あゝ平凡なる我が人生に幸あれ

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2007年09月25日
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カテゴリ:
中秋の名月

黒とも、深く濃い藍色ともとれない空は、よどみなく澄み渡っていた
今日は 中秋の名月
月はどこだろう?
ぐるーっと見渡すと、真ん丸なお月様がポカンと浮かんでいた
堂々としていて、愛嬌があって、妖しくて、見ているとなんだか吸い込まれそうな、人を惹きつける不思議な力を持っている
今の今まで中秋の名月は満月とばかり思っていたのだが、そうではないんだとか
確かに目を凝らしてよぉ~く見てみると、欠けているような、欠けていないような…

夜空に浮かぶ月があまりにも魅惑的だったので、折角ならのんびりお月見をしようと、 向島百花園で催されている“お月見の会”
秋の十五夜をはさんだ3日間開催される“お月見の会”
期間中は、通常17時閉園のところを21時まで開き(入園は20時30分まで)、園内では野点や琴の演奏を楽しむことができるという

お月見中秋の名月を楽しもうと、向島百花園は大勢の人で賑わっていた
琴のやさしく優雅な音色が園内に響き、なんとも叙情的
薄暗い園内のいたるところでは、行灯に火が灯され、暖かみのある明かりが園内をおぼろげに照らしていた
時折吹く風が、行灯のなかの蝋燭の炎を揺らし、なんともいえない幽美な雰囲気を醸し出している
琴の調べにのりながら、揺らめく行灯の灯りに導かれるがままに園内を散策していると、 平成の世であることを忘れ、遙か遠い時代に迷い込んだような錯覚 を覚えるほど
園内には四季折々の草花が咲いているのだが、行灯だけの灯りだけでは心許なく、闇に包まれてあいにくその姿を楽しむことはできない
草の陰から聞こえる虫の音色は、琴の調べとまるで競演しているかのようで、なんとも心地がいい

静寂と闇の中に身を委ね、空を見上げた

同じ東京の空の下で見る月のはずなのに、夜のネオンに囲まれて見る月とはまったく違った表情
いつまでも見飽きることのない風景なのだが、見上げてばかりいたら首が痛くなってきたので、そろそろ帰ります
こうして秋の夜長は更けていくのであった…







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最終更新日  2007年09月27日 16時59分05秒
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