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1週間前、コマクサのツボミが成長途上にある旨紹介しましたが、誠に残念なことに開花まで辿り着くことはできませんでした。連日の30℃越えの環境では、草花としての生産活動は継続できないことを、身を以って見せてくれたのかもしれません。この間の状況を人間に置き換えて表現すると、サウナに入りっ放で数日を過ごす様なものだったかもしれません。 そもそもこの品種の自生域は中部山岳でいえば2500~3000m辺りです。平地の都市部が35℃に達する日でも、この高度なら20℃前後に留まるはずです。東北、北海道では2000m以下でも群落が見られますが、日中の最高気温は中部山岳の2500m以上と同等と考えられます。こうした気持ちよく生産活動が行えるのは平地なら5月上旬が限界なのかもしれません。1週間前には想定外のツボミを前にして舞い上がってしまい、品種の生態を超える期待を寄せてしまいましたが、この点は大いに反省しなくてはいけません。
2021年07月31日
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ほんの数日前まで、青葉が溢れる様に茂っていた原種ユリとオウゴンオニユリが丸坊主状態にされていました。すわ一大事、ということで現場に近付いてみると、鮮やかなオレンジ色を配した胴体に枝分かれした剛毛の様なトゲ(?)を擁した毛虫が大挙して取り付いているではありませんか。大きさは太さ6~8mm、長さ5cmほどの屈強な毛虫です。個体数は全部で7匹確認できました。まずは葉の柔らかいユリを標的にした様ですが、これらは粗方喰い尽くしており、次は何が標的にされるか分かりません。即決でキ●チョールを一吹きすると、数秒でパラパラと地上に落下してしまいました。 その後部屋に戻って、一体何者だったのかWeb図鑑で調べてみると、ルリタテハの幼虫であることが判明しました。蝶の仲間ならこれほどの極刑にしなくてもよかったかも、などと少々後ろめたさを感じないでもありませんが、何分にも大食漢の彼らを最後まで面倒をみる余裕はありません。という様な”事件”があって、ユリ科の2品は今年の成長期は早々と幕を下ろした様です。
2021年07月30日
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最初にこの場面に遭遇した時の印象は、「何が起きた?」でした。この場に暫し立ちすくみ、我が家には数年に1度しか花を咲かせない「超早ピンク」の品種があったことを思い出しました。我が家にやって来て12~3年経ちますが、花を咲かせるのは今回で2回目という寂しさです。甚だしく労働生産性が低いと言っても、言い過ぎとは思いません。 ”生産性”が低いという点については一応理由があります。一般のリコリスは花後1~2週間で葉を出し始めます。このカテゴリーの品種を「秋出葉型」と呼びます。これに対して画像の「超早ピンク」は「冬出葉型」に分類され、葉を出すのは1月に入ってからです。今年、出葉を確認したのは1/13でした。これらを同じ場所植えてしまうと、冬型が葉を出した時には、秋型が頭上を深く覆っていて、後発の冬出葉品はまともに日差しを浴びることができず、従って光合成による養分生成も手薄になってしまいます。これが毎年開花できない理由だろう、という憶測に基づき、一昨年、他とは分離してプチ菜園の一角に移動させました。その効果で久し振りに花が見られそうだ、と言いたいところですが、1年後に続けて花を咲かせるまで飲み込んでおきます。
2021年07月29日
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アポイギキョウの古参株が花の峠を越した頃、若手の株(実生2~3年)が初めて咲かせた花にはクッキリと絞り模様が入っていて、管理人を狂喜させたものでした。それから半月が経ち、当の個体は子育ての真っ最中・・・といった風情です。このまま放置して、秋の手入れの適期を待つとすると、現状の過密の住まいでは肥培は殆ど期待できません。これに対して、リスクはありますが今個体の分離と定植を行えば、新たな環境に馴染むまで2~3週間はかかるかもしれませんが、以降は生育環境は格段に改善される訳で、2ヶ月余りは生育の期間が稼げることになります。 ということで、注目の個体(上画像の矢印)をこのポットから分離し、一回り大きなポット(5号)にリハウスさせることにしました。ターゲットの根回りの用土を崩し排出します。地中では各個体の塊根が上になり、下になりという具合に絡み合っていましたが、何とか目標の1株を分離し、新居に移しました(下画像)。当面は強い日差しに当てることは厳禁で、我が家の”軽井沢”で暑さを凌がせることにしますが、用土に馴染んだことが確認でき次第、肥料を与えることにします。
2021年07月28日
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日本オキナグサ(翁草)が発芽しました。種蒔きから僅か12日の早業です。入手した通販サイトでは「鮮度保証」をアピールしていましたが、こうした循環を目の当りにして、看板に偽りがなかったことを改めて実感しています。 昨日現在7芽が確認できました。蒔いた種子は概ね30粒だったので、まだまだ発芽数は増加する筈です。そうなると本葉が出始めるようになると、2号の種蒔きポットでは、忽ち”押し競饅頭”状態に陥りかねません。ポットの選択を誤ったか、などと今更ですが反省し始めています。
2021年07月27日
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長期に亘り放置しっ放しだった日本シュンラン(上画像)ですが、処理をどうするか決めなくてはならない時が迫っています。単に個体数だけに注目するなら、このポットはなかったことにしても差し障りはないのですが、ここまで放置したことに対する”後ろめたさ”から、見込みのある個体は分離、定植して、品種として再興を計ることにしました。 まずは細身のポットから抜き上げなくてはいけませんが、これが実に難航することになってしまいました。叩いたり、揉み上げたりして、何とか抜き上げ、更に固く絡んだ根を引き剥がして株を分割した上で、残留候補として残ったのがこちらの2群です。地上部の規模に比べて根はかなり貧相ですが、この状態でラン用のポットに植え付けました。下画像がその様子ですが、この夏中は、建屋東面の涼しい日影に置いて、根の再生を待つことにします。
2021年07月26日
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5月中旬にリクルートしたコマクサにプチ異変発生です。調達した時点で、既に花は終わってしまい、早いものは種子を結んでいました。その種子も5月末には完熟し、採り蒔きしたものが来春の出番を待っている段階です。そのコマクサに現在ツボミが発生し、今ぐんぐん膨らみを増しつつあります。5月の花が第1波だったとすれば、今準備中のものは新型コロナではありませんが第2波ということになろうかと思います。滅多に起きない珍事であり、今、我が家はこの件で沸き立っています。 一方、この品の故郷、中部山岳でいえば標高2500m前後の高山帯でも、7月末から8月初めの開花を控えて沸き立っているのではないかと想像します。例年この時期狙いで八ヶ岳や後立山のどこかを狙って遠征していたのですが、このところ寄る年波とコロナ騒動ですっかりご無沙汰という事態に陥っていますが、少々無理をしてでも、もう一度訪ねてみたいという願望は温め続けています。
2021年07月25日
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本来なら3月下旬には芽出しが始まるオオバナノエンレイソウですが、その頃には全く動きを見せることはありませんでした。それが5月半ばになって、芽を出してびっくりするやら喜ぶやらで一人で浮かれたものでした。それから2ヶ月余り経ちましたが、芽の大きさはその頃のままで、変化らしい変化は見せていません。然らば目に見えていない地中の様子はどうなっているか気になります。ということで、この先もこの個体に大きな期待を寄せ続けていいものかどうか、確認の意味で根回りを少し掘ってみました。 その時の様子が上の画像です。根は白くしっかりした弾力があり、一見したところ健康体と断じて良さそうです。これでなぜ地上の新芽が欲しがるだけの養分を供給できないか、理解に苦しむところです。この先の生存見込みについては、見放すなどは論外で、引き続きサポートし続けることにします。取り敢えず有機肥料と固形のブドウ糖を置き肥しました。ブドウ糖はユリ科の植物の肥培には有効である旨の論文を紹介されたことから、いま徐々に適用範囲を広げているところです。
2021年07月24日
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和歌山県の古座川町に”瀧の拝”という名勝(天然記念物)があります。花崗岩の川床が水流で削られて滝になっています。アユはこの滝の落差を超えられないそうで、小規模ながら魚道を設えて遡上を助けている様です。この滝を、ボウズハゼという魚は岩盤に腹部の吸盤と口を吸盤の様に器用に使って岩盤をよじ登るそうです。 このボウズハゼの遡上が始まったというニュースを見て、梅雨明けを待って出かけてみました。久しぶりの弾丸ツアーでしたが、結果はこれ以上ないという完璧な空振りで、ただただ草臥れただけで戻って来ました。空振りの理由は水量が減り過ぎているため、と地元の釣り客が解説してくれました。こうしてつれなく振られても、ボウズハゼの崖登りは一度は見たい事象であることに変わりはありません。1年後、もう少し緻密な調査を行った上でリトライしようと思っています。
2021年07月23日
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2ヶ月ほど前、事前に差し芽をして発根を確認した上で定植した白花シャコバサボテンの発育がはかばかしくありません。原因は植え付けに当たって使用した低保水性の用土にありそうです。吸収する水が足りないことは、用土に接していない茎(葉?)からも発根(上画像・円内)していることから推測して、もっと水が欲しい状況にあることは想像できます。 株を掘り上げてみると、根の張り方は2ヶ月前に定植した頃と大差ない状況でした。低保水性の用土とは余程相性が悪かった様です。「済まんことをしたの~」、などと内心詫びながら新しい用土に交換することにしました。新用土は低保水性用土1に対して、常用の赤玉土、鹿沼土混合品2の割合で配合し、保水性を強化したものです。この植え付けで暫く様子を見て、サボテンの肌の張りが好転する様なら、同じ要領で植え付けたものが他に2鉢あり、これらも対策することにします。
2021年07月22日
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最後に植え替えて3年、いや4,5年は経ったシコタンソウです。伸び放題に伸びて、今ではポット内に収まり切らず、端面から枝垂れてしまいました。こんな環境では花を咲かせる意欲も湧かないのか、今年は作落ちしてしまいました。ということで、劣悪な生活環境を一新する目的で、時期の妥当性は脇に置いて植え替えを行うことにしました。 まずは用土を排出して株を抜き上げようとしたのですが、簡単ではありませんでした。株にダメージが及びかねない荒業を使って何とか抜き上げたのですが、ポットと用土の境界は網目状に根が回り切ってしまい、用土はバリアーで包まれた様になっていました。このバリアーも強引に崩して、個々の株を分離します。こうした中から元気そうな個体を3株ほど選抜して、元のポット(7号)に植え戻します。用土は常用の新しいものです。化成肥料を適量混ぜて植え戻しを済ませた様子が下画像です。思惑通り定着すれば、今は隙間だらけのポット表面も、秋までにはかなり密度を増す筈です。来年の春の花は微妙ですが、2年後の春には最盛時の賑わいを取り戻すかと思っています。
2021年07月21日
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上は最後の植え替えから3年ほど経過したコシノカンアオイ(越ノ寒葵)です。手入れの頻度が低いためか、用土が疲労したためか、この頃成長のペースがダラ下がりで、こうした状況の改善には用土更新を主眼にした植替えが必要、との結論に至り、時期は芳しくありませんが植え替えを敢行することにしました。 大量に寄生した雑草を駆除し、用土をひっくり返して株を取り出すと、3つの株が現れました。いずれも年季の割には小型で、葉のサイズも小さく、枚数も少な目です。3株の内2株を元の6.5号ポットに植え付けます。新たな赤玉土と鹿沼土をほぼ半々に混ぜ、緩効性、即効性の化成肥料を適量混ぜたもので植え戻しました。残りの1株は3.5号ポットに植付け作業を終了しました。下がその様子ですが、暫くは建屋の北東面の気温が上がり難く、風通しのいい場所に置いて、新しい環境に馴染むのを待つことにします。
2021年07月20日
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今回紹介するのは青花ホタルブクロのポットに紛れ込んだ白花品の撤収です。併せて最後の植え替えからかなり時間(3年ほど)が経過していることから、用土の全面更新を伴う植え替えも考えていましたが、これは急遽見送ってしまいました。 上がBefore画像ですが、センターポジションで一人だけ目立っているのが、問題の白花品です。他と再び混ざることがない様、真っ先に抜き上げます。予め根の周りを竹串で解し、一気に抜き上げます。続いて他の青花品を抜き上げようとポットの表面を眺めていて、小さな新芽がたくさん姿を見せているのに気付きました。このポットで白花が咲くのは今年が初めてであり、しかも花後すぐに摘果したので、これらの若芽は青花品と断定して間違いありません。陣容がやや手薄になり、”絶滅”の2文字が頭でチラつくこの頃、天の恵みを得た思いです。といった状況下で、今用土更新など行えば、小さな新芽は一たまりもなく全員討ち死にの恐れがあります。 という展開となり、冒頭で触れた通り今回の植え替えは一旦先送りすることにしました。2ヶ月か3ヶ月待てば、今の新芽も逞しさが増すものと思われ、その時点で再度措置を取ることにしました。
2021年07月19日
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ウチョウランが地上部を枯らせ始めました。休眠入りにしては早過ぎる様に思われますが、こうなると球根(バルブ)を撤収して冷温庫でノンビリ過ごさせるのが、高温、乾燥などのストレスが少なくて、この子たちにとってもベターなのですが、それが許されるかどうか、地中のバルブに聞いてみることにしました。 こちらが表土をめくってバルブの半身を露出させた画像右の個体の様子ですが、春先に植え付けた時には1個だったバルブが3個に増えていました。「よく頑張った!! 」と褒めてやりたい場面です。ただ、バルブ相互間はまだ固く結合しており、無理矢理引き剥がすのはダメージに繋がりそうでした。ということで、秋、涼しくなるまではこのまま放置して、自然に親子バルブが剥がれるのを待つことにして、何もせずに埋め戻しました。確認したのは2株中の片方だけですが、もう一方も少なくとも2分裂ぐらいはしているかも・・・などと、ここでも捕らぬタヌキは太り続けます。
2021年07月18日
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昨日はユキワリイチゲのムカゴ購入品を植え付けた様子を紹介しました。その後、既に保有している同品は一体どうなっているか気になって、休眠中で更地状態になったポットを覗いてみました。すると、探すまでもなく用土表面に黒い塊がゴロゴロと露出しているではありませんか(上画像)。これが今年発生したムカゴと、昨年発生したムカゴが発芽し、1年かけて太さ5~6mm、長さ1~1.5cmに育った塊根でした。ほんの1週間前まではこうした現象の存在すら知らずに”栽培”を気取っていたことになります。いやはやお恥ずかしい限りで・・・・ 何はともあれ、この露出したムカゴと元ムカゴの塊根のうち、土壌から露出しているものは回収することにしました。表土を数mmめくって見つかるものも含めて15点ほどを採取しました。これらを空きポットに植え付けて、秋に動き始めるのを待つことにします。
2021年07月17日
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昨日は思っていたほど天候が荒れることはありませんでした。で、一昨日やり残したユキワリイチゲの植え付けを繰り上げて実施することにしました。上画像の円内が袋から取り出したムカゴの様子です。大きさは小は小豆粒、大は大豆粒ほどで、総数24個ありました。通販サイトの情報では20粒となっていたので、かなり良心的な営業スタイルが伺えます。 植付用に選んだポットはかなり年季が入った6号プラ鉢です。ほぼ均等にバラ蒔いた結果、ザクっと2cmほどの間隔が確保できました。これなら仮に100%発芽したとしても、最初の1年は押し競饅頭は避けられるかと思います。現在休眠中の成熟株は11月に入れば芽出しして、寒中を過ごします。このムカゴもそれと近い時期に芽を出すものと思われます。それまで暑さや乾燥で挫折させない様、過ごさせることにします。
2021年07月16日
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山野草保有品の欠員補充には、苗で調達するのが手っ取り早く目的が達成されるのですが、価格や配送料が嵩む点が難点です。で、時には種子を購入して種から育てることもあります。今回は札幌市の業者から種子2点とムカゴ1点を調達してみました(上画像)。種子2点はトガクシショウマと日本オキナグサです。この2品種は昨年から今年の春にかけて苗を購入したのですが、いずれも定着できずに枯れてしまい、今回は再補充ということになります。もう1品のユキワリイチゲは既に保有しているのですが、ムカゴという点に強い興味があって追加購入したものです。 「善は急げ」ではありませんが、商品が到着したところで速攻種蒔きを行いました。下画像がその様子ですが、今回ユキワリイチゲのムカゴは先送りしました。理由はムカゴの場合、発芽した時点で新芽はかなり大きな図体となることが多く、下画像の様な種蒔きポットでは、いきなり押し競饅頭状態になってしまいます。一回りか二回り大きなポットを用意する必要があるためで、遅くともこの週末には植え付けを済ませるつもりです。
2021年07月15日
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5月末に正体不明(品種名、銘、花色など一切が不明)のスミレの種子を入手し、種蒔きをしていたものが、1ヶ月ほどで発芽したことはこの場でも紹介しました。更に半月余りが経過して、成長が早い個体は3枚目の本葉を出すまで成長しました(上画像)。大きく育った健康優良児は戸建ての新居に引越しさせよう、ということになり、実行に移しました。 まずは株の掘り上げです。2日前には何事もなかった葉っぱが穴だらけになっていました。食害を思わせる痕跡だったことから、全体を眺め回した結果、ショウリョウバッタの幼虫が2匹見つかりました。体長4~5mmの孵化して間もない個体で、まだ羽も脚も未発達で簡単に身柄を拘束できました。 新居として選んだのは5号陶鉢です。2株を植え付けることになりますが、1年間は持つだろう、という楽観的な解釈で植え付けを済ませた様子が下画像です。食害に遭った葉っぱは、さほど時間をかからずに新しいものに置き換わることと思います。現状の育ち具合から推測して、上手く運べば来春には花を咲かせるかもしれません。
2021年07月14日
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花の峠は越してしまいましたが、アポイギキョウをもう1題取り上げます。画像は実生2年の若齢株で、多くはない観察経験からすると、花を付けるのはもう1年待ってからになりのが普通です。それが想定外に早く花を付けただけでなく、初花からいきなり絞り咲きを咲かせて見せました。いや~、想像もしなかった事件(!?)であり、しかも大手柄です。 今シーズンが始まる前には、変り咲きする個体が全滅しただの、後継が現れないだの、泣き言を並べたものでしたが、いざ、シーズンが開幕してみると、予想に反して変り咲きが重なりました。このシーズンを総括すると、実に実りの多いシーズンでした。画像の個体も、早々に分離して戸建て(?)のポットに引っ越しさせ、手厚く保護して行くことにします。今年は”チラ見せ”に留まった変り咲きが、来年は分厚さを増してくれそうで、シーズンを迎える楽しみが激増した感があります。
2021年07月13日
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白花重弁ヤマシャクヤク(Paeonia.rocci )がジリ貧に陥って数年が経ちます。この間全く花が見られず、何とかしなくては・・・ということで、あれやこれやと試行錯誤してはいるものの、核心を突いた対策には至っておらず、沈滞期は今も継続中です。 そうした中で、採取したまま蒔くこともなく数年が経過した当該品の種子が出て来ました。それが上画像ですが、経過年数は数年に及んでいて、もはや発芽能力は失われているかもしれません。しかし、ジリ貧の底で藻掻いている身としては、わら屑にも捕まらずにはいられません。ということで、”ダメ元”でその種を蒔いてみました(円内)。 最初の種蒔きから初花が咲くまで8年かかりました。仮に今蒔いた種が発芽したとしても、花が咲くまで命が持つかどうかも微妙ですが、せっせと水遣りしながら、一区切りとして秋を待つことにします。
2021年07月12日
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我が家のネジバナの主力群は、現在子育て(種子熟成)の真っ最中ですが、実生経過年数の少ないものの中には、既に葉を枯らせて休眠に入ったものもあります。昨年から今年にかけて、少なくない数の新株が発生しました。問題は発生先で、他の品種のポットやプランタに寄生したものは、住人の植え替えの際うっかり廃土と一緒に捨てられたり、人(ワタクシ)通りの激しい芝生に根付いた個体は踏み付けられていつの間にか姿を消す、という風に悲しい運命を辿ることも少なくありません。 上画像が他人の棲家や芝生に、勝手に根付いた一群です。今年は秋の手入れが大規模なものになるのが避けられず、少なからぬ”うっかり事故”が起こりそうです。ということで、休眠に入って各個体が姿を消す前に、先手を打って寄生したネジバナ群をピックアップし、所定の場所に集約することにしました。発生後数年が経過した準古参株は芝生の人通りのない場所に移動し、0~2年の若齢株はポットに植え替えました。下画像が集約先で、内寸17✖22cmのポットに20株を集約しました。最若齢は今年発生したばかりの0歳児から、既に花を咲かせた2~3歳児を含みます。この先、有機肥料、化成肥料を問わず、適正な施肥で促成を進め、個体数の増加を進めたいと思っています。
2021年07月11日
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アポイギキョウも幕の引き時が近付いています。いよいよツボミも最後の2輪・・・という段階を迎えて、念願の3変化揃い踏みが実現しました。デフォルトの白花、大化けの紫花、足して2で割った様な絞り咲きが単一の株で揃い踏みです。欲を言えば、これらが単一の花茎で実現すれば、完成形と言えるのですが、数年ぶりの労作(?)に向かって、そこまで言っては欲張りが過ぎると言われそうです。 他愛もないことに大袈裟な・・・と思し召しの方もいるかと思いますが、ワタクシにしてみれば、世界三大美女(クレオパトラ、楊貴妃、小野小町)と酒盛りしているぐらいの大事件なんです。ちょっと盛り過ぎか?、という反省点がない訳ではありませんが、昨日の記事と根底は繋がっているので、今日はこれ以上の深入りはやめておきます。
2021年07月10日
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アポイギキョウに紫花も登場しました。2日前の絞咲きと合わせて、形の上では1株で3タイプの咲き方が揃い踏みしたことになります。まずは”メデタシ”。 残された弾(ツボミ)から判断して、こうした3タイプが1本の茎で揃い踏みすることは今年は実現しそうにありません。これが来年こそ再現できる様に、まずはこの夏の間に枯らせないこと、次に来年のツボミを増やすために、個体の地力畜養を目指すことにします。などと難しそうな言い回しは止めにして、早い話、水遣りの確実な実施と肥料の種類や量などを工夫するぐらいしか打つ手は浮かびませんが ....
2021年07月09日
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レンゲショウマ(蓮華升麻)が開花しました。昨年と比べて1週間早い開花です。誤差の範囲・・・とまでは言いませんが、問題視するほどのことではありません。県内からも近隣の府県からも、集中豪雨のニュースが聞こえて来る雨模様の中、束の間の止み間に外に出てみると、こんなことになっていました。花茎も垂れ下がるほど雨粒を背負っていましたが、そうした雨粒を払い落としての撮影になってしまいました。 昨年はツボミの発生直後に食害に遭い、作柄は大幅に低下してしまいましたが、今年は花茎にアルミホイルを巻くことで、賊どもの侵入を完璧に遮断することに成功し、現時点で食害は”0”です。お陰で今年の作柄は前年比倍増となりそうな勢いです。
2021年07月08日
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アポイギキョウに絞咲きが現れました。長~いご無沙汰で、3~4年ぶりになろうかと思います。これを送り出した株は、1週間ほど前に1番花を咲かせた個体で、我が家の保有品としては最古参です。絞り模様の色付きは花弁の外側のみで、薄っぺらな花弁にも拘らず、内側は真っ白です。ただ、光線の具合によりますが、薄い花弁が透ける形で絞り模様が見えることもあります(円内)。 何はともあれ、そうした咲き方のDNAは温存されていた、ということで、実に嬉しい”事件”です。大事に育てて行けば、来年以降も変わり咲が期待できる訳で、先般同じ狙いで植え替えた一群と合わせて、変わり咲きへの見通しが急に明るくなった様に感じています。
2021年07月07日
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ほぼ1年半、除草らしい除草もしていないニリンソウのポットです。多分・・・昨年の秋ぐらいに先代のカタバミが、実りの秋を迎えてぶちまけた種子が、春暖かくなるのを待って発芽し、今このサイズまで育ってしまいました。このまま放置すると、花→種子のサイクルを繰り返し、ファミリーは際限なく増えてしまいます。ということで、今回はこのポットの雑草を1欠片も残さず駆除することにします。 カタバミは地上部の草丈が2cmほどでも、根は地中深く6~8cmまで伸ばしています。従って”欠片も残さず”駆除しようとすれば、根の周りを竹串などでそれなりの深さまで差し、土を解してからでないと途中で切れてしまいます。注意を怠れば休眠中のニリンソウの塊根を傷付けることになり、迂闊に差し込むこともできません。発芽から僅かしか経っていない筈ですが、既に種子を結んだおマセな個体もあり(円内)、乱雑に扱うと鞘が割れてタネをバラ撒かれる恐れもあります。かなり手間取ってしまいましたが、問題のカタバミは全て、ほぼ完全に抜き上げに成功しました。数えてみると、大小合わせて24個体が確認できました。これほど深刻なものは他にはありませんが、浸食個体数3~5個のポットは両手両足を総動員するぐらいはあります。当分はこんなことで時間を潰すことになります。
2021年07月06日
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昨日のネジバナに関わる話題の続編です。上の3分割画像の中央の事例、つまり全く、若しくは殆ど捩じれていない咲き方についてです。この咲き方は「変異によるもの」と説明されています。多くのネジバナが、巻きの緻密さに差はあるものの、右左のいずれかに巻き付く様に咲く中で、どちらにも日和らず一直線を貫き通すというのは、人間界でもなかなかできないことです。この特性は遺伝する様で、中央画像の2個体は兄弟です。これらは、ここ1~2年の間に1個体から分裂して発生したものですが、怠け癖は同じ様に受け継いでいました。こうした直線的な配列も、ツボミの段階では花軸全周に均等に張り付いていて、両者を目で見て判別することは困難です。今年は画像に収めることができませんでしたが、次のシーズンにはツボミの初期から開花段階までを記録して、変化点を捉えてみたいと思っています。 最後は花色についてです。ネジバナでは圧倒的多数が赤花ですが、稀に白花を咲かせるものがあります。我が家の白花品は、母親が可愛がっていた個体を2株か3株誘拐して来たものですが、残念ながら終生白花を咲かせるものではありませんでした。発生後3~5年は白花を咲かせますが、その後は赤花に変わってしまいます。画像の左や中央の個体も、幼少の頃は白花を咲かせていたものです。最初この現象に気が付いた時はガッカリしたものですが、今はこんな特性の変異種と割り切って楽しんでいます。 他愛もないことを書き並べてしまいましたが、身近に置いてつぶさに眺めていると新しい発見があります。”栽培”という程手間もかからず、芝生との相性抜群のこの品種には、捨て難い魅力があります。
2021年07月05日
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我が家の小庭に根付いたネジバナはピークを過ぎ、この先は祭りの後始末に向かうことになります。上手く受粉できていれば、1ヶ月ほどで種子を成熟させ、風に乗せてバラ蒔くことになります。種子が発芽するには「ラン菌の助けが必要」という説があり、着地した先が運よくそうした環境なら新天地で発芽し、コロニーを形成できるかもしれませんが、大半はそうした運に恵まれることはなさそうです。種子の拡散の時期を過ぎると、一旦葉を枯らせて短い休眠に入ります。我が家の一群で休眠が明けるのは、ザックリいうと8月末から9月前半です。 今回の主題はそうした感傷的なものではなく、ネジバナ自体の特性についてです。画像(注:クリックすれば、幾分大きめの画像を別ウィンドウで表示します)の左はネジリの方向の区別用です。右巻き、左巻きの区別は、上方向から見て時計方向に巻きながら頂上を目指す個体を「右巻き」、その逆を「左巻き」とするのが一般的な様です。つまり画像左に写った2個体のうち左の個体は「左巻き」、右の個体は「右巻き」ということになります。つまり日常の工作で頻繁にお世話になっているネジやボルトのネジ山とは逆ということになります。 こうした巻き方向は遺伝すると説明されたサイトもありますが、ワタクシは少し疑問を抱いています。画像に収まった2個体は兄弟で、2年ほど前に1個体が分裂したものです。他の分裂株でも兄弟で巻きが異なることは珍しくなく、「右巻き」「左巻き」は別の要因で決まっている様な気がします。因みに、この様な株の分裂は、休眠明けで新世代の株が芽を出す時点で判明するのが通例で、今年も相当数増えそうな気がします。 クドクドと話が長くなってしまいました。画像中央と右の個体については、日を改めて紹介したいと思います。
2021年07月04日
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ハクサンシャジン(白山沙参)が開花しました。昨年と比べて7日早い開花です。淡い青色には涼やかさがあり、蒸し蒸しする梅雨空の下では視覚的に癒される効果が感じられる・・・などと言うのは持ち上げ過ぎでしょうか。感傷に耽るのはほどほどにして、花茎の左に浮かんでいるのは、蜜を吸いに来たハナアブ(!?)です。撮影のため、あっちに向けたり、こっちの向けたり、と随分動かしたのですが逃げ出すそぶりは見られませんでした。この花、昆虫も簡単には諦めない程、蜜の量は多いのかもしれません。知らんけど・・・ (失礼。関西風責任回避です ^^); この品種の自生地である月山や鳥海山では、開花期はお盆頃になります。これらの山々を訪れたのは会社勤めしていた頃で、盆休みを利用して弾丸ツアーを敢行したことを思い出します。登山コースの両側を埋め尽くす様に咲いていた光景は圧巻でした。大半は青花でしたが、ごく少数白花品もあって、その白花に向けて複数枚の画像をゲットした筈なのですが、今記録を捲ってもそれが見つかりません。一体どこへ行ってしまったんだろう・・・・
2021年07月03日
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オウゴンオニユリ(黄金鬼百合)が開花しました。滅多にないことですが、昨年とピッタリ同じ日の開花です。生憎の雨の中での開花になってしまい、残念ながら”黄金”の輝きは影を潜めています。こんな天候が1週間ほど続く風な予報が出ており、当面は好条件の花見や撮影は望み薄です。 画像にも写り込んでいますが、今年も元気いっぱいでムカゴを生成しています。それも既に2番手で、1番手を一通り駆除した後がこの活況です。個体数を現状(4株)から減らしもせず、また増やしもしないという目標へのアプローチは常に後手後手で、半端なく骨の折れる相手ではあります。
2021年07月02日
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昨日の記事で紹介したアポイギキョウの選抜プロセスに着手しました。上画像は発芽から2年(3年かも・・)経過したアポイギキョウの若齢の個体群で、この中から目的のスペックに見合う個体を見つけ出すのが目標です。と言っても、「これ合格、あれ不合格」という風に、速攻で選別できる訳ではなく、2回か3回の花のシーズン中に、目的の花の出現しそうな個体を絞り込んでいくことが主な内容になります。このプロセスを、極力短期に終わらせるために、濃厚な肥料分を含む露地に植え替えて、開花能力を前のめりさせるのが今回のステップです。 10株近くが芽吹いた上画像のポットから、まず個体を掘り上げます。塊根は複雑に絡み合っていて、分割にはかなり骨が折れましたが、何とか9個に分割しました。面接による一次選考の分かれ目がこちらです。株元の茎が茶色に染まったもの(泥軸)と普通に緑色のもの(青軸)にふるい分けし、見守って行くことになります。過去に複数色に咲き分けたのは、いずれも泥軸の個体だったことが出発点です。これらを露地の一角に植え付けるところまでが、今回の仕事です(下画像)。ふるい分けが完全に終わるまで2~3年かかるかと思いますが、それで必ず目的のスペックを満たすものが見つかるかどうかは分かりません。
2021年07月01日
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