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自民党総裁選は東京都内のホテルで投開票され岸田文雄前政調会長が決選投票で河野太郎行政改革相を破り第27代総裁に選出されたのだが、岸田新総裁は衆院広島1区選出の当選9回で9年前に党内の伝統派閥である宏池会の会長を引き継ぎ、外相や党政調会長など政府や党の要職を歴任している。10月4日召集の臨時国会で岸田新総裁は第100代首相に選ばれるのだが、国会議員票と党員・党友票が同数の計764票で争った1回目の投票で岸田新総裁は国会議員票でリードし、地方票で上回る河野候補を1票差で抑えてトップに立ったが過半数には達しなかった。上位2人による決選投票になり国会議員票が全体の約9割を占める決選投票では議員票で優位に立つ岸田新総裁が勝利した。 1回目の投票の事前予想では河野太郎行革相がトップになるとみられただけに、会場の様子を見守るホテル内のプレスルームでは集まった100人以上の報道陣から「ええっ」と驚きの声が上がり、騒然となったそうで、特に国会議員票で高市早苗前総務相が114票と河野太郎行革相の86票を上回ったことが分かった際には「うわあ~」などと特に大きな驚きの声が上がったそうなのだ。国民が「次の首相」として最も期待を寄せた河野太郎行革相は今秋に行われる衆院選の顔として期待する若手・中堅から推されたが、党全体に支持を広げるには至らなかったということで、祖父の一郎氏は副総理だし父の洋平氏は自民党総裁になったが首相の座をつかめず、3代にわたる河野家の悲願はまたしてもかなわなかったのだ。 国会議員票と党員・党友票が同数の計764票で争った1回目の投票で、党員票では59票もリードし地方・党員・党友からの国民的人気を集めた河野氏だったが、議員票の支持は伸びないまま。決選投票でも涙をのんだ。「変人」と評される河野氏は長老やベテラン勢から「何をしでかすかわからない。年配議員は冷や飯を食わされる」と警戒された結果だといわれている。さらに河野氏を援護したのが小泉進次郎環境相と石破茂元幹事長の2人で、「小石河連合(小泉・石破・河野)」を結成したが、「変わり者が3人集まって、より何をしでかすかわからない」と当初の勢いはなくなり支持も頭打ちとなっていたそうで、総裁選直前に行われた決起集会でも敗戦ムードが事前に伝わり出席した議員は数十人にとどまっていたという。 米国では菅義偉首相が1年で交代を迫られたことで日本政治の不安定化に対する懸念が再燃していたが、自民党新総裁に岸田文雄前政調会長が選出されたことを受け米政府関係者らの間には日米同盟を基軸に据えた安倍・菅両政権の外交政策が継承されると一定の安心感が広がっているそうなのだ。覇権を強める中国と対峙する上で同盟国の日本がいかに安定政権を維持できるかが最大の関心事となっており、バイデン大統領は対中国で同盟国との協力を重視しており、日米外交筋は「台湾有事を想定した日米の連携強化は重要な課題だ」と指摘し日本の役割拡大に期待を示しているという。また外相経験のある岸田新総裁に「冷え切った日韓関係の改善に踏み切ってほしい」とも語ったそうなのだ。 今回の総裁選を政治アナリストの伊藤惇夫氏は「岸田政権では党員票を考えれば河野氏や進次郎氏を重要なポストに就けないと衆院選に悪影響を及ぼすでしょう。一方で、安倍氏や麻生氏の意向を汲み、高市氏の処遇を考える必要もあります。閣僚人事は非常に難しいものになるでしょう」と語っている。岸田新総裁の誕生を官僚たちはどう受け止めているのかというと「とにかく安定という印象。面白みはないかもしれないが人の話を聞いてくれる。海外からも『また短命政権が続くのではないか』と危ぶまれている。その意味でも『協調』のイメージがある岸田氏は適任だ」と岸田氏の総裁選出を歓迎しているという。これから岸田新総裁は党運営の要である幹事長などの人事に着手するわけだが刷新感を強く出す人事になるという。
2021年09月30日
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東京五輪・パラリンピック組織委員会は新型コロナ対策専門家会議を開催したそうなのだが、大会総括のたたき台となる基本資料「大会振り返り(速報版)」を提示しており、その資料には新型コロナウイルス対策はもちろん組織体制や競技会場や選手村などの運営状況を振り返るとともに、食品や医療資機材を安易に廃棄したことなど問題点も記述しているという。理事会ではこの資料を基に理事からの意見を受けたそうで、五輪・パラ開催中は東京都の新規感染者が5000人を突破しているが総括では「選手村や会場でのクラスター発生はなかった」とか、「人流の抑制が図られた」・「行動管理や検査などの対策がうまく機能した」などと結論づけられ、「東京モデル」としてコロナ対策などの成果や課題を次代に引き継ぐとしているという 組織委の中村英正運営統括は「少なくとも心理的な面で大会期間中に気が緩んで人流が増えたとか、感染が急に拡大したというファクトはない。総括として、かなり手堅く安心安全な運営ができた」と話しているが、五輪開催で国民の気が緩んだという間接的な要因を指摘する声も少なくないという。中村運営統括は「本当に気の緩みがあったのかなど、行動心理学的な検討を引き続き専門家にやっていただくという話でした」と説明しているが、大会中のテレビ視聴率や鉄道の利用者数や水道利用量などを提示し、それを踏まえて「視聴率が高かったイベントでは各駅での人流がかなり減っていた。開会式やサッカー男子の試合等では自宅にいた方が多かったのではないかと推測できる」と話したそうなのだ。 理事会では大会総括の概要を報告されているが、大会参加資格証を持つ選手と関係者のコロナ陽性確認は開催期間で合計870人だったそうで、コロナ対策規則集プレーブックの違反事例などを含め五輪とパラリンピックで計89人を処分しており、このうち18人が大会参加資格を剥奪されたそうで、また夏季の開催による選手・関係者の熱中症事例は184人だったという。新型コロナウイルス対策でほぼ無観客の開催となったため900億円を見込んだチケット収入がほとんどなくなり収支は赤字の見込みだとされ、国際オリンピック委員会にも負担を求めるかどうかについて、武藤事務局長は「基本は開催都市契約に従って議論するのが前提」とし国と東京都・組織委の三者で負担を協議するとの認識を示したそうなのだ。 理事からは「競技場の後利用について、地元にどういうメリットがあるのか、競技団体も参加する形で言及すべき」という意見や、競技開始時間を早朝や夕方にずらしたいきさつから「温暖化の中で夏季の五輪をどうやって続けていくのか、長い目で見てどう考えるか問題がある」という指摘があったという。 組織委ではこれら意見を加味し今後へ向けたレガシーとしてまとめ12月の次回理事会で承認を受ける予定だという。五輪では通常大会後にオフィシャルリポートが作成されるが今回議論される大会総括はこれとは別で、武藤事務総長は「コロナ禍でも最大のリスク管理をして隔離すれば五輪を開催できるというめどを持ち実行した。終わってみると世論調査では五輪で6割の人が開催してよかったという結果になった」と語っている。 複数の大会関係者によると大会の収支決算の大枠を年末ごろにまとめる方針だそうで、大会経費は昨年末の時点でも1兆6440億円となっており、五輪が原則無観客となってチケット収入が激減し、赤字が確実視されているという。橋本聖子会長は「大会延期やコロナ対策だけでなく無観客の決定が大会直前になったことに伴う支出など経費について今後しっかりと精査のうえ説明責任を果たしていく」と述べたという。赤字分は原則として東京都が負担することになっているが、理事会では「国もIOCも応分の負担をすべきだ」や「開催都市の負担が大きすぎる」などの意見が出たという。負担割合の調整は衆議院選挙後に本格化する見込みで、「都の予算に絡むため、年末年始にかけて議論が詰まっていく」と述べている。
2021年09月29日
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大相撲の第69代横綱の白鵬が現役引退の意向を固めたことを関係者が明らかにしたそうなのだが、進退を懸けて臨んだ7月の名古屋場所で歴代最多を更新する45度目の優勝を全勝で飾り復活を印象付けたが右膝の古傷などに長く苦しんでいたという。21年前の春場所で初土俵を踏み2007年夏場所後に22歳で69人目の横綱に昇進したのだが、卓越した反応の良さと右四つの鋭い寄りで優勝を重ねてきていた。近年は休場が相次ぎ昨年の11月場所後には横綱審議委員会から「注意」を決議されたが、6場所連続休場が明けて臨んだ今年の名古屋場所では千秋楽の相星決戦で照ノ富士を下し16度目の全勝優勝をしており、秋場所は同部屋の力士に新型コロナウイルス陽性者が出たため休場していた。 大相撲の横綱白鵬は少年相撲の国際親善大会「白鵬杯」を立ち上げるなど、相撲の普及や慈善活動に取り組む一方、ここ数年は荒っぽい取り口や横綱らしからぬ言動を批判されることもあったという。11前の2月に朝青龍が引退すると一人横綱になり不祥事が続き逆風が吹いた大相撲の屋台骨を支え続けていた。その年には63連勝を記録して双葉山の69連勝に迫ったほか2年続けて歴代最多の年間86勝を挙げただけでなく、大横綱の大鵬を超える33度目の優勝し2017年の名古屋場所では魁皇を抜いて歴代最多の通算1048勝とし前人未到の幕内1000勝に到達するなど次々と記録を塗り替えている。横綱在位84場所や幕内連続勝ち越し51場所はともに歴代1位で通算成績は1187勝247敗253休となっている。 白鵬は昨年7月場所で右膝の古傷を悪化させて休場が続、昨年11月には日本相撲協会の諮問機関である横綱審議委員会から休場の多さを問題視され、「引退勧告」の次に重い「注意」を決議され、今年3月に膝の手術を受け7月の名古屋場所で進退を懸けて6場所連続休場から復帰し、千秋楽で照ノ富士との全勝対決を制して45度目の優勝を飾っていた。その後は東京・両国国技館で行われた合同稽古に姿を見せたがぶつかり稽古に胸を出すなどにとどめ相撲を取る稽古はしていなかったという。新横綱の照ノ富士が優勝した秋場所は所属部屋の力士が新型コロナウイルスに感染した影響で全休していたが、ボロボロの状態の力士に全勝優勝決められて誰も引導を渡せ無かったという結果になってしまったのだ。 右膝の手術の影響などで休場が続き進退を懸けて出場した名古屋場所では最多を更新する45回目の優勝を全勝で果たしたが、痛めた右膝の状態は限界で「今後本場所で横綱として15日間土俵を務めることはできない」と判断し現役を引退する意向を固めたという。4年前に死去した父のジジド・ムンフバトさんはレスリングで1964年東京五輪に出場し次のメキシコ五輪の銀メダリストになってモンゴルでは英雄とされていることもあって、白鵬も今年の東京五輪までの現役続行を目標に掲げていたが、モンゴル五輪委員会のアンバイザーを務めていてモンゴルの関係者パスで観戦していたとして非難を浴びている。白鵬は年寄名跡襲名のため日本国籍を取得しており今後は親方となるための手続きに入るという。 白鵬はすでに「間垣」株の取得に動いているといわれているが、白鵬はしこ名のまま親方の資格を得る「一代年寄」を希望し東京・銀座に部屋を持つことが夢だという。今後については秋場所後の「年寄資格審査委員会」で議論されるが、過去に取り口や言動が繰り返し批判を集めており、横綱の「品格」が問われる一代年寄が認められる可能性は低いとみられている。そんな横綱に対して囁かれているのが親方株継承の不認可だというのだが、相撲協会の定款第9章第47条3によれば「年寄名跡を襲名する者は、年寄資格審査委員会で審査した結果に基づき理事会で決定する」とある。つまり年寄名跡=親方株は協会の一括管理されたいるため審査を通らない限りは親方になれないというのだ。
2021年09月28日
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私が応援している中日ドラゴンズは40年ぶりの同一カード3試合連続無得点で今季11度目の零敗を喫したのだが、打線は神宮球場での東京ヤクルトスワローズとの3連戦は27イニング連続で無得点だし、日曜日の第三戦もわずか5安打で反撃ムードも作れなかったのだ。3戦とも得点「0」に終わったことについてバカ与田監督は「もちろんこれはいい結果じゃないので、これを改善するために明後日から頑張るしかない」としたうえで、チームとして本塁打は8試合盗塁も18試合記録していない打線不振の要因について「簡単に言える話じゃないと思います。いろんな要因があると思うので。しっかり取り組んできていることはね、やることはやっているので。結果が出なければ何か方法を変えなければならない」と話したそうなのだ。 土曜日の第二戦は2試合連続13度目の無得点で今季16度目の引き分けだったのだが、1シーズンで3度目の0―0引き分けは2リーグ制以降ではセ・リーグ初めてのことだという。今季7度目の先発となったロドリゲス投手は課題の立ち上がりを乗り切ってリズムをつかむと、8回1死まで無安打投球を継続し最速153キロ直球を軸にツーシームにスライダーなどをテンポよく投げ込み、東京ヤクルトスワローズ打線に的を絞らせずナイスピッチングを続けていたが、7回2/3を1安打無失点と完璧な内容ながら打線の援護に恵まれず待望の今季初勝利はならなかったのだ。試合後ロドリゲス投手は「ここ3週間くらいを振り返って、フォームや試合の入り方などを見直したことがいい投球につながった」と手応えを口にしていたという。 バカ与田監督は「本当、別人のようにしっかり投げてくれた。いろいろコーチの意見、スタッフの意見を聞いて、これまで取り組んできたことが、やっといい形になってきた。ファーボールは6個あったが、今までとは内容が違うし、何とか勝ちを付けてあげたかったが、僕の責任」とロドリゲス投手の好投を評価した。やはりこの日も打線の不調が深刻で東京ヤクルトスワローズ先発の高橋投手をはじめ3投手を攻略することができず、スコアボードに9個の「0」を並べていた。9月18日の阪神タイガースからスタートした10連戦は初戦を雨で流して9連戦となり、この日が8連戦目だったが連戦中の得点はわずかに8で安打数も1試合平均6本に満たない53で1勝6敗2分けと完全に失速してしまっているのだ。 金曜日の初戦は0―3で敗れ対戦成績は今季通算4勝11敗4分けで6試合を残している時点で今季の負け越しが決まったわけなのだが、特に神宮球場はこれで1勝7敗1分けとなり鬼門化してしまっている。エースの大野(雄)投手も6イニング3失点ながら打線の援護もなく今季10敗目を喫している。昨季は4つの貯金を生んだ球場で大きく負け越しだが借金12のほぼ半分を占め、今季のつまずきの石となった敵地を最後まで克服できなかった。エースが痛打を食らい打線は沈黙という最悪のパターンなのだが中でも昨季8勝4敗と大きく勝ち越した神宮でここまで苦杯をなめ続けている。バカ与田監督は険しい表情で「すべて相性だとは思ってない。逆に力ですよね。球場と戦うわけではないので」と初戦後に振り返っていたそうなのだ。 大野(雄)投手は後半戦6試合がすべてクオリティースタートで防御率1・58なのだが、それでもこの間3勝3敗でいくら指標や過程がよくても「結果」がチーム成績にダイレクトに響くのがエースという立場ということなのだ。大野(雄)投手は6年ぶりの自己ワーストタイの10敗でBクラスに低迷するチームの現状を物語っている。今回の神宮球場で行われた東京ヤクルトスワローズとの3試合連続無得点はチーム史上10度目だが、同一カード3連戦に限れば40年前のナゴヤ球場での広島東洋カープ戦以来の不名誉の記録だという。9連戦は無得点試合が5試合にチーム本塁打は「0」なのだが、バカ与田監督の考えるベストメンバーで挑んでこれなんだから私のような熱烈なファンも我慢の限界を超えてしまった試合だったのだ。
2021年09月27日
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私は3年前から年金受給者なのだが妻を扶養して加給年金をもらっており、加給年金制度は原則として厚生年金保険の被保険者期間が20年以上あって65歳以後の老齢厚生年金を受けられるようになったときに、その人に生計を維持されている一定の配偶者または子がいるときに加算される制度となっている。年金版の家族手当のような制度ともいわれているが具体的には年金受給者の要件と配偶者や子の要件に該当する必要があり、妻が受けている老齢厚生年金や障害厚生年金に加算されている加給年金額の対象者になり、妻が65歳になるとそれまでに支給されていた加給年金額が打ち切られ、このとき妻が老齢基礎年金を受けられる場合には一定の基準により妻自身の老齢基礎年金の額に加算がされるという。 年金受給者の要件としては「厚生年金保険の被保険者期間が20年以上あること」と「65歳以後の老齢厚生年金を支給されていること」で、配偶者の要件として「年金受給者に生計を維持されていること」と「65歳未満であること」に「被保険者期間が20年以上の老齢厚生年金や退職共済年金、あるいは、障害厚生年金や障害基礎年金または障害共済年金等を支給されていないこと」となっており、従って配偶者が65歳になると配偶者の要件である65歳未満を満たさなくなってしまうので加給年金の支給はされなくなる。加給年金の支給はなくなるが配偶者本人が昭和41年4月1日までに生まれており、老齢基礎年金の支給を受ける場合には一定の基準により配偶者本人の老齢基礎年金の額に加算される制度があるという。 これを振替加算というのだが加給年金額加算のためには届出が必要で、昭和41年4月1日までに生まれているという制限があり、厚生年金保険の被保険者期間が20年以上あって65歳到達時点または定額部分支給開始年齢に到達した後に生計を維持されている配偶者または子がいるときに加算されるという。加算額はというと退職改定時に生計を維持されている昭和61年4月1日に59歳以上の人については配偶者加給年金額と同額の224,700円で、それ以後年齢が若くなるごとに減額していき昭和41年4月2日以後生まれの人はゼロとなるように決められている。振替加算は年金を請求する際の裁定請求書に配偶者の年金証書の基礎年金番号・年金コード等を正確に記入しなければならないという。 裁定請求書を記入する際には必ずこれらの事項を記入し、基本的に受給するための特別な手続きは必要ないが、専業主婦や専業主夫が65歳になった後に厚生年金保険の加入期間240月を満たした配偶者が老齢厚生年金を受給するようになった場合は、振替加算を受けるために「国民年金・老齢基礎年金額加算開始事由該当届」の提出が必要となるそうなのだ。この手続きは受給する老齢基礎年金に振替加算され専業主婦や専業主夫が行う必要があるという。老齢厚生年金の受給者である配偶者ではないので注意が必要だが、添付書類は特別に記載がないものは全て原本で用意し、また戸籍抄本・戸籍謄本・住民票の写しは加算開始日以降に発行されかつ書類提出日より6カ月以内の発行日のものが有効だという。 私のように加給年金額をもらっている人の配偶者に対しては自動的に振替加算に切り替わりますので手続きは不要だというのだが、ただし振替加算だけが発生する人は「国民年金・老齢基礎年金額加算開始事由届」を住所地の年金事務所に届出がひつようだという。また老齢基礎年金の受給を繰下げる場合は繰下げ待機期間中に振替加算分だけを受けることはできないそうで、かつて国民年金への加入が任意だった時期に任意加入しなかった期間、いわゆる「カラ期間」がある場合にはカラ期間は年金の受給資格期間には含められるが年金額には反映されず保険料の追納することもできないので注意が必要だという。また振替加算分は繰下げしても増額しないという。
2021年09月26日
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大雨で大量の土砂が流出した熊本県玉名郡南関町の太陽光発電の建設現場では、現場の開発を許可した熊本県はその後に防災工事の手順に問題があるとして去年5月から口頭や文書で17回の指導をしていたという。蒲島知事は県議会で「工事中止や許可取り消しの行政処分に速やかに移行する基準を定めるなど許可内容が確実に履行されるよう見直しを行っていきます」と答弁している。また今回の土砂流出は防災工事が完成する前に本体工事に着手したことが原因として熊本県は今後防災工事や本体工事の段階ごとに検査を義務付けるそうなのだ。熊本県の調査では先月末までに太陽光発電施設の造成地で南関町を含む6か所の土砂流出が確認されており、熊本県が工事の許可内容を見直す方針を示している。 茨城県常総市で鬼怒川沿いの堤防沿いの複数の地点から氾濫した災害では、若宮戸付近ではもともと堤防がなく太陽光発電所の建設の際に堤防の役割を果たしていた丘も削り取られていたことがわかっている。この場所には通称「十一面山」という丘があり堤防の役割を果たしていたとされるが、この丘も民間業者のソーラーパネルの設置により無断で削りとられていたというのだ。太陽光発電所に隣接する川岸を含めて7カ所で越水し堤防の中から水がしみ出す「漏水」も23カ所で生じたが、鬼怒川を管理する国土交通省・関東地方整備局は越水に関連し自然堤防を削っていないと最も低い場所などで最大約70cmしか越水しなかったといい、大型の土のうを積んで対応していれば水があふれることはなかったとしている。 埼玉県嵐山町のケースでは大雨が続いた後に太陽光パネルが敷かれた場所の斜面が崩れたそうなのだが、嵐山町の写真をドローンで撮影した東京電気管理技術者協会千葉支部長によると、太陽光パネルや架台など太陽光発電施設は無傷なのにそのそばで地盤が崩れたケースはほかにもあって地域の住民とトラブルになっているという。千葉県匝瑳市には地域住民や自然との共生が実現しているソーラーシェアリングという優良事例があるが、そこでも周辺の地盤が崩れ「太陽光パネルを建てたもともと畑だった場所は、土がふかふかで雨を吸い込みやすい。設置工事に伴い、周りを重機で固めたとき、土が一部硬くなり水を吸いにくくなる。そうしたことで、一カ所に水が集まり、被害が出た」といわれている。 経済産業省は「発電用太陽電池設備に関する技術基準を定める省令」を制定しているが、省令は第5条で「施設による土砂流出または地盤の崩壊を防止する措置を講じなければならない」と定めていて、電気事業法という法律でも技術基準の順守規定があるという。これまではお役所が説明する解釈の中に土砂流出防止について書かれていたが省令に格上げされたことで規制強化されたというのだ。経済産業省の電力安全課によると技術基準が省令になったことで事業者に対し報告徴収を求めたり立ち入り検査を行ったりすることが可能になり、監視の目が届きやすくなるという。国の制度改正はここ数年の中山間地域の丘陵地や里山・谷津などに太陽光パネルを敷き詰める例が増えたことが背景だといわれている。 こうした事業は多くの場合「林地開発許可」が必要になるが、林野庁によると林地開発許可件数のうち太陽光発電事業を目的としたものは10年前には32件だったが今では3500件と増加しているという。国会で成立した地球温暖化対策推進法は再生可能エネルギーを活用した促進区域の設定を努力義務として市町村に課しているが、促進区域で事業を行うことが認められた事業者は森林法だけでなく農地法や河川法などの関係手続きをワンストップで行えるよう自治体がバックアップする仕組みがスタートするが、しかし抑制区域や景観などの保全区域の設置は盛り込まれていないことから、環境省の審議会などでは、「ゾーニングの法制度化を考える時期ではないか」と専門家の指摘が相次いでいるという。
2021年09月25日
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野球史研究家で野球統計の専門家でもあるビル・ジェームズによって1970年代に提唱された「セイバーメトリクス」だが、野球には様々な価値基準・指標が存在するが「セイバーメトリクス」ではこれらの重要性を数値から客観的に分析している。それによって野球における采配に統計学的根拠を与えようとしたが、野球を知っているものならば常識であるはずのバント・盗塁の効力を否定するなどしばしば野球の従来の伝統的価値観を覆すものであると同時に、ジェームズ自身が本格的に野球をプレーした経験がないこともあって当初は批判的に扱われていた。そしてこの理論が一般的に知られるようになった現在でも「野球はデータではなく人間がプレーするもの」という信念を持つ人々からは歓迎されていない風潮があるという。 日本球界では千葉ロッテマリーンズのように指標として導入した球団があるものの全体としては定着しているとは言いがたく、特にスポーツ新聞やテレビなどマスメディアでの使用例はほとんどないという。ところがメジャーリーグは公式記録に「セイバーメトリクス」に基づく指標を複数使用しており、アメリカの主要なスポーツメディアが「セイバーメトリクス」の各種の指標を選手成績として公表しているという。これはオークランド・アスレチックスのゼネラルマネージャーが球団の資金力がないなかで「セイバーメトリクス」を重視したチーム編成を敢行し成功を収め、その改革を描いたノンフィクション 「マネー・ゲーム」がベストセラーになり、映画化するとヒットしてことで「セイバーメトリクス」はより広く知られるようになったとされている。 その野球の「セイバーメトリクス」で用いられる指標のひとつに「WPA」というのがあって、チームの勝利にどれだけ寄与したかという勝利貢献度を表しているが、従来の「セイバーメトリクス」ではイニングや塁上のランナー・アウトカウント等の状況に左右されない公平な指標が用いられてきたが、「WPA」はあえて状況を考慮する事で実際の試合展開に即した貢献度の評価を行っているという。これはプレーした状況を考慮し同じヒットや同じタイムリーでも勝敗の分かれ目となる重要な場面での一打がより評価される指標となっているが、どのチームがより勝負どころで一打が出ていたかを読み解くことができるkととなり、セ・リーグでNo1の「WPA」を記録したのは東京ヤクルトスワローズで効果的な一打で白星を挙げていると言えるそうなのだ。 東京ヤクルトスワローズは個々の選手等の得点圏打率を見てみるとそうでもないのだが、一枚岩になって得点するイメージが強いそうで、これは球団のデータ解析班が大きく貢献しているのではないかといわれている。ある解説者によると「試合終盤で相手が左投手のときに代走で出てきた一塁ランナーが初球で盗塁を決めたときに、すでにこの投手のフォームのくせは把握済みなんだと感じました。大事な局面でダブルスチールを敢行してチャンスを広げたり高津監督も自信をもって策を立てていたりするのが感じられます。チームが勝てないときでもそれを考慮して采配をしていす。同時に球団自体も結果を受けてすぐバタバタ動くようなことをしない亡くなった野村氏の『ID野球』が改めて浸透してきた気がしてます」と語っている。 反対にセ・リーグでぶっちぎりの最下位となったのは私の応援している中日ドラゴンズで、「WPA」は-10.93でパ・リーグの最下位である北海道日本ハムファイターズよりも下で、12球団ワーストだという。チーム打率にチーム得もリーグ最下位でとにかく打てないうえに、ここ1番での1本がなかなか出ないというのがこの数字からも浮き彫りになっている。サヨナラ勝ちは今シーズン皆無だし、ここ一番の代打とかもいないこともあって相手投手は本当にラクだという。ファンにも「中日投手陣が中日打線に対したら、多分得点できずに何十イニングとかになりそうで、この勝負弱さはほんとに異常。とにかくチャンスなのにピンチのように感じることが多い。メンタルトレーニングも取り入れたらとたまに思ったりする」とまで言われているという。
2021年09月24日
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自慢の投手陣が踏ん張れない試合が続いているが、横浜では先発は2試合続けて序盤に大量失点を重ね、バンテリンドームでも守護神のR・マルティナス投手が内野安打を許すと1死三塁から左犠飛を打たれ勝ち越し点を与えてしまった。それ以上に大問題なのはいつものとおり打線の方で、DeNAベイスターズ戦では相手先発の今永投手とロメオ投手の前に手も足も出ず2試合で1得点だし、ここ5試合でわずか計5得点と非常事態となっている。それなのに自力でのクライマックスシリーズ進出が消滅したにもかかわらず、相変わらずベテランを含めた与田監督の思っている「ベストメンバー」と選手にこだわっており、バカ与田采配がファンの期待する采配をしていないということだけは間違ってないだろう。 与田采配の若返りはまだまだ先のようで、来季以降を見据え思い切って若手の起用に切り替えていくプランはあるのかないのかというと、与田監督は「いろんな考えは持っていますよ、それは」と言いつつも「われわれはやっぱり明日の試合、次の試合に勝つことを考えて、いろんなことを考える。だからそれも選択肢の一つかもしれませんけど、皆さんのいろんな思いはあるでしょうけど、われわれはわれわれの考えでやっていくということです」と説明している。一軍初昇格しながらスタメン起用は1試合止まりのドラフト3位ルーキー土田龍空内野手だったが9試合に出場し5打数2安打で打率4割、2打点の好成績を残していたにもかかわらず、須臾上選手登録を抹消されてしまったのだ。 与田監督は「それはいろんな考えの中でね。われわれの考えで決めていくということです。これから先のことはまた1試合1試合。誰を使うかどうかなんてことはここで言える話ではないので」と話すにとどめていたが、仁村二軍監督は「打撃のいいところは全部出たのでは。守備はいいところも悪いところも出た。 150キロの真っすぐでも前へ飛ぶという話しはしていたが、その通りやってくれたので予想通り。あとはどれだけここから追い込めるか。慢心させないように。レギュラーに近いが、まだ体がちょっと細いので。将来を見据えて中途半端にならないように、三拍子のあるレギュラーづくりがまず大事。また上へいけるように、めげないようにしてほしい当然下でもゲームには出てもらう」と話している。 また二軍戦で9本塁打をマークしている石垣選手が今季一軍昇格のないことには「良かったり悪かったりなので。良いときは普通2週間ぐらい続いて、その間にチャンスがあれば一軍へ行って出してもらえるが、それが続かない。運が悪いというか、タイミングも悪い。自分が打っていても一軍の選手が打っていたら声がかからないし、そういう運も含めて実力だから」とし、全体的に中日ドラゴンズで若手の一軍起用が少ないことには「一軍を経験したらみんな良くなると思っているが、経験して失敗したときに立ち直れる、結果を出せる選手を使わないと。一軍のスピードにも慣れていないのに、いきなり上げて直球に差し込まれ、変化球に泳がされてしまっては。ついていける選手はそこまで二軍にはいない」と語っている。 チーム関係者は「今季は阪神の佐藤輝やDeNAの牧が1年目からホームランを打ちまくって活躍している。いまや投手陣は12球団ナンバーワンになっているんだから、ウチも一発長打のある社会人や大学生を今年は何としても取らないといけない」と指摘すると、スカウトは「打てない、打てないと言われるけど、ウチにだって石川昂や根尾、岡林、石垣とか、いい選手はいっぱいいる。現場の指導者がどう育てるのか、どう起用するのかという問題の方が大きいのでは。もっとそういう選手を使ってほしい。特に石川は故障してしまったが、今年は開幕から一軍で起用してほしかった。すでに右の大砲はいるのに。じゃあ、打線が弱いからといって投手は補強しなくてもいいとはならない。現状では左の投手も必要」と打ち明けている。
2021年09月23日
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菅義偉首相が正式な国会審議に応じないまま退陣することになり、自民党総裁選前の臨時国会召集を見送る方針となって、国会より自民党総裁選を優先させたともとられかねない決定に憲法53条に基づいて求めていた臨時国会の召集要求も実質的に無視する形となっている。6年前の安全保障関連法から続く「憲法無視」の政治は批判が殺到している。参議院で3週間ぶりに厚生労働委員会が開かれたそうなのだが、厚労委員会で「自宅療養者」の実態が把握できていない問題や保健所の強化策に抗体カクテル療法の拡充・子どもへの定期的なPCR検査の必要性など喫緊のコロナ対策が議論されたそうなのだが、なんと審議時間はわずか2時間で閉会中審査であるため予算や法律をつくったりすることはできないというのだ。 やっと下火になってきた第5波の感染だが、新型コロナウイルスに感染した自宅療養者が10万人を超え医療を受けられずに自宅などで亡くなった人が過去最多の250人に上ったことが国会で取り上げられたのだが、これを単なる数字としてとらえずに一人一人がどんなにご不安な気持ちだったかと受け止めてほしいのだ。我が国は保険証1枚で誰でもいつでもどこでも医療機関にフリーアクセスできるはずの国民皆保険体制が揺らいでいると言われるが、発生後すでに1年9カ月が経っているにもかかわらず適切な医療を提供できていないのは、政府の責任が厳しく問われなければならず、医療が必要なのに自宅にいることを余儀なくされている状態に療養いう用語をあてることは、欺瞞としか言いようがないのだ。 政府・与党は臨時国会の召集を「10月4日」にすると野党側に伝えているが、自民党総裁選の投開票後で菅総理の後任の新首相を選出するための国会となるという。事実上6月9日の党首討論を最後に国会審議の場に出ていない菅総理が野党との国会審議に応じないまま退陣することを告げる内容だったという。閉会中の国会審議は参議院の厚労委員会時間がわずか2時間で、立憲民主党の石橋通宏議員はなんとか「充実した審議を」ということでワクチン担当の河野太郎大臣やコロナ担当の西村康稔大臣の出席も求めたそうなのだが、厚労委員会だから所管が違うという理由で拒否されたという。本当は菅総理が出てきてもいいぐらいの話なのだが、信頼を失った政治はコロナ禍で機能不全に陥っているのだ。 通常国会閉会から3カ月以上正式な国会が開かれない長い「夏休み」が続いており、国会正門前で開かれた市民団体主催の集会で憲法学者の石川健治氏は「菅政権の断末魔は、安保法制につながる一連の流れのなかで、壊れてしまった統治システムがこのように無残に機能不全に陥るものかということを目の当たりにみせてくれたと思います。いろいろ立場の違いはあると思うが、政治の大前提が壊されている」と指摘したそうなのだ。同じく政治学者の丸山真男氏も「非政治的な人間であっても、連帯すべき時がある。こういうところに、本来『場違い』と思われる私のようなものであっても、立ち上がらないといけない時がある。そういう思いを新たにしながら、きょうを迎えました」と語ったそうなのだ。 菅政権発足から1年間で国会が正式に開かれていたのは194日で53%にとどまっているというが、一方でコロナ対応において私権制限をする緊急事態宣言の発出・延長を繰り返しており、東京都や沖縄県を中心に緊急事態宣言の日数は計223日間に上っている。国会をしっかりと開かずに私権制限だけをずるずると繰り返しているのだが、野党や自治体などから臨時の病床確保のための法整備や新たな予算措置が求められているのに、国会が開かれている日数は過去10年間の首相の就任1年目と比べても最も少ない状態だという。永田町では菅総裁に代わる自民党の「新しい顔」選びが続いているが、「コップの中の争い」だけでは解決が難しい政治の問題を広く考えていく秋にすべきだというのだ。
2021年09月22日
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3年前の池袋暴走事故で有罪判決を受けた旧通産省工業技術院の元院長の飯塚幸三氏と検察側が控訴しなかったことから一審の禁錮5年が確定したのだが、東京都池袋で起きた事故では松永真菜さんと娘の莉子ちゃんが亡くなり飯塚氏は自動車運転処罰法違反の過失致死傷の罪に問われていた。しかし事故当時に身体拘束を伴う逮捕を免れたことにネット上では特権階級を意味する「上級国民」という言葉で飯塚被告は非難されていたのだ。犯罪の心構えや手続きを定めた「犯罪捜査規範」によると被疑者などへの取り調べで作成される供述調書には、経歴だけでなく資産・交友関係などのほか「位記・勲章・褒賞・記章・恩給又は年金の有無」を明らかにする必要があるとされているそうなのだ。 そのため「褒章があれば減刑されるの」等の声が上がり複数のまとめサイトでも批判的な論調で取り上げられていたが、公判などの節目のたびにマンションの前に右翼の街宣車が何度もやって来て、「罪を認めろ」などと大音量で叫んでおり、こうした状況に飯塚被告の家族は「正直逮捕してもらいたかった。早く拘束された方が命の心配もない」と話していたという。 小松弁護士は「位記・勲章・褒章・記章」欄は所持する者が刑に処せられた場合や位を失ったり勲章や褒章や記章を没収されたりする可能性があるため早期に明らかにすることが目的であると考えられます。所持していても捜査や判決に影響がある可能性は想定しづらく、捜査ではほとんど活用されていないと思います」と語っている。 飯塚氏の主張は一貫して運転していたトヨタ・プリウスの車両異常で「勝手にスピードアップ」したというものだったが、公判での受け答えはしっかりしていたものの体力の衰えが著しく進行しているという飯塚氏だったのだが、被害者遺族の意見陳述が行われた際には後ろから見ると眠りこけているように姿勢が崩れ傍聴席から「寝てんじゃねえよ」と罵声が飛ぶ場面もあったそうなのだ。これに対し検察側は事故車を調べた結果では重大な欠陥は認められず「アクセルとブレーキの踏み間違い」と断じている。東京地裁で開かれた判決公判でも飯塚氏は無罪を主張していたのだが求刑は7年だった。これには下津健司裁判長は禁錮5年の有罪判決を言い渡し「過失は悪質だが、酒気帯び運転などの運転行為に伴うものではない」 とした。 判決を受け入れることを決めたことによって飯塚氏は齢90にして収監と思いきや、ここで再び「上級国民批判」が飛び交う事態になりつつあるという。理由は高齢で自力歩行が困難であることと指定難病を患っていることだというのだ。論拠となっているのは刑事訴訟法482条で刑の執行停止の条件について「刑の執行によって、著しく健康を害するとき、又は生命を保つことのできないおそれがあるとき」だけでなく「年齢70歳以上」や「出産後60日を経過しないとき」 などと書かれているそうなのだ。これに飯塚氏が該当する可能性があって事故直後は杖をつけば何とか歩けていたが公判では車椅子に乗っており、身体の衰弱が確認できるため今後は検察官の判断で刑罰の執行を停止するかどうかに関心が集まっているという。 世間は刑務所をひどいところのように捉えがちで飯塚氏への因果応報を望んでいるフシがあるとされているし、世間の目を気にして検察側は実刑収監を求めるだろうが現実を考えるとなかなか難しいという見立てが多いとされている。とはいえ飯塚氏が無傷かと言えばそうではないようで、飯塚氏は「瑞宝重光章」という勲章を受章していてこれが上級国民と呼ばれる一因となっているのだが、明治時代に制定された「勲章褫奪令」という勅令によると禁錮3年以上の実刑が確定した場合は勲章がはく奪されることになっていて瑞宝重光章を失うというのだ。もっとも最初から罪を認め遺族に謝罪していたとしても昨今の例では実刑判決が出ることが多く勲章剥奪は免れなかった可能性が高いといわれているそうなのだ。
2021年09月21日
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正しいおしりのケアを身につけて習慣づけておけば痔の悪化を防ぐことにつながるだけでなく、痔になる確率はぐっと低くなるが、肛門は目のまわりの皮膚と同じくらいデリケートな部分だそうで大阪肛門科診療所副院長で皮膚科にも詳しい佐々木みのり医師によると「ごしごしこすったり洗いすぎたりすることで、かゆい・痛むといったトラブルを起こす人が増えている。おしりのトラブルは本来からっぽであるはずのおしりの出口に便が残る出残り便秘にある」という。肛門は見えない場所にあるので異変に気づきにくく、かゆい・痛い・ベタベタするといったトラブルがかなり悪化してから肛門科を受診する人が多いという。「受診が恥ずかしいからと自己判断で市販の軟膏などを塗り、さらに悪化させてしまう人も後を絶たない」と注意している。 肛門は直腸に便がおりてくると便意をもよおし括約筋がゆるんで肛門を開いて便を排出した後は閉じるというふうにできているそうなのだが、せっかく起こった便意を「あとでトイレに行こう」とか「もうちょっと便意が強まるまで待とう」と我慢してしまう習慣によって便意が弱り排出する力も低下してしまうというのだ。このため便がすべて出きらず直腸から肛門内にとどまる「出残り便秘」が起こると、ペーパーで何度拭いても便が拭き取れないという事態になるという。温水洗浄の水流を長く当てすぎて肛門がただれて炎症が悪化していく人も多く、肛門の皮膚は目のまわりと同じぐらい薄くてデリケートで、目のまわりに水鉄砲で強い水圧を当て続ける人はいないけれど同じことを肛門にしてしまっている人は多く、肛門は極力やさしく扱うべき場所だという。 便秘や下痢は痔の大きな原因の1つで、便秘による硬い便は肛門を傷つけてしまい下痢も肛門を刺激したり細菌感染を起こしやすくしたりするという。腸内の悪玉菌が増えることが便秘や下痢を引き起こす原因になることもあり、悪玉菌よりも善玉菌が多くいる環境を保つためにも生活の中で以下を心がけるべきだという。ヨーグルトや納豆など善玉菌そのものや善玉菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維をとるなど腸内の善玉菌を増やす食生活を意識することだという。腸の内容物の水分は腸壁からどんどん吸収されるため水分が不足すると便が硬くなってしまのだが、そうならないためにも成人で1日約2Lの水分をとるよう心がけるとともに、ウォーキングやストレッチなどの軽い運動も腸の動きを活性化させるそうなのだ。 排便は3~5分程度とし出ないときは無理せず切り上げるように習慣づけ、肛門は便のカスなどが残ったままにならないよう普段からていねいに拭くようにし、ゴシゴシこするのではなく紙を押しあてるようにして優しく拭くようにするとよいという。また多くの人は排便後におしりを紙で拭くだけで十分なのだが、便の質や年齢などによっては何回も拭かないと便が取れにくい場合もあるそうなのだ。こうした場合はトイレの温水洗浄機能などを使って温水で洗うようにするとよいのだが、おしりの皮膚はデリケートなので強い水圧で洗ったり洗いすぎたりすると皮膚炎を起こしてしまうこともあるので注意が必要だという。おしりを清潔にしようとするあまり、洗いすぎることによって、肛門のかゆみや痛みの原因となる皮膚の炎症を起こす人が増えているという まだ便が残っているような気がしても無理に出しきろうとしないほうがよく、また肛門がかゆいのは不潔にしていたからだと思って余計に熱心に洗うようにすると、肛門周囲の皮膚が傷ついてかゆみが増してくるという。「肛門の皮膚はとてもデリケートで、ステロイド軟膏などの薬の成分の浸透率も、おでこの20倍とされるほど。しかし、日ごろ目で見ることができないために異変が起こっていてもそれが自分のケアの間違いだと気づかない場合が多い」と、大阪肛門科診療所副院長の佐々木みのり医師は注意している。入浴は痔の自己予防法として効果的なものの1つなのだが、肛門が清潔に保たれるだけでなくおしりが温まることで肛門のうっ血が改善されるので毎日の習慣にするべきだという。
2021年09月20日
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私もTVで見ていた自民党総裁選の候補者による日本記者クラブ主催の討論会だが、「新型コロナウイルス対策」と「コロナ後にどのような社会を描くのか」だった。河野太郎規制改革相は「ワクチン接種がかなりいい調子で進んでいる。3回目のブースターにも必要量は確保している。年内にも新たな治療薬も出てくると聞いている」と政府内でワクチン担当を担っていることもあり実績を強調し、コロナ後については「コロナ禍でデジタル技術の必要性が認識された。これまでマイナンバーに反対されていた人もそのために手間がかかり行政手続き、給付金の支払いが遅れたと痛感されたと思う」と指摘していた。そのうえで「コロナ後はデジタルの力を借りて、社会をより便利に付加価値のあるものにしないといけない」と訴えていた。 岸田文雄前政調会長は「ウイルスをゼロにするのは難しい。鍵はワクチンと治療薬。11月までに希望者全員の接種を徹底的に支援する。それまでは人流抑制や数十兆円規模の経済対策などを進めていく」と主張し、コロナ後については「格差是正が大事だ。子どもの貧困や孤独にコロナが追い打ちをかけた」とし、「日本型の資本主義を目指していく。成長も大事。成長させながら分配していく」と持論を展開した。高市早苗前総務相がまず訴えたコロナ対策は「治療薬を全国に幅広く普及させることとワクチンの国産化」だった。また生活困窮者への財政出動を行うことにも言及した。コロナ後の社会については「国民の命、安全を守ることを重視する」としサイバーセキュリティーにも力を入れるという。 その総裁選の出陣式では高市候補は安倍政治とそっくりのフレーズで威勢よく攻める演説をしているそうだが、覇権主義を強める中国をめぐり「台湾有事の可能性は高い。日本は実効的な抑止と対処に必要な能力を保有し日米同盟で補完するべきだ」との考えを示していた。河野太郎規制改革相は「台湾への上陸侵攻が起こる可能性は否定できない。何かを起させないという国際社会の強い意志を中国に見せていく必要がある」とし「中国とは経済的交流も人的交流もある。したたかな外交を繰り広げていかなくてはならない」と語っていた。岸田文雄前政調会長は「台湾有事については平和に解決するべく関係国が努力をする。起こった場合には、国民の命を守るために平和安全法制に従ってしっかり対応していく」と述べていた。ところが海外メディアからは日本の次期首相候補への期待感がまるで伝わらず、盛り上がりに欠けるどころかむしろ警戒感さえ漂っているという。海外メディアの報道は「誰がリーダーになろうと変わらない」といった反応が目立つそうで、米国のブルームバーグは「エコノミストを対象とする調査で36人中27人が河野勝利を予想」としつつ「誰が総裁選に勝利しようと金融政策に直ちに影響しない」と主張しており、英国のガーディアンは「菅首相を代えても日本の政治危機はほとんど解決しない」との見出しで日本経済の落ち込みや貧困に女性の少ない政治体制など諸問題を指摘し自民党政治を厳しく批判しているという。もっともこうして総裁選をしっかり論評する海外メディアはレアケースで大半のメディアは黙殺だという。 その海外メディアの取り上げたとしても注目を集めるのは高市候補の極右ぶりで、英国のタイムズが高市候補を特集した記事のタイトルは「右翼の強硬派が日本初の女性首相になりたがっている」と紹介し、高市候補がヒトラーの選挙戦略に賛意を示したりナチズムを信奉する極右団体の男性と写真を撮ったりした過去を書き連ねている。欧州ではナチズムに賛同するなどもってのほかで「とんだヤバイやつが首相候補になった」と思われている。その高市候補の思想的なバックボーンはジャーナリストの櫻井よしこ氏だそうで、櫻井氏が主張する夫婦別姓反対や女系天皇断固反対などもあって、高市政権誕生の暁には桜井氏が政策ブレーンに就任するとの説も永田町では流れているそうなのだ。
2021年09月19日
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新型コロナウイルスワクチンの2回目の接種を受けた人の割合が全国民の5割を超えたそうなのだが、政府によると全国民の51.1%が2回接種したという。打ち終えたものの国の接種記録システムにまだ入力されていない人もおり、実際にはもう少し多いそうなのだが、65歳以上の高齢者の接種率は8割以上に達していて自治体は64歳以下の接種を本格化させている。64歳以下の接種率は自治体によってばらつきがあって11月までに希望者全員にワクチン接種を終えるという政府目標を達成するには遅れている地域で接種の加速化が求められるが、0~64歳の人口に対する2回目の接種率を都道府県別に集計すると、接種率が最も高かったのは山口県の36・1%で和歌山県34・4%に熊本県33・6%と続いている。 反対に接種率が最も低かったのは岩手県の18・1%だが次いで栃木県18・5%に北海道19・9%の順だという。接種率の高い山口県や和歌山県によるとかかりつけ医の協力で高齢者接種が順調に進んだ結果、早期に64歳以下の接種を始められたことが大きな要因というが、一方で接種率の低い岩手県や栃木県などは国からのワクチンの供給量が希望量に届かず、計画通りに接種が進まなかったことや中小企業が多いため職域接種の割合が低いことを要因に挙げられているそうなのだ。河野行革規制改革担当大臣は閣議後記者会見で「市区町村の中には予約が取りづらいところもある」と指摘したうえで、「ワクチンを無駄なく活用しなければいけない時期に来ている」と語ったそうなのだ。 政府は今月末までに全国民の7割が少なくとも1回目を終え6割が2回目を完了すると見込んでいるが、河野大臣は東京都内で記者団に「十分なワクチンがこれから配られていく。都道府県は市区町村と調整し、効果的なワクチン接種を進めていただきたい」と述べたという。来月から11月の早い時期には希望者全員のワクチン接種を完了させる方針を示しているが、市区町村が国や都道府県などが行う大規模接種会場との連携を強化することだけでなく、予約の空いている市区町村が近隣自治体の住民の接種も行う取り組みを広げていく考えだという。国際医療福祉大の松本哲哉教授は「感染拡大を防ぐには、第5波で感染者が多かった若年層の接種を優先することも検討すべきだ」と話している。 米ブラウン大などの研究結果として「新型コロナウイルスワクチンの2回接種完了から半年後、抗体量が8割以上も激減する」というが、ファイザー製ワクチン2回接種済みの介護施設居住者や医療従事者など計212人を対象に血液中の抗体量を測定すると、全対象者の抗体量が接種完了から2週間後に比べて半年後には84%以上減少していたという。逆に言えばたった半年で抗体量が約16%まで激減してしまうわけだが、。ファイザー社は今年の4月に「2回目のワクチン接種後、6カ月間は高い有効性が確認された」と発表しているが、効き目がガタ落ちなのかというとハーバード大学院卒で近著に「元WHO専門委員の感染症予防BOOK」がある医学博士の左門新医師は「心配には及びません」と言う。 新型コロナは感染後にできる抗体よりもワクチンによってできる抗体の方がはるかに抗体価は高くなるそうで、その差は数倍に及ぶためインフルエンザのワクチンは半年で感染防御能力をほぼ失うのにファイザー製の新型コロナワクチンは半年後も高い有効性を維持することから抗体価が約16%まで落ちても発症を食い止められるという。左門医師は「心配なのは抗体価の激減を聞いて『ワクチンなんか打たなくてもいい』と考える人が出てくることです。ワクチンは万一、感染した時に重症化を防いでくれる。この効果が最も重要です。とはいえ、デルタ株拡散でワクチンの感染防御能力が多少下がり、今後も低下する恐れがあるので、3回打ちのブースター接種をお勧めします」というようにやはりブースター接種は重要だという。
2021年09月18日
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国土交通省は全国の道路交通量調査で調査員ら人手による観測を廃止する方向で検討に入ったそうだが、交通量調査は調査対象路線を交通量調査単位区間に分割しそのうち交通量の調査対象として選定した区間において、区間を代表する地点を設定してこの地点を通過する秋季の平日の方向別 2 車種別12 時間交通量または 24 時間交通量の調査を行った交通量調査は、旅行速度調査等に比べ労力・経費が大きいことから自動車起終点調査結果の照査に必要な区間や新規供用等周辺ネットワークの変化により交通流が大きく変化した区間について実測を行い、その他の区間については非観測区間における交通量推定手法に一定の精度が確認されたことを踏まえている。 区間によっては推定値が実態と乖離している可能性があるため使用にあたっては留意する必要があるが、自動車類の分類はナンバープレートの形状・塗色・分類番号によるのを原則としている。夜間 12 時 間観測で照明が不十分なためにナンバープレートの識別が困難な場合には車両の形態により分類することとしている。また交通量の調査対象としなかった交通量調査単位区間については、交通量観測を実施した区間の交通量調査結果と交通量を用いて推定を行っているというのだ。直轄国道については「路線推定」を基本として交通量の推定を行い補助国道や主要地方道・一般都道府県道・指定市の市道については「地域推定」を基本として交通量の推定を行った結果を反映するシステムになっているという。 国土交通省は自治体と共に5年に1度、全国の国道や都道府県道などを対象に大規模な交通情勢調査を実施しており、走行する車の台数や速度を調べ道路整備計画の立案に生かしているという。時代とともに人間の行う仕事では無くなると言えばそれまでだが、交通監視カメラの映像を人工知能で解析する手法に転換し業務の効率化やコスト削減を狙うというのだ。将来的には交通量を常時観測できる体制を構築し渋滞対策などにデータを活用できるようにする方針だという。データの収集は調査区間に配置した調査員が走行する車を目視で確認するなどして行っているが、今秋の調査では国が担当する区間に限り調査員による観測を廃止し人工知能がカメラ映像から車種などを解析する手法を導入するそうなのだ。 これまでは調査する時は道路の角に人間が座って直進や右折・左折する車のそれぞれの交通量をカウントしていたのだが、「流入ではなく、流出を見るんです」と専門家は観測員に教えていたそうなのだ。人間が機械に仕事を奪われるような連想が働きがちだが統計データの収集は人力より人工知能に軍配が上がるといわれている。機械による自動化によって調査ミスや集計ミスを防ぐことができ低コスト化や短時間化も図れるし意図的な改ざんも防げるともいう。私の嫁さんも参加していたのだが交通量調査って昔は1日で1万円ぐらい稼げて学生にとってはいいアルバイトだったそうで、最近とあるところで調査員の方を見かけたら結構なご年齢の方ばかりで調査会社も人手を集めるだけで大変なのかも知れないと思ったりしていたのだ。 私も長い間建設業界で働いていた関係で何度もこの交通量調査に従事していたのだが、スピード違反を見つけるための監視カメラは全国に張り巡らしているのにその画像データを活用すればわざわざ新しい観測機器を設置する必要も無いと思っているのだ。新規に機械を導入して設置するようで何でも新しい事をやる場合に新規に予算が必要とか言い出すけど既存の仕組みを利用すると言う民間では至極当たり前のことが役所にかかると当たり前でなくなるようなのだ。もっとも5年に1度なら、設備投資と人件費で人件費に軍配が上がるそうで、人が近寄れないところに設置できれば調査期間は放っておけるがそうでなければ監視する人が必要になることもあり完全な機械化には程遠いともいわれているようなのだ。
2021年09月17日
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プロ野球ドラフト会議は日本野球機構が開催する新人選手獲得のために行われる会議で正式名称は新人選手選択会議というが、ドラフト会議では新人選手選択会議規約第1条に定められた新人選手が対象となっている。交渉や指名出来ない選手として所属する連盟にプロ希望届を提出していない学生・生徒となっている。それなのに阪神タイガースの山本スカウトは天理高校を訪れグラウンドで約15分間もその時点でプロ希望届を提出していなかった達孝太投手と言葉を交わしただけでなく「初めて話したが、非常にプロ向きの性格をしていると感じた。担当として上位の評価をしている」と話しドラフト上位候補として評価していることを伝え、現行のプロ・アマ規定の「プロ志望届提出後」という決まりを破ったというのだ。 達投手も「すごく高い評価をしていただきました。藤浪さん、西勇輝さんら良い投手がたくさんいるイメージ」と話し、阪神についてのイメージを話した。甲子園についても「他の球場では味わえない独特の雰囲気がある。あの中で自分も投げてみたい気持ちはあります」と前向きな印象を話したそうなのだ。達投手は193cmの長身から最速148キロの速球を投げ今年の高校生右腕では高い評価を受けており、ドラフト1位か2位での指名が濃厚となっている。達投手もこの夏の奈良大会準決勝で高田商に敗れたがプロ入りに向けたトレーニングをしており、この会談後の9月10日にプロ志望届を提出したそうなのだ。今年はドラフト会議が10月11日と例年よりも早く面談をする期間も非常に短いことからこのような事が起こったという。 この件に関して日本高野連の小倉好正事務局長は「阪神球団から報告書をいただいており、報告書を見た上で、対応を検討させていただきます。それ以上のことは申し上げられません」と語っている。すでにその事実を確認している高野連は近日中に阪神タイガースに対して何らかの処分を下す可能性があるという。現行のプロ・アマ規定ではプロ側が高校生と大学生と接触できるのは「プロ志望届提出後」という決まりがあって、この規定に関与していないメジャー球団も日本球界との「紳士協定」によりプロ志望届提出前の接触を避けているのが現状となっている。今年のドラフト1位候補では小園健太投手が巨人やソフトバンクなどと面談しているが当然のことながら高野連にプロ志望届を提出した後のことだという。 プロ志望届提出前の接触を避けるのは基本のキでプロのスカウトでなくても知っていることなのだが、ある球団のベテランスカウトは「阪神は脇が甘すぎます」と語り、「学校の練習を視察した時などにヒッソリ、『元気でやっているか』なんて挨拶することもあるが、まずは顔を覚えてもらうために試合や学校に日参し、向こうから挨拶してくれるような関係をつくることから始まる。1位指名はクジ引きだから、確実に取れる保証はないものの、交渉権を獲得した後に入団拒否されることだけは避けないといけませんからね。でも今回は、面談したうえにスカウトが一部メディアの取材にも答えていたというんだから、話になりませんよ」と続けている。ルール違反スレスレのスカウティングは日常茶飯事としても今回は完全にルール破りだというのだ。 山本スカウトは挨拶のつもりだったんだろうが誰がどう聞いても15分も話せば面談で、なぜプロ・アマ規定で志望届提出前に面談が禁止されているのかスカウトが一番良く理解していないといけない話だという。ある球界関係者も「阪神は今年のドラフトで高校生を1位指名する方針と聞いている。達投手も1位候補の一人で、面談一番乗りをアピールしたかったのかもしれない。しかし、これでは達投手にも迷惑がかかるし、どんな理由があったにせよ、無罪放免となれば示しがつかない。担当スカウトやスカウト部門の責任者は、高野連だけでなく日本野球機構からもペナルティーが科されるでしょう」というが、この件で最悪の場合は指名権の剥奪等のペナルティーが課される恐れもあるという。
2021年09月16日
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大混乱ともいえる中日ドラゴンズと東京ヤクルトスワローズ戦で、問題の場面は9回1死一・二塁の時に代打の川端選手のゴロが二塁手堂上選手の方へ転がり、堂上選手は一塁走者の西浦選手をタッチアウトしようと試みたが一・二塁間で止まったのを見て、一塁へ転送したところ打者走者の川端選手の足が一歩早く一塁はセーフになった。そのため二塁でのフォースアウトを狙い二塁ベースカバーに入った京田選手に一塁手の福田選手が転送した。ところが二塁塁審がアウトの判定をしなかったため西浦選手が一・二塁間で挟まれている間に二塁走者の古賀選手が三塁を回って本塁を狙おうとした。堂上選手は木下(拓)捕手へ送球し三・本間の挟殺プレーで古賀選手をタッチアウトにした。 与田監督のリクエストにより京田選手が二塁ベースを踏んでいたことが確認され、西浦選手のフォースアウトも認められてダブルプレーで試合終了となったもので、嶋田二塁塁審は「二塁のアウト、セーフをジャッジしていないので、二塁塁審としてはベースを踏んだことは確認していない。だから一塁走者はそのまま生きていて、セーフとしてジャッジしていない。アウトともコールしていない。セーフだから、中日側がベースを踏んだというリクエストを受けて、その結果、二塁ベースを踏んでいたということで、3アウト」と説明した。さらに責任審判の丹波球審も「ホームに投げて2アウトの状態で中日側のベースを踏んでいるのではというリクエストを受けて、リクエストの結果、ベースを踏んでいたということでアウト。試合終了」との判断だったいう。 高津監督の抗議に対して嶋田審判は「二塁塁審としては二塁ベースを踏んだことは確認していない。だから、一塁走者はそのまま生きていてセーフとして。ジャッジしていないのでアウトもコールしていない」と説明している。審判も人間でありミスはつきものだが高津監督が納得できないのはその後の判断だったという。そもそもアウト・セーフの判定をしていないプレーでリクエストができるのかということでは、セ・リーグのアグリーメントではリクエストのできないプレー9項目には含まれていないというので与田監督の抗議は問題がないという。もし京田選手が二塁ベースを踏んだ時点でアウトのコールがされていれば、三塁走者の古賀は突っ込んでいない可能性が高いというが、セルフジャッジは危険と背中合わせで的確な判断が必要なのだ。 責任審判の丹波球審は高津監督からの抗議について「高津監督の言い分はセカンドがアウトなりセーフなり言っていたら、三塁走者はプレーを続けてなかったから、という言い分ですけど、ジャッジしていなかったらプレーが動くのは絶対なので、ただ今回は、たまたまこういう場面でそれがまた、セカンドを踏んでいたということで覆ったということです。その説明をずっとしていた」と話している。試合後に報道陣から「確認出来なかったから、その場でアウト、セーフを出さず、リクエストが来たからアウトを確認したことに一連の問題はなかったと捉えていいのか」と問われると、丹波球審は「はい。そうです」と答えた。そしてセ・リーグの杵渕和秀統括と友寄正人審判長が東京ヤクルトスワローズのクラブハウスを訪れ事情を説明したという。 これは私が中日ドラゴンズのファンの立場だから言うけど、今回はランダウンプレー中の東京ヤクルトスワローズのミスだと思っている。本塁に走ったのは二塁走者だった古賀選手なので嶋田審判の不手際だけを指摘している高津監督はそのことに少しも触れないのは少しおかしい気もするのだ。意外だったのは私の応援している中日ドラゴンズの守備で福田選手は迷わず2塁に送球し京田選手もベースを踏む余裕があったし、堂上選手も三塁ランナーの確認を怠らなかったことで本塁へ送球ができたのだから守備の面では拍手を送りたいのだ。ゲームセットの瞬間に満面の笑みを浮かべながら両手を叩いて喜んだ与田監督は「非常に難しいプレーでしたが、選手は冷静にやってくれましたね」と選手をねぎらっている。
2021年09月15日
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東京オリンピック・パラリンピックについて丸川五輪担当大臣は記者会見で、新型コロナウイルスの感染対策が課題となる中国民の理解と協力のもとで、安全・安心な大会が実現できたと強調したそうなのだ。丸川担当大臣は東京オリンピック・パラリンピックについて「1年延期され、コロナ禍で、さまざまな制約がある中での大会となったが、開催国としての責任を果たし、無事に大会を終えることができた」と述べ、そのうえで「感染対策が大きな課題だったが、定期的な検査や厳格な行動管理などにより、保健所によってクラスターとされた事例はなく、大会関係者から市中に感染が広がった事例も報告されていない。医療関係者の尽力と、国民の理解と協力があったからこそ、安全・安心な大会が実現できた」と強調したという。 東京パラリンピックに関連して大会関係者や大会の委託業者など合わせて6人が新型コロナウイルスに感染したことが分かっているが、大会組織委員会は東京パラリンピックに関連して新型コロナの検査で新たに陽性反応を示した人は6人だったと発表している。いずれも選手村には滞在しておらず海外から来日したのは大会関係者1人とメディア関係者1人の2人だったという。残りの4人は日本在住の大会の委託業者だったというが、これで8月12日から発表しているパラリンピックに関連した感染者の累計は312人だったという。なお組織委員会などのまとめによると東京オリンピック・パラリンピックに関連して海外から来日した選手や関係者は7月1日から9月5日までに5万4234人だという。 東京パラリンピックの「学校連携観戦」を引率した教諭などの感染が確認されており、千葉市の市立中学校で新たに生徒2人と教諭2人が検査で陽性となったことがわかったという。千葉市内の市立中学校では30代から50代の教諭6人が新型コロナの検査で陽性となり、このうち2人は東京パラリンピックの「学校連携観戦」で千葉市の幕張メッセまでバスで生徒を引率していたそうなのだ。千葉市はこの学校で感染者のクラスターが発生したと認定し学校観戦に参加したり夏休み中に行われた面談に出席したりした生徒や教職員など合わせて150人余りの検査を進めていたそうなのだ。千葉市の神谷俊一市長によるとパラリンピックは終了したが新たに生徒2人と教諭2人が検査で陽性となったことを発表している。 丸川珠代東京五輪担当大臣の仕事ぶりは「五輪と感染対策のどちらが優先事項か」と記者から問われると「感染対策において一番の現場を持っているのは東京都。東京都はまさに五輪の主催者なので、どのような大会を実施すればどのような負荷が医療にかかるのか一番よくご存じ」と東京都に丸投げしていたのだ。さらに東京都について「こうしたい、ああしたいという声は何も届いてこない。どのように支援すればいいのか戸惑っている」などコメント待ちの姿勢に「無責任」と指摘する声が続いていたという。東京五輪のボランティアらのワクチン接種について「2回目の接種が大会開始までに間に合わないのでは」と問われたところ、「1回目の接種でまず一時的な免疫をつけていただきたい」との迷言を残していたという。 東京都の新規感染者数が2000人に迫るなか「五輪を中止か延期にすべきだ」と要請すると丸川大臣は「もう選手が来ちゃっている」と身も蓋もない返事をしたという。バッハ会長が「銀ブラ」を楽しんでいたと判明すると「不要不急の外出であるかどうかはご本人が判断すべきもの」とコメントしている。国会で「五輪は感染拡大の原因ではないと断言している根拠は」と問われたところ、丸川大臣からは「テレビの視聴率が良かった」といった趣旨の回答をしたそうなのだ。最後に丸川大臣は財政面の負担増加が課題となっていることに関連し「東京都や組織委員会と費用負担について協議する考えはあるか」と質問したのに対し「組織委員会は、できるかぎり収支差を小さくするとしていて、決算全体を見て、必要な協議には臨みたい」と述べている。
2021年09月14日
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タレントで映画監督のビートたけしを襲撃した男の逮捕から1週間以上経過したのだが、お笑いタレントの明石家さんまが、ビートたけしがTVに出演後にTV局の敷地内で40代の男に襲われたというニュースについて「たけしさんは意外と平気だったと思う。40数年、こんな人たちを相手してきたから。オレは、これまで5人警察に引き渡していますから、いろんなことがあって。一番困ったのが、日曜日の6時半に必ず現れる人で、カンカンカンってして『ねぇ一緒にサザエさん見よう』って」と自身を引き合いにコメントしたそうなのだ。そのうえで「自分で言うのもあれやけど、オレとたけしさんは選ばれし男たちやと思う。それと50年近く暮らしてきているわけやから。アイドルはもっと大変やろうと思う」と口にしていたそうなのだ。 この襲撃事件は社会に衝撃を与え暴力団関係者だとも言われているのに、いまだ警察は逮捕した男の実名や顔写真などを明らかにせずマスコミも同様の姿勢を貫いているそうなのだ。確かにもし襲撃が顔と名前を売り込むためだったとか組織を背景にしているといった事情があれば実名などを大きく報じると男の思うつぼなので、これを避けるという配慮が働くのも当然だろうと捜査関係者は語っているが、刃物を所持した銃刀法違反の容疑であれば警察は逮捕時に実名などを明らかにするのが通常だしマスコミも当たり前のように広く報じるそうなのだが、むしろ警察は取調べでもつじつまが合わない供述をしているということもあって、男の責任能力に疑いを抱き慎重に見極めているのではないかというのだ。 警察関係者によると「芸能界に入りたくて土下座したが無視された」とか、「6月にもテレビ局付近で待ち構えていたと説明している」というものの、だからといってつるはしなどで襲撃に至るには飛躍がありすぎ裏付けすらも取れていないのかもしれないとまで言われているという。一部メディアでは男には覚醒剤の前科があり周囲の関係者に対し「テレビを見ていたら画面に出ていたビートたけし氏から名前を呼ばれ、暴力団をやめて芸能界に来いと呼びかけられたので会いに行ったが、無視された」と憤慨していたなどと報じられており、こうした話が事実であれば幻覚や幻聴により被害妄想を抱いた末の犯行だった可能性が出てくるとなると、警察が実名を明らかにすることはないしマスコミも仮名による報道が原則となるという。 動機や経緯が了解可能なものか否かは責任能力の有無や程度を左右するが、検察としても捜査段階で簡易鑑定や本鑑定といった精神鑑定を実施し、これを見極めなければならなくなるため、しばらくは捜査の推移を見守る必要があるといわれている。襲撃された当のビートたけしはTV番組で冒頭にアナウンサーから事件について振られ、「しゃべりたいこと満載なんだけど、警視庁の方で捜査に影響あるので黙っててくれって、漫才師なのに何もしゃべれないっていうつらい立場で。暴力を2回ほど受けたようなものです」とジョークを交えて語り、「ガラスがボンボン飛んできて、よくある映画のワンシーンみたいな感じだったね。アメリカのアクション映画で見るような映像があるじゃん、同じような感じ。結構怖いですよ」と語っていた。 「何分くらいですか」との問いに「十何発、わかんないんだけど、時間が飛んでるんだよね」とぽつりとしゃべり、襲撃により車のガラスが割れなかったから良かった。穴はちょっと開いてた」と説明し、「右耳を触りながらこういうところも切れてたんだけど1週間たったら治った。あと逃げるのにのたうち回ってたらぎっくり腰になっちゃった」と明かしていた。お笑いコンビのダウンタウンの松本人志も自身の経験として「変な書き込みとかはありますよね」としつつ、「われわれはやっぱり、ラジオでもテレビでも生放送っていうのはある意味、全国の人たちに自分の行動がバレちゃってるわけですから」と生放送についての考えを口にしたうえで、たけしには「おけがもなくて本当によかったと思いますが、次からどうするかですよね」と案じていたという。
2021年09月13日
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読売巨人軍は一昨日に私の応援している中日ドラゴンズに1―10で敗れ今季ワーストの5連敗し8試合勝ち星なしで3位転落と泥沼状態に陥っているが、そんな中で大物「カルテット」がパッとしないのだが、筆頭は今季年俸8億円で3勝6敗の防御率3.97と苦しんでいる菅野智之投手なのだ。前回登板となったDeNAベイスターズ戦では球数が108球だったが5回途中7失点でKOされている。巨人は現在先発を5人で回しているが駒が足りない台所事情があるとはいえ菅野投手は今季右肘を痛めているだけに異例の起用だという。後半戦再開後に8回1安打無失点だった東京ヤクルトスワローズ戦こそ菅野投手らしい投球を見せたものの好投はこの試合だけで、見かねた原監督が試合前の練習で直接指導に乗り出したほどだという。 次回の広島東洋カープ戦での登板で復調の見込みがないと今季5度目の登録抹消もありそうだというが、年俸4億5000万円の丸佳浩外野手ももがいていて原監督も「内容が悪過ぎる。ここ10試合ぐらいの打率は見られたもんじゃない」と二軍落ちを示唆しているという。スタメン落ちしたDeNAベイスターズ戦では九回に26打席ぶりに放った安打が同点打となり原監督を喜ばせたが、中日ドラゴンズ戦は4打数無安打で打率は.252まで落ちており、昨日も代打に出て三振している。元木ヘッドコーチは「そんなのあるかいな」と二軍落ちを否定していたが予断を許さない状況が続いているという。年俸3億4000万円の中田翔選手も巨人移籍後の16試合で打率.150の本塁打1本とこちらも苦況が続きついには二軍落ちとなっている。 年俸3億円の陽岱鋼選手も一昨日の中日ドラゴンズ戦は先発が左腕の大野(雄)投手だったこともあって「1番・右翼」の今季初スタンで2打席目に右前へ今季初安打を放つなど4打数1安打だったが、あまり戦力にはなっているとは言えない上に思い詰めた表情でベンチにいるだけで雰囲気が暗くなっているという。チーム関係者によると「先月に一軍に初昇格を果たして以来、代走での出場のみで、優勝を争う東京ヤクルトスワローズと阪神タイガースとの6連戦も出番はなかった。2週間近く一軍に在籍しているのにこの試合の前まで2打席しか立たせてもらっておらずほとんど干されている状態です。物議を醸した5年の長期契約最終年。これが最後の顔見せ昇格ではないか」 といわれているそうなのだ。 そのうえエンジェル・サンチェス投手も3億4000万円の年棒に合わない投球が続いており、 5人の今季年俸総額は約22億円を超えていて、そんな大物たちがこぞって二軍落ちを争っている状況だから費用対効果が悪いのは言うまでもないという。元巨人監督で野球解説者の堀内恒夫氏も今季ワーストの6連敗を喫して9戦勝ちなしとなった古巣の読売巨人軍の現状をどん底と憂慮しており、「ここをどん底とするならばもう這い上がるしかないよ。誰がこの流れが断ち切ってくれるのか」とした上で、「野手の柱は坂本、投手の柱は菅野だ」と語っている。堀内氏は「坂本から快音が聞こえるようになり菅野のマウンドで踏ん張る姿がチームを鼓舞し変化をもたらしてくれるはずだ。俺はそれに期待する。焦らず待つしかない」と続けている。 元巨人ヘッドコーチで野球評論家の工藤豊氏も勝敗以前の問題として「こんな試合をファンに見せてはいけない」と喝を入れ、「評論に値しない試合ばかり。一般のファンと同じ目線になってしまうが、とにかく見ていて面白くない。ピンチでは簡単に走者を還され、チャンスではあっさり凡退。つまらないボーンヘッドが多く、チーム全体に緊張感がない。テレビで観戦を楽しみにしていたファンにも、さっさと消されてしまうだろう」と酷評していた。読売巨人軍は常勝を義務付けられているだけに大型補強に頼りすぎて働かない選手に高給払うのは常套手段のお約束ごとだが、ドラフト戦略と外部からの戦力補強はチームを強化する両輪で、他球団からの戦力補強に頼ってしまうと屋台骨が不安定なチームになることを忘れてはならないのだ。
2021年09月12日
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菅首相にはその昔は自民党の「常識」にあらがう異端児の顔があったそうで、世襲議員の寡占状況が続くと自民党から新規参入の機運が失われると警鐘を鳴らし、派閥政治にも途中から距離を置いていた。多くの議員が勝ち馬に乗りがちな総裁選でも梶山静六氏を担いで負けを覚悟の闘いに挑んでいたす、小泉純一郎氏を引き立て世代交代の歯車を回そうともしたこともあったという。いわゆる世襲ではない「たたきあげ」の政治家は国会対策など党務の道を歩むのが自民党の常道だが、菅首相は師匠と仰いだ梶山氏から学んだことも「霞が関へのにらみ」だと言い政策調整など政府の仕事を好み、数々のリーダーたちを支えたが決してイエスマンではなく彼らが気付かぬ勘所を指摘し時に耳に痛い諫言もしていたという。 ところが首相になるや菅首相から異端児の良さが消えたそうで、政権の最大の課題である新型コロナウイルスの感染対策でも変転する状況に反応する世論の機微を察する敏感さは見られず、政府組織への「にらみ」ばかりが先走っていたという。そんな彼に諫言する「側近」も現れないだけでなく、なにより勝敗を度外視して挑んだ総裁選時にはあった挑戦の気概が消えたといわれている。自前の派閥がなく支えだった無派閥議員らのグループも不祥事が相次ぎたたき合いとなる総裁選は不利だと恐れたのかもしれないが、コロナ禍と民意の不満が深刻化しているにもかかわらず総選挙を先行させて総裁選を無投票再選で済ませようとするなど、その姿は自民党支持層にさえ保身としか映らず大いに失望させたに違いないといわれている。 「次期総裁にふさわしい政治家」を問う共同通信の世論調査の結果は河野氏・石破氏・岸田氏の順だったそうなのだが、日本経済新聞などのマスコミでは「石破茂元自民党幹事長が今回の自民党総裁選挙に出馬を留保する代わりに、河野太郎行政改革担当相を支持する方針を固めたものと見られる」と報じている。そうなった場合次期総裁を決める今回の選挙は、すでに出馬を表明した岸田文雄元外相と河野行革担当相、そして安倍晋三元首相が支持を表明した高市早苗前総務相が加勢した2強1中の構図で展開する見通しとなるという。今回の総裁選挙で注目を集めるのは非主流勢力の河野氏と石破氏が協力し、9年ほど日本政界を牛耳った安部・麻生体制さらには自民党の派閥体制を崩すことができるかだという。 これを厳格な身分制社会だった江戸幕府を打破するために過去にライバルだった長州と薩摩が手を取り合って「明治維新」を起こし近代化を遂げたことに喩えられているが、河野氏と石破氏はそれぞれ長州と薩摩で、そして同盟を仲介した坂本龍馬の役割は河野氏と石橋氏の仲裁役を自任している小泉進次郎環境相が務めているというのだ。一部では自分自身を退陣に追い込んだ安部・麻生体制に対して恨みを持った菅義偉首相を坂本龍馬に喩える場合もあるそうなのだ。河野氏・石破氏の「薩長同盟」を何とか防がなければならない安部・麻生体制の立場は困惑しているそうで、ある政治評論家は「派閥単位の総裁選から、個人の議員の判断による総裁選に移行する。自民党が変わる選挙になる」と述べたという。 石破氏は麻生政権・安倍第2期政権で同じ党でありながら積極的に内部批判をためらわなかった人物だといわれているが、そのため大衆的な人気は高かったが自民党内部特に本流の安部・麻生体制にとっては目の敵のような存在で、「オタク」とか「変人」とも呼ばれていた。石破氏の支持を得たといわれる河野氏も石破氏に劣らない「変人」と呼ばれており、年齢とともに多少和らいだものの予測不能の言動は河野氏に常に付いて回っていたという。派閥内部でも「河野氏は別棟にお住まいの方」という嘲笑が出たくらいで、猪突的なスタイルで「ワンマンショーにのみ長けている」という批判があるという。それでも低迷する日本に活気を吹き込むためには今は河野氏のような特異な人物が必要という擁護論もあるといわれているそうなのだ。
2021年09月11日
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自民党総裁選は党員・党友が勝敗を左右するが、国会議員票より世論の動向を映しやすく次期衆院選の「選挙の顔」に誰がふさわしいかの指標になるという。当選回数が少なく選挙の地盤が弱い中堅・若手議員の投票行動にも影響を与えるのだが、乱戦気味の総裁選の展開をどう分析するかというと政治評論家の伊藤達美氏は「安倍氏が『高市氏を全面支援する』といえば状況は変わり票が行くだろう。河野氏の若さに期待する声もあるが、ワクチン担当相だけに、菅首相が『コロナ対応に全力を挙げる』として不出馬するなか、放り投げるように総裁選に出るのは筋が通らないのではないか。現状では先手を打った岸田氏が先行しているが、自民党は人材が豊富だ。4、5人で争い幅広く政策を論じてもらいたい」と語っている。 安倍前首相は子飼いの高市早苗前総務相のバックアップに動いたそうで、初の女性宰相の可能性が高まっているが高市氏といえば危ういタカ派思想の持ち主だという。それでも高島修一衆院議員が代表世話人を務める「保守団結の会」や、青山繁晴参院議員が代表の「日本の尊厳と国益を護る会」など保守系グループがサポートし、既に50人前後の議員からの支持を期待できる状況で決して泡沫ではないという。自民支持のタカ派から根強い人気のある安倍前首相が後ろ盾になったことも党員票獲得にプラスで、「次の自民党総裁としてふさわしい人」を聞いた世論調査でも自民支持層に限れば、「安倍氏」と答えた人は今なお10%あり、高市氏の4%と合算すると岸田氏の14%に並ぶという。 自民党幹部も「高市さんは予想される顔ぶれの中で唯一『嫌中』を強く打ち出している。右寄りの党員の支持が集まる可能性が高い」というが、議員票と党員票計766票のうち誰も過半数を得なければ上位2人による決選投票が実施されるため、票が割れて決選投票にもつれ込むのは必至だといわれている。党員票の比重が軽くなる決選投票は議員票を取れる候補が有利なのだが、麻生財務相からの支持も得るとみられる高市氏が決選投票に残れば当選する可能性もゼロではないといわれている。高市氏といえば防衛費増額や敵基地先制攻撃能力の必要性に言及していてもともとウルトラ右翼的な思想の持ち主で、ネオナチ団体代表とツーショット写真を撮っていたことが発覚して問題になっている。 総務相時代には政治的公平性を欠く放送をテレビ局が繰り返したと判断した場合放送法違反を理由に「電波停止」を命じる可能性にも触れタカ派のイメージが強いといわれている。二階幹事長も「俺はまだ旗振りしない」とキングメーカーぶりを見せているが、二階幹事長には巨額な「政策活動費」という「闇の金」があり、これは自民党議員特に若手議員は無視できないといわれているそうなのだ。公表されている政治資金収支報告書によると年間で10億円超だといわれていて幹事長就任以後の4年間では37億円超にのぼっているという。更に今年も支払われていようで支払う責任者は二階幹事長その人だという。その金がどう使われたのか全くわからず総務省も把握しておらずまさに「闇の金」だという。 これについて自民党は「適正に処理している」と回答しているが、国会議員が自ら作った政治資金規正法上問題ないという。個人が所属する組織から資金の提供を受ければ所得として課税され10億円を超えれば最高税率が課せられるが、二階幹事長に渡った資金はその対象にもならないという。今回の総裁選挙でその金を使うことも可能だそうで、それ故に必ずしも大派閥の領袖ではない二階幹事長がキャスチングボートを握れるというのだ。自民党には多額の税金が入っていて政党交付金は自民党の収入の7割を占めているという。自民党は二階幹事長に払った「政策活動費」は政党交付金からではないと説明しているが、メディアが騒いでいる総裁選挙とは「闇の金」が左右するイベントだとも言えるというのだ。
2021年09月10日
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東京パラリンピックの閉会式後に式典に出演したパフォーマーや制作・演出チームのスタッフらが国立競技場のフィールド中央で密集し、一部の人間はマスクなしで記念撮影していた問題で会組織委員会は事実関係を認め「記念撮影という短時間の行為とはいえ、セレモニーの規模を考慮すると、全員での撮影については慎重になるべきでした。また、一部でマスクを外していた人が居たとの指摘については、配慮が足りませんでした。お詫び申し上げます」と謝罪したという。この閉会式は東京オリンピックも含めた大会のグランドフィナーレとして行われ関係したメンバーら1000人超が集まり、最前列の中央にはマスクを外した統括責任者の日置貴之エグゼクティブ・プロデューサーが手を挙げて写真に納まっていたという。 東京五輪・パラリンピックの閉幕し大会組織委員会の橋本聖子会長は東京都内で記者会見したのだが、五輪・パラリンピックを通じて「一定のバーは越えられた」と、大会がある程度成功したとの認識を示したという。橋本聖子会長は「都民、国民にとって安全安心最優先の大会となるよう心掛けた。一定のバーは越えられたと思う」としたうえで、「完全な形で行えなかったので、私自身は100%成功だったとはいえないが、すべての方々が全力で運営していただいた。皆さんの努力は成功すること以上の素晴らしいものだった」と話しボランティアらに感謝したそうなのだ。また「大会が完全に成功したのか、しなかったのかは歴史が証明してくれると思っている」と述べ、「こうしたレガシーをどう引き継いでいくかがこれからの課題」としたそうなのだ。 橋本聖子会長の故郷である北海道では札幌が冬季五輪招致に手を挙げているが、札幌に限らず今後国内で五輪を開催する際に組織委会長就任を求められたらどうするかという質問には「ぜひ受けさせていただきたい。フルスタジアムの完全な形で国民の笑顔があふれる大会をやってみたい」とコロナ禍でほとんど無観客となった今大会の心残りをにじませたという。一方でほとんどの会場が無観客開催となったため当初見込まれた900億円のチケット収入の大半が失われ、赤字分をどう補塡するかが今後の焦点となっているが、東京五輪・パラリンピックによって巨額の赤字を尻拭いさせられるかもしれないといわれており、立候補ファイルには組織委が資金不足に陥った場合に補塡するのは東京都が負担すると明記されているという。 今回の赤字額の重要なポイントは経費のマイナスだけでなく歳出増加による税収や経済効果を計算し、それに基づく消費や税収の増加分も考慮して分析されていることだというが、組織委員会は東京オリ・パラの収支報告を出すことになるが、最終決算を見据えて赤字額を算出すれうべきだという。現時点では発表していない五輪開催に伴うコロナ対策費や会計検査院がまだ報告していない国による五輪関係経費も含まれておらず、支出がさらに増えることは確実でさらに赤字額が膨らむ可能性は十分にあるといわれている。これに対し組織委員会の武藤敏郎事務総長は会見で「枠組みはそれが基本になるが、具体的にどうするかは話し合いで決まる」と語り収支決算の大枠は来年度末までに示すという。 国の負担する経費について検査した会計検査院は間接経費を含めれば国の支出だけで1兆600億円になると試算しているが、東京都も関連経費に7770億円かかると発表しており、これらを積み上げれば大会の経費総額は3兆円を超す可能性があるという。国士舘大学非常勤講師でスポーツライターの津田俊樹氏は以前に「都や政府はお祭り騒ぎの後始末を、都民、国民に背負わせるつもりではないか。政府は折からのコロナ禍による損失と東京五輪による損失を混ぜてしまい、東日本大震災の復興増税のように所得税の増税を強行しても不思議ではない」と警戒している。なお日本の新型コロナウイルス感染者数は海外から数万人の選手・関係者が来日した五輪開幕前後から増加の一途をたどっているという。
2021年09月09日
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麻生太郎副総理兼財務相は閣議後の記者会見で東京都の新規感染者数が約1カ月半ぶりに1000人を下回ったことに触れると同時に、自民党総裁選に菅義偉首相が不出馬を表明したことに関して「コロナはまがりなりにも収束して国際社会の中の評価は極めて高い。そういった意味では『まっとうした』という思いが菅首相にあったことは確かだ。私はそこの部分が不出馬表明の理由として一番大きかったんじゃないのかなと思っている」と述べたという。そのうえで「それなりに尊重すべき判断だった」と語ったそうなのだ。東京都などの感染者数は減少傾向を見せているが全国各地で自宅療養者は13万人以上も報告され病床逼迫が続いており、閣僚が「収束」と発言したことは議論を呼んでいるという。 確かに菅首相が「1日100万回」と掲げていたワクチン接種は目標回数を上回るほど進んではいるが政府は出口戦略を国民に示せておらず、ようやく今月に政府分科会で行動制限の緩和について協議されたばかりとなっている。麻生財務相は東京都の新規感染者数が1000人を切ったことで収束という見方をしたのかもしれないが、全国の自宅療養者は13万人以上も報告されており、田村憲久厚労相も緊急事態宣言について「500人未満にならないと解除できない」と明言している。しかも現在宣言が発令されている首都圏ではさらなる延長が検討されているそうで、もし仮に宣言を解除できたとしても新型コロナの影響で打撃を受けた業界や国民の暮らしをリカバリーする対策が求められとてもて終息といった状況ではないという。 また大阪市保健所は新型コロナウイルス感染者に症状や濃厚接触者などを聞き取る最初の連絡について、感染把握の翌日以降に持ち越すケースが約3千件にのぼったと明らかにしているが、感染把握から2日後までに連絡することを目指し疫学調査チームを約180人から約200人に増やしてるそうなのだ。大阪市保健所によると市内の1日あたりの新規感染者が1千人を上回るようになった先月から感染者への最初の連絡を持ち越すケースが増え始め、連絡をとるまでに最大4日かかっていて松井一郎市長は「保健所は限界に来ている」との認識を示している。私の住む愛媛県でも新型コロナウイルスの感染状況などについて、「まん延防止等重点措置」が適用されている期限後以降の対応が示され独自に延期するという。 中村知事は仮にまん延防止措置が終了しても松山市の飲食店への時短要請は延長する考えを示しているがその理由は「リバウンドの防止」だという。中村知事は「県外からの持ち込み持ち帰り」もリバウンドのリスクとして上げているのだが、松山市の酒を提供する飲食店に緩和されるが営業時間は午後8時までと変わらにという。ただ感染対策などを徹底する愛媛県の認証店は午後9時までになる予定となっており、延期される期間は9月13日から2週間を予定しているそうなのだ。酒の提供の自粛については現在の感染状況が続いて再び上昇に転じる気配がない場合に解除も検討するとしているが、重点措置の適用が継続される場合は現状の厳しい措置は継続されるというように終息には程遠い現状なのだという。 元宮崎県知事でタレントの東国原英夫氏は麻生財務相の収束発言に「麻生財務相が河野規制改革相に対して、嘗て『河野に欠けているのは一般常識だ』と言われた事があった。思わず椅子から転げ落ちた」と麻生財務相の発言に耳を疑っている。立憲民主党の蓮舫代表代行も「菅総理は総裁選不出馬について『コロナ感染拡大を防止するために専任したい』と説明していました。収束したから、ではありません」と訴え、菅首相が不出馬を決めた際の発言を並べて「収束した」との見解に疑問を投げかけている。ネットでも「麻生さん、コロナ収束は一体どこ見たらそんなこと言えんのだし、そもそも菅さんの退任理由と全く反対のこと言ってるし、何考えてんのとしか言えないよ 頼むから引退して」などと批判されているという。
2021年09月08日
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トラックドライバーたちはよく「国の血液」と比喩される。コロナ禍においては「エッセンシャルワーカー」とも称され、世間が巣籠もり生活やリモートワークをする中社会インフラを支えるべく日々荷物という名の栄養を体の隅々まで運び続けてきた。そんなトラック運転手に対しては感染拡大当初から世間による偏見や仕事中における理不尽が続いており、新型コロナウイルスの感染が再拡大する中で全国各地の運送会社で働くトラック運転手から「偏見や中傷などで悩んでいる」といった相談が寄せられており、「全日本運輸産業労働組合連合会」の調査では運送会社などで働く組合員を対象とした調査によると、44ある地方組織のうち11の組織でトラック運転手から偏見や中傷などで悩んでいるという相談が寄せられたという。 物資の輸送に欠かせないトラック運転手は県をまたいだ移動をすることが多いのだが、そんなトラック運転手に対する偏見や中傷があるのはこの移動が多いことが要因なのだという。緊急事態宣言が発令されたとき多くの人の移動が制限される中でトラック運転手は移動をしていたそうなのだが、とくに東京で感染が拡大していたため「東京から地方」だけでなく「地方から東京」を行き来するトラック運転手に対してウイルスを運んでいるイメージが広がったという。この頃には宅配ドライバーから「お客さんからスプレーで消毒液をかけられた」という相談も寄せられているが全日本トラック協会がガイドラインを出して対応しており、そのガイドラインだけでなく各職場でもマスク着用や手指消毒など必要な感染対策を行っているという。 国内での感染が本格化した昨年4月に全国各地にあるガソリンスタンドのシャワールームが感染拡大防止を理由に一時閉鎖されたのだが、長距離トラックドライバー向けにガソリンスタンドが厚意で無料開放してくれている施設ではあるものの閉鎖中は公園で髪を洗った、コンビニに常備されているポットの熱湯をタオルにしみこませて体を拭いたり、ガソリンスタンドの洗車機の水で体を洗ったりするなど困難を強いられたという。県外ナンバーのトラックや宅配においては届け先の人から「コロナ運ぶな」という声が浴びせられたドライバーや、無言で除菌スプレーを吹きかけられた配達員もいたそうで、トラックドライバー本人だけでなくその子どもが入学式の出席を拒否されたりパートナーが出社拒否に遭ったりするケースもあったという。 さらに政府の度重なる「緊急事態宣言」による飲食店の時短営業によって高速道路のサービスエリア・パーキングエリアの飲食店までもが同時に閉まり、深夜に走るトラックドライバーからは「食堂が使えない」とする声も相次いだという。こうした状況に対し国土交通大臣が促したのが「コンビニ飯」だったのには現場を走る多くのエッセンシャルワーカーたちが落胆したといわれている。しかも運送業界のほとんどは中小零細企業でどの団体・組織にも加盟していない会社も非常に多く、こうした中小零細企業に所属するトラックドライバーは個人で自治体接種などを予約せねばならず、新型コロナワクチン接種希望者のうち約78%のドライバーが「自治体接種」をしたまたはする予定だといわれている。 このようにトラック運転手も感染に不安を抱きながら仕事をしているのだが、宅配ドライバーの場合宅配先が新型コロナウイルスで自宅療養している方かどうかは分からず、運転手からも「自宅療養している方だったら、接触するのは怖い」という声も寄せられているそうなのだ。とはいえトラック運転手がモノを運ばないと生活に必要なモノが行き届かにこともあって、トラック運転手が物流を維持するという使命感で働き続けているということをもっと知ってほしいと、「全日本運輸産業労働組合連合会」では考えているという。ウイルスを運んでいるという誤ったイメージの払拭だけでなく、物流を維持するという使命感で働くトラック運転手が我々の生活を支えているということを今以上に理解する必要があるという。
2021年09月07日
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私の応援している中日ドラゴンズはバンテリンドームナゴヤで行われたDeNAベイスターズ戦を先月3日に27歳で亡くなった木下雄介さんの追悼試合として開催たいた。9月5日は木下雄さんが昨年の東京ヤクルトスワローズ戦でプロ初セーブを挙げた日だし、DeNAベイスターズは2018年4月15日に横浜スタジアムでプロ初登板を果たした時の相手だった。この追悼試合では監督・コーチ・選手が木下雄介さんの付けていた背番号「98」の特別ユニホームで試合に臨み、マウンド後方に白地で描かれているチームロゴを「98」に書き換え、試合で使用するNPB統一試合球にも印字されている日付と対戦カードに加え「98 木下雄介 追悼試合」の文字が刻まれており、試合前には追悼セレモニーも行われたのだ。 またナゴヤ球場で行われるウエスタン・リーグの公式戦である阪神タイガース戦も無観客ながらも追悼試合として開催されたという。亡くなった木下雄介さんは大阪市出身で駒大を1年で中退し会社員を経て2015年に四国アイランドリーグの独立リーグ四国アイランドリーグの徳島インディゴソックスに練習生として入団し、2016年の育成ドラフトで中日に1位で指名され入団している。150キロを超えるストレートと落差の大きなフォークを武器に頭角を現し支配下登録を勝ち取り、昨年自己最多の18試合に登板しプロ初セーブもマークしている。木下雄介さんは7月6日にナゴヤ球場での練習中に意識を失い救急搬送され、入院し加療を続けていたが意識不明の状態が続き8月3日に帰らぬ人となっていた。 逝去した木下雄介さんの追悼試合に合わせ生前に用具提供をしていたローリングス社が記念のTシャツを作成しており、前面には木下雄介さんの投球姿と「You will live within us forever」と、背面には「KINOSHITA 98」とプリントされている。試合前練習では大野雄大投手や祖父江大輔投手・又吉克樹投手・京田陽太内野手ら一部の選手が着用しているし、ヒーローインタビューでは京田選手が着用していた。試合前には追悼セレモニーが実施され遺族らがマウンドに献花し、大野雄大投手をはじめ多くのチームメートが大粒の涙を流していた。中日ドラゴンズの与田剛監督は「家族のような存在を失って本当に悲しく残念な気持ちです。雄介の思いを大切にみんなで力を合わせて戦っていきます」とコメントしていた。 野球での追悼試合は1936年に明治神宮球場で開かれた第10回都市対抗野球大会が最初だといわれているが、この大会は都市対抗野球大会が10回を迎えた記念として、出場枠をこの年に限り4チーム分増やし20チームによる大会として行われているそうなのだ。この1936年の3月に都市対抗野球生みの親と言われた橋戸信氏が死去しており、これを受け最優秀選手に贈られる賞を「橋戸賞」と呼ぶこととなったという。またこの大会後に橋戸頑鉄追悼試合が2試合行われており、これが日本で特定の人物の死を悼み試合が行われるのは史上初だとされている。今回の追悼セレモニーでは木下雄介さんの4歳の長女叶望ちゃんと2歳の長男志厳君が家族に手を引かれ父の仕事場だったマウンドから追悼のボールを投げていた。 肝心の試合の方は全員が木下雄介さんの背番号「98」で左肩に喪章をつけて臨んだ一戦で先発のY・ロドリゲス投手が毎回走者を背負いながら5回を2安打6四死球で無失点の粘投をすると、その後も田島投手・祖父江投手・又吉投手・R・マルティネス投手と盤石の救援陣が亡き同僚の遺志を継ぐようにゼロでつないでくれた。打線は8回2死二塁で球界最年長の代打の福留選手が中越えの先制適時二塁打で先取点を奪うと、木下雄介さんとプライベートでも仲の良かった選手会長の京田選手もタイムリーを打ち、直後の守備では遊撃の定位置で堪えきれず涙を浮かべていた。ファンの「みんなで楽しんで野球をしていることがきっと一番だと思います」と応援コメントのとおりナイスゲームだった。
2021年09月06日
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新型コロナウイルスの緊急事態宣言が出されている真っただ中で菅義偉首相が自民党総裁選不出馬を表明したが、酒提供などの自粛要請に繰り返し応じてきた飲食業者からは「無責任だ」などと厳しい声が上がっている。緊急事態宣言にしてもまん延防止措置にしても結局のところ飲食店への時短営業要請や酒類販売自粛要請のみで、飲食店が悪者のように押し付けられている印象を多くの飲食店経営者が感じているという。それに見合った協力金や補助金があればまた別だが僅かながらの協力金ですら遅配が続いている現状で、皆がこらえて店の存続のために頑張っている中でコロナ対策を牽引してきたリーダーが辞めるとなれば、飲食店に頼むだけ頼んで逃げたのかと思われるのも致し方ないというのだ。 緊急事態宣言が出される度にテレビで記者会見を見てきたものの 、用意された文章を読み上げているだけの菅首相に対して、東京都新橋の焼き鳥店「山しな」の山科昌彦店長は「コロナ対策にさじを投げたのか」とため息をついていたが、最初の緊急事態宣言が出された昨春以来飲食店は営業時間短縮や酒類の提供停止を断続的に求められており、都内では今年に入ってから通常営業が認められた日はないという。山科店長も要請を守り続けているが千月に感染者が増えると客足は途絶え客が1人だけの日もあるという。「商売としてはもちろん苦しいですよ。だけどコロナ禍でも安心して食べに来られる場所であり続けたい」と語り菅首相が就任してからの約1年間でコロナ対策に進展はなかったと憤慨していた。 同じ新橋で居酒屋「根室食堂」を構える店長の平山徳治氏は「僕らは居酒屋を続けていけるのか不安をずっと抱えている。課題が解決できていない今菅首相辞めるべきタイミングではないのでは。無責任だ」と語ったそうなのだが、この居酒屋「根室食堂」も酒類の提供停止や時短の要請に従い続けているという。刺し身など海鮮料理が自慢の店にとって酒類の提供停止は致命的で売り上げは例年の1割以下に落ち込んでおり、協力金も支給が遅れ経営が厳しい状況は続いているという。客足の回復が見込めず本来ならにぎわい始める午後5時ごろに店を閉める日も増えており「この先どうすればいいかとの不安は尽きない」と声を落とすが、新型コロナウイルスの流行で飲食業等の中小事業者が選択を迫られているという。 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長はワクチン接種が進んだ段階で日常生活における行動制限の緩和に関する提言をまとめたそうなのだが、接種の完了やPCR検査の陰性証明を条件に県境を越える旅行や全国的な大規模イベントなどを容認することが柱だという。政府はこの提言を踏まえ制限緩和のロードマップを取りまとめる方針だというが、この提言では他人に新型コロナを感染させるリスクが低いことを示す仕組みとして「ワクチン・検査パッケージ」の導入を発案しており、マスク着用など基本的な感染対策を前提に「ワクチン・検査パッケージ」の活用の具体例として「医療機関、高齢者施設での入院患者・入所者との面会」や「大学の対面授業▽部活動」・「大人数の会食・宴会」などを挙げている。 大規模商業施設や飲食店での活用については 、適用の是非を「検討すべき」とするにとどめているが、これに関し分科会メンバーは「日常生活により近い場面で接種・陰性証明を求めるのは厳しすぎる」と説明している。提言では修学旅行や入試・選挙の投票に小中学校の対面授業などには「適用すべきではない」と明記している。緊急事態宣言が発令された場合は再び行動制限を強める可能性があるとしているが、尾身会長は提言について「現在の緊急事態宣言の解除とは全く別の話だ」と述べたという。提言ではワクチンの効果をめぐり感染力の強いデルタ株の拡大に伴い接種後も感染する「ブレークスルー感染」が一定程度生じると指摘しているが、希望者全ての接種が終わっても「集団免疫の獲得は困難」と記している。 提言案の内容を巡っては作成に携わった専門家の間でも賛否が割れているそうで、経済の専門家は「ワクチン接種のモチベーションを高めるために提言を示すべきだ」と主張している。国際医療福祉大学感染症学講座主任教授松本哲哉氏は「しっかり感染者を抑え込んだ状況の中で、次に経済を回すためにはこういうことでやっていきましょうということなら理解できるんですけども、これがロードマップで10月から11月に、このような緩める方向に進められるのかどうか」と疑問視したうえで、いつもの穏やかな語り口の中に怒りをにじませ「こういう、いかにも選挙を意識したような楽観的な内容が盛り込まれてありますけれども、私自身はしっかり感染症を抑え込んだ状態で言ってほしいと思います」と糾弾したという。
2021年09月05日
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宿泊業は新型コロナで大きな影響を受けたそうなのだが、東京商工リサーチが行った「宿泊業の倒産動向」調査によると昨年の倒産件数は前年比1.5倍増の118件で、うち新型コロナの感染拡大が要因となったのは55件で全体の46.6%を占めているという。それでも観光庁は7月の日本人の国内宿泊者数がのべ3007万人だったと発表しており、3千万人を超えるのは政府の観光支援策「Go To トラベル」が全国で実施されていた昨年11月以来8カ月ぶりだという。新型コロナの感染拡大が収まらないなか夏を迎えて旅行する人は増えていて、のべ宿泊者数は6月より1千万人以上増えており、新型コロナ禍前の一昨年の同じ月と比べると5月は51・5%減で6月は46・6%減だったが7月は26・6%減に回復しているという。 外国人の7月の国内宿泊者数は東京五輪で選手や関係者が来日した影響でのべ85万人に増えたそうなのだが、観光庁の担当者はほぼ無観客だった東京五輪に伴う宿泊増は限定的とみる一方で一部地域では緊急事態宣言が解除された影響などが出た可能性を指摘しているそうなのだ。東京五輪は大半の競技会場での無観客開催が決まり新型コロナウイルスの感染拡大による宿泊客減で苦境に立つ旅館・ホテルがさらなる打撃を受けていて、コロナ収束後の需要増に期待をかける業界からは当座の資金繰りや雇用維持に政府からの追加支援を求める声が上がっているというが、宿泊客が前年同月より約3割増えたことについては「新型コロナ自体の捉え方が変わってきているのでは」と述べている。 東京オリンピック競技大会で海外選手団の入国の多くが今年の6月始まり成田国際空港では入国のピークをむかえたそうなのだが、一部の選手団は各地のホストタウンや事前キャンプ地に一時的に入ったのち競技開始に合わせて選手村に入村したが、東京オリンピックは閉会し競技を終えた選手をはじめ多くの海外大会関係者が離日している。東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催にあたり一定期間に限られた地域において同一目的で集合した多人数の集団等と定義されとして感染症の発生リスクの増加が見込まれていたという。実際にも東京を含めた日本国内の感染拡大をおそらく反映しており、主に特定区域外で活動していると考えられる大会関係者の症例が経時的に増加を認めているそうなのだ。 昨年は最初の緊急事態宣言が明、6月末から県をまたぐ移動も再開されたものの、新型コロナへの警戒感が強く初の感染再拡大への不安も重なり行動を自粛する様子がみられたという。また全国の自治体の関係機関や企業から大会の運営のため都内へ派遣されている者については、派遣元にもどった際に潜在的に接触者であった可能性も考慮し二週間の健康観察の徹底とともに必要に応じて検査実施を考慮する等、派遣元での感染拡大リスク軽減に関する取り組みが望ましいとされていた。パラリンピック大会においてはアスリートや関係者が基礎疾患を有している場合もあると考えられ感染時のリスクも念頭に置かねばならず、特にパラリンピックアスリートを近くでサポートするスタッフについては感染予防策の徹底が求められていた。 日本社会はこれまでの緊急事態宣言とまん延防止等重点措置による影響を受けているが、今年の6月の政府の月例経済報告によると全体としては持ち直しの動きが続いているものの、個人消費はサービス業を中心に弱さが増しているとされているそうなのだ。人の動きは地域内旅行や近距離旅行が中心となり感染防止の安心安全に配慮した「新常態の安近短」は今年も継続しているそうなのだ。ワクチン接種が進むことで旅行意向が高まることが考えられてはいるが日本ホテル協会の掛江氏は米国の例を引き合いに、コロナが収束すれば日本でも旅行需要が高まると指摘し「宿泊業はスタッフがいないとサービスを提供できない」と助成金を活用した雇用維持の重要性を訴えているそうなのだ。
2021年09月04日
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全国で高止まり状態が続く新型コロナウイルス感染者数に自宅待機中のコロナ死亡等政府が早急に取り組むべき課題は山積している。そのような中で9月17日告示の29日投開票とされる自民党総裁選の候補者をめぐっては、再選を狙う菅首相や岸田文雄前政調会長などの名前が取り沙汰され連日テレビや新聞が動向を詳しく報じている。自民党人事権を握る現職の菅首相は出馬の可能性が報じられた下村博文政調会長と官邸で会談した際「政調会長が出馬するなら、経済対策の取りまとめをお願いすることにはならない」などと迫ったという。下村博文政調会長がこれに応じて出馬を見送る意向を示したことに対し、ネット上ではこういう言動を世間では「恫喝」・「脅し」というのではないのかなどと悪評ふんぷんだという。 また今月3日に在職5年を迎え歴代最長記録更新を続けている二階幹事長交代について、岸田文雄前政調会長が「党役員任期を連続3期3年に限定する」と総裁選の公約に掲げると、党刷新をアピールするとして菅首相が二階幹事長の交代を柱とする党役員人事を行う方向で調整に入ったと報じられ、「岸田氏のアピールポイントを打ち消すため」とか、「再選のためなら自分を担いだ恩師すら、ぶったぎる」などと受け止められているという。「コロナに打ち勝った証し」として世論の反対を押し切り東京五輪を強行するほどの政治信念に自信があるなら、自民党総裁選でも堂々と戦えばいいのに、報じられる姿は対抗馬の足を引っ張るような行動ばかりだからネット世論の批判対象になるのだというのだ。 自民党の関係者によると安倍晋三前首相は「総裁選はやるべきだ」と菅首相に電話で伝えたそうなのだが、小泉進次郎環境相も「解散をして総裁選を先送りすれば、首相も自民党も終わる」と直接首相に進言したという。菅首相が解散にこだわるのは内閣支持率が低迷する中総裁選の苦戦が予想されているからだといわれているが、前回と一変して主要派閥の様子見が続く一方無派閥議員グループ内からも「菅首相では選挙は厳しい」との声が上がり菅首相は周囲にいらだちをぶつけたという。過去に現職首相が総裁選で敗れたのは1978年の福田赳夫氏のみで、立候補を表明している岸田文雄前政調会長は着々と支持固めを進めており、党内には「首相は岸田氏との一騎打ちになれば不利だ」との見方もあるという。 このような解散シナリオも人事も菅首相の権力維持だけを考えた愚策と受け止められており、中谷元元防衛相はグループの会合で「党員や国民がどう見るか、恐らくへきえきするのではないか」と苦言を呈した。官邸関係者も「コロナ最優先と言いながら、結局は自らが権力にしがみついているように見える」と嘆いているという。自民党総裁選で再選を目指す菅義偉首相に対抗して出馬を表明している岸田文雄元政調会長は記者会見を行、有権者の関心が高く菅内閣の支持率低迷の一因となっている新型コロナウイルス対策について方針を説明したが、「医療難民ゼロ」・「人流抑制に協力してもらうための経済対策」・「電子的ワクチン接種証明を活用した検査の無料化」・「感染症有事対応の強化」を4本柱として掲げたそうなのだ。 具体策として「健康危機管理庁」を設立する方針だとして、現在の国立国際医療研究センターと国立感染症研究所に分散している臨床医療と疫学調査や基礎研究の3機能を統合し、11月までに希望者全員のワクチン接種と年末までに経口薬の普及を進め、年明けには通常の医療体制を確保し通常に近い社会経済活動を取り戻す目標を掲げているという。そのうえで数十兆円規模の経済対策に家賃支援や持続化給付金などを盛り込む方針を示し、記者から補正予算の審議時期を問われるとまずは「対策のパッケージを示し、補正予算など財源はその後検討する」と述べたそうなのだ。菅政権のコロナ対策については「最悪事態の想定をもっと徹底する必要がある」と指摘したそうなのだ。
2021年09月03日
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仕事中に眠気を感じたときコーヒーを「眠気覚まし」として飲むことがあるが、医療ジャーナリストの市川衛氏は「確かに眠気は減り、単純な作業であれば効率が上がることを示すデータがある。ただし、一方で、頭を使うような複雑な作業の効率は下がり、ミスが多くなるという結果もある」という。コーヒーやエナジードリンクに含まれるカフェインの助けで眠気を覚まし少し無理をしてでも最後まで終わらせたほうがよさそうな気もするが、コーヒーの「眠気覚まし」効果の研究結果が発表されたのだが、研究を行ったのは米ミシガン州立大学心理学部の研究グループだという。実験の参加者は累計276人にのぼる大規模な実験で、睡眠は単なる休息ではなくよりよく活動ができるよう脳をメンテナンスする役割があることが分かってきたというのだ。 実権の参加者はある日の夕方に研究室を訪ねるように指示され2つのテストを受け、ひとつは「画面に数字が表示されたら、できるだけ早くボタンを押す」というような単純なテストで、もう一つは画面に次々と数字や文字が表示され「アルファベットに下線が引かれていたらそれを報告する」と、「赤い色の数字が右に表示されていたら色を、左に表示されたら数字を報告する」というような複雑な判断を必要とするテストだったという。テストを受けた後に参加者は2つのグループに分けられ、1つのグループはそのまま研究室に残り徹夜するのだが、もう1つのグループは家に戻っていつも通り睡眠をとり、その翌朝に参加者たちはまた研究室に集められ実験用のカプセルを渡され飲むように言われたそうなのだ。 半分のカプセルにはレギュラーコーヒー2杯分ほどのカフェインが入っており、もう半分には入っておらず参加者は自分がカフェイン入りのものを飲んだのか、そうでないかは分からないことになるというのだ。これは「自分はカフェインを飲んだのだから、作業ができるはずだ」という思い込みによる影響が起きないようにするためなのだが、飲料を飲んだのち参加者は全員改めて先ほど紹介した2つのテストを受けたという。こうしてグループそれぞれの成績を比較することで睡眠不足とカフェインの影響を調べたわけなのだが、成績の悪かったのは「徹夜してカフェインをとらなかった」グループで、単純なテストも複雑なテストも徹夜後は正答率が下がったのだが、もちろん睡眠を十分にとったグループと比較した場合でも悪い成績だったという。 「徹夜してカフェインをとった」グループは面白いことに単純なテストと複雑なテストで違う傾向が見られ、単純なテストについては前日と比べても成績は落ちず、睡眠を十分にとったグループ並みのスコアを叩きだしたという。カフェインをとったことで睡眠不足の影響をカバーすることができたわけなのだが、複雑なテストのほうは前日と比べ成績ダウンしたそうで、「徹夜してカフェインをとらなかった」グループとそれほど変わらないところまで悪くなったという。「カフェインは、単純な仕事においては睡眠不足の影響を補える。しかし頭を使わなければできない複雑な仕事の影響をカバーすることはできない」ということがわかったという。起きている時に脳の神経細胞は活発に働き活動の副産物としてアデノシンという物質ができるという。 脳にはアデノシンの量を調べるセンサーがあってアデノシンが増えてくると活動にブレーキをかけるのだが、このときに感じるのがいわゆる眠気という感覚だという。脳の働きすぎを監視し休息をとれるように促すシステムが私たちの体には備わっており、コーヒーなどに含まれるカフェインは「アデノシン」と似た形をしていて、アデノシンの量を調べるセンサーにくっつくことができ、カフェインがくっつくとセンサーはアデノシンの量を量れなくなるという。その結果脳にかかっていたブレーキが緩み活動が活性化し眠気もとれるという。脳は「自分が働きすぎているかどうか」を認識できなくなっているだけで働きすぎている状態は変わらず、脳のパフォーマンスは休息十分な時と比べれば落ちてしまうということがわかったそうなのだ。
2021年09月02日
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政府・自民党内で野党が求めている新型コロナウイルス対策の補正予算案を審議する臨時国会について、菅義偉自民党総裁は衆院選前に総裁選を行う意向を固めているそうで、お膝元の横浜市長選挙敗北などで求心力が低下しており、総裁選前の衆院解散の余地を残すことで党内の「菅降ろし」をけん制する狙いもあるといわれてきたという。立憲民主党の安住淳国対委員長は国会内で自民党の森山裕国対委員長と会談し臨時国会を開き、コロナ対策の予備費を積み増すための今年度度補正予算を成立させるよう求めていた。この会談後に自民党の森山裕国対委員長は記者団に「総裁選などで一定の政治空白が予測される。しっかりと予備費で対応できるようにすることは必要だ」と述べ含みを残していたそうなのだ。 自民党の佐藤勉総務会長も記者会見で「今後のコロナ対策にも資する」と語っていたが、野党は支持率が下落傾向にある菅首相を相手に衆院選を戦った方が有利と判断して、総裁選での「菅降ろし」を警戒していたという。臨時国会が開かれていれば不測の解散が誘発される可能性も否定できないことから「総裁選後は誰になってもご祝儀相場で支持率が回復する。菅首相のままが一番だ」と語っていた。日本国憲法では第五十三条で「内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない」とされており、議院の総議員の4分の1以上の要求によって召集された例は平成27年の10月までに34回あったという。 ところが政府・与党は野党側が要求した臨時国会を拒否する考えを正式に伝えたそうで、野党側は「明白な憲法違反だ」と猛反発している。立憲民主党など野党側は今年7月に憲法53条に基づき臨時国会の召集を要求しており、先週には「予備費が枯渇する可能性がある」として、補正予算を審議する臨時国会を来月初旬に開くよう要求していた。しかし政府・与党側は「予備費は今年12月までは何とかもつ」として拒否する考えを野党側に正式に伝えたという。立憲民主党の枝野幸男代表は「憲法53条は衆参いずれかの議員の4分の1以上の求めがあれば、内閣は臨時国会を召集しなければならないと定めており、召集をしないというのは明白な憲法違反を公言している」として「憲政の常道に反する」などと猛反発している。 芥川賞作家の平野啓一郎氏も「完全な憲法違反。何勝手に見送りなんて決めてるのか」と書き込み、「こんな無法政党、政権が改憲したがってる。ちゃんちゃらおかしい」と批判しているのだが、実は安倍内閣時代に臨時国会召集に約3カ月応じなかったことが違憲になるか裁判で争われたことがあって、「安倍内閣が適切な時期に議会を召集しなかった」ことで国会議員としての権能を果たす機会を奪われたとして「国家賠償法」に基づく賠償を求めて那覇地方裁判所に提訴されていたのだ。那覇地裁は開催時期が適切かどうかは司法判断の対象となるとした上で、被告による賠償請求は要件を満たしていないとして開催期間が合理的かどうかは判断を行うまでもないとして請求を棄却している。 それでも那覇地裁は違憲の判断には踏み込まなかったが、憲法53条に基づく臨時国会召集要求を受けた内閣に召集義務があると指摘している。菅首相は自民党総裁選後の衆院解散も検討したが、その場合は衆院議員任期までに衆院選を実施することは難しいという。公職選挙法は「任期が終わる日の前30日以内」に任期満了選挙を行うと定めており、衆院解散と異なって任期満了選挙の場合は衆院議員が身分を失わないため国会がコロナ対応を続けられる利点もあるという。なお総裁選直前に短期の臨時国会を開けば衆院を解散することはなお可能であることから、自民党内では菅義偉首相が党総裁選を先送りするため党役員人事実施後の9月中旬に衆院解散に踏み切るのではないかとの観測が広がっているという。
2021年09月01日
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