たからくんが大人になるまで生きていたい日記

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太田とねり

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2005.12.18
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カテゴリ: 家族


自分の存在は迷惑なのではないかということ。


 その思考パターンはこうだった。
親にとって、自慢の子どもで居られなかった。
親の期待に添えなかった。
恥ずかしい存在だった。

 それらの思考はどこから来たのかな。
育ってくる過程ではみんなが通る道だけど、私にも受験があって、進学をして、その都度、親の期待には添えなかった。
容姿がいわゆる「チビ・デブ・ブス」だから、連れて歩くのがみっともないとか。


 さて、それはそうなの。間違っちゃいない。
でも、それって、さほど(生きてチャいけないほどの)マイナスポイントだったのかしら? と、今は思ったり出来る。


 高校野球でも、最後に甲子園で優勝するチームはひとつだけ。
でも、そこまで辿り着かなかったからって、
どこかでは、期待してくれていたのに負けちゃったからといって、
私は生きているだけで迷惑な存在なんだと思わないといけないほどの期待を裏切ったってことにはならないでしょ。


 医療費の国庫負担が話題になる度、「糖尿病の治療費」という話が引き合いに出る。
以前私は、自己管理できない私のような愚かな人間は自業自得なのだから、生きているだけでご迷惑なのに、その上、医療費など使わせて貰える身分にない。と、思っていた。

 でも、今の私はそこまで無知ではない。
昨今も、まさに私のような2型糖尿が存在悪のように言われるが、

「医療費の殆んどが、臨終前約10日の延命処理の為に使われていると聴かされております。(数値を覚えていないので、下の新聞記事参照)


[[新聞記事: 高額医療費の9割が末期患者のための支出に]]
高額医療調査によると、医療費が1か月80万円以上のものは約21万件。200万円以上は約1,2千件。こうした高額医療者の内、9割が治療1か月から6か月以内に死亡している。とりわけ死亡1,2月前に手術、投薬が集中しており、延命治療のあり方が問題になりそうである。(読売7/26)」

だそうで、
いじめやすいところ、または、締め上げれば搾り甲斐がありそうなところ(ジコカンリできない奴は、自業自得なんだから、諦めろよと刷り込めば、医療費削減が通りそうなターゲット)をねらい打ちしているだけじゃん……ってことも見えるようになってきて、
(どうせ無駄な医療費なんだから、終末医療の治療費削れっていうと、姥捨て山論議になって、難しいでしょ。私だって、自分の親ならイヤだしね。終末医療の切り捨ては気持ちが納得できないけど、ジコカンリできないバカな糖尿病患者の自業自得に使う医療費は締め上げても、どこからもブーイング来ないし…ってカラクリだよね)


私なんかが呼吸をして酸素を吸ってしまってごめんなさい、
私なんかが医療費を使ってごめんなさい、
私なんかが生き物の命を削って作られた食べ物を食べてしまってごめんなさい、

とかの、底なしスパイラルに落ち込むのも、
今となっては何だかなぁ…と思ったりして。



 宝良ちゃんが産まれてきてくれて思うこと。
「子を持って知る親のありがたさ」って世間じゃよく言うけれど、
私の場合、
「子を持って知る『子』のありがたさ」なのだわ。

 別に、宝良ちゃんは意図して私に幸福な日々を与えようなんて策略を巡らせるわけでもなく、自分の思うままに毎日を過ごしてくれているだけなんだけど、
私が勝手に幸せを感じられるんだよね。
宝良ちゃんの存在がどんなに私を幸せにしてくれているか。
 オムツ代がかかったとか、ミルク代がかかったとか、洋服代がとか、
そんな負担をかけたから、僕は生きていちゃいけないんだ…なんて、
思う必要ないでしょ。
お母さん(私)、使いたくって使っているのよ、君にかかっているお金はね。


 世代をずらしてみれば、私も「子」であったわけで、
もしかして、私の存在も、「子を持って知る『子』のありがたさ」の『子』なのかも……。
そう思ったら、すごくビックリ。
私の今までの「ご迷惑さまでスミマセン」思いこみは、何だったんだぁ~。



 最近の宝良ちゃん。
泣く以外に、「あう」とか「あぁうぁう」とか、色々な表現をするようになった。
「泣くほどじゃないが、あまりよろしくないかんじです」って、不満を訴えるお喋りは、なかなか面白い。
その延長で泣くときなぞ、
(お風呂で髪と顔を洗われているときのように)必死で激泣きしているわけではないので、
ときどき泣くのをストップして、人の顔を確認してから、様子を見て、意識的にまた泣きに入る智恵がついてきた。
面白れぇ~。かわいいぞぉ。

 何の疑いもなく、面白いように不満を表明する宝良ちゃんの存在を、
こんなに楽しいものと思えるのだから、

私もかつて、
「子を持って知る『子』のありがたさ」の『子』存在だったわけで、

どんなに、できが悪くてもその点には無関係に、
私も含めて、存在してくれているだけでのありがたさってのが
あるのかも知れない。


 今も、みんなに迷惑をかけている。
出来ることしか出来ない。
出来ないことがいっぱいある。
でも、少しは出来ることもあるかも知れないし、
何よりも、意識して何かをしなくてもただ私が存在しているだけで、
誰かが勝手に何かを感じて受け取ってくれている場合もある。
誰かが勝手に、私が生きているだけのことから、何かを受け取ってくれている場合もある。
ってことで、

 ひとに何かをしてあげようとか、
意識的に貢献しようなんて、思っている方が不遜なのかも。



親にとって子は、「子を持って知る『子』のありがたさ」なのだわ。

 子は存在しているだけで役に立っている。
Aさんにとってはそうじゃなかったとしても、自分さえ気づかないうちに見ず知らずのBさんの役にたっているかもしれない。
そして、誰もが、誰かにとってのそんな存在なんだ。

 横に私がいるのを確認してから泣いて見せたりする宝良ちゃん、今日もこんなこと思わせてくれて、ありがとうね~。






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Last updated  2005.12.18 23:21:57
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