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子供の頃から、一年で一番好きな日というのは、大晦日だった。かつてユーミンも、「次の夜から欠ける満月より、14番目の月が一番好き」と歌っていたが、それとまったく同じ心境だ。新しい年に向かっていくに当たって、形容しがたいエネルギーのようなものが日増しに高まっていき、それがこの大晦日に最高潮に達していく、その何とも言えないエクスタシー感がたまらないのだ。しかもウチは商売柄、大晦日はいつも忙しくしていたので、そのある意味非日常的な猥雑ぶりにも、子供心に胸躍らせたものであった。もっとも元日から多くの店が営業している昨今、大晦日にはかつてのようなバタバタ感は無くなり、夜も7時を回るとホントにお客もまばらになる。まあそれでも大晦日特有の気持ちの高ぶりというものは、私の中では変わらず持ち続けているのだが。翌日から久々の休みだ、という期待感とも無関係ではなかろう。さて今年のこのブログを改めて眺めてみたが、今回でちょうど50回目の投稿だった。ひところ、ほぼ毎日のように書いていたことを思うと、隔世の感すらある。もっとも自分が好きで書いていることなので、別に誰に迷惑を掛ける訳でもないからいいのだが、やっぱり気力の衰えというのは否定できない。「老化」という言葉を使うほど歳をとっているわけではないが、それでも白髪や老眼が混じってきたり、おっさん体型が顕著になってきたりして、フィジカル的には「老化」に片足が掛かっているような状態だ。しかし先ほどの「気力の衰え」を「老化」と結び付けて考えることだけは絶対にすまい、ということだけは、固く心に誓っている。それを許してしまえば、身も心も一気に老け込んでしまうのが目に見えるからだ。なんだかんだ言ってるが、要は書かなくなった言い訳を自分自身にしてるだけではないのか、という気もしてきたので、この辺で止めておこう。来年が皆様にとっていい年でありますように。
2012年12月31日
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先日の衆議院総選挙は、自民党の圧勝による政権交代という結果に終わった。とりあえず自民党は政権を担うことになったからには、様々な難題に対して、全力を尽くして取り掛かっていただきたいと思う。実は衆院選の公示の日からずっと、今回の選挙に関して思うところをこのブログにアップしようと思って、書いては直し、を繰り返していたが、なかなか納得の行く文章が書けなくて、アップできないままにとうとう選挙自体が終わってしまった。これはすなわち、今回の選挙に向き合った自分が、その意義を正しく見出せなかったことが原因ではないか、と思っている。今回の選挙では争点がいろいろと多岐にわたっていて、他の有権者の皆様もその選択になかなか苦労されたと思う。主要な争点に関して、すべてにおいて自分の考えとピタリと合致する政党があれば、そこを選ぶのに何ら問題はないのだが、現実はそうもいかなかった。それでもどこかひとつの党を選ばねばいけないわけだから、その中で自分の考えと異なる政策のひとつやふたつは、あらかじめ目を瞑らなければいけない、ということが前提になるだろう。事実私も今回の選挙では、すべからく見解の一致する党というのは、まったく見当たらなかった。もっとも小選挙区の方は立候補者数も少ないので、初めからそれほど選択肢があるわけでもなく、即ちこれは小選挙区制の限界だなどと感じた次第だが、このことはまた改めて書きたいと思う。で、比例代表の方だが、こちらもなかなか投票したい党が決まらない。どこも微妙に私の見解とズレるところがあるのだ。そうすると様々な争点の中で何を最も重視するか、ということを考えなければいけないが、実はこれが一番難しいことだ。おそらく多くの自営業者の方がそうであるように、景気対策ということを最優先にして欲しい、とも思った。仕事上の立場としては、それが私の切実な希望のひとつではあるが、かといってそれが結果的に、将来に負の遺産を残すものであってもいけない。ここでひとつ考えたのは、「誰のための選挙なのか」、ということだ。その手法に差はあれど、「より良い世の中をつくる」という理念に関しては、各政党ともさほど違いはないと思う。ただそれが「今を良くする」のか、「将来良くなるようにする」のかでは、かなり違いが出てくる。振り返ってみれば、現在国が抱えている借金のほとんどは、過去の政権がこしらえてきたものだが、おそらくその決定の大半は、私達に選挙権がない子供の時代のものだろう。つまりずっと上の世代の「負の遺産」なわけで、要はそれを先送りしているに過ぎない。ただ、もちろんそんな状況がいつまでも続けられるとも思えない。視点を変えると、今何らかの景気対策を行う場合、そのツケが仮に次の世代に回るとしても、その尻拭いをする世代は現在選挙権を持っていなかったりする。これはあまりにも不公平だ。私たちが「権利」として持っている選挙権というのは、実は私たち自身のものではなく、次の世代のためのものなのだ、ということに思い至った。そういう目で見ると、投票に行くということは、選挙権を持たない我が子らに対する、私たちの「義務」なのだ。というわけで今回は、目先の餌をちらつかせる政党ではなく、長期的なスパンでこの国の将来を考えてると思われる政党に1票を投じた。
2012年12月22日
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