いは、AからBにかけて変化である。IYくんは、これまで「粉砕モデル」で考えていたのだが、雨樋実験によってBからCの間は「運搬モデル」に変更したということであろう。ただ、SMくんはその中間で自分の考えが上手く整理できていないことは分かるのだが、またまた上手く取り上げることができなかった。おそらく、BからCにかけて運搬されるものも、運搬されている間になんらかの変化があるのではないかといいたかったのだろう。「Cに流されるのは粉とは限らない」という「ことば」も気にはなるのだが・・・。(つづく)※ 今回の記録は、平成25年3月4日のものである。
2013.05.28
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前回のblogのつづき。「モデリングとスキャフォールディングのある学び」の重要性について、昨年9月の5年「ものの溶け方」の実践をもとに提案する。・・・・・また、この二つのモデルを検討したことにより、自分の考えを見直し、モデルを更新する子どもの姿も見ることができた。その中で、はるみさんは、最終的に次のようなモデルにたどり着いている。このはるみさんのノートを見てみると、次のようにかいている。まず、水にとけた食塩は、小さな粒として水の中にあるという考えを書き、その根拠に「水を蒸発させたとき、(同じ重さの)食塩を取り出すことができた」ことを挙げている。さらに、「小さくなるまでの過程」として、まず、ようこさんのモデルを採用しているのだが、途中で、大きなバツを書き、のりみさんのモデルの変更していることが分かる。おそらく、「ある程度細かくなる」と書いていることから、「一つが二つになる」ことがいつまで続くのか疑問に思ったのだろう。しかし、最終的にはあらためてようこさんのモデルにもどっている。おそらく、のりみさんのモデルで考えたとき、「とけて」なくなった周りの部分を上手く説明することができなかったのだろう。そして、次のノートには、先程紹介した新しいモデルをかいている。注目すべきは、「〈根拠〉塩の結晶はわれなかった」と書いていることである。これは、前のノートを書いた後に、もう一度食塩が水にとける様子を観察したのだろう。自分が選択したモデルに観察結果との整合性がないことから、もう一つのモデルとの折衷案を考えたのである。また、このモデルを考えるきっかけになったりおくんのノートを見てみると、次のように自分の考えを書いている。ここにあるモデルは、はるみさんが考えたものと同じように見えるが、よく見てみると、りおくんが「食塩が分裂して」と書いているのに対し、はるみさんは「(もともと小さな粒の集まりだった食塩の)粒がだんだんバラバラになっていく」と書いていることから、はるみさんが「新しい考えを創りだした」ということができるだろう。このような「子どもの事実」から、昨年に引き続き「モデルの探究」を促すことを研究の中心に位置づけながら、本年度理科部が取り組むことを整理する。まず、今回紹介したような、モデリング(友達の考えをたどる)とスキャフォールディング(友達の考えを足場にする)が生じるような「場」と子ども同士の「聴く」−「語る」関係をつくるということである。この中で、先程紹介したはるみさんのような「創造的な学び」が実現すると考える。また、このことと自己モニタリングを伴う子ども自身のリフレクションとの関係についても本年度探っていく。なお、この「『聴く』-『語る』関係」については、以前から主張しているものであるが、あらためて板書などの工夫をあわせて見直す。次に挙げるのは、先日提案した「根拠となる事実の『層』を厚くすること」である。さらには、理由づけが「豊かに(既有知識や生活体験、たとえが多様に使われる)」なる要因を明らかにしていく。この「根拠となる事実の『層』が厚く」なり、「理由づけが豊かに」なったとき、子どもたち同士の「対話」が「豊かに」なったといえるのだろう。少しずつではあるが、理科学習において「豊かな対話」の中で「創造的な学び」が実現する姿が、明らかになっている。しっかりと「子どもの事実」に向き合っていきたい。
2013.05.27
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今週の校内研で、本年度の理科部の「研究の方向性」として「モデリングとスキャフォールディングのある学び」が重要であることを提案する。・・・・・昨年9月の5年「ものの溶け方」単元終末の授業で、「水にとけた食塩はどうなったのだろう」という課題について学級全体で話し合ったとき、次のような発言があった。のりみさんは、水の中で食塩が「小さな粒になる」としながらも、「途中までとけて小さくなる」と発言している。ノートには、食塩の周りから「もやもやしたもの」を出しながらだんだんと小さくなる図をかいていることから、残った小さな粒の周りにあったものは液体のようなものになる考えていることが分かる。これは、融解に近い考え方であるが、実際に食塩を水に溶かしたときの様子からこのように考えたのだろう。この考えに対し、さらさんは「食塩を水に溶かすと食塩の分だけ重くなる」「食塩がとけた水を蒸発させると溶かす前と同じ重さの食塩を取り出すことができる」という実験結果を根拠にし、「重さが軽くあるからおかしい」と反論している。また、この「食塩の食塩が変わらない」ことを根拠にし、ようこさんは次のような図をかいて説明する。「一つの粒が二つになる」ことを繰り返しながら、どんどん小さな粒になっていくというのだ。「分かれた粒をあわせたら、はじめの一粒と同じ重さになる」と理由づけしていることが分かる。しかしながら、多くの子どもたちが、「重さが変わらないことは分かるけど、食塩がとける様子を見たとき二つには分かれていなかった」と、この考えに納得しない。この授業では、黒板に図で表すことができたのは、のりみさんとようこさんの考えだけであったが、この二つの図が、他の子どもたちにも自分の考えをモデル化することを促したと考える。(つづく)
2013.05.27
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今回で「2本のロウソク問題」も「最終回」にするつもりだったのだが、授業途中で内科検診が入ることになり、中途半端な時間になってしまう。まず、前回の気体検知管を使った実験の結果。ロウソクを燃やす前のビンの中の酸素の割合はどのグループも約21%あったが、二酸化炭素の割合は0.05%から0.1%。ロウソクを燃やした後は、酸素の割合が約18%で二酸化炭素の割合は2.5%から3%であった。グループごとのばらつきはあったものの、子どもたちは「酸素が減った分、二酸化炭素が増えた」「窒素の割合は変わらない」とまとめることができた。この結果をもとに、「長さのちがうロウソクをビーカーの中で燃やす」とき、「ビーカーの中の空気はどうなっているのか」、あらためて話し合う。・・・・・anさん「(先に長いロウソクの火が消えた)真ん中の図では、ビーカーの中で長いロウソクの火の上と下で分かれてて、どうやって上の部分にいくかは上手く説明できないんですけど、私は上の方に酸素が少なくなった空気があるって思うんですけど、グループの友達は二酸化炭素がたまるっていってて、どっちなのかがよくわからない。」MKくん「二酸化炭素がたまるっていうのは違うと思う。だって、二酸化炭素が少なすぎる。増えても3%しかない。」GTくん「3%しかないから、二酸化炭素がロウソクの火のまわりに集まるのかなって思う。」IYくん「3%だけど、上の方に二酸化炭素の層ができて、だんだん下がってくるんじゃないのかな。」・・・・・ここで時間切れ。途中で授業が中断したものの、まだまだ二酸化炭素が原因と考える子どもが多いようである。そこで、最後に「ビンの中の空気を、酸素を30%、二酸化炭素を70%にしたら、ロウソクは燃えるだろうか」と問う。すると、子どもたちの予想は「燃える」と「燃えない」の半分半分であった。「最終回」のはずだったのだが・・・。※ 今回の記録は、平成25年5月23日のものである。
2013.05.23
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ふたをしたビンの中でロウソクを消えるまで燃やすとき、その前後での酸素と二酸化炭素の空気中での割合の変化を、前回の石灰水に続き、今回は「気体検知管」を使って調べる。実験そのものは、ロウソクを燃やす前のビンの中の空気と、ロウソクを燃やした後のビンの中の空気を気体検知管で調べるといった単純なものであるが、気体検知管の取り扱いが難しく、さらには、気体検知管が高価なため、何度も繰り返し実験することもできない。気体検知管の操作の仕方は、次の通り。(1)ガラスでできた気体検知管の両端を、チップホルダーを使って折る。(2)気体検知管に書かれている矢印に方向に、ハンドルを押し込んだ採取器に差し込む。(3)気体検知管をビンの中に入れ、ハンドルを引いて固定する。(4)約1分ほど待ち、気体検知管の目盛りを読む。操作が難しいのは、気体検知管の両端を折ることと、ハンドルをスムーズに引くこと。酸素用を2本、二酸化炭素用を2本使って調べるだけなのだが、実験器具の後片付けの途中で時間が来てしまい、結果の確認もせずに授業を終えてしまう。実験結果と子どもたちの考察は、次のblogで。※ 今回の記録は、平成25年5月21日のものである。
2013.05.21
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前回のblogのつづき。初等理科教育5月号(テーマ「観察・実験の技能向上策」)に書いた原稿「器具を使う必要性と自分の操作を見直す必然性のある観察・実験に」の後半部分を紹介する。・・・・・2.自分の操作を見直す必然性 ここからは,実際に行った3年「太陽の動きと地面の様子」の授業の様子を例にして,方位磁針の操作について述べる。 方位磁針を使うのは影の位置の変化を調べる場面であるが,教科書によっては,直接地面に東西,南北の線を引き,その中心に棒を立ててグループごとに影の位置を記録するようにしているものあるが,ここでは,一人一人に方眼が印刷された工作用紙を準備した。この工作用紙に,縦,横の十字に線を引き,東西南北の印を書き込ませた。線が交わる中心にゴルフ用のティ(ピン)を両面テープで固定し,時刻ごとの影の位置を調べさせる。 このことによって,子ども一人一人が方位磁針を使って,記録用紙を方角に合わせて設置することになる。 また,この記録用紙は,運動場や屋上などの屋外に設置することになるのだが,他の授業のじゃまにならないよう観察のたびに教室に持ち帰ったり,風で動きしっかりと固定することが難しかったりするなど,観察する時刻が変わるたびに,方位磁針を使って記録用紙を設置し直す必要がある。 しかし,この方法では,一人一人の方位磁針の操作の「差」によって,記録用紙の設置にズレが生じてしまう。 そこで,記録用紙を設置後,お互いに正しい方角を向いているか確認する時間を設定した。わずかな方位磁針の操作の差でも設置する記録用紙には大きなズレが生じるため,短い時間ではあるがそれぞれの方位磁針の操作の仕方や方位磁針の針に記録用紙が合っているかなどを確かめる子どもの姿が見られた。 また,休日に家庭で影の位置の変化を調べさせると,記録用紙を正しく設置することができず,休み時間などに「どうして上手くいかなかったのかな」と方位磁針の操作について友達に尋ねる子どももいた。3.器具を使う必要性 その後,観察結果を整理した後,影が西から東に動く理由を,黒板の観察結果と太陽モデルのボールを使って一人の子どもに説明させる。「太陽は,東から出てくるから,太陽の反対にかげができるから西からかげができる。」「同じです」という声があがる中「えっ」ととまどう声が聞こえた。「太陽の位置が・・・。」 この子どもが太陽を置いたところが,東ではあるものの北側だったのである。 この「えっ」という声を聞き,この子どもも「あっ,太陽は下にある」と黒板の前で声をあげ,次のように説明し直した。「東から出てきて,南の方を通って・・・。」なかには,「どうして北は通らないの?」とつぶやく子どももいた。 おそらく,影の位置を調べるときに,太陽が影の反対側にあることは確認しているものの,その方角についてはあまり意識していなかったのだろう。 また,「影の長さが変わるのは,太陽の高さが変わるから」と説明する子どももいたため,今回は,「太陽はどのように動くのだろう」と課題を設定して太陽の動きを直接観察させるとともに,教師自作の簡易太陽高度測定器を使用し「太陽の高さ」も調べさせた。 ところが,遮光板を使って筒の視野に太陽を入れ,そのときの高さと方角を調べるのだが,太陽の高さは分度器の目盛りを読めば分かるものの,なかなか方角を正確に調べることができない。筒の向いている方向を方位磁針を使って調べなければならないのである。手のひらに方位磁針を載せ中指を筒が向いている方向に合わせ,赤い針と北を合わせた上で方角を読む。これは,記録用紙を方位磁針の針に合わせて設置することよりも難易度が高いのである。 しかしながら,子どもたちは目的意識をもっていたのだろう,難しいながらも,何度も操作の仕方を確認しながら太陽の動きを調べることができた。このことは,方位磁針の操作の仕方の習得だけでなく,太陽の動きについての理解の定着も促すことができたと考える。4.終わりに 本稿を読み進めるなかで気付かれたと思うが,冒頭に「観察・実験を見直す」と書きながら,今回,何か新らしい方法を提案しているわけではない。これまで通り観察・実験の充実をめざしながら,次の「ちょっとした工夫」をしてみたらどうかというものである。○ 器具を人数分準備し,いつでも使うことができるようにする。○ 子どもたちのつまずきを取り上げ,器具を使用する目的を明確にする。○ 操作のズレ(誤差)を確認する場を設定し,自分の操作を見直させるとともに,繰り返し操作できるようにする。 確かに,目印になる山や建物があれば,方位磁針がなくてもある程度の方角を示すことはできる。また,最新機器を使えば,メダカの卵やアサガオの花粉など拡大して大型ディスプレイに映し出すことができる。 しかしながら,大切なことは,教師が効率よく授業を進めることではなく,一人一人の子どもが技能を身に付けるために立ち止まることができる「ちょっとした工夫」なのではないだろうか。
2013.05.20
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初等理科教育」の5月号に原稿を書いた。雑誌を購読されていない方も多いだろうので、このblogで紹介する。5月号のテーマは「観察・実験の技能向上策」である。昨年の全国学力・学習状況調査の結果、理科では活用問題とともに、虫眼鏡と方位磁針の操作の技能に関する問題も、正答率が低いということが明らかになったことから、今回のテーマが設定されたのだろう。・・・・・器具を使う必要性と自分の操作を見直す必然性のある観察・実験に1.観察・実験を見直す? 昨年4月に実施された全国学力・学習状況調査の結果,理科においても「活用」に関する問題の正答率が低く,「観察・実験の結果を整理し考察すること」や「科学的な言葉や概念を使用して考えたり説明したりすること」に課題があることが明らかになった。しかしながら,正答率が低いという問題点は,この「活用」に関する問題に限ったことではなく,基本的な観察・実験の技能である虫眼鏡や方位磁針などの操作に関する問題にも見られた。虫眼鏡の扱い方に関する問題の正答率は65.1%,方位磁針の取り扱いに関する問題の正答率は27.6%である。 このことは,これまでの観察・実験を見直すことが必要であることを示すものであるものの,「観察・実験の充実を」と言うと,多くの先生方が「生物の学習ではよく虫眼鏡を使っている」「影の変化や月・星座の動きを調べるときにはちゃんと方位磁針を使った」と反論されるだろう。 そこで,改めて全国学力・学習状況調査報告書にある「学習にあたって」として載せられている対応策を見ると,虫眼鏡と方位磁針の操作について次のように書かれている。 ○ 虫眼鏡の適切な操作方法を身に付けるには,自然の事物・現象を観察する中で,対象や目的に応じた操作を繰り返し行い,技能を習得することが大切である。 ○ 方位磁針の適切な操作方法を身に付けるには,方位磁針を使用する目的を明確に意識し,太陽の動きを基にしながら操作を繰り返し行い,技能を習得することが大切である。 注目すべきは,「対象や目的に応じた」「使用する目的を明確に意識し」と「操作を繰り返し行い」という部分である。確かに,技能を習得するためには繰り返し操作することが必要不可欠である。 この繰り返し操作することを子どもたちに促すために,器具を一人に一個用意し,いつでも使うことができるようにすることも大切であろう。今回問題に取り上げられた虫眼鏡や方位磁針は3年から6年まで使用し,あまり高価なものではないためできれば個人で購入させたい。このことにより,家庭学習や夏休みなどの自由研究での活用が可能になる。 本校では,3年生の4月に虫眼鏡を購入し,ハサミやのりなどといっしょに,理科の授業のときは必ず持ってくるようにしている。このことにより,いつでも必要なときに虫眼鏡を使うことができる。例えば,5年「物の溶け方」では,筆箱の中から自分の虫眼鏡を取り出し,水を蒸発させて取り出した食塩やミョウバンの結晶を調べ,溶かす前の粒と比べる姿が見られた。 おそらく,このときこの子どもには「食塩やミョウバンの粒の様子を調べたい」と対象や目的が明確になっていただろうし,自由に使うことができたことで繰り返し操作することにつながったのだろう。しかしながら,全ての子どもたちに使用する目的を明確に意識させた活動,そして,適切な操作を促すためには,「自由に使うことができる」だけでは十分ではない。 そこで,今回,「自分の操作を見直す必然性」と「機器を使う必要性」いう視点で,これまでの観察・実験を見直すことにする。(つづく)
2013.05.20
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前回のblogのつづき。5月14日の授業を例にし「子どもたちが根拠として挙げる事実の『層』を厚くする」ことを提案する。・・・・・そこで、今回、6年「ものの燃え方」で実践した。導入では、長さのちがう2本の火のついたロウソクにビーカーを被せ、長い方が先に消えるという現象を提示した。その後、教科書に取り上げられている実験とともに、途中で生じた子どもの疑問を解決するいくつかの実験を行う。そして本時では、空気中の酸素、二酸化炭素、窒素の割合を表した表を提示し、これまでの実験とともに参考にしながら、「ビーカーの中の空気はどのようになっているのだろうか」という課題を設定した。学級全体での話し合いは次の通り。まず、空気の「変化」について。おおむね酸素、二酸化炭素、窒素を、それぞれビンの中に集め、火のついたロウソクを入れた実験の結果やそのときの気付きから考察することができたといえるであろう。MKくんは、窒素のビンの中で「火が一瞬で消えた」ことを根拠にしているし、esさんは、酸素のビンの中で「明るく光ながら燃えた」ことを根拠にして、「ロウソクが燃えるのに酸素が使われたから」と理由づけし、「酸素の割合が減る」と主張している。また、ttさんは、「窒素にものが燃えるのを助けるはたらきがない」ことを根拠に、ロウソクが燃えているときに「窒素は使われない」と理由づけし、「窒素の割合は変わらない」と結論づけている。しかし、空気の「流れ」に関する発言では、これまでの実験結果が根拠として挙がってこない。smさんの「空気が当たる」ことによって火が消えるのならば、実験で確かめた「火が燃え続けるためには空気の流れが必要である」ということと矛盾する。SMくんは、二酸化炭素が炎にぶつかるといっているが、そもそも1%にも満たない二酸化炭素が微妙に増えたからといって、炎は消えるのか。また、shさんがいうように78%もある窒素がもともと上にあったのなら、入れた瞬間に長い方のロウソクは消えるはずである。提示した空気の割合を示す表を意識していないということであろう。つまり、いろいろな実験をしたものの、その実験結果が根拠として十分に使われなかったということである。どうすれば「子どもたちが根拠として挙げる事実の『層』を厚くする」ことができるか。このことが、現在の私にとっての大きな課題である。その解決方法として、次の5点を挙げる。まず、一つ目は、課題と単元構想を工夫することである。特に、課題と単元構成の関係に注意していきたい。単に、たくさんの観察・実験を取り入れても、今回の授業のように一部の事実しか根拠として挙げられないだろう。二つ目に、板書の工夫である。子どもの発言の根拠を明確に示すとともに、モデル化を促すようなものにしていく必要がある。さらに、esさんの「酸素が消耗した」やttさんの「窒素は使われない」などの理由づけに関する「ことば」もしっかりと取り上げていきたい。三つ目に、ノートの充実と活用である。観察・実験の結果を記録するにはいろいろな方法があるが、やはり、ノートが一番よく使うものである。根拠となる事実を記録するノートとして充実していくとともに、思考するときに前のページをめくって実験を振り返るなど、活用できるようにしたい。四つ目に、グループの充実である。このことは一朝一夕にはいかないが、単純な問題点や考え方の矛盾などは、指摘し合えるようにしたい。最後に、やはり柔軟に授業をデザインしていくということである。これらのことにより、より論理的に思考することができるようにするとともに、秋田喜代美先生がよくいわれる「バームクーヘンのような授業」に、少し近づくことができると考える。
2013.05.20
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先日の校内研で、私自身の本年度の「研究の方向性」として、「子どもが根拠として挙げる事実の層を厚くする(ことが重要である)」ことを提案した。・・・・・今年の2月の研究発表会での公開授業では、「どうして上流と下流では石の大きさがちがうのだろうか」という課題について、次のように子どもたちは話し合った。anさんは、見学のときの観察結果である「C地点は、流れが遅かった」という事実とともに、当日教室に持ち込まれた「B地点の石とC地点の泥の粒の大きさのちがい」から、本当に削られたのかという疑問をもっていいる。ksさんは、土を盛った流水実験場での流水実験や雨樋の傾きを変えて行った実験の結果である「中流は流れが遅い」という事実から、「小さな石しか流されない」と主張している。このksさんの考えに対し、tmさんは当日提示されたC地点の干潮時の写真の「C地点には石がない」という事実をもとに「小さな石が流されるというのはおかしい」と反論している。smさんも、B地点の写真の「川の内側に多くの石がある」ことを、「この石は内側の積もったもので、これ以上下流には流されない」と主張し、流水実験の結果から「川の曲がったところに綱や泥が積もったから」と理由づけしていることが分かる。また、HNくんは「石は流されない」という発言に対し、目の前にある「B地点の石に白い粉がついている」という事実から、「石同士がぶつかり合いながら流されてきた」と主張してる。(さらに、「その白い粉は塩という可能性もあるが、中流のB地点だから石同士がぶつかって出てきた粉のはずだ」と反証している。)このように、根拠となる事実が多様に挙げられることにより、子どもたちの思考は、より論理的になったと考える。子どもたちが論理的に思考するためには、根拠から主張を導き出すためにつながりを意識する論理的な「ことば」と同時に、その根拠が妥当かどうか、さらに根拠となる事実はないかと、事実に「もどす」ための、直感的・断片的な「ことば」が必要である。特に、本年度は、この直感的・断片的な「ことば」に着目しながら、観察・実験の充実を図り、根拠をより「確かな」ものにするとともに、「豊かな」ものにしていきたい。つまり、子どもたちが根拠として挙げる事実の「層」を厚くすることをめざすし、実践に取り組む。(つづく)
2013.05.20
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前々回(5月14日)の授業で、「2本のロウソク問題」で「ビーカーの中の空気はどのようになっているのか」を考えたのだが、あらためて子どもたちのノートを見てみると、wmさんが次のように書いているものを見つける。おそらく、ノートに自分の考えを書きながら、ロウソクの火が消えるのに関係があるのが二酸化炭素ではなく酸素であることに気づいたのではないか。もしくは、「二酸化炭素が通常より増え逆に酸素が減ってしまって、その増えた二酸化炭素は・・・」と書かれていることから、ノートに図を書いている途中に、どんなに二酸化炭素が増えても21%以上にはならず、もしその二酸化炭素が上からたまっていったとしても、短いロウソクまでたどり着かないことに気づいたのではないか。次のページには、「二酸化炭素が上にいったのではなく、酸素が下にいった」を書かれていた。また、学級全体の話し合いでは、SJくんがビーカーの中の空気を「層」で表していたことに対して「SJくんは、割合を表しているだけ。確かにきれいに割れたら(図のように分かれたら)消えてしまうけど。」と発言していることから、「酸素が下にいった」というのは、酸素を多く含む空気がだんだん下の方だけになっていくといいたかったのではないだろうか。今回、新年度のスタートでバタバタした中での実践であったが、このように「書きながら考える」子どもの姿を見ることができたのは、大きな成果である。今後も、より「思考の道具」としてのノートにしていきたいと思う。
2013.05.20
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今回は、前回の授業で十分に検討できなかったことを話し合う。まず、ビーカーの中の空気は、酸素、二酸化炭素、窒素の「層」になるという考えについて。前回、SJくんが「割合を表す」として示した図であるが、授業後にノートを見てみると、一番下に酸素の層があってどんどんその層が薄くなっていくものや、shさんのように上に二酸化炭素や窒素の層があってだんだん下に降りてくるものを書いている子どもも数名いた。そこで、それらの大体の割合に合わせて黒板に表してみる。すると「酸素の層がどこにあっても、2本のロウソクが同時に燃えることはできないから、ビーカーの中で層になって分かれることがない」と、何とか納得したようである。また、前回の最後に話題にした「燃やす前と燃やす前の空気の変化」についてであるが、SMくんのモデルを使い、燃やす前の「酸素(丸)が21個、窒素(三角)を78個、二酸化炭素(四角)を1個」がどのように変わるか考えさせた。グループでしばらくの間話し合わせたからだろうか、学級全体の話し合いでは多くの子どもが「酸素が減り、二酸化炭素が増える。窒素は変わらない」と考えていた。そんな中、二人だけが「窒素も変わる」と発言する。・・・・・YKくん「酸素も二酸化炭素も変わるんだったら、窒素も変わるんじゃないかなと思った。」NGくん「ちょっとした誤差はあると思うんだけど・・・。」ayさん「窒素は変わらないと思う。窒素はロウソクが燃えるのに使われないから。」MKくん「前の実験で、窒素のビンの中に火のついたロウソクを入れた瞬間に消えた。」kmさん「燃えるときには二酸化炭素が出るから、燃えるのに使われない窒素は増えたり減ったりしないと思う。」・・・・・「燃えるときに二酸化炭素が出る」ということは、多くの子どもたちが知っていることであるが、今回、このことを石灰水で調べて、授業を終えた。もちろん、この実験だけでは、それぞれの気体の割合の変化はわからない。次時は、気体検知管を使って、酸素と二酸化炭素の変化を調べる。※ 今回の記録は、平成25年5月15日のものである。
2013.05.17
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このblogでも何度か紹介した「『対話』で広がる子どもの学び~授業で論理力を育てる試み」が、また重版(3版)になりることが、出版社から連絡があった。昨年の2月に出版してもうすぐ1年半になるが、少しずつ文科省の研究開発学校の指定を受けていたときの取り組みが評価されているということだろう。また、Amazonのサイトを見てみると、次のように初「レビュー」が書かれていた。・・・・・ 発問がとても工夫されている。発問から子どもの思考が始まる!参考になりました。・・・・・実践例まで、しっかり読んでいただいてことがうれしい。本年度も、本校の研究の中で、論理的な思考を促す課題の質や発問の工夫は大きな部分を占めるであろう。研究を進める上で「前に、前に」という気持ちになりがちなのだが、この機会にしっかりと立ち止まり、「論理科」カリキュラム開発の中で大切にしたことを、あらためて振り返りたいと思う。
2013.05.17
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前回のblogの続き。子どもたちの話題が「空気の割合の変化」から「空気の流れ」に移っていく。もちろん、「空気の流れ」も「2本のロウソク問題」を解決するための視点ではあるものの、子どもたちの「わかったつもり」により、十分に話し合いが深まらない。そこで、SMくんの図に話題をもどし、「空気の割合の変化」について考えるよう促した。なお、SMくんは、燃やす前のそれぞれの気体の割合(数)を、酸素が「21個」、窒素を「78個」、二酸化炭素(SMくんは、「二酸化炭素など」と発言しているのだが)を「1個」としていた。・・・・・T 「SMくんの図で考えると、2本とも燃えてしまった後のビーカーの中はどうなってるの?」IYくん「酸素が5か6ぐらい、窒素が40ぐらい、二酸化炭素が55。」ttさん「酸素はIYくんと変わらないんですけど、窒素が78と、二酸化炭素が、17。」T 「どうして?」ttさん「窒素は変わらないと思って、なぜかというと、窒素は助燃性とか・・・燃えるのを助けるはたらきがないから、使われないし、ロウソクが燃えても二酸化炭素みたいにでるわけじゃないから、減りも増えもしないから、たぶん同じだと思う。」TRくん「酸素が10ぐらい。窒素が、50ぐらいで、二酸化炭素が40ぐらい。」T 「理由は?」TRくん「なんとなくなんですけど、短いロウソクの下には、酸素が少しぐらい残ってるんじゃないかと思って、短いロウソクの上は、酸素とか窒素が入っていると思って、上の方が広いから、10、50、40になるんじゃないかなって思いました。」T 「窒素が減った理由は?」TRくん「なんとなく。」・・・・・結局、話題が焦点化しないまま授業を終えてしまった。ただし、esさんが「酸素のビンの中にロウソクを入れたら明るく燃え、他の2つでは燃えなかった」という実験の結果を根拠に「酸素が消耗した(使われた)」と理由づけし「酸素の割合は減っているはずだ」と主張していることは興味深い。このことが、ttさんが「窒素の割合は変わらない」と主張するために、「窒素にはものを燃やすはたらきがない」ことを根拠にし「ロウソクが燃えるのに窒素は使われない」と理由づけしたことにつながったのだろう。「2本のロウソク問題」は、複雑な現象を説明するものであるが、このような根拠の妥当性を一つ一つていねいに確認しながら、より論理的に思考することができるよう授業をデザインしていく必要があるのだろう。※ 今回の記録は、平成25年5月14日のものである。
2013.05.15
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いよいよ「2本のロウソク問題」について話し合う。これまで実験の結果とともに、ビーカーの中の空気の変化を推論する。今回の課題は「ビーカーの中の空気はどうなっているのだろうか」であり「燃える前 → 長いロウソクが消えた後 → 短いロウソクが消えた後」の3段階で考えるよう促した。また、このとき、前回の実験で性質を調べた酸素、二酸化炭素、窒素の空気中での割合を提示した。自分の考えをノートに書き、グループで少し話し合った後、学級全体で次のように話し合った。まず、はじめにSJくんが、ノートに書いた次のような図を示しながら次のように発言した。・・・・・SJくん「最初は二酸化炭素があまり多くなくて、酸素と窒素がたくさんあって、火を燃やすと、酸素がなくなっていって、窒素は使われないからそのままで残ってて、二酸化炭素は増えていくから、最後は二酸化炭素と窒素が多くなって、酸素が少なくなると思う。」MKくん「水にためる実験で、窒素を調べたときに、ろうそくの火を入れたら、窒素と二酸化炭素はすぐにぱっと消えたから、酸素は燃える働きがあったから、もし、この図でいくと、ビーカーをかぶせた瞬間に、窒素が多くて、消えてしまうから、この図はちがうと思う。」wmさん「SJくんは、割合を表しているだけ。確かにきれいに割れたら(図のように分かれたら)消えてしまうけど。」・・・・・続けて、SMくんが、次の図を示して発言する。・・・・・SMくん「SJくんと、ほぼ同じ図なんですけど、100%中の、三角が窒素で、丸が酸素で、二酸化炭素などが四角なんですけど、割合通りに三角を78個かいて、次に丸を21個かいて、二酸化炭素などで四角を1つかいたんですけど、それが、ものを燃やしているうちに、微妙に四角が増えていって、火を燃やすと四角が上に行って、三角はかくのがめんどくさいのででっかくしたんですけど、四角はちょっとで、長い方が先に消えたんで、たぶん上に行くと思って、多分、こんな風な図になるんじゃないかなっと思いました。この図は、二酸化炭素が出て行って、それが、上から消えたんで、まず上に行くんじゃないかなって。その次に下が消えたんで、この前の実験の煙と同じように、こんな風になるんじゃないかなって。」T 「めんどくさいからかかなかったっていったけど、三番目のビーカーでは、丸は何個になるの?」SMくん「どのくらいの数になるかわかんないんで、一応、減るってことで、白いところが減っているところにした。」・・・・・SMくんが2回目に示した図は次の通り。「空気中の割合」について説明すると思ったのだが、SMくんが着目したのは「空気の流れ」だったようである。その後、esさんが、「酸素の割合の変化」について発言するものの、話し合いの話題は「空気の流れ」に移っていった。・・・・・esさん「私もみんなと同じで、酸素の割合が減ってるんじゃないかなと思うんですけど、理由は、酸素のビンの中に火を入れると、ロウソクが明るく光ながら燃えていたので、他の二つは、ものを燃やすはたらきはないけれど、酸素は、実験からものを燃やすはたらきがあると分かったので、酸素は消耗したっていうか、ちょっと少なくなったと思ったから、気体中の酸素の割合は減ってると思いました。」smさん「疑問なんですけど、もともとはビーカーの底のところに空気があって、火がついて、長い方から消えると思ったんですけど、空気は上に行って、そこから下に行くから、あたためられて下にあった空気が上に行くときに、火に当たると思うから、それだったら、短い方が先に消えるんじゃないかって。」shさん「私は、ビーカーの中の窒素が、もともと上にあったのが、どんどん増えていって、この前の実験で、窒素の入ったビーカーに火を入れたらすぐ消えたから、それといっしょで、長い方が先に消えるんだと思う。」・・・・・おそらく、ビーカーの中で2本のロウソクが順に消えていく様子を見て、ロウソクの炎に「何かがぶつかっている」というイメージをもっているのだろう。また、その「何か」が前回の実験でロウソクの炎を一瞬で消した「二酸化炭素」や「窒素」と結びついたのだろう。ものが燃え続けるためには「空気の流れが必要である」ことについて「わかったつもり」になっていたということだろうか・・・。(つづく)※ 今回の記録は、平成25年5月14日のものである。
2013.05.15
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「新しい空気は酸素が多くて、出る空気は二酸化炭素が多い。」これは、子どもたちのこれまでの生活経験から知っていたことであろう。そこで、今回は【実験6】「酸素、二酸化酸素、それから、理科室にボトルのあった窒素の性質を調べる」。まず、「水上置換法」で、それぞれの気体をビンの中に集める。次に、火のついたロウソクをビンの中に入れ、燃える様子を観察する。実験結果は、二酸化炭素と窒素では、ビンの中にロウソクを入れた瞬間、火が消える。酸素は、炎が大きくなり、一気にロウがなくなってしまった。次時は、いよいよ【実験1】から【実験6】までの結果をもとに、「2本のロウソク問題」を考える。※ 今回の記録は、平成25年5月8日(2校時)のものである。
2013.05.10
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前回、子どもたちがものが燃え続けるために必要だと発言した「空気の流れ」。今回は、【実験5】「線香を使って『空気の流れ」』を確認する」。この実験で「下の穴に線香を近づけると、煙がビンの中に吸い込まれた」「ビンの中に煙が入って、しばらくして口のすき間から出てきた」などの気づきがあった。最後に「入る空気と出る空気にはどんな違いがあるか」と尋ねる。すると、次のような発言があった。OSくん「出る空気は熱くて、入る空気は冷たい。」NGくん「出る空気は、燃えるときに使ったもの。」anさん「燃えるときに使われたもの。関係ないと思うけど、ちょっと焦げ臭かった。」MSくん「出る空気は、酸素が使われて二酸化炭素が多い。入る空気は、酸素が多い。」次時は、とりあえず「酸素」と「二酸化炭素」の性質を調べることを伝え授業を終えた。※ 今回の記録は、平成25年5月8日(1校時)のものである。
2013.05.10
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今回は、「下に穴のあるビンの口に少しすき間があると、ビンの中のロウソクが燃え続けるのはどうしてだろう」ということについて考える。子どもたちは、次のように話し合った。kyさん「たとえば、電車で考えると、満員のときは一人が出ないともう一人は入れない。ビンもすき間がないと入れない。」TMくん「『一人出て一人入る』から、中に入っていた空気の入れ換えができる。穴から空気が入る。」smさん「中に入っていたもともとあった空気はきたない空気だから、出ていかないと燃えない。」SMくん「それもあると思うけど、下に穴がなくても燃えるときがあった。」HNくん「エレベーターで考えると、2つ出入り口があると、乗り換えがしやすい。」MKくん「下に穴が穴がなくても燃えたのは、口のすき間が広かったから。空気が出ると入るの両方のスペースがあった。」uhさん「下に穴があると、空気の流れができて、新しい空気がビンの中に入りやすくなる。」ビンの中の空気の「入れ換えの必要性」と「入れ替えのしやすや」について、いろいろなたとえを使って説明しているのだろう。また、出る空気を「きたない空気」、入る空気を「新しい空気」と説明していることから、その違いを意識していることもわかる。次時は、この「空気の流れ」を実際に確認する。※ 今回の記録は、平成25年5月7日のものである。
2013.05.10
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【実験4】は、【実験3】「底の開いているビンを使って机との間にすき間をつくり、口をせまくして炎の様子を調べる」のつづき。アルミニウムはくをつかって、ビンの口を完全にふさぐ。子どもたちの予想は、またまた「消える」が半分で「消えない」が半分。「消える」の理由の多くは、「空気の出入り口が1つになるから」というもの。また、「消えない」の理由は、「下のすき間が大きいから」。実験の結果は「消える」である。次時は、「下に穴のあるビンの口に少しすき間があると、どうしてビンの中のロウソクが燃え続けるのだろうか」について考える。※ 今回の記録は、平成25年5月2日のものである。
2013.05.09
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【実験3】は「底の開いているビンを使って机との間にすき間をつくり、口をせまくして炎の様子を調べる。」子どもたちの予想は「消える」が半分、「燃え続ける」が半分であった。その理由は次の通り。SJくん「消えると思う。こないだやった2本のロウソクでは、長い方が先に消えたから、市のにすき間があっても関係ない。」MKくん「2本のロウソクの実験のとき、二酸化炭素が上がっていって、ふたの部分にはね返って炎が消えたと思うから、ぼくも消えると思う。」MRくん「ぼくは消えないと思う。あたためられた空気は上に行くから、空気が流れると思う。」SMくん「空気があたためられて上に行くと、下のすき間から空気が入る。これがくり返されるから、燃え続けると思う。」esさん「私も消えないと思うんだけど、けっこう下のすき間が大きいから、そのすき間からいる空気もいらない空気も出入りすると思う。」その後、実際に試してみる。その実験結果は、「消えない」である。【実験2】のときのように、ビンの口をギリギリまでふさいでも、炎は小さくならず燃え続けた。そんな中、あるグループから次のような疑問だ出された。「ビンの口を完全にふさいだら、ロウソクの火は消えるのか?」子どもたちの予想は、またまた「消える」と「消えない」の半分半分であった。※ 今回の記録は、平成25年4月30日のものである。
2013.05.09
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「2本のロウソク問題」をきっかけに「ものの燃え方」に対する課題意識を高めた子どもたち。「ものの燃え方」について調べるため、今回からは教科書にある実験に取り組む。まず、【実験1】「ビンの中に火のついたロウソクを入れ、ふたを動かして口の広さを変えて炎の様子を調べる」である。子どもたちの予想通り、口を広くすると炎が大きくなり、口をせまくすると炎が小さくなった。また、口をせまくし過ぎると、火が消えることもわかった。次に、【実験2】「大きさの異なる二つのビン(大と小)の中に、火のついたロウソクを入れ、ふたをして火が消えるまでに時間を計る」である。このとき、燃焼さじをビンの中に入れるため、ビンの口は完全にはふさがらないのだが、子どもたちは【実験1】の結果から、どちらとも消えると予想した。ここでも、子どもたちの予想通り、小さいビンの方が先に消える。ここで、時間がきたので、次時の【実験3】の予告をし、授業を終える。【実験3】は「底の開いているビンを使って机との間にすき間をつくり、口をせまくして炎の様子を調べる」である。このとき、ビンの口は、【実験1】で「火が消えたとき」の広さである。子どもたちの予想は、「消える」が半分で「消えない」が半分。子どもたちの予想と実験結果は次回のblogで。※ 今回の記録は、平成25年4月24日のものである。
2013.05.09
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粒の大きなの異なる3種類の土砂を実際に水で流す「雨樋実験」を終え、今回は、改めて「どうして上流と下流では石の大きさがちがうのだろう」ということについて話し合う。自分の考えをノートに書く前に、TRくんのグループでは次のように話していた。hmさん「見て、(C地点の泥に)木の枝とか入ってるよ。・・・だってさ、こういうのはさ、水に微妙にとけて濁るけど、砂とかは、とけないから・・・。」TRくん「(B地点の石同士をぶつける)けっこう落ちるよ。」shさん「粉だね、もう。」TRくん「砂じゃないね。」shさん「うん。粉だよね。(石をぶつけるTRくんに)ちょっとストップ。粉だよ。砂よりて粉だよ。粉だよね。」TRくん「砂にも見える。」shさん「ほら、さらさらさらってしたら、だんだん手の中に入っていくような感じ。貸して、やりたい。(石同士をぶつける)」hmさん「(C地点の泥を見て)ほら、茶色いの、色がちがう。」TRくん「何で?」hmさん「こっちは茶色い固まりだったでしょ。」TRくん「ほんとだ、茶色いの。」hmさん「なんだっけ、どこだっけ、鹿児島じゃない・・・。」TRくん「火山灰でしょ。」hmさん「その中に、体入れてから・・・。」TRくん「砂湯?」土砂の粒の大きさに着目したからだろうか。「砂」と「粉」をいう「こどば」で区別していることがわかる。hmさんの「水にとける」と「とけない」も、粒の大きさのちがいに言及しているようにみえる。(そうなると、最後のhmさんの言いたかったものは、砂湯の「砂」なのだろうか、それとも「火山灰」なのだろうか。)なお、shさんは、前回(2月26日)が欠席だったため、はじめて石をぶつけて「粉」が出ることを確かめている。これらの発言が、ただの会話ではなく、それぞれの「流れやすさ」につながるものであればいいのだが・・・。(つづく)※ 今回の記録は、平成25年3月4日(5校時)のものである。
2013.05.08
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石や土砂の「流されやすさ」の違いに着目しはじめた子どもたち。そこで、今回は、粒の大きなの異なる3種類の土砂を用意し、実際に雨樋の上に置き水を流してみる。これまでに、土を盛った「流水実験場」での流水実験を2回行い、話し合いの中でも何度か「運搬するはたらき」について整理したにもかかわらず、子どもたちは何度も実験を繰り返していた。十分に結果をまとめることもできずに授業を終えてしまう。やはり、「運搬するはたらき」について「わかったつもり」になっていたということだろうか・・・。※ 今回の記録は、平成25年3月4日(1校時)のものである。
2013.05.07
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私が「質の高い課題」が必要だと言い出した(はじめて主張した)のは、2009年8月1日に福岡で開催された日本教育心理学会創立50周年記念公開シンポジウム2「『伝えあう力』を育てる授業づくりー新教育課程における学習活動の創造ー」に提案者として発表したときである。(そのときの資料はこちら。)もちろん、それまでに何度か聞いた佐藤学先生(学習院大学)の話の受け売りであったのだが、「磁石レントゲン」や「バランスドアクアリウム」などの実践をもとに「質の高い課題が必要だ」と提案したのだが、そのシンポジウムの指定討論者であった秋田喜代美先生(東京大学)に次のように一蹴される。(このときの様子はこちら。) ・・・・・ 「なぜ」という言葉が出てくると深くなるということは大人の考え方で、子どもが実践の中で本当に学んでいくときは「どのように変わっていくのか」という考え方です。どのプロセスにおいても、子どもが「どのように」という現象や実証に丁寧に向き合っていく中で「なぜ」の問いが出ない限り、質は高くならないと思います。メカニズムがわかればよいかというと、それはものわかりがよい子がわかるものなのです。 大事なことは、質の高いのは課題や教材ではなく、授業のプロセスの質が高くなるということです。例えば、私が入れてもらっている多くの学校は公立の経済的にも大変な地域の学校が多いので、内容の基本は教科書です。教科書も、毎日の授業の中で質が深くなるということであり、特別の教材を開発し、特別の課題をやってすごいものが出てくるという話ではないのです。 それが、質が高くなっていくのは子どもたちの持てる力すべてをもって挑戦し高めあえるとか、どこにでもある資料だけども、それが使えるようになるとか、お互いに学び合える。(中略) ある程度の子どもの知識の見極めがあってこそなので、こうった探求型の授業が子どもの授業として理想的に語られてしまうことにはとても危険性があります。常にプロセスの中で、どれだけ一方で考え方と話し合いが深められ、やはり教育として指導すべき学習指導要領があるので、その内容がきっちりと定着するということこそが重要なのではないかと思いました。 例えば歴史の中学校の授業で、蒙古襲来といえば、「蒙古襲来図」というものは、どこの教科書にも載っています。でも、この図を見ていったとき、「混成軍が負けた」と書いてあっても、絵を見ていろいろな洋服の人がいるということに気付き始めただけでは、「混成軍だから負けたのだ」という腑に落ちないのです。 でも、「いろんなところから来たんだな。そうすると中国は広いから、言葉も食べ物も違うよな。そんな人が急に団結してやれって言われても、一致できるはずがないよな」と、子ども自身が自分の体験の言葉とつないで、混成軍がどういうことを意味するのかということと負けということがつながって見えてきたときに、その図と教科書のテキストと本文の中身がつながる。私はそういうことが質の深さであり、特別の資料を持ってくるということではないと思っています。・・・・・つまり、質の高い課題とは(秋田先生は「質の高い課題」という言葉は使われていないものの)、特別な教材を用いた特別な課題ということではなく、子どもたち同士のかかわり合いと子どもと教材のかかわりが密になる課題ということであろう。このときの「教訓」を生かし、平成21年度から23年度までの本校の研究紀要には、次のように書いた。・・・・・ 子どもたちの「探究したい,表現したい」という学びに向かう気持ちは,教科等で学ぶべき学習内容,教材のもつ価値にふれることから生まれてくる。そこで,可能な限り,単元を通してじっくりと探求することができる主題を設定して,その中での子どもたちの「なぜ」を課題として取り上げる。つまり,子どもたちの学びを事前に予想するとともに,前の前の子どもの様子から,子どもたちにとって「探究しがいのあるもの,語りがいのあるもの」を課題として取り上げるのである。 また,子どもたちの話し合いを話し合いで終わるのではなく,実感を伴った理解を促したり,新たな探究を生んだりするために,子どもたちの葛藤やつまずきに合わせて,探究の手がかりとなる資料等も用意することが必要である。・・・・・また、秋田先生は同じシンポジウムの中で「バームクーヘンのような授業をつくろう」とも話された。「バームクーヘンのような授業」とは「教師が置石をやって、その間を子どもが対話の中でお互いの言葉で言い換えながら埋めていく層の厚い授業」とのこと。やはり、1時間の授業ではなく、そして、目新しい教材や指導法ではなく、単元を通した子どもの学びとリフレクションとリデザインを含めた「授業デザイン」を提案していくことが重要なのだろう。
2013.05.02
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「高さのちがう2本のロウソクをならべて、2本とも火をつける。その後、ビーカーをかぶせると、長い方のロウソクが先に消える。」今回、「どうして長いロウソクの炎が先に消えたのだろうか」という課題に対して、子どもたちは次のように話し合った。・・・・・NSくん「使える空気の量がちがう。」esさん「使える酸素の量がちがうからじゃないかな。長い方が早く酸素を使い切る。」tmさん「長い方が(逆さにした)ビーカーの底の部分まで幅がせまいというのは同じだけど、せまい方が二酸化炭素が早く充満するからじゃないかな。」MKくん「二酸化炭素がたまるんじゃなくて、(上昇した二酸化炭素が)ビーカーの底に当たってもどってくるからだと思う。吐いた息をビーカーに入れて試してみたら、早く消えた。酸素がなくて消えるんだと思う。」TRくん「もっと長いロウソクで試したら、そのロウソクが一番先に消えた。」ksさん「火から二酸化炭素が出る。ビーカーの中の煙を見ていたら上にたまった煙が下に降りてきた。だから、二酸化炭素が上から下がってきて消えたんだと思う。」SMくん「ビーカーの中の煙を見ていたら、回っていた。」・・・・・「ビーカーの中の煙の動き」に着目する子どもがいたことは興味深い。次時からは、この課題を解決するためにいくつかの実験に取り組む。※ 今回の記録は、平成25年4月17日のものである。
2013.05.01
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前回のblogのつづき。HNくんから再び提案された「粉砕モデル」とともに、「近くの川の下流には小石がある」という事実にとまどう私。「小さくなって軽くなったらB地点の石も流されるはずだ」というHNの発言を取り上げないまま授業を進めてしまう。・・・・・T 「TRくん、どう?」TRくん「はい。えっと、前、HNくんが言ったんですけど、あの、研究発表会の日に、石が削られ、下に、真下にある石と、石に当たりながら削られていくって言って、ぼくは、まあ、それに賛成で、ぼくもGTくんと同じように、石と石がぶつかって、ぶつ、まあ、こする?しながら、したんですけど、そして、白い粉がでて、それで、乾燥した土の上にのせたら、土が増えたんですよね、だから、HNくんが言った、下にある石とぶつかりながら、その出た砂が流されてるんじゃないかなって思いました。」T 「どうですか?じゃあ、あなたは、B地点から、まだこの石がどんどん流されていくていうことに関しては?」TRくん「えっと・・・。ちょっと分かんない。」T 「じゃあ、あと二人ぐらい。ちょっと時間がきましたので。anさん。」anさん「えっと、まず私は、HNくんの意見で、そしたら、Bの石が、削られて、削った石がそのままCにいくってことだと思って、そしたら、Cにも大きい石があるから、それで、GTくんの意見の方で、なんかBの大きい石はこすられるだけで流されはしないで、ずっとこすり続けてたら小さくなったら流されるんですけど、それまで流されないっていうので、GTくんの意見に近いです。」T 「あと一人。kmさん。」kmさん「えっと、私はGTくんの意見に賛成で、Bの石で削られて、その削られた、その粉が、あの、Cの方にいくと思います。」T 「esさんは。」esさん「HNくんも、Bにある小さい石が、またCに、なんか分割みたいで、まだ小さくなるっていってるんですけど、それだったら、AからBにかけては川の流れは速いから、流れてくるってスピードは速くてぶつかった衝撃で割れたりして、まあ小さくなるって思うんですけど、でも、BからCにかけては、水の流れがゆるやかだから、ほとんどぶつかったとしても、砕けたりしないから、そこは、小さくなるっていうのは、あまりちがうんじゃないかなって思いました。」T 「(チャイムが鳴る)ごめん。ksさん。」ksさん「私は、BからC、さっきもいったんですけど、esさんがいって、AからBは、水の流れが速いから石も速くて、壁?壁?まわりに当たったりとかして割れたり、小さくなるのは分かるんですけど、1回白川をCの地点を見に行ったときに、水の量はちがうけど、流れはゆるやかだったから、だんだん小さくなって、小さくなったら流れるかもしれないけど、小さくなる前に止まっちゃって、流れないんじゃないかなって思いました。」T 「分かりました。これ(B地点の石)が、もうちょっと小さかったら流れる可能性があるってことか。えー、それでは、ちょっとここまで、BからCについて考えました。次の時間は、できればAからBも合わせて考えたいんだけど、みなさんのノートの様子を見ながら考えたいと思います。今、3種類の考え方が出てきました。もちろん、これにAからBを合わせるともっと複雑になるんだけど、今の自分の考えはどうなのか、もう一度ノートに書きましょう。」・・・・・「この石がBからもどんどん流されていくというわけ?」と私から問い返されたTRくんも、単純な「粉砕モデル」ではない。石と石がぶつかり合ってできた粉がCまで流されるとう「粉砕+運搬モデル」に近い考え方である。石が流されるときに石同士がぶつかると説明しているため、私の質問に答えようがなかったのである。それにもかかわらず、HNくんの考えに「もしBの石がCに向けて流されたとしたら、Cの泥よりも、もっと大きな石があるはずだ」と反論するanさんの発言すら取り上げていない。さらには、esさんとksさんの「流れる水の速さ」と「運搬するはたらき」の関係に関する発言も、B地点の石が、そのままでは下流には流されないということの根拠になるはずなのに、板書すらしていないのである。しかしながら、授業後、子どもたちはグループで次のように話し合っていた。・・・・・TRくん「これ(石をぶつけながら)、水に流しながらやったら、(出た粉が)びゅーんっていくかな?」hmさん「かもね。こうやってやったじゃん、滝みたいにして。あれ、あれ。(雨樋を指さして)あれでやったじゃん。あれでやったみたいに、もう一回やってみたい感じがする。」MSくん「(石をぶつける)・・・。」T 「もうたたくのは止めてください。時間もない。」・・・・・話し合いの中で、石や土砂の「流されやすさ」に着目したということだろうか。しかし、それを遮ったのも、またまた私だった・・・。※ 今回の記録は、平成25年2月26日のものである。
2013.05.01
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前回のblog(ものの燃え方〜その1)のつづき。「高さのちがう2本のロウソクをならべて、2本とも火をつける。その後、ビーーをかぶせると、どちらのロウソクが先に消えるだろう。」子どもたちの主な予想(理由)は次の通り。【同時に消える】・ロウソクの長さはちがっても、炎の強さは同じだから。【短い方が先に消える】・火は二酸化炭素が増えると消え。二酸化炭素は重く、下からたまっていくから。【長い方から消える】・煙が上にいくから。・上の方が酸素が薄いから。人数は、「同時に消える」が二人、残りは「短い方が先に消える」「長い方が先に消える」が半分半分であった。その後、実際に試してみるが、その実験結果は・・・。「長い方が先に消える」である。次時は、「長い方が先に消えた理由」について話し合う。※ 今回の記録は、平成25年4月10日(水)のものである。
2013.05.01
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前回のblogのつづき。GTくんの考えを単なる「粉砕モデル」だと思い込み、「どうですか、ちょっと近くの人と話し合って」ともどしてしまった私。子どもたちは話し合いはじめるものの、GTくんはなにかとまどっている様子である。おそらく私に「あなたの言っていることはちがう」と訴えていたのだろう。GTくんの表情に気づき、子どもたちが話し合っている間に板書を見返し、やっと間違いに気づく。・・・・・T 「あ、ごめん。ちょっと、GTくん、これ図がちがうね。」GTくん「はい。」T 「ごめん、えっと、ぶつかってどんどん小さくなっていくんだけど、まあ、こういう大きさのものと、小さなものがあって、小さなものが流されるって言ったのか、こう。」GTくん「はい。」T 「で、smさんは、これは、どんどんBでぶつかってるんだって。で、この小さな粒がどんどん出てくるから、小さな粒がどんどん流れていく。どう、もう一回話し合ってごらん。」・・・・・ギリギリセーフである。黒板の図を書き直して近くの友達と話し合わせた後、再度学級全体で話し合った。・・・・・T 「じゃあ、どうですか?誰からでもいいですよ。HNくん。」HNくん「そのC地点に石が行ってると思うんですけど、その海に石があるのを見たことがあって、海に石が。海ってのは、川から水が流れ込むから、海に石があるってことは、C、その川から流れ込んだっていう可能性もあるから、Cを通ってるとも思うし、Bにずっといたら、流れてくる石とも、ぶつかって、ぶつかるかもしれないから、その分体積がちっちゃくなって軽くなるから、流されるはずだから、ずっとBに止まってるっていうのは、おかしいと思って、Cにもちゃんと石は行ってると思います。」T 「あなたは、どっちの考え方なの?・・・どっちでもない?」HNくん「・・・。」T 「この石がCに流されてくる?」HNくん「小さくなりながら。」T 「小さくなりながら。あなたは、どんどんぶつかって、小さくなりながら・・・。じゃあ、あなたはこれ(B地点の石)が、小さくなったのがどこかにあるはずだっていうことでしょ。」HNくん「なんか、近くの川では、その、川の真ん中らへんに、小石がたくさんあったから、その、親指サイズっていうか、もっと大きいけど、まあ、石があったから、それがその、Bが小さくなった石で、Cは、みんなが言ってるとおり、石が削れたやつだと・・・。」T 「じゃあ、これ(B地点の石)は、まだ流されるってこと。BからCに向かって。」HNくん「はい。」T 「どうですか?(モデルが)三つになっちゃった。もう一回近くの人と話して。」・・・・・C地点に石がないことを根拠に話し合わせたものの、HNくんは「ちがう川の下流には石があった」という事実を根拠に反論しているのである。そのときの私は、正直「困った」と思った。「ほとんどない」と考えるのか、「少しはあった」と考えるのか。上流以外の場所で石が供給されるなど、例外があると考えるのか。その混乱ぶりが、HNくんとのやりとりに表れている。しかし、着目すべきは、そんなことではなく、「体積がちっちゃくなって軽くなったら流されるはず」だったのだろう。もちろん、私は、このことを「小さくなりながら流れてくる」と言い換えてしまっているのだが・・・。(つづく)※ 今回の記録は、平成25年2月26日のものである。
2013.05.01
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