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鉄拳のエリカ:エレナの育児と街の再建に奮闘している。エレナ:最後のシスターズ。第231話【2280年】G.E.C.Kを発動させてから3年、ニューメガトンはキャピタルウェイストランド最大の街となった。スプリングベールの辺りまで敷地が広がり多くの家が建ち店が並んだ。一番の特徴は食物の生産。ウェイストランドの食糧事情はニューメガトンが変えた。食料が豊富になれば人々は元気なる、そうすれば争いも少なくなる。現にレイダーの数は減り、労働者の数が増えた。畑を耕す者、食品加工する者、それを売る者、街に訪れる商人や傭兵、放浪者を相手に武器弾薬を売る者、またその武器を作る者など・・・わたしは代表に選ばれたものの、一人では何も出来ず多くの人に支えられている。昔のメガトンにあったモリアティの酒場のような場所はわたしは作りたくなかったのだけど、2件そういう店が建っている。マスターの提案だ。「エリカよ、お主は正しい、だがそれだけじゃ上手くはいかんぞ?」「なぜ?」「正しい事、正しい者、やさしい者、正直者だけでは街は上手くいかん。色んな人間が住める街にしなければの」「・・・」「バランスが大事なんじゃ、ほんの少しでいい、受け入れてやることじゃ」「わかった・・・マスター」一つの酒場は売春宿と化しもう一つの酒場は荒くれ者の巣窟となった。時々揉め事や喧嘩は起こった、でも殺人や破壊行為にまでは進展しなかった。ニューメガトンの秩序はどの街よりも保たれ、住んでいる人々も皆意識してそうしていた。街の警備の殆どはタロン社から送られてくる傭兵で、今や残酷な傭兵集団のイメージでは無い。街は壁で囲まれ出入り口は二つ、入るときには必ずチェックが入る。街のテクノロジーのチェックはフェンディのチームがやってくれている。出来るだけ戦前のイメージで街を作りたかったわたしの提案をフェンディはのんでくれた。戦前の写真から設計図を起こし、大工仕事の得意な人達に指示をだして街は作られた。メガトンの商売はアンダーワールドから戻ってきたモイラがおこなった。彼女はメガトンの商業組合の長でメガトン全ての店舗に目を光らせている。モイラ自身の店は『レイクサイド雑貨店らしい』なにも出来ないわたしは畑仕事とエレナの育児に明け暮れた。人並みはずれたわたしの力は畑仕事で役に立った。マスターは子供達に勉強を教え、色んな話を聞かせてくれていた。エレナはすくすくと育ちあっという間に3歳になった。1歳を迎える前に立って歩くようになり、2歳になる頃には自分で身の回りの事をし始め、3歳の現在、文字を理解し書くまでになった。明らかに周りの子供達とは違っていた。オルモストパーフェクトそれがエレナの備わっている能力。最後のシスターズ。彼女はただの一度も病気にならず、怪我の再生もスティムパックを打ったかのような早さで、筋力も並外れて強かった。この前も貯水タンクのボルトを手で捻って外し叱ったところだった。エレナは他の子供達とは殆ど遊ばず大人の仕事をじっと眺めて真似をしたがった。10mmピストルの分解組み立てを覚えたり、薬の調合を覚えたり・・・エレナのあまりの能力にわたしはどうしていいかわからなくなってきていた。「ママ姉、エレナ他の街に行ってみたい」エレナはわたしの事をママ姉と呼ぶ。本当のお母さんはカイリーナだと説明したからだ。「エレナがもう少し大きくなったら」「どうして?エレナはもう文字もかけるしお買い物もできるし地図だってわかるよ?」「外は危ないから・・・」「大丈夫、エレナ、ヤオ・グアイくらいまでなら操れるし。ローレン姉のように虫とかは無理だけどね。それに武器だって使えるよ?10mmピストルの射撃はエレナが街で3番なんだから」小さなエレナは左手で10mmピストルを持ち、右手の指でトリガーを引く独特の構え方で言う。「それに目も耳もいいよ?ママ姉の聞こえない音もきこえるし夜だってハッキリ見えるし」「駄目よエレナあと2年は待って」「いや!明日にでも連れてって!!」「連れて行かない」わたしはエレナを外に連れて行く気はまだ無い。普通の子ならキャラバンや定期便の一緒に乗って行っても良かった。でもエレナは普通の子じゃない、何をするか何に巻き込まれるかわからない。少しでも目を離せば見失ってしまうだろう。「エレナ、もうメガトンでは退屈なの!住んでる人の顔も名前1076人の名前顔年覚えたし、仕事も興味あるのは全部見たし!」「・・・・・・」「ママ姉もマスターも拳法教えてくれないし!」「それは・・・」「エレナつまんない!」夕食後エレナはふくれてさっさとベッドに入ってしまった。わたしはPITTから送られてきた手紙と最近頻繁に配られてるチラシに目を通す。PITTの手紙はサンドラからだ。写真も同封されている、成長したマリーの姿がある。わたしはサンドラと手紙のやり取りをしている。お互いの近況を報告したりマリーとエレナの事を書いたり。サンドラとマリーは元気でやっているようだった。ワクチンの開発は進み、労働者の症状をかなり和らげるようになったという。以前のような強制労働は無くなり街には外からも人が来るようになったらしい。もう一枚のチラシは・・・ツアーの宣伝だった。ポイントルックアウトと呼ばれるリゾート地区へ行く船が出しているものだ。昔アンナが興味を引かれていたのを思い出す。「お母さんはどうやってシスターズを育てたのだろうか・・・」わたしはお母さんの事、シスターズの事を思い出しながら床についた。翌朝いつものようにエレナを起こしに行く。だがベッドにはテディベアしか居なかった。エレナは姿を消していた。231話終 次回へ
Feb 27, 2011
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鉄拳のエリカ:戦いが終わり彼女の生活は激変した。科学者フェンディ:BOS所属ながらも縛られない自由な立場の科学者。第230話【ニューメガトン】エンクレイヴ討伐、G.E.C.Kの回収、Dr.カイリーナの死、スーパーミュータント・ジェネラルの撃破・・・・・・・・・そしてキャピタル・ウェイストランド最大の悪夢ODの消滅。キャピタル・ウェイストランドにようやく平和と言えるものが訪れた。ローレンはタロン社の改革に乗り出し、単なる無法者の傭兵集団から訓練された軍隊に変えて行くのだと言う。アンナはオアシスに辿りつきしばらく滞在してたが想像してたものとは違うかったらしく、放浪を続け今は無人になってしまったビッグタウンの復興をしている。あの場所はスーパーミュータントに狙われやすいのでフォークスとアンクルレオも手伝う事にした。わたしは・・・幼いエレナの世話をしながらBOSのエルダー・リオンズやフェンディとG.E.C.Kの使用について話し合っていた。ジェームス氏の発見したVault87のG.E.C.Kは浄化プロジェクトで使用したのでSecret-Vaultでお母さんに貰ったG.E.C.Kの方をどうするかという事だった。わたしはODに破壊され放射能に汚染されたメガトンを復興させたい。BOSの考えはG.E.C.Kを研究し、量産したいという事だった。「ようやくアメリカ東部は落ち着いてきた、人が住めるまともな都市になるまではまだ少し時間が掛かるだろうがG.E.C.Kがあればそれも早くに実現するじゃろうな」エルダーリオンズが言う。「G.E.C.Kを解体して調べるというのですか?」フェンディがエルダーに聞く。「そうなるな・・・量産化したいのじゃ」「もしそれでエリカさんのG.E.C.Kが使用不可能になったら・・・」「大丈夫・・・とは言えんがもしそうなっても必ず成功させる。時間がかかってもな」「エリカさんどうしましょう・・・?」「わたしは・・・・・・」本音を言えばすぐにメガトン復興に使いたい。あの町がなくなったことでウェイストランド中の人が困ってる。メガトンが前以上に栄えた町になれば子供達も安心して暮らせるはず。万が一G.E.C.Kが壊れてしまえばそれも遠のく・・・「メガトンを復興させたい・・・」「そうか・・・解った。ウェイストランドを救ってくれた英雄の一人にそう言われては従うしか無いの・・・G.E.C.Kを使って町の復興といえばChosen Oneの話を思い出す」「Chosen One?」「ああ、ここよりずっと西、アメリカ大陸西部にあるアロヨという村の救世主の事じゃ。その人物はエンクレイヴを壊滅に至るほどの打撃を与えてG.E.C.Kを使ってアロヨの村を救った」「・・・・・・」「G.E.C.Kの力があれば戦前のような町を作るのも不可能ではない、そうなればこのキャピタルウェイストランドは西部のように賑やかになるじゃろう」「西部ではそんなに復興が進んでるの?」「ああ、電気も通っていて水もここよりずっと安全じゃ。新カルフォルニア共和国があるからの・・・人々の最低限の暮らしは守られている。ワシはあまりあそこのやり方が好きではなかったが人類復興の貢献には大いに役に立ってるとは思うのぅ」「新カルフォルニア共和国?」「そうじゃ、通称NCRと呼ばれておってな、歴史は古く2186年に建国されたのじゃ・・・ワシが生まれる前の事じゃよ。BOSとNCRは折り合いが付かなくてずっと小競り合いを続けてたんじゃ、NCRの事は好きではなかったが全てを否定する訳ではなく認めるところもあった」「NCR・・・」「かつてのアメリカは民主主義国家だった。NCRはかつてのアメリカを思わせるものがあったんじゃ・・・まぁあちこちに手を出してどれも中途半端な状態になっておるがの」「そう・・・」「エリカさん?」「キャピタル・ウェイストランドはどうなっていくのかと思って。メガトンが復興して人々が集まってその後は・・・」「国として機能するように政治を行う必要があるじゃろうな」「政治・・・」「誰かがリーダーシップをとって人々を導く必要がある。一人でなくとも評議会を作り色々な事を決めていかなくてはならんだろうな」「つまり・・・キャピタル・ウェイストランドをまとめる必要がある?」「そうじゃ、一つの大きな力になれば大きな困難にも立ち向かっていける。この前のエンクレイヴとの戦いで様々な勢力と協力したじゃろう?」「ええ・・・」「これからウェイストランドは大きく変わる。早めに手を打てば西部のように多くの勢力が入り乱れ戦争をするそうなことは避けれるはずじゃ」「・・・戦争」「話が大分それたの・・・それではG.E.C.Kはメガトンの復興に使う事に決定じゃな」「大丈夫?」「ああ、皆を説得させてみるさ。なぁにワシとてただのお飾りリーダーじゃないさ。BOSはこれからワシントンDCの工事と農作物の生産に力を注ぐ事になるじゃろう。テクノロジーの発掘も大事だが人々あってのテクノロジーだからのフェンディにはかなり期待しておる」「ええ、任せてください!工事の為の道具、農作物を育てるための機械の設計アイデアはドンドン湧き出てきてきてますから!」「ありがとうエルダー、G.E.C.Kはメガトンの為に使わせてもらうわ」「エリカさん、お手伝いしますよ!」それからわたしとフェンディは科学者を引き連れてメガトン跡にG.E.C.Kを設置、全ての放射のを取り除き荒れ果てた大地を浄化した。かつて大きな爆弾があった場所には綺麗な水が湧き出す池が出現し、一週間後には大地に植物の芽が出始めた。Secret-Vaultで見たあの光景にメガトンが変わっていく。スプリングベールには工事の為に人が集まり賑やかになっていった。わたしはエレナの世話をしながら工事を手伝い、週末にはアンダーワールドのマスターに会いに行って様々なアドバイスを受けた。レイダーの略奪の心配はローレン率いる新タロン社の警備のお陰で被害は最小限に抑えられ、アレフの人々からはバラモンの飼育の手伝いをしてもらった。一ヶ月が経った頃、ビッグタウンからアンナとジョーが尋ねてきた。「よぉ~エリカ!頑張ってるねぇ~!!噂はこっちまで届いてるよ」「すごいねぇ~緑が一杯だよ~」「アンナ、ジョー久しぶり、元気そうでなにより」「元気だよ~?疲れてる暇も無いくらい忙しくてさぁ~ジョーがビッグタウンの村長になっちまってよけいにね~」「最初はアンナにやってもらう話だったんだけどね、どうしてもやりたくないと言うから・・・」「細かい事決めるのあたいは苦手なんだよ、バカとかガキの面倒は見るけどね。おお、エレナ、お前も元気だったか?」「キャッキャ!」「エレナは妹だけどさ、エリカが抱いてるのみたら親子に見えるねぇ」「やっぱり?よく言われる」「しかしメガトンは凄い勢いだねぇ~・・・この町の長は誰になるのかなぁ?」「はぁ?そんなのエリカしかいないだろ??」「それは・・・」その話は何度も出ていた。フェンディにも言われていた。でも、わたしにできるだろうか?ローレンのように頭の回転が速いわけでもない、アンナのように人々を引っ張っていくようなカリスマ性もわたしには無い・・・「大丈夫だって!ジョーにも出来たんだからね、優し過ぎるからジョーも向いてないとか思ってたけど一人で何もかも背負うわけじゃない、あたいもいるしフォークスやレオもいるし。エリカだってメガネッ子とかマスターとか色々支えてくれる人がいる、あたいだって勿論、ローレンもいるし出来ない事はないだろうよ」「アンナ・・・」「なんなら多数決とればいいさ、メガトンの長にエリカはふさわしいかってね」「わたしは・・・わたしはマスターに来てもらって市長になってもらいたい」だけど・・・マスターは・・・『よそ者で年寄りのグールがホイホイやってきて市長をするよりも、次の世代であるエリカの方がふさわしいと思うがね。メガトンを愛し、尽くしてきたのはエリカが一番だろう?』「それなら頼ればいいじゃんよ?こっちに来てもらってさ。皆で作るんだよ!この町が安定してくれば誰かに市長を譲ればいいわけだしね」「そう・・・ね、アンナありがとう」230話終 次回へ
Feb 20, 2011
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昨日PIXIVに上げたバレンタイン絵です^^エリカのチョコはマスター劉の手に渡ったようです。ついでにもうひとつ・・・今更ですが・・・クリスマスに描いたクロエです^^アリスはというと、オレイン叔父さんにこき使われて忙しかったようですw
Feb 15, 2011
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クロエ:好きなチョコレート菓子は暖かいチョコケーキアリス:好きなチョコレート菓子はクレープマルベリー:好きなチョコレート菓子はチョコアイスロミルダ:好きなチョコレート菓子は暖かいチョコムース―OBLIVION of alternate world―ふたりは聖騎士第三十四話「灰色の王子」アリスの黄金の波動がマニマルコに襲い掛かる。「ワシガ コノ程度デ 倒レルモノカァァァァァ!!」アリスの必殺技をまともに受け左半身を失ったマニマルコ。その箇所からは血は流れずに魂が溢れ出ている。「聖騎士・・・ココデ始末シテヤリタイガ・・・今回は見逃してやる。全ての力を取り戻した時に奪い取りアンデッドにしてやるわ!!」そういうとマニマルコの体は徐々に透明化しやがて姿を消す。「透明化魔法か!」トレイヴンはとっさに探知の魔法を使うもあまりにも数の多い魂で見失ってしまう。「アリスなら見えるんじゃない?」クロエが叫ぶ、アリスは目を見開きマニマルコを探している。「だめ・・・マニマルコは沢山に分裂している・・・」「ええっ!?」「片っ端から斬り捨てる!」アリスは聖騎士のオーラを纏わせた銀の剣で斬って行く。「駄目・・・逃げられる!!」「ダンマーの聖騎士、奴はどの方向に行った?」「アークメイジの塔の方に行きましたトレイヴンさん!」「そうかしまった・・・奴の狙いは血虫の兜と死霊術師のアミュレットだ!!」慌てて追いかける二人、クロエはマニマルコの落としていった石を拾う。魔術師とアンデッド軍団の戦いは決着が付きつつあった。魔法の武器防具を装備し、剣術、魔術のエキスパート集団である帝都軍のエリート部隊が合流した為である。「クロエさん大丈夫ですか!?」「アリスさんはどこに?」魔術師レイラと騎士ローランサンが合流する。「トレイヴンさんとアークメイジの塔に行ったよ!一緒に追いかけましょう!!」三人がアルケイン大学の門の前までいくとアークメイジの塔の上部が爆発で吹き飛んだ。「わぁああああああああっ!!」「きゃあああああああああ」「うおおおっ!?」宙に浮いているマニマルコ、頭には骨の兜、首には怪しい光を放つアミュレットが。アリスとトレイヴンは床に伏せている。「アリス!!トレイヴンさん!!」クロエの叫び声に振り向くマニマルコ。「まだ生きておるぞ?なかなかしぶといわ・・・聖騎士はともかくトレイヴンは殺す気でやったのだが・・・とっさに聖騎士が庇いおったわ。この辺りでワシは退散させてもらうかの・・・目的の物は手に入れた、アルケイン大学は壊滅寸前!引き際だな・・・」マニマルコの体は霞のように霧散し消えていった。◇ ◇ ◇ ◇マニマルコの襲撃から三日後。ハンニバル・トレイヴンは引退を表明するも次の候補者であるラミラスがこれを断った。アルケイン大学だけではなく帝都は混乱していた。マスターウィザードでありながら評議員であるオカートとエリスが黒馬新聞の記者に制限を強いて帝都民の不安を煽らないように仕向けたものの、現場に居合わせたものからの話が広がり収束不可能になっていた。新皇帝マーティンは各町の伯爵に手紙を送り警戒強化に当たらせ、魔術師ギルドには死霊術師討伐の特別チームの設立を提案した。さらにアリスを団長とする聖騎士団にブレイズの隊員と物資、資金のバックアップを約束した。「私達が優先すべき事は聖騎士の欠片の回収とウマリル討伐よね」マルベリーの言葉にアリス、クロエ、ロミルダは頷く。「その為にはもっと戦力がいるわ、数じゃなくて質のね。せっかく九大神の聖騎士団なんだから九人の騎士団長にしたいわね」「昔の九大神の騎士団もそうだったしね~・・・あたしとアリス、マルベリーにロミルダさん。後五人はどうするの?」「できるだけ色んな種族を入れるのはどうかな?そうすれば色んな状況に対応できるし・・・」「・・・・・・アリスの言う通りここは気に入らなくても色んな種族を入れるほうがよさそうね、そうなると候補は・・・」「グログは?パワーは申し分ないしよく知ってる人だし」「クロエの知り合いのオークの魔闘士さんだね!どう?マルベリー」「虫唾が走るけど・・・バカも使いようだからね、盾くらいには役に立つからいいんじゃない?おだてて面倒を押し付けるのにも丁度いいし」「・・・・・・あいかわらずですわねマルベリー。口が悪すぎるわ」あきれた顔でマルベリーを見つめるロミルダ。マルベリーはどこ吹く風だ。「アルトマー枠はセリーヌでいいわね。頭良いし魔力量も申し分ないし面倒な役職も付いてないしセリーヌならアルトマーの魔術師でも私は大丈夫よ」「アンヴィルで一緒に戦ったあの人だね!」「ボズマーは?アリスの知り合いのマグリールさんとか・・・」「却下」「却下!」アリスとマルベリーが声をそろえて拒否する。◇ ◇ ◇ ◇生死の境を彷徨ったジゼルだが何とか持ち直し知り合いになった魔術師のマリアと日が落ちたばかりの帝都を歩いていた。二人は闘技場で観戦をした帰りだった。「帝都のレベルはやっぱり高いですね」「私、始めて見たんですけど想像してたより悲惨じゃなくて良かったです」「悲惨ってどういうことです?」「年端の行かない子供が奴隷剣闘士として無理矢理戦わされてるとかじゃなくてって事です」「なるほど、他の国ならありえるかもしれないですけどここは帝都ですからね」「それもそうですね、本の読みすぎかもしれません」「バイアズーラ!!」「むっ!?」「ひゃっ!」松明をもったボズマーが突如二人に話しかけてきた。「何ですあなたは!」金属の篭手をつけた両手を構えるジゼル。「や、済まない!僕は闘技場の熱狂的なファンでさ、君たちがその話をしてたからつい・・・」「で、何のようです?」「そんな怖い顔をしないでよ、ちょっと聞きたい事があって・・・今日の試合のファイナルを見てどう思った?すごかった?」「???レベルが高い試合だと思いましたが?」「やっぱり他の人からはそう見えるのか・・・」「話が見えませんが?」「あのグランドチャンピオン・グレイプリンスは最近おかしいんだよ、目に光が無いというか以前のように勇猛に相手を全力で叩き伏せる戦い方じゃなくなったんだよ」「はぁ・・・確かにあのオークの戦士は技術は凄かったですが必死にやってるという感じではなかったですね」ジゼルがそう答えるとボズマーは目を輝かせて近寄る。「君の見る目は本物だね!それに君自身も凄く強そうだ、特殊な鍛え方をしている気がする・・・一見魔術師だけど本業は違うと見たね」「そうですか、あなた只の熱狂的なファンではないようですね」「僕の名前はブルータス!グレイプリンスの不調の原因を調べるのを手伝ってくれないだろうか?僕一人の力ではどうにもなら無くてね・・・お礼はするよ、ちょっと珍しいマジックアイテムを手に入れたんだ」つづく
Feb 11, 2011
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クロエ:クロエの激運の発動はギャンブルなどには作用しない。アリス:鷹の目の能力の自覚はまだ無い。―OBLIVION of alternate world―ふたりは聖騎士第三十三話「新必殺技」「流石にシロディール1の魔術師集団、そう簡単にはいかぬようだな。だが・・・」マニマルコがドクロの杖をかざす。「これで形勢逆転すると思うがな!『堕落の蟲声!!』」ドクロの杖が輝き地面に大きな魔方陣が浮かび上がる。「むあああああああああああっ」「きゃあああああああああああっ」魔方陣の上に立っていた魔術師達が次々と倒れていく。そして体から魂魄のようなものが抜け出しドクロの杖に吸収されていく。「いかん!炎獄殺!!」トレイヴンの火球がマニマルコに襲い掛かる。マニマルコは寸でのところで回避する。「ふん、今ので半数は倒れたかの?さて・・・次は『蟲の囁き!』」再び魔方陣が輝き倒れた魔術師達の体を光が包み込む。「グオオオオオオオオ・・・」「アオオオオオオオオオ・・・」倒れた魔術師達がアンデッドとなり帝都兵に襲い掛かる。「マニマルコ貴様・・・」「ククク・・・これが死霊術だ。お前が排除した最も優れた魔法だ!ただのアンデッドではないぞ?生前の能力はそのままに恐怖心、痛覚、疲労を感じない最高の兵だ」「グオオオオ・・・」「アアアアアアオ・・・」魔術師のアンデッドが次々と魔法を放ち帝都兵を倒していく。「蟲の囁き!」更に倒れた帝都兵がマニマルコの軍勢に加わる。「ハハハハハ!我が軍は無敵!誰も阻止する事などできぬ」「おのれマニマルコォォォー!爆雷撃!!」「ぬううっ・・・トレイヴン・・・!」トレイヴンの魔法を受けて地面を転がるマニマルコ、ローブの砂埃を払いながら睨みつける。「やぁああああっ」「たあああああっ」マニマルコに斬りかかるクロエ&アリス。「聖騎士め・・・凍蟲槍!!」「え!?・・・・あああああああっ」「たああああああああああっ」不可視の雹撃がふたりに襲い掛かる。クロエはまともに浴びて膝を付く、アリスは見えていたのか全ての雹を剣で弾いて防いだ。「やはり鷹の目か、このほどの逸材・・・欲しくなってきたぞ」「なにをっ!マニマルコ、あなたはここで成敗します!」「それは無理と言うものだ、ほっ!」跳躍し空中に浮かぶマニマルコ。「また宙に浮いたよ!!・・・アリス?どうしたの?」膝を付いたままアリスの方を向くクロエ。「完全な空中浮遊は物凄く難しいってマルベリーが言ってたのを思い出したの。深遠の暁のアイレイド魔法使いの奥義も空中高速移動・・・でもマニマルコのそれは空中浮遊じゃない!」「そうなの?」「陰に何か居る、そこから魔力を出して体を浮かせてるみたい」そう言うとアリスは聖騎士の剣を振りマニマルコの陰を斬り付けた。『ぎゃああああああああああああああ』陰から叫び声があがりリッチが這い出してくる。するとマニマルコは地面に降りてきた。「ふん・・・見破りおったか」「・・・・・・」「ふふふ・・・だが生物を念動で操るのは普通の魔法では無理だ、死霊術だからこそ可能な浮遊なのだぞ?ほれ、聖騎士お前も味わってみよ『蟲の躍動』」マニマルコが手をかざすとアリスの体は何かに弾かれたように吹っ飛ぶ。「あうぅ・・・」「まぁ精々この程度だなこの術は。念動など所詮はただの作業魔法」マニマルコはドクロの杖を宙にかざす。「これ以上戦いを長引かせるつもりは無い、一気に片をつけてやるわ!」「させんと言っただろう!絶対零度!!」「ええい邪魔だトレイヴン!!雷光蟲!!」「そのドクロの杖を破壊さえすれば、あのアンデッドを作る魔法は使えまい!!」「気がつきおったか、だがそれは不可能だ。貴様がいかに優れた魔術師であっても魔術師であることが限界のお前にワシは倒せん」「・・・だがここには聖騎士も居る、貴様を倒すのは私一人ではないぞ」「このような脆弱な聖騎士に何ができる?ワシに剣を届かせる事も出来ぬ未熟な者が」マニマルコとトレイヴンの魔法の打ち合いが始まる。火、雷、氷に飛び交い周辺の壁や床を壊していく。アンデッド軍団に押され帝都兵はマニマルコに迫れない。アリスに支えられクロエはゆっくりと立ち上がりながら目を燃やしていた。「アリス、あたし行くよ!新必殺技思いついたもんね!!あのマニマルコがバカにした念動魔法で思いついちゃったんだよ!!」「クロエ!?」「はぁぁぁぁぁぁぁ・・・ホーリー・・・タクト!!」ロミルダの作った念動杖に聖騎士のオーラを注ぎ込むクロエ。「そしてホーリーブレイド!!」右手のアカヴィリ刀が銀のオーラに包み込まれる。「あたしの必殺技パート2!!」爆発的なオーラが杖から発せられアカヴィリ刀を包み込み浮き上がらせる。「トレイヴンさんどいて!!」「なに!?」クロエの巨大な銀のオーラを見てマニマルコから遠ざかるトレイヴン。「くらえ!!聖騎士シルバーダイナミック!!」クロエが両手で杖を振るとその動きに連動して銀のオーラに包まれたホーリーブレイドが高速で走り、銀の軌跡が弧を描きマニマルコを襲う。「くっ!!」マニマルコの体を掠めたホーリーブレイドは地面にめり込んでいった。「惜しかったな聖騎士・・・来るのが解ってれば避けるのはたやすい」「まだまだぁ!!」杖を振り上げるクロエ、すると地面からホーリーブレイドが飛び出してくる。「ぬぉっ!!」ホーリーブレイドはマニマルコの体を切り裂く。「グアアアアアアアッ・・・」体から大量の魂が溢れ出して来る。「はぁはぁ・・・どうだ!!」「オオオオオオオオオオ・・・オノレ・・・聖騎士メ・・・」マニマルコの懐から何かが転げ落ちる。黒い魂石だ。「あれは・・・」「聖なる欠片!?」クロエとアリスは色こそ違うもののその形には見覚えがあった。『なにか術が施されておるが・・・間違いない、あれは聖騎士の欠片』クロエの装備に宿っているアレキサンダーがつぶやく。『そうか、奴が持っていた為に今ひとつ反応が悪かったのか・・・』「回収しなきゃ!」「ソウハサセルカ!!」体に大きな切り傷を負い魂を溢れさせながらマニマルコは黒魂石に向かう。「今度はあたしが駄目押しで!!聖騎士ゴールドキャリバー!!」後ろで力を溜めていたアリスが飛び出し、必殺の黄金の巨大なオーラ剣を振り下ろす。つづく
Feb 1, 2011
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