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厚生労働省は新型コロナウイルよる肺炎が流行する中国武漢市から特別機で帰国した日本人のうち3人から新型ウイルスが検出されたと発表したが、そのうち2人は症状がなく検査で感染が分かったという。厚生労働省によると日本国内で無症状の感染者が確認されたのは初めてで国内での感染者は11人となったという。帰国した206人のうち発熱やせきなどの症状が確認された12人が入院したそうで、新たに感染が判明した3人のうち武漢市在住の50代男性はのどの痛みや鼻水などの症状があって入院後に体温が38.7度まで上昇したという。40代男性と50代女性は症状がなく千葉県勝浦市のホテルに滞在していたが、東京都新宿にある国立国際医療センターで念のため行った検査でウイルスを検出したというのだ。 中国の武漢市から日本人210人を乗せた日本政府のチャーター機の第2便が羽田空港に到着したが、機内での医師らによる診断で13人の体調不良が分かったほか政府関係者によると数人が中国側の検査で搭乗を止められたという。厚生労働省によると第2便の機内で発熱などの症状があった人は感染症医療機関に搬送するが、症状がない人も国際医療研究センターで再診察し、その後は健康管理に万全を期すため東京都府中市の警察大学校と北区の西ケ原研修合同庁舎に滞在してもらうという。国会では安倍首相が参院予算委員会で新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受け、中国・武漢市からチャーター機の第1便で帰国した邦人のうち2人がウイルス検査を拒否したことについて「大変残念だ」と述べている。 帰国者のうち12人の入院者を除き再診察への同意が得られなかった2人と症状が軽かった1人は帰宅したが、厚生労働省は再検査を要請するとともに2週間は外出を控えるよう求め定期的に健康状態をチェックするという。帰国者では40~50代の男女3人が新型コロナウイルスに感染して国内での感染確認は計11例目となったが、日本人の感染者は奈良県のバス運転手の男性に続いて計4人目で、新たに感染が確認された3人のうち40代男性と50代女性は帰国後も発熱などの症状がみられなかったという。国内で症状のない人の感染が確認されたのは初めてで、国立感染症研究所は無症状の感染者が新型コロナウイルスの感染源になるかについて「現時点では分からないが、否定はできない」との見解を示したそうなのだ。 加藤勝信厚労相は参院予算委員会で新型コロナウイルよる肺炎で封鎖された中国の武漢市からのチャーター便による帰国者の中で検査を拒否した2人について、公共交通を使わずに自宅に戻っていることから自宅待機するよう要請したことを明らかにした。厚生労働省によると今回のチャーター便による帰国者に対しては日本国内で検査を受けることを搭乗前に通知済みだが、今回の検査拒否者は「どうしても納得せず、これ以上わたしどもに法的権限がないため、自宅に戻った」という。加藤厚労相は「2人は自宅待機し、毎日健康状態をチェックし、連絡を取ることとした」と説明したうえで、新型肺炎を受けたマスクの品不足に関し「買いだめをせず必要量を購入してほしい」と述べたという。 安倍首相は不同意の2人について「長時間にわたり説得したが、法的拘束力はない」と説明したそうだが、第2便については「もっと明確に検査同意の確認を取っている」と語ったという。検査不同意2人の離脱者が発生したことをめぐり自民党内でも懸念が出て、自民党対策本部の会合で強硬派の間では「日本は今年の夏季五輪開催国のため世界が危機管理対応を注視している。なぜ外国ではやっていることを日本はできないのか」という不満の声が出たという。 政府は安倍首相を本部長に全閣僚がメンバーを務める対策本部の初会合を国会内で開催したそうだが、「これまで実施してきた水際対策などの段階をもう一段、引き上げる必要がある。あらゆる措置を講じていく」と強調したそうなのだ。
2020年01月31日
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退職して暇ができたので今年はTVの国会中継を見ているのだが、衆院予算委員会で行われた「桜を見る会」をめぐる安倍晋三首相と共産党の宮本徹議員との質疑の中で、安倍首相の漢字力が問われるひと幕があったのだ。宮本議員は安倍首相の事務所が会への参加申込書のコピーも可能だとして幅広く地元後援者の会への参加を募っていたと指摘し、安倍首相に「いつからご存じでしたか」と質問したところ、安倍首相は「内閣官房、内閣府から、幅広く推薦を依頼されている中で、幅広く希望者を募るということで行ってきたところ。それについては承知をしていた」とかみ合わない答弁をした上で、再度同じ質問を受けると「申込書の文書をということについては、私はつまびらかには承知していなかった」と返したという。 そこで宮本議員は「文書は見たことはなくても、幅広く募っている、募集をしているんです。推薦ではなく募集をしていることは、いつから知っていたんですか」と続けた。これに対し安倍首相は「私は、幅広く募っているという認識だった。募集しているという認識ではなかった」と述べ、「募る」と「募集」とは違う行為と認識していたことを示唆したのた。そうすると野党席から「えー」とやじが飛んだのだが、宮本議員は苦笑いしながら「日本語を48年使ってきましたが、募ると募集は同じなんですよ。募集の募は、募るという意味。その認識がなくて、募るという言葉を使っていたのですか」と安倍首相に漢字を指南していたのだ。この発言が報じられると、「#募ってはいるが募集はしてない」というハッシュタグが生まれ、大喜利が始まった。 衆議院の予算委員会で「桜を見る会」について追及され続けている安倍首相なのだが、もともと「桜を見る会」は各界において功績のあった人々を招き、労苦を慰労するといった趣旨で行われているはずだったのだ。しかし安倍首相の事務所が功績など関係なく出席者を募集していたため参加者が増え予算も3倍以上になっていたのではと問われていた。そのうえで安倍事務所が出した「桜を見る会」の申込書を示して宮本議員が質問を重ねたのだ。申込書には「ご家族、知人、友人の場合は別途用紙でお申込み下さい。」と書いてあったという。そこから「各界で功労・功績が会った方々を招く」という桜を見る会の趣旨の枠を外れた人々も次々と招かれたのではないかと国会の予算員会で尋ねたのだ。 この件に関してツイッター上にあったこんな言葉が流行したら困るシリーズとして発表されたもので、「満員電車で女性には触ってはいるが痴漢はしていない」から始まって、「保釈中に国外には出たが逃亡はしていない」や「かかってはいるけど、感染はしていない」があり、私が面白いと思ったのでは「女装はしているがオカマではない」や「馬から落ちたが落馬はしていない」とか、「おやすみとは言ったけど寝るとは言ってない」などが紹介されていた。このハッシュタグを追っていて政府関係者の「答弁はしているが答えていない」や議員全員にあてはまる「働いてはいるが、仕事はしていない」というのがあって上手いと思ったのだが、そういえば2年前の国会答弁にも「ご飯論法」というのがあって話題となったのを思い出したのだ。 これは当時のツイッター上にあった「朝ごはんは食べなかったんですか」という質問に、「ご飯は食べませんでした(パンは食べましたが、それは黙っておきます)」といったそんなやりとりをしていたのだが、これは「#ご飯論法」とよばれ意図的な「論点ずらし」や「はぐらかし」などの不誠実な国会答弁の手法で、2年前に当時の加藤厚生労働大臣の答弁を「ごはん」から「ご飯」への論点ずらしにたとえてツイートしヤフーの記事で広まったと記憶している。こんなふうに野党の追及をかわし続けているといっこうに質疑が深まらず野党の質疑の時間がどんどん空費されていくという状況が続いていってしまうのだ。国会質疑を見ていると安倍首相の答弁は「野党の追及をいかにかわすか」だけに関心があるように思えてうんざりさせられるのだ。
2020年01月30日
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世界中で新型コロナウイルス肺炎が猛威を振るっている模様なのだが、中国政府は最初の感染地となった湖北省武漢市など一部都市を封鎖したほか、患者が確認された地域では公共施設の閉鎖だけでなく、海外団体旅行の中止など国民の移動制限に関する対策を次々と発表しているそうなのだ。地元当局が当初に感染情報を公開しなかったこともあり、実態は公式発表以上に深刻ではないかということや、日本でも大流行するのではないかとの不安が広がっている。新型コロナウイルスはその毒性や人から人への感染力など詳細が判明していないことから、新型コロナウイルス肺炎が中国でどのような事態を引き起こして、関係の深い隣国である日本はどのように対策するべきかということで中国の本当の課題が透けて見えるという。 発生してから間もないため人体の免疫力も高まっていないうえにこれまで知られていなかったこの新型ウイルスは、昨年末に武漢市の海鮮市場で違法に取引されていた野生動物から発生したと推測されている。新型肺炎の感染者は中国全土に広がっていることから中国政府は海外への団体旅行を禁じている。ある都市では患者が確認されてはいたものの湖北省とは遠く離れており圧倒的に少ない人数だったが封鎖を発表したところ、湖北省以外の省では初めてで他の都市でも同様の対策が取られるようになる可能性があるため、ニュースは中国全土で衝撃をもって受け止められたという。当然のことながら唐突に封鎖を宣告された市民はパニック状態になったことから当局はその様子を見て慌てて撤回したそうなのだ。 新型コロナウイルスによる肺炎の特徴が世界保健機関や中国の研究チームによる分析で少しずつ明らかになってきたが、発症者の7割が40歳超という報告があるなど中高年に多く高血圧や糖尿病などの持病がある人はリスクが高いという。患者の主要な症状は発熱やせきに筋肉痛などで発症後しばらくは症状が軽いが、約1週間後から悪化して入院する例が多かったという。効果的な治療薬はなく症状を和らげる対症療法が中心で重症者には過剰な免疫反応がみられるという。せきやくしゃみによる感染を防ぐためにマスクの着用は有効だが、着用中や捨てる際にはウイルスが付着している可能性がある外側に触れないことが大切で、加えて「ウイルスを直接触ることによる感染にも注意する必要がある」と指摘されている。 中国の湖北省武漢市を中心に新型コロナウイルスによる肺炎が広がっている問題で、武漢市への渡航歴のない奈良県の60代男性の感染が確認されたことを受け奈良県が会見したが、奈良県は男性がバスの運転手で武漢市からの観光客を乗せていたことを踏まえ、バス車内で感染した可能性が高いとしている。会見によると男性が武漢市からのツアー客を乗せたのは2回でバスガイドも同乗していたという。男性はマスクを着用していなかったというがこうした状況を踏まえ「長い時間バスに乗っており、バスが県内に立ち寄った時間は短い」と説明したうえで、「長時間同じ空間にいたため、感染したと考えられる。奈良県内で感染したとは考えにくい」と述べた一方でバスの経路などについては「差し控えたい」と述べたそうなのだ。 また男性と2メートル以内で接触した家族や医療関係者らを「濃厚接触者」として確認を進めて経過観察中だとしている。中国以外ではこれまでにベトナムでヒト-ヒト感染によると思われる新型コロナウイルス感染症の事例が出ていたそうなのだが、これに3カ国目として日本が加わった形になったというのだ。これまで日本国内で報告されていた5例は「武漢からの渡航歴」のある患者で、つまり武漢で感染したことが明白な事例ばかりだったというが、 しかし今回の症例は武漢や中国のそれ以外の地域への渡航歴のない事例ということで、これまでの5例とは異なっているというのだ。日本国内でヒト-ヒト感染が起こったと考えられる事例が発生したという点でインパクトの大きい事例と考えられているそうなのだ。
2020年01月29日
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米プロバスケットボール界の元スーパースターで史上4位の通算3万3643点を記録したコービー・ブライアントと、13歳の娘らが乗ったヘリコプターが西部カリフォルニア州ロサンゼルス近郊の山に墜落し全員が死亡という。NBAで一時代を築きあげたトップスターの事故死に世界中で衝撃が広がったが、世界中に衝撃を与えた訃報に、地で行われた試合で開始と同時に追悼の意を示すバイオレーションを行ったという。試合はティップオフ後に両チームが攻撃せずコービーが現役時代つけていた8番と24番の背番号にちなみ、8秒バイオレーションと24秒バイオレーションを意図的に犯す形でコービー・ブライアント氏に敬意を示したそうで、選手たちは涙をこらえスタンドのファンは総立ちで拍手を送ったという。 バスケットボールで禁止されている行為にはファウルとバイオレーションの2種類があるが、ボールの扱い方や時間に関するものなどがバイオレーションになる。マジック―クリッパーズ戦では試合開始のティップオフに勝ったクリッパーズが24秒間ボールを保持したまま故意にシュートをせず「24秒バイオレーション」を犯し、対してマイボールになったマジックも自陣から相手陣に入らず「8秒バイオレーション」でボールを返したという。ボールをバックコートで所有しているチームはボールを取った時点から8秒以内にボールをフロントコートに入れないと「8秒ルールバイオレーション」になり、攻めているチームはボールを取った時点から24秒以内にシュートをうたなければ「24秒ルールバイオレーション」になるのだ。 神戸牛が名前の由来になったことで知られるNBAのスター選手であるコービー・ブライアントが事故死したことを受け、神戸牛の認定団体「神戸肉流通推進協議会」は世界的認知度向上に多大な貢献をしたコービー・ブライアントの早すぎる死にショックを受け弔意を表明したという。関係者によると名前の「Kobe(コービー)」は、NBA選手で旧bjリーグなどの監督も務めた父親のジョー・ブライアント氏が神戸牛を食べた際にあまりのおいしさに感動し、生まれ来る息子に大好物だった神戸ビーフにちなんで「Kobe」と命名したことはあまりにも有名なエピソードなのだ。その縁で「阪神・淡路大震災」から3年後に神戸市役所を訪問し、当時の笹山幸俊市長に「福祉に使ってほしい」と、チャリティー行事で集めた約48万円を手渡している。 コービー・ブライアントは最初の三連覇中に著名人に神戸を世界にアピールしてもらう「神戸大使」に就任しているが、「神戸を励ますことができるのは非常にうれしい」と就任時にメッセージを寄せていたという。NBAのスーパースターだったコービー・ブライアントに大使を引き受けてもらった神戸市の手腕はお見事で、 何度か日本を訪れているコービーは、1998年夏には自ら神戸にも足を運んで、震災の支援金を市長に手渡すなど、彼の心の中でも名前の由来となった神戸は特別な場所でした。最初の三連覇中に神戸大使に任命され試合前に任命式が行われている。神戸牛の認定団体「神戸肉流通推進協議会」の事務局谷元哲則局長は「コービーさんの命名のきっかけになったことで、神戸牛の世界的な価値は間違いなく上がりました。本当に光栄なことでしたので、亡くなられたことをニュースで知った時は本当にビックリしましたし、とても残念です。心よりお悔やみ申し上げます」と胸中を明かしたそうなのだ。 NBAを代表するレジェンドのマイケル・ジョーダンは「コービーが亡くなったという悲劇的なニュースにショックを受けている。感じている痛みをうまく表現する言葉がない。コービーが大好きだった。彼は私の弟のようだった」などと悼んだという。ロサンジェルスレイカーズでファイナル3連覇を達成した「シャック」ことシャキ―ル・オニールも断腸の思いで胸の内を明かしたそうなのだ。テニスの女子シングルスの大阪なおみもヘリコプター墜落事故で死去したコービー・ブライアントを「親愛なる兄へ」と題したコービー・ブライアントに宛てた手紙形式のメッセージを掲載し、2人が肩を組む写真を添えて悼んだという。大坂なおみにとって憧れの存在で昨夏の全米オープンでは関係者席に招いて応援してもらうなど親交が深かったという。
2020年01月28日
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政府は福島事故後も原発をベースロード電源と位置付け2030年度に電源構成に占める割合を20~22%に引き上げる計画だが再稼働できたのは5原発9基にとどまっている。安全対策の拡充で発電コストにおける原発の優位性は後退しており、核燃サイクル計画も事実上破綻したと言えるが、運転差し止めを認めたのは5例目で伊方3号機の運転を認めない仮処分決定は2017年に続き2回目となっている。日本は世界有数の火山国で地震も極めて多くここで将来にわたり原発と共存していけるのかは多くいな問題で、エネルギー政策を考え直す契機となっている。四国電力は「到底承服できず、速やかに不服申し立ての手続きを行う」とするコメントを出し保全異議の申し立てを行い広島高裁で異議審が行われる見通しとなっている。 そんな私の住む愛媛県にある定期検査中の伊方原発でまたトラブルあり、四国電力と愛媛県によると1月25日午後にすでに廃炉となっている伊方原発1号機と2号機で、送電線の事故拡大を抑える装置の交換中何らかの原因で外部電源が遮断されたという。このため定期検査中の3号機も非常発電機が作動したわけなのだが、非常用ディーゼル発電機が起動するなどして約10秒後に復旧したというのだ。トラブルに伴う放射能漏れ等の環境への影響はなかったと発表しているが、四国電力は「ほぼ全ての電源が一時的に喪失した」と説明している。原因は不明で定期検査中の伊方原発3号機では核燃料の重大トラブルも相次いだため、四国電力によると当面は検査を見合わせる方針だという。 事故の時系列を示すと昨年の12月26日に定検入りした伊方原発3号機なのだが、1月12日には制御棒が誤って約7時間引き抜かれた状態となり、広島高裁が1月17日に出した運転差し止めの決定を行った後も事故は続き、1月20日には使用済み核燃料プール内で燃料の落下を示す信号が発信されている。そして今回の1月25日には発電所内が一時停電したわけなのだが、愛媛県の担当者は「看過できず、厳しく対応していく」と述べている。原子力規制委員会の更田豊志委員長も記者会見で「大きな関心を持っている。珍しい事例だ。今後のトラブルにつながらないよう調査に取り組む」と述べている。いずれ人為的ミスでメルトダウンするか大量に放射能漏れしそうだと地域住民も不安視しているそうなのだ。 四国電力によると「停電は送電線の部品の取り換え作業中に発生。送電線を保護するため異常な電流が流れた場合に電線を遮断する装置が作動し停電が起きた。10秒後に非常用ディーゼル発電機が起動して電力を供給した。3号機内の燃料プールには使用済みのプルトニウム混合酸化物燃料16体を含む使用済み燃料を冷却のため保管しているが、燃料プールの温度は10秒電力停止がおこっただけで1.1度上昇した。その後は継続的な温度上昇は認められなかった」としている。四国電力は伊方原発3号機運転を差し止めた広島高裁の仮処分決定に異議申し立てを行う予定だが、トラブル続発で安全性を主張する申し立てに説得力がないとの指摘に「異議申し立ての申請書を作成はしている段階だ」と述べたという。 脱原発派は闘争手段として全国各地で今後も原発運転差し止めを求める仮処分申し立てを繰り広げられるのはほぼ間違いないことなのだが、仮処分の申し立ては原発から半径250キロ圏内の住民に訴訟を提起できる資格を認めていて、脱原発弁護団全国連絡会共同代表を務める河合弘之弁護士は「司法の力で止める」と断言しているからだ。いわば原発を抱えた電力会社はもぐら叩きのごとく全国各地で繰り広げられる法廷闘争に対処しなければならず、司法によって原発を止められるリスクから逃れられないといわれている。ところが政府は司法によって原発にノーが突きつけられた場合に対する原子力規制のあり方や原子力行政について語っておらず、安倍政権は原子力行政に全く関心がないことの現れだと言われている。
2020年01月27日
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国税庁の民間給与実態調査によれば日本人の平均年収は約441万円で20年近く変わっていないそうなのだが、国内総生産が世界3位にもかかわらず経済協力開発機構の調査によれば平均賃金は加盟国のうち35カ国中19位の水準だという。なぜ日本人の給与は安いのかということなのだがその答えは簡単でやっている仕事が高い付加価値を生み出していないからだといわれているのだ。建前では給料をあげたいなら付加価値を生み出す仕事をするしかないが、付加価値を生み出せない人は稼働率が落ち年間の売り上げも下がる。当然人事考課は悪くなっていくという仕組みが機能しているはずなのだが、それが個人個人の人事評価となり給与に反映されるという仕組みが出来上がっていることになっているのだ。 多くの日本の会社ではクライアントに付加価値を生み出すという意識が希薄化しており、大企業であればあるほど一社員とクライアントとの距離は遠くなり、付加価値を生み出そうという意識が消えているという。日本の会社にとっていちばん大事なのは社員の生活を定年まで保証することで、つまり日本社会の中での会社、江戸時代の村と同じで、そこに入った村人が死ぬまで仲良く暮らしていける生命維持装置なのであるというのだ。売り上げと利益を伸ばすよりも安定して長く続いていくことが第一目的とされることから、リスクのありそうな投資はしたがらないし会社に金をため込むという。今の日本の一流といわれている企業は新たな投資をせず内部留保を積み上げ株主へも社員へも十分に分配をしていないという。 こうした安定志向の組織では社員たちの和が最も重要になるので和を乱すことが最も嫌われることになるが、つまり前例踏襲で波風を立てず関係部署の顔をつぶさず、上司の顔を立て無難な仕事をしていく人が評価される。だから仕事のポイントは「根回しと忖度」となるという。何が正しいかではなく何が関係各署の顔を立て社内稟議が通りそうか、皆の気持ちを忖度できるかどうかが出世できるかどうかの分かれ道になるというのだ。ところがそんなスキルをいくら身に付けてもそれはほかの会社や転職市場ではまったく価値がないとされ、付加価値を生み出そうという意識を持つためには、付加価値を生んでいるかをつねに意識して仕事を進めていくように気持ちを変えなければダメで、これこそが本当の「働き方改革」であるという。 こうして仕事の取組み姿勢を変えて結果を出し始めれば上司もそれを認めざるをえなくなり、取引先や外部の人からも「あの人は仕事のプロだ。高い目的意識を持っている」と認められるようになるという。これにより自分の市場価値も高まっていくわけだがこうなればしめたもので、上司に対して自分の給与を上げてくれと自信を持って言えるようになるし、上司も結果を出してくれる部下がいなくなると困るから真剣に給与引き上げの要求に対応するはずだという。自分の仕事の価値を高めるために自分の仕事のやり方を変える。しかしそれでも上司が聞き入れず「同期の中でお前の評価は高い。でも、給与はウチの給与体系にしばられているから上げられない」と言うならそのときは転職を考えるしかないまでいる。 長引く景気低迷で雇われることの価値が相対的に上がっていることも背景にはあるが、労働者の給料を決める権利があるのは企業側であることは変わっていないし、地域によって最低賃金が定められているものの企業側が労働者を雇う際は、労働条件や給料を明確化したうえできちんと報酬を支払わなくてはならないとされている。しかし労働者側に「自分の労働はこのくらいの価値がある」と正常な査定ができないと、企業側に提示された給料で納得せざるを得ないというのだ。仕事をするうえで最も多く対価を得ている人間は仕事を与え管理する側の人間であるといわれるが、技術や知識を身につける過程で「労働者を使う側」に回らなければ、永久に搾取されつづけるという点を忘れてはならないという。
2020年01月26日
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風呂なしアパートに住み夜になると洗面器を抱えて銭湯に通う日常も今は昔のことだが、風呂付き住宅の普及に伴い銭湯は衰退産業となったそうで、1960年代に2500以上あった東京の銭湯の数は昨年には544へと急減しているという。ところがこの下降トレンドに変化が起きつつあって件数が減少する一方で利用者数は昨年度ののべ利用者数が2万3000人台で下げ止まり1日平均入浴人員は前年比で増加しているというのだ。若者が都内の先頭を知るきっかけの1つになっているのが銭湯で開かれるユニークなイベントだという。浴槽をステージにミュージシャンが熱演を繰り広げる「銭湯フェス」だけでなく、飲料メーカーとのコラボレーション、トマト色の湯船に入れる「トマトの湯」などの斬新な企画は高い注目を集めているそうなのだ。 経営者は銭湯に人を呼び込むための窓口を作って人を呼び込むための活動を続けることが重要だと語るが、この銭湯では初代が設備を含めた入浴の体験を整え2代目は入浴後にくつろげる待合室の拡張に力を入れてきたそうなのだが、3代目である現在の経営者が進めているのはいわば銭湯の機能拡張で社会との接点作りなのだという。機能拡張の一環として今年3月にオープンするのが銭湯に隣接する複合施設の1階には、お酒や食事が楽しめる飲食スペースを作り、2階は仕事をすることもできる書斎・作業スペースで、3階は貸し切りができる個室が出来る予定だという。「2階で軽く仕事をして、終わったらお湯でひとっ風呂、そのあとに1階で一杯やる、といった使い方をしてもらえたら」と期待しているそうなのだ。 銭湯そのものの改善も続けているそうで、銭湯の初心者が多くやってくることから浴室内には入浴の作法をわかりやすく記した手製のイラストポスターを掲示し、シャンプーやリンスなどのアメニティーに高級ドライヤーなども備え付けられており、女性客が手ぶらで入っても困ることはないうえに、50円払えば旅館などで用いられる高級な今治タオルを借りることも可能という充実ぶりだという。最初はイベント目当てにこの銭湯に来た若者も銭湯の居心地のよさを知ると足繁く通うようになるという。入浴は1回470円でカラオケや居酒屋に行くよりずっと安く長い時間滞在し人とコミュニケーションを取ることができる。公衆衛生のための施設からちょっとした非日常を味わうレジャーの場へと銭湯の存在意義は急激に転換しつつあるという。 銭湯はデジタルデトックスにはもってこいの場所で、このような現代社会特有の疲れを癒やしてくれる場所と言えるそうなのだが、また銭湯の注目すべき点は気持ちの疲れだけではなく 身体の疲れを癒やしてくれるところにもあるというのだ。近年の健康志向の高まりの中でヨガやフィットネスなど身体の調子を整える為のアクティビティに注目が集まるが、銭湯もまたそうした目的を持つ人々に十分な効果を発揮するのではないかというのだ。銭湯は昔からあるコミュニケーション場所だとされていたが、あらためて現代社会の中での存在を考えるとサードプレイスとしてコミュニケーションの場でもあり、一人でゆっくりすごすこともできさらには身体の調子も整えてくれる大変魅力的な場所であると言えるようになっているそうなのだ。 若い世代の銭湯の利用が増えているとはいえまだまだ銭湯産業は厳しい状態にあるとされているが、メディアで銭湯ブームを取り上げられることも増えているが、やはりレジャースポットの一つとしての紹介になりがちだという。銭湯の古い感じを面白いと思って来る人もいるが、銭湯に非日常的な場としての役割を求める人たちには普通の銭湯よりも スーパー銭湯の方が人気はあるという。銭湯が今後も続いていくためには若い人たちも日常的に来てくれて居場所と感じてくれることが必要だとされ、銭湯というのは「ケの日のハレ」でヘトヘトに疲れた一日の終わりにふらっと行ってお酒を飲んで帰って次の日も頑張ろうと気持ちをリセットする場所で、ちょっとしたご褒美というような使い方をしてくれる人が増えると嬉しいという。
2020年01月25日
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過労死や長時間労働だけでなくパワハラなどが問題視されている企業を集めた「ブラック企業大賞2019」の授賞式が昨年の12月に開催されたが、「誰もが安心して働ける環境をつくることをめざして」開催してしているブラック企業大賞にはグループで複数の過労自死など、労災事案が相次いでいる三菱電機が2年連続で選ばれたという。ブラック企業大賞委員会側は「あまりに異常なことが起こっていると言わざるをえない」としているが、ほかにはウェブ投票賞にはパワハラによる労災認定があった楽天が選ばれ、特別賞には過去に大賞を受賞した電通とセブン-イレブン・ジャパンが選ばれたそうなのだ。また新設された「#MeToo賞」には市幹部による女性記者への性暴力があったとされる長崎市が選ばれている。 今回は計9社がノミネートされ過去にも大賞を受賞した経験のあるセブン-イレブン・ジャパンと電通に三菱電機の名前があったが、佐々木亮弁護士は「社会的な責任からするといかがなものだろうか、と思います。特に電通は刑事罰も受けている。しっかりと反省して2度とノミネートされないようになってほしい」と指摘したが、「こうして私たちの目に触れて選定される企業はごく一部。実際には何倍にもあたる過労事件、過労自死があると考えています。日本の状況はまだまだ変わっていない」なお、ノミネート企業は授賞式の招待状を出していたというが各社の関係者の姿はなく、ブラック企業大賞企画委員会は「8回もやるとは思っていなかったが、ブラック企業と呼ばれる企業は減らない。続けざるを得ない状態だ」とコメントしている。 労働問題に詳しい弁護士は「三菱電機は2012年以降、長時間労働やパワハラが原因で自殺した社員が子会社も含めて5人います。2019年も選ばれたのは、昨夏自殺した20代の男性新入社員が残したメモが公開されたことが大きい」という。その自殺した20代の男性新入社員が残したメモには新入社員の上司にあたる30代の教育主任から浴びせられた暴言が書き残されており、「お前が飛び降りるのにちょうどいい窓あるで、死んどいた方がいいんちゃう」というものだったという。社員の自殺が相次ぐ三菱電機は労務問題の再発防止策を発表したそうなのだが、ハラスメント教育の強化、アンケートの実施や相談窓口の充実などを掲げた「職場風土改革プログラム」と題された対策はすでに取り組んでいるものばかりだったそうなのだ。 経営幹部による詳しい説明や記者会見もなく「ポーズに過ぎないのでは」と内部から声が聴かれる。ただ業績は堅調で日立製作所に次ぐ総合電機2位の座を確たるものにしており、「家電から重電、人工衛星まで幅広く手掛け、多くの産業用電機機器で国内トップシェアを誇り、特に防衛エレクトロニクス分野では抜きんでている。携帯電話やパソコンからの撤退など、選択と集中を早めに進めてきたことが功を奏した。国際特許登録出願件数も中国のファーウェイに次いで世界第2位です。自己資本比率も55%を超え、財務も盤石といえます」という。恐ろしいのはブラック企業大賞にノミネートされるのが一般に名の知れている大企業や自治体だということで、水面下では中小のブラック企業が潜んでいることも懸念されているのだ。 自殺した社員は「三菱は私のことを一生忘れないで欲しいです」と書き遺していたが、なぜ過労やパワハラが横行しているのかというと「組織の三菱と言われるように、グループ内の取引だけでも十分やっていけるため、内部の論理が優先される企業風土が根付いている。また三菱電機は事業部制が敷かれ、一度配属されたら、他部門への異動は少ない。それゆえ、社内の上下関係が絶対視されがちなのです」と分析されているそうだが、いまだに悪評が上がろうとも業績が伸びればという業績至上主義といえる企業や組織が多く、そのような企業を減らすためにも少なくともブラック企業大賞を受賞した企業には、消費者がしっかりNOを突きつけることをしなければいつまでも働き方改革は進まないというのだ。
2020年01月24日
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通常国会が召集されたが伊吹文明元衆院議長が会長を務める超党派の「和装振興議員連盟」のメンバーが和服姿で登院したそうで、開会式後に与野党の国会議員約90人が国会議事堂の正面玄関前に参集し、晴天の下で和やかな雰囲気で恒例の記念撮影を行いにこやかに写真に収まったという。伊吹氏は「緊張感を持って国会と政治を運営しないといけない。与野党で協力し、国民のためにしっかりとした政治をやるのが今年の希望だ」と記者団に語り、国民民主党の玉木雄一郎代表は取材に「今年は変化をしながら新しい展開を作っていく年にしたい」と強調した。和装振興議連の事務局長を務める音頭役の野田聖子衆院議員や筆頭格の丸川珠代参院議員に森雅子法相らは黒を基調としたシックな着物だったという。 そんな中で艶やかな着物姿で一際目を引いたのは自民党の三原じゅん子参院議員と立憲民主党の塩村文夏参院議員だったそうなのだが、三原氏は左右非対称の髪形に黄色の品ある着物姿で元女優の貫禄を見せつけ、昨年は「恥を知りなさい」演説で大臣ポストにあと一歩まで迫っただけに今年こそはと気合が入っていたという。一方で都議時代に「セクハラやじ」の被害者で注目を浴びた塩村氏は昨夏の参院選で初当選し通常国会に臨むのは初の塩村文夏参院議員は、水色とピンク色のグラデーションで清楚な着物姿を披露し、「都議時代に着物は一切ありませんでしたけど、国会議員になってから急に増えました。国会と都議会は文化とか伝統、格式が違う」。改めて国会議員バッジの重みを感じているようだったという。 参院本会議場で周囲を驚かせたのはウグイス嬢への日当過払いで夫の河井前法相とともに公職選挙法違反容疑で家宅捜索などを受けた自民党の河合杏里参院議員が約2か月半ぶりに国会に姿を現したことで、普段は派手ないでたちで「勝負服は白」と公言していたがこの日は黒のジャケットとスカートといたって地味なものだったという。「空気が読めないだけに着物で来るんじゃないかともいわれたがさすがにそれはなかった。国会議員は会期中、不逮捕特権があるので、いきなり逮捕されることはないが捜査は進んでおり、外堀は埋められつつある。いずれ議員辞職に追い込まれる可能性が高い」と噂されるが、報道陣の取材に応じ「診断された適応障害の病状を見ながら、国会活動を再開させていただくと報告しました」と話していた。 恒例となっている「和装振興議員連盟」に所属する議員が中心となって紋付き羽織はかまや着物姿などで登院し普段とは違った風景となったそうだが、金子万寿夫衆院議員も20代のころに母親から贈られたという大島紬を着用して登院し「郷土の誇りである大島紬を身にまとい、改めて身が引き締まる思い」と語ったそうなのだ。金子氏は来年度の奄美群島振興開発事業関係予算について「ボリュームある予算を確保し、交付金の内容も充実させることができた。県や市町村と連携し、スピーディーかつ着実に政策を進めて課題を乗り越えたい。2023年度には現行奄振法の期限を迎える。復帰70周年の節目でもある。世界自然遺産登録に向けても着実に準備が進んでいる。強いふるさとの実現に向けて全力を尽くしたい」と語っていた。 この超党派の「和装振興議員連盟」は1973年2月に発足した「きもの議員連盟」を前身とし、1976年11月現在の名称に改められたそうなのだが、国会前での撮影会は1999年から行われており、通常国会開催日に和装振興議員連盟の議員などが和装で登院するといういわば「恒例行事」だという。複数メディアの報道を見る限り議員らの衣装は袴や色の明るい着物で「晴れ着」に近かかったそうなのだ。その中で立憲民主党福山幹事長の着方は最悪だったというが、たしかに記者インタビューの際胸元に襟が見えず前がはだけて私が見ても少しだらしがなかった。京都が地盤の代議士なのだから地元で着方を教わるか歌舞伎座や南座で歌舞伎を見て役者さんの着付け学ぶべきだという意見があったそうなのだ。
2020年01月23日
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ギャンブル依存症は辞めたくても辞められない病気で、生活が破綻するほどのめり込むのは病気として対応が必要だとされているが、立憲民主党・国民民主党・共産党・社民党の野党4党はカジノを含む統合型リゾート施設事業を巡る汚職事件を受け、カジノ営業を禁止する法案を衆院に共同提出したという。政府与党に今回の汚職事件に関する説明を迫るのと併せ通常国会初日に提出することで「カジノ国会」との位置付けを強調する狙いがあるという。立憲民主党の安住淳国対委員長は法案提出後に「カジノ反対の国民運動と連動し、政府に導入を断念させる。金儲けや地域振興・経済成長などの理由から人々の心身の健康を害さないことを目的として、汚職事件と関係なく事業を進める矛盾を徹底的に追及する」と強調している。 4年前の11月にアメリカ大統領就任を控えていたトランプ大統領と安倍首相が初会談を行ったのだが、その直後に政府はカジノ実現に向けた動きを一気に加速させ12月には「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」を強行採決まで行って成立・施行してしまった。その背景にはそれまでヒラリー・クリントン候補の勝利と踏んでいて、トランプ現大統領側との接点がなかった安倍政権が大統領当選を受けてなんとかパイプを繋ごうとし、頼った先がアメリカのカジノ大手である「ラスベガス・サンズ」のシェルドン・アデルソン会長だったからだと言われている。ギャンブル依存症の問題がすでに深刻化している日本で、安倍政権はトランプ大統領に媚びへつらうために日本国民を米国カジノ業者に売り渡したのではないかいうのだ。 政府はカジノを含む統合型リゾート施設を巡り整備地域の選定基準を盛り込んだ基本方針の決定を、今は時期が悪いってだけで内容は変えることもなくバ力な国民がそろそろ忘れただろうって時期に先送りするため今年の1月から延期するとしたそうなのだ。政府関係者が明らかにしたそうなのだが、秋元司衆院議員が逮捕されたIR汚職事件を受け世論や国会審議の動向を見極める必要があると判断したという。カジノ事業者と政務三役らが接触する際のルールを基本方針に追加することも検討するが、今後の自治体の誘致活動にも影響する可能性があるという。政府は汚職事件の発覚後も「決定時期を変更することは想定していない」としていたが野党側の攻勢が予想され円滑な国会運営を優先する方向に傾いたというのだ。 IR誘致を巡っては日本世論調査会が昨年12月に実施した全国面接世論調査で、64%が国内整備に反対と回答しているそうだが、そのうえ自分の市町村や生活圏への整備だと反対が77%に達している。横浜市の林文子市長は定例会見でカジノを含む統合型リゾート施設誘致を巡る汚職事件が与える横浜市の誘致への影響について「なくはない」と述べたという。林横浜市長は事件について「当初よりも広がった感じ。どういう風になるか、注目している」と説明していたが、横浜市への影響については世論調査の結果に触れた上で「そういう意味での影響は多少、あるのかなと思う」などと述べたそうなのだ。一方で地元経済界から望む声が根強いとし方針を転換することなく粛々と準備を進める考えを示したという。 横浜市長選で林市長はカジノ誘致について「白紙」と言って当選した2年後に、アンケート調査で7割が反対という市民の声も聞かずカジノ誘致を表明した。カジノ禁止法案を合同提出した野党連合と、カジノ推進の安倍政権の攻防が展開されるというわけだが、東京五輪直後が有力視される次期総選挙の大きな争点になることも間違いないとされている。その前哨戦となる6月の東京都知事選でもカジノが大きな争点になりそうで、「都知事選で自民系候補を出さない代わりに再選後にカジノ誘致表明をする」といった密約が交わされているという。そんな噂の主である小池百合子都知事が横浜市の林市長のお手本を見習って、「やりそうもない」という振りをして都知事選再選されればカジノ誘致自治体として立候補するというのだ。
2020年01月22日
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私は原発反対派で私の住む愛媛県にある四国電力伊方原発の反対集会にも参加したことがあるのだが、四国電力と愛媛県は定期検査中の伊方原発3号機の使用済み燃料プールで、燃料集合体をクレーンでつり上げて点検用ラックに挿入する際に誤ってラックの枠に接触するトラブルがあったと発表したという。接触により燃料集合体の落下を知らせる信号が発信されたが確認したところ落下しておらず環境への放射能の影響はないとしている。燃料集合体の下部で燃料棒を束ねているステンレス製のノズルがラックに当たったとみられ損傷がないか調べている。昨年の12月から定期検査に入り運転停止中の3号機を巡っては、核分裂反応を抑えるための制御棒が原子炉から誤って引き抜かれるなどトラブルが続いている。 四国電力と愛媛県によると燃料集合体のうち5体を抽出し燃料棒が適切に固定されているかファイバースコープで点検する作業中だったそうで、クレーンで燃料集合体をつり上げて点検用ラックに入れる作業をしていたが落下を知らせる信号が発信されたという。燃料棒とラックとの接触でつり上げ荷重が急減したためとしているが約2時間後に元の位置に戻したそうで、点検は中断して原因を調べた上で再開する方針だという。このトラブルについて原子力規制委員会の委員長は東京・六本木の原子力規制庁であった定例会見で「私たちの知る限りで前例はない」と異例のトラブルだったと強調したが、別の委員も「事業者の深刻度や捉え方が少し軽すぎるのではないか」と四国電力に対して厳しい指摘をしている。 そんな四国電力伊方原発3号機について広島高裁が出した運転差し止めの決定は愛媛県内にも衝撃を広げたている。今回の運転差し止め決定の受け止め方はさまざまだが現在定期検査に伴い運転を停止している3号機は、3月末に再稼働して送電を始める予定だったが再稼働は難しくなる見通しとなっている。四国電力は「決定を詳細に検討し、速やかに不服申し立てをしたい。定検は当面は今のスケジュールで進めていく」とした。伊方原発3号機を巡っては地元の愛媛県だけでなく山口県や大分県等の各地裁等で仮処分申請などが相次ぎ、3年前にも広島高裁で差し止めの決定が出されたが、その差し止め決定は翌年に取り消され再稼働していたが、裁判所の決定で運転ができなくなるのは2回目でとなっているのだ。 運転差し止めの決定は原発付近には活断層がないとした四国電の調査は不十分だと指摘したうえで、原発から約130キロ離れた阿蘇山の大規模噴火への想定も過小評価だと判断している。その上で四国電力の主張を前提に原子力規制委員会が「問題なし」とした過程には「過誤ないし欠落があった」との判断を示した。阿蘇の噴火リスクや耐震設計の目安となる地震の揺れに関わる活断層について、四国電力の規定や評価は妥当かどうかという争点について決定は住民側の主張を認め災害想定の甘さを批判しているという。政府はこれまで規制委の審査を「世界最高水準」と自賛してきたが、今回の広島高裁の決定はそれを甘いと断じたのにも等しく政府や電力会社は司法の警鐘として重く受け止めなければならないというのだ。 地元新聞社の記事によると地元住民からは運転差し止め歓迎の声も運転継続を望む声も聞かれているが、四国電力は今回の運転差し止め決定に関して記者会見で「運転の差し止めは電力会社だけにとどまらず、社会、経済に非常に大きな影響を与える。伊方発電所は原子力規制委員会の世界で最も厳しいと言われる基準をクリアした上でのもの」と主張した上で、「仮処分が複数の場所にわたってされてしまうのは、少なからず疑問を感じている」とした。一方で松山地裁において同様の運転差し止め訴訟を進めている「伊方原発をとめる会」と弁護団も記者会見も開き、「裁判官の良心を示した画期的な決定。松山地裁の訴訟でも勝訴の判決が得られるよう最大限努力する」との声明を出しているという。
2020年01月21日
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睡眠や昼寝を推奨する企業が増えるなど睡眠に対する関心がますます強くなっているのを感じるこの頃だが、働き方改革などライフワークバランスが重視されるようになったことも一因かだという。国民生活時間調査等をもとに計算すると時間外労働時間が4時間もしくは5時間になると、睡眠時間が6時間を下回ってしまい、そうすると脳・心疾患やうつ病などのリスクが上昇するという疫学研究の結果があるという。睡眠の大切さが注目されている昨今だが深い睡眠だったり質の高い睡眠だったりすれば短くてもOKといった記事も見かけるが、深い睡眠はよい睡眠の指標の一つとして取り上げられることが多いが、必ずしも睡眠の質を保証しているわけではなく、正確に言えば睡眠の質の良し悪しは数値で示せないという。 ある研究結果によると睡眠不足に悩む人では睡眠時間が短いにもかかわらず深い睡眠の量はむしろ多めで、というのも睡眠不足の時に削られるのは大部分が浅いノンレム睡眠とレム睡眠だからなんだという。健康な人の場合は深い睡眠は若い頃に多く、年齢とともに徐々に減ってくるそうで、だから深い睡眠が多い方が睡眠の質が高いのだろうと漠然とイメージしがちだがこれはあくまでも十分な睡眠時間をとっている時の話しだという。かつ深い睡眠の量は個人差が大きいそうで、若くて健康でも体質的に深い睡眠が少なくそれでも睡眠に満足感を得ている人は少なからずいるという。また徐波睡眠はノンレム睡眠の中で起こるもので脳波が大きくゆるやかとなり「徐波」と呼ばれる眠りが深くなる睡眠の段階のことだという。 入浴後に深い睡眠が増加するのは加熱された脳を効率的にクールダウンするために強制的に誘導されるからで、つまりやむを得ず生じた生体反応と言えるわけで睡眠の質が高まったと表現するのは実は正しくないそうなのだ。睡眠薬の一部は体からの放熱を促して脳の温度を下げてしまそうなのだが、そうするとそれ以上脳をクールダウンする必要がなくなるので深い睡眠が減ってしまうという。でも不眠症の人では睡眠薬を服用するとぐっすり感が高まるのだから不思議だというのだ。慢性不眠症の患者さんの中には脳波上はよく寝ているのに、睡眠の質をひどく悪く感じていることがしばしばあるという。これを睡眠状態誤認と呼ぶのだが、脳波の数値と主観的睡眠感が解離しているもっとも典型的な例だと言われている。 深い眠りについている状態であるノンレム睡眠中に脳内の有害物質が洗い流されている可能性が米国の研究で示されたのだが、脳内を循環する脳脊髄液により老廃物の排出が促されることは知られていたが具体的なことは明らかにされていなかったという。今回の研究ではノンレム睡眠中に脳波が徐波化しそれを受けて血液の振動が起こり、次いで脳脊髄液が律動的に脳内を出入りすることが示されたということのようなのだ。脳脊髄液については代謝で生じた副産物が脳内に蓄積しないよう脳外へ除去する過程で重要な役割を果たしていることが示されており、このプロセスは睡眠中に活発になることも知られていたそうなのだが、しかしそのメカニズムや理由はよく分かっていなかったというのだ。 研究チームによれば人は加齢とともに徐波の出現量が減り脳内の血液の流れの様子も変化するそうで、そうなると睡眠中の脳脊髄液の律動的な動きが減少して有害物質の蓄積と記憶力の低下を招くそうなのだ。これまではこうしたことが別々のものとして研究・評価されがちだったというが、今回これらが密接に関連している可能性が示されたとしている。睡眠の専門家たちによれば今回の研究は脳の神経細胞を健康に保ち、脳内にある有害物質の除去を促すために睡眠が重要である理由やメカニズムの解明に向けた手がかりとなるものであり、「これまでに明らかにされている脳脊髄液の働きを踏まえると、徐波睡眠は脳内の老廃物の除去を促していると考えるのが妥当」という見解を示しているそうなのだ。
2020年01月20日
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銀行やコンビニの現金自動預払機を利用する際の手数料を見直す銀行が増えているが、これまで無料だった手数料が有料となる場合もあってうっかり利用すると利息を大きく超える出費になることもあるという。現金をできるだけ手元には持たないけれどコンビニに行けば手数料無料でお金を下ろせるのであればまったく生活に困らないことから、コンビニATMは無料で使えるなら便利な財布だが、時間外手数料は通常自分の口座がある銀行のATMで、平日の夜間・早朝と土日祝日に利用するとかかる。1回の利用につき110円か220円が多いが、ほとんどの銀行で預金残高や給与の受取口座とするなどの条件を満たせば無料にする特典を設けている。この特典を受けるための条件の変更が昨年以降相次いでいるというのだ。 特に月4回あるいは無制限で無料の条件が整っている場合週一以上使えることになるため、「現金が足りないとき一週間分くらいおろす」で使えばよくかなり便利になっている。一方で手数料がかかる場合は「どうしても必要なときに使える財布」にランクダウンしてしまい、「110円ないし220円かかるけど仕方がないからおろすか」という感じになるという。それでもキャッシングを使って利息を払うよりは安いとはいえできればいらない費用は払いたくないものだという。今までは多くの銀行が割と軽い条件でコンビニATMの無料サービスを提供してきたそうだが、ところが銀行業界の不振もあって潮目は変わりつつあるという。しかもこの動きはメガバンクに限るものではなく地方銀行などにも変化があるというのだ。 セブン銀行やローソン銀行のビジネスモデルである「他行利用の手数料収入で稼ぐ」が危ういものとなっているという報道だが、一般銀行に比べて利用条件が良かったインターネット銀行でも取引条件に応じて無料回数を設定するなど見直しが相次いでいるという。いくつかの地銀の手数料改定の事例が紹介されているが、今年は「自分の利用する銀行の条件改定」についてはアンテナを張っておいた方がいいというのだ。通常は数カ月以上の周知期間がおかれたうえで有料への意向となるのだが、気がつかずに周知期間が終わっていて有料引き出しになっていたというのは怖い話だと警告している。また状況によっては「ATM利用スタイルを変更する」か「取引銀行を変更する」といった対策も考えるべきだともいうのだ。 もうひとつの選択肢があってそれは「現金をコンビニATMでそもそもおろさなければいい」というもので、つまりキャッシュレス決済への切り替えだという。電子マネーの利用やクレジットカードの利用を増やせば現金をコンビニで時間外におろす必要性は下がるし、深夜にお金が必要ならクレカか電子マネーで払えばいいわけだというのだ。現金を用意してコンビニのレジでチャージするイメージがまだ便利で、スマホに設定した電子マネーであればクレカからチャージするよう設定ができ慣れればスマホ画面でクリックするだけで済むという。クレジットカードがその場では現金が不要で翌月以降の支払いとなることはいうまでもないが、銀行のキャッシュカードも切り替えておくと困ったときにはクレジットカードとして使えるというのだ。 ATMの利用回数を減らすにはデビットカードを利用するのも一つの方法で、この場合は即座に銀行口座から利用額が引き落とされ残高の範囲でしか利用できないが手数料は無料で、つまり深夜の現金不足でコンビニATMに手数料を払うくらいならこちらのほうが有利だというのだ。即時決済で、残高以上の買い物はできないので無駄遣いや衝動買いを防ぐのにも役立つうえに、キャッシュレス決済の利用はむしろポイントがつくため「手数料を払うどころか、ポイントがもらえる分、割安」ということでもあるという。今年は銀行のATM利用やコンビニATM利用に関する優遇条件の見直しトレンドは避けられないというので、銀行の条件見直しに負けず消費者個人としてお得な選択肢を模索していくべきだという。
2020年01月19日
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私は仕事中に疲れて集中できなくなった時に「コーヒーブレイク」ということでコーヒーを飲むことが多く、コーヒーと言えばカフェインが含まれていることが知られているが、カフェインを摂取すると頭がスッキリして集中でき眠気が消えるといった現象が起きるといわれている。人は脳内のアデノシン受容体という箇所にアデノシンという物質が結合することで疲労を感じるが、カフェインはこの受容体に結合してアデノシンが結合するのを邪魔するのだ。適量を摂取していればいいのだが慢性的に摂取するようになると依存が発生しカフェインを摂取しないといられなくなり、ここ数年カフェイン中毒で救急搬送される方が急増しており、日本中毒学会によると急性カフェイン中毒で救急搬送された患者は101人でそして3名が死亡しているという。 眠気覚ましやリフレッシュとして摂取する人も多い成分のカフェインはコーヒーに含まれることで知られているが、その中毒性や飲みすぎて胃が荒れやすくなるなどの弊害が指摘されることも多いという。長年にわたりコーヒーを1日5杯以上は飲んでいた30代の男性会社員は体調に異変をきたすようになり、「コーヒーを飲み続けている仕事中は元気なのですが、家に帰ると虚脱感に襲われてぐったりすることも。コーヒーの飲みすぎによる興奮状態の反動で、自律神経が乱れていたのかもしれません。そんな状態が続いたため、コーヒー断ちを決意。最初の数週間は飲みたいという欲求がすごくありましたが、少しずつ慣れました」と、大量のカフェインを日常的に嗜むことの弊害等のことを話しているそうなのだ。 具体的にどれだけのカフェインを摂取すると危険なのかということなのだが、欧州食品安全機関によると健康を維持するために望ましいカフェイン摂取量を1日当たりカフェイン400mg未満とし、1回あたりカフェイン200mg未満とするように提言しているという。これらを超える量のカフェインを漫然と摂取し続けると依存に陥りやすくなり、急性中毒については一般成人の場合1時間以内に6.5mg/kgの摂取で約半数が急性症状を発症し、3時間以内に17mg/kgの摂取で全数が発症となっているそうなのだ。重60キロの成人のケースであれば1時間以内に390㎎で半数が、1020mgで全数が急性中毒になる計算で、致死量は個人差が非常に大きく一概には言えないが一般的には5000mg~10000mg(5g~10g)と言われている。 先ほどの基準を1杯200mL)として換算すると、コーヒーだと1時間以内に9杯でほぼ確実に急性中毒になり、40杯ほど飲むと致死量にかなり近づくという。かなりの量だが不可能な量ではないあたり依存形成くらいなら容易なことが伺え、カフェインを摂取すると疲労感が薄らぐ仕組みはあるが、頻繁にカフェインが体に入ってくると人体の方がカフェインに対応し始めて効きにくくなるという。こうなってくると常にカフェインを摂取していないと眠気や疲労感だけでなく集中できない状態が続くという状況になり、カフェイン摂取をやめて出るこれらの症状を離脱症状と言うのだ。そしてカフェインを摂取することでこれらの症状が消えるが、また欲しくなってコーヒーを飲んでも効かなくなって量が増え、そしてより強烈な離脱症状に襲われるという。 依存状態になり離脱症状を回避するために1回の摂取量が増えていくと、やがて中毒症状が起こる量に至るが、依存状態からの脱却にはカフェインに慣れてしまった体が元に戻る必要があるという。これは時間をかけて離脱症状に耐え続けるしかなく、一般には数日~一週間ほどで離脱症状が出なくなると言われているそうなのだ。経験者によるとコーヒー断ちの効果もあったのか体調は良くなってきたというが、時々コーヒーを飲みたい衝動に駆られるとカフェインレスのものを楽しむという。そうして「ノンアルコール飲料がだいぶ普及しているように、喫茶店でもカフェインレスメニューに対応するところが増えればいいのにと思います」と語り、過剰にならないように付き合っていくことが重要だとアドバイスしている。
2020年01月18日
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運転免許は取得後から定期的に更新手続きが必要なのは常識なのだが、更新期間を過ぎてしまい失効してしまう人も少なからず存在している。私の同僚だった人をそうだが普段の生活では財布などに仕舞っていることの多い運転免許証なのだが、そのため有効期限が切迫していることに気付かずそのまま失効してしまう人も多いという。運転免許証の更新時期を過ぎてから更新した人が「うっかり失効」という判子を押された画像がアップされ、度々話題となっています。さらに最近では、元号が「平成」から「令和」に変わったことで余計に失効しやすくなっているという。これは「平成」が「令和」に変わったがそれ以前に運転免許の取得や更新をした人は「平成」の表記で有効期限が明記されているためだという。 たとえば有効期限が平成34年となっている場合「令和」では何年までなのかがわかりづらくなっていることが原因だそうで、実際には平成34年に相当する年は令和4年なのだが、運転免許証を見た瞬間は理解できていても更新時期には忘れてしまうことが多いというのだ。TVの番組でも紹介されていたが各都道府県警察などでは運転免許の更新時期について、「運転免許の更新時期になる前には、各都道府県の公安委員会から更新連絡書が送付されます。通知内容としては、『更新期間』『更新申請場所及び受付時間』だけでなく、『手数料及び講習区分』や『更新手続に必要なもの』などが記載されています。必ず届いた更新連絡書に目を通して更新期間が過ぎないように注意をしてください」と説明しているのだ。 平成14年6月の道路交通法改正施行時からは免許証の更新期間が誕生日の前後1カ月間となっており、誕生日が5月5日の人は4月5日から6月5日までが更新期間となる。免許証の更新を受け新たに交付される免許証の有効期間については次の2種類に分けて考える必要があって、新規に免許証を取得した場合(有効期間欄の地色が若葉色)の免許証を持っている場合は更新された免許証の有効期間は3年間となり、と、過去に免許更新をしたことがある場合(有効期間欄の地色が青色またはゴールド)では過去3年間の違反の有無によってこの時点での有効期間が変わるという。またすでに免許証を持っている人が途中で別種の免許を取得した場合は、その別種の免許を取得した時点から新たな有効期間が始まるという。 なお住所が変わった場合に早急に警察などに届けてもらわないと法令違反となるだけでなく、更新連絡書などの送付物が届かない原因となるという。運転免許を更新しなかった場合は基本的に失効扱いとなり、再度運転免許を取得するには改めて運転免許試験を受けなければならないという。ただしやむを得ない理由がある場合には更新手続きをすることが可能で、運転免許が失効した日から6か月以内の場合は更新時講習と同一の講習を受け、目・耳・運動能力の検査を行う適性試験に合格すれば新しい免許証が交付されることになっている。また失効日から6か月を超え1年以内の場合で大型・中型または普通免許の更新を受けなかった場合は、適性試験に合格すれば仮免許証が交付されるという。 海外旅行や災害、病気などの一定のやむを得ない理由で失効後6か月を超え失効後3年を経過しない場合に限り、その事情(病気、海外旅行など)がなくなった日から1か月以内に更新時講習と同一の講習を受け、パスポートや診断書などその事情を証明する書類を添えて申請を、適性試験に合格すれば免許証が交付されるという。やむを得ない理由とは海外旅行や海外赴任だけでなく、入院・在監など社会の慣習上または業務の遂行上やむを得ない用務が生じた場合となっている。それでも失効日から3年を経過した場合には試験の一部免除は認められないという。やむを得ない理由の場合には、の事情を証明する書類・診断書・在監証明などが必要となるほか70歳以上の人は高齢者講習修了証明書の提出も必要だという。
2020年01月17日
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プラスチック製のレジ袋については世界の多くの国が使用を禁止したり有料化を義務付けたりしているが、日本は国民一人当たりのプラスチックの容器や包装のごみの量が世界2位となっており、レジ袋も国民一人一日一枚は使っているといわれるなど使い捨てプラスチック大国なのだ。プラスチックごみによる海の汚染が世界的に大きな問題となり、それを燃やすことで地球温暖化につながることが懸念されている中で日本は取り組みが遅れているという批判があがっている。このため政府はレジ袋をきっかけに使い捨てプラスチックに頼るライフスタイルの変革につなげたいという狙いがあって、東京オリンピック・パラリンピックで多くの外国人観光客がくる前になんとかしたいと7月から有料化を義務付けることになったという。 スーパーやコンビニなど全国の小売店でプラスチック製レジ袋の有料化が義務付けられることになったが、ただしプラ袋の素材などによって一部は除外され対象が分かりにくいという声も聞かれている。プラスチックごみは海に流れ出して深刻な汚染を引き起こして世界的な問題となっている。しかも2050年までに海洋中のプラごみの総重量が魚の総重量を超えるとの試算も報告されていることもあって、国内で年間20万トンが流通しているとみられるレジ袋を減らすため買い物にマイバッグを使う習慣を促進するのが目的だという。国内では富山県をはじめ19県がスーパーといった事業者と協定を結ぶなどして有料化を進めているが、兵庫県内でも20市町で削減協定などの取り組みがなされているそうなのだ。 新制度は事業の規模にかかわらず全国一律で有料化の義務付けとなるが、小売業以外の業種でも美容サロンで美容グッズを販売する場合などにも適用されるという。袋の価格や使い道は各事業者の判断に任され、レジ袋を提供しない代わりに値引きをしたりポイントを与えたりすることは有料化とは認められないという。環境に配慮した素材や繰り返し使える厚手の袋などは有料化の対象から外れており、具体的には厚さ0.05ミリ以上の袋やトウモロコシ等の植物由来のバイオマスプラスチックの配合率が25%以上の袋に、海の中で微生物が分解する海洋生分解性プラスチックの配合率が100%の袋だという。これら対象外の袋には「この袋は厚さ0.05ミリ以上であり、繰り返し使用することが推奨されています」との表記がされるという。 地域のお祭りや学校のバザーなどの屋台でまとめて買うと袋に入れてくれるが、地域の住民や学校の保護者が屋台を出している場合は「業」ではないので有料化の対象外になるという。また肉や魚のような生鮮食品を入れる持ち手のない袋やクリーニングされた服にかぶせる袋などは有料化の対象外となっている。通信販売などで事前に消費者が袋を辞退できないケースも対象とはならないが、ただし国はこうした店に対しても自主的に有料化を進めるよう呼びかけることにしているそうなのだ。すべて有料になるわけだが一枚いくらになるのかは今後店ごとに決めることになっているのだ。今でも自主的にレジ袋の有料化を進めてきたスーパーの多くは1枚2円から5円なのでそのあたりがメドになるのではないかとみられいる。 環境科学が専門の高田秀重東京農工大教授は「世界100カ国以上が取り組みを進める中、レジ袋有料化は第一歩として意識付けの意味はあるが、ペットボトルを規制しなければプラごみ削減の実質的意味はあまりない。例外規定が問題。海洋生分解性といっても酸素がなくて分解が進まない場所もある。実際に東京湾の海底で生分解性プラスチックの一種を見つけた。また、バイオマス素材の配合が25%以上といっても、石油と材料が違うだけで分解しにくいのは同じだ。リサイクルに対する幻想を捨て、もとを絶たなければならない。過剰包装を減らすなどメーカーや行政の取り組みも必要だが、消費者が声を上げることが大事だ」と語っているが、我々消費者も「要りません」と意思を示すことが大切だというのだ。
2020年01月16日
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あるTV番組でコメンテーターの青木理氏は「コンプライアンスとか反社会的勢力の排除という風潮がこの10年、20年で強まってきている。芸能界も例外ではなくて、紳助さんの場合でいうと、それが大きな原因となって引退を決断されたと、それで惜しむ人もいると」と松本紳助さんが引退を決断した理由に言及し、続けて「去年も闇営業問題で宮迫さんともかもかなり厳しく断罪されて、謹慎する状況に追い込まれたという風潮が正しいのかというあたりも考える。紳助さんもおっしゃった様に『芸能人ってのはそもそも痛いヤツがなるんや』って事を考えると、そんなにクレンジングしていくっていう事が芸道って世界でいいのかって事を僕個人としては感じるんですけど、社会は許さなくなって来ている」とコメントしていたという。 反社会的勢力とは暴力や威力あるいは詐欺的な手法を駆使し不当な要求行為により経済的利益を追求する集団や個人の総称なのだが、該当する組織や個人は暴力団とその団員だめでなく準構成員やその関係者が関与したり、協力する暴力団関係企業に総会屋・社会運動に政治活動を装って不当な行為をしたりする社会運動等標榜ゴロ、暴力団とのつながりを背景にその威力を用いるなど不正行為の中核に存在する特殊知能暴力集団などとなっている。近年の暴力団は活動の実態を隠蔽し表向きは企業や社会運動団体などを装いながら資金獲得のための不当な活動や巧妙な証券・不動産取引などを行うようになってきており、半グレなどの「グレーゾーン」にいる人物が増え警察すら把握しづらい状況となっているという。 こういった所謂フロント企業は暴力団が設立し経営している企業、もしくは暴力団の準構成員など暴力団と親交のある者が経営する企業で、暴力団に資金提供を行うなど暴力団組織の維持運営に積極的に協力している企業のことを言いそうなのだ。このほか暴力団には所属せず犯罪を繰り返す「半グレ」と呼ばれる集団も存在し、このように反社の定義は広く多様化しているのが現状となっているというのだ。暴力団対策法で各都道府県が指定した組織は24団体指定されており、「指定暴力団」と呼ばれています。これらに属する構成員については警察も個人をおおよそ把握していると言われているが、これらは暴追センターや特防連などに問い合わせすることで暴力団か否か見極めをすることは出来るというそうなのだ。 日本政府の「犯罪対策閣僚会議幹事会」はその申し合わせにより平成19年6月の文書において、「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」を公開しているが、それによると反社会的勢力や軍事的諸組織とは、「暴力団員による不当な行為の防止に関する法律」第2条第2号に規定する暴力団をいうということになっているが、「暴力団員による不当な行為の防止に関する法律」第2条第6号に定める暴力団員又は暴力団員でなくなった時から5年を経過しない者としているそうなのだ。また暴力団準構成員や暴力団関係企業だけでなく暴力団員等が経営に実質的に関与していると認められる関係を有する者としているそうで、私も採石法の申請などではこれ蚊の関係者について警察に紹介をしたことがあるのだ。 コメンテーターの青木理氏はTVの番組の中で「桜を見る会で反社会的勢力は定義できないとか言い出し、本来厳しくあるべき政治家の方が緩くて本来アウトローというか社会の枠外にあるような芸能の人たちが厳しく断罪されている日本社会ってどうなのかなって。また同じ問いに戻って来てしまうんですけどね」と疑問を呈していたという。政府の言い分は「その時々の社会情勢に応じて変化し得るものであり、限定的・統一的な定義は困難」なのだそうで、その趣旨の答弁書を閣議決定してしまってというのだ。反社会的勢力の定義がなされないならこれからは法務省の指針で説明されている見方とするのがもっとも妥当だということなのだが、安倍政権は「閣議決定」という国の重要なファンクションを理解していない可能性が懸念なされているという。
2020年01月15日
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私の家ではこの時期には食事後のデザートとして柑橘系の果物をよく食べるのだが、我が家で「紅まどんな」に成れなかった「愛果28号」を買って食べているのだ。高級柑橘である「紅まどんな」など食べないのでよくわからないが、あまり甘くないうえに「紅まどんな」の特徴のゼリー感がないといわれるが食べるのであれば充分美味しいと思っている。「紅まどんな」と「愛果28号」は同じもので「紅まどんな」というのはJA全農えひめの登録商標で、正式な品種名は「愛媛果試第28号」と言うそうあのだ。平成2年に愛媛県農林水産研究所果樹研究センターにおいて南香と天草 の交配により得られた実生の中から選抜育成されたミカン類とオレンジ類をかけあわせたものである「タンドール」の一種で平成17年に品種登録されているというのだ。 「愛媛果試第28号」は愛媛県のオリジナル品種として県内でのみ栽培が認められており、JA全農えひめの系統では一定の品質基準をクリアしたもののみが「紅まどんな」の名称で出荷されているという。「紅まどんな」の大きな特徴はゼリーのような舌触りの果肉だというが、種が無く薄皮であるジョウノウも気にならないほど薄いのでとても食べやすくジューシーだという。生産量が増加している高級柑橘「紅まどんな」の出荷前に、品質などを確認するJA全農えひめの選果目あわせ会が愛媛県伊予市市場のJAえひめ中央の施設で開かれたそうで、今年産の「紅まどんな」について糖度など選果基準をこれまでより高く設定そうなのだ。出席したJAや市場関係者らは引き続きブランド化に向けて取り組むことも確認したという。 収穫は12月〜翌年の1月頃で既存の中晩柑類と違い年内での出荷がメインとなるが、果実重は250 グラム程度で糖度は12度とやや高く香りがよく、果皮は濃橙色で薄くやや皮が剥きにくいためカットフルーツとして食されることも多いという。全農えひめによると品種登録された平成17年産「紅まどんな」の県内の栽培面積は7ヘクタールで生産量は29トンだったが、近年では172ヘクタールの1823トンまで拡大されており、今年産は211ヘクタールの2205トンを見込んでいるそうなのだ。「紅まどんな」は今月後半から来月初めにかけて出荷が本格化するというが、全農えひめの果実課長は「ブランド化に向けて動き出しており、消費者が安心できる品質を届けたい」と語っているが、市場では6玉入りが5600円以上する高級柑橘だという。 発売当初の「紅まどんな」が優等生なら「愛媛果試28号」は普通の生徒だったが、今は劣等生になってるというのだ。「紅まどんな」は愛媛以外の地域での栽培が出来ないブランド柑橘なのだが年々出荷量が増えて劣等生も多く出回っているという。県内の各JAの販売だけでなく生産担当者や東京と松山市の市場担当者ら約40人に、全農えひめの担当者が選果基準を糖度が従来の10度以上から10・5度以上にし、酸度は1・3%未満から1・2%未満としたことを説明したそうなのだ。知り合いの「紅マドンナ農家」から聞いた話なのだが、1本の木から取れる果実味も実がつく場所によって日当たりな、育成環境がそれぞれ違い、「紅まどんな」 になれない実がどうしても一定数できてしまうそうなのだ。 収穫された果実はセンサーで基準の糖度以上のものが「紅まどんな」になるが、同じ木から育った「紅まどんな」 とは比べ物にならないくらい安く売られてるのだ。それが「愛果28号」で愛媛県内のスーパーや産直市なら大体どこにでも置いているのだ。素人の私は食べ比べてみても「 紅まどんな」 と区別がつかないし、もともとJA全農愛媛の検品を受けずに売られているものもあるという。つまり「紅まどんな」を名乗るには味はもちろんのこ、見た目も合格しなければならず、サイズが規定外だったりほんの少しでも皮に傷がついてたり見た目が不合格な場合は味をチェックされることなく「紅まどんな」から外されてしまうという。そのうちハネ品による「紅まどんな」ジュースなどが発売されるかもしれないという。
2020年01月14日
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石垣は崩れないものではなくいずれ崩れるものと江戸時代の人は考えていたようで、崩れたら伝統技術をもって直すことこれを繰り返したのが江戸時代であったという。乱積みが技術的に稚拙かというとそうともいえないのが面白いところで、というのも乱積みというのはランダムに積むことで荷重を均一に分散させる積み方だからだという。これを実現するには一つ一つの石の大きさや形を見て最適の場所に最適の置き方をする名人芸が必要なのだが、布積みは石の大きさが揃っているのでマニュアル的に積むことができるという。とはいえ「切込みハギ」で布積みにするためには石の加工に手間がかかるので、江戸時代に入って世の中が落ちついてこないと普及なかったことが、城造りにおけるイノベーションだといわれている。 信長や秀吉の頃までは穴太衆をはじめとする石工たちが名人芸を発揮して石垣を積んでいたが、日本のあちこちで大がかりな城造りが盛んになってくると名人芸を持った熟練工が不足してくたのだ。そこで切り出す段階で石のサイズを規格化し、そうして築城の現場ではマニュアル的に積めるようにしていったというのだ。こういった石垣の技術は秀吉による朝鮮出兵といわれる文禄・慶長の役から関ヶ原合戦の頃に確立したそうで、これによって石垣の角部分の強度が飛躍的に向上したといわれている。同時に規格化された石を使って「打込みハギの布積み」にする技術も普及していったと言われている。石切場で石を規格化する生産方式が確立すると石垣の目地が横に通るようになったというのだ。 この技術を応用して「算木積み」用の直方体の石をつくれば石垣の角もきれいに丈夫に組み上がり、こうして見上げるような鉄壁の石垣を短期間で積み上げる築城法が確立していったのとされている。崩れない石垣を造るために一番重要な部分はどこかというと答えは「隅角部」だといわれるが、石垣の隅角部はまた隅角部には櫓などの建物が載ることも多かったため、石垣を造る際に隅角部を頑丈にこの隅角部を強固にするために「算木積」という技法が編み出されたそうなのだ。「算木積」は横長の石材を短辺と長辺を交互に組み上げていくのだが、隅角部の先端に使う隅石は長辺が短辺の2〜3倍ある石材が理想とされ、長辺が短辺の隣にある隅脇石を上下からガッチリ挟むことで隅角部を一体化して強度をあげることができたというのだ。 この「算木積」が完成するのは関ヶ原の戦い後なのだが、石垣が登場した頃からすでに試行されていたようなのだ。その後石材の加工技術が発展するとともに「算木積」も洗練されていき関ヶ原の戦い後の築城ラッシュの頃に切石技術が発展し完成へと至ったという。しかし豊臣家が滅んで戦がなくなると江戸幕府によって新規の築城はもちろん城の修繕や改修も厳しく制限されるようになったため、他の築城技術とともに石材の加工技術も衰退していき、江戸時代に修築された石垣の「算木積」は長辺が短辺の1.5倍程度になってしまったというのだ。ただし江戸城のきれいな長方形に成形された石が積まれた石垣は、重機のない江戸時代に造られたとはにわかに信じがたい完成度となっているという。 多くの白の石垣の場合表面に1mくらいの巨石があってその裏には20~30cmくらいの裏込め石が2~3mくらいあるのだが、石垣は石材の加工度合いと「算木積」の完成具合で造られた時代を推測することができるという。石材の粗から精への変遷があって隅角部における角石の重ね積みから角石と角脇石による「算木積み」へ、築石部での胴部から石面での合わせ方へ水縄を使った「垂直勾配」から傾斜角の「矩勾配」への転換を通して、構造的な変遷がうかがえるという。これは地震大国である日本ならではの工夫で高い石垣を安定させる目的があり、その姿は扇のように見えるため「扇の勾配」とも呼ばれている。いくつもの城をめぐって石垣の築造時代当てをしてみるのも城めぐりの一つの楽しみ方として面白いというのだ。
2020年01月13日
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サザビーズが主催した香港のオークションでサントリーのシングルモルトウイスキー「山崎50年」が1本、3250万円で落札されたというが、オークションに出たジャパニーズウイスキーの落札額としては過去最高額だという。ハイボールという飲み方が再び流行るようになるその少し前から「山崎」・「白州」・「響」といった高級ウイスキーが世界の酒類コンペティションで入賞を続けたことから、ウイスキーは国内だけでなく海外ともに人気が高まり「山崎」をはじめとする高級ウイスキーは品薄状態になったという。原酒を樽に詰めて長期間熟成するウイスキーは人気に火が付いたからといってすぐには増産できないとされ、サントリーの山崎蒸溜所はフルに操業しているがそれでもすぐにウイスキーがマーケットに出てくるわけではないという。 希少価値が高いウイスキーの価格が近年高騰しているそうだが、逸品に投資するファンドも登場し多くの愛飲家にとって高級品は手の届かない存在となりつつあるという。「ウイスキーのシングルモルトはワインに取って代わった。人々は保管庫を充実させるためにすごい金額を費やしている」と英不動産大手ナイトフランクのサミ・ロバートソン氏は富裕層に関する報告書でこう指摘しているが、希少なウイスキーの平均的な価格動向を示す「APEX1000指数」は4年半で約2.6倍の水準に到達しているそうなのだ。特に極めて貴重なウイスキーの競売落札額はうなぎ登りで、株式や債券などのようにウイスキーに投資するファンドも登場しており、「シングルモルト・ファンド」は投資家の資金を募って希少な銘柄を購入しているというのだ。 ウイスキーが投資対象となる背景には需給不均衡があって、生産には長期の熟成期間を要し供給量が限られる一方でアジアを中心に需要が急増している。ただ本場スコットランドや日本の蒸留所が増産に乗り出し世界の景気減速が目立つ中、今後も価格上昇が続くかは不透明だという。木箱入り750ml1本59万4000円が「ニッカウヰスキー竹鶴35年」の出品価格だといわれるが、売れ残っているわけではなく40万円前後の出品価格ならばどれも落札済になっているという。「竹鶴25年」の平均落札価格は9万4899円で未開封なら箱入りなら12万円だという。「竹鶴35年」の空き瓶は7万4800円だし「竹鶴25年」の空き瓶は1万2000円で、プレミアム価格になったのはもちろん市場そのものから見なくなってしまった結果だという。 ウイスキーはスモーキーな香りが強く濃厚で個性的な味わいのうえに蒸留酒だから当然アルコール度数も高いが、気軽に飲むには敷居が高いしおじさんのイメージが強く女性にも若い男性にも敬遠され食事にも合わせにくいため徐々に飲食店のメニューからも酒屋の棚からも消えていったという。ところが国内では別の方向からウイスキーブームが起こっており、それが「ハイボール人気」だというのだ。激しいウイスキー消費の右肩下がり状況を受けサントリーが仕掛けたのが「サントリー角瓶」のハイボールで、スモーキーフレーヴァーや濃厚で個性的な香味でアルコール度数も高く食事に合わないウイスキーを、ソーダで割ることによって軽快で爽快な香味になるし好みのアルコール度数にすることもできるのが受けたのだという。 実はこの要因が重要なのだがハイボールは原価率がとても低く儲けが厚い商材なので、提供側としては生ビールを売るより断然おいしいといわれている。そういうわけで全国の飲食店に一気にハイボールが広がっていき、今や飲食店では「とりビー」ならぬ「とりハイ」という人が目立つそうなのだ。現在の国内酒類消費で増加傾向はウイスキーとワインのみであるといわれているが、今はブランドウイスキーのハイボールはそれなりの値段になっているという。お手頃に楽しめるハイボールは輸入ウイスキーか色付きの醸造アルコールかもしれないそうで、ウイスキーは既に本場の英スコットランド産に引けを取らないほどの評価を確立しており、世界的に蒸留酒需要が高まる中で個性的な風味を求める消費者の潮流もあるいうのだ。
2020年01月12日
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私も左利きなのだがいま左利きグッズが静かな人気を呼んでいるそうで、ボールペンや定規にフライ返しといった調理器具まで多くの日用品が流通しているという。小売店の中には品ぞろえのよさが口コミで広がりわざわざ海外からお客さんが訪れる所もあるそうだが、「左利きを矯正すべき、という考え方は時代遅れ」とか、「利き手にこだわらず、道具を使う楽しみを提供したい」と利用者は言葉に力を込めるという。文具メーカーのゼブラが全国の左利き104人に対し実施したアンケートによると「はさみやカッターが使いにくい」が58%と最多で、更に「食事で左隣と腕がぶつかる」とか「お玉でスープがすくいづらい」などが続いており、生活雑貨ブランド「無印良品」を運営する良品計画も左利きグッズに特化した調査を行っているそうなのだ。 文房具も調理器具もほとんどが右利きの人向けに作られたものばかりで左利きの人が使いやすい道具にバリエーションが少ないという。ホームセンターなどでは左利き対応の製品が買える店もあるが一般的とは言えないのが現状だというのだ。文具メーカーのゼブラが全国の左利きに対し実施したアンケートの約3400人の回答者中8割近くが、「左利き」または「左利きだが一部またはすべて右利きに矯正」という属性だったそうで、左利きの人向けに使用時に不満を感じる文房具を尋ねる項目では「定規」・「カッター」・「事務用はさみ」の順に名前が挙がったそうなのだ。特に事務用はさみについては「長年右手で使用することに慣れている。左手で使うと、かえって不便さを感じる」との回答もあったという。 どうやら書き物や事務作業・料理などに困難を感じるケースが多いようなのだが、ある会社では両開きのフタ付き筆箱や左右両方から目盛りが打ってある定規などどちらも開発前や製造各社に伝えた意見に沿った仕様があるという。「実際に反映されたかについては知らされていない」と苦笑しつつ使いやすさの追求に余念がないそうで、左用対策の取り組みを始めおよそ20年たったそうなのだが店の評判は口コミ等で広がり、全国から利用者が詰めかけているそうなのだ。わたしも左利きだったのを矯正されたので箸と鉛筆は右手だが、ハサミや包丁は左手で使いスポーツ関係は左手で高校時代はボクシングをしていたので「サウスポー」だったし、就職してからの草野球チームでも左投の左打でゲームに出ていたのだ。 一見右利きなので周りからは驚かれるが、消しゴムを左手で使っているのを「おかしい」と指摘されたこともあるのだ。右手に鉛筆をもって左手に消しゴムというのは合理的だと思うし、自分ではまったく気付いていなかったのだ。右手を使ったほうが便利な時は右手を使うしどっちでも良さそうな時は左手というように私自身は臨機応変に対応しているのだ。右利きの人も「気づいていなかったがスマートフォンは左手の方が操作しやすい」という人もよくいるし、利き手とは100%左右どちらと決まっているわけではなく、案外グラデーションになっているものではないかという。必要とする道具も人それぞれだが道具を使う面白さを誰もが実感出来る環境をつくりたいという思いから立ち上がったネットショップもあって、それが「左ききの道具店」だという。 左利きが矯正の対象と捉えられるようになったのは「日本左利き協会」代表でフリーライターの大路直哉氏によると、儒学の教えをまとめた「礼記」には「物心ついた子どもには右手を使って食べさせなさい」と書かれており、この思想が日本にも伝わり右手で箸を持つ習慣が広まったという。更に寺子屋を始め市井の人々向けの教育が普及した江戸時代以降に右手で筆を使う機会が増加し、箸と筆を持つ手が一致したことで「左利きはしつけがなっていない証拠」という考え方につながったという。戦時中の軍隊で『左手で銃を持つと上官に殴られた』という記録が残っているし、また「女性の場合、左利きが理由で結婚が破談となる」との言説も昔は広く共有されていたというが、そうした差別意識は時代が下り緩和されたと言えるそうなのだ。
2020年01月11日
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日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告が逮捕以降初めて会見を開き逮捕は日産自動車や日本政府が自らを引き下ろすための陰謀だったと非難したが、私の本当なら寝ている時間なのにTVを見ていたのだ。時折汗を拭いながら日本の司法制度に対する批判も熱弁したわけなのだが、レバノンの首都ベイルートで開いた会見の冒頭でどのように日本を出国したかはこの場で明らかにするつもりはないと発言し、自身に対する陰謀には日産の西川広人前社長兼最高経営責任者や川口均前副社長だけでなく、レバノン政府に迷惑がかかるので実名は挙げないとしながら日本政府関係者も関わった陰謀だと訴えていたが、ただし日産幹部らがどういった陰謀を企てたかの詳細については触れなかったという。 会社法違反などの罪で逮捕起訴されたゴーン被告は保釈条件で海外渡航が禁止されていたにも関わらずベイルートへ逃亡しているが、今回の会見では自身の出国が違法であったことは認めた上で「検察も、捜査情報をマスコミにリークするなど10件も法を犯している」と反論したという。これをうけて森雅子法相は臨時の記者会見を開き「逃亡を正当化するために、我が国の法制度について誤った事実を殊更に喧伝するもので、到底看過できない」などと述べ、持論を展開するゴーン前会長を厳しく批判した。森法相の会見は前会長の会見終了直後を含め2回にわたって行われたが、こうした対応は現地との時差を意識しつつ、際世論に日本の刑事司法制度の正当性を訴え理解を求める狙いがあるとみられている。 森法相は保釈条件に違反して逃亡したにもかかわらずそれを正当化するために日本の法制度や運用について誤った事実を主張していることに対して、臨時の会見で「不法出国したゴーン被告は主張すべきことがあるのなら、我が国の公正な刑事司法手続きの中で主張を尽くし、公正な裁判所の判断を仰ぐことを強く望む」などとするコメントを読み上げ、法務省は日・英・仏の3カ国語でホームページに森法相の趣旨を掲載したそうなのだ。ゴーン被告の主張を「抽象的で趣旨が判然とせず、根拠を伴わない」などと指摘したうえで、さらに「人質司法」や「人権侵害」などといったゴーン被告の発言を踏まえ、日本の刑事司法制度に関する説明を繰り返すことに対して、「主張によって国外逃亡が何ら正当化されるものではない」と述べたという。 東京地検の斎藤隆博次席検事もコメントを発表し「日産と検察により仕組まれた訴追であるとの主張は不合理であり、全く事実に反している」と主張したそうだが、斎藤隆博次席検事は「130日間にわたって逮捕・勾留され、保釈条件で妻らとの接触が制限されたのは、高度な逃亡のおそれや、妻を通じて罪証隠滅行為を行ったことが原因でゴーン被告の責任に帰着する」との談話を発表している。法を犯して国外に逃亡したゴーン被告は保釈条件で弁護士の事務所でのみパソコンを使用することが許されていたが、ゴーン被告にバカにされた格好の弘中弁護士は東京地検からゴーン被告が使用してたパソコンやパスポートの提出を求められ、対応を検討すると話していたがパソコンの提出は拒否したそうなのだ。 弁護団によると裁判所の令状を持った地検検察官ら6名が「法律事務所ヒロナカ」を訪れ、ゴーン氏が利用していたパソコン2台の差し押さえをしようとしたそうだが、弁護団は刑事訴訟法に基づく押収拒絶権を行使し事務所に立ち入らせることなく帰ってもらったという。刑訴法105条の規定により弁護士は業務上委託を受けて保管または所持する物で他人の秘密に関するものについては押収を拒むことが可能だとされているそうで、弁護団によると押収の対象としたパソコンはこの規定を満たしているということのようなのだ。ゴーン被告が国外に逃亡したことで裁判など行われないと知りながら、裁判の準備をするために使用が認められた唯一の端末で「訴訟の反対当事者である検察官がこれを押収することは違法」と主張したという。
2020年01月10日
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イランは米軍が駐留するイラクのアル・アサド空軍基地に複数のロケット弾を発射したが、米国防総省による、米国主導の有志連合軍が駐留する少なくとも2か所のイラク軍基地に対し、イランから十数発の弾道ミサイルが発射されたという。この数時間前には米軍の空爆によって殺害されたイラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官の葬儀が行われ、軍や政府の高官が米国への報復を誓っていたそうなのだ。米国防総省のホフマン報道官は声明で「攻撃による初期の被害状況を調査している」と説明したが、攻撃されたのはアル・アサド空軍基地とエルビルにある基地という。そのうえで「状況と対応策を判断したうえで、米国人、パートナー、地域の同盟国を守るため、必要なあらゆる措置を講じる」と述べていた。 イラン革命防衛隊もソレイマニ司令官殺害の報復としてロケット弾を発射したと認め、国営テレビがこれ以上の死者を出さないよう米国は地域から撤退したほうがよいとしている。トランプ米大統領はイランのミサイル攻撃について被害状況の確認を進めて、声明を発表すると述べるとツイッターに「万事順調だ」と投稿していた。報道官によると大統領は国家安全保障チームと協議したそうで、ある関係筋は米国側に負傷者はいないもようだと語っていた。他の米当局者らはコメントを控えていたがエスパー米国防長官は国防総省での記者会見で、「イランが何らかの方法や形で報復すると予期すべきだ」と語っていたが、トランプ大統領の声明ではイランに対しての報復攻撃ではなく経済封鎖を行うと表明したそうなのだ。 ミサイル攻撃のニュースを受けてアジアの株式市場は急落し、安全資産とされる円や金が買われ米原油先物は一時5%近く急伸した。ただその後はトランプ大統領のツイートを受けややもち直したそうなのだ。イラクには5000人規模の米兵が駐留し他の有志連合軍とともに治安維持にあたるイラク軍の訓練などに従事しおり、米国のポンペオ国務長官とエスパー国防長官は攻撃のニュースを受けてホワイトハウスに入り、米連邦航空局は米国の民間航空会社に対しイラク・イラン・ペルシャ湾・オマーン湾上空での運航を禁止すると発表したという。シンガポール航空もすでにすべての便がイラン領空を迂回して飛行しているが、イラン政府高官はソレイマニ司令官殺害への復讐として複数のシナリオを検討していると述べていた。 トランプ大統領はこれまで報復攻撃を受ければ即座に反撃すると繰り返し警告してきたが、今回の報復攻撃について取材に応じたアメリカ政府関係筋は最初に「少なくとも20人に及ぶ死傷者が出ているもようだ」と話していたが、最終的には人的被害はなかったとしている。トランプ大統領はリビアの大使館襲撃で当時のオバマ大統領の指揮能力を批判しており、仮にイランからの報復でアメリカ人の死傷者が多数出ていれば、中東からのアメリカ軍撤退を公約に掲げてきたトランプ大統領にとっては大きな打撃となっていた。北大西洋条約機構当局者はイラクの情勢は流動的で最新の情報を定期的に得ていると説明したうえで、イラクに駐留している訓練任務担当の数百人の一部をイラク国外に移動させることを明らかにしたそうなのだ。 菅義偉官房長官は会見でイランがイラクの空軍基地に複数の弾道ミサイルを発射したことに関連して、今月中旬に予定されている安倍晋三首相の中東訪問は現地情勢を見極めて検討するとしていたが、複数の国内メディアは安倍首相がサウジアラビアなど中東3カ国への訪問を延期すると伝えている。中東情勢の緊迫化を受けて政府は国家安全保障会議の4大臣会合を開いており、安倍首相から情報収集・分析や現地の邦人保護に全力を挙げること、関係国と連携しあらゆる外交努力を尽くすこと、不測の事態への万全の態勢を取ることなどの指示があったという。そのうえで当事者である米国やイランの行為を支持するかどうかについては言及を避け両国への働きかけについても「詳細は控える」と述べるにとどめている。
2020年01月09日
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私もマンション暮らしが長くなってきているが、マンションの管理費の実態について分析された資料によると、70平方メートルで1万4420円の1平方メートルあたり206円というのが修繕積立金は含まない首都圏マンションの管理費の平均値だそうなのだ。マンションの管理費というのは管理会社への委託状況だけでなく共用施設の内容やエリアや新築時の価格によって差があるとされているが、その傾向と相場を知ることは購入してはいけない物件の見極めや高値売却に結びつくといわれている。管理費の削減など「マンションは管理を買う」と言うとおり自宅の売買戦略に欠かせない知恵となるそうなのだが、管理費の実態を見抜く上でポイントとなる一つは「ワンルームマンションの管理費単価はべらぼうに高い」ということなのだ。 たとえば平均面積10平方メートル台のワンルームマンションの管理費の平方メートル単価は436円と、平均面積80平方メートルのファミリーマンションの1平方メートル単価である178円の2.5倍となるといわれている。同じ床面積となる規模のマンションで管理費がこれほど違うということなのだが、ちなみに各マンションの平均面積帯ごとに管理費単価を集計してみると、10平方メートル台の管理費は平方メートル単価436円なのだが、それが20平方メートル台は361円というように、80平方メートル台の178円までは面積が大きくなるほど管理費は安くなる。というのだ。それが70~80平方メートル台で底打ちしそこから先は面積が大きくなるにしたがって管理費が高くなり、平均が206円ということのようなのだ。 これは面積が大きくなるとハイグレード物件の割合が増え、都心の高級住宅地に所在する場合が増えるためでもある。グレードの高い物件は24時間警備やコンシェルジュの常駐だけでなく、豪華な中庭や共用のスポーツ施設やプライベート感の強いエレベータなど、普通のマンションよりも施設やサービスが充実しているため管理レベルが異なりコストは高くなるという。しかしそもそもこうした物件の住人は充実した施設やサービスを求めているため、コスト負担もできるのであまりもめることはないといわれている。その中でマンションの70平方メートルの平均価格が3500万円以下だと管理費の平均単価は168円なのに対して、購入価格が1億500万円以上だと管理費の平均単価は462円と、約3倍の開きになるという。 管理費は安ければいいわけではないということだが、マンションの品格や居住水準・住民の嗜好性に応じ適度に設定されるべきものであり、その上で適正な価格が設定されることが望ましいという。どんな共用設備があって何が管理サービスとして受けられるのかを見た上で、「高い」とか「安い」を判断することになるという。よいものを買えばメンテナンスコストもそれに応じて高くなるというのはマンションに限ったことではなく、どういう施設にお金がかかる傾向が強いかを述べると水を使ったものが圧倒的に多いとされている。施設内に水を流したり噴水や池などがあったりするマンションは、水道代に加えて築年を経てからのメンテナンスコストも高くなる傾向があり、そのことが判明して水を流さなくなるマンションも後を絶たないという。 マンション管理には管理人のコストだかでなくエレベータの点検・整備に、エントランスや廊下をはじめ共用部分の清掃など共通してかかる費用があり、これを居住者が面積割で負担しているとされる。こうして共用の費用は所有している世帯数で割るため、総戸数が少ないと管理費単価は高くなる結果となるという。管理費単価は総戸数が50戸未満で221円だが、200戸未満で179円となり600戸以上は207円となる。これまでと比較するとそれほど大きな違いではないが「最も単価が低いのが100戸以上200戸未満」という事実は興味深いという。どちらの運営が厳しいかというと総戸数が少ない場合の方が深刻であるが、改善される選択肢が少ないので築年を経るに従って問題が悪化するケースが多いとされれいる。
2020年01月08日
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日本では長時間労働の是正の必要性から「早く帰りましょう」という呼びかけや、ノー残業デーなどの残業時間を減らす取り組みが各社で行われているが、ただ単に「時間内に早く仕事を終わらせて帰りましょう」という掛け声だけに終わってしまって、残業抑制の目的が独り歩きしている現状があるというのだ。実際ではなかなか思うような結果につながっていないことも多いというのだが、そもそもなぜ働き方改革が必要なのかということなのだが、時代の要請もあって政府が推進しているという背景もあるが、少子高齢化社会における人口減少により働き手の減少が続いていることからこうした「働き手不足」への対策としては、働き手のすそ野を広げると生産性を高めるの2通りの方法が考えられるというのだ。 使用者側の残業代の抑制という従業員にとってみれば執拗な掛け声は「コスト削減のために自分たちの給料を減らそうとしている」と思われてしまうこともあり、すると従業員のモチベーションが下がってしまい、従業員のモチベーションが下がると労働生産性も下がるため、働き方改革が達成できず悪循環に陥ってしまうというのだ。重要なのは会社が従業員のモチベーションを重視して取り組んでいくことにあるのだが、例えば残業抑制は従業員の「働きやすさ」を改善する取組であり、また生産性向上は従業員の働きやすさを無理なく実現しつつ、それが会社の業績改善を通じ従業員に還元されるもの、といったことを経営者がきちんと認識し従業員へ伝え続けることが肝要だといわれている。 働き方改革というと労働時間の削減や休みを増やすことにフォーカスが当たりがちだが、そもそものお題目は「生産性の向上」だそうで、長時間だらだら働いて成果も出していない状況を業務の棚卸しなどでメリハリをつけることが目的となっている。ここ数年の働き方改革ブームで日本企業の生産性は上がっているのかというと、日本生産性本部が今月に発表した「労働生産性の国際比較」によると、昨年の就業者1人当たり労働生産性は8万1258ドル(約824万円)だったそうなのだ。名目ベースで見ると前年比で1.5%上昇しているが、1時間当たりに換算すると46.8ドル(約4744円)となっており、日本はポイントこそ上昇しているが経済協力開発機構に加盟している36カ国内での順位は21位となっているという。 しかも主要先進7カ国の中では最下位でデータ取得が可能な1970年以降では最下位が続いているそうで、1時間当たりの労働生産性では米国の6割強にとどまっているという。ちなみに労働生産性とは「労働者1人当たりで生み出す効果、あるいは労働者が1時間で生み出す成果を指標化したもの」で、経済成長や経済的な豊かさをもたらす要因と考えられている。日本は主力産業ともいえる「製造業」で25年くらい前から20年くらい前にかけては主要国の中で最も高い労働生産性水準を誇っていた。しかし15年前には9位となり10年前には11位で5年前は16位と、調査を追うごとに順位を落としているという。ただし一昨年は12年以来5年ぶりに生産性が上昇に転じ長く続いた生産性低下に歯止めがかかった形になっているという。 主力産業の製造業が生産性を高めないことには日本企業の国際的な競争力を高めることは難しいとされているが今後の推移に注目したいと専門家は言うが、働き方改革の成果を出すためには残業抑制を最終目的に捉えることなく、その本質・本来の目的を理解した上で「労働生産性を高める」ための公式を頭に思い描き労働時間の削減と付加価値の質の向上を目指すことが重要だと言われている。またゴールを従業員とそろえ従業員が高いモチベーションを保つことを重視することで改革が確実に進んでいくというのだ。日本は労働生産性が低いだからこれをアップさせなくてはならないというのは間違ってはいないが、何よりあたかも労働者が怠けているかのような印象操作は許してはいけないというのだ。
2020年01月07日
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初詣に出かけると多くの人が何げなく引いているおみくじなのだが、どこをどう読めばいいのか、引いたおみくじは木の枝に結ぶのかなど、分からないままのことがたくさんあります。「おみくじのヒミツ」の著書がある成蹊大学の平野多恵教授によると「吉凶はあくまで目安ですよ。おみくじは室町時代までに中国から伝来しました。江戸時代におみくじが大流行した際、庶民にもわかりやすくするために振られたものが吉凶なのです。おみくじで本来一番大事なのは、神様、仏様の「お告げ」にあたる部分。神様のお告げは和歌で、仏様のお告げは漢詩で書かれていることが多いので、そこをじっくり読んでもらいたい」という。和歌や漢詩を自分で読み解くのは難しそうだが声に出して読んでみることがおすすめだという。 成蹊大学の平野多恵教授は「声に出して読むと、心に響く言葉があるものです。おみくじには決まった解釈はないので、自分が気になった言葉に着目して、自分の状況に沿って意味を考えればいいのです」というが、ただしおみくじを引くときの注意点として漫然と引いてはいけないそうなのだ。「お告げをくれる神様、仏様に心を込めてお参りしましょう。というのも、かつておみくじは全身全霊で神仏を招いてから引くものだったんです。例えば江戸時代から続く漢詩のおみくじは、まず観音様のお経を3回唱え、三つの真言を333回ずつ唱えてから33回礼拝し、それからおみくじを引くことになっていました。本来、おみくじを引くのは大変なことで、自分でぎりぎりまで悩んだけどどうにも決めがたいことがあるときに使われていました」というのだ。 引いたおみくじは木に結んだ方がいいかというと「おみくじのヒミツ」の著書がある成蹊大学の平野多恵教授によると「おみくじを結んで帰る人も多いですが、私は持ち帰って読み返すことをおすすめします。おみくじを木に結ぶ風習は江戸時代にはあったようですが、詳しい由来はわかっておらず、文献上の根拠はありません。たくさんのおみくじを木の枝に結ぶと生育を妨げてしまうので、おみくじを結ぶ奉納場所が設けられるようになったのでしょう。またおむくじの中には、木などに結んでしまうと『結ばれて願い事がかなわない』と書いてあるおみくじもあるくらいです。せっかくいただいた神様、仏様のお告げに向き合って、日々の指針にすることをおすすめします」とアドバイスしているそうなのだ。 神社やお寺に参拝する機会欠かせないのが「さい銭」なのだが、どれくらいの金額を入れるのかそれをどのように決めるのかはいろいろあって、「ご縁があるように5円を入れる」とか「いつも何となくゾロ目にしている」からはじまって、「強く願いたいときは奮発して1000円入れる」や「穴が開いている硬貨を選ぶ」などさまざまな意見があるという。さい銭とは本来願い事が成就した際にそのお礼として神仏にささげるお金のことを指すそうで、農耕民族である私たちの先祖は秋になると稲作の収穫に感謝してその年の新米を白い紙に包み「おひねり」として神様に奉納していたという。それがやがて貨幣が普及するにつれ米や野菜といった物ではなくお金をお供えするように変わっていったのが賽銭だというのだ。 さい銭の適正な金額というのも「適正な金額は神社・寺院共にありませんが、考え方の違いはあります。神社でのさい銭は神様へのお供え物、寺院ではお布施にあたります。いずれも自分の気持ちに見合う額を納めるのが好ましいとされています。ただし『ご縁(五円)がありますように』といった語呂合わせによって縁起がよいとされる金額があります。気になる人は神社へ行く前に用意しておくとよいかもしれません」という。さい銭を入れるときに注意すべき作法としては「さい銭箱にさい銭を入れる際は、優しく滑らせるように入れましょう。さい銭は神様にささげるものですから、乱暴に投げ入れるのは失礼にあたります。お札をささげたい場合は封筒や熨斗袋に入れて納めるのが正しい作法です」とアドバイスしている。
2020年01月06日
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会社法違反などの罪で起訴され保釈中に日本を出国した日産自動車の元会長だったカルロス・ゴーン被告について、レバノン当局は国際刑事警察機構から国際手配書の一つでカルロス・ゴーン被告の身柄拘束を求める「赤手配書」を受領したという。この「赤手配書」は送還や身柄引き渡しなどの法的措置が取られる可能性のある人物について、暫定的に身柄を拘束するよう各国警察に求める文書で逮捕状ではない。ゴーン被告にはレバノン・フランス・ブラジルの国籍があるが日本とレバノンが犯罪人引き渡し条約を結んでいれば、被告は東京に送還され得るが、レバノン司法筋は先に両国は同条約を結んでいないと述べている。裁判を受けずに事実上国外逃亡したことは多くの日本人にとっては腹立たしいく感じている。 ゴーン被告の知名度の高さから日本の司法制度は既に世界的な監視の目にさらされ、検察当局によるゴーン被告の長期勾留に強い批判の声が上がっていたが、これに対しフランスやレバノン・ブラジルなどゴーン被告と関係が深い国では擁護する論調も目立つという。ゴーン被告はこれからも国際的な影響力を持つとみられ引き渡しを求める日本政府や、発言を封じ込めたい日産側は難しい対応を迫られる。慶応義塾大学法科大学院の笹倉宏紀教授は日本の司法制度を「人質司法」と批判したゴーン被告が実際に逃亡したため検察の判断が正しかったという皮肉な結果になったと指摘し、日本の刑事司法制度特に近年リベラル気味になっていた日本の裁判所の考え方を逆戻りさせる作用が働くかもしれないとの見方を示している。 保釈中に日本を出国した日産自動車の元会長だったカルロス・ゴーン被告は裁判で不利になる可能性を考慮してか日本での記者会見はせず、日産幹部への具体的な反論などを抑えてきたといわれているが、ゴーン被告の声明だとして報じた内容によるとレバノンにいることを認めた上で「私は基本的人権を侵害するような日本の司法制度の人質にはなりません。裁判から逃げたのではなく、政治的迫害や不正義から逃れたのです。やっとメディアに自由に話すことができる。来週を楽しみにしていてほしい」と主張している。ゴーン被告は保釈後に日本では正式な記者会見をしてこなかったが、レバノンに移り日本で裁かれるリスクがなくなれば、経営陣が別の不正に関与した情報などを公表する可能性があるという。 ゴーン被告はこれまで東京の在日フランス大使館を通じて領事支援を受けており、フランス大使館やゴーン被告とその弁護団の間で「定期的な連絡」をとり続けていたという。ゴーン被告の弁護団の一人は被告ほど顔の知られた有名人が気付かれずに逃げることは不可能だとも主張していたが、今では保釈決定は軽率だったと指摘するメディアも少なくない。海外メディアの多くが日本の「人質司法制度」によって長期にわたる拘束が許されていると批判していたこともあり、検察は裁判所が「外圧に屈した」とみている仏政府当局はゴーン被告の逃亡計画を把握していなかったと明らかにしたが、「フランス当局はゴーン被告の日本出国について知らされておらず、出国の状況についても把握していない」としているとしている。 一方レバノンの反政府デモに参加する活動家らは被告を腐敗したエリートの一人だとみなし批判しており、レバノンの弁護士グループはゴーン被告がこれまでにレバノンと敵対関係にあるイスラエルを訪れたと主張し、ゴーン被告の起訴を求める報告書をレバノンの司法当局に提出したという。レバノン国民はイスラエルへの入国が禁じられていて司法関係者の話として、「有罪になれば最長で禁固15年の刑を受ける可能性もある」とも伝えられている。告発の結果は近日中に明らかになるとされもし訴追されれば軍事裁判にかけられるという。レバノンには日本との間に犯罪人の引き渡し条約がなくゴーン被告に安全だという見方がある一方で「レバノンが安全だと考えていたとすれば大間違いかもしれない」と報じられているそうなのだ。
2020年01月05日
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今年は景気や暮らしに広く影響しそうな行事や制度改正が多く控えるそうで、「近年になく不透明な要素が多い1年となる」とファイナンシャルプランナーの深野康彦氏は予想するが、理由は重大イベントの多さだという。海外では米大統領選や英国の欧州連合離脱の行方が注目され株式や円相場の変動を通じて個人の資産形成に影響を与える模様で、まず1月末には英国のEU離脱の期限がくるが、昨年12月の総選挙で大勝したジョンソン英首相は公約通り離脱を実現させる見通しだとされている。その後に控える貿易協定交渉は難航が必至で、無秩序な離脱に近づくリスクを市場は警戒しているという。2月には米大統領選の候補者選びがアイオワ州党員集会を機に本格化し11月の本選まで長丁場の戦いが続くというのだ。 そのトランプ米大統領への弾劾裁判は1月中にも始まるが、摩擦が続く中国に対する政策に影響するだけに米大統領選の行方は市場の最大の関心事となっている。年末には米国の株価が最高値を更新するなど日本を含め世界の株式相場は足元で堅調だが、こうした国際情勢によっては波乱含みとなるといわれているし、投資家がリスク回避姿勢に傾けば安全通貨とされる円が買われ円高は日本株売りを誘う要因になり、トランプ政権が大統領選に絡んでドル安誘導策に動けば円高・日本株安が加速しかねないというのだ。株式や投資信託に外貨資産を持つ人は海外情勢をよく見極めなければならないし、円高は輸入物価安という恩恵を家計にもたらす一方で企業収益の悪化を通じて賃金動向にマイナスに働く可能性も高いという。 米国の金融政策も要注目だそうで米国の金利動向は日本の家計と無縁ではないとされ、株価や為替相場を左右するほか日本銀行の政策判断にも影響を及ぼすという。米連邦準備理事会は昨年の12月に利下げを見送ったが、米中摩擦や相場変調が実体経済を下押しするようだと追加利下げの思惑が市場で広がるかもしれないという。大和総研の橋本政彦シニアエコノミストは「日米の市場金利は連動性が高まっている」と指摘しており、住宅ローン金利や住宅価格への影響は大きいとみているそうなのだ。7月に開幕する東京五輪は訪日外国人を中心に消費を喚起しそうだが閉幕後は反動減が心配されており、国内景気が減速して株価だけでなく金利や賃金の動向に悪影響がないか注意する必要がありそうだという。 国内ではポイント還元制度をはじめとする景気対策が期限を迎え、家計の負担はじわり増えそうだ。家計の負担増につながる要因として消費増税に合わせて政府が導入した景気対策が相次いで期限を迎えるのだが、中でも大きいのがキャッシュレス決済のポイント還元制度で、現在は小売店・飲食店などで5%等の還元は消費増税の痛みを和らげているが、この制度が今年の6月末に終了するという。また自動車税は環境性能割で適用される1%分の税率軽減が9月末で期限となるし、住宅ローン減税では控除期間が本来の10年から13年に延びたが期限は20年末となっている。それより入居が遅れると控除期間は10年になるというなど、家計は消費増税の負担を1年ほど遅れて実感するようになりそうだというのだ。 家計の負担増につながる要因は他にもあって高所得の会社員が影響を受けるのが「給与所得控除」の見直しで、年収が850万円を超えると所得から差し引ける控除の額が頭打ちとなり税負担は増すという。通勤手当など勤め先から支給される手当を削られる人も出てくるかもしれないし、4月以降は「同一労働同一賃金」が義務化され不当な待遇差が禁じられる。パートなどで働く人にはプラスだが正社員の手当縮小により待遇差を縮めようとする企業もありそうだというが、賞与頼みだと賃金の減少や税・社会保険料の増大に対して抵抗力が弱いからだ。特に毎月の支出や住宅ローンの返済を賞与に依存する家計体質は改善する必要があることから、幅広い資産に少額ずつ積み立てるという基本が例年以上に大切になるだろうという。
2020年01月04日
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日本へのカジノ参入を目指す中国企業から370万円相当のワイロを受け取った疑いで、内閣府副大臣でIR担当だった衆議院議員の秋元司容疑者が逮捕された事件なのだが、一緒に贈賄側の中国企業本社などを訪れた自民党の白須賀貴樹衆議院議員も、企業側から接待を受けたり現金を受け取ったりしていた可能性があることが関係者への取材でわかったという。東京地検特捜部は白須賀議員を聴取し経緯を調べる模様だとされているが、関係者によると白須賀議員は秋元議員などとともに、中国企業「500ドットコム」の本社を訪問しているそうで、その後に広東省と隣接するマカオのカジノも視察しマカオで中国企業「500ドットコム」側から接待を受けたり現金提供を受けたりした可能性があるというのだ。 はたして捜査対象はどこまで広がるのかということでは、いま政界で出回っているのがカジノキーマンの「接待リスト」と呼ばれるもので、そこには自民党議員12人の実名が書かれているそうなのだ。カジノ汚職のキーマンとされているのが贈賄側として逮捕された中国企業「500ドットコム」顧問の紺野昌彦容疑者で、紺野容疑者は多額の現金を日本に違法に持ち込んだとされ、秋元容疑者に現ナマ300万円を手渡し北海道旅行の旅費70万円も負担しており、秋元容疑者はこの370万円をワイロとして受け取ったとして逮捕されている。紺野容疑者は今年の10月にザ・キャピトルホテル東急で開かれた中国の企業グループ「リレーチャイナ」を歓迎するパーティーに出席しているが、そのパーティーには自民党議員12人も参加しているという。 紺野容疑者は自身のブログに「次世代担う日本政治家の皆さんとの交流のお手伝いをさせて頂きました」とか、「12名の自民党衆参両議員の皆様も、ほとんどが既に大臣・副大臣・政務官と経験し、次世代の日本を牽引して行かれる皆様」とやや大げさに書き連ねているそうで、ブログには立食パーティーで和気あいあいと飲食を楽しむ写真がアップされ、「カジノ接待リスト」はこのブログをもとに作られたらしいといわれている。どういう経緯で歓迎パーティーに出席したのか代議士の事務所に電話すると政策秘書は「ある同僚議員の方に誘われて出席しただけです。『リレーチャイナ』という名前も知りませんでした。議員の名前それはご勘弁ください。お車代をもらったか、もらうはずがありません」と語っているそうなのだ。 今回の捜査がどこまで拡大するのか分からないが、飛び火するのではないかと囁かれているのが「大阪IR構想」で、問題になっている「500ドットコム」が保有するゲーミングユーザー6000万人のデータを解析し、依存症の事前予防に取り組むとアピールし、ギャンブル依存症対策の研究に着手すると発表したNPO法人の定款に記された2人の理事は、大阪市の夢洲地区へのIR誘致に向けた取り組みを進めるために大阪府と大阪市が設置したIR推進会議の委員に名を連ねていた人物と同じだというのだ。ひとりはIR推進会議で座長代理を務めたバリバリのIR推進派で、IR推進法案はこの座長代理が学長を務める大学の研究所員が起草した内容がたたき台になったとされているそうなのだ。 もうひとりは「会員数3万人以上の日本最大級のカジノ情報サイト」を運営する会社の社長で、この「依存学推進協議会」に名を連ねる幹部は特定の自治体のIR構想に既に深く入り込んで行っているというのだ。このためカジノ参入に関わる関係者からは「500ドットコム絡みの捜査が大阪にも及ぶのでは」との声が上がっているそうなのだ。大阪府IR推進局によると「会議では委員が利害関係者と接触したり、誤解を持たれたりするような行為を禁じており、誓約書も書いてもらっている。両氏がそれぞれ『誤解を与えかねない』として辞任の申し出があって委員を辞任しており、大阪IR推進会議としては何らやましいことはありません」というが、来年からは本格的に国内のIR誘致合戦が開始されるのにこの問題はどうだろう。
2020年01月03日
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お正月と言えば初詣で多くの日本人が寺社にお参りするこの時期で、行きなれている人ならともかく初詣くらいしか行かないよという人がけっこう迷うのが「お寺と神社の違い」ではないということなのだが、お寺では参拝のときに静かに合掌のみだが、神社では深く二礼をしてから二回拍手を打ち願い事をしてから最後に一礼という違いを知っている人は少ないという。そういう話を耳にすることもよくあるが神様への拝礼作法は歴史的にはさまざまなものがあり、明治時代からこの「2拝2拍手1拝」という作法が一般化してきたそうなのだ。神社によっては今日でも伝統的な作法を行っているところもあって、拝礼の基本作法は「2拝2拍手1拝」だが歴史的にさまざまなものがあり神社によって違いも多いというのだ。 キリスト教の拝礼などと同様にシンプルに両手を合わせる仏教式はともかく、神社式の拝礼は手順もちょっとややこしく、また二回おじぎをして二回拍手し一礼する「再拝二拍手一拝」というポピュラーな作法についても、「いや、拍手をする習慣は宮中にはないので拍手をしてはいけない」とか、「男性はいいが女性は拍手をするものではない」とか、「一般神社は再拝二拍手一拝だが、出雲大社と宇佐神宮と弥彦神社は再拝四拍手一拝なのだ」とか、「伊勢神宮は四拝八拍手一拝だ」とか、「いや、本来古い祭祀を司ってきた白川神道の正しい所作は三拝三拍手一拝で、それが正しいのだ」とかさまざまな異説があるという。ときに「間違いだ」という指摘があったりして一体どうしたらいいのと迷ってしまうというのだ。 そこで神社検定の公式テキストである「神社のいろは」では正しい方法を紹介しているが、賽銭を入れて鈴を鳴らしたらいよいよ拝礼となるが、拝礼の基本の作法は「2拝2拍手1拝」で、その正式な手順はまず直立の姿勢から背を平らにして90度に腰を折って頭を下げ、これを2回繰り返すとされている。両手を胸の高さに合わせ右手を少し引いて2回手を打ち、その後に胸の高さで両手をきちんと合わせて祈り、手を下ろし最初と同じように頭を下げるというのだ。より丁寧な気持ちを表す場合には「2拝2拍手1拝」の前後に会釈を行うのだが「揖(ゆう)」というそうなのだ。この拝礼の作法は基本的に神職の神拝作法に準じたもので、拍手についてですが「柏手(かしわで)」または「開手(ひらで)」ともいうそうなのだ。 これは日本古来の拝礼作法で日本のことについて書かれた3世紀末の中国の史書「魏志倭人伝」には貴人に対して拍手していたことが書かれており、「日本書紀」には天皇が即位されるときに群臣たちが手を打って拝礼したことが記されているという。拍手は喜びや喝采を表現するもので、この拍手の作法は平安時代に宮中では行われなくなったようだが、神様を拝む際には拍手が用いられてきたという。拍手を「かしわで」というかについては「拍」を「柏」と誤記したというのが通説となっているが、柏の葉は食事を盛る皿として用いられていたのが食事を司る人や「お膳」そのものを「かしわ手」というようになり、さらに食事の際に感謝を込めて手を打つことを「拍手」というようになったとする説もあるそうなのだ。 初詣という風習の始まりは氏子の代表が大晦日の夜から元日の朝にかけて氏神の社に籠る「年籠り」が起源で、これが江戸時代末期ごろから元日の氏神や恵方参りへと変化していったというのだ。江戸時代は神社仏閣というのは一体のもので、起源は古く六世紀の宇佐神宮の神宮寺創建に遡り、春日大社と興福寺のセットは有名ですし、かつては伊勢神宮の中にも神宮寺があったというのだ。神仏混淆する中で近接する神社と寺は神社が寺の鎮守「明神」となり仏が「権現」として日本の神の姿をとるという信仰を形成して、もちつもたれつの共依存関係で地域共同体や国家を守護する役割を担うようになっていたというのだ。そこでお寺は合掌だけ神社は手を叩く、というような区別は江戸時代まではなかったそうなのだ。
2020年01月02日
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特別背任罪や金融商品取引法違反で逮捕され保釈中の日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告が大みそかの前日にレバノンに出国したことが明らかとなり、公判準備を進めていた東京地裁だけでなく弁護側や検察側に衝撃が走ったという。厳格な条件を提案してゴーン被告の保釈を得た弁護側が「寝耳に水」と言えば、裁判所側も「ショックだ」と驚きを隠せないというのだ。証拠隠滅や逃亡の恐れを理由に保釈に強く反対してきた検察側からは「いつか逃亡すると思っていた」との本音も漏れたそうだが、ゴーン被告は保釈の条件に含まれている「海外への渡航禁止」を守らずに出国しレバノンにいることを大みそかに明らかにしたのだ。その上で「日本の不公正と政治的迫害から逃れた」などと主張しているそうなのだ。 この事実を受けて東京地検はゴーン被告が許可を得ないで海外に渡航したとして、東京地裁に保釈の許可を取り消すよう求めていた。これを受けて東京地裁はゴーン被告の保釈を取り消す決定をしたという。レバノンのメディアは「ゴーン被告は楽器のケースに入って日本を出国」とか、「レバノンに到着して大統領と面会した」などと報じ出国にはレバノン政府の関与がうかがわせている。保釈保証金は15億円というが過去最高額は牛肉偽装事件のハンナンの浅田満受刑者の20億円で、ゴーン被告の15億円は六代目山口組の高山清司若頭らと並び2番目の高額なものだという。ゴーン被告と連絡を取り続けてきた知人は「15億円で自由になるなら、いいんじゃなかと思っている。また稼げばいいって考える人ですよ」と語っている。 もう一つの問題は今後の裁判だというわれるが、ゴーン被告の弁護士や東京地検と東京地裁の間で争点を調整する「公判前整理手続き」が実施されている。ところがゴーン被告本人がいなくってしまったことpで、元東京地検特捜部の落合洋司弁護士は「とりあえず公判手続き停止となって、検察はゴーン被告の所在を探すから待ってと裁判所に申し出るとみられます。レバノンに身柄を引き渡せ、と交渉しても無理でしょう。本当なら、起訴の取り消しなどの手続きをとらねばなりません。しかし、検察もメンツがあるから、簡単に引き下がれない。けど何年も放置というワケにもいかないだろうし、どうするつもりでしょうか」という。裁判所の関係者もゴーン被告の出国を「不法出国の逃亡であり、それだけで犯罪」だとの認識を示している。 この事件で東京地裁は証拠隠滅の恐れを認めながらも「弁護人らの指導監督が徹底している」などとして保釈を許可したが、逃げたゴーン被告に馬鹿にされた格好の弁護人である弘中惇一郎弁護士の事務所には朝から報道陣が詰めかけたが、取材に応じた弘中弁護士は「寝耳に水で大変当惑している。報道以上に知っていることはない」と憔悴した様子で、「保釈条件に違反する裏切り行為だが、気持ちが理解できないかといえば別問題」とも述べたという。ある検察幹部は「弁護人の責任は十分ある。あの手この手を尽くして細かい条件と引き換えに得た保釈の結果が逃亡だ」と憤っており、別の幹部は「いつか逃げると思っていた。日本の刑事司法の恥を世界にさらした裁判所と弁護人の責任は重い」と痛烈に批判している。 同様のショックを受けているのが裁判所で裁判員制度を導入したことを契機に刑事被告人の保釈率を上げてきた。一般市民の裁判員が適切に公平に審理できるようにするため、被告人が弁護人と公判に向けた準備をしっかりできるようにした。それでも特捜部の事件で被告人が否認している場合はなかなか保釈を認めない傾向があったが、今回のゴーン元会長はその例外となったという。最近は保釈を認めた被告人が逃亡する事件が相次いでいるが「裁判所の保釈許可決定は緩すぎるのではないか」との声も上がっていた最中の出来事だったという。ゴーン元会長の「海外逃亡」はもちろん大きなインパクトを持って、裁判所の保釈基準に対する考え方を揺るがすが、個々の裁判官はより慎重に判断せざるをえなくなるという。
2020年01月01日
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