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曲の基本的な善し悪しはソングライターの才能で決まりますが、売れるか売れないかはプロデューサーの力量(センスと豊富な人脈と、人をコントロールする能力)によるところが大きい。ポップ音楽では常識的な事。笹路プロデューサーのコントロールによって、コンプレックスから解放された4人が水を得た魚のように活き活きと動き出した。第4章第5章でスピッツは如何に売れたバンドになったかという話が書かれている。が、新たな問題が。ポップ化によるプロデューサー、エンジニア、メンバーとのイメージしている音へのズレ。4人の成長と自信がもたらしたものでしょうが、ポップ化の行き着く先には本来ロックバンドが持っていた、バンドサウンドの喪失というものが生じてしまいます。スピッツが世間から求められているイメージが、健全でさわやかな青春バンドだということがわかるにつれ、フラストレーションを感じるようにもなっていた。~田村明弘~バンドの自立。頼りにしていた笹路プロデューサーとの別れ。マサムネにのし掛かってきた責任と負担。売れてしまったバンドへの次のステップへのプレッシャー。『フェイクファー』ってアルバムはとても好きなアルバムなのですが、草野マサムネの言葉はちょっとショックでした。『フェイクファー』はいまだに聴きたくないアルバムだ。納得いかないところがたくさんあったし、当時の苦しかった思いが蘇ってくるような気がして、聴けずにいる。ファンの中には『フェイクファー』がいちばん好きだといってくれる人もいる。そのことを否定するつもりはないし、このアルバムも、スピッツのある一面であることは間違いない。でも、そのときの自分がこの音の中にいることが、俺にとってはつらいんだ。~草野マサムネ~そんなものなのだろうか。聴いていてもそんな苦しさは聴き取れないのだけど。。。。『インディゴ地平線』ではテツヤが全部ギターパートを弾いていたのが『フェイクファー』ではマサムネも弾いているようです。そのせいか、いつも以上にギターが伸びやかに聴こえるんですけどね。第8章以降はさらに成長するスピッツ『フェイクファー』のミックスダウンでは、『インディゴ地平線』から引きずっていたサウンドの問題がいよいよ表面化してきた。はっきりしたハイファイなヌケのいい音をイメージしていたのに、スタジオでアンプをいじって作った音が、CDで聴くと、こもったような音に聞こえてしまう。そのことにマサムネはとくにいらだっていた。スピッツの演奏にも問題があるし、サウンド全体の作り方に問題があるのかなと思い始めていた。でもマサムネが当時聴いていたCDと聴き比べると、演奏の上手い下手とは違う問題があるような感じもしていた。~崎山龍男~第8章から第10章までの記事は、ロックバンドとしての音の核に迫っていく内容で、読み応えが充分です。日本の録音スタジオやエンジニアの限界までにも迫っています。確かにスピッツのCDで聴ける音には、ライブバンドとしては迫力不足かなと思える時もありますが。初のアメリカ人エンジニアによる海外(ロサンゼルス)レコーディングとミックスダウン。興味深かったのは、ロスでのレコーディングは、まずドラムの音を最大限に鳴らしてから、ベース、ギター最後に歌を録音していくのだそうです。これは日本と全く逆の方法だそうです。ミックスをしてもらって、その結果を聴いたとき、素直に『すごいな』と思った。まさに目からウロコが落ちた感じ。ずっと求めていた分離のいい、メリハリの効いた、迫力のある音になっている。すべての楽器の音が立体感を持って立ち上がってきているのだ。いままで暗く聴こえていたのは、俺の声やみんなの演奏のせいじゃないんだ、とじわじわと俺の胸に感動が広がっていった。~草野マサムネ~ロックで言うところの良い音というのは、ジャスやクラシックとは違う。原音再生幻想も時にはロックの場合には邪魔にもなります。やっぱりロックで良い音とは、乗れる音なんだよなぁ。しみじみ。。。(笑)(その3へ続く)
2008.05.31
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《スピッツ結成20周年にあたり、結成からの足跡を辿る貴重な書き下ろし。彼らがめざしてきたこと、守ろうとしてきたこと、愛してきたものは何なのか。今や日本を代表するロックバンド・スピッツが結成されたのは1987年。いまからちょうど20年前だ。だがスピッツには“前史”がある。リード・ヴォーカルの草野マサムネとベースの田村明浩が出会ったのは1986年。地方から上京した彼らは大学で出会った――。その後空前のバンドブームの渦中で独自の日本語ロック路線を突き進む。その後のメンバー間のギャップ、そして迎えたブレイク――。四人のそれぞれの胸に去来するスピッツへの思いとは。四人の語りで構成する貴重な一冊。》~Amazonより~出張という名の“旅”で、持っていった本が『旅の途中』というスピッツ結成20周年にあたって発刊された彼等の歴史本です。3か月前に購入していてまだ読んでいなかったので、この機会に読み切りました。インディーバンドからスタートしたものの、アマチュア精神の甘さと、音楽的な限界が描かれた第1章第2章。その中で、他の3人から草野マサムネに対する評価が絶対的だったのが強く印象に残りました。メロディーにうまく乗った言葉にはインパクトあるし、耳に残る。草野の歌詞もそんな感じだった。だから、歌詞の意味について草野に聞くようなことはしなかった。意味を考えるより、曲そのものを感じることのほうが自然だったから。~田村明弘~マサムネの作った曲は、歌詞がどうとか曲がどうとかじゃなくて、トータルとして恥ずかしくなかった。マサムネのボーカルも含めて、自然に聴けたことを覚えている。~三輪テツヤ~スピッツの曲を最初に聴いたとき、素直に「いいなあ」と思えた。身体の中にすっと入ってくる、歌詞やメロディーが最初から好きになれた。演奏は下手で笑えるけど、マサムネの詩と曲は笑えない。独特の世界が最初からちゃんとあったからだ。~崎山龍男~バンドブームに乗っかって『イカ天』への出演という方法があったものの、バンドの個性と合わないと判断し、出演を断ったというエピソードも。メジャーデヴューへの不安は今も昔も変わらない。メンバーを入れ替えられたり、ファッションを変えられたり、曲を差し替えられたりとかありますが、冷静に分析していたスピッツの4人。第3章はメジャーデヴューから初期三部作期の話。メジャーデヴューしたものの、スピッツのインディー精神は変わらなかった。メジャーデヴューしたからって、無理して売れようとは全然思っていなかった。たとえば誰かがライドのCDを持ってきたことがある。ライドがやっていた音楽は、その後のオアシスとそれ以降のブリティッシュ・ロックにつながるロックで、当時の日本のメジャーな音楽シーンとはまるで関係のない世界だった。それが俺たちスピッツに近い音楽だと思っていた。~草野マサムネ~これはインディー・ロックやブリティッシュ・ロックの精神がマサムネのロックのルーツだったとも取れる嬉しいコメントですね。しかし、メジャーデヴューによりスタッフの懸命さと熱意に迷いが生じてきた草野マサムネは、売れると言うことに自問自答するようになっていった。“なぜスピッツは売れないのか、売れるってどういうことなのか”と……。そして初期三部作で出しきってしまった、インディーズ時代の作品のストック。先への不安と虚脱感。初期三部作まで、スピッツがやっていたのは、聴く人を選ぶ音楽だった。そこがいいところでもあったし、めざすところでもあったけれど、その行き先を変えたくなってきた。やりたいことをやりつくしたと感じたときから、新しい旅が始まったんだろう。もっとたくさんの未知の人たちと出会うための旅へ~草野マサムネ~音楽ビジネスとインディー精神との矛盾というか、軋轢を感じ始めたバンド。どんなロックバンドでも味わうであろう壁ですね。英米に比べて、日本のロックシーンはさらに底辺が狭いだろうから、余計に大変だろうなと思います。(その2へ続く)旅の途中をチェックしてみる?
2008.05.30
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土曜日チケットぴあの初日特電で電話したら、簡単に予約出来ました。午前中は回線パンク覚悟だったけど、11時ごろ掛けたら3回目でつながりました。で、家の近くにファミリーマートがあったので、そこのFamiポートでチケット発券手続きしました。なんせこの機械扱うの初めてだったものでドキドキしてしまいました。ネットで操作復習してきたので、問題なく出来ました。(笑)レジで受け取りましたが、素っ気ないデザインのチケットだったので、心配になってしげしげと見てしまった。文字も小さくて見にくかったけど、確かにSUMMER SONIC 08 2日券と書いてありました。9日はLブロック、10日はRブロックでした。これで一安心です。なんせKYTEのチケット余裕ぶっこいてたらすでにソールドアウト、泣いたばかりでしたので……。ラインナップではKILLSが追加になったり、ADELEも決まったりで、スケジュールの考え直しの必要性が出てきました。今年も大変な充実ぶりですね。…………………………………………………………………………以下お知らせ26日から約10日間、旅にでるため更新できません。PCからも離れます。10日間の空白はブログ始めてからは最長になります。では再開の日まで、皆様お元気で……。(大袈裟)Ps音楽生活からも離れるつもりが、旅先を調べたら、近くにタワーレコードがあるみたいでした。私はHMV派(?)なのでタワーではCDは買わないのですが、これを機に買うことにしよう。(笑)ポイントカードは最終購入日から1年間のようで、期限切れでポイント無効にもならなさそうなのが良いですね。ヴァージンは発行日から1年で、こないだ100ポイントいかず(70まで貯まっていた)期限切れになってしまった。なのでもうヴァージンでは買いません。もう1件書きたい記事があるので24日にぶち込もうかな。書いてなかったら眠くなって寝たという事で。。。。
2008.05.26
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《2003年1月に結成された男女2人組のヒップホップ/ポップ・ユニット。メンバーはhiroko(vo/1984年7月24日兵庫県出身)とmitsuyuki miyake(コンポーザー/1980年10月2日岡山県出身)。SMAPやBoAなどに楽曲提供するmiyakeがトラック・メイキングを担当。東京・渋谷を拠点にクラブでライヴ活動を展開し、03年6月にアナログ盤でインディーズ・デビュー。翌7月にシングル「約束」でメジャーへ進出を果たした。06年にシングル「気分上々↑↑」のヒットでブレイク。ヒップホップとポップス融合した、洗練度の高いサウンドが特徴。》~CDジャーナルより~今週リリース予定の新譜をチェックしていて、気になった男女2人組(どーも私は男女2人組ユニットが好きみたい)があったので、試聴してみたら良かった。それが【mihimaru GT】です。美女と美男(時に野獣)の組み合わせを見るとつい気になってしまうんだなぁ。(笑)そして過去のアルバムもチェックしてみたら、どれも質の良い音盤ばかりでした。2年ぶりの新作『mihimarise』でも良かったのだけど、ジャケットが爽やかな黄緑色の『mihimarhythm』が気に入ったので早速買ってきました。(中古で1,300円)良いですねぇ。hirokoさんの明るい声、可憐な声、そしてスキップしたくなるような軽やかなリズムといい、浮き浮き気分になってしまいます。hirokoさんのヴォーカルがメインですが、時折miyakeさんのラップが絡みます。これもいいアクセントになっていますが、純ヒップホップというよりもスパイスを効かせているという感じですかね。彼等自身もヒップホップではなくヒップポップと呼んでいるようですから。どの曲もお洒落なものばかり。効果的なサウンドエフェクトの導入が光る。「帰ろう歌」にはラベルのボレロが流れている中で、ジャズピアノの演奏があったり、ラップがあったり、お神輿ワッショイみたいな掛け声もあったりしますが、hirokoさんのヴォーカルで軌道修正、ハッピー気分で終わらせてくれます。色んな音(ヴァイオリン、ヴィオラ、ピッコロ、チェロ、フルート、トランペット、トロンボーン等)が鳴っているわりにはとっ散らかった印象はなく、楽しさ一杯です。「Hallucination」はジャズピアノがメイン、ヴァイオリンも入ってお洒落。クラシカルな気分になるヒップポップです。ラウンジミュージックとしても極上ですね。「願~negai~」はラップは控えめな、ポップチューン。この曲アルバム中一番好きかな。《願~negai~》♪括り繋いだ道を うつむいたままじゃ 次の位置も わかるはずもない 君といつも一緒 手繋ぎ 飛行はいずこ 一人考案中 そう暗中模索の最中 Thank youと君に 伝えることの大切さ 今一瞬 ぷつんと途切れたヒューズ こんな世界で僕達 争うことやめたくて 愛すること 涙しても明日が来ること 今 ただ信じて 見えない道歩きだそう 愛する人 旅立つ人 すれ違う人 問いかける 涙の意味 願いは今光になる 変わらない気持ちの外 現実は変わり続け 大地を踏みしめる度 泣き叫びたくなる 愛する日々 過ぎ行く日々 側で笑って 君がいる それだけで 今願いは光になる♪ラップ部分を現況模写として描いて、ポップなメロディー部分を明日への希望として託す、見事な構成です。「@-train」はどこかで聴いたことがあるような、ビッグバンドスタイルのスウィングなジャズにラップが乗るという斬新さ。列車が走るサウンドエフェクトに、車内の注意放送が入る遊び心も。「mihimarhythm」の厚い“チャララン”と鳴るサンプリング音は格好良すぎ。70年代にEL&Pが使っていたムーグシンセぽい音も時折聞こえてきたりして。「ホシノスナ」のドラム音もサンプリングかもしれないけど、ダブぽいディレイがかかっています。小刻みなビートでありながら、聴き応えは充分です。二人が交互に均等に絡むハモリは、ラストに相応しい程よい緊迫感と開放感をもたらしています。mihimaru GTとしては、かなり完成度の高いアルバムですね。これはこれとして最上ですが、hirokoさんの純粋なソロ作も聴いてみたい欲求に駆られました。mihimarhythmをチェックしてみる?「願~negai~」を見てみる?Powered by TubeFire.com
2008.05.25
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《英国南部サウサンプトン出身の4人組。1996年、グレッグ・ギルバート(vo,g)がラーズとマニック・ストリート・プリーチャーズに触発され、結成する。2003年、ラフ・トレードと契約、同年4月シングル「Nearer Than Heaven」でデビューした。グレッグの透き通るようなハイトーン・ヴォイスと、王道的UKロックに独特のエレクトロニクスを加味したサウンドが魅力。》~CDジャーナルより~【ディレイズ】の3rdアルバムです。お待ちしておりました、ギルバートさん。最初5月13日に発売という知らせを聞いて、当日CD店に行っても入荷していなくて、それから何度か覗いたのですが置いて無くて、ようやく購入したのが17日だったかな。2ndアルバムで彼等の事を知ってから、大ファンになりました。 グレッグ・ギルバートのヴォーカルの魅力に取り憑かれて早2年が経過しました。未だに2ndは愛聴しています。背筋がゾクゾクとくるフォルセットヴォイスたまらないのです。今作も前作の延長線というか、大幅な変化は無いようですが、でもこれで良いんです。声の張りに変化はありません。相変わらず素晴らしいです。日本では圧倒的に女性に人気があるようですが、それも納得はしています。グレッグ・ギルバートは美青年ですから。いやでも男の私でも憧れの存在だし、その魅力への造詣には男女の差異などありません。ポップなアルバムカバーも良いじゃないですか。小学生の頃にやった色盲検査のモザイクみたいで……。グレッグの悩殺ヴォイスに痺れてぶるぶる震え、それが波動となって天地を轟かす、そんな感じです。特に出来が良い曲は「HOORAY」「LOVE MADE VISIBLE」「ONE MORE LIE IN」「NO CONTEST」「SILENCE」シングルになった「HOORAY」はヴォーカルが主導になって、ギターサウンドを引っ張っている感じ。アップテンポでジワジワと興奮度が上がってくるような活かしたナンバーです。「LOVE MADE VISIBLE」は多重コーラスによる耽美感漂う高品位ポップチューン。正にディレイズの120番、彼等しか出来ないでしょうね、これは。「ONE MORE LIE IN」のリードヴォーカルはグレッグではなく、他のメンバーかな。癖のない素直な声で、これも良いですね。サビのコーラスでグレッグと交わるときのマッチングも見事です。ストリングスも美しいです。「KEEP IT SIMPLE」ではグレッグの裏声が堪能出来ます。「NO CONTEST」はオーソドックスなギターロック。明瞭に聴き取れるベース音の迫力とギターカッティングの妙。躍動感があってライブ乗れしやすそうな曲です。「SILENCE」はしっとりとしたバラード。ストリングスを大々的にフューチャー。全体の印象としては、先鋭度を抑えた耳に馴染みやすいエンジニアリングがされていると思います。楽曲のスケール感を意識したような曲作りが伺えます。「JET LAG」なんか特に。ボーナストラックの「THE EARTH GAVE ME YOU」もドリーミィで甘くて良い感じですね。今作もとても素晴らしい内容で、ファンにとって満足のいくアルバムでしょう。次は是非とも来日してライブを見てみたいものです。Delays 'Love Made Visible'を見てみる?Powered by TubeFire.com
2008.05.23
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《人気フレンチシューゲイズ/エレクトロユニット、M83の待望のニューアルバム!!UKはMUTEからのリリース。 今作も美しく甘いメロディにシューゲーザーギターとオーケストレーション、シンセ/エレクトロなどをたっぷりフィーチャーしたネオシューゲーザーポップ最高峰!!ロマンティックな美メロにタイトなビート、ドリーミィなサウンドで展開していく究極ナンバー「KIM & JESSIE」から、キャッチーな疾走シューゲイズギターポップ「GRAVEYARD GIRL」、女性ボーカルをフィーチャーしたメランコリックな「UP!」など超ハイクオリティな全11曲。TEENAGERSファンもどうぞ!大スイセン!!》~arch recordsより~arch recordsのレヴューで細かく書かれているので、書くことなくなっちゃった。。。(笑)雑誌等にもほとんど紹介されていなくて、当然日本盤なんかも出ていないアーティストで、良いアルバムに出会ったりすると、自分だけ独り占めした気分になって優越感に浸ったりする。と同時に、何とかこの素晴らしさを多くの人に伝えて、聴いて貰いたいという欲求が出てきたりします。この【M83】の『SATURDAYS=YOUTH』もそれに当たります。シューゲイザー系のサウンドって甘いメロディーラインがある割には、ロマンチシズムに欠けるような気がするのですが、このM83は別格ですね。やっぱりフランスというお国柄だからでしょうか。そのロマンチシズムには同国のエレクトロニックバンド【エール】にも共通するようなものがあります。ジャケも自分好み。どこかの庭園か緑地で戯れる少年少女達8名。世間の枠からはみ出したような粋なファッションにユーモア(骸骨スーツに身を包む少年)。そしてちょっぴりエロチックな少女達!女性ヴォーカル(は囁き系のヴォイス)をフューチャーした「SKIN OF THE NIGHT」最高です。80年代に良く聴かれた弓鳴りのような音、ドラムマシーンがさり気なく使われているが古くさくはありません。エレクトロニクスとシンセサイザーはオーケストラ的な使い方で、臨場感はバッチリです。「GRAVEYARD GIRL」は男性リードヴォーカル。シューゲイズギターが走る機関車に乗って気持ちよさそうに歌っています。途中女性の語りが入いる凝った構成で聴き応え充分です。メランコリックな「COULEURS」。サウンドの基盤になっているエレクトロシューゲイザーはドラマを演出するのには最適です。メランコリックでクールなエレガンスを堪能できる「UP!」。キラキラしたエレクトロニクスは宇宙に散りばめられた星の欠片のよう。シューゲイザーギターとエレクトロニックシンセの甘美な世界を体験できる、珠玉の11曲。聴くと同時に(その音の波に)乗って見ろ的音盤です。【マイ・ブラディ・バレンタイン】【ライド】【エール】が好きな方はチェック必至です。これ文句なく傑作、大好きです。myspaceで試聴してみる?M83 - Graveyard Girl を見てみる?Powered by TubeFire.com
2008.05.22
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夏前に強力新譜リリースが目白押しです。またまた嬉しい悲鳴。中には輸入盤から1か月以上遅れの日本盤もありますが………。まぁ私の場合、色々と聴くものがあるので気長には待てるかな。(◎優先購入○準優先購入△お金に余裕があったら購入)○SCOOTER『JUMPING ALL OVER THE WORLD』発売中○ELLIOT MINOR『ELLIOT MINOR』発売中△POLYSICS『We Ate The Machine』発売中◎SAM SPARRO『SAM SPARRO 』5月25日◎RACONTEURS『Consolers Of The Lonely』5月28日(日本盤)△WEEZER『Red Album』6月4日(日本盤)○FRATELLIS『Here We Stand』6月11日(日本盤)◎COLD PLAY『Viva La Vida Or Death And All His Friends 』6月11日発売(初回限定日本盤)○FEEDER『タイトル未定』6月18日(日本盤)◎THE TING TINGS『We Started Nothing』6月25日発売(日本盤)◎SPIRITUALIZED『Songs In A & E』7月9日(日本盤)◎PAUL WELLER『22 Dreams』7月9日(初回限定日本盤)○DEATH CAB FOR CUTIE『Narrow Stairs』7月9日(日本盤)この中で、myspaceの試聴とYoutube画像ではまってしまった【THE TING TINGS】が一番楽しみ。男女エレポップ・デュオですが、曲調は【B52s】似です。女性ヴォーカルのKatie Whiteのキュートさと、はつらつとした声の伸びが最高にエロカッコイイ。そして何とサマソニ08にも出演決定していました。MOUNTAINの1番手のようなので、早起き必至ですね。
2008.05.21
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先週の土曜TBS系の番組『王様のブランチ』で紹介れていた楽器“テノリオン”を初めて見ました。こんな電子楽器が発売されていたのかと、少しばかり興味を持ちました。そういえば、コンパクト電子キーボードのヤマハポータサウンドが発売された時も感激して、即買った経験がある私です。ボタン1つ押すと色んなサンプリング音が鳴るのには凄く感動したっけ。その前にはコルグ(ローランドだったかな)のアナログシンセサイザーなんかも買って持っていたし………。(コンポーネントタイプでブロック間を配線する奴ね。)手の上に載せて操作出来るから、テノリオンという名前なんだと思いますが、ほんとにコンパクトでたった700グラムの重量です。“16×16個のLEDボタンを使って、音楽の知識がなくても視覚的・直感的に作曲/演奏することができる、全く新しいコンセプトの電子楽器”という触れ込みですが………。デモ動画を見たところ、LEDの発色がとても綺麗。適当にボタンを押しても音楽らしい音で再生されるのが凄いです。ボタンとボタンが共鳴しあってハーモニーを奏でていくという感じで。それといかにも電子楽器ぽいチープな音ではなく、深みがあって暖かくて優しい音でした。低音域もドックンドックンと鳴るのが良いですね。(笑)夜電気を消して、操作すると綺麗かも。記憶媒体はSDメモリーカードで、ヘッドホン端子付き、mini DIN端子も付いています。既にプロのミュージシャンで使っている人もいるらしいです。【ビョーク】とか。楽器としての使用の他、夜のカフェバーのBGMなんかで使うなんていうのも良いかも。それから「未知との遭遇」じゃないけど宇宙人との交信とかで使うとか。。。(笑)いよいよ、手軽に誰でも音楽制作が楽しめる時代になりましたか。肝心の価格ですが121,000円です。庶民には高嶺の花かなぁ。50,000円前後だったら買ってもいいな。TENORI-ON Product Demo Performanceを見てみる?Powered by TubeFire.com
2008.05.19
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《1993年に『カー・クラッシュ・イン・ザ・ブルー』でアルバム・デビューしたスウェーデンの4人組。60~70年代ブリティッシュ・ロックのエッセンス満載のサウンドが大反響を呼び一躍、世界的グループとして脚光を浴びる。しかし3作目のオリジナル・アルバムを発表し、人気の絶頂を迎えた97年に突如解散。その後、中心メンバーであるニクラス・フリスクはプロデューサーとして活躍するほか、カーディガンズのニーナ・パーションのソロ・プロジェクト、ア・キャンプへの参加や、元スマッシング・パンプキンズのジェイムス・イハほかとのユニット、ヴァネッサ&ジ・オーズなどの活動で話題を呼び続けていたが、2006年、ついにアトミック・スウィングを再始動。ここに奇跡の再結成盤が届けられた。》~ストレンジ・デイズより~スウェーデンの変態(?)バンド、【アトミック・スウィング】の3作目のアルバムです。これ昨年末に買ってから今日までの愛聴盤です。一聴して分かるのは、メロディーセンスの卓越さ。よく練られた楽曲の深遠さ、そして清々しいギターサウンド。これほど豊潤で優雅さを備えたロックアルバムに出逢えるのもそうあるものではありません。そのメロディーラインですが、どこか懐かしさというか、日本の一昔前のポップスに共通するような心地良さがあります。そう聴いていてとても幸せな気持ちになれるというか………、例えば【ゴダイゴ】とか【加山雄三】とか、はたまた【渚ゆうこ】とか。そうなんです。渚ゆうこの「京都の恋」なんて曲を思い出してしまいました。(笑)そうそう、ギターサウンドはロックと言うよりは、ベンチャーズ的なエモーションなんですね。後は、【イーグルス】の「ホテル・カリフォルニア」的リフとか。歌詞は文学ぽく且つ哲学者ぽくて、思索的で素晴らしいです。《Pilgrim》♪僕は己の道を歩む巡礼者 Aee a-ee a-ey 己の道を歩む 愛の夜が明け 夜が僕の日を盗んだ Aee a-ee a-ey 夜が僕の日を盗んだ 僕は己の道を歩む巡礼者 Aee a-ee a-ey 己の道を歩む 留まることなく国を渡り横切っていく Aee a-ee a-ey 己の道を歩む 最も暗い平原を突き抜け 太陽を目指す そして明日もまた日が昇るよう祈る 靴底は焼けているが 苦痛は感じない 歌っていればやり過ごせるから 僕は歌う ee a-ee a-ey 進む道は乾いているが 裏側には愛が流れている Aee a-ee a-ey この裏側には愛が流れている 1000もの愛情と交わったけど、僕の道に響くものはなし Aee a-ee a-ey 愛は遊びのためには現れない けれども時々心の中に あなたの顔を見ることがある それは太陽のように 新しい日のように輝いている そして僕はイカロスの如く 粘土のような翼へと飛び乗る 光線でなければ砕けないほどに硬くなり 僕は電車に乗っていってしまう 僕は歌う ee a-ee a-ey♪“進む道は乾いているが 裏側には愛が流れている”“愛は遊びのためには現れない”ここにビビっと来ました。(^^;)「Dream On」のリズム進行もオルガンの音色も60年代ポップスを彷彿させて、思わずニッコリしてしまいます。うーむ、このメロディーこのサウンドは病みつきになる。音楽を聴き始めた頃の、忘れかけていたあの頃の感動を呼び醒ましてくれます。ロックがどう進化しようともこのメロディーは永遠に不滅です。PSジャンル分けは、難しい音。クラシックとも言えるしエンターテインメントなポップスとも言えるし、パワーポップとも言えるし、要するにNiclas Frisk(ギターリストでヴォーカリストでもあるバンドの中心人物)は天才(変態)です。ザ・ブロークン・ハバナスをチェックしてみる?Atomic Swing - The Flasherを見てみる?Powered by TubeFire.com
2008.05.17
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《70年代末期から80年代初頭を賑わせたパンク~ニューウェイヴ。その黎明期の多くのバンドは暴力的なエネルギーの爆発をポイントに置いていた。そのスピード感はそのままに、知的なヒネクレ加減を加えていくことが第2集団の目指すところとなったが、いち早く覚醒~デカダンの香りを注入することに成功したバンド。それがマガジンだ。ヴォーカリストのハワード・デヴォートは大汗掻きながら熱唱するも、瞳は常にクールで歌詞もなかなか文学的。バンド・サウンドもソリッドな感触は極めてニューウェイヴ的だ。良くも悪くも、ニューウェイヴ・シーンの中では浮いた存在だったため、プレス受けはおおむね好評だったものの、セールス的には苦戦を強いられていた。》~リッスンジャパンより~ここ1・2年の間で、聴く機会が減っていたのがニューウェイヴ系の初期の音。チープなシンセ音にレトロ感を感じてしまったのが主な理由だろうけど………。例外的に聴いていたのが【JAPAN】とこの【MAGAZINE】かな。マガジンは約1年前に日本盤が紙ジャケットされて、その時に購入したのが『SECONDHAND DAYLIGHT』です。やはり懐かしい音がする。ヴォーカルは70年代の【デヴィッド・ボウイ】に似ているし、(プロデュースがトニー・ヴィスコンティなのも一因)退廃的な臭いは【ロキシー・ミュージック】で、やや前衛ぽいジャズピアノやホーンなどは【ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレイター】似。音響が独特で、ベース音とドラムスをデッドにして至近距離から聞こえるような配置で、シンセ音とギターが横方向に拡がりがあります。そのため立体感、臨場感は抜群。ハワード・デヴォートのヴォーカルも色気があって良いです。エレキギターのうねりと伸びはプログレファンにも受けそうです。ボーナストラックの4曲がこれまた最高。熱気とテンションの高さが滲み出ているオルガン演奏が聴ける「Give Me Everything」。ギターの弦を掻きむしる、ど迫力プレイの「I Love You ,You Big Dummy」「Rhythm Of Cruelty」のスピード感と弾むベース音、女性コーラスの導入がさらに耽美的でスケールの大きい空間を再現。「TV Baby」のサキソフォンは官能的で、まるで【アンディ・マッケイ】みたいだよ。リマスター化の恩恵は大で、骨格のしっかりした重厚なサウンドは迫力たっぷりです。演奏力もトップクラスなニューウェイヴのバンドと言えましょう。ポストパンクとしては裏街道だったかも知れませんが、今こそ再評価されて欲しいバンドです。セカンドハンド・デイライトをチェックしてみる?Magazine - Give Me Everythingを見てみる?Powered by TubeFire.com
2008.05.16
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《UKデビュー・アナログ・シングル「ザ・ネクスト・アンタッチャブル」が大きな話題となり、2007年、争奪戦の末16歳でXL Recordingsと契約した5人組。同年8月に元スウェードのバーナード・バトラー・プロデュースによるシングル「アミラーゼ」をリリースし、人気は世界に飛び火。ピュアなメロディ・センスと文学的な世界観を持ち、ポスト・アークティック・モンキーズ最右翼と言われている。2008年4月、ファースト・アルバム『カラフル・ライフ』を発表。》~CDジャーナルより~新世代なんだそうです。そしてまだ若干18歳の少年少女達!?なんだか信じられないことが起きつつあるUKのロックシーンです。ブームとかいった一過性の物ではなく、完全な定着というか生活や文化に密着した音楽のように思えます。こういったロックがシーンの表に出てこられるというのは、my spaceなどの音楽SNSの普及によるものが大きいのではないかと思いますが………。どこかの国の子供のように、ニンテンドーDSやらWiiなんかのゲームにいそしんでいるような感覚で、ギターやらキーボードやドラムなどの楽器をいじり回しているとしか思えない。そんな状況ってある意味羨ましい。容姿も女性を除いては、男性4人の内3人は痩せていて、みすぼらしい服装だし貧相な感じです。音楽自体は、けして聴きやすくはないと思う。ヴォーカルは訛りがあって癖が強い。只ギターだけはやたら乾いていて、細やかでキラキラ(「THE RACE」とか)しているところがあると思えば、まろやかな音色だったりします。【ジョニー・マー】と比較される程のことはあると思う。あと要所要所で鳴っているストリングス(ヴァイオリン)がクラシカルで美しいです。「NO JOANNA」とか。この辺りがね、10代バンドとは思えない熟練度を感じてしまうのです。影響を受けたバンドという点でも、本人達のインタヴュー記事を読んでみてみると、疎いみたいで最近【ニール・ヤング】とか【エコー&バニーメン】を聴き始めて気に入っていると書かれていました。でも似ているわけじゃない。過去のどこにも属しない、正真正銘の新世代ロックというのには納得いきます。シングルになった「AMYLASE」が唯一ダンス系かな。なんだか捕らえどころのないロックだけど、とても魅力的で、ある意味可愛らしい音を出しているそんなバンド。知らないという事は、大きな武器だなぁ。【THE LAST SHADOW PUPPETS】とは正反対の方法論です。カラフル・ライフをチェックしてみる?Cajun Dance Party - 'Amylase'を見てみる?Powered by TubeFire.com
2008.05.15
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いゃあ、最近のお笑いは面白すぎる。リズム型お笑いに欠かせなくなっているのもロックのリズムだ。ロックの部屋の住人としては、これも無視できないのでして………。知っているだけでも、クイーンのフレディー・マーキュリーの物真似をしている【世界のナベアツ】にナックの「マイ・シャローナ」のBGMに合わせて踊る【エド・はるみ】がいます。それだけかな?(笑)まぁ、ぐちゃぐちゃ言ってもしょうがないので、YouTube画像ご覧ください。世界のナベアツ QUEENのものまねを見てみる?Powered by TubeFire.comエドはるみさんの方のYouTube画像は、本物ナックとエドはるみとが交互に見られるという懲りよう。ナックのデヴュー時は《ビートルズの再来》とも言われていたし、女の子達の黄色い歓声がバッチリ聞こえます。エドさんの方はホップ・ステップ・ジャンピングの箇所の小さいステップからのジャンプが私は大好きです。ナック本人達が見たらどう思うんでしょうね。lol Knack- My Sharona edo harumiを見てみる?Powered by TubeFire.com(前園の顔を背けるリアクションは何なんだー!!)ハーイ、今日の私の調子は、絶好調でーす。
2008.05.14
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《「YAWARA!」「MONSTER」などで知られる漫画家・浦沢直樹の大ヒット同名コミックを3部作で実写映画化する「20世紀少年」(堤幸彦監督)。その第1章の製作報告会見が、5月11日、東京・成城の東宝スタジオにて行われ、主演の唐沢寿明、豊川悦司、常磐貴子をはじめ、黒木瞳、香川照之、石塚英彦、宇梶剛士、佐々木蔵之介ら総勢16名が勢揃いした》~eiga.comより~嬉しいニュースが飛びこんできました。浦沢直樹の大ヒットコミック『20世紀少年』、映画化されるのは知っていたけど、ここまで進んでいたとは。待望の公開は8月30日。しかも映画は3部作構成で企画されていて、今回は第1部が公開されるとのこと。総製作費は60億円。キャストは日本映画界を代表する総勢300人のビッグプロジェクト。会見では製作側の日本テレビから「社運を懸けている」との決意表明も飛び出した。出演者からは「引退を賭けよう」という発言が飛び出すほどの気合いの入りようだった。キャストも豪華ですね。よく似た俳優さん達を見つけてきたものです。ケンヂ役(唐沢寿明)→顔の輪郭は似ていますね。でもちょっと男前すぎない!?ユキジ役(常磐貴子)→眉毛と目の大きさがそっくり。マルオ役(石塚英彦)→本人もこの役は自分しかいないと思っていた様子。お笑い界からの参戦は、物語りにアクセントをもたらす効果大なので、大いに楽しみです。フクベエ役(佐々木蔵之介)→カッコイイ役者さんで期待大。髪型が似ている。キリコ役(黒木瞳)→大好きな女優さんの1人。この人が入ると場がしまります。などなど、他にも素敵な俳優さんが揃っています。個人的には温水 洋一さんを、どこかで使って欲しいなと思います。この人大好きなんで。第3部は8月にクランクインらしいので、関係者の方ぜひお願いします。《「20世紀少年」はすでに1月より撮影に入っており、現在は2000年12月31日の“血の大みそか事件”までを描く第1章と、その14年後から始まる第2章が同時進行で撮影中。さらに、ワールドワイドな舞台設定の原作にふさわしく、ニューヨーク、ロンドン、パリ、北京、バンコクなど世界各地での撮影を敢行。14日から開幕されるカンヌ国際映画祭で欧米諸国をターゲットにセールスは本格化される模様で、製作サイドは「おそらく日本映画史上最高額で売れると思います」と自信を見せている。待望の第1章は8月30日公開。第2章は来年新春公開。第3書は今年8月にクランクインし、来年秋公開予定。》~eiga.comより~わぁ、凄いスケールですね。インディ・ジョーンズに迫る物凄い映画になっている事を期待します。いつもDVDしか映画を見ない私ですが、今回は映画館で見ますよ。それから、マーク・ボラン亡き今、【TREX】の「20th Century Boys」の演奏シーンとかは出てこないでしょうが、カバーでもいいのであるといいですね。ロック好きとしては。【デフ・レパード】とか。。。。(笑)
2008.05.11
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《2002年junkoと笛岡俊哉によって結成。ケレン・アンやエミリー・シモンからの影響を感じさせるポストロック以降のサウンド・プロダクションと、全曲フランス語の詩情溢れる歌詞が、心地良い酩酊を誘う。ボーカルのjunkoはフランス在住であり、 作曲を担当する笛岡俊哉が日本在住のため、フランス、東京間でのmailのやり取りの中で新しい曲が生まれることもある。 日本だけでなくアジア各国での人気も高い。》~musicshelf及びWikipediaより~ああ、感動の【クラブ8】のステージから1か月以上過ぎてしまったんだなぁ。などと感傷にも耽ったりする今日この頃。いや、待てよ。前座で出演した【モンディアリート】だって記憶に残る名演でした。数日前にようやくアルバムを購入し、聴いています。いやぁ、素晴らしい。素敵すぎる。優しすぎる。癒される。まるで、母親から子守歌を聴かされているような気分になります。あの日とまるで一緒だ。ステージから3メートルの至近距離で聴いたあの日の温もりが、たおやかな世界観が、今ここに再び蘇っています。ヴォーカルのjunkoさんのフランス語。暖かいです。生活にまつわる全ての物が美しくて暖かければ良いねという願望の元、きめ細やかでピュアで透明なヴォイスに涙が出てきそうになってしまいます。《Mes cheveux》(わたしの髪)♪あなたは私の髪がほどけるのを見ている あなたと二人きりになると、私は凍り付く すべてを忘れ、私達の日々を消したかった あなたの縞模様のマフラーが好きだった それがほつれ始めている あなたは私の痛んだ髪に触れる 愛の言葉が何になるのか? あなたにすべてをあげたい、 私のとても重いこころまでも すべてを忘れたい、でも私の心はあなたの物♪複雑な女心。数えきれないくらいの痛みや失望、悲しみを経験したものしかこんな歌は歌えないはずです。傷つけば傷つくほどあなたは(私は)美しくなっていく。彼女の歌を支えるサウンドは、ピアノやヴァイオリン、アコースティックなパーカッションにギター、雨や水がしたたる音、小鳥がさえずる自然のサンプリング音など。私にあなたの重い心のベールをはがす事が出来るでしょうか?そして、そんなあなたにフワっと包まれたいと思っている私。あなたに会いに、またmondialito聴きに行きたいな。cher mon amoureuxをチェックしてみる?myspaceで試聴してみる?Mondialito「brouillard mouvant」を見てみる?Powered by TubeFire.com
2008.05.10
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《洋楽専門誌のパイオニアとして創刊36年を迎えたロッキング・オンがお届けする、洋楽ディスク・ガイドの決定版がついに登場です!歴史的名盤の歴史的アートワークをヴィヴィッドに堪能できるフルカラー320ページ!ロックと時代の相関関係が総覧できるロック年表も収録!この本を読めば洋楽ロックの壮大な流れが見えてくる!》~ロッキング・オンより~ロッキング・オンの創刊号からの読者だった私ですが、(笑)ロッキング・オンとしての洋楽ディスク・ガイド本が、初めての発刊だったとは以外です。と言うか、初期の編集長でライターの渋谷陽一さんは何冊か出していますけどね。2・3か月前に本屋さんで見かけ、綺麗なガイド本だなと思っていましたが、この手のガイド本は高価なので買うのを渋っていました。(CD1枚買えちゃうので)少しお金に余裕が出来たので最近購入しました。(1,800円です)ともかく、これほど綺麗で見やすくて読みやすいガイド本も珍しい。オールカラーのアルバムジャケットを眺めているだけでも楽しくなってしまいます。内容的にはこの手のガイド本や名盤入門にありがちな偏りがないのが素晴らしい。60年代や70年代に偏った、明らかに頭の古い親父ライターが書いているものが多いですから。1人のライターが書いてしまうと、そういった事は起こりがちですが、さすがロッキング・オン各世代ごとに明るいライターが書かれているので、そのような事はありません。ちなみに60年代は50ページ、70年代82ページ、80年代60ページ、90年代76ページ、2000年代40ページとなっています。60年代70年代を知らない若いロックファンにも、90年代以降はさっぱり分からないという年配のロックファンにも分かりやすい。ロック入門編としてもバランスの良いディスク・ガイド本ではないでしょうか。これで、ロックの大雑把な概要を理解したら、さらにジャンル事に細分化されたシンコー・ミュージックのDISC GUIDE SERIESを読みましょう。私15冊近く持っています。(笑)PSその昔70年代、ロッキング・オンの編集室が東中野にあった時代、初期のバックナンバー欲しさに東中野まで行って買いに行きました。小さなマンションの一室から出てきたのは、写植中の当時のロッキングオンの編集者の1人の橘川さんでした。二言三言話を交わした記憶が今も鮮明です。私“1人で編集作業大変ですね。寂しくないですか?”橘川さん“仕事ですから”後になって、変な質問をしてしまったなと恥ずかしくなりました。橘川さんの方が大人でした。(苦笑)best disc 500をチェックしてみる?
2008.05.08
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《1968年に完成していながらお蔵入りになってしまい、テスト・プレスが高値で取引されていたという、ソフト・ロックの名盤のひとつ。ビーチ・ボーイズの『ペット・サウンズ』への回答ともいわれた。70年代にはヒットメイカーとして、レオ・セイヤーやロジャー・ダルトリーらへの楽曲提供として活躍。80年代以降はザ・フー・ファミリーの一員としてツアーサポート、ピート・タウンゼントの参謀として高い評価を得ている。》~CDジャーナル及びライナー・ノーツより~スウィンギングロンドンの末期に制作されたものの、ニューロックの流れの犠牲になりお蔵入りになってしまった【ビリー・ニコルス】の『WOULD YOU BELIEVE』です。一説によると、同レーベル(IMMEDIATE)だった【スモール・フェイセス】の『Ogden’s Nut Gone Flake』のプロモーションを優先させたため、発売のタイミングを見計らっていたが、ロックシーンのスピードの速さに流行遅れの作品になってしまい、弱小レーベルだったIMMEDIATEは発売中止を余儀なくされた、となっています。そして2001年に30年以上の歳月が経ってめでたく再発されて、鑑賞出来るというわけです。音楽産業の熟成からくる流通の速さと、情報時代の恩恵というべきでしょうか。良い時代ですねぇというべきなのでしょうか?《WOULD YOU BELIEVE》♪今この気持ちを変えたくないんだ 今この時間を無駄にしたくないんだ 君を僕の心から消し去ることにするよ 信じてくれるかい 日ごとに、君への愛が強まっていったんだ それが僕の愛し方だったんだ だけどもうこんなこと続けられない 信じてくれるかい 言いたいこともたくさんあった いろいろなことがあったけど それでも君のことを愛していたんど だけどそれはもう過去のことさ♪いみじくも歌詞の内容はスウィンギングロンドンの終焉を暗示しているようです。けして悲しい別れではなくて、新しい旅立ちのための別れです。【ビートルズ】の登場以降、ロックも1周期を経過したのだと思わせます。バックのコーラスには【スティーヴ・マリオット】のソウルフルなシャウトも聞こえてきて、不思議な雰囲気の曲です。ドラムスの音色は荒々しいし、ヴァイオリンも独奏状態。それぞれの楽器は溶け込むことはなく、自己主張。これも多重録音の妙か。「LONDON SOCIAL DEGREE」のビリー・ニコルスのヴォーカルは、力が抜けていてクリアー。【シド・バレット】に似ても無くないか。キャッチーなオルガンはモッドなテイストを感じさせます。なるほど、クラブクラシックとはこんな雰囲気の曲なのか。アルバム中で一番の聞き物です。ビタースィートな味の「PORTOBELLO ROAD」も名曲。【レッド・ツェッペリン】の「MISTY MOUNTAIN HOP」の元ネタではないかと言われている曲です。確かにリズム進行は似ている。色んな所でこっそりパクっていますな、ジミー・ペイジという人は。「QUESTION MARK」の厚い多重ハーモニーは【ビーチ・ボーイズ】譲り。なかなかです【ニッキー・ホプキンス】や【ジョン・ポール・ジョーンズ】も参加しているこのアルバム、聞きわけるのも楽しいです。全般的にサイケデリックで幻想的な雰囲気が蔓延している作品で、この手のサイケポップが好きな人にはたまらないアルバムですね。確かにこの後に『クリムゾン・キングの宮殿』なんか聴いちゃったら弱々しくて、古くさく感じてしまうだろうな。ウッド・ユー・ビリーヴをチェックしてみる?Roger Daltreyが歌う - ビリー・ニコルス作Without Your LovePowered by TubeFire.com
2008.05.07
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その1ロックTシャツ1枚(ちょっと怖い?)渋谷のクラブクアトロが改装されると言うことで、ビルに入っている店舗も閉店セールスが行われています。そこでロックTシャツの専門店「MusiCulture」へ行って物色。サンタナ1枚お買いあげ。1,500円なり。通常は3,000円以上するみたいですが………、生地はむしろユニクロのTシャツの方がいいし肌触りもいいです。ロックTシャツはだいたい高いですが、この価格はデザイン料と著作料みたいのが入っているのでしょうか。その2 ギターピック2個渋谷の石橋楽器にてお買いあげ。1個150円で計300円なり。明るい色のピックが欲しかった。なぜなら、いつもギター練習後ほったらかしにして行方不明になって探しまくるので、派手で探しやすい色をという事で。。。(笑)それから東急ハンズ行って、CDラックを探していたけど欲しいサイズのがなかったので買わなかった。その3渋谷のHMVにてCD1枚お買いあげ。買ったのは【mondialito】(4月4日の日記参照)。2,100円なり。あとはブラブラ。と言うわけで、とある日のゴールデンウィークの私の一日は終わったというわけさ………。あっ、KYTEのライブチケット買うの忘れた。
2008.05.04
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《2000年に結成され、ブライトンをベースに活動を続ける5人組。2003年にリリースされたデビュー・アルバム「ディクライン・オブ・ブリティッシュ・シー・パワー」は辛口の英国プレスも絶賛。スケールの大きなメディアとそれを生かしきるソングライティングやアレンジは知性と才能を感じさせ、誰もが彼らの将来を嘱望する1枚となった。新人バンドとしてこれ以上ない評価と成功を手にした彼らは2005年、セカンド・アルバム「オープン・シーズン」を発表。そのアーティスティックな世界観とともにパワー・アップされたソングライティングで、その評価を決定付けた。英国はもちろん米国でも大きな注目を集め、いまや全世界的にファンを獲得する人気バンドへと成長を遂げている。》~BOUNDEEより~こってり、たっぷり、濃厚なギターロックはUKギターバンドの頂点に達したのではないかと思えるほどの充実振りです。アルバムタイトルの『DO YOU LIKE ROCK MUSIC?』は彼等の自信の表れでもあるし、使い古されたロックという言葉を、そのルーツまで振り返って、問題提起しているかのようです。よく聴かれる問いで“趣味は何ですか”というのがあるけど、“ロックです”とは未だに言いずらいです。“音楽です”“音楽鑑賞です”とか当たり障りのない言葉で濁して、履歴書にもそう書いたりもして………。表の世界では隠れロックファンであり続けるというというありがちな状況。そして自ら危険分子であるという事を暗に認めてしまっている状況でもあるのです。リングの上で死ねたら本望、舞台の上で死ねたら本望とかスポーツマンや俳優だったら、格好良くて許されている言葉。でもロックではステージの上で死ねたら本望なんて聞いたことがないような……。やっぱ、これって格好悪いと思う。せっかく盛り上がっているのに死ぬんじゃねぇよという感じで。やっぱり、プールで死んでいたとか(【ブライアン・ジョーンズ】か!)笑、の方がロックらしいな。あるいはツアーの移動中、自家用飛行機が落ちて死んだとか、奥さんが運転する車の助手席に乗っていて事故で死ぬとか(【マーク・ボラン】か!)笑、の方がロックらしいです。こういう少し謎めいていて、情けなさもちょっぴりあって、後に引かないのがロックなんだなぁ。“趣味は音楽です”と言う圧倒的な大衆の一員の発言よりは“死にほどロックが好きです”と言った方が真実味がある。どうしようもない苛立ちや絶望感やら厭世感やらが内包された重さや深さとしての言葉として。このバンドのサウンドは大陸的で、自然の力を借りているようなパワーを感じてしまう。それはバンド名を“BRITISH SEA POWER”にしてしまった宿命なのか。深いエコーとギターサウンドは量感があり伸びがある。ヴォーカルの声の質は許容性のある大人の味で、優雅さと牧歌的味わいもあります。「Waving Flags」の厚いコーラスが極上。ギターとの溶け込み具合が、正に大陸的なスケール。天にも昇り詰めるかのようなエクスタシー感も得られます。「Down On The Ground」も良い。乗りの良いビートに加えて、倍音が豊かなイメージ膨らむ音響空間を創りだしています。「Atom」の2部構成的な、性急な展開力(これがロックの核なんだよ、みたいな)は興奮ものです。ロックぽくてライブ映えしそうな曲ですねぇ。うーむ、このアルバム間違いなく傑作です。音は厚い(熱い)ですし、レコーディングに2年掛けたというだけの、深みがあります。ロックが好きで良かったねー。本当にそんな事を思える作品です。Do You Like Rock Music?をチェックしてみる?British Sea Power - Waving Flagsを見てみる?Powered by TubeFire.com
2008.05.03
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おそらく、日本で最速の音楽ニュースブログ《ドゥープス・ミュージック・ブログ》で4月25日から27日まで行われたコーチェラ・フェスティバル2008のライブ映像(YouTube)がアップされていました。【ヴァーヴ】の「Bittersweet Symphony」が見られて、サマソニ08の予習としても楽しめます。他に【ヴァンパイア・ウィークエンド】の映像もありました。99年から始まった歴史の浅いフェスのようですが、春のカリフォルニアで開催されるフェスとして3日間で100組を超えるアーティストの出演があります。今年のヘッドライナーは【ビョーク】【レッド・ホット・チリ・ペッパーズ】【レッジ・アゲインスト・ザ・マシーン】のようでした。好きな人は好きでしょうし、ゴールデンウイークの前半にも当たって、日本から行く人もいるでしょうが、近畿日本ツーリストが企画する「COACHELLA VALLEY MUSIC FESTIVALツアー」なんていうのがあるんですね。5泊7日でお一人様275,000円。最少携行人員12名、添乗員付き!!ホテルでは相部屋可能。(異性同士でも!?)行きたくなってきた。(笑)でもー……。ゴールデンウイークと言ってもまとめて休める訳でも無し、金もないし、無理だなぁ。定年後の退職金で考えようかな。今から○○年後。。。。(笑) ↓おーっ、ロジャー・ウォータースの「狂気」も見られるなんて!Coachella 2008を見てみる?Powered by TubeFire.com
2008.05.02
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