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私:昨日の新聞の「風」欄で、朝日新聞記者の大野博人氏がイギリスでの外国語学習の実状を報じていたね。 イギリスの名門ケンブリッジ大学に入るのに、外国語の勉強は不要だという。 これで、イギリスのすべての大学では、外国語の勉強は不要だという。A氏:俺もこの記事を読んだが、英語を母国語とするイギリスでは外国語学習にエネルギーをとられるなら、外国語学習は不要というわけだね。 英語を母国語とする国は強いね。 英語で充分だというわけだね。私:ところが、物事はそう単純でないところが、世の中の面白いところだね。 欧州連合では、外国語をきちんと学んだ英国人が少なすぎて、他の外国語の通訳の不足が深刻だという。 企業側も英語しか話さない学生を採用したがらないという。 グローバル化時代に外国語を学ばないで、相手の文化との違いを理解できないというのは致命的だね。A氏:英語が世界共通語ということは、実は自分たちだけの言葉がないということを意味するとロンドン大学のバーン所長が言っているという。 英語が外国語でない国でもそれなりの悩みがあるのだね。私:言語を効率だけで考えると、市場原理主義のような大きな間違いをしそうだね。 大野氏は英語を母国語としないで育つことは、それほど不運ではないのかもしれないと結んでいるね。 休筆宣言 ところで、引越し騒ぎで疲れてきた。 歳だね。 まだ、続いている。 俺の人生の一生の整理となったね。 そこで、この知的街道も2週間くらい休筆したい。 今日は、これから、パソコンを外して移動するので、通信も終わる。 整理が終わった4月半ば頃から、また、新たな人生の知的街道を歩きたいと思う。
2009.03.30
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私:転居先で都市ガスを使うので、栓をあけることになったが、これはガス会社が立ち会うんだね。 ガス漏れがないかチェックしていた。 ガス会社から、2人来た。 一人はベテランらしい。 一人は若い人で、入社間際らしい。A氏:見習いを兼ねて来るのかね。私:若い方は、アタッシュケースから書類を取り出し、使用方法とか、注意事項をパンフレットで俺に説明する。 そして、書類を出して、説明を受けたという俺のサインを要請する。A氏:まぁ、マニュアル通りだね。私:そのとき、近くでガスを調べていたベテランらの人が、いきなり、その若者をどなった。 「アタッシュケースを床に置くな! 板の床を傷つけるだろう! 何べん注意したら分かるんだ!」A氏:君の目の前でかね?私:そうだよ。 まぁ、当たり前のことを注意しているんだが、言い方がきつすぎた。 「おぃ、そのアタッシュケースを玄関の土間に置いて来いよ。床を傷つけるからな」くらいでいいのにね。 若い方は、慌てて、アタッシュケースを玄関に持っていて土間に置いて来たよ。A氏:そうやって、怒鳴られて、毎日、仕事をしていると、今の若い者は学校でほめられて学ぶので、職場で逆の教育を受けると嫌になるのではないの。私:最近の若者が就職しても3年もたないというのも、若者にも辛抱しないという問題もあるだろうが、教えるベテランのほうにも大きな問題があると思ったね。A氏:「やって見せ、言って聞かせて、やらせてみて、ほめてやらねば人は動かじ (山本五十六大将の言)」だがね。私:あの若者は、すこしたったら辞める確率が高いね。
2009.03.30
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A氏:今朝の朝日新聞の社説で、君がブログでとりあげていた高速道路値下げにふれていたね。 この値下げにつぎ込まれる税金は10年間に3兆円。 国民一人当り2万4千円の税負担。 社説では、この政策の2つの問題点をあげている。 1つは、地球温暖化防止と矛盾する政策だということだね。 もっとも、経済不況で電力などは減っているかもね。 2つ目は、道路公団を民営化した効果をそぐ恐れがあるということだね。 民営化して、経営努力で道路料金を下げるわけではないからね。 経営努力するのが馬鹿らしくなるだろうね。私:当座、2年間の「土日祝1千円」については、一人当たり毎年2千円ずつの税負担だという。 しかし、「安いものは使え」と、昨日は高速道路によっては4割から5割増の利用者で、行楽地は人手が増え、土産物店も繁盛したようだね。 「定額交付金」のパターンだね。 おかしなことは、テレビの利用者インタビューでは、皆、「安くて、結構で、どんどん、利用する」という笑顔で返事をしていることだね。 「定額交付金」では、評価しない意見が過半数を占めたけれど、この道路料金値下げは、そういう批判がないようだね。A氏:インタビューするほうも「これは税金で補填しているので、結局、自分の財布からの浪費になりませんか?」「排ガス増で、環境に悪影響を与えませんか?」という質問をしていないようだね。私:百年に一度の不況だというのに、皆、やけ気味で「明日のことはどうでもよい」という気分になっているのかね。 日本国民は蟻でなくキルギリスだね。 イソップ童話のようなしっぺ返しが怖いね。 朝日新聞の社説では、百年に一度の不況だというのに、この「浮かれた国民消費心理」も問題としてとあり挙げるべきだったと思うよ。 先週のテレ朝のサンデープロジェクトで与謝野大臣が20兆円台の財政出動をほのめかしていたが、問題は、一時的な消費の底上げでなく、将来につながる投資も配慮すべきだといっていた。 しかし、どうも、今、やっている政策は違うようだね。 もっとも「定額交付金」に対して「金持ちは不要だ」として、麻生首相の「さもしい」発言を誘発したのは与謝野大臣だがね。
2009.03.29
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私:近くに引っ越すのだが、引っ越す先が中古なので、住んでいた人がいた。 事業をしていたようだが、土地と家屋を担保にしていたのが、昨年秋からの不景気の影響から返せなくなって、競売にかかり、不動産屋が買い取ったものだね。 今、困っているのは、通信関係だね。A氏:近くなら、電話番号は変わらないのではないの?私:同じだが、一応、NTTがチェックに来るらしい。 テレビのアンテナ工事も必要だね。A氏:いっそのこと、光フレッツにしてテレビアンテナなしにしてはどうだね。私:「刺すテレビ」かね。 最初、そう思って申し込んだだが、何か複雑になってきたんで、やめてしまったね。 NTTと業者が関係するらしい。 電気屋は、屋外配線を見て、前の人は光フレッツを使っていたという。 NTTに聞いたら、普通の電話線の工事と光フレッツの担当が違うので分からないという。 マンションなら、部屋まで配線状態が分かるが、一戸建ての場合は、個人的な契約なので現場に行かないと分からないという。 なんだか、分からない理由だがね。A氏:ADSLは継続するのだろう?私:それも業者がやるらしく、プロバイダーがNTTに連絡してやるので、3週間くらいかかるという。 一応、連絡したが、NTTの電話工事が先に予約してあるので、ADSLの接続変更が間に合わない。 2週間くらい、ダイヤル接続になるね。 君との会話もちょっと途絶えるかもね。 ITは便利なようで使いにくいね。 では、また。
2009.03.28
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A氏:高速道路料金1000円が始まり、利用客が多いというね。 新幹線利用や鉄道利用やフェリー利用など、環境にやさしいという宣伝はどうなるのかね。私:民主党が高速道路料金無料化を言っていたとき、たしか、福田前首相は「排ガスが増えて環境が問題だ」と言っていたがね。A氏:それにこのための民営化された道路会社には、その料金差額が補填される。 税金からね。私:結局、税金のバラマキだね。 今度は、全国民一律でなく、高速道路利用者でしかもETCを設置している車利用者だけになる。A氏:税金のバラマキでは、批判されるので、大義名分は地方の経済活性化らしいね。私:しかも、定額交付金と違い、民営化した道路会社への運営の介入だね。 「民から官へ」と逆発想だね。A氏:テレビでは、「安く利用できる」と利用者の喜びを伝えていたが、本当に喜んでいいのかね。私:俺は高速道路を使うことはないが、小額にせよ俺が払った税金がこれに使われる。 そして、今後の経済効果上昇の投資でなく、一時的な消費に使われるのは嫌だね。 昔、日本文化の伝統に「もったいない」「つつましい」というものがあったが、その伝統を崩壊する政策が続くね。 日本は金持ちになったもんだね。 バラマキは、昔は「金持ちの大盤振る舞い」と言ったね。 この場合、庶民はカネを得て、損するのは金持ちだけだ。 しかし、高速道路料金は、人の税金を使っての「大盤振る舞い」だから、庶民は自分で自分のカネを浪費するだけだね。 一方では、「みのもんたの朝ズバ!」でよく問題にしているが、税金が使われるべき母子家庭の母子加算が削減されていくね。
2009.03.27
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私:昨日の「漱石の漢詩を読む」のブログを読んだ知人のK氏からメールを戴いた。 それは、「街場の教育論・第10章国語教育はどうあるべきか」3の3のブログに、次のような意見を寄せられていたからだ。 ここにブログからK氏の感想を再録する。 「それにしても、明治時代に、日本に洋楽が入ってきて、外国の曲に日本語の歌詞を付けるのに、どれほど苦労があったかは、想像に難くありません。」 「有名な『流浪の民』という合唱曲があります。 これは、もともとドイツ語の歌詞ですが、近藤朔風による日本語の訳詞は、『作詞』と言っても良い程、見事に原曲の音形に合わせた歌詞となっています。」 「もちろん、完璧とは言いませんが。 ただ、これも、近藤朔風に、漢詩の素養があったからではないかと思います。」 K氏は、学生時代に合唱団にいたので、西洋音楽の素養もあるね。A氏:中国の音律をふんだ漢詩を、日本語の漢文読みにすると、また、独特のリズムを生むという不思議な関係が、中国語と日本語にあったんだが、ドイツ語でも同じことがいえるというわけだね。 漢文はまさにインターナショナルだね。私:明治の頃は、外国語の習得なんかは、現在のような恵まれた環境にないね。 外国語の発音やリズムなんか、幼稚だったと想像しがちなんだが、漢詩の素養があった森鴎外は、最初のドイツ訪問でドイツ語を堂々と話したというね。 これは、K氏の推測と一致するね。A氏:日本人の漢文離れは、逆に、日本人の外国語習得力を弱体化しているともいえるね。 皮肉だね。私:世界で一番難しい言語は日本語とアラビア語だというが、日本語の深さを日本人はもっと追求すべきだね。 英語コンプレックスはかえって弊害が多いね。 今日は、これから、引越しの準備なので、失礼する。 また、明日会おう。
2009.03.26
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漱石の漢詩を読む私:引越しの準備でてんやわんやだね。 本を読む時間が急減した。 その中で、この本を図書館から借りてざっと読んだね。A氏:君のブログの「街場の教育論・第10章国語教育はどうあるべきか」内田樹著・08年11月ミシマ社刊・3の1からのつながりだね。私:漢詩に接したのは、中学時代以来だね。 まったくのご無沙汰だったね。 漢詩は、漢字がピッシリと並んでいる。 夏目漱石の晩年の漢詩は、ほとんどが七言律詩だという。 1行七漢字、それが八行だね。 律詩とは、音律の規則にそって作られていることを意味するという。A氏:音韻と言っても、中国語の音韻だろう?私:だから、それを漢字だけで見ていると、なんだか意味はわかるような気がするが、中国語ができないから、音韻は分からない。 しかし、不思議だね。 これを日本語の漢文に直して読むと、それなりの音律や音韻がある。 例えば、次のような漢詩の1行をひろってみよう。 「錯落秋声風在林」 これを日本語の漢文として読みくだすと 「錯落(さくらく)たる秋声(しゅうせい)、風(かぜ)、林に在り(あり)」 となる。A氏:漢文らしいリズム感があるね。私:著者は、これは不思議な現象で、説明しきれないという。 中国語と日本語に精通していて、かつ、世界的な音韻学にも通じている人が、この謎を解いてもらいたいものだと、著者は期待しているね。 日本語には、和文脈と漢文脈があるが、漢文脈をすっかり抜いてしまうと、日本語は成り立たない。 日本人の思考も成り立たないかもしれない。A氏:しかし、日本人は漢文脈に疎くなってきているね。 日本語の危機だね。私:著者は、森鴎外の例をあげている。 鴎外はドイツに渡って、シンポジュームに出席して、堂々とドイツ語で話しているという。A氏:どうしてそんな芸当が出来たのかね。私:著者は、鴎外が漢文の素養の上にドイツ語をあてはめたと推測しているね。 漢文はインターナショナルな面があるのではないかという。 それと日本語は、仮名で発想したもの漢字に変換したり、漢字で発想したものを仮名に変換する。A氏:日本語というのは変換のエネルギーがないと崩壊する運命だね。私:だから、日本人は翻訳がうまいのではないかと著者は言う。 明治の人はその意味で、漢文素養があるから、翻訳もうまいという。 著者は、近頃になって、日本にとって一番重要なものは言語だという政財界の人がいるが、どこまで真剣に考えているか疑問だというね。A氏:そうなると、麻生首相の漢字誤読は心配だね。このブログで「麻生首相の誤読」、「麻生首相の漢字誤読・その2」、「孫と相棒と麻生首相」、「人は見た目が9割」読書記録活用編・漫画と麻生首相の漢字誤読 、「麻生首相の誤読問題・その3」と街道扱いだったね。私:とにかく、漢詩は目で読むのでなく、漢文の音で読まないと意味がないと思った。 漢文を声を出して読むということは、重要な日本語文化だと思うね。 そして、それは英語のイントネーションと関係があるかもしれないね。 まだ、まだ、日本語は深いね。
2009.03.25
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A氏:先週、新聞の本の広告を見ていたら、「越前敏弥の日本人なら必ず誤訳する英文」という本が大きく出ていた。 「1000万部を超えるベストセラー『ダ・ヴィンチ・コード』の名翻訳家による超人気講座『誤訳をなくす文法特訓』と書籍化!」とあったね。 「ダ・ヴィンチ・コード」が1000万部売れたのは、英語圏を含めた世界的なベストセラーなんで、和訳の良否とは無関係なのにね。 いかにも、ハウツーものを出版している会社の宣伝文らしいね。 「ダ・ヴィンチ・コード」の日本訳と言えば、たしか、君は3年ほど前に、この「ダ・ヴィンチ・コード」の日本語の誤訳をとりあげていたね。 「ダ・ヴィンチ・コード」と日本語訳・その1、「ダ・ヴィンチ・コード」と日本語訳・その2、「ダ・ヴィンチ・コード」と日本語訳:その3、「ダ・ヴィンチ・コード」と日本訳・その4、と3回続いたね。私:翻訳を読んでいて、日本文で論理的に引っ掛かる点があると原文を見る。 そうすると誤訳が原因のことが多いね。 この「ダ・ヴィンチ・コード」の訳では、致命的だったのは、2ヶ所あったね。 20章の「PI」を「私立探偵」と訳していたところだね。A氏:訳者は原文のPIをprivateのPと探偵のinvestigatorのIの略ととったのではないかね。私:これは、正しくは「パイ」と訳し、「円周率」のことなんだね。 また、この場面では、「後方の席にいる脚の長い数学専門の学生が手をあげた。『PHI。黄金比です。』」と訳している。 ところが、次に続く、原文のHe pronounced it fee.の訳をとばしているね。 ウィキペディアによるとPHIは、英語読みでファイだが、ギリシャ読みはフィーだとある。 だから、ここの本来の訳は、「数学専門の学生は英語読みでなく、ギリシャ語読みでPHIを発音した」が正しいね。A氏:2つ目の誤訳は、42章の「sidearm」かね。私:「上腕」と訳していた。 名詞でそういう意味はないね。 副詞や形容詞で野球で使う「サイドスローで」の意味もあるがね。 この場面は、ガードマンのところだから、携帯ピストルのことだね。 後、訳をしないでとばしているところも2、3ヶ所あったね。 なんだか、日本文の論理があわないので、すぐにわかるね。A氏:たしかに、The blind see what they want to see. を訳して「盲人はおのれの見たいものを見る」では、何の意味か分からないね。 禅問答みたいだね。 意訳すると「先が読めない人ほど、無理をしてほしいものを手に入れようとする」となるかね。私:英語、特に小説の誤訳をなくすのには、文法よりも、人としての論理力と知識経験が必要だろうね。 もっとも、小学校で英文法を習うのと、中学校で英文法を習うのでは、脳を使う部位が違うらしいがね。 とにかく、今度の引越しで英語のハウツー本をかなり買ったが、ほとんど売却だね。 あまり役に立たなかったね。 通常の日本国内での仕事で使うような英語の文法は、中学文法で十分だね。 あちこち、迷わないことだね。
2009.03.24
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A氏:昨年、アメリカ金融資本の崩壊に端を発した今までの市場原理主義的な資本主義の行き詰まりが問題になり、この欄ではたしか、1月くらいから、経済学者や経営者などの識者のインタビューを特集してきたね。 君もこのブログでときどきとりあげてきた。 それが、今日の新聞でこの「資本主義はどこへ」特集は終了だね。私:今日は、最終回で資生堂副社長の岩田喜美枝氏へのインタビューだね。 今まで、多くの人の共通点は、この人の意見でほぼ集約されているようだね。 「会社は株主だけのものではない」 「人をコストと考えた経営の反省」 「日本では社会的なセーフティネットを、規制緩和など就業形態の変化に合わせて張り直せなかった政治の失敗」A氏:資本主義は全面否定でなく、ある程度の秩序が必要だと言うわけだね。私:その点では、多くの人は同じ意見だったが、竹中平蔵氏だけは、歯切れが悪かったね。A氏:今は「小さな政府」「民にできることは官から民に」ということはタブーになったからね。私:アメリカのAIGのボーナス問題を含め、資本主義はその倫理面を含め、ここ2,3年は、大きな犠牲を払って、新しい姿を模索するようになるのだろうね。
2009.03.23
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私:昨日は、ビデオテープ、カセットテープ、CDの整理だが次は本だよ。A氏:読書好きの君はずいぶん持っているのではないの?私:辞書、単行本、新書、文庫本など、全部で数百冊余になるね。 ミステリー小説などで、まだ、読んでいないのも10冊くらいあったね。 いろいろ選んで辞書を含め百冊くらい残りそうだね。 後は、古本屋に来てもらって一括売却するよ。 30余年前に、団地から今の家に引っ越したときに、古本屋に来てもらって、大分売ったことがある。 当時、福沢諭吉全集が出版されて集めていたんだが、読む時間がない。 だから、来た古本屋に「これも買ってくれ」と言って売ったね。 古本屋は「こういう本は読むだけでなく、とっておくもんですよ」と言っていたが、結局、引き取ってもらったね。 今の家に越してからも、平凡社の百科辞典30余巻をはじめ新書などを含め2百冊くらい古本屋に二束三文で売却したね。 最近は、図書館利用が習慣になったんで、それからは、あまり蔵書は増えていない。A氏:君は長い間、ワープロ、パソコンを使ってきたから、フロッピーも結構あるのではないの?私:途中、大分捨てたが、まだ、取っておいたのが、2百余枚はあるね。 重要なものはCDに落としてあるのでこれは全く不要だね。 この際、家庭ゴミで捨ててゼロにするよ。 フロッピーとはお別れだね。 次に古着だね。 数年前に一度、片付けたんだが、こんど、引越しになると、まだ、不要なものがあるね。A氏:俺のところは長い間に、贈答品などのネクタイがたまり、気がついたら、百数十本になっていた。 そこで2、3年前だが、10本くらい残して、全部捨てたよ。私:引越しが無事に終われば、雑物だらけの今の状態から脱して、すっきりした生活ができそうだよ。 そして、今後は、雑物を買わないように、消費態度を改めるよ。 今、景気が悪いということだが、企業活動が低下すると、皮肉なことに、環境問題で各企業が掲げている二酸化炭素削減、電力削減目標は簡単に達成できるのではないの?A氏:昨日の朝日新聞の夕刊トップに、イタリアでも食品偽装が多発して、問題になっているという記事があったね。 背景に、家庭料理の伝統が消え、ファストフードや冷凍食品が増えている実態があるという。 業者は、質を落として利益をあげようとする。 グローバル経済は、「倫理なき利益市場主義の経営者」を増大させるのもグローバルだね。私:イタリアの農林大臣は、「食品犯罪は、食は人生や社会を豊かにするものだ。 しかし、取り締まりとともに同時に、消費者が食品を選ぶ力をつけることも重要だ」と訴えているという。 ファストフードや冷凍食品で、イタリア人の伝統的な食事を楽しむ時間が失われ、イタリア人の「賞味力」が衰えているというが、日本も同じだね。 食品偽装は、その消費者の味感覚の衰退が原因しているようだね。 俺の家の冷蔵庫も冷凍食品が冷凍庫にたくさんあるが、冷凍庫はガラガラにすべきだね。 食品の消費も見直しだね。
2009.03.22
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私:来月、早々、歩いて5分ぐらいのところだが、引っ越すことにしたよ。 そういえば、不動産も不景気だね。 俺の近くに丘があるんだが、これを大手の日本総合地所が大きなマンション工事を始めて、入居者を募集していたが、2月に倒産。 10階建てほどの大きなマンションは、骨組み工事まですすんだまま、今、1ヶ月たつが雨ざらし、だね。 クレーンもそのままだね。 廃墟だね。A氏:引越しは大変だね。私:もう、この歳だから、余分なものを持って引っ越す気になれないね。 スッキリして引っ越したい。 まず、たまっているのが、ビデオテープだね。 俺は最初、ソニーのベータで録画していたから、その時代のものもある。 ベータのデッキもまだ、健在だね。 この際、ベータともお別れだね。A氏:俺も後で見ようと思って録画するんだが、後で見る時間がとれなくて、見ないビデオが増えるね。私:俺は出張が多かったんで、せっせと留守録でとっておいた。 後で見ようとするのだが、見きれない。 長い間にどんどん、たまる。 途中、VHSのテープになる。 ベータとVHS両方で場所を食うので、今度はDVDに落とすことを考えたが、これがまた、手間がかかる。 ベータやVHSのテープの山になる。 8ミリも数十本ある。 30年くらいの間に、数百本になったね。 貴重なものはとっておきたいが、そうなると未練が残り、なかなか捨てられない。 そこで、この際、全部、捨てることにした。A氏:思い切ったね。私:もう、俺たちの年では、人生残っている時間は限られている。 見ている時間などないね。 それに、今、テレビ内蔵の新しい録画までたまりだしたしね。 そこで、2週間くらいでせっせと少しずつゴミに出して、録画したのは全部廃棄した。 ビデオテープは家庭ごみ扱いだね。 それに英語のヒアリングに弱いということで、買って置いた英語のヒアリングテープがいつの間にか、百本以上を越えている。 CDのものもある。 これも買うだけで、そんなに勉強している時間がないね。 これももう不要だ。 その他に音楽物もある。 こないだ、スポーツクラブのヨガ行ったら、若い女性のインストラクターが、インドにヨガの研修に行って日本に帰ってきたときの印象を話していたね。 成田空港に帰着すると、別世界に来たような気がするという。A氏:人工物だらけだからね。私:そして、日本でまた生活すると、いつのまにか周辺が物であふれだすという。 安いとか、便利だといって、簡単に物を買うべきではないね。 つくづくそう思ったね。 消費パターンを思い切って変えないとね。 俺たちの子供の頃の「つつましさ」が懐かしいね。 今回の不況で、長年の間にできた、この浪費癖をもう一度、見直すべきかもね。 まず、「先ず隗より始めよ」だよ。A氏:そういう消費者心理が働くとますます、消費経済の回復は遅いかもね。私:しかし、アメリカでは、経済不況で万引きが急増しているそうだが、消費癖は直らないのかね。
2009.03.21
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私:17日に上の孫の卒園式があった。 式が終わって、俺の家に寄ったが、ネクタイをしたきちんとした身なりだったね。 卒園証書を持ってきたが、園長が一人ごとに授与したそうだ。 記念アルバムが1冊できていて、卒業する全園児の整列写真以外に、いろいろな行事や、幼稚園の日常活動の園児の写真が、「ふきだし」の説明入りで書いてあった。 全部、先生の手書きだね。A氏:その幼稚園は人のコミュニケーションにパソコンを使わないんだね。私:園長の方針みたいだね。 担当の先生が、子ども一人一人の性格や活動について、数行の文章を肉筆で書いて、クラスごとに見開き2頁にデザインして、まとめていたね。 俺の孫はアイデアマンで、ストーリーテラーだそうだ。 肉筆はいいね。 俺の孫のクラスは虫特集だったね。 虫が好きになった子が多かったようだね。A氏:虫になじむように工夫しているのも、その幼稚園の特徴だね。 養老孟司氏ではないが、「虫捕る子だけが生き残る・『脳化社会』の子どもたちに未来はあるのか」だね。私:女の子が床に横になって、目の前にいるカマキリを注視して観察している写真があったね。 その写真に先生の「カマキリはかわいい」という「ふきだし」がついていたね。 俺の孫の写真は虫かごを見ている写真で、「ふきだし」は「おじいさんの家の庭で捕まえたこのバッタはよくとぶ」と書いてあったね。A氏:たしか、お孫さんは幼稚園の木登りをして落ちたんだね。 猿も木から落ちるだね。私:まぁ、いろいろ団体生活をして良いことも悪いことも学ぶんだね。 しかし、3年とは早いものだね。 俺には進歩がなく、退歩のみだが、子どもは成長が早いね。 いつのまにか、ひらがなで本を読んでいる。 簡単な計算もしている。 大便も自分で始末できる。 世の中、今、いろいろあるが、これからふりかかる問題に毅然として立ち向かっていける力をつけることを期待したいね。
2009.03.20
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A氏:17日の新聞によると、政府は追加経済対策の策定にあたり、麻生首相、与謝野大臣が民間から意見を聴く「有識者会合」の初会合を16日に、首相官邸で開いたと報じているね。私:21日までに計83人の意見を聴くというが、聴くだけだから、有識者の言いっぱなしで終わる可能性があるという。 テレビで見ていたら、メンバーに例の話題の中谷巌氏の顔も見えたね。 もう、政治にはかかわらないと言っていたのにね。 リチャード・クー氏の顔も見えた。A氏:有識者の人選は「政権に批判的な人からも意見を聴きたい」との首相の意向を受けてすすめられたというね。私:しかし、麻生政権を「改革を頓挫させた」と批判する竹中平蔵氏1、2は参加を打診されたが、辞退したという。A氏:麻生首相は何をねらって、このような雑な会議を行うのかね。 人を多数集めただけで、毛沢東がやった百花斉放百家争鳴であまり意味がないと思うがね。私:毛沢東は、反対意見も聴きたいとして行ったが、後で反対者は粛正されたという。 麻生首相はマスコミの話題作りかね。 つい、選挙がらみ、支持率がらみではないかと疑いたくなるね。
2009.03.19
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街場の中国論私:この本は、小泉政権頃のまだ日中関係が悪い頃からの話題を扱っているね。 この本は、インターネットで図書館の内田氏の著書を検索し、中国問題についての氏の視点を知りたくて借りて読んだ。 氏は中国問題の専門家でないと前置きして、言いたいことを書いたとあるね。 内田氏は、最初にこのブログで「書評の書評:内田樹「下流志向」講談社刊」でふれ、次に「逆立ち日本論」養老孟司・内田樹対談・07年5月新潮選書、「私家版・ユダヤ文化論」内田樹著・06年7月文春新書、そして間をおいて、「街場の教育論・第10章国語教育はどうあるべきか」内田樹著・08年11月ミシマ社刊と続いたね。A氏:君に薦められて読んだ「街場の教育論」には、大学が教養学科をやめるようになってから、専門の学力が逆に低下し出したと書いてあったが、専門家が案外、見当違いの解釈をしていることもあるね。私:内田氏も本の中で書いているが、このような時局ものは、時間が経つと問題点が変わるね。 だから、俺が興味を持ったのは、日中関係よりも日米関係の話題だね。 「鬼畜米英」と昨日まで叫んでいた人たちが、厚木にマッカーサーが来たら「万歳、万歳」と迎えた。 敗戦後の3日後にヤクザのマーケットが新宿にできる。 闇市に供給された物資は、まず、日本の兵隊が帰郷に際して盗んで持ち帰った軍需物資だ。 中には特攻隊飛行士が特攻機で盗んた軍需物資を運んだというのもある。 しかし、その後に流通した主力商品は米軍物資だという。A氏:日米経済関係は、すでに闇市からスタートしたんだね。私:GIたちは、自分たちの基地からどんどん盗み出して闇市に売る。 彼らが闇市で稼いでアメリカ本国に送金したカネは、GIに占領軍が払っている給料よりも多かったという。A氏:別に60余年かかって日米同盟は成熟したわけではないね。 敗戦とともに日米同盟の基礎はできていたんだね。私:内田氏は、小泉元首相の靖国神社公式参拝でまっさきに抗議すべきはアメリカ大統領だと言う。 30万人のアメリカ将兵の死に直接責任があるとA級戦犯を裁いたのはアメリカだ。 A級戦犯というのは、アメリカが作った分類だと内田氏は言うがね。 そのA級戦犯を同盟国の日本の首相が参拝するというのは問題だというわけだね。 中国も韓国も東京裁判には関与していない。 もっとも、事実はアメリカ内部でもA級戦犯は問題視されていたんだがね。 これには内田氏はふれていない。 専門家でないのでやむを得ないがね。A氏:歴史認識問題というのは、具体的な歴史事実そのものの問題でなく、あくまで「認識」の問題だということかね。私:江沢民の反日教育が集中的にスタートしたのが1995年6月からだそうだが、その2ヵ月後に例の「村山談話」が出ている。 しかし、当時の日本では反日教育についてまともな報道や分析がなかったという。 後の小泉さんの靖国公式参拝まで気がつかないとはね。A氏:1995年1月には阪神大震災、3月はサリン事件と日本は大変な年だったからかね。私:日米関係だって、日本側は負けた悔しさを「認識」するときがあるね。 「東京裁判史観」という言葉すらある。 アメリカ人も、牛肉とかカネがらみで摩擦が日米間で出ると、突然、「リメンバー・パールハーバー」となる。 「認識」が復活する。A氏:16日の朝日新聞「風考計」欄で「校長悩ます『田母神』応援団・防衛大学校」という記事があったね。 田母神論文は、パールハーバーも「ルーズベルトの罠」だね。 これは靖国神社の遊就館にも展示されていたというが、外交評論家の岡崎久彦氏が「知のモラルを欠く」として「未熟な反米史観を廃せ」と言ったので、展示は07年に削除されたという。私:歴史的な事実は別として、内田氏の言うように感情的な「認識」は、日本にも、韓国にも、中国にも、アメリカにも、思い出したように復活するんだね。
2009.03.18
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街場の中国論私:昨日、リモコンでテレビのチャンネルをダラダラ選んでいたら、スターチャンネルで、ジャッキー・チェンの「シャンハイ・ヌーン」をやっていた。 途中から見た。A氏:君はジャッキー・チェンのファンかね。私:そうではないんだね。 読みかけの内田樹氏の「街場の中国論」でこのジャッキー・チェンの「シャンハイ・ヌーン」にふれているのをリンクして思い出したんだよ。 内田氏は、西部劇の時代は大陸横断鉄道の敷設が行われるが、その作業のため、大量の中国移民がアメリカ西部にやって来たという。 枕木1本につき、一人の中国人が死んだと言われるくらい劣悪な労働環境で働かされたという。 ところが、それを描いたアメリカ映画を見たことがないと内田氏は言う。A氏:そう言えば、西部劇には中国人はあまり登場しないね。私:ところが、このジャッキー・チェンの「シャンハイ・ヌーン」は西部劇なんだ。 ジャッキー・チェンはカウボーイの格好をする。 中古》【DVD】シャンハイ・ヌーン洋画 実は、開拓時代のアメリカには何千人もの中国人カウボーイがいたという。 カウボーイは当時、人種障壁の数少ない職業だったという。 中国人だけでなく、黒人、インディアン、日本人のカウボーイがいた。A氏:しかし、ハリウッド映画の西部劇には彼らの姿は映っていないね。私:ジャッキー・チェンの「シャンハイ・ヌーン」は2000年のハリウッド映画だが、その点では、画期的な映画だね。 アメリカ西部の中国労働者が奴隷のように酷使されている場面が描かれているね。 そして、最後にインディアンの協力で、ジャッキー・チェンのハッピーエンドになる。A氏:ジャッキー・チェンがアメリカ西部の「隠蔽された中国人の歴史」を掘り起こそうとしていることになるね。私:ジャッキー・チェンの相棒となる白人とは、最初、ジャッキー・チェンは相棒となることを断る会話がある。 それは相棒の白人が「チャイニーズ」と差別している言葉を発しているのを聞いたからだという。A氏:中国人は、香港の返還でイギリスの重石がとれて、アングロ・アメリカンの中国の侵略の歴史についてそれを主題的に物語る試みが開始されたというわけか。私:この話は、なぜ、中国は日本の侵略ばかり非難しているのかという話題とつながっているね。 中国の近代史は、列強による侵略の歴史だが、日本だけが悪者ではない。A氏:一番ひどいことをしたのはアヘン戦争のイギリスだし、日本より先に手を出した。 しかし、イギリス政府として侵略に謝罪しただろうか?私:香港返還のとき、イギリスのブレア首相は謝罪しただろうか、ないと思うと内田氏は疑問を呈しているね。 香港の租借百年というのは居直り強盗みたいなものだと内田氏は言う。 そして、イギリスの教科書に江沢民が猛烈に抗議したことはなかったと内田氏は言う。A氏:もっとも、イギリスの労働党時代の教育は極めて左翼的で、イギリスの植民地支配を反省している自虐的な教科書があったね。 それをサッチャーが教育改革で、国民が愛国心を失うとして、教科書検定を行うね。 これを日本も日教組対策で参考にするね。 しかし、同時に、サッチャーが教育の場に市場原理主義を導入した問題も出ているね。私:内田氏は、歴史的な事実というのは確定しても、それを思いだすのは強い心理的圧力が働いていれば思い出さないし、抑圧がはずれると思い出すという。 ところで、最近、田母神前空幕長が講演や執筆で多忙だそうだね。 CDで歌も出すそうだね。 日本側の何かの抑圧がはずれ、「俺だけ、侵略したと言われている」という不公平を思い出したのかね。 今のところ、中国からは強い抗議はないようだがね。
2009.03.17
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A氏:鳩山総務相の問題提起を契機に、「かんぽの宿」のオリックス一括売却が白紙撤回になったね。 これが郵政民営化の実施段階の明暗をクローズアップしたことになったね。 この問題について、政治アナリストの伊藤淳夫氏、道路公団の民営化推進委員で最後に事業を叩き付けた田中一昭氏、若手でメディア論の荻上チキ氏の三者がそれぞれ、違った立場で意見を言っているね。私:伊藤氏は、政治アナリストらしく、この問題を政局とからめているね。 しかし、鳩山氏はテレビ対談で「『かんぽの宿』の売却に疑問を持ったのは、最初は『勘』だ」と言っている。 だから、伊藤氏のいうように、麻生首相の小泉路線の否定戦略の一環だという深読みは当らないのでないかと思うがね。 ただ、どんな政策もいったん決定されると国民は関心を失ってしまう。 それが今回の問題で、その後の経過も注意すべきだという教訓を国民に改めて理解させるという効果があったとしているね。 たしかにそうだね。 俺も民営化は政策として決定した以上、うまくいっているもんだと思っていたね。A氏:郵政民営化で小泉路線が選挙で大勝したが、それが実行されつつあるときこそ、実は目を離してはいけないんだね。 ところで、君がタクシーの規制緩和をこのブログで追いかけていたね。 郵政の民営化と比較すると、小さい問題だが、これも規制緩和後の追いかけと、その結果責任についてあまりマスコミも重視していないね。 同じパターンだね。私:その点、道路公団民営化で官僚出身でありながら、道路官僚の抵抗にあった田中氏の意見も同じだね。 国鉄の民営化は当時の中曽根首相のリーダーシップがあった。 しかし、道路公団民営化では官僚の抵抗が強くなり、中曽根政権とちがって、傍若無人になったという。A氏:道路民営化推進委員会委員長代理であった田中氏は、最後に当時の小泉首相に抗議の辞表を叩きつけてやめるね。私:田中氏は、同じように郵政民営化にも警告を発しているね。 「郵政国会」「郵政選挙」で国民の多くは民営化を支持した。 だが、実際の成果はその後の改革の中で見えてくるものだとしているね。 その全体像を理解した中で「かんぽの宿」問題を論ずるべきだとしているね。A氏:すでに、民営化してからの問題が今になって「かんぽの宿」を皮切りに、婚礼・宿泊施設の「メルパルク」売却問題、東京・大阪の局舎保存問題も出てきた。私:田中氏は、道路公団民営化のような中途半端な幕引きに終わる「改革劇場」の二の舞は避けるべきだとしているね。 氏の意見は「背後で生殺与奪を握る官僚」と見出しにあるように、郵政民営化も背後に何かがあるような「勘」がするね。 タクシーの規制緩和だって、結局、料金値上げの結果となっているし、さらにもとの台数規制に戻すかという官僚の動きもあるようだね。 最初から、規制緩和に抜けがあって、結局、これは失敗になったが、その規制緩和の反省も結果責任の追求もないね。A氏:道路民営化、郵政民営化も何のために、誰のためにやったのか、政策決定後の実施を追わないと決着はついていないんだね。 派遣労働の規制緩和もそうだね。 国民はそれを知らないといけないね。私:ネットに詳しい荻上氏は、「かんぽの宿」騒動は、マスコミに取り上げられた割にはネットでの反応は乏しいという。 その理由として、「かんぽの宿」では誰をたたくべきか判然としないという。 官僚は顔が見えないからね。A氏:それはマスコミの「問題設定が甘い」からではないのかね。 タクシーの値上げ問題のときと同じだね。 誰もあまり怒っていない。 君くらいかね。私:荻上氏は、問題設定の「ゆるさ」と言っているけれどね。 大きな「構造改革」の動きの「背後の巨悪」が見えないからだろうね。 道路公団の民営化で敗北した、田中氏には見えたんだろうがね。 そういえば、竹中平蔵氏は「かんぽの宿」問題は、民間出身の西川社長の追い落としのための官僚の動きが背景にあると言っていたね。 郵政民営化の評価は今、まさに問われているようだね。
2009.03.16
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A氏:君は中谷巌氏の転向についてふれてきて、中谷氏転向知的街道ができたね。 「『改革』が日本を不幸にした・規制緩和の旗振り役 中谷巌氏が『懺悔』の告白」週刊朝日1月23日号、「竹中平蔵君、僕は間違えた」中谷巌筆・文藝春秋三月特別号、「資本主義はなぜ自壊したのか」中谷巌著・集英社インターナショナル08年12月刊、と続いたね。 ところが、昨日14日の朝日新聞の文化欄で、「中谷巌氏『転向』の波紋」と大きな見出しでこの関連記事を大きく扱っていたね。 副題に「構造改革の旗手、行き過ぎた市場経済を批判」とあるね。私:俺の読んだ「資本主義はなぜ自壊したのか」は経済書では異例の13万部が売れ、今もベストセラーを更新中だという。 この新聞記事では、1987年からの中谷氏の主張の変遷をまとめているね。A氏:それを見ると、君が言うように、中谷氏は、1987年頃は日本式経営を高く評価しているね。私:当時は、日本の製造業が世界経済を制覇した頃だね。 アメリカ経済は落ち込む。 トヨタ生産方式をMITは「リーン生産方式」と名づけてアメリカに拡大する。 しかし、この1980年代にはレーガン時代が始まり、後半から経済は活性化しだす。 この頃から、中谷氏は、市場原理主義にかぶれ出すね。 氏の考えはこういう時代の変化を反映しているね。A氏:中谷氏は「人間、成長して意見を変える」とインタビューに答えているね。 しかし、「政治の世界に再び、なんてつもりは毛頭ありません」と言っている。私:14日の新聞の他の紙面を見ると、小泉・竹中改革に関連して、興味がある記事があちこちにあったね。 関連付けして読むと興味がわくね。 まず、政治面の囲み記事で「竹中元総務相、現総務省を牽制」とある。A氏:竹中氏は「民間の経営判断に政治は立ち入らない」ことを強調したというね。 しかし、自由主義のアメリカでは銀行に政府は干渉するようなっているし、破産状態の自動車のビッグスリーにも政治が介入しているね。 ジェット機で議会にきたビッグスリーのトップを議員が批判してから、あわててジェット機を売却したそうだが、まさにこんな細かい経営判断まで、アメリカの政治家は介入しているね。 アメリカだって民間の不祥事が出るたびに政治は介入して、法律を変えたりしている。 今度の金融危機で欧米の民間金融への規制は強化される流れになっているね。私:同じ囲み記事の下に、参院予算委員会で、元財務官僚で竹中氏の側近だった高橋洋一氏が「構造改革は私にも分からない」と結論として語ったという。 高橋氏が小泉元首相に「構造改革は何か」と聞いたところ、「『当り前のことをやるだけだよ』と言われ、よくわからなかった」という。A氏:構造改革後の国家像が「マーケットに任せよ」だからね。 その結果が、唯金論者による伝統的な国家の破壊だね。私:同じ14日の新聞の政策欄では、例の「かんぽの宿」売却で、また、入札の公正さに新たな疑惑が国会で浮上した記事が載っている。 オリックスが、旧郵政官僚の福本誠氏を新たな会社の副社長に迎える提案をしていたというわけだね。 天下りの変形だね。A氏:西川社長が「極めて不適切だった」と陳謝したという。私: また、日本郵政はオリックスが雇用維持で最も有利な条件を出していたというが、別の会社のほうが有利な雇用条件を出しており、日本郵政の説明と違うという指摘もあったという。 調査すればするほど、ます、ます、ミステリーだね。 鳩山総務相が「出来レースだ」として介入するのは仕方がなさそうだね。 しかし、麻生首相の4分社化反対問題でもめた郵政民営化の見直しは、郵政民営化委員会では、これの見直しにはふれなかったという。 一進一退だね。 今朝の朝日新聞では、「かんぽの宿」売却問題を「耕論」欄で三者が違った観点から、意見を述べているが、これは明日の話題にしよう。
2009.03.15
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A氏:「かんぽの宿」の一括売却の白紙撤回以来、郵政の民営化がごたごたしているね。 鳩山総務相が先頭に立っている。 最近では、東京・大阪の局舎保存で、鳩山総務相が東京の工事現場を視察して「カネもうけばかり考えている」と怒っていたね。 結局、工事やり直しだ。私:12日の新聞では、婚礼・宿泊施設の「メルパルク」も契約問題で疑問が出て、国会で鳩山総務相は再調査する考えを示したというね。A氏:竹中平蔵氏は、先日のテレビ朝日の亀井静香氏との対決対談で、郵政の民営化で経営が透明となり、郵政ファミリーの実態が明らかになったというが、どうも透明性が民営化しても未だに問題になっているね。 ミステリーが多い。私:民営にすれば透明になるというのは、市場原理主義の理念だね。 市場に任せれば公平だと言うが、そこには「人は正直に行動する」という前提がある。 しかし、人は本来、善悪両方を持っているから、ある程度の監視は必要だろうがね。 だから、公正取引委員会などというのがある。 竹中氏は、透明と言いながら、「かんぽの宿」での売却過程は、民間の商売の駆け引きがあるからオープンに出来ない点もあると言っているね。 矛盾だね。A氏:竹中氏は、その亀井静香氏との対決対談で、民営化してから、利益が2倍から3倍上がっていると言って、亀井氏が唖然としていたが、どうも、これもピンと来ないね。 利益率が1パーセントのところ、2パーセントになれば、2倍だが、これは大したことはない。 しかし、10パーセントが20パーセントになれば、同じ2倍でも、すごい2倍だね。 それが、巧妙にあいまいだね。私:そんなに利益が出たなら、アメリカの2倍だと竹中氏がよく引き合いに出す日本の郵便料金をせめて3割くらい値下げすればいいのにね。 タクシーの規制緩和なんかは、かえって、料金が1割アップでなんのためにやったのかさっぱりわからない。 その規制緩和の結果責任も反省も不明。 それにサービス業の民営化は、利益だけでなく、サービスの質の向上も問われるね。 亀井氏はそれを問題にしているんだろうね。A氏:「かんぽの宿」問題は、不透明なので国会に竹中氏を喚問するとかしないとか、新聞で読んだような気がするがどうなるかね。私:背景にアメリカ型のグローバル経済の見直しの世界的な大きな動きがあるね。 どういう結末になるだろうか。
2009.03.14
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資本主義はなぜ自壊したのか 私:ポランニーは第2次大戦中に「大転換」という著書を書いており、そこで「資本主義は個人を孤立させ、社会を分断させる『悪魔の碾き臼』である」と繰り返し強調しているという。 そして、ポランニーは市場経済の効用は認めるが、本来、交易の対象としてはいけないものに価格をつけ、取引するようになったのが「悪魔の碾き臼」になった原因だという。A氏:価格をつけてはいけないもの?私:「労働」「土地」「貨幣」の3つだね。 近代資本主義は、これらを市場で取引するようになった。A氏:なるほど、「労働」を商品化したため例えば、派遣労働者の物扱いによる人間性の破壊を起こし、「土地」の商品化で土地の投機バブルを起こし、「貨幣」の商品化で今回のような貨幣取引による金融バブルを起こすなど、今回の経済不況で見事に出揃ったね。 君のブログでは「グローバリゼーション新自由主義批判事典」でとりあげて、そこに現在のグローバリゼーションは次の点で問題があるとしているね。 1.社会的不平等をますます深刻化させる 2.地球のエコロジー的均衡を危機に陥れる 3.商品と貨幣だけを価値あるものとする 4.人間生活のあらゆる様相を商品化して、人間の共有財を損傷する しかし、アメリカのグローバル経済は、それを無視して行動するね。私:著者は、その原因を人工国家アメリカの理念に求めているね。 アメリカは自由主義、個人主義という理念の宗教国家だと言うわけだね。 これは市場原理主義にぴったりする理念だね。 だから、ヨーロッパと言っても、イギリスやアイスランド以外の国では市場原理主義は各国の伝統文化の抵抗で徹底していないね。A氏:北欧諸国は、社会民主主義的だね。私:そこで著者は、日本文化の特徴を論ずる。 西洋の一神教に対する多神教。 自然との共生など。 3年ほど前の藤原正彦氏の「国家の品格」が日本の良き伝統を語っているのと同じ内容だね。 さらに、戦後の日本経営の長所も力説しているね。 そして、日本の良い伝統が小泉・竹中路線で破壊され、アメリカの後を追って格差拡大、貧困の拡大を指摘している。A氏:著者は、北欧型の社会民主主義を目指しているのかね。私:具体論はないが、基礎年金の財源を消費税方式にすることを提言しているね。 それも低所得者の負担を配慮した「還付金付き消費税」のアイデアを提案しているね。 さらに失われた地域コミュニティの復活などを提言している。 これらは、このブログの「小泉改革の揺れ戻し」でふれたような考えだね。 政策論になると、具体性に乏しいが、今後の氏の評価と動きがどうなるかだね。 なんだか、既存の常識化した「グローバリゼーション新自由主義批判事典」、「悪夢のサイクル」、「国家の品格」、「間違いだらけの経済政策」などの知識を机上でくっつけてまとめたような説明だという印象だったね。 だから、批判を受けた竹中平蔵氏は「俺は政策の専門家だ(机上の理論家ではない)」と反論しているんだろうね。
2009.03.13
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資本主義はなぜ自壊したのか私:この本は小泉・竹中改革のお膳立てをしたという著者の「懺悔の書」だという。 図書館に予約しておいたんだが、案外早く俺の順番がきたね。 360頁にわたる厚い本で、ある意味で力作だね。 中谷巌氏については、このブログで「『改革』が日本を不幸にした・規制緩和の旗振り役 中谷巌氏が『懺悔』の告白」、「竹中平蔵君、僕は間違えた」でとりあげているね。 この本は、格差知的街道からアメリカの金融資本主義の知的街道とつながってきたおかげで予備知識があったんで、スムースに読めたね。 この本の説明の主な流れは、グローバル資本主義の問題点、そして何故、それがアメリカで生まれたか、次に日本と欧米の違い、その違いを考慮した日本再生への提言となるね。A氏:著者の中谷氏はニッサンに勤めてから、休職してハーバート大学大学院博士課程に留学するんだね。私:氏の27歳(1969年)のときだという。 当時、アメリカで主流を占めていた経済学は、今のような市場原理主義でなく、ノーベル経済学者のポール・サミュエルソン教授らが中心となって提唱していた「新古典派総合」というもので、ケインズ経済学と市場原理主義的な経済学を適切に組み合わせるもので、バランスのとれた穏健な経済学だったという。A氏:サミュエルソンは、君のブログの「市場原理主義の終焉の始まり」にも登場するね。私:その後、レーガン時代(1981年から1989年)に市場原理主義的な経済学が主流となる。 アメリカ経済は活性化する。 中谷氏は、次第にこの市場原理主義の経済学の虜になったわけだね。 氏は、ここで見逃していた2つの点をあげている。 1つは、アメリカと歴史の違う日本に、アメリカ流経済学をそのまま適用するのは問題であるという。A氏:常識だがね。私:2つ目は、アメリカ留学時に体験したアメリカの豊かな社会を支えていたのは、市場原理主義による経済政策でなく「新古典主派総合」に基づく経済政策であった、ということだという。 第2次大戦終結の1945年からオイルショック直後の1975年にかけてのアメリカは、圧倒的に所得格差が縮小した「大圧縮の時代」だという。A氏:中谷氏は、この時代に留学したことになるね。私:そしてレーガン時代になり、格差は拡大し、中流は消滅し、医療・福祉は後退する。 これらは、このブログの格差街道ですでに論じつくされているので、目新しいことではない。 そして、人を幸福にする経済として、著書が訪問したキューバとブータンをあげているね。 これらは経済は豊かではないが、人々は幸福な生活をしているという。 ブータンは環境も保護されているという。A氏:資本主義は人を不幸にし、環境を破壊するということか。私:氏は、資本主義には根本的な矛盾があると指摘した経済人類学の創始者カール・ポランニーを紹介している。 明日は、そのポランニーの話からすすめよう。
2009.03.12
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警視庁捜査一課刑事私:俺は、推理小説やサスペンスが好きなんで、刑事ものもよく読むね。 テレビでも刑事ものが多いね。 刑事コロンボもよく見たね。 ところで、著者は、元調査第1課殺人犯捜査係担当刑事だという。 その体験談を書いているね。 そこで興味をもって図書館で予約しておいて読んだよ。 実際の事件を描いているだけに、殺人犯の捜索などは小説以上の迫力があるね。A氏:警察官が主人公になるテレビドラマは結構あるが、俺も「相棒」をよく見ているね。 今のところ、相棒が抜けて、水谷豊の警部一人の活躍だがね。私:警察官の階級というのは、案外複雑なんだね。 まず「巡査」から始まる。 その上に「巡査部長」がいて、警察署の主任になる。 「警部補」が警察署の係長。 「警部」は課長代理だね。 ここまでは、一般の昇任試験であがっていく。A氏:「相棒」の杉下右京は警部だったのではないかね。私:「警部」の上の「警視」は課長職で、署長も「警視」であることも多いという。 「警部」のときに「管理職試験」に合格しなければならない。A氏:たしか、ここまでは地方公務員だね。私:「警部」の上が「警視正」でここから国家公務員になり、署長クラス。 「警視長」となるとノンキャリア組の最高位の階級で、警視庁本部では部長クラス。 「警視監」は警察全体で40名にも満たない狭き門で、各県警本部長クラス。 「警視総監」は日本警察では一人だけで、警視庁のトップで内閣総理大臣の承認で任免される。A氏:ドラマなどで県警のトップを警視総監というのは間違いなんだね。私:このほかに警察庁があるんだが、これについては、この本ではふれていなかったね。A氏:「相棒」では警察庁がよく出てくるね。私:警察庁は、国の組織で、警視庁の上だね。 警視庁は東京都管轄の警察で、一応、各県の県警と同列だね。 格としては警視庁のほうが上らしいがね。 この辺のことは詳細に分からないがね。 著者は、巡査から始まり、警部補で退職する。 途中から刑事になる。 刑事は警察官の仕事の区分で身分でないが、それにしても刑事の仕事は大変だね。 決まった仕事ではないからね。 犯人逮捕まで、長い間泊り込みになることもある。 私生活が犠牲になりやすいね。A氏:アメリカのテレビドラマの刑事ものでも離婚の原因になることも多いね。私:厳しい仕事だが、犯人逮捕で報われるというやりがいがある仕事であるのは、この本を読むとよく分かるね。
2009.03.11
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私:3月9日の朝日新聞の朝刊の「資本主義はどこへ」欄に竹中平蔵氏のインタビューが掲載されているね。A氏:俺も読んだよ。私:最初の竹中氏への質問は、中谷巌氏の「資本主義はなぜ崩壊したか」という著書にあるような小泉改革のグローバル資本主義の批判に対する感想だね。 格差拡大などの副作用を引き出したという批判だね。 この批判に対して、竹中氏は「そんな誤った議論をしているのは日本だけだ」という。 しかし、この議論は、アメリカの有名な経済学者たちが言っていることだね。A氏:君のブログではジョセフ・スティグリッツ著「世界に格差をバラ撒いたグローバリズムを正す」をとりあげているが、著者は2001年にノーベル経済学賞を受賞しているね。 昨年のノーベル経済学賞のアメリカのポール・クルーグマンはレーガン政権以降の米共和党政権が、高所得者への減税を拡大する一方で福祉を削減し、格差を広げたと指摘している。 「市場原理主義の終焉の始まり」では、有名は経済学者ポール・サミュエルソン氏のインタビューが載っていたが、今回の経済危機は、アメリカの規制緩和と金融工学が元凶としているね。A氏:竹中氏は、現実は試行錯誤であり、政策の専門家だという。私:理論家でないというわけかね。 しかし、理論の背景のない政策はありえないね。 「これこれこうすると良くなる」という理屈があるから良いと思われる選択ができ、説得もできる。A氏:竹中氏は格差拡大については、逆に小泉政権では格差拡大のスピードは弱まっているという。 理由が明確でないね。私:こういう比較は、違った政策を並行してできないから、意味がないね。 言い合いで終わる答えだね。A氏:驚いたのは、正規雇用のクビが切れないという30年前の裁判所の判例があるから、日本企業は怖くて正規は雇えず、非正規を増加せざるを得ないと裁判所のせいにしているね。私:そんな判例に関わらず、この30年間、景気が悪いと正規社員もどんどんリストラされているよ。 日本は産業の二重構造があるから、中小企業では、大企業の正規社員の雇用を守る調整弁で、正規社員もどんどんクビを切られてきているね。A氏:正規と非正規の給与格差もそれを容認する判例があるからすぐできないと言っているね。私:同一労働、同一賃金は、別に裁判所とは関係なく、最低賃金制と同様に決めていけばいいことで、それの条件なしで派遣解禁をするのはおかしいね。 そういう判例があるから、フェアな派遣の規制緩和ができないというなら、分かるがね。A氏:逆に、派遣の規制緩和を急いだね。 それから、今回の日本の経済悪化は輸出依存体質が問題になっているが、それにはふれていないね。私:規制緩和が徹底されていないのが原因だとしているね。A氏:郵政の民営化でまた、日本の郵便料金はアメリカの2倍だと言っているね。私:アメリカでは郵便は国営だろう?A氏:小泉政権で公共工事を減らしたため、地方の土建屋さんが困った。 でも、これをしていなかったら、消費税を3.5パーセント上げなければならなかったという。 「国民はどちらかを選びますか」と言っているね。私:いつの間にか「マーケットがすべてをきめる」が「国民がすべてをきめる」になったね。 公共工事を減らして、地方の土建屋さんが困るなら、政策として、新しい雇用を地方に創出する政策が並行してとられるのが政策の専門家がやることではないのかね。 例えば、農地法を改正して、農業振興をするとかね。 政治も理屈でなく、最後は結果だね。
2009.03.10
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私:俺は、日曜のテレビの時局もののTBSテレビの時事放談、サンデーモーニング、フジテレビの新報道2001、テレビ朝日のサンデープロジェクトの4セットは、録画しておいて、後で早送りでポイントだけ見ているんだよ。 昨日のサンデープロジェクトはまだ見ていないがね。A氏:ところで、先週の3月1日のサンデープロジェクトで亀井静香氏と竹中平蔵氏の対決対談があったね。 これを俺は見たね。私:俺は録画で見たが、まだ、消さないでとってある。 対談の最初の段階で、アメリカ発の金融資本主義の崩壊で、アメリカ政府がシティバンクの株の36パーセントの株を所有し、国営化に近い状況が出ているという話題が出た。 そのとき、レギュラーコメンティターの財部氏から、イギリスの大銀行はもっとすごく95パーセントの株を政府が所有するようになったと発言した。 これを受けて竹中氏が「日本ではアメリカ型の金融資本主義経済が崩壊したというが、ヨーロッパの社会民主主義経済も、中国の社会主義経済も同じ問題を抱えているし、ヨーロッパのほうがもっと被害が大きいかもしれない」と発言していたね。A氏:おかしいね。 アメリカだけでなく、世界中が悪者みたいだね。私:アメリカの行き過ぎた金融資本主義が震源地だという明言を巧妙に避けていたね。 財部氏もイギリスの銀行例でなく、アイスランドの例を出すべきだったね。A氏:アイスランドは、一銀行どころの騒ぎでなく、国家が破産状態だね。 一時は、金融経済のおかげで、一人当たりのGNPが世界5位になったにのね。私:イギリスもサッチャー政権の市場原理主義的な政策で、金融がさかんになり、それで経済が活性化してきたと思うね。 他のヨーロッパ社会民主主義国家とはまったく違った政策をとってきたね。 だから、アメリカ発の金融資本主義が崩壊すると、その被害は大きいのは当然だね。A氏:先週の「週刊朝日」(3月13日号)では、堺屋太一氏と中谷巌氏の対談が載っていたね。私:堺屋氏は「新自由主義的な改革を行ったから日本は悪くなったのではなく、官僚制の改革などが中途半端だから悪くなったのではないか」と言っていたね。A氏:それに対して中谷氏は「必要な改革はもっと徹底してやるべきだが、問題は『日本人にとってより良い社会を築くために、どういう社会改革を実行しなくてはならないか』という本質的な議論をせずに、米国流の「市場のお任せ」的な新自由主義礼賛が間違いだったという。私:小泉改革でいつも問題になったのは、破壊し、改革した後の日本像がはっきりしないというのがあったね。 「古い自民党をぶっ壊す」と言いながら「世襲議員をぶっ壊す」ということは言わないから次男を後継者にするという中途半端な改革になる。 その反動か、それを受けた安倍政権は「美しい日本」というわけの分からない国家像を掲げたね。 いずれにせよ、小泉政権時代に竹中氏も、改革後の日本の明確な国家像は示していないね。 当時、よく竹中氏がテレビ討論などで「それはマーケットが決めます」ということを盛んに言っていたね。 この発言が市場原理主義者の原点だね。 これを最近の竹中氏は言わなくなったね。A氏:人は良いと思うものにお金を使うわけで、その意味で「マーケットは民主主義そのものだ」というわけだね。私:市場では資本家は合理的に正しく、カネを使用し、消費者は合理的に正しく選択をするというモデルだね。 人の心理は無視したモデルだね。 人は悪にもなるし、間違った選択もする。 養老孟司氏ではないが、性欲と食欲には限界があるが、カネの欲には限界がない。 そんな単純な論理が抜けているのに、これだけ世界的な問題になってから反省しているとはね。 それを竹中氏は反論していないようだね。 今朝の朝日新聞は竹中氏のインタビューを掲載しているね。 それは明日とりあげよう。
2009.03.09
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私:アメリカら30歳代の独身者が来た。 彼はアメリカ人的でなく、謙虚なタイプだった。 俺たちに溶け込もうとする姿勢があったね。 最初、重役が対応していたが、すぐに工場全体を実務的に把握しているのは俺だと気づき、毎日、俺が呼ばれるようになった。 彼は、日本語は全くできないから、会話は全部英語だね。A氏:英会話は大丈夫だったのかね?私:不思議なんだね。 英語がスラスラ出るんだね。 原因は、毎日1年ほど、せっせと書いていたテレックス英語だね。A氏:毎日、書くということが結構、会話に役立つんだね。 そう言えば、民間の英会話教室で最初から書くことを重視するところがあったね。私:問題は、ヒアリングだが、彼の英語だと不思議によく理解できるんだね。 ときたま、出張してくる別のアメリカ人だとよく理解できない。 ヒアリングは慣れだと思ったね。 彼は、3ヶ月の滞在を終わって帰るとき、今度は、俺にアメリカのシカゴの会社に3ヶ月くらい来いという。 俺は「話すのは大丈夫だが、ヒアリングに自信がない」というと、彼は「大丈夫だ。もし、理解できなかったなら、俺が通訳する」と言っていたよ。A氏:英語で英語を通訳するのかね。私:彼は、イギリス人の英語はよく理解できないとも言っていたね。A氏:結局、シカゴの会社に行ったの?私:俺は別な分野に進みたかったので、彼がアメリカに帰ってから、俺は退職したね。 そして、毎日、英会話をしていた環境はこれで終わりとなったね。 その後、沖縄にある会社に用事で行ったとき、そこの部長の英語が旨く、日本人離れしていた。 ハワイ大学を出たという。 その会社の社長も、前に外資の会社にいたとかで英語が旨い。 部長との会話では英語で話していたね。 日本の環境にいると、日本語だけの社会だから、常に英語を使うチャンスを生かさないと、やはり会話能力が落ちるんだね。 あるとき、会社が、デベートの松本道弘氏に同時通訳をお願いした。 松本氏は、ほとんど、アメリカに行っていないのに、同時通訳ができるのは、FENというアメリカ駐留軍向けのラジオ放送に熱中してヒアリングを鍛えたという。A氏:ところで、俺は、数年前に、インターネットでホームページを作ったね。 そのとき、英語のコーナーがないとホームページは失格だと言われて作ったよ。 そしてせっせと、毎週、英語で意見を書いて更新したよ。 しかし、外国からのアクセスは少なかったね。 とんでもない国からメールがくるようになったが、意味のないものばかりだったね。 2年ほどやってやめたよ。 英語ができないと、インターネット時代に対抗できないというが、俺たち庶民レベルでは本当だろうかね。私:文学作品ならともかく、ニュースレベルの英語なら、読む力は中学、高校の英語で充分だね。 書くのも、中学英語で充分対応できるね。 書ければ、俺の経験のようにある程度はしゃべれる。 問題はヒアリングだね。 英語のヒアリングマラソンの通信教育をとったが、やはり、仕事や日常生活があると時間がないね。 仕事や日常生活は日本語だからね。 英語が得意な麻生首相もこないだのオバマ大統領との1時間20分の首脳会談でも、通訳がついたというから、ヒアリングで誤解しないようにという配慮だろうね。 それより怖いのは、パソコンの影響で漢字やその筆順を忘れるようになってきたことだね。 このほうは完全に能力が劣化しているね。 日本人としては、英語よりもこの日本語能力の低下を防がないと、存在意味がないと思うね。 麻生首相も、重要な会談に通訳を使うなら、漢字の読み違いを改善してほしいね。
2009.03.08
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私:サラリーマンになって、工場の生産管理を担当するようになったね。 もちろん、英語とは無縁の仕事だね。 そうして、10年くらいたったとき、会社がアメリカの大手企業と技術提携して、合弁会社を作り、工場敷地内に別建屋を作り1ラインを作った。 当時は、日本はアメリカから学ぶ時代だね。 最初は、アメリカから部品が来て、これを組んで、アメリカに送り返す。A氏:ノックダウン生産だね。私:俺がこの合弁に出向のような形で配属されたのは、英語の力でなく、生産管理の腕を買われたからだね。 アメリカとの合弁ということで、英語を知っておかなければと、会社は残業で駐留軍の若い米人兵士を呼んで、英会話の勉強を週2回位することになった。 最初、ペーパーテストがあり、上位のAクラスと下位のBクラスに分かれた。 俺はAクラスだが、ほとんどのメンバーは設計技術者だったね。 ところが、設計は多忙で、夜遅くまで仕事をしている。 残業時間で余裕があるのは管理部門の俺だけになった。 講習は、実際にはアメリカ人講師と俺の2人だけになった。A氏:理想的な家庭教師スタイルではないの?私:Aクラスの基本はフリートーキングだということだが、何を英語でしゃべっていいかわからない。 相手も日本語ができないから沈黙。 しゃべることがないと、今日、日中の仕事のことを英語でしゃべれと言われた。 ところがこれが難しい。 結局、沈黙が多いレッスンとなったね。 会社は欠席が多いので、英語の勉強は3ヶ月くらいでやめたね。 俺の英会話能力は、全く上達せずに終わったね。A氏:合弁会社にいた効果はなかったのかね。私:ところが、変なことから、英会話をすることになった。 それは、アメリカの会社の本社がシカゴにあり、これと毎日、テレックスでやり取りをするんだね。 常駐のアメリカ人は工場にはいない。 そのため、会社が、役員待遇である商社の海外経験のあるベテランを採用していた。 もちろん、英語はペラペラだね。 この人が、最初、シカゴに送るテレックス英語を書いていた。 しかし、この人は工場経験がないから、シカゴの問い合わせに対する返事が遅かったり、正確でなかったりした。A氏:英語がペラペラでも中身がないと意味がない好例だね。私:それに不在のときが多かった。 そこで、工場全体を把握している俺が、自然に返事を書くようになった。 書くのは高校英語で充分だからね。 会社は、そこまで俺が、英語ができるとは思っていなかったようだね。 俺は、誰の指導も受けす、自己流でテレックスの英文を書いたね。 シカゴ側は、正確な返事がすぐに来るので好評だったね。A氏:当時は、メールでなく、テレックスだったんだね。私:俺が英語の原稿を書き、タイピストがパンチしたテープを作る。 これを夕方、テレックスでシカゴに伝送する。 シカゴと時差が半日くらいあるから、シカゴでは朝、こちらの返事を見ることになる。 そして、返事や問い合わせを夕方送ってくる。 こちらには早朝到着する。 俺は、誰よりも早く、工場に来て、テレックスを読む。 それから、皆と協議したり、情報を集めたりして、午前中に返事や質問の英語を書く。 英語の電報は単語数でカネをとられるが、テレックスは語数で料金をとられる。 だから、平易な英語で簡潔さが要求される。 自然に英語が会話調になるね。 A氏:しかし、テレックスのやりとりだけでは、会話練習にならないね。私:その通りだね。 ところが、俺たち世代は、アメリカに負けたというトラウマがあるから、仇討ちのつもりで相手の返事がおかしいと徹底的に追求する。 そういう厳しいテレックスのやり取りを見て、シカゴ側が不安になり、アメリカ人一人を3ヶ月くらいの常駐者として派遣することになった。 彼が、日本に来て、毎日、英会話をせざるようになったね。 この結末は明日の話題にしよう。
2009.03.07
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私:「日本語が亡びるとき」1.2.3に刺激されて、俺の英語遍歴を思い出したね。 俺たちは、軍国少年だった。 英語は「敵性語」だったね。 だから、俺は敗戦後、中学で英語にふれたときはショックだったね。 同時に、別な世界が開け、すごく好奇心に駆られたね。 古代の日本人が中国の漢文を見たときと同じくらいのショックかもね。 古代は一部のインテリがショックを受けたのだろうが、敗戦後は、普通の日本人もショックだったね。 A氏:当時、「日米会話手帖」が驚異的なベストセラー(360万部)になるほど、日本人は英語に興味を持ったね。私:俺の家は商人の家で貧乏だったが、中学時代に親父に頼んで英文毎日をとってもらった。 毎日、辞書を片手に読んだね。A氏:新聞英語は、単語がきまっているらしいね。私:そうだね。 文章もニュースだから、簡潔だし、日本の新聞も読むから、大体内容を理解してから英語も読めるからね。A氏:しかし、中学で英字新聞を読むとは、早熟だね。私:中学生3年生くらいになったら、辞書なしで大体、新聞は読めるようになったね。 それから、敗戦後、NHKのラジオで英語会話講座やっているのをよく聞いたね。 講師はアメリカ滞在20年という平河唯一氏で、この人はアメリカで暮らしていたから、英語はもちろんペラペラだが、発音も明るく、アメリカ的なユーモアのある教え方で、旨かったね。A氏:放送のテーマ曲が「カム・カム・エブリボディ」で始まったので、「カムカム英語」と言われたね。私:薄っぺらなテキストが毎月発行されるのだが、その後に読者の投稿欄があるんだね。 この放送の同好会を「カムカム・クラブ」と言ったと思うね。 俺はそのクラブに入ったね。 俺は中学・高校と、親が住んでいた地方都市で過ごしたから、その都市でクラブを開いたね。 1回だけだけれどね。 この読書欄で、知ったある人に英語で「はがき」を書いた。 当時はメールなんかないからね。 その人から英語で返事が来た。 会話調で、実に平易で旨い英語だったね。 俺のほうは新聞英語だから、あまり旨くない英語だが、なんとか書いて返事を出したね。 2年くらい文通が続いたが、その後、相手は観光地のガイド通訳になったということでそれから文通をしなくなったね。A氏:高校時代はどうだったの?私:もう、受験英語の時代だね。 しかし、俺の英語は独学で習得したようなものなんで、授業はあまり面白くなかったね。 当時、アメリカの占領軍に、CIE(民間情報教育局)があって、占領政策の一環としてアメリカ文化を日本人に教えるために、主要都市に英文の図書館を置いたね。 俺は、よく借り出して読んだね。 あるとき、「風と共に去りぬ」の原書を図書館から借りて読んだね。A氏:大長編ではないの?私:厚い本で、貸し出し期限の3週間たっても、読み終わらない。 図書館に頼みこんで、1週間延ばしてもらって読了した。 あるとき、英語の授業に、進駐軍の将校の奥さんが来て英語で話した。 敗戦時、通訳だったという英語の教師が俺を指して「彼は『風と共に去りぬ』を原書で読破した」と言った。 その奥さんは喜んで「映画も見るといいですよ」と言ってくれたね。 俺の英語力は、高校でピークのような気がするね。 大学は工科系だし、次第に英語とは離れていくね。 しかし、その後の経験からすると、公立の中学、高校の英語で英語の読み書きは充分だし、たいした費用をかけなくても、俺のように一人で学ぶことが可能だね。 今は、やる気さえあれば、俺たちの学生時代より、はるかに英語の学習チャンスは多いね。 俺たちの学生時代の英語は、読み書き中心のため、会話、特にヒアリングに弱いね。 ところが、、不思議な縁で、俺は、また、サラリーマン時代に英語会話に再会することになる。 これは明日の話題にしよう。
2009.03.06
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一昨日、常磐線特急で茨城県のある小さな地方都市に行った。 夕方、駅に着き、タクシーで10分くらいのビジネスホテルまで行く。 その夜は、そこで一泊し、翌日、近くの会社で朝から用事をするためだ。 小雨が降っている。タクシーの運転手:この雨は雪になるという天気予報だね。 今のところは雨だがね。 夜中に雪が積もるのではないかね。私:ところで、この地方の景気はどうかね。タクシーの運転手:悪いね。 昨年の12月から急に悪くなったね。 近くに工業団地があるんだが、そこの大手メーカーが大量の「派遣切り」をやった頃から、急にタクシー利用が減少したね。 派遣社員は、宿泊する宿からバスで工場に行っていたが、今は、それがないね。 ときどき、会社にタクシーで行く人もいた。 それから、出張で来る人もタクシーを使っていたしね。 そういう人はほとんどなくったね。私:たしか、その大手の会社は、現在の工場の隣りにかなり大きな工場を増設していたんではないの?タクシーの運転手:そうなんです。 大きな敷地でね。 工事は続けるのか、中断するのか分かりませんね。 なんだかんだで、うちの運転手たちの稼ぎは、一人当たり、月10万円くらいは減ったね。 年間、120万円の急激な減収だよ。 この減収は大きいね。 ショックだね。 そうかといって、代わりの稼ぎはないしね。 当座、先が読めないが、我慢するしかないね。 夜、飲みに出る人も減ったしね。 タクシーはホテルに着く。タクシーの運転手:ありがとうございます。私:頑張ってください。 夜中にホテルの窓から外を見たら雪になっていた。
2009.03.05
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街場の教育論私:一昨日の「日本語の音楽性」のブログを読んで、知人のK氏より次のような貴重な体験談のメールをいただいたよ。K氏:日本語の「音楽」というか、固有のリズムについては、20年くらい合唱音楽をやっていた者として、いろいろ思い出があります。 まず、「全てのオペラがイタリア語でないとダメ」かどうかは解りませんが、音の動きと、言葉の抑揚が合っていないと、歌う方はたまったものではありません。 ヘンデルの「メサイア」、あの「ハレルヤコーラス」で有名な曲ですが、英語の歌詞と音の動きが合わず、苦労しました。 バス声部(男性の低音)の動きというのは、さほど複雑なものでは無いのですが、とにかく、歌いにくかったのを覚えております。 まあ、小生の18歳の頃で、経験もあまり無かったせいかも知れませんが。 同じヘンデルでも、ずっと後で歌ったラテン語の宗教曲は、こんな苦労はありませんでした。私:音痴な私にとっては貴重な体験談です。K氏:それにしても、明治時代に、日本に洋楽が入ってきて、外国の曲に日本語の歌詞を付けるのに、どれほど苦労があったかは、想像に難くありません。 有名な「流浪の民」という合唱曲があります。 これは、もともとドイツ語の歌詞ですが、近藤朔風による日本語の訳詞は、「作詞」と言っても良い程、見事に原曲の音形に合わせた歌詞となっています。 もちろん、完璧とは言いませんが。 ただ、これも、近藤朔風に、漢詩の素養があったからではないかと思います。 日本語のリズムは、随分違ったもので、民謡や労働歌などでは、2拍子のくせに5拍目ごとにアクセントが来るなどというとんでもない代物もありました。 これはこれで、えらい苦労しました。 なお、洋楽が入ってくるまで、邦楽には、「短調/長調」といった概念は無かったそうです。 小生の祖母は、明治33年生まれでしたが、唱歌を歌うと、全て短調に聞こえました。 滝廉太郎の有名な「箱根八里」でもそうでしたから。私:内田氏のこのの本では、1960年代には「日本語をどうやってロックのビートにのせるか」が日本のロック・ミュージック・シーンの一大テーマだったそうです。 日本人はこの試みに成功したそうです。 内田氏は、功労者として漣健児、松本隆、桑田圭祐の3人を上げています。 私は、桑田圭祐しか知りませんが。 ポイントは、歌詞を「漢字言葉(男言葉)」でなく「かな言葉(女言葉)」にしたためだということです。 したがって、松本隆の歌詞は松田聖子はじめ、女性シンガーにヒットソングを提供したように、「おんなのきもち」に焦点を合わせたときに高い写実性と叙情性が発揮されるということです。 そういえば、私の下手なカラオケでは、演歌の女性歌手の歌が歌いやすい気がするのは、そのせいでしょうかね。 「日本語の音楽性」を演歌で補うことができるのかとちょっと知的興味がわきました。 黒人演歌歌手のジェロは、演歌によって完全に日本語の音楽性を把握しているように思います。
2009.03.04
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街場の教育論私:ところで、日本語で、この「表意文字」と「表音文字」の2種類の言語をたくみに使っている小説は、近現代では成島柳北、夏目漱石、永井荷風、太宰治、谷崎潤一郎、石川淳、三島由紀夫、橋本治といった人々だという。 この国語教育が消滅しているというわけだね。A氏:そこで「日本語が亡びるとき」の著者の水村美苗氏が、学校では近代日本文学を教えるべきだというのとリンクするわけだね。私:このような国語教育を怠ってきた原因に、子どもの言語教育について間違った思い込み、があるのではないかと内田氏は言うね。 内にある情念なり、考えが先にあって、次に言葉が発せられるという間違った思い込みだね。 むしろ、言葉が先にある。 後から内部に情念や考えが生まれると、それが先に教えられた言葉を選択して、正確な表現になる。A氏:三浦雅士氏が、古典は理解するものでなく、暗記するものだと言っていたという。 「内面」よりも「言葉」が優先するというわけか。 昔の漢文の素読だね。 「読書、百辺、意自ずと生ず」だね、 この言葉も「音楽性」があるね。私:内田氏は「まず、内面がある」という間違った考えを国語教育に採用したことによって、「日本の子どもたちの言語が底なしに貧しくなってきた」という。 ところで、平安時代に男は「漢字・カタカナ」を使い、女は「かな」を使った。 男女別だね。 現代になって、欧米のフェミニストは、女性専用文字をもつべきだと言い出した。 しかし、その点、日本は先進国だ。 ところが、日本のフェミニストは、そういう主張をしなかったという。A氏:日本人が日本語に弱くなったのは、麻生首相だけではないようだね。私:麻生首相が、先日、ホワイトハウスでちょっと英語を話していたのをテレビで見たが、麻生首相は、オバマ大統領と通訳抜きで1時間20分の会談をしたのかと思ったね。A氏:昨日の夕刊で池上彰氏が例の「新聞ななめ読み」欄で、各新聞の首脳会談の記事を比較していたね。 池上氏も麻生首相が「得意の英語」で首脳会談をしたかという興味をもって各紙を比較読みしていたが、明確に報じたのは、日経新聞だけで、あっさりと「会談は通訳を介して約1時間20分」とあったという。私:たしか、22日(日)のテレ朝のサンデープロジェクトで、桜井よしこ氏が、憲法第三条を問題にして、日本国民の定義に「日本語を話す者」とすべきというようなことを言っていたね。 第三条では、権利や自由という言葉がやたらに多く、それとセットになる義務、責任という言葉が極端に少ないというね。A氏:戦後の間違った自由主義・個人主義の原因だね。 「まず、内面がある」という間違った教育の考えとつながっているね。私:このときの西部 邁、桜井よしこ、中谷巌、姜 尚中の4人の出席者の意見から明治維新後の約百年で、江戸時代を見直す機会がきたことを感じたね。 日本語コンプレックスも含めてね。 百年以上たって、日本語を含め、日本は明治維新の功罪が正確に問われるときがきたのかね。
2009.03.03
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街場の教育論私:水村美苗氏の「日本語が亡びるとき」から知的街道として、内田樹氏の「街場の教育論」の第10章国語教育はどうあるべきかにリンクしたね。 「街場の教育論」は300頁くらいの本だが、この第10章はそのうち、20頁くらいのものだ。 しかし、「日本語が亡びるとき」に述べられていたように、学校教育で夏目漱石などの近代文学を学ばせるべきだという考えをさらに発展させている点に興味を持ったね。 もちろん、水村氏も、内田氏もお互いに引用しあっているわけでなく、俺が偶然に結び付けたに過ぎないがね。 内田氏は、今の日本の国語教育で、一番軽んじられ、かつ、一番重要なのは「音楽性」だということだ、と言っているね。A氏:教科書に掲載されている現代文、評論文は音楽性がないというわけか。 それに対して、古典や漢文は音読に堪えるというわけか。私:氏は、逆で、古典や漢文の音読で、日本人の音感は形成されてきたという。 特に、昭和の中頃まではね。 日本語は、「漢字」という「表意文字」と、「かな」という「表音文字」の合成という特殊な構造を持っている。 バイリンガルだね。 すでに、養老氏が、「日本語の脳」は特別な使い方をしていると言っているね。A氏:言語にはそれぞれの音楽性があるんだね。私:声楽専門の斉藤言子氏は、オペラはイタリア語でないとダメだという。 英語でオペラをやると歌いにくいそうだね。 そのように、どの国でもその国語固有の抑揚とリズムがある。A氏:日本語には、「表意文字」と「表音文字」を組み合わせたリズムがあるということか。 昨日の朝日新聞は日曜なので、いつものように、書評がならんでいるたね。 その中に、「漱石の漢詩を読む」(吉井由吉氏著:岩波書店刊)の書評があるね。 それによると、著者は敗戦当たりを境にして、漢詩を読み書く伝統が途切れたことを嘆いているという。 漱石の漢詩を読む 私:漱石は漢詩がうまいことでも有名なんだがね。A氏:著者吉井氏は「日本語は世界で一番バイリンガルな言語なのではないか」と述べ、「和文脈」と「漢文脈」が交差されることで生み出されてきた言語だという。 その交差が失われた結果、今日の言語的危機を招いていると指摘しているという。私:これもこの知的街道で読んでみたいと思うね。 俺たちの世代は、まだ、漢詩を中学で読んでいたけれど、それが最後だろうね。 その後、俺も、すっかり、忘れ、今日に至っているね。 伝統を重んずる日本国民としては、後半は失格な人生だね 明日は、さらにその背景にふみこんでみよう。
2009.03.02
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日本語が亡びるとき私:著者は、現在の「英語公用語論」は、明治維新のときの森有礼の「英語採用論」や太平洋戦争敗戦直後の志賀直哉の「フランス語採用論」と違うという。 日本語はそのまま、維持しようという「国民総バイリンガル社会」を目指そうというものであるとしている。 だから、選択肢2の「国民全員バイリンガル」に相当するね。 これは1999年、小渕内閣のとき「21世紀日本の構想」で座長を務めた河合水隼雄氏が次のように言っているという。 「日本人が『国際共通用語』としての英語の実用能力を身につけることが不可欠である。 もちろん、私たちの母語である日本語は日本の文化と伝統を継承する基である。 日本語はすばらしい言語であるが、それをもって外国語を排斥するのは誤りである。 外国語と文化を積極的に吸収し、同時に日本文化を国際言語にのせて輝かせるべきである」A氏:ではどうするのか、具体的な姿がハッキリしないね。 「国民総バイリンガル社会」を考えていることは確かだがね。私:著者は、シンガポールの例をあげているね。 シンガポールは「英語公用語論」を唱える人の理想として挙げている国だが、「国民総バイリンガル社会」だね。 学校教育も英語の授業が増加する。 新しい世代が英語を流暢に話す。 訛りがあって、シングリッシュと言っているが、「書き言葉」はちゃんとした英語だね。 シンガポールの作家は英語で書くという。 そして英語がどんどんシンガポール国民に拡大するが、マレー語、北京語などはシンガポールでは駆逐されてきているという。 同様の傾向は他のアジア諸国やアフリカの「国民総バイリンガル社会」でも発生しているという。A氏:バイリンガルは、英語が「母国語」を消滅させるという事実が出ているんだね。 言語の植民地化かね。私: ところで、日本では「英語公用語論」は立ち消えになったが、本当の意味で否定されていないという。 それは「学校教育を通じて多くの人が英語をできるようになればなるほどいい」という前提があるからだという。A氏:非英語圏の国の一種の強迫観念だね。私:著者は、国益のための英語なら、「道を聞かれて教えられる」程度の英語ではだめだという。 プロの教育が必要で、それは必要な人の選択にすればよいという。 プロの政治家に必要な英語は、通常の学校教育で学べるはずはないね。 問題は、英語の強迫観念で日本語を軽視することだという。 むしろ、日本語の学校教育を強化すべきだという。 日本語を話せるというレベルだけでなく、日本文学を学ぶレベルにまで高めるべきで、夏目漱石など近代文学をテキストに使うべきだという。 著者のアメリカの学校の経験だと、優秀な生徒の英語のクラスでは、英語の古典をテキストにしていたという。A氏:言語は文化だからね。私:「もっと英語を」という強迫観念に対して、学校では「英語はここまで」という線をはっきりする。 そして公的な学校教育では日本人は何よりもまず、伝統的な日本語ができるようにする。 敗戦のとき、「新かなづかい」の強制に反対して福田恒存氏が 「『言葉』をおろそかにしておきながら、何が伝統、何が文化であろう。 なるほど、戦いに敗れるというのはこういうことだったのか」 と書いているという。A氏:今、金融資本主義だけでなく、グローバリゼーションの大きな見直しに入っているね。私:「国語は自然なものではない」 日本国民が、意図的に手入れしないと、北一輝ではないが、日本語は50年後に「英語に負けて」「自然に」消滅することになるね。 それが、著者がいう「日本語が亡びるとき」だね。 そのときが、真の「日本の敗戦・植民地化」だね。
2009.03.01
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