1-2 キャッシュを増やすにはキャッシュの見える化する必要がある
キャッシュの見える化とは店やお金の流れをオープンにすることです。
オープンにすることにより、営業への落とし込みの成果を見ることができます。
しかし、お金の流れをオープンにすることについて、下記のような不安を感じるオーナーは多いと思います。
①税理士任せなので、社長自身がほとんど数字を把握していないことが社員にばれてしまう。
②店舗責任者・スタッフに数字のことを質問されても、実はわからない。
③店舗責任者・スタッフに知られるとまずいことがある。
④社長の報酬が多すぎると指摘されそうだ。
⑤経営が悪いことがわかり、店舗責任者・スタッフが辞めてしまいそうだ。
⑥業績が社外に漏れる
上記の①と②は問題ですが、③と④はあるかもしれませんね。しかし、あらゆるリスクを背負って創業したわけですから、店舗責任者・スタッフに知られて悪いことなどありません。すべて明らかにしてはいかがでしょう。
上記の⑤は、数字が悪いというようなことで辞める店舗責任者・スタッフは、他の会社に入っても、この繰り返しになるはずです。
生産年齢人口の激減で内需が縮小している経済環境を考えると、経営が悪いというのは、どこに行っても同じです。社長と店舗責任者・スタッフが力を合せて改善するしかありません。会社を経営していれば、いいときも悪いときもあります。むしろ、悪いときこそチャンスなのです。
上記の⑥は、確かに起こります。しかし、店舗責任者・スタッフにとっては、自分がどれだけ会社に貢献しているのかの目安になり、ひいては、自分の将来の計画にあてはめることができるでしょう。
それでは、弟子のタルイさんが作成してくれた下記の図を見てください。
飲食店を始めるにあたり、まず、お金が必要です。
社長(オーナー)は、お金を貯めるか、お金を借りるなどして資金調達をします。その調達したお金を店舗の内装や造作に投資し、日々の営業活動に投資して、収益を上げます。
資金調達にあたり、借金をしていれば、上がった収益から借金を返済します。
また、収益からそれなりの税金を納めなければなりません。
そのお金の増加分、すなわち、内部留保となります。
この剰余金を店の営業活動に再投資することで、さらに内部留保を増やしていくのが理想的です。
内部留保に回るお金はわずかです。
例えば、業績がとても良い会社でも売り上げに対して15%程度です。
多くの場合は、売上に対して数パーセントほどです。
お金の流れをしっかりと把握しなければ、この数パーセントの内部留保を確保して再投資にまわすことなどできません。
お金の流れの見える化はとても重要なのです。
しかし、会社のお金の見える化できない理由として、次のような状況があるでしょう。
社長は、スタッフに精一杯賃金を払っています。しかし、スタッフは、給料が少ないと思っていたりします。
「会社は、意外と儲かっている」「社長は、意外と余裕がある」と店舗責任者・スタッフは、そのように思っているかもしれません。
飲食店では、店舗責任者・スタッフだけでなく、実は社長も会社のお金の流れについてしっかりと理解していることが少ないです。
会社のお金の流れの見える化は、通常は、財務三表といわれる「貸借対照表( B/S )」「損益計算書( P/L )」「キャッシュフロー計算書( C/S )」を全社員で共有しあうことです 。
ただし、財務三表を理解するには、会計についての専門的な知識を身につける必要があります。お金の流れがわかっていない飲食店には少し難しすぎるので、簡略化した方法で見える化をしなければなりません。
上記のツールは、やはりタルイさんが作成してくれたもので、よくある損益計算書をわかりやすくビジュアル化したものです。
この図を使えば、アルバイトのスタッフでも理解できます。
ぜひ、活用してください。
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