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サマセット・モームの自伝的小説「人間の絆」の中で、恋愛問題で苦しんでいるフィリップに友人が言った言葉である。ロンドンで医学生生活をしていたフィリップは喫茶店のウエイトレスのミルドレッドを熱烈に好きになって、食事にさそったりプレゼントしたりしたが、彼女からは相手にされず遂に彼女は店の客のドイツ人と結婚して彼は失意のどんどこに突き落とされる。そんな時幸いにも気立てが優しくてフィリップに尽くしてくれるノラと言う女性と知り合い深い関係になって楽しい生活を送っていたが、ある時彼の下宿にやつれ果てたミルドレッドが訪ねてきた。結婚したドイツ人には妻も子供もいて、彼女が子供ができたことを告げたら突然いなくなり捨てられてしまったので助けてくれとのことである。「何を今さら」と思ったが、昔の恋焦がれていた時の気持ちがよみがえり、その身重の女性のために下宿探しなどに奔走することになり、ノラがうとましく邪魔な存在になってきた。ノラと別れるにはどうしたらいいか相談した時の友人の言葉が表題にした言葉である。フィリップも優しい気持ちを持っていたのでノラの泣き叫ぶ姿は見たくはなかったのでどのようにして別れたらいいか真剣に悩んだ。彼女を怒らすようなことをして、「絶交よ」と怒鳴られてこれで都合よく逃げられたと思ったら手紙がきたり、下宿に押しかけられたりした。結局最後にはミルドレッドとのことを話して泣き疲れた彼女と決別した。別れようとする男に未練のある女は泣き叫んだり、追い掛けたり、なじりや脅迫や、マスコミに訴えるなどあらゆる手を使うことが多い。男はどうすることもできなくて、相手を殺してしまうこともある。克美しげるの事件もそうだったと思われるが、別れるのは並大抵のことではないと思う。フィリップは真実を話して別れることができたが、新たな恋人が出来たことを隠そう隠そうとする心理が働いて事態を難しくしていることが多い。真実を話しても簡単に別れられるとは限らないが、誠心誠意、嘘偽りなく真実を話して許しを請うのが正道だと思う。 実際の場面では切羽詰っていて心に余裕がなく、うそにうそを重ねて許して貰おうとする場合もあるようだが、小細工を弄さず、誠心誠意話せばきっと少しは理解してもらえるのではなかろうか。これは女性が前につきあっていた男性と別れる場合も同じで、キーワードは誠心誠意である。
2007.09.30
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ミヤンマーの人権デモが広がっている。若手僧侶が先頭に立ってのデモで数十万人規模のデモに発展する可能性があり、危機感を感じた軍事政権が弾圧を開始し、多くの民間人が殺されカメラマンの長井健司さんも犠牲になった。私は7月まで、英会話教室に週1回通っていたが、そのクラスメートに香川県出身の20歳代の美しい女性がいた。彼女は数年前国家プロジェクトで数週間ミヤンマーに派遣されてそこで生活して以来、大のミヤンマーフアンになり、その後も何度かミヤンマーに行き、その見聞録を英会話教室で話してくれた。電話は村に1~2台しかなく、テレビも冷蔵庫もない。すごく貧しい。でも人々の気持ちが素晴らしく、むさぼったり、いじめたりする人はどこにもいない。外国人の彼女にも大変親切で、行く度に大歓迎してくれたとのことで、ミヤンマーの話をする時の彼女は生き生きしており、ミヤンマーのとりこになっていた。彼女はミヤンマーにお嫁に行くのではないかと私は思っていた。貧乏だけど素晴らしい国だと熱っぽく語る彼女に影響されて、クラスメートの殆どもミヤンマーを好きになり、いつか行ってみたいと思うようになった。今度デモが勃発したので、彼女のブログを開けてみたが、この頃ずっと記事を書いていない。ブログにもいつもミヤンマーの素晴らしさを書いていたので、今度のことをどのように思っているのか知りたいと思ったのだがだめだった。もしかしたらミヤンマーに行っているのかも知れない。彼女は素晴らしい人達が住んでいる国です。と言っていたがノーベル賞受賞のスーチーさんをずっと軟禁したり、今回の弾圧事件など、元来はミヤンマー人で、彼女に言わせれば最高の人種でも、権力を握ればかくも非人間的なことをするのかと思うと、権力は怖いと思った。今の状況について彼女の意見を聞きたいと思ったがそれができなかったので、自分で勝手にこの事件のことを考えているところだが、彼女の話から想像するに、国民の人間性は素晴らしいのだと思う。しかし一握りの権力欲や物質欲に駆られた人間が、おとなしい国民を虐げて自分たちだけ栄誉栄華の生活をしていたと言うのがミヤンマーの実態ではないかと思う。ミヤンマーは昔ビルマと言った。ビルマの竪琴などで日本でも親しみを感じている人が多いが、ミヤンマー人も日本には親しみを感じている人が多いとのことである。今回の紛争を他国のことと冷然と見ているだけでなく、政府としても対応策をとって貰いたいし、我々民間人も解決策を願っていきたいと思う。素晴らしい人間性とたぐい稀なプロ根性を備えた長井様のご冥福を心より祈る。私の個人的願望も含めての今後の予測は、僧侶も含めた大群集が武器はもっていないが軍事政権を倒して民主国家を作るのではないかと思う。その場合指導者が必要だ。スーチーさんに先頭に立ってもらって粛々と進軍してもらいたいと願う。
2007.09.28
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現在は都市と農村の生活程度の格差はそれほででなくなりましたが、昔は農村の生活程度がひどく、病気になっても医者にもかかれないで死んでいくことが多かったと言われています。そのような時代に長野県臼田町の佐久総合病院の若月俊一先生が農民の生活と健康を守る組織として、日本農村医学会を立ち上げました。医者だけでなく、看護師、保健師、放射線技師、事務職、婦人会組織など、健康に関心ある人全てが参加できる大変ユニークな学会で、長野県の片田舎で生まれた学会は瞬く間に全国に広がり、各県に支部を持つまでになりました。わが山梨県にも昭和62年に支部が結成されて山梨県農村医学会としてその活動を続けてまいりました。今までに19回の研究発表会を行い、来年1月には第20回目の県農村医学会を開催する予定で、本日夜六時半から役員会が開催されました。学会のメインテーマは来年4月から始まる、特定健診、特定保健指導に関するものと決まり、そのことに造詣が深く、しかも一般の人に分かり易く話してくれる講師に特別講演をお願いすることになりました。一般演題は必ずしもメインテーマに沿った研究でなくてもよいので、私もお年寄りがかかりやすい病気とか認知症と年齢の関係等を調べて何か発表できたらと考えています。医者だけでなく全ての人が参加できる大変ユニークなこの学会が益々発展することを願っています。
2007.09.27
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自分の性格さえ確実に把握していない人間が、他人の性格を論ずるのは僭越かも知れないが、この3人は公的人物で、社会に大きな影響力を持った人達なので、その性格を政治力の観点から論じさせて頂く。小泉純一郎氏は高校、大学時代を通じても真の友人がいなかったと言われ、孤独、言い換えれば孤高の人だった。聖域なき構造改革を旗印に、容赦なく自分の信念を政治に反映してきた。織田信長を尊敬し、信条のためなら先輩も同期生も無視することが出来た。決断実行のパフォーマンスは強きを求めていた国民、なかんずく婦人層の絶対的支持を得て、磐石な政権を維持することができた。しかしその政策は自分の信条を貫く為のもので、様々な階層の国民一人一人の顔を思い浮かべてのものではなかった。性格は冷徹だったと思われる。安部晋三氏は真面目で正義感が強く、正しいこと、美しいことを実行しようとした。国民の圧倒的支持を受けた小泉政権の構造改革路線は継承しなくてはならないと考えていたが、中産階級以上の国民の顔は思い浮かべることができる優しさも持っていた。政権を維持するには冷徹さが必要だが、安倍氏にはそれはなかった。理想が高く、「日本は優れた国なのだ、またそうでなければならない」の認識が、理屈でなく、情の中に入っており、従軍慰安婦問題では勇み足をしてしまった。性格がいいので先輩議員達から好感を持たれており、総裁選では絶対的支持をもらったが、性格がいいだけでは総理大臣は務まらない。国際感覚、内政問題、拉致問題、人を見る目、何れをとっても勉強不足は否めなかった。今回の辞任劇はその真面目な性格が決断したことと思われるが、性格がよくても能力がなくてはだめだし、冷徹さもなければ勤まらないことの好例だと思う。福田康夫氏はあのしゃべり方が嫌いだとか、まわりから押されたら出てくるその信念のなさが嫌いだという人もいる。しかしタカ派とハト派の違いがあるが、性格的には安倍氏に近い。くそ真面目で冷徹さはない。小泉氏は国民ではなく自分の信条の方を向いており、、安倍氏は国民の方も向いていたが、それは中流以上の国民だった。福田氏はもっと下層の人たちの方まで向いているのではないかと思っている。「福田氏は八方美人で信念がない。誰とでも仲良くしようとするあまり悪い人に足元をさらわれる」と評している人もいるが、福田氏は、氏の信条である、話し合いを根幹にして、出来うる限り全ての国民階層のための政治を行おうとしていることが感じられる。しかし冷徹さがないので、ゆすぶられるとひとたまりもなく崩れてしまうもろさもある。私は上記3人の中ではこの地味で何の取り得もなさそうな福田さんを一番買っている。病人や最下層の人達の顔まで思い浮かべて政治をやってくれそうな気がする。いくら本人がその気でも、周りがそれを許してくれないこともある。気の弱そうな福田さん、最高権力者になったからには、平和と共生の信念を貫いてもらいたいと願う。
2007.09.26
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今夜は十五夜でお月さんがまん丸に見えた。今日は冨士屋ホテルで山梨大教授の山縣然太郎先生による「特定健診、特定保健指導のエビデンス」という講演があったので、聴きに行って冨士屋の駐車場で携帯で写したお月さんである。くっきり見えた。来年4月から特定健診、特定保健指導がはじまる。そのために各健診機関や市町村はその準備に大わらわの状態で、大勢の人が聴きに来ていた。私が前に働いていた施設からは8人の人が聴きに来ていて、勉強熱心だなと思った。来年から始まる特定健診、特定保健指導では40~74歳が対象で、健診は保健指導を受ける人をピックアップするのを目的と位置づけられ、健診結果をステップ1,2,3でふるいにかける。ステップ1は腹囲の結果判定で、男性85センチ以上、女性90センチ以上あればステップ2,3に進んで、血液検査や、血圧の結果によって保健指導1(動機づけ支援)と2(積極支援)に分けられる。上記の数字以下の場合は指導しなくてよく、情報提供だけでよい。動機付け支援は1度指導して6ヵ月後にその指導結果を評価する。積極支援は、3~6ヶ月間、電話やメールなどによってきめ細かく積極的に支援する方法で、こちらの方が指導料が高い。従来の健診は早期発見、早期治療の二次予防に重点が置かれていたが、来年から始まる新しい健診では、一時予防、つまり病気にならないようにするにはどうしたらよいかをメタボリック症候群の観点から指導するのが中心になる。それには血圧、脂質、血糖なども参考にするが、厚生労働省指針の完全版では、まず内臓脂肪を最もよく反映している腹囲を指導の入り口と位置づけ、来年からは、まず腹囲が基準をオーバーしている人について、その他の検査結果も勘案してランク付けして指導がおこなわれることになった。皆様、関門をパスするために食事、運動に留意してお腹をへこませましょう。
2007.09.25
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今日は休日当直で8時半から5時半までの勤務をしてきた。何人かの外来患者さんが来てくれ、その中で7歳の少年が学校の門の上で遊んでいて、そこから落ちて救急車で運ばれてきた。頭を打ち手の指を切っていた。頭のCTを撮り、傷の手当をしようとしたが指の皮がざっくりむけており、処置の仕方でしばらく考えたが、休日だがたまたま来ていた外科医を見かけたのでその先生にお願いした方がいいと判断してお願いした。麻酔して塩水(生理的食塩水)をかけながら歯ブラシで傷口をこすってゴミなどを取り除き、きれいに縫合してくれた。糸の結び方にしても実に手際よく、惚れ惚れしてみていた。6年の医学部を卒業して、医師国家試験に合格すると誰でも何科の医師にでもなれる。私たちが卒業した頃は外科が花形だった。ほとんどの人が外科に進みたいと思ったが、自分は器用ではないとか勇気がないとかで諦めて、内科系を選択することが多かった。いわば外科はあこがれの科だったのである。ところが近年、今時の若者は外科系を嫌って、外科、脳外科、産婦人科などの希望者が激減している。それは手術しないでも内視鏡的に切除できるなどの技術が発達してきたことにもよるが、最大の原因は手術はハードで、夜中も起こされる。つらいことはいやだという現在若者気質が関係している。今、医師不足といわれるが、開業医はどんどん増えており、不足していない。病院に勤務する医師、特に地方の中小病院の医師が不足しているのである。政府は医学部定員増加を打ち出したが、増えた医師が不足している産婦人科とか小児科、外科などを選択するとは限らない。若者気質をよく見極めないでただ増やせばいいだろうでは税金の無駄使いになりかねない。今日の縫合をみて外科医のかっこよさをしみじみ思った。今日手当をしてもらった7歳の少年が大きくなって今日のことを思い出して外科医を希望してくれたらなと思った。少年少女よ、外科系は糸結び等厳しい訓練を受けたり、長時間の手術や夜起こされたりする大変な職業だが、昔の人はそれを好んで選択していた。君たちも楽な方向に流されないで、能力のある人は厳しい外科系をも選択してもらいたいと願う。
2007.09.24
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眠らないと皺が増える、白髪が増える、病気になり易い、うつ病になる、7~8時間は眠らないといけないなど、睡眠不足の害が盛んに喧伝されています。普通、人は疲れれば眠くなり、ぐっすり眠って疲れをとり、活力を得て翌日の活気ある生活を迎えます。しかし中にはよく眠れないと悩んでおられる方が数多くいます。上記不眠の害が頭にあって、眠らないといけないと思い、思えば思うほどあせったりいらいらする場合があり、不眠の害の喧伝も不眠症の大きな原因の一つと考えられています。人がどの位眠ればよいかは、時間だけでなく深さも関係するので、何時間眠ればよいとはいえません。また個人差もあり、一律に7~8時間眠らなければならないとはならないと思います。睡眠が足りているおおよその目安は昼間眠くなければ十分寝ていると考えてよいと思います。それは3時間の人もいれば、10時間の人もいます。ある人が5時間で睡眠は足りているのに、8時間眠らなければならないと言われたとすればその差額の3時間ベットにしばりつけられることになり苦痛以外の何物でもありません。不眠症の多くの人は何時間眠らなければならないのに自分はこれだけしか眠れないと苦しんでいます。苦しむ必要のない苦しみであることは上記の理由で明白ですが、それが分かっていなくて毎晩毎晩苦しみを味わっています。一般的には眠れなかったら本を読むことをお勧めします。しばらくすると眠くなるものです。眠くならなかったらその本一冊読んでしまって教養を深めればいいのであって、眠れない眠れないともだえ苦しまない方がよいと思います。不眠でくま等が出るのは、多くは眠れなくてそれを苦にして神経をすり減らした結果で、不眠そのものの結果ではないことが多いのです。眠れない時に睡眠薬を飲むことも悪いことではありません。睡眠薬中毒などを念頭に、睡眠薬は怖い薬といみ嫌っている人もいますが、昔と違って今は薬も改良されて中毒になるものも殆どありません。眠れない時は薬は大変有効だと思います。酒を飲むと眠くなることが多いので、酒を飲んで寝る人がいますが、酒は途中で目を覚まし、総合的にはあまり睡眠にはよくありません。むしろ必要な時に、たまに薬を飲むほうがよいと思います。元々布団に入るとすぐ眠れる人と、中々眠れない人がいます。これも個人差ですから、あまり気にしないことが良い睡眠の基本だと思います。頭に緊張が加わらず、ゆったりした状態が睡眠に入る条件で、眠れなければこまるなどの緊張が加わると中々眠れません。ぬるめのお湯にゆっくりはいり、リラックスした状態で布団(ベッド)に入れば、おそい、早いは別にして次第に眠りに入っていくものです。何時間眠らなければいけないなどは根拠のないことですので、ゆったり構えて、あせらずに日常生活をエンジョイして頂きたいと思います。
2007.09.23
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明日いよいよ総裁選である。福田康夫氏、麻生太郎氏のいずれかが選ばれるわけだが、両者とも、構造改革のひずみや日の当たらなかった影の部分を是正すると述べている。小泉首相は国民的人気、特に婦人層の熱烈な支持に支えらて、郵政民営化を始め様々な改革を行ってきた。絶対多数を背景にして、強引に政策を推し進めてきたが、その本質は強いもの、大きなものを支援し、弱いもの、小さなものは消えて無くなれの政策だった。町村合併や会社の合併により小さな村や町は消え、小さな会社は吸収されるか潰れてきた。中央と地方の格差、大企業と中小企業の格差は益々大きくなった。医療費抑制政策により、地方の中小病院は瀕死の状態に置かれている。高齢者医療や、福祉関係予算は大幅に削られ、病院勤務医が減って産科、小児科の勤務医不足で社会問題にもなっている。国家財政を立て直すとの観点から大ナタをふるってきたのだと思うが、何でも金を節約すればいいというものではない。インド洋で莫大なお金を出して無料で外国船に高い石油を配給しているお金持ちの国が、自国では貧乏人や弱い人、小さな会社を端から切り捨ててお金を節約しようとする。国民の生活と健康を守る為に我々の税金を投入するのは当然のことで、それを強引に締め付けようとするのは間違っていると思う。もとより無駄使いがいい訳ではないが、その取り締まりが度をこすと何のための政治家か分からなくなってしまう。安倍首相も小泉首相の流れを継承してほぼ同じ政策を行ってきた。今度立候補している二人は何れも、小泉、安倍政権のひずみを是正すると述べているので、どちらが選ばれても、弱いもの、貧しい者、高齢者や病人に優しい政治を行ってもらいたいと切に願っている。
2007.09.22
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彼岸花(曼珠沙華)。中国原産、日本には2500年前渡来、ヒガンバナ科の多年草。花言葉は「悲しい思い出」。昨日のラジオで彼岸花のことを聞いた。今開花シーズンとのことで今日はどこかに咲いていないかと車で走りながら道路脇をきょろきょろしていたが、朝の出勤時と帰りには見つけることが出来なかった。今日は土曜日で午後休みなので南アルプス市方面に出かけた途中で見つけて携帯で写真を撮ってきた。少し自慢したい気持ちだったが家に帰ってきたら「家にもあるよ」といわれた。私の子供の頃にはお墓などに咲いていて、不吉な花のように言われていた。花が咲く時には葉がないので、私の生れた地方では「はっこぼれ」と呼んでいた。私は「歯こぼれ」だと思って歯が抜けることと関係ある花だと思っていたが、実際は葉がないので「葉こぼれ」だったのだと思う。おしべ、めしべがなく、種子で増えることが出来ないので球根でしか増えることができない。その球根にリコリンという毒があり、ねずみ、モグラ、虫などが近づかないように畦などに植えられていた。お墓に植えるのも害虫や害獣が近づかないようにとの先人の知恵だったと思う。私の家内が庭に植えていたとは知らなかったがこれは何かの目的があってのことではなく、花となれば何にでも目がないので観賞用に買ってきたものと思われる。今日道端で何枚も何枚も写真を撮ったが、くちなしの花を見たときのような溢れるような感動はなかった。何となく怪しい雰囲気があり、古来日本人には不吉な花と見られてきたのもむべなるかなと思った。欧米ではそんなことはなく観賞用として広く栽培されているとのことで、日本でも栽培者が増えているようである。この花にたいする、子供時代の怖いという先入観が、あまりきれいな花と思えなかったのかもしれないので、平等な心で、純粋にこの花の美しさを見ていくようにしようと思っている。
2007.09.22
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今朝通勤途中の車のラジオで、海外報告として、ノルウェーの自然に優しい刑務所の話を聞いた。ノルウエーでは死刑は廃止されており、無期懲役でも30年以内に刑務所から出れるとのことだった。環境を重視し、発電は殆ど水力発電に切り替えている国柄だけに、今度新しく作った刑務所の受刑者に、太陽エネルギーを用いた電力造り、野菜作りや、酪農、家具作りなど、全て自給自足でまかなえる生活をしてもらいながら、更正を期しているとのことだった。刑務所の役割は罪を犯した人への懲罰とその人達の更生を目的としている。最近世界的に犯罪者が増加し、刑務所の収容能力がまにあわない状況にあるという。警備、運営には多額な税金が使われており、その額も年々増加している。そのような中でノルウエーの刑務所では100人以上の受刑者に係員は5人位で人件費がそれほどかからず、自然に触れ、創造の喜びや生きがいを感じながら、食料も衣服も住居も電力も全て自分達でまかなっている。受刑者だって人間だからその人間性を尊重しなければならないとするノルウエーのお国柄から考えだされた施設だと感じた。更生にはそれでいいかもしれないが、懲罰の方はどうなるのか?の疑問が湧くと思う。悪いことをした人には罰が与えられなければならない。「鎖に繋いで暗い牢獄に死ぬまで入れておくべきである」との考えもある。昔は更生より懲罰の考えが強く、それでもよかったかもしれないが、最近は人権尊重が叫ばれ、更生が重視されている傾向にある。自分を含め何人にも罪を犯してもらいたくないと願っている。しかし不幸にして罪をおかしてしまった人は、自ら反省し、社会奉仕に身を捧げてもらいたいと思う。極刑に処せば、被害を受けた人が救われ、問題が解決する訳ではない。自ら反省して、悔い改め、新しい生き方に挑戦していくことに意義があると考えている。その意味でノルウエーの試みは人類が少し進歩した証ではないかと思った。
2007.09.20
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風邪は誰でもかかる病気で、大した病気ではないと思っておられる方もいると思いますが、万病の元といわれるように風邪が元で肺炎や髄膜炎、中耳炎、副鼻腔炎、腎盂腎炎その他、命に関わるような病気に進展することもあります。そこで今回は風邪の本質、その予防法や治療法について述べたいと思います。風邪とはウィルスなどの病原微生物が呼吸器に感染しておこる病気で、くしゃみ、鼻水、鼻詰り、咽喉の痛み、咳、痰、発熱、頭痛、全身倦怠感、食欲不振、下痢、嘔吐などを起こし、こじらせると気管支炎や肺炎につながります。原因の80~90%はウイルスでその種類は200種以上もあります。ウイルスが鼻や咽喉の粘膜に付着してそこで増殖を開始した時に上記の症状が出てきます。ウイルスの型によって、鼻水がひどいタイプ、咽頭痛がひどいタイプ、熱、咽頭炎、結膜炎を起こすタイプ、喉頭付近に炎症を起こして声がかすれるタイプ等があります。中でもインフルエンザウイルスは強力で、鼻水や咳は少ないですが、38度以上の高熱と筋肉痛、関節痛、全身倦怠感が特徴的です。病気の経過は、発病してから4日目位には症状が消退して、治っていくのが普通ですが、ウイルスの種類や個人差により、それより短いことも長い場合もあります。1週間以上も続く場合は何か合併症も考えられますので、病院受診して診察してもらう必要があると思います。一般的治療法は、安静、静養、十分な睡眠、水分や栄養補給だけで、大体4~5日で治りますが、インフルエンザが疑われる場合や、症状の強い場合は病院を受診してください。そこでは炎症をおさえる薬とか、咳止め、熱さまし、痛み止めなど対症療法の薬が処方されますが病気を治す薬ではありません。時にウイルスには効果のない抗生物質が処方されることがありますが、それは二次的な細菌感染の予防や治療のためです。その予防は、入浴後寒さにさらさないことが上げられます。入浴後のうたた寝は禁物です。入浴によって粘膜表面の血管が拡張して、ウイルスを受け入れ易い状況になっているところに、温度が下がると粘膜面にある繊毛の動きが悪くなってウイルスが住みつきやすくなるからです。かぜウイルスは乾燥と低温を好みますので、室内を乾燥かつ低温状態にしないことも大切です。マスクは空気の保湿、保温効果がありますので、予防効果があります。咽喉にウイルスが付着しているのを洗い落とす意味で、うがいも有効で、塩水で鼻腔内を洗うことも有効です。汚れた手で鼻や口に触ってウイルスを感染させることのないようにまめに手を洗うことも一つの予防法だと思います。最も重要なことは日頃から野菜や果物豊富な食事、十分な睡眠、適度の運動などによって、免疫力を強化し、風邪などを寄せ付けない丈夫な体を作っておくことだと思います。
2007.09.18
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15日の衛生映画劇場で、「スパルタクス」を観た。今から2000年以上も昔の話である。古代ローマ国が栄華を極め、征服した国々の民を奴隷として使っていた。奴隷の扱いは残酷で、見世物として奴隷同士どちらかが死ぬまで戦わせることまでした。その剣闘士の一人がスパルタクスで、奴隷同士殺しあうことを拒否して、脱走し、反乱軍を組織した。それに同調する奴隷を合流して勢力は何万にも膨れ上がり、ローマ軍を次から次に撃破して、奴隷を故郷に返す目的で、レギウム町から海賊の助けを借りて船でシチリア島に渡ろうとしたが船が調達できずに、最終的にはクラッスス軍に破れ、捕虜何千人が生きながら十字架に架けられて街路に並べられて放置された。後にイエスキリストもそのローマ国によって同じ刑に処せられるが、時代ははるか昔のことだが、我々と同じ人類がなんと残酷なことをしたのかと思う。十字架に架けられ、まだ意識のある状態のスパルタクスの前に妻と幼子がたたずんで別れを惜しむ場面があるが、意識がある状態のままで、雨風や炎天下に曝され続ける苦痛は想像を絶するものだ。人間とは時と場合によってはそんなにも残酷になれるのであろうか?今NHKテレビで「風林火山」をしているが、これはごく最近の約500年前位の話だが、それでも領地とその支配権を奪う為に親兄弟をも裏切り、互いに殺戮の限りを尽くしている。太平洋戦争においても然りだし、今のイラク戦争においても、互いに残酷な殺し合いをしている。私は人間の善性を信じているが、人間には古代から現在まで残酷な心も同居してきたことを認めざるを得ない。「いざとなったら人間は善だから、良心によって悪いことや殺人を思いとどまる」は幻想かも知れない。人間を正しく認識して、その上で、人間が悪を行わないで善を行うように枠組みを作っていく必要があるのではないかと考えている。
2007.09.17
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小渕首相は脳出血で突然引退しました。安倍首相も過労と消化器系の不調で引退して入院しました。国の最高権力者である総理でも病気には勝てません。今風邪が流行っています。私も不覚にも風邪を引いてしまいました。風邪は急激な温度低下(体温低下)時に罹患すると言われています。ウイルスが乾燥と低温を好むからです。お風呂に入った後うたた寝したら必ずといっていいほど風邪をひきます。扇風機やクーラーをかけっぱなしにしても風邪をひきます。何れも急激な体温低下が引き金になっています。私の場合は日曜日にホテルで昼食を食べる会があり、その前に皆が入浴しましたので、私も入浴し、その後3時間位クーラーの効いた部屋で会議がありましたので、その時風邪をひいたのか、その日の夜クーラーを長くつけっ放しで眠ったのが原因なのか分かりませんが、月曜日の朝から咽喉が痛く、くしゃみが出て鼻水も出てきました。風邪薬を服用しましたが、一般に風邪薬の中には抗ヒスタミン作用を有する薬が入っており、眠くなります。だるくなり、車の運転中もとろんと眠くなって困りました。家に帰ってもだるくて何の気力もなく、見る物、聞く物がうざく感じられ、人生に希望がなくなったように自暴自棄の状態になりました。風邪をひいて具合が悪いといいますが、その時服用した薬の副作用を風邪の症状と勘違いしている人もいると思います。私の場合はこのだるさは明らかに薬のせいだと思いました。でも薬を飲まないと鼻水だらだらなので、どちらを採るかですが、今までは薬を飲んで、だるさ、眠気の副作用に悩まされてきました。開業医の先生はよく風邪に抗生物質を処方します。風邪はウイルスですから抗生物質は効かないはずです。私も今回の風邪に試しに抗生物質も呑んでみましたが、当然のことながら全然効きませんでした。風邪が治って来る頃、黄色の鼻汁が出たり、濃い黄色の痰が出たら二次感染を起こしている可能性がありますので、その時は抗生物質も必要になるかもしれませんが、最初から二次感染を念頭にいれて予防的に抗生物質を処方するのは考えものだと思います。今日は少しよくなりました。発病4日目ですが、放っておいても4日位すればよくなります。あれこれ薬を飲みすぎると反って長引くこともあります。予防は湯冷めをしないこと。治療はむやみに感冒薬を服用しないことだと思います。でも症状が強くて、苦しい場合には外来を受診して薬を貰うのもいいと思います。よく、まだあまりよくなっていないので薬を継続して下さいと言ってくる人がいますが、風邪薬は対象療法で、根本的に直す薬ではありません。4日も服用すれば十分です。その後は自然に治っていくものです。薬を飲んでいる4日間だって風邪を治しているのではなく、症状を抑えているだけで、直す薬ではありません。規則正しい生活と湯冷めをしないことを心掛けて、風邪を寄せ付けない生活をして頂きたいと思います。
2007.09.13
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参議院選挙で大敗したあとも、けなげに政権維持を貫く覚悟だったのに、本日突然辞意を表明した。テロ対策特別措置法は外交的約束ごとで、なんとしても延長しなくてはならないと考え、野党の小沢党首と会談して、自分は首相を辞める覚悟だから、それと引き換えにこの法律を通してくれと言おうとした。しかし物事は自分が考えるほど簡単ではない。私でだめなら別の人に代わってもらってでも、その法律を延長するか、それがだめなら新法で、海上給油が続けられるようにしなくてはならないと考えての辞任だと思うが、あまりに無責任だ。辞任といえば熊本城主の末裔とかの細川首相の突然の辞任を思い出す。この人は全くの無責任人間だと思う。まだ余力が残っていたのに、気に食わないからと辞めてしまった。安倍さんの場合は選挙に負け、閣僚の不祥事が続き、ブッシュ大統領など外国からの圧力も相当のものと思われ、一杯一杯だったと思う。ここを乗り切ればまた別の展開になることは分かっていても、ギリギリのところに追い詰められた結果の辞任だと思われるので、細川さんの場合とは全く違う。同じ無責任でも、体力と精神力がついていけなくなった結果なので、安倍さんには同情する。総裁選は14日告示19日投票で、麻生幹事長が最有力とのことだが、一国の総理になるには聡明さと責任感の外に、叩かれても叩かれても起き上がるしぶとさが要求される。首相は衆議院議員でないとだめみたいだが、しぶとさの点では舛添厚生労働大臣がいいと思うがいかがなものだろうか?
2007.09.12
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「森光子さんは1日4個たまごを食べるけれどコレステロールは上がらない。卵は本当にコレステロールを上げるのか?」と質問されることが多い。日本総合健診医学会誌の英文版7月号に名古屋のオリエンタルクリニックのコジマヒロヒコ氏が「卵と牛乳を摂取しなければ高コレステロール血症は改善されるか」という論文(英文)を書いている。著者が産業医をしている会社職員にアンケートをとってA:卵と牛乳を普通に摂っている人達、B:卵と牛乳を1週間以上止めたことがある人達、C:普段から卵と牛乳を摂取していない人達 に分類して、各グループの今年の人間ドック時の検査値と前年の人間ドック時の値と比較した。その結果は、A、Cグループでは今年と前年でコレステロール値の変動はなかったが、Bでは統計学的に有意に、総コレステロール及び悪玉コレステロールの値が昨年より下がっていた。しかし、動脈硬化を予防するといわれる善玉コレステロール値(HDLーコレステロール)は上昇していなかった。この研究プログラムでは血圧を下げる薬を飲んでいる人達が除外されておらず、さらに年齢階層別比較がなされておらず、卵、牛乳の摂取を止めたか否かも曖昧なアンケート調査であり、実際に面接して確認したものではない。Bグループの人達は普段から高脂血症を気にして食事などに気を使っていた人達が考えられ、対象選択のバイアス(偏り)が入り込んでいると考えられる。従って、必ずしも正しい方法で研究された結論とはいえないが、ひとつの参考論文にはなると思われる。Bグループの対象人数は53人で、Aグループは175人、Cグループは61人だったが対象人数は各グループ同じくらいにする必要があり、対象者全員、薬は飲んでいない人とした方がよい。また情報の集め方もアンケートで聞くのではなく、面接して、一定期間きちんと「卵、牛乳を止めたか」を確認、指導して論文を書くべきだったと思われる。私は今研究をしていないが、落ち着いたら皆様が疑問に思っている今回のテーマのようなことに取り組んで、きちんと結果を出していきたいと思っている。
2007.09.11
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昨日の同窓会で聞いてきた話である。胃カメラをしていたら、急に意識が無くなったケースを経験したとの事である。大慌てで救急車を呼び、すぐ医大病院に運んでもらって、医大救急入り口で迎えてもらった時は涙が出たという。救急処置と精密検査をしてもらい、脳動脈破裂によるくも膜下出血で、手術により出血も止まり、何週間か入院して退院していったという。胃カメラ中の発作なので生きた心地がしなかったという。そのまま亡くなっていたら、医療事故として大騒ぎになったかもしれない。脳動脈瘤破裂による、発作であったが、死亡してしまったならそのことも分からないまま、胃カメラ中の死亡事故として訴訟になったかもしれない。婦人科で分娩中に意識が無くなったケースがあった。対応が悪くて死亡したとして大きな社会問題になった。今回のケースでは救急車がすぐ来てくれて医大ですぐ対応してくれたので命が助かり、家族や本人からも感謝されたとの事だが、死亡していたらと思うとぞっとするとの事だった。医師は常に不測の危険に曝されている。それが胃カメラとは全く関係なしに起こったことでも胃カメラ中に起こったことなら責任を問われることになる。技術が高ければそういうことに遭遇しないかといえばそんなことはない。事前チエックをどんなに念入りに行っても起きる時には起きる。そういうことに遭遇するかしないかは運のような気がする。いつでもそういうことは起きる可能性があるのだ。その時は足は震え、正気を失いがちだが、最善の手を尽くすしかない。
2007.09.09
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同窓会にも様々なものがある。小学校、中学校、・・・大学と学生時代の同窓会が一般的だが、その外に、仕事仲間、勉強グループなどが何年か経って集まる同窓会がある。今日は一緒に勉強したり仕事した仲間の同窓会に行ってきた。飲みすぎて代行車で今帰って来た所である。この同窓会の責任者をしており、昨年もこのブログに参加者が少なくて責任を感ずると書いたが今回も少なくて残念だった。でも昨年同様集まった人は楽しい一時を過すことができた。どの同窓会でも、出席したい人と出席したくない人がいる。社会で成功している人はよほど都合悪くなければ出席する。社会で苦境にある人とか、不義理を重ねた人とかはなるべく古い人には会いたくなくて、欠席する。私は殆どの同窓会に出席しており、来る10月28日には昼東京での同窓会に出席して、夕方からは地元での中学時代の同窓会に出席する予定を立てているが、人生落ち目の時には、なるべく同窓会には出たくないと思ったものだ。同窓会の出席率は幹事が責任を感じて、一喜一憂するが、基本的には相手に原因があるのだと思う。出たくない人は、それはそれでそっとしておいてやるのも幹事の役割かも知れないと考え、自分を慰めている。
2007.09.08
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旭山動物園で撮影してきたキングペンギン(王様ペンギン)南大西洋とインド洋の亜南極の島々に生息。下くちばしと耳の周辺、咽喉の所が橙色なのが特徴。南極にいる皇帝ペンギンに次いで2番目に大きいペンギン。ペンギンは賢いのかどうかよく分からないが、自分は年と共に、段々記憶力が落ちてきて、困ったと思っていいのか、年だから仕方ないと思っていいのか、やるせない思いをしてきた。以前なら簡単に思い出せたテレビに出る役者の名前とか、野球選手やお相撲さんの名前が思い出せなくて、悔しがることしばしだった。居間に眼鏡を取りにきたのだけれど居間に着いたら何をしにきたのか忘れてしまったなどということはしばしばだった。年だから仕方ないと思い、段々進行していくのかと思うと寂しい気がしていた。記憶力がよくなることはないのではないかと思っていた。私は今まで20年間勤めた所を辞めて、7月から新しい所に勤めるようになった。仕事の内容が多少異なり、新しい職場の人達とも慣れ親しまなければならず、多少の緊張と刺激が加わったためか、この頃役者の名前もすらすら思い出すし、自分でも頭がよくなったように思えるようになった。今日は10人以上の人の内視鏡検査をしてきたが、冴え渡った頭と培ってきた経験で最高の検査ができたように思う。一般に記憶力は年と共に次第に衰え、それが極度に進行すると認知症になると言われている。進行の程度には個人差があり、全ての人が認知症になる訳ではないが、記憶力は大なり小なり次第に衰えて、よくなることはないと信じられてきた。私の場合も一時的なもので、またすぐ元の状態に戻ってしまうのかも知れないが、今の状態は確かにいい。このことは一時的にせよ、頭のよくなることがあることの実証だと思う。その原因は転職にあると思う。転職は大きなストレスが加わってうつ病になることがあるなどの報告もあるが、ストレスを上手く処理すれば、頭がよくなる可能性もあることを自分の事例を通じて実感している。頭が悪くなって困ると諦めている人がいたら、転職なり、再婚なり、ボランテアなり、なにか今までと違うことに挑戦してみたらいかがかとお勧めする。
2007.09.05
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私の家には駐車場、草花や植木が植わってる花壇、野菜が植わっている畑のスペースを合わせてかなり広い庭がある。庭にある義息が作ってくれたパーゴラ。この庭の草取りが大変である。父が生存していた頃は草は一本も生えていなかった。ある時何げなく家内に「家の庭には草というものは生えないのだね」と言った。「脳天気にもほどがある。お父様が草が目を出したと思えば抜いて下さっているからですよ」とたしなめられた。その父が死んでからは広い庭に猛然と草が生えてきた。働き者の父と違って怠け者の私は、家内に言われてしぶしぶ草取りをするが、草を大きくしてしまってからだから大変である。今日も草取りをしたが、やり始めてみればそれはそれである程度真面目にしたが、父と自分を比べるとその差は天と地ほどの開きがある。草取りだけでなく、家の中の掃除、新聞綴じ、ゴミ捨て、家の修理など何でも少しも嫌がらずに当たり前のことのようにしていた父、息子の私は家内に言われていやだということもあるし、したとしてもいやいやながらやる。そんな自分をいいと思っている訳ではない。尊敬する父のようになりたいと思うが、どこかで甘えがあり、足元にも及ばない。私の息子は私の父ほどではないが、家のことを結構積極的にしているみたいで、隔世遺伝があってよかったと思っている。草が生えない庭、それは誰かが眼に見えないところで一生懸命管理してくれていたからである。犯罪者がいない地域や社会があるとすれば、それはたまたまそうなったのではなく、だれか(誰か達)が目にみえないところで努力してくれているからだと思う。
2007.09.02
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北海道旭山動物園で撮影してきた北極熊。全身が白い体毛に覆われているため白熊とも呼ばれる。体温が奪われるのを防ぐため耳が非常に小さく、足の裏は肉球の部分を除いて毛が生えており、保温と滑り止めの役割をはたしている。体毛は内部が空洞になった構造で、外気を通さない防寒効果があり、また透明のため陽光の熱を体毛内に溜め込む効果もある。アラスカ、グリーンランド、シベリアなど北極周辺に生息。食性は、雑食で、アザラシ、魚類のほか、海鳥、いちごなどの果実、昆布、貝などを食べる。泳ぎが得意。寿命は25~30年。地球温暖化の影響で、絶滅の危機にある。絶滅の危機といえば産婦人科も危ない。政府は医学部定員の増加を打ち出したが一番困っている産婦人科や小児科を専攻する医師が増えるかどうかは疑問である。奈良県で妊婦が急変して、救急車を呼んだが、搬送を申し込んだ病院から次々に断られ、やっと最後に受け入れてくれた病院で流産と診断された事件があり、大きな社会問題になっている。次々に断られたのは妊婦が妊婦健診を受けておらず主治医がいなかったこともあるが、受け入れて十分なことができないとすぐ社会問題化される恐れがあったことも原因と考えられる。なぜ産婦人科医は急にいなくなり、分娩を扱う病院が急減してしまったのだろうか?それは福島県内の大野病院で異常分娩で妊婦が死亡したケースで担当医が医療過誤容疑で逮捕されたことに始まる。今裁判中だが、医師として最大の努力をしたが、結果として死亡した。その責を問われて担当医が逮捕されたが、これでは分娩なんか扱えない、何時逮捕されるか分からないので、産婦人科なんかやっていられないと急減してしまったのである。政府は医学部定員増加だけでなく、産婦人科医に特別給与を出すなどの方針を打ち出したが、幾らお金を積まれても、真面目に診療していても逮捕される所に誰が好んで集まるか。福島の事件以来、産婦人科医及び麻酔科医の十分な体制がとれないところはいつ訴えられるか分からないとのことで、分娩は中止になってしまった。今度のたらいまわし事件も福島の事件の影響で、うかつに引き受けて訴えられたり逮捕されては大変だとの思いがベースにあったと思う。この問題は医師を増やしたり、ネットワークを構築したり、産婦人科医の給料を増やしたりすることでは解決されない。一般の人や警察、マスコミが、分娩で不幸な転帰をとった場合、詳しい検討もしないですぐ医師の責任として医師を攻撃する姿勢を改めない限り、解決できないと考えられる。舛添厚労相もこの問題をよく念頭に入れて政策を練ってもらいたいと思う。
2007.09.01
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