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角川文庫 あ26-11【1000円以上送料無料】小説乃湯 お風呂小説アンソロジー/有栖川有栖【RCP】有栖川有栖角川文庫☆☆☆☆◎ お風呂小説を集めたミステリアンソロジーかと思ったら、お風呂小説アンソロジー。著者がミステリ作家なので、犯罪小説、ミステリ小説も収録されている。でも残念ながら著者の作品は収録されていない。(アリスシリーズが入ってたら良かったのに)とはいっても、なかなか秀逸なチョイス。どれも自分からは手に取る機会がなかったと思う。最初が式亭三馬の浮世風呂。江戸時代の銭湯にタイムスリップした気分になれる。そして谷崎純一郎の作品はひたすら不気味。梶井基次郎はちょっと私には合わなかった。昔「檸檬」の文章には感銘を受けたのに。筒井康隆も以下同文。いわんとすることは分かるような気がするが。逆に尾崎一雄、辻真先の作品はかなり面白かった。あと清水義範の「秘湯中の秘湯」は最高。浸かるのは勘弁してほしい温泉も多いけれど、近所まで見に行ってみたい。 尾崎一雄は他の小説も機会があったら読んでみたい。辻真先と長野まゆみは元の本があるようなので探して読んでみよう。
May 29, 2013
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ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 メディアワークス文庫 / 三上延 【文庫】三上延メディアワークス文庫☆☆☆☆○ 古本に関する薀蓄とその周囲の人間模様は面白いのだが、やっぱり栞子さんがピンとこない。大体、女子高出身者って力仕事なんかも自分達でやるから、しっかり者が多いんだって。ドラマのほうが自然だったなぁ。でもまあ、主人公の五浦クンが割と女性うけするタイプだから、この二人がどうなるか結構気にはなる。もっとも栞子さんの母親に対する感情は結構理解できるから、キャラが鼻につくというほどではない。 今回のストーリーの中で、司馬遼太郎の推理小説論はミステリ好きとしてはムカっとくるが分からないでもない。彼が突っ込んでるあたりに何の葛藤もなくクビを突っ込む名探偵って、書き方によってはすごく安っぽい正義感を振り回しているように見えるのは事実だ。でも、こういうことを書く作家のせいか、個人的にはあんまり司馬遼太郎って読む気しないかも。
May 19, 2013
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【送料無料】禁断の魔術 [ 東野圭吾 ]東野圭吾文藝春秋 四六並製☆☆☆☆☆ 短編3作と中編1作といったほうがいいと思う。短編三作は現在テレビドラマで放映中の内容と重なっている。ドラマではあまり出てきてくれなかった草薙刑事が沢山出てきて、同級生同士の会話が好きだ。また、ドラマでは柴崎コウさんが演じていた内海刑事も寡黙で有能で、ドラマ版よりもかっこいい。でも今のドラマの小娘刑事と万年助手のやりとりも好きだけど。ただ、ドラマを観た直後に読んでも興ざめにはならなかった。ドラマと微妙に内容が違うし、ドラマの俳優さんも上手だったし。 だが、何より印象に残ったのは最後の「猛射つ(うつ)」。湯川は「容疑者Xの献身」と似たような状況に陥るが、彼の科学者として、後進の育成への責任感が表れていて、こういう天才物理学者がいたら、本当にすべてがそろった逸材だと思う。また、彼の教え子のお父さんもいい。 このシリーズ、トリックに科学理論が用いられているが、私はその原理の半分も理解できない。それでも読みやすくて、安定の面白さなのは凄いと思う。でも残念ながら、教え子が自分の教えた技術を用いて殺人を行おうとして、それに巻き込まれてしまったガリレオ先生、しばらくアメリカに行ってしまうそうだから、シリーズはしばらくお休みかな。ぜひまた、続巻でぶつぶついいながらも科学的・理論的にトリックを解き明かして欲しいけど。
May 16, 2013
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エムズワース卿の受難録 / 原タイトル:THE MISGIVINGS OF LORD EMSWORTH (文春文庫) (文庫) / P・G・ウッドハウス/著 岩永正勝/編訳 小山太一/編訳P. G. ウッドハウス文春文庫☆☆☆☆☆ 名前だけどこかの掲示板で評判がいいので知っていたジーヴズシリーズの著者と知らずに借りてきた。「綿菓子のような頭脳」を持つ第九代エムズワース伯爵、クラレンス・スリープウッド卿が巻き込まれるコメディ。舞台は古き佳き英国。彼の居城はブランディングズ城と呼ばれている。往時の英国貴族への風刺の利いたコメディなのだろうが、そこに皮肉などはなく、逆にほほえましく思える。 気にかかっているのはかぼちゃの出来に豚の飼育。お気に入りはブランディングズの女帝と呼ばれるブタさんで、豚の飼育法の本を読むのが何よりの精神安定剤というエムズワース伯爵。彼の綿菓子のような頭脳も昔ながらのゆったりとしたライフスタイルも、何もかもが読んでいて癒された。たとえ彼の妹やその子供たちが厄介ごとを持ち込んだとしても。「殿」って周囲の大騒ぎをよそに泰然自若としているものなのだろう。さりげなく書いてあるけれど、領地の牧師を任命したり、色々な仕事もあるのだが、やっぱりゆっくりしているように思える。彼の息子のフレディは現代っぽい人間なので読んでいてもかなり今ひとつだった。そして、巻末のブランディングズ城を求めても、このエムズワース伯爵があたかもイギリスのどこかに実在したような気分になれて面白かった。 この著者の本、エムズワース伯爵も執事のジーヴズもドローンクラブのシリーズも面白そうなので、もっと探してみよう。
May 16, 2013
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【送料無料】物語ドイツの歴史 [ 阿部謹也 ]阿部謹也中公新書1420☆☆☆☆ 私には結構難しかった本。読むのにも時間がかかってしまった。中世史の大家の本だし、中世興味があるし、ついでにバッハからワーグナーくらいまでのドイツ通史を知りたいと思って読んでみたが、このドイツという国は近世になるまで小国が分立していたのだ。そのあたりはイタリアと同じ。さらに、中世のドイツの地図が最初の方にあるだけで、地名が後世のものをフォローしておらず、どこがどこやら良く分からなかった。ドイツ史どころかヨーロッパ史に全く知識がない私のようなのが読むと地名・人名の羅列になってしまう。 音楽関係で興味深かったのは、バッハとシューベルトの生活を比較したコラムと都市国家として分立していたがゆえにできた各同好団体のうちの音楽協会。これがドイツ音楽の母体となったそうだ。だが残念ながら、あまり本文を読んでいても、ピンとはこなかったし、巻末の年表を見てもそのあたり白いし。だから文化が発達したのだろうけどね。 逆に予想していなかったのは、第二次大戦後のドイツについての記述。お気に入りの漫画「エロイカより愛をこめて」の少佐のバックグラウンドの雰囲気が何となく伝わる。 著者は音楽を通じてのドイツ史も構想されていたようだが、それは果たせなかった。かなり残念。そしてこの本自体、1998年刊行なので、少々内容が古めかしくなってきている。東西ドイツ統一後の格差までは述べられているが、昨今の旧東ドイツ出身者の活躍までは間に合わなかった。別のもっと私向きな易しい内容の本も探してみよう。
May 8, 2013
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【送料無料】 杉下右京の冒険 / 碇卯人 【単行本】碇卯人朝日新聞出版 四六並製☆☆☆☆☆ テレビドラマシリーズ「相棒」の杉下右京の単独行スピンオフ小説第二弾。今回も「紺碧の墓標」「野鳥とUFO」の中編が二編収録されている。舞台は三宅島・御蔵島と韓国。前作以来、ロケが大変そうな場所ばかりのチョイスだが、この三箇所の描写・説明がとても興味深い。三宅島の火山ガス、御蔵島の自然の希少性、韓国と米軍などだ。それに韓国は漢字表記を止めたのか。日本にもかつて漢字表記をやめる、という話があったというのを聞いたことがあったので、ちょっと興味深い。それで何か変わったのかな? 日本語の漢字表記をやめるなって、私には考えられないけど。 「紺碧の墓標」は自然描写がとても面白かったが、トリックはいかにも新本格的、と書いたら怒られるかな?でも、確かに犯人の怒りは理解できる。だけど、個人的には可能・不可能以前の問題で、このトリック承服できない。 「野鳥とUFO」は些細なことを気にする右京さんの性格が、とんでもない事件を未然に防いだ、というパターン。そういえば、作中にある鳥が出てくるのだが、私、名前が思い出せなかったけど、右京さんが鳥の種類を教えてもらう前に、どんな鳥かは分かったぞ。ちょっとうれしいかも。 この二作品、鳥がどちらも重要な鍵を握っているのだが、この著者、とあるミステリ作家のアナグラムの変名なのだが、そちらの名前で検索したら、バードウォッチャーでもあるみたいだ。だから、鳥の生態や自然保護についても一家言のある内容になっているのだろう。 このシリーズ次回作もあるので、それも読んでみよう。ドラマの登場人物をそのままイメージしながら読めるので、読んでいて楽しい。
May 5, 2013
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