あゝ平凡なる我が人生に幸あれ

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2010年01月22日
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カテゴリ:
冬のライオン

1968年アカデミー賞三部門に輝き、またブロードウェイでも繰り返し上演されてきた歴史ドラマの名作
『冬のライオン』



西ヨーロッパに強大な国を築いたイングランド国王ヘンリー二世
地方領主にすぎなかったヘンリーは、フランス王妃だったエレノアを妻に迎えることで広大な領地を手に入れ、その地位と権力を手に入れていた
そして1183年のクリスマス・イヴ
ヘンリー二世は後継者問題に決着をつけようと一族を召集した
王の寵愛を失い、幽閉の身となっている王妃エレノアと王位を狙う三人の息子たち
地位と権力を賭けての一族の愛憎をめぐる駆け引き…
そこに、奪われた領土を取り戻そうと機会を窺うフランス国王フィリップ二世と、その異母姉でヘンリー二世の愛情を一身に受ける皇女アレーの思惑が錯綜する

(公演あらすじより)

ただでさえ歴史に疎い自分
果たして作品を理解できるのだろうか?
あらすじを読むかぎりでは、かなり難解な話のよう
自分でチケットを取っておきながら、あまり気乗りのしない観劇ムードでいた

ところがどうだろう
いざ幕が上がると、グイグイと作品の世界観に引き込まれた
地位と権力をめぐる後継者争い
誰が味方で、誰が敵か?
誰と組めば自分は得をするのか?
夫と妻、親と子、兄弟、男と女、それぞれの愛、そして裏切り…
それぞれの思惑が複雑に絡み合い、二転三転とめまぐるしく攻守が入れ替わる
展開の読めないストーリーに釘付け

出演者が7人と少ないながらも、それぞれの役者の方がしっかりと役に息づいていて、とても見応えがあった
主要な役を演じる平幹二朗氏と麻実れい氏の存在感には圧倒される
特に麻実氏
昨年、「ストーン夫人のローマの春」という舞台で初めて出演作品を観たのだが、醸し出される独特の雰囲気にすっかり呑みこまれた
セリフの言い回し、立ち居振る舞い…
今回も一挙手一投足、ついつい眼で追ってしまった

結局のところ、この作品はどんな結末を迎えたのだろう?
主人公の選択した答えは、自分にはちょっと理解できないものだった



幹の会+リリックプロデュース公演
『冬のライオン』
東京グローブ座
1月15日(金)~1月24日(日)まで
出演/ヘンリー二世…平幹二朗/エレノア・オヴ・アキテーヌ…麻実れい/リチャード…三浦浩一/ジョン…小林十市/ジェフリー…廣田高志/アレー・カペー…高橋礼恵/フィリップ・カペー…城全能成







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最終更新日  2010年03月01日 11時54分37秒
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