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【楽天ブックスならいつでも送料無料】敗戦とハリウッド [ 北村洋 ] A氏:この君の2013.11.13のブログ「『忘却のしかた、記憶のしかた』ジョン・ダワー著13年8月刊」にダワーが戦時中の日本映画について述べていることにふれているね。 私:このダワーの訳本刊行は13年だから、「敗戦とハリウッド」では参考にすべきなのに、引用されていないね。こんな貴重な文献を引用していないとは引用ミスだね。 ダワーは日本で1938年に作られた最初の長編商業戦争映画「チョコレートと兵隊」、1940年に作られた松竹の「西住戦車長伝」、1944年の黒澤明の「一番美しく」の内容を具体的に説明して、日本はの中国への侵略と米国などに対する戦争の正当性についての戦争中の日本の宣伝活動について述べている。 そして、「第2次世界大戦中、日本人よりも洗練された国内向け電撃キャンペーンをした国はない」とダワーは高く評価している。 A氏:敗戦後、GHQは、「封建的で軍国主義的」とみなされる236本の長編映画の廃棄を命じているね。 私:しかし、ダワーは別の見方をしていて、ハリウッドの有名な映画監督キャプラの次のエピソードを紹介しているね。 キャプラは、真珠湾攻撃からまもなく、米陸軍のために「記録映画」風の宣伝映画を作ることになり、そのとき、参考までに対中戦争の間に日本が封切り、米国が押収した多くの日本の長編映画を上映して観る機会があった。 そのとき、監督は「こういう映画にはかなわない。われわれがこんな映画を作るのは、たぶん10年に1本だ。だいたい、こんな俳優なんていない」と称賛の声をあげたという。 A氏:ダワーも日本の戦争宣伝映画を観て日本の戦争映画はリアリズムのレベルが高く、抑制されたヒューマニズムの気風すら感じるという。これは南京虐殺や、自虐的な「万歳」攻撃で命を投げ出すことで有名な日本人のイメージと全く反したものだ。 日本の戦争映画は戦場の騒乱や殺戮ゲームよりもむしろ、日本人の主人公たちの真摯さや仲間同士の友愛、感情をあらわにしない自己犠牲に焦点を合わせる傾向があり、映画は中国人であれ、白人であれ、敵にはめったに銃の照準をあわせなかったという。 私:日本映画は大正デモクラシーを経て、10年ほどの軍の異常な精神主義から離れ、すでに近代化していたのだね。それにふれるべきだね。
2014.10.31
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《送料無料》敗戦とハリウッド 占領下日本の文化再建 SCREENING ENLIGHTENMENT 私:戦後のハリウッド映画のことだと、軽い読み物を期待したが、230頁の本文に索引と注が80頁ほどついていて専門書並みだね。 少年時代は軍国少年だった俺たちが、見た映画は戦争映画だね。それに映画の前にニュース映画もあった。題名で記憶があるのは「西住戦車長伝」だね。 この本は、戦前の日本映画とハリウッド映画にもふれているが、メインは敗戦後だね。 A氏:俺達の中学生、高校生の頃だね。占領下は日本のチャンバラや、仇討ちものは上映禁止でGHQの検閲を受けたね。 私:GHQは、ハリウッド映画ビジネスと協力して、日本に民主主義的な文化を浸透させるため、「ハリウッド映画」を使った。俺は、対訳の英語のシナリオを買って、同じ映画を2,3回見たね。生きた英語の勉強にもなった。毎週、映画館に入り浸りだった。 A氏:映画ファンのための雑誌も出たね。淀川長治や小森和子のような解説者がひんぱんに登場する。 私:「映画の友」の第1回世論調査で「現在活躍中の最も好きなスター」で男優は 1.ゲーリー・クーパー、2.ジョン・ペイン、3.グレゴリー・ペック、 女優は、1.イングリット・バーグマン、2.グリア・ガースン、3.クローデット・コルベール、感心した映画は、1.「カサブランカ」、2.「我が道を行く」、3.「キューリー夫人」、4.「運命の饗宴」、5.「追憶」 君はゲーリー・クーパーとイングリッド・バーグマンが共演した映画は知っているかね。 A氏:原作がヘミングウエイの「誰がために鐘は鳴る」だね。終りはハリウッドらしくなく、ハッピーエンドではないが、もう、カラーになっていた。 グレゴリー・ペックで覚えているのは「頭上の敵機」とカラーになった「子鹿物語」だ。 私:「頭上の敵機」を覚えているとは、さすが同世代の映画ファンだね。 戦後の世代が1戸建て、庭付き、車庫、子ども部屋という住居にあこがれたのは、「ハリウッド映画」の影響だろうね。それが50年後の今、「空き家」増加の原因になろうとはーーー。 明日は、この本に関連してジョン・ダワーの日本映画評にふれよう。
2014.10.30
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私:オバマ大統領が目指す最低賃金の引き上げが、米連邦議会での野党・共和党の反対で停滞している。 「議会が現行の時給7.25ドルの最低賃金を10.10ドルに引き上げを決めるまで、我々は戦い続ける」とオバマ大統領は10月初旬、イリノイ州での演説でそう訴えたが、企業経営者の支持が多い共和党の反対で実現していない。 A氏:米議会調査局によると、米国の現在の最低賃金は、物価上昇を加味した実質的な数値でみると、60年代末の水準(10.69ドル)を下回る。 調査会社ピュー・リサーチ・センターの2月の調査では、回答者の73%が最低賃金の引き上げを支持したという。 私:こうした世論を受けて、中間選挙で激戦となっている一部の州では、共和党候補も賛成に回っているという。 アーカンソーやアラスカなどの州では、上下院の選挙に合わせ、州が規定する最低賃金を引き上げる住民投票も実施され、いずれの州でも共和党候補が選挙戦の途中で賛成に転じた。 最低賃金引き上げの効果については、専門家の間でも賛否が分かれているとう。 昨年以来、マサチューセッツやメリーランドなど10以上の州が最低賃金の引き上げを決めたが、多くが、民主党の支持が多い東西沿岸部。市レベルでも、米西部サンディエゴなどが引き上げを決めている。 A氏:民主党は最低賃金を中間選挙の争点に掲げ、オバマ大統領も繰り返し引き上げの必要性を訴えているね。 私:来週の11月4日の中間選挙で争点となっている選挙区がある一方、どの候補も引き上げを支持する選挙区もあるなど、状況はまだら模様。業を煮やした州や市が独自で引き上げる例も相次ぎ、「地域格差」が広がりつつあるようだ。 11月4日の中間選挙は多くの問題をかかえていて、目が離せないね。 それにしても、日本の最低賃金のほうはどうかね。
2014.10.29
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私:氏は、欲望を抑えて我慢するのが嫌い。“武士は食わねど高楊枝”というスタイルが馴染めなかったという。 欲望を抑えること、我慢することは、結局、ときの支配者が行った施策でもあり、贅沢が好きになって不満が大きくならないように、欲望を抑えるのが美徳と教えてきたのではないかという。 A氏:氏は1951年に奥さんの父親が創業者であるコクヨに入社。43年間、コクヨで専務をしたが、個人主義を徹底したため組織の中に終始摩擦を起こしたという。 私:役員室にクーラーがなかった時代、工場にクーラーを入れた。役員から「資本家の味方なのか、労働者の味方なのか」と反発されたが、生産性はあがった。 役員会でも遠慮なく発言し、先輩役員から根回しをしろと文句を言われたが、そのときは途中退席した。保身のための発言は嫌いであった。仕事は遊ぶための必要悪というのが流儀だった。欧米の労働感と似ているね。 A氏:1963年に、鉄道模型からヒントを得たらしく多様な商品を収容できる全自動の立体倉庫を作るね。 私:仕事と直接関係のない世界も貪欲に知ろうとしてきた結果で、好きなことで覚えた体験や知識は、いつでも自由に応用できるものだという。 氏は、若い頃から和服を着て会社に行っていた。総務からは、和服を着ないで来てくれと言われたがそのままだった。 新人の社員研修でしゃべらされたこともあり、「会社に忠誠を誓う必要はない。仕事が面白いと気づいたらしっかり働いてくれ。半年、1年やって面白くないなら、辞めてもいい」 と言った。そしたら、総務責任者から、「困るよ」と言われたという。 氏は、言う。とにかく仕事は自由に楽しくやってきた。会社ができるだけたくさんもうかるようにする。そして、もうかったらたくさんいただく。それでいい、と思っているという。 酒・煙草はやらないが、食べ物はひどい偏食で、1日にコーラ2リットル、運動も小さい時から嫌いなのに、95歳までピンピンコロリだったのは、仕事も私生活も自由に楽しく生きてストレスが少なかったせいのだろうね。
2014.10.28
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私:朝日新聞の「惜別」欄によると、生涯かけて自作、収集した鉄道模型は約6千両にのぼる。どれも本物と同じ鉄の車輪、歯車。振動を吸収する揺れ枕を備え、惰力走行できる。オークションで入手した希少な外国製もある。模型への熱烈な執着は、機械仕掛けの精妙さを突き詰めたいという衝動ゆえだったという。 妻美津子さんが結婚を決めたのは知能の限界まで理論を探求する感性が新鮮だったから。家族を顧みないのも、「身勝手というより人間の面白みと思えた」という。 だが、新生活ではたちまち食事に困った。夫が口にするのは牛肉とコカコーラ、キャベツだけ。 他の野菜もダメ。他の物は「嫌いなんです!」「見ているだけで気持ち悪くなる」と受けつけない。 A氏:凄い偏食だね。本来なら95歳でピンピンコロリは、無理だったろうに―――。 私:奥さんはあきれ果てたが、「お肉だけで生かそう」と決意し、献立を考えて中が見えない深い器を使い、一人だけ料理が違うと悟られないよう家族の食卓を支えたという。 息子2人と娘1人が生まれ、「おもちゃの良い跡取りができた」と喜んだのもつかの間。子どもたちには決して模型を触らせなかった。「受験勉強中の自分よりも早く起き、夜遅くまで模型を作っていた」(長男)、「社会に出て思い通りに生きる難しさを知り、父の生き方を見直した」(次男)。「汽車」に人生を捧げた父を息子2人はこう偲ぶという。 晩年の2012年、横浜市に日本有数のコレクションを展示する私設博物館をオープンさせた。 A氏:横浜東口から歩いて5分の横浜三井ビルディング2階に「原鉄道模型博物館」があるね。 私:死ぬまで手元において遊びたいと渋る夫を、妻が「汽車がかわいそうでしょ」と説得して開館にこぎつけたという。 お別れの会は、この博物館で営まれた。いつもは展示だけだった自作模型第一号の機関車が、壮麗なジオラマの鉄路を軽快に走り抜けた。 明日は、原氏の仕事に対する悠々人生をまとめよう。
2014.10.27
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私:原信太郎氏が、95歳で7月5日死去(老衰)・9月24日日お別れの会をしたという。 A氏:この君のブログの2006.08.19の「悠々人生・原信太郎氏」でとりあげているね。 私:原氏を知ったのは、1996年12月2日号の「日経ビジネス」の巻頭言:「有訓無訓」に「組織に頼らず、自己流を貫け」という氏の次のような談話が掲載されていたのを読んでからだ。 「日米開戦時の公定為替レートは100円で23ドル。闇ルートで17ドル。太平洋戦争で日本が負けると思った20歳代の原氏は、東京の住宅などの資産を処分し、得た金の大部分をドルに換え、静岡県袋井市に逃げた。 ここを選んだのは東京が破壊されても中心地であり続けるだろうという予測と、海岸から距離があるので米軍が上陸しても逃げられるという2つの理由からであった」という。 A氏:現在は、東海道新幹線の掛川から在来線に乗り換えて、浜松に向かって行くと2駅目が袋井。駅の出口は、片方しかない田舎駅だね。 私:敗戦となって、円は急落。ドルの価値は20倍以上もあがり、氏は、大きな資産を得た。 だから、氏は国家を信用しないという。 この「日経ビジネス」の記事から10年ほどたって、インターネットで索引したら、Slownetの「いきいき大人見聞録」に4回シリーズのインタビューで登場されていた。 それによると、戦争が始まる前、氏は、日米が開戦したら、日本は負けると言ったら、クラスの全員から殴られたという。 負けるという確信は、氏が学生時代のとき、持っていた国産車の車検整備を自分でやるため、整備工場に行ったときに、たまたま、フォードのエンジンを見て、その技術水準の高さに驚いたからだ。潤滑油の差も歴然としていた こういう技術水準の国と、戦争しても負けると思わざるを得なかったのだね。 趣味の機関車モデル作りをはじめ、その知的な多趣味はものすごいね。まさに自由人だ。そのせいか、特に健康法をしていないのに、当時、86歳なのに、視力は両眼1.5、階段も2段とびであるという。 明日は、さらに、氏の独特の生き方をまとめておこう。
2014.10.26
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【楽天ブックスならいつでも送料無料】スコットランド歴史を歩く [ 高橋哲雄 ]私:9月18日のスコットランド独立の住民投票が世界的に大きなニュースになり、当時、新聞の「ニュースの本棚」でこの本の紹介があり、図書館に予約してようやく順番がきて入手した。 イギリスは日本に似て島国で、島の正式名は「グレートブリテン島」だね。日本の本州くらいの面積だが、本書を読むと歴史的に実に複雑だね。 「グレートブリテン島」はスコットランドとイングラドに分かれる。他にウエールズもあるがこれは、今回の話題ではあまり重要でない。 この本で知ったのは、スコットランドがまた、言語も気質も違う北のハイランドと南のロウランドの2つに分かれることだね。 商業中心のロウランドに対し、放牧中心のハイランド。教育の機会の少ないハイランド人。無法で暴力的なハイランド人だが、中世から近世にかけてヨーロッパ世界で屈指の戦士としてスイス兵と並ぶ名声があった。 A氏:同じ島国だが、日本とは違い、フランスとイングランドという2つの国のあいだにはさまれ、基本的には親フランス路線を維持してイングランドの侵略をまぬがれてきたんだね。宗教はキリスト教のカトリックだね。 私:ところが、16世紀中頃からの宗教改革がスコットランドで徹底的に行われる。これが、18世紀のスコットランドに思想、学術、技芸で多くの人材を生み出し、イングランドを圧倒する。 1755年には、スコットランドの人口はイングランドの人口の5分の1なのに人材はスコットランドの方がはるかに多かった。 A氏:明治日本のお雇い外国人の50%の2千人がイギリス人だが、その多くはスコットランド人だそうだね。 私:工部大学校(後の東大工学部の前身)の最初の6人の教授のうち3人が、生まれも大学もスコットランドで、講義と並行して実習を重んじた「スコットランド教育」を導入したという。 スコットランドを特徴付けるバグパイプ、キルトなどはスコットランドのアイデンティティを強調しようとしたもので18世紀からのもので案外新しい伝統だ。 たしかに、この1冊で、スコットランドの複雑な歴史がよく理解できるね。 ついでだが、イギリスは「英」、フランスは「仏」だが、スコットランドは「蘇」と漢字一文字であらわすのを初めて知ったよ。
2014.10.25
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私:「世界経済はつまずいているようだ。しばらく景気は上向いているように思われ、回復の兆しという話もあった。だが今、成長は失速し、デフレの影がほの見える」という話しは、2008年以降、繰り返されてきた。 最悪のニュースは欧州発だが、今回は新興国市場で明らかな景気減速が起きている。当面かなり良好に雇用を増大させている米国でさえ、危険信号がともっている。 A氏:なぜ、こういう事態が起こり続けるのだろう。 私:クルーグマン氏は、正確な答えは、景気刺激策が必要とされているときに緊縮財政を敷いたり、デフレが真のリスクとして迫っているのにインフレが起こると妄想したりする一連の政策の誤りにあるという。 でも政府はなぜ、こうした間違いを犯し続けるのだろうか。答えは、過剰な美徳にあるのではないかと氏は言う。正義感が世界経済の息の根を止めているのだと氏は言う。 歴史的には、高水準の債務の解決策として、しばしば債務の大半を帳消しにし、免除することが行われてきた。しかしこの数年で目を引くのは、実際に行われた債務免除がいかに少ないかということだ。 A氏:なぜ債務者は、わずかな救済しか受けられないのだろうか。 私:米国では、問題ある住宅所有者を救済する案に対する、怒りに満ちた非難があった。 欧州での緊縮政策は、無責任な借り手が彼らの行為の結果に完全に向き合わないかもしれない、という考えに対するドイツの道徳的義憤によって推進された。 だから過剰債務危機の政策的な対応は、事実上、債務者は十分に自分の債務を完済せよと求めるものだった。 A氏:「蟻はキルギルスを許せない」という正義感か。 私:この戦略は歴史的にみて、「うまくいかない」のに、それが今、起きていることである。 しかし政策エリートにも一般の人々にも、時に債務救済が公益にかなうものであると理解してもらうのは非常にむずかしい。その代わり、不景気に対する反応は本質的に、やる気が高まるまで、たたき続けるものになっている。ドイツの景気後退のような悪いニュースが生じたら、この美徳による破壊的な支配は、ようやく終わりを迎えるかもしれないと氏は言う。
2014.10.24
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私:両氏とも、朝日新聞の英文サイトに掲載した9月8日付の社説(本紙は7日付朝刊)で、TPPは消費者にメリットをもたらすと賛同するような姿勢を示したが、日米両国の消費者運動の主導的立場にあるものとしてTPPが内包する問題を提起したいと朝日新聞社説への反論を寄稿しているね。 A氏:消費者にとって大切なものは、安心・安全な食べもの、消費者の財産を守る銀行・保険サービス、手頃な価格の医薬品および医療、誰でも利用可能なインターネットと個人情報の保護、クリーンな環境などだが、TPPは、これらの消費者にとって重要な優先課題の解決を損なうことはあっても、それらを増進させるものとはとても思えないと両氏は主張する。 私:米国では、TPPに対して最も大きな影響力を持っているのは、ほとんどは企業の利害を代弁する人たちで、消費者、保健医療の代表およびその他の公共利益に関する組織は全く部外者の立場に置かれている。日本でも同様に、選挙で選ばれた国会議員は交渉に関してはなんら積極的な働きかけができない。 米国は国連による気候変動枠組条約の京都議定書や生物多様性条約を批准していない。審議中のTPPの環境に関する条項には、そんな米国が国際社会で推奨される規制を回避し続けるためにTPPをあらゆる場で利用できるという内容が見られるという。 A氏:悪名高いISDS条項も問題で、例として、厳しいたばこ規制を検討していたカナダ政府が米国のたばこ大手R・J・レイノルズ社からの提訴を避けるため、規制の検討自体をやめてしまったようなケースもある。このようにISDS条項は、単に反消費者的な性格にとどまらないTPPの本質を象徴しているという。 私:TPPでは医薬品特許の範囲が拡張されることになり、これによって医薬品の独占が進み、人びとの生命に関わる医薬品価格の上昇を招くことは明らか。 TPPはまた、各国に対して、その国内の安全基準に合致しない食品の輸入を容認することを強要する懸念がある。 TPPの金融サービスに関する条項では、政府が金融安定化措置を準備したり、消費者が必死に蓄えた財産を保護したりするための規制を制限しようとしている。 これらは消費者にとって大切な政策がTPPで危うくされるほんの一例にすぎない。 米政府は、オープンな民主主義的手続きをふまえて消費者の利益を保護する義務を課せられているはずだ。しかし実際のTPP交渉はこれとは反対の方向へ走っており、消費者保護および公共の利益に対する深刻な脅威となっていると両氏は警告している。
2014.10.23
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A氏:この君のブログでは、この昭和天皇の講和介入については、2007.04.27の「軍隊なき占領・戦後日本を操った男」、2011.08.02の「昭和天皇とワシントンを結んだ男・『パケナム日記』が語る日本占領」、「2008.10.30の「昭和天皇・マッカーサー会見」などですでにとりあげられているね。 私:「実録」には「昭和天皇とワシントンを結んだ男」が資料としてあげられているが、「この男」とは、米ニューズウィーク誌東京支局長パケナム氏だね。 「実録」には、サンフランシスコ講和条約が調印される前年の1950(昭和25)年6月22日に、天皇の側近・松平康昌式部官長がパケナム邸で来日中のダレスと会い、朝鮮戦争勃発の翌26日にも松平が再びパケナムを訪問したという記述があり、「後日ダレスは、パケナムから天皇の伝言を託されたとの記述を含む訪日の報告書を米国国務長官に提出する」とあるという。 A氏:その伝言が文書化されダレスに送られたんだね。そこで昭和天皇が強調したのは「日本側からの基地の自発的な提供」だったというね。 私:昭和天皇は国際共産主義による天皇制打倒を何よりも恐れていて、講和条約で独立した後、非武装の憲法9条ではなく米軍による日本防衛を望んだが、最初、マッカーサーは「日本は東洋のスイスたれ」だし、吉田首相は安全保障に関してあいまいな態度を取り、ダレスを激怒させていたので、パケナムを通じて、マッカーサーと吉田首相とは別の「昭和天皇とダレス・ワシントン」の「二重外交」となったんだね。 A氏:天皇が、政治的行為が許されない新憲法の下で、講和という国家の針路を左右する重要課題に自ら介入していたことを「実録」は物語るというわけか。 私:「実録」にはないけれど、吉田首相は不愉快だったせいか、サンフランシスコ講和条約に出席することを、最後の最後まで執拗に固辞。ついにダレスが吉田以外の代表では「不十分」だと督促し出す。ダレスの督促が来た3日後に、吉田首相は昭和天皇の「拝謁」に行き、この後に吉田首相は態度をガラリと百八十度変える。 講和条約そのものは、吉田首相は高く評価していたが、問題は同時締結予定の「安保条約」で、これは彼の「自尊心」を傷つけた「不平等条約」。 安保条約の署名は吉田首相一人で行い、随伴の池田勇人は将来があるので副署をやめさせたという。
2014.10.22
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私:「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」は、習氏が昨年10月に東南アジア歴訪時、設立構想を披露した。 第2次世界大戦後に米欧主導でできたブレトンウッズ体制に基づく国際経済協調の枠組みへの挑戦で、日本が主導するアジア開発銀行(ADB)の対抗勢力にもなる、と見る向きもある。 アジアや中東の21カ国がすでにAIIBに参加の意思を示している。 A氏:AIIBの設立を待たずにアジアでは、すでに中国が幅広くインフラ建設に乗り出している。ヒマラヤ山脈の水資源を電力不足の解消に生かせないネパールの中部では、中国が水力発電所を建設中。西部でも、新たな建設で合意した。総工費1億ドル超を中国輸出入銀行が融資。中国の業者が建設にあたる。ネパールのギャワリ・エネルギー相は「発展のために外国の資金が必要だ」と話したという。 私:このダム建設計画は、アジア開発銀行(ADB)も融資を検討したが、住民1万人以上の立ち退き問題や環境問題をNGOが指摘し、実現しなかった。 地元出身の環境活動家バンダリ氏は「ADBの投資には透明性があるが、中国の場合は説明責任がはっきりしない」と不安げだという。 A氏:08年の金融危機後、新興国が世界経済を支え、中国やインドを含めたG20が首脳級の枠組みに格上げされ、10年、IMFは新興国の出資比率を高める「クオータ改革」を決めたが、「拒否権」を持つ米国議会が承認していない。 中国には「既存の体制内で影響力を増すことも一度は考えたが、その期待は裏切られた」との思いがある。だから、7月には他の新興4カ国とBRICS開発銀行設立を決めた。 私:米政府内には、当初からAIIBへの警戒感が強い。自国が最大の出資国であるIMFの改革すら認めない米議会が、中国主導の新国際機関への出資を認める可能性は極めて低いが、米国などの既存の機関だけではインフラ資金は到底足りない。AIIBの協力を生かせる部分はあるという。 AIIBは中国経済が抱える『二つの過剰』・なわち、「約4兆ドルまで積み上がった外貨準備」と「中国内で余ったインフラ用素材」の解消にも役立つという「一石二鳥」の効果があるという見方もある。 米国主導の世界銀行・IMFと中国主導の新国際機関とは対立するのか、協調するのかが今後の問題だね。
2014.10.21
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今週は、「書評」欄で興味をひく本は「マラソンと日本人」と1冊だけと少なく、「ニュースの本棚」欄の「ギャンブル依存症との向き合い方」と「売れてる本」欄の「地方消滅」の3冊に興味があった。「ギャンブル依存症との向き合い方」だけ図書館になし、他は予約。 1.「ギャンブル依存症との向き合い方」評者本社編集委員鈴木繁 8日の参院予算委員会で共産党の大門実紀史氏は、カジノ推進派の安部首相に「賭博の禁止は持統天皇が『雙六(すごろく)禁止令』を出してから1300年ぐらい続く。軽々しく解禁していいのか」などとただしたという。 しかし、為政者が禁令を出しても、ギャンブルは広まる一方で、庶民文化が花開いた江戸期では、かるた、付句、頼母子講(たのもしこう)、射的……すべてばくち化のギャンブル天国だった。今はパチンコ。韓国では禁止されているのにーーー。 依存からの回復を支援するNPOがまとめた「ギャンブル依存との向きあい方」では、21世紀型ギャンブラーは、発達障害や心の病を抱える人、能力の低い人、若年者らだ。IT化で、人にはオールマイティーな能力が求められるようになったため居場所を失った層、と本書は分析する。逃避先はおもにパチンコとスロット。金がなくなるとゲームに向かう。カジノのような対人種目は苦手だ。公営ギャンブルもパチンコも全盛期を過ぎた中で浮上したカジノ構想。客をどこに求める? ライバルが世界中にひしめくなかで勝ち抜けるのか。先の読みにくい賭けではある。 2.「地方消滅・東京一極集中が招く人口急減」増田寛也編著・評者速水健朗 「地方消滅」は遠い先の話でも大げさな表現でもない。客観データに基づいた事実。具体的には「2010年から40年までの間に「20~39歳の女性人口」が5割以下に減少する市区町村数が全国の自治体の約5割にのぼるというデータが根拠。数にして896自治体が存続の危機に立たされることになる。 本書がヒットしているのは、多くの人がその衝撃的な事実に顔を背けていられないという認識を持ったからだろう。撤退戦の苦手な国民がどうこの問題に対処すべきか。まずは事実を認め、向き合うことが初めの一歩だ。 3.「マラソンと日本人」武田薫著・評者原武史 マラソンと駅伝。どちらも日本人には人気の高いスポーツである。前者は明治末期から、後者は大正期から国内で大会が開かれている。しかし、前者はオリンピックやボストンマラソンなどが目標となるのに対して、後者は国内で完結している。前者は個人、後者は団体という点も異なる。両者の違いに目配りしつつ、明治以来の「走る」歴史を、膨大な資料やデータを通して明らかにしたのが本書である。 もちろんオリンピックには、日本という国家の影がまとわりつく。だが本書に登場するマラソン選手の多くは、国家や組織に反抗し、自己流を貫く異端児であった。
2014.10.20
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ブーメラン 欧州から恐慌が返ってくる 私:リーマン・ショックでアメリカがやられ、それが欧州経済危機に広がる。その欧州経済危機がブーメランのようにアメリカに戻ってきて、危機をもたらすということから、この本の題名がきているようだ。新刊でないが、どっかの書評で見て図書館から借りた。 A氏:しかし、アメリカは危機を脱したようだが、欧州経済危機は依然として続き、これにウクライナ問題が追い打ちをかけているね。 私:この本の原書は2011年の刊行だから最近の経済的変化は折り込まれていないね。 この本はまず、ギリシャの財政難からはじめているが、国民性を強く協調して描いている。勤勉でなく、税金をごまかすが、歳出は大盤振る舞い。国家公務員の給与が民間の3倍だという。これでは財政危機になるはずだね。 この本は小説風に書かれていて、ちょっとまわりくどい文章が続き、読みにくかった。 ギリシャの後、アイスランド、アイルランドの危機と記述は進むが、これらの国の経済危機はすでによく知っているので、とばしてドイツの記述に集中した。 A氏:ドイツはリーマン・ショックの痛手はどうだったのかね。 私:リーマン・ショック以前のドイツは、ウオール街の「かも」だったんだね。 勤勉で、真面目なドイツ人はだまされやすかった。AAAという高い格付けを信じた。 しかも、アメリカの投資銀行のトレーダーは個人で何億もの利益をふところにしているのに、ドイツの銀行マンは会社がもうけようともサラリーマン並みの給与だ。経営者の給与も安い。 この国民性の違いは大きいね。 A氏:今、ユーロ圏で経済的に破綻した国々を支えているのは、勤勉で財政規律を守っているドイツの納税者だね。 私:破綻国家の国債をたんまり抱え込んでいるのがドイツの銀行であり、救済しなければドイツの納税者はドイツの金融システムの崩壊により莫大な損失を被るね。 ドイツはなんとかしてユーロ圏の危機を脱しなければならない。 ウクライナ問題で自分も楽でない。今更ながら、難しい問題に直面しているね。
2014.10.19
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検証長篠合戦 私:戦国史研究において、すべての分野で「通説」への再検討が始まったのは1990年代のことだという。東西冷戦の終焉は、マルクス主義の崩壊を印象づけ、戦後歴史学を規定しつづけたグランドセオリーやあらゆる権威に対する懐疑の精神の台頭を招いたという。 この著者の一般論は大げさのようだが、この本では、長篠合戦の「通説」に懐疑をもちいろいろな歴史資料を引用して批判しているね。 A氏:長篠合戦の「通説」とは、天正3年(1575)に長篠で織田信長・徳川家康連合軍が武田勝頼を撃破した時、その勝因が織田軍の鉄砲3千挺の3段撃ちで、しかも馬防柵を設け、騎馬で向かってきた武田軍を敗北させたということだね。 長篠合戦は戦術革命、軍事的革命の画期的事件と評価され、新戦法=織田信長、旧戦法=武田勝頼という「通説」だね。 私:著者は、多くの歴史資料をもとに武田軍にもかなり銃はあり、馬防柵も当時は一般的にやられており、織田軍の戦法は特に新しいものではないという。 火縄銃は、消耗品である火薬、火縄、銃弾を大量に必要だ。基本的に織田軍と武田軍の違いは、銃弾の兵站(ロジスティクス)にあったとしているね。 A氏:特に銃弾は、鉄を使ったものは重くて遠くに飛ばないので、鉛を使い、国産で間に合わず、大量に輸入されていたというね。 私:長篠合戦の跡から発見された銃弾の成分分析から、70%は国産鉛、30%は輸入でそれもタイのソントー鉱山産のもので南蛮貿易によるものだという。その点、貿易拠点である畿内を制圧している織田氏と、そこから距離があった武田氏の間に物流格差があり、武田氏は鉛の入手が容易でなかったようだ。 また、長篠合戦では、織田軍の銃の命中率が高かったという。 銃弾の保有量が充分でない武田氏は訓練に使う銃弾を倹約するから訓練不足になるが、織田氏は、銃弾は十分あるので訓練が十分にできる。 長篠合戦も近代戦と同様、物量戦だね。 この本は、本文中にいろいろな歴史資料を引用して論じているが、その引用が多く逆に本文を読みにくくしているね。 知的興味が湧く内容だけに一般の読者には一工夫がほしいと思った。
2014.10.18
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私:11月の米中間選挙で全議席が改選される下院(定数435)で、無風の選挙区が極端に多い。特定の政党に有利な区割りが多いことが背景にあり、結果として下院は共和党が過半数を維持する可能性が高い。「機能不全」と言われ、記録的な不人気となっている議会は、選挙後も構成があまり変わらないかもしれないという。 A氏:相手党の支持者にアピールする必要がないため、両党の議員にはともに歩み寄るメリットはなく、議会で法案が通りにくくなっている。特に現在は下院で共和党、上院で民主党が過半数を握る「ねじれ」で、議会は機能不全を指摘される。11年から13年の2年間の会期で成立した法案の本数は、第2次世界大戦後で最少だった。 私:有権者はこんな政治状況に不満を募らせており、ギャロップ社が9月に行った世論調査では議会への支持率は14%。低いとされるオバマ大統領の支持率43%よりもずっと低い。 だが、無風の選挙区が多く、現職の大半は来年以降も議員を続けることになりそうだという。 A氏:背景に「ゲリマンダー」という特定の政党に有利になるように線引きをした選挙区の影響が指摘されている。州の区割りは州に線引きの権限があるというが、公平でないようだ。フロリダ州では「有権者が議員を選んでいるのでなく、議員が有権者を選んでいて、民主主義の反対だ」という議員もあるという。 しかし、それだけでなく、似たような政治信条の人が好んで近くに住む現象が全米で進んでいる現象も影響しているという。 私:共和党支持者は家と家の間が離れ、自家用車が使いやすい郊外を好む。 一方、民主党支持者は住宅が近接し、公共交通機関が充実している都市部を好む傾向があるという。 バージニア大の分析では、下院の全米435議席中、民主党または共和党が「当選確実」なのは376議席と8割以上。「接戦」は13選挙区だけ。 どちらの党が勝ってもおかしくない選挙区が1998年には164あったのに、選挙を重ねるごとに減少。現在は90議席にとどまるという。 民主主義御本家のアメリカの2大政党による議会政治が問題を起こしているようだね。
2014.10.17
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私:安倍内閣は「地方創成」を重要課題としているが、逆に大学進学率では地方は悪化しているね。 文科省の学校基本調査(速報値)から、4年制大学に進んだ高卒生の割合を、高校がある都道府県別に算出した結果、今春は全国で110万1543人が高校(全日・定時・通信制と中等教育学校)を卒業。大学には浪人生を含む59万3596人が入学(帰国子女など除く)。進学率は53.9%。 A氏:俺もこの記事が1面だったので読んだが、進学率は20年前に比べて全都道府県で上昇し、全国平均も32.8%から21.1ポイント上昇。 一方、都道府県別の最大差は広がり、1994年の19.4ポイント(東京=40.8%と沖縄=21.4%)の約2倍になり、東京の72.5%が最高で、次いで京都(65.4%)、神奈川(64.3%)など。最低は鹿児島の32.1%で、低い順に岩手(38.4%)、青森(38.6%)など。40%未満は5県(他に大分、宮崎)。 私:地域差の拡大の一因は大都市圏での進学率の急上昇。伸び悩む地域には、県民所得の低い地域も多い。地方の学生は下宿代などがネックとなるケースもある。 地方は少子化が進んでいるから、地方の新大学増設も経済的に合わないだろうね。 A氏:少子化が進む中、若年人口が多い都市部に大学が集まるのは当然。学生は語学学習や資格取得など将来に備えた学外活動をしやすい都市の大学に目が行く。 私:文部省幹部は「大学が少ない地域では新増設も選択肢。だが、財政難と少子化の現状で増やすのは簡単ではなく、専門学校の活用も有力な方法だ」と話しているという。 学校教育の地方創成も必要だね。
2014.10.16
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私:この映画は市川崑監督によるもので、3時間近い大作だね。まず、選手入場から始まるがこのシーンは劇的だね。聖火台に聖火が点火され、そして、風船が飛び、鳩が放される。 昭和天皇の開会の辞は、会場にこだましていたね。 A氏:快晴の空には自衛機の描いた五輪マークが描かれる。 私:競技のほうは、女子バレーボールと最後のマラソンをじっくり観た。 バレーボールは東洋の魔女が優勝し、選手はコートで喜び合っている。 市川監督のカメラはその間、一人ぽつんと、ベンチで所在なく立ったり、ベンチに腰をおろしたりしている大松監督をとらえているね。 A氏:最後は、マラソンだがアベベのシーンが圧倒的に多いね。 私:足は白いソックスだね。走っている間、表情もペースも変わらず、完全に独走。 円谷幸吉選手は場内に入ってから、イギリスのヒートリー選手に抜かれて3位になるが、メインポストに日章旗がひるがえるね。 そのヒートリー氏は今年80歳になるが、来日した。日本オリンピック委員会(JOC)が主催する東京五輪・パラリンピック50周年を記念する祝賀会に出席するのが目的だ。体操の女子個人総合で金メダルを手にしたベラ・チャスラフスカさん(チェコ)らと10日夜の式典で会うのを楽しみにしていると朝日新聞は報じている。 A氏:同紙は、9日にヒートリー氏が、円谷氏の故郷を初めて訪れ、福島県須賀川市の「円谷幸吉メモリアルホール」で、「ずっと会いたかった」という円谷氏の兄喜久造氏と初対面を果たしたと報じている。 私:円谷幸三氏は、今も故郷の英雄。「第2の円谷幸吉の育成を」と始まった「円谷幸吉メモリアルマラソン」は今年で32回目だという。 ヒートリー氏は子どもたちへのメッセージを、と手渡された色紙に、大切にしている言葉を書き入れた。 「勝利はすばらしい。友情は、さらに特別なものだ」。 ヒートリー氏はこの日、円谷氏の墓も訪れ、線香と用意した花を手向けた。 福島から東京に戻った9日午後、ヒートリー夫妻は工事中の国立競技場に足を向けた。 ヒートリー氏は20年五輪を86歳で迎える。「神様が私に余生をどれくらい残してくれているのかわからないけれど、20年五輪開会式の座席を予約してもらおうかな」とほほ笑んだという。 俺達もそれまで元気で生きているかね(笑い)。
2014.10.15
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日本のいちばん長い日 私:終戦の8月15日を中心に描いたドキュメントだね。図書館から借りた。 この日のあらすじは、すでに山田風太郎の「同日同刻」で知っていたが、さらに本書で詳細にわかったね。終戦までの御前会議は2回あったし、最後の御前会議は天皇の要請によるもので、これはルール違反らしいね。 A氏:近衛兵によるクーデターがあったようだね。 私:最近、ちょっとWOWOWの映画でハリウッド映画「終戦のエンパラー」というのを観た。マッカーサー役には缶コーヒーCMでもおなじみのトミーリージョーンズ。日本からは西田敏行、火野正平、中村雅俊、夏八木勲の他、大勢の実力派俳優が参加している。 原作は岡本嗣郎のノンフィクション小説「陛下をお救いなさいまし―河井道とボナー・フェラーズ 」だそうだ。 この映画では、クーデターで近衛兵が銃弾を発射するなどのシーンがあったが、実際には戦闘はないね。東部軍が近衛兵を鎮圧するが、戦闘行為はないね。映画のほうがおかしい。 それに、東部軍の田中軍司令官は鎮圧直後、拳銃で自殺したようになっているが、彼が実際に自決したのは24日だね。 A氏:「昭和天皇録」も終戦前後は大筋は本書にしたがった内容らしいね。 私:終戦の詔書の文言で、長時間、閣議でもめるシーンはいかに混乱しているかがわかるね。天皇の録音についても、詳しく説明しているが、宮中に録音機をもってくる。天皇の読み違いがあったらしく、2回とっている。 録音盤は正副2枚作って、安全のため、放送局には別々の経路で届けたんだね。 我々は、戦後、昭和天皇が各地を行幸されたときの生の声を放送で聞くようになったが、当時の国民には「玉音放送」で初めて天皇の声を聞くことになるね。 A氏:たまたま、WOWOWで映画「東京オリンピック」を観たんだが、昭和天皇が立ち上がって開会の辞を朗読されるシーンがあるね。 あの声で19年前に終戦の詔書を読んだのかと感慨深く思ったね。私:俺も映画「東京オリンピック」を録画してあるから、観てみよう。
2014.10.14
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私:10日にG10が閉幕したね。世界経済が低成長に陥るのを避けるための方策が話し合われ、新興国の社会基盤(インフラ)投資で協力することで一致したものの、実効性のある成長戦略は見えないままだという。日本のアベノミクスの3本目の矢の問題に似ているね。 A氏:先進国を中心に際立ち始めた低成長・低インフレの体質から、いかに脱するかが問われているようだね。 私:金融市場では9月、世界的に株高が進んだが、10月に入ると一転、日米欧で株価が連鎖的に値下がりして、市場からは「理由がはっきりしない」との声が相次ぎ、先行きの不透明感が高まっているという。 欧州や中国で需要が落ちるとの見方から、原油も値下がりし、米国産WTI原油の先物価格は7月末に1バレル=100ドルを割り込み、2カ月余りで約15%も落ち、「世界的に投資家心理が冷え込み始めているのではないか」と大手証券の専門家はそう不安がっているという。 A氏:長期低成長の懸念が広がる最大の理由は欧州。ユーロ圏は4~6月期はゼロ成長に落ち込み、ウクライナ情勢をめぐるロシアとの対立で先行きも厳しい。物価上昇率も0%台に低迷し、デフレの瀬戸際にあるという。 私:失業率が高止まりしているイタリアなど欧州南部の国には不満が強まっており、8日に開かれた欧州連合(EU)主要国の緊急会合では、財政出動による景気・雇用対策を訴えた。 これに対し、ドイツは、財政出動に慎重な姿勢を崩していない。「南北対立」の様相を呈しつつあるね。景気対策か財政再建か。欧州と同じように日本も岐路に立っているね。 A氏:世界経済の「頼みの綱」米国も心もとない。心配の種は急速に進むドル高だね。欧州の低迷でさらにドル高が進めば、米国の輸出に悪影響があるとの懸念が出始めた。 私:中国では公共工事への需要を当て込んで生産能力を激増させた鉄鋼やコンクリートなど広い分野で「作り過ぎ」が問題になっている。中国の需要減に引きずられ、鉄鉱石油価格は年初から4割近くも値下がりした。中国への輸出に頼ってきた資源国にとっては、深刻な打撃となりかねない。 グローバル化が進むと、経済停滞のグローバル化も進むね。
2014.10.13
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私:イタリア在住の塩野氏は、朝日新聞の論調が他紙に比べて海外への影響が強かったのは、外国人記者が朝日新聞の記事を読み、良質だと判断したからではないという。 日本では朝日新聞だけが、先進諸国のクオリティ・ペーパーと提携関係にあるからだという。ニューヨーク・タイムス、ロンドンのタイムス、イタリアのコリエレ・デッラセーラの各紙。これらのクオリティ・ペーパーとの記者は論調の質でナンバーワンと自負している。 A氏:だから、自分たちと提携している朝日新聞もクオリティ・ペーパーにちがいなく、その朝日新聞に載った記事なら頭から信用して紹介してきたというわけか。 私:この種の特権には産経新聞はもちろんのこと、読売新聞も浴していないと塩野氏は指摘する。だから、いかに産経新聞が執拗に反論を掲載しても、海外の報道人の目にはふれなかった、としてもよいくらいだという。 A氏:その朝日新聞が誤報を認めたら、提携先の海外各紙も論調を改めるかね。 私:塩野氏はノーだという。 朝日新聞の騒動は彼らにしては日本人の間に起きた騒動にすぎない。インテリと自負すればするほど、一度染められた考えに縛られる性向を持つ。 その上、帝国主義を経験してきた彼らにとって、戦場での女の存在は歴史的な現象であり、問題は唯一、国による強制的な連行の有無にあった。 A氏:その問題には朝日新聞はいまだに広い意味での強制性はあったと言い続けているね。 私:英文で誤報を報じようと読み過ごされる可能性が大きいという。 しかし、その朝日新聞が廃刊になったら、彼らは一斉に報道するだろうという。 安倍政権とその同調者による日本の右傾化は日本の良質な新聞まで廃刊に追い込んだとして。 だから、今回の騒動の本質はあくまで誤報の有無であり、右派とか左派とか関係ないはず。それにつながる流れのある言質は絶対、外国に与えてはいけないと塩野氏は言う。 しかし、今は左派、右派の戦いになりそうだね。 右派も左派も、国際的な視点から、国益を考えた行動をすべきだね。
2014.10.12
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私:今、図書館から借りた「日本のいちばん長い日」を読んでいる。8月15日頃に読みたかったんだが、予約待ちで遅れた。 この本は、8月14日正午までのプロローグとその後は、15日正午の「玉音放送」までを1時間毎に区切って、当時の文書、関係者の日記、ヒアリングなどで詳細に経過を記述している。詳しい引用先と人名索引まである。名著だね。 A氏:文藝春秋11月号の半藤一利氏、保阪正康氏、御厨貴氏の鼎談による「『昭和天皇実録』の衝撃・戦後編」で8月15日前後を取り上げているが、「日本のいちばん長い日」との違いがあったかね。 私:「実録」は半藤氏の「日本のいちばん長い日」をなぞったような内容だと評価しているね。これは映画になっているが、昭和天皇もご覧になっているという。 「日本のいちばん長い日」の中で半藤氏が疑問に思っていたのは、8月13日朝に陸軍大臣阿南惟幾に天皇が「国体護持には確信がある。心配しなくていい」と言われたことだという。 それが今回「実録」を丹念に読むと天皇は短波放送をじつによく聞いていることがわかったという。対日心理作戦として放送されていた「ザカリアス放送」も短波放送だから全部天皇は聞いていて、米英が皇室保護の方針を決意していたことがわかってきたという。 A氏:天皇は米国の短波で日本軍の所在を正確に知っていたんだね。 陸海軍は天皇に本当のことを報告しないから、アメリカの放送を頼りにしていた。 私:「情報、天皇に達せず」とよく言われるが「短波放送、天皇に達す」だね。 「大本営発表」を天皇は信じていなかったんだね。 これはかって、山本七平氏の本にあったが、終戦間際、陸軍が「本土決戦に備え、九十九里浜に陣地を構築し備えています」というので、天皇はこっそり侍従を九十九里浜に行かせたという。 当然、九十九里浜は無人で砂浜が自然の姿のままであり、その旨、天皇に報告されたという。 今、「日本のいちばん長い日」の読書は14日の午後8時―9時の項目に入った。 日本の政治家、軍幹部が右往左往する姿は、歴史上初めての日本の敗戦時の上層部の姿をよく描いているね。
2014.10.11
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私:厚生労働省が8日、2012年度に使われた医療費(確定値)は、前年度より1.6%多い39兆2117億円だったと発表。6年連続で増え、過去最多を更新。人口1人当たりの額も1.9%増えて30万7500円。高齢化と医療技術の進歩で、増加に歯止めがかからない。全体の5割弱が保険料、4割弱が税金、残りの1割余りが患者負担。 A氏:この数年間は前年度比2~3%のペースで増えてきており、すでに公表された13年度の速報値は39.3兆円で、これからも増加は続きそう。人口1人当たりの医療費は、65歳未満は17万7100円。65歳以上はこの4倍の71万7200円。高齢化でさらに医療費は増加するね。 年して簡単に白内障手術もできないね(笑い)。俺の負担は1割で2万円を超えていたがね。 私:この問題は消費税増税が絡むね。10日に「消費税10%迫る判断」欄では、リコー経済社会研究所長・稲葉延雄氏は「消費税率の8%から10%への引き上げは、予定通り来年10月に実施するべきだ。再増税で景気が悪くなればやらない、悪くなければやる、といった比較で増税を考えるべきではない」としているね。 A氏:一方、4日のこの欄では第一生命経済研究所主席エコノミスト・永浜利広氏が「消費税率が4月に5%から8%に上がり、日本経済はまだ病みあがりの状態にある。来年10月に税率をさらに10%に上げると家計へのダメージがあまりに大きく、景気の好循環の芽が摘まれてしまうのではないかと非常に懸念している」という。 私:稲葉氏は、「景気については、4月の消費増税後、企業の収益は好調で、設備投資に前向きになり、失業率が下がるなど雇用環境は改善し、賃金も上がるとみられる。再増税すれば、また実質所得は目減りする。だが、企業収益が上がり、賃金の上昇で時間をかけて埋め合わせていけるだろう」と楽観的で「これだけ時間をかけて国債の山を作ったのだ。少しずつ、しかし着実に、財政再建を進めるしかない」としている。 意見が対立していて難問だね。
2014.10.10
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私:1泊2日で右眼だけの白内障手術をしたよ。 A氏:日帰り手術もあるそうだね。 私:総合病院の眼科でやったせいか、日帰りはないね。 1泊2日は、午前入院、午後に手術して、一泊。翌日午前に退院するパターン。 2泊3日は、手術前日午後入院し、翌日午前に手術し、その日も1泊し、翌日退院のパターン。 A氏:最近、長寿化のせいか、白内障手術が多いそうだね。そのため、手術の予約待ちがすごいそうだね。 私:俺が手術した総合病院では10ヶ月待ちだったね。 しかし、俺は病院に知人がいたので2ヶ月待ちで、割り込むことができたよ。 A氏:右眼だけというのは、左眼は正常なの? 私:正常なんだが、右眼が少し見にくくなると、本を読んだり、パソコンの文字を読むときに、小さな文字がダブって見えることがあるんだね。左右のバランス問題かね。 そこで右眼はそんなにひどい白内障ではないんだが手術に踏み切ったよ。 A氏:手術は簡単なようだね。 私:準備を含めて40分位だが、眼をいじるのは実質、20分位かね。麻酔薬を眼に流すので痛みはほとんどないね。 しかし、後が大変だ。目薬を4種類、1週間くらいさす。中には1日3回さすのもある。忘れないようにチェックシートをつけないといけないね。 A氏:効果はどうかね。 私:バッチリだね。これから読書が快適になりそうだ。 それにしても、同世代の人に聞くと白内障手術をした人が多く、よく見えるようになったという人が多いね。 小さなゴミが気になるようになったという人がいたよ(笑い)。
2014.10.09
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私:朝日新聞では、慰安婦報道にかかわった元朝日新聞記者植村隆氏が勤める大学へ脅迫文が届き、警察が捜査を進めていると報じている。 インターネット上では、元記者の実名を挙げ、「国賊」「反日」などと憎悪をあおる言葉で個人攻撃が繰り返され、その矛先は家族にも向かっているという。 A氏:大学は9月30日、学生と保護者に向けた説明文書で初めて、植村氏の退職を求める脅迫状が5月と7月に届き、道警に被害届を出したことを明らかにしたというね。 3月以降、電話やメール、ファクス、手紙が大学や教職員あてに数多く届き、大学周辺では政治団体などによるビラまきや街宣活動もあったそうだ。 私:他の大学でも9月13日、慰安婦報道に関わった元朝日新聞記者(氏名は明かさず)の退職を要求する脅迫文が届き、府警が威力業務妨害容疑で調べているが、元記者は同日付で退職したという。 「週刊文春」2月6日号が「“慰安婦捏造”朝日新聞記者がお嬢様女子大教授に」との記事を掲載して以来、植村氏(すでに3月大学退職)によると、その後、嫌がらせ電話がかかり、ネットに公開していない自宅の電話番号が掲載されたり、高校生の長女の写真も実名入りでネット上にさらされたり、「自殺するまで追い込むしかない」「日本から、出ていってほしい」と書き込まれた。嫌がらせや中傷は今もやまず、植村氏が弁護士を通じてひどい書き込みの削除をプロバイダーに求めているが、削除が追いつかないという。 A氏:慰安婦報道ではライバルだった産経は「大学に脅迫文 言論封じのテロを許すな」と題した「主張」を掲載。毎日は社説「大学への脅迫 看過できない卑劣さ」で、今回の事件の背景には「一部の雑誌やネット上に広がる異論を認めない不寛容な空気がある」と指摘。「ヘイトスピーチ(憎悪表現)にも相通じる現象だ」とした。読売も「大学への脅迫文 言論封じを狙う卑劣な行為だ」と題する社説を掲載。 私:ライバル紙が共同歩調をとったね。 しかし、朝日新聞社長の謝罪記者会見以来、ライバル紙の販売攻勢がはじまっているという。こっちの方は、業界挙げての「朝日包囲網」の様相を呈しているという。 新聞部数全体が低減傾向の中、品のない拡販が却って業界全体の沈没を招きかねないという論者もいる。 この問題は、まだ、尾を引きそうだね。
2014.10.08
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私:「歴試学」とは、「歴史を大学入試問題で学ぶ」の略語で、毎月掲載している。 今月は日本史からで2014年の名古屋大学の入試問題。 「戦国時代に西欧から渡来した新しい宗教であるキリスト教は、当初、社会に広く受け入れられたが、九州の戦国大名がキリスト教に対して、信仰面や領国経営上どのような対応をしたのか、100字程度で述べよ」 16世紀のヨーロッパでは、宗教改革運動に対し、旧教(カトリック)の側も、教皇の絶対的権威の確認や異端の取り締まり強化という形で刷新を図り、その中心となったのがイエズス会。 A氏:イエズス会は海外伝道を目指し、修道士を積極的に各地に送り込み、1549年にザビエルが来日し、その後もフロイスらが訪れて、布教活動を行っているね。 私:その頃、日本では戦国大名が各地で自立的な権力を築き上げていて、イエズス会は布教を許可した大名の領国にのみ貿易船の入港を認めるという方針で臨む。すでに1543年のポルトガル人種子島漂着を機に、南蛮貿易が始まっていた。そこで、イエズス会は修道士らが通訳などを務めるなどしてこの貿易を支配し、布教と一体化する形で貿易の利を求める大名の取り込みを図った。こうして、西国の大名にキリシタン大名が生まれる。 A氏:キリシタン大名が家臣や領民との精神的な結束を固めるうえで重宝されたのが、霊父制度と呼ばれる洗礼の方法。霊父は名付け親として、名付け子である受洗者との間で深い情愛で結ばれると考えられる。 イエズス会はこれを利用して、大名を霊父とすることでその領国で信者を獲得しようとし、一方、大名も主従関係や領主権の強化を図るため、進んで霊父となって家臣や領民に受洗させた。 ザビエル来日から30年以上経過した1580年代には、キリシタンの数は20万人近くになっていたと推計される。 キリシタン大名が領国において握った宗教的結束力に基づく自立的権力は、天下統一を目指す者にとっては障害になった。 私: 豊臣秀吉は1587年に発したキリシタン禁令、その後、徳川幕府が鎖国政策をとって禁教を徹底したのは、全国支配者として当然の策。 「解答例」イエズス会は布教を許可した大名の領国にのみ貿易船の入港を認めたため、戦国大名は宣教師の布教活動を保護した。洗礼を受けたキリシタン大名は、霊父制度を利用して家臣や領民を入信させ、宗教の力により結束の強化を図った。(105字)
2014.10.07
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私:安倍首相が集団的自衛権の行使を容認したことに、近隣諸国はヒステリックな反応を示したと同教授は言う。ある中国軍幹部は、「日本は軍拡を強化して戦後秩序を破壊しようとしている」と述べ、著名な韓国人学者は「日本は朝鮮半島がもともと自国領で、奪還すべきだと考える傾向がある」と明言したという。 A氏:俺もこの記事を読んだが、同教授は過去30年間に70~80回、日本を訪れたが、同教授の知る限り、アイスランドを除けば日本ほど軍国主義に無縁な国はないという。 にもかかわらず近隣諸国がばかげた批判をするのは、日本を守勢に回らせるとともに、中国や韓国の現在ではなく、日本の過去に世界の関心を向けようとする戦術なのかもしれないし、これはこれで非常に危険で緊張と不信を強め、誰も望まない戦争を引き起こす恐れすらはらんでいるという。 私:だが、研究をしていて気づいたのは、ヒステリーの大半が日本国民全体ではなく、安倍首相個人と、首相を支持する「極右集団」に向けられていることだと教授はいう。 どんな国にも極端な主張をする周縁集団はいる。だが日本のそういった集団は軍国主義的というより排外主義的だ。南京虐殺や旧日本軍による慰安婦の戦時利用を否定したり過小評価したりするといった、近隣諸国の神経を逆なでする見解を持っていて、道徳的にいって、ナチスのユダヤ人大虐殺を否定するのと同じ範疇に入るが、彼らにしても、アジアの再征服を唱えているわけではないという。 A氏:安倍首相については、誇り高い日本人だと言ってよく、日本だけが不当に悪者扱いされていることにいら立ちを感じていて、極右集団と同じ考えだと見られるような無神経さを示すこともあるが、時計の針を80年前に戻すような言動は一切していないと教授はいう。 私:今の日本は民主主義が機能し、自衛隊に対する文民統制が確立している。戦争への忌避感も強い。国民の圧倒的多数は、武力行使は極めて限定的にすべきで、攻撃などもってのほかと固く信じていて、日本軍国主義の復活はばかげた考えで、本気で恐れる人は今の日本の政治や社会を全く理解しておらず、無知の方が不正直より危険なケースで、本気であろうが戦術であろうが脅威をあおれば悪影響が出ると教授は言う。 本気の場合はより危ないし、(そういう集団や国家は)先制攻撃を考えるかも知れない。 もう根拠のない恐れには終止符を打つ時で、それが皆の利益になると教授は言う。 是非、その言葉を中韓に言ってもらいたいね。教授がよく知らない南京虐殺と慰安婦問題は別にしてね。
2014.10.06
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私:香港社会には当初、英国の植民地時代にもなかった一人一票の選挙が実現するだけでも前進だとの見方もあったが、警察がデモの強硬排除に出たことで、受け止めはがらっと変わった。 「占拠」運動を訴えてきた民主派の3人の指導者のうち1人は、天安門事件の直後、学生リーダーたちを国外に逃がすために一役買った牧師だという。 香港において、民主化の訴えには常に事件の影が見え隠れするようだ。 A氏:香港の戦後は、本土の迫害を逃れるために大陸から渡ってきた人々の歴史でもある。 もちろん、そうは言っても、香港の人々の気持ちが一色であるわけではない。占拠に直接参加しているのは、学生らが大半である。40代以上で、路上に一緒に座り込みまでする人は少数派。年配者には、占拠などしても、共産党政権が方針変更するはずがない、との冷めた見方も少なくない。香港の経済的な繁栄にとって中国の存在はとても大きい。 私:中国の強硬姿勢はこのところ、露骨だ。今年6月の民間投票で、民主派の考えが予想を上回る支持を得ると、中国側がとった策は、中国支持の大規模デモを組織し、自らの主張が民意を得ているとアピールすることだった。 そのデモには中国の留学生らが大量動員された。北京に住む人の携帯電話にまで、「今こそ愛国を示そう。デモ参加者にはその場で200元(約3500円)払います」などと書かれたチェーンメールが届いたという。これでは、納得できない人が出るのも無理はないね。 A氏;このブログの09.29の「習近平政権 言論統制は危機感の表れ」にもあるが、今年7月、人事や組織改革を担う党中央組織部が、幹部教育に関する通知を発表した内容が関係するね。 内容は(1)習総書記の重要講話の精神を理解する、(2)マルクス主義への信念を固め、西側の憲政民主、普遍的価値、市民社会などの騒音の中で方向を見失わない、(3)中華の優秀な伝統文化を発展させ、西側の道徳的価値のイエスマンにならないというものだ。 私:習近平国家主席が、「西側の民主主義」を批判し、共産党の優位性を繰り返し訴えているから、中央の決定は頑として押し通すだろう。。 「でも、いくら自由な選挙制度のデメリットを強調しても、香港が香港でなくなってしまうことへの不安は消えないだろう。この街には今、もやっとした、そんな人々の感情が漂っている」と古谷氏は現地の感触を最後に述べているね。
2014.10.05
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私:3人目は、社会活動家・法政大学現代福祉学部教授湯浅誠委員。 湯浅氏は「慰安婦問題も吉田調書報道についても、謝罪すべきだったし、しかも遅きに失したと思う」として「池上さんのコラムへの対応は、火に油を注ぐことになった」と批判している。 A氏:湯浅氏は「9月18日の『読者の声』の特集記事(朝刊3面)はよかった。その中に、朝日新聞を改革するには、紙面審議会や第三者委員会もあるだろうが、『市民の声もっと謙虚に聴いて』というのがあった。この声に私は共感する。読者と触れ合い、もっともっと、その声を聞いてほしい」と提案している。 私:湯浅氏は社会運動家でもあるから、そのような発想になるんだね。 ところが、4人のうち、最悪なのは4人目の北海道大学大学院法学部研究科准教授中島岳志委員の批判だ。中島氏は「『吉田証言』を朝日新聞が報じたことがあらゆるところに影響している、と批判されていることに対しては、因果関係をしっかりと検証し、反論していかなければいけない」として「例えば国連人権委員会の『クマラスワミ報告』は歴史学者の秦郁彦氏が『吉田証言』に異議を唱えていることにも触れている。『吉田証言』を全面的に信用しているのではないことがわかる。河野談話は『吉田証言』をまったく使っていない」とある。 A氏:「吉田証言」矮小化の考えだね。「吉田証言」は1977年に出てくる。戦後、30年以上も反日活動に慰安婦問題がなかったのに、これで韓国民の反日のボヤをつけた存在だ。 そして1982年に朝日新聞が強制連行を大々的に報じてボヤを火事に拡大し、1990年、強力な反日組織、韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)が結成されるまでになる。一旦、火事になったら「吉田証言」の真偽に無関係に反日感情に転化し、大火となった。 1993年、当時の盧泰愚(ノ・テウ)大統領が「慰安婦問題は日本の反日家によって作り出された」と言っているくらいだ。 中島氏の言う「クマラスワミ報告」での秦郁彦氏の引用はそれだけで、結論は「吉田証言」によっている。変な引用だ。悪質な報告書であることはすぐわかる。 私:だから、中島氏の批判は、当然、朝日新聞誤報の批判でなくなる。 中島氏は「慰安婦問題の本質は、強制連行の有無ではなく、戦時下での性暴力・人権問題にある、という朝日のスタンスは間違っていない」と逆に誤報の応援をしている。 朝日新聞紙面審議会委員失格だね。
2014.10.04
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私:2人目は文芸評論家斉藤美奈子委員の批判だ。 斎藤氏は「8月5日、朝刊の『慰安婦問題を考える』で『吉田証言』を突然取り消したのはなぜか」と疑問を呈していて「慰安婦問題が日韓関係を損ね、河野談話を否定しかねない動きもある中、『吉田証言』の虚偽を自ら認めないと次のステップに進めないと判断したのかもしれない」としている。 紙面については「記事を出す順番、優先順位についての配慮が足りなかった。例えば5日の紙面は、吉田証言に関する『裏付け得られず虚偽と判断』と『自由を奪われた強制性あった』とが並んで載っており、報道の正当性と誤りのどちらが重要か区別できない」と厳しく批判している。 A氏:しかし、後半から斎藤氏の批判がおかしくなるね。 斎藤氏は「いま何より必要なのは、戦時性暴力に対する国際的な視野の中で慰安婦問題を検証することだ」と問題をすりかえている。さらに続けて「『吉田証言』の虚偽性や『挺身隊』の誤用は、問題全体の中では枝葉末節に近い。そこを混同すると本質を見失う」と問題をそらしているね。 アメリカに出来た慰安婦像の碑文の20万人という数字は「挺身隊」の誤用がもとだよ。枝葉末節ではなく今も大きく生きている。 私:現在、韓国の慰安婦問題で、現在も反日でもっとも強硬な団体は韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)だが、この団体名に「挺身隊」が使われているね。枝葉末節ではないね。 話は変わるが、斎藤氏は「『吉田調書』についてはあわてて謝る必要があっただろうか。誤報と言い切って謝った判断は早すぎる気がする。官邸関係者の調書は報じられているが、東電幹部の調書はまだ表に出ておらず、本店の当時の状況は不明確なままだ。見出しは確かに行き過ぎでそれを認めるのはいいが、記事全体の取り消しは疑問だ」とある。 問題は事実問題でなく、スクープした勢いで「命令違反で撤退」ときめつけたことだ。 斎藤氏は「もっとも懸念しているのは、この件で朝日新聞の腰が引け、慰安婦問題や東電の追及にブレーキがかかることだ」というが、どうも甘いね。 朝日の体質的な問題のような気がする。昨日の奥氏のようにそこまで突っ込んだ批判がほしかったね。 明日は3人目の社会活動家法政大学現代福祉学部教授湯浅誠委員の批判と提言に移ろう。
2014.10.03
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私:この日の朝日新聞では、今回の朝日新聞の「吉田証言」と「吉田調書」の誤報問題について4人の委員の批判や提言が掲載されているが、どうも本質を理解していない人もいるね。 まず、三井フィナンシャルグループ会長奥正之委員の批判だが、これは的を射ていた批判だね。 「8月5日朝刊1面の編集担当役員(当時)による『慰安婦問題の本質 直視を』は、訂正する部分がどこなのか、なぜ今か、今後どう対応するのかが分かりにくい。論文は、そのあとすぐに慰安婦問題の本質論に入って自分たちの今までの主張を述べているが、それでは自己弁護としか見られない」と鋭い指摘だ。 氏は続けて「読者にすれば、『慰安婦を強制連行した』という『吉田証言』が虚偽だったという報道がメーンであるべきなのに、それは1面にはなく、特集紙面の中で他の検証と並列的に扱われたため、クローズアップすべき『取り消し』部分が薄められたように感じたのではないか」と指摘は続く。 A氏:俺も読んだが、朝日の編集方法は意図的な逃げが多いね。 氏は「9月11日の木村伊量社長の謝罪の記者会見は、『吉田調書』についての謝罪が主で、従が慰安婦問題だった。事の重さからすれば主従が逆ではないか。また、8月5日の慰安婦問題の特集のときに、『吉田調書』問題も一緒に取り消すことができなかったか、と思う。 世に言う問題発生時のクライシスマネジメントとダメージコントロールが機能しなかったのが残念だ」とあるね。 私:『吉田調書』については、氏は「これを報じた5月20日朝刊1面の見出し『所長命令に違反 原発撤退』『福島第一 所員の9割』を見た瞬間、オヤッと思った。以前この点に触れた文献を読み、『退避命令』があったと認識していたからだ。紙面化するまでに、社内でどこまで冷静な目でチェックを入れたのか。もし事前に決められたストーリーに囚われてしまったのであれば、ダブルチェックも効いてこない」とこれも厳しいね。 あきらかに、先に悪意あるストーリーがあったことは明らかだね。これも朝日新聞も社長の記者会見でもふれていないね。 明日は、2人目の文芸評論家斎藤美奈子委員の批判に移ろう。
2014.10.02
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私:この映画は香港映画で有名なブルース・リーの師であるイップ・マン(1893・明治26年-1972・昭和47年)の青年から壮年期の物語だ。 役は、名優トニー・レオンが演じている。彼は2000年に香港人として初めてカンヌ国際映画祭で男優賞を受賞している。 一方、ブルース・リーは1940(昭和15)年から1973(昭和48)年の短い生涯だね。 A氏:ブルース・リーの父親は役者で家族を連れて長期アメリカ巡業中、サンフランシスコでブルース・リーは生まれるね。生後3ヶ月あまりで、サンフランシスコで製作された映画『金門女』(中国)に出演。その後、イギリス植民地下の香港に帰る。 1941年から日本とイギリスが開戦し、香港が日本軍の占領下におかれ、映画の製作が止まったために出演作はないが、戦争終了後、製作が再開された8歳頃から子役として数多くの映画に出演。 私:幼少より、イップ・マンの指導で中国武術を身につける。少年の頃、道場にはバスで通い、バス停で他の生徒に「今日も休みだ」と嘘をついて帰らせ、イップ・マンの個人レッスンを受けたという逸話があるという。 このWOWWOWの映画は、まだ、ブルース・リーが入門前で終わっていて、イップ・マンのはかない恋物語がからんでいる。そして、戦後、香港から中国への自由渡航ができなくなり、故郷に帰りたくても帰れないという悲しみにくれる、というところで終りだね。 イップ・マンは多数の流派がある中国拳法の第一人者だったようだが、その伝統は今も、受け継がれているのだろうか。少林寺拳法との関係はどうなんだろうね。 日本には12世紀から武芸十八般という武芸があり、江戸時代にそれから柔術が生まれ、明治に柔道となるね。相撲も古代からあるそうだ。モンゴルにも古来から伝わる相撲に似た格闘技がある。だから、蒙古人は相撲に強い。 A氏:合気道は新しいね。柔道、剣道、空手道などと並んで21世紀初頭の日本において代表的な武道の一つだという。 私:このブログ2008.06.18で「飛ばしの合気道」について述べているが、この技は今も受け継がれているだろうか。なにせ、相手の体にも触れないで、「気」で相手が飛ぶんだからね。 これらの武芸は日本文化の一つとして受け継いでもらいたいね。
2014.10.01
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