“飲食店の勉強代行業”大久保一彦の勉強録

“飲食店の勉強代行業”大久保一彦の勉強録

2010.07.24
XML
テーマ: 食べ歩き(4412)
 日本は戦後のベビーブームで人口が著しく増加しました。

しかし、2005年、人口減少に転じ、時代は大きく変わり始めました。
そのことに気づいていない企業が多いのではないでしょう。
もちろん、企業だけではありません。
 市場が飽和して競争が多元化していますから、商売の難しさは増しています。
この難しさに拍車をかける要因が人口減少なのです。

 日本は戦後、高度成長期を体験しました。
日本の世の中のしくみや企業経営の前提は、

あまりこれまでは触れられることはありませんが、
経済成長は人口の増加という前提があっての話です。

 世界的にみても、産業革命以降、人口が増える時代が始まりました。
そして、石油の普及で人口は飛躍的に増えました。
しかし、多くの国は、右肩上がりに人口が増加しなくなり、経済が成熟していきました。
ベビーブームが起こると、急速な人口増加が起こります。
それから20年~30年の時を経ると消費のピークが始まります。
そして、いずれは市場は成熟し、新しい局面に入ります。

 まず、1975年~1990年バブルまでの時期、団塊世代の就業、
結婚などにつれ消費のピークとなりました。
1990年~2005年というのは団塊ジュニア+お金のある団塊世代でバブル崩壊も

こんな時代、大衆マーケットは拡大を続け、成長しました。
店には次々と新規客が訪れ、経営もしやすかったわけです。

 しかし、2005年くらいから人口が減少という局面に移りはじめました。
右肩下がりに人口が減少するわけですから、
長期的には内需が確実に下がることになります。


10年後には確実に低成長に入ります。
 さて、人口減少という現象はすでに一部の大学の学生数に表れています。
多くの人気のない大学はここ数年定員割れが続き、
先行きも非常に深刻になっています。
閉鎖が決まった大学も多いです。
 今まさに、最後の退職期を迎えた団塊世代が75歳以上となる
10年後のポスト2020年を見据えなければならないタイミングなのです。
そうでなければ、肥大化した店は確実に経営破綻します。

 人口が増えない時代とは新規客が増えない時代でしたね。
新規客が今までのように増えないのですから、
店はお客様と長期的な関係を築く必要が出てくるのです。
そのことに気づいている人が多いから生涯顧客づくりという言葉が
囁かれるようになったのです。
 ずっとつきあえる店とは、流行に流されない店作りを意味します。
多少、流行を取り入れるくらいはいいのですが、流行を軸にしてはいけません。
流行というのは需要の気運ですから、
市場が成長しているときにはプラスに作用しますが、
いずれは収まります。
だからこそ、長い視点での経営が重要になるのです。


大久保一彦の本もよろしゅう


アンケートの作り方・活かし方





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010.08.04 12:03:51


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Freepage List

Profile

四方よし通信

四方よし通信

Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

【浅草】喜林で朝食… New! TOMITさん

「ブラジル・パッセ… New! 丁寧な暮らしさかもとこーひーさん

梅雨の季節がやって… てくてく7281さん

超高効率作物とは! 食の匠のお助けまんさん

食べ歩き紀 ByeByeさん
竹田陽一ランチェス… ★竹田陽一ランチェスター 東京・西村のNo.1経営・裏のブログさん
釣って満腹! ~ボ… 秀龍さん
うまい営業・へたな… なにわの進藤さん
●Hokkaido & Travel … wind0625さん
HACCPコンサルと美味… HACCP加藤さん

Category

大久保一彦のひとこと情報

(1842)

ワイン会、フードなど大久保の教室

(141)

大久保一彦おすすめのおいしい店の情報

(214)

大久保一彦の商人のための情報

(171)

おいしい料理情報

(84)

食を考える

(73)

雑誌などメディア出演

(27)

大久保一彦が見たエンターテイメント

(34)

愛犬日記

(51)

(162)

よっしー

(97)

よっしーパート2

(112)

よっしーパート3

(179)

よっしーパート4(2010年3月17日以降)

(375)

よっち&こーちゃん

(369)

海外視察

(103)

カリフォルニアクイジーヌ

(5)

フランスの店

(30)

ジェームズオオクボセレクション【怪人のいる店】

(9)

世界のベストレストラン&ホテル100

(78)

世界のベストレストラン更新前の記事

(227)

大久保一彦の二つ星と三つ星の間

(276)

大久保一彦的二つ星のレストラン&ホテル

(221)

大久保一彦の二つ星西日本

(232)

大久保一彦の二つ星ワールド

(22)

大久保一彦の一つ星の店、ホテル

(266)

大久保の一つ星(愛知より西)

(241)

大久保一彦の一つ星の店、ホテル(海外編)

(22)

北海道のうまい店

(72)

東北のうまい店

(41)

関東のうまい店

(133)

東京のうまい店

(269)

目白・雑司が谷界隈の店

(27)

甲信越と東海地方のうまい店

(140)

北陸のうまい店

(76)

関西のおすすめ

(159)

四国と山陰、中国地方のうまい店

(75)

九州のうまい店

(101)

沖縄のうまい店

(28)

スイーツ研究所

(235)

Cafe研究所

(84)

カレー・スパイスの研究所

(4)

すし協同研究所

(38)

すし協同研究所・現地勉強会

(121)

会員向け日本料理研究会

(22)

魚アカデミー

(278)

鮨行天

(56)

『ラ・フィネス』『ミチノ・ル・トゥールビヨン』勉強会議事録

(32)

フランス料理店経営研究室

(33)

蕎麦店開業協同研究所

(71)

料理の技法や食の知識

(2)

ジェームズオオクボ的視点で選んだ心に残るあの店のあの料理(名物料理百選)

(19)

各地名産品及び各地名物料理

(176)

大久保一彦の野草のワークショップ

(30)

産地・生産者訪問

(127)

今日の大久保一彦のしごと

(1101)

経営者のための連続コラム

(1657)

飲食店は人づくり

(4)

修行について コーチの予備軍の方へ

(8)

これから開業の方向けコラム

(290)

飲食店開業講座

(65)

子供たちのためにコラム

(42)

偉人の言葉、今日の親父からの言葉

(28)

“経営思想家”大久保一彦の次の世代への哲学

(51)

補足◆【いつも予約でいっぱいの「評価の高い飲食店」は何をしているのか】補足◆解説

(11)

残念ながらブログ掲載後閉店してしまったお店

(158)

ジェームズオオクボのホテル&お宿見聞録

(277)

長山一夫器美術館(解説付き)

(107)

会員・塾生訪問

(124)

何でも食材ランキング(ブログ掘り下げ編)

(2)

ジェームズ昆虫記&ジェームズ植物記

(472)

中国料理研究

(63)

BAR研究

(1)

外食調査録

(80)

業態研究

(82)

ジェームズオオクボ書店

(12)

惣菜・弁当・食品売場研究

(368)

寿司盛り合せ研究

(67)

商品研究・料理研究

(842)

素材・材料開発研究

(42)

焼肉店訪問

(8)

ラーメン研究

(2)

スパイスカレー店・インド料理店・ネパール料理店研究

(29)

別冊四方よし通信

(7)

© Rakuten Group, Inc.

Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: