“飲食店の勉強代行業”大久保一彦の勉強録

“飲食店の勉強代行業”大久保一彦の勉強録

2011.10.11
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魔法の言葉、すなわち、「最高のいいわけ」を用意してあげられる、演出上手の店。

 たとえば、最近いちばん良く使われているいいわけが「自分へのご褒美」です。
 ご褒美というのは本来、何かいいことをしてくれたからこそ、その労いの意味をこめておくるものです。決して、自分に送るものではありません。
 「自分へのご褒美」といっても、実際はお金をぱっと使って、ストレス解消している場面が多いわけです。勢いにまかせて、ディナーを食べたりブランド物を買ったり……。
最近は、クレジットカードで決済しますので、後で、高い勘定書きが来ます。
 しかし、愚痴も言えず、「誰も自分の労をねぎらってくれない」からこそ、ストレス解消のために、この買い物はそれなり意味をなしているわけです。その行為を正当化するために「自分へのご褒美」といういいわけはうまく作用しているのです。

 次に、「マイルがたまるから」といういいわけもよく聞きます。
これもクレジットカードで決済する口実です。

 また、化粧品販売や、この間問題になっている英会話学校などなど、女性をターゲットにした商品は割賦販売です。
一ヶ月で見るとたいした額ではない――こんないいわけが女性の購買活動を動機づけるのです。

 「納得いかない場合、商品到着後一週間以内であれば、返品が可能です」という表現が通信販売でよく利用されます。
「良くなかったら返品できるから」といういいわけが、購買の意思決定の不安を取り除くのです。この表現を載せるだけで購買する確率が格段に上がります。

 「返品を保障して破産しないか心配だ」という人がよくいます。
でも、実際は日本人の性格からか返品を申し出る人間はごく希です。
ですので、よっぽど原価のかかるものでないかぎりは、返品に応じた方が儲けにつながるわけです。
原価が低く、売れれば売れるほど儲かる英会話の教材やわれわれコンサルタントのプログラムなどには必ず、このような表現を多く見かけるはずです。
逆に言えば、「いいわけ」で購買の意思決定をする人間は意志が優柔不断なので、返品をうまく押し切ってしまうことが可能で、悪徳業者はこの原理を利用するとも言えるでしょう。
 さて、どうして女性はいいわけを求めるのでしょうか?
 それは、女性が心配性だという事情がかかわっているように思います。「いいわけ」を用意していあげることが、女性の不安を癒し、購買活動へと走らせるのです。





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Last updated  2011.10.11 16:08:11


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