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少年の日の思い出。それは何も実体験だけに限られたことではない。春休みや夏休みに連れて行ってもらった映画の中にも溢れているのだ。今夜は、胸踊る傑作ロボットアニメ「マジンガーZ対暗黒大将軍」を紹介しよう。ドクターヘルを倒した光子力研究所の面々は、束の間の平和を満喫していた。だが、世界の大都市が謎のロボットの襲撃を受け、壊滅的な打撃を被ったというニュースが流れる。東京を守るために急遽マジンガーZは出動した。ドクターヘルの機械獣とは比べ物にならないぐらい手強い敵ロボットに大苦戦を強いられるマジンガーZ。激闘の末、からくも敵のロボットを撃退したが、被害は甚大だった。一方、マジンガーZが激戦を繰り広げている頃、光子力研究所も敵の攻撃で多大な被害を受けていた。マジンガーZの操縦者・兜甲児の弟シローが重傷を負ってしまったのだ。戦いを終えて戻った甲児は、敵の再攻撃が予想される中、疲れをおしてシローへの輸血を行なう。マジンガーZの修理も急ピッチで進められるが、敵の再攻撃には間に合わない。甲児は死を覚悟してマジンガーZを出撃させた…言わずと知れたロボットアニメの金字塔「マジンガーZ」の最終回近辺を別解釈で描いた劇場映画だ。テレビ版の最終回とは、パラレルな関係に当たる。テレビシリーズが最終回を迎える前に劇場公開されている。燃える展開に今なお、この作品を高く評価する人も多い。ただテレビシリーズの知名度があって成り立っている映画のため、テレビシリーズを知らない人には説明不足な点が多々ある。登場するキャラクターや人物の相関関係などの説明は一切省かれているのだ。そういう意味では「一見さんお断り」の要素を含む作品だ。注目して欲しいのは、マジンガーZの強さ。テレビ版では、なすすでもなく一方的にやられてボロボロになるのだが、この映画ではボロボロになりながらも緒戦の敵を倒しているのだ。当時の子供達にとっては、この違いが重要だった。自分たちが憧れたスーパーロボットが、それまでの活躍を否定されるほどに一方的にやられるのと、傷つきながらも敵を倒すのでは、その意味合いはまったく違う。この辺の表現の違いも見逃して欲しくないポイントと言えよう。
2005/03/31
(このエントリーには後日記事をアップする予定です)
2005/03/31
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古いテレビドラマに思いを馳せる。誰にでもよくあることかもしれない。だが、そのドラマを現実のことを思い込んでしまったら?今宵は、そんな素敵な勘違いが宇宙を救う「ギャラクシー・クエスト」を紹介しよう。SFテレビドラマ「ギャラクシー・クエスト」は放映打ち切りから20年を過ぎても、未だにファンの人気は衰えない。今日もファン集会が開かれ、レギュラー出演者が招待されていた。その会場に奇妙な4人組が訪れる。彼らは主人公に「自分達は本物の異星人で、危機に瀕した自分達の惑星を救って欲しい」と懇願する。最初は信じなかった主人公だが、本物の宇宙へ連れて行かれ、ようやく納得する。彼は他のメンバーを説得するからと言葉巧みにいったん地上へ返してもらうが、実はレギュラー出演者同士の仲は険悪でチームワークのカケラもなかった。ふたたび催促に訪れた異星人に、主人公は「ギャラクシー・クエスト」がドラマであることを説明する。しかし、彼らには嘘という概念がなく、作りモノであるドラマ自体が理解できなかった。彼らは「ギャラクシー・クエスト」を現実に起こったことを記録した映像だと信じていたのだ。やむなく主人公は、他の出演者を半ば強引に誘い、宇宙に旅立つ。はたして一介の俳優である彼らに宇宙を救うことは可能なのだろうか!?御存知「スター・トレック」のパロディだ。もちろん単なるパロディに終始してない。笑いはもちろん、ワクワクする冒険、感涙必至の感動的なクライマックスまで余すことなく盛り込まれているのだ。彼ら一介の俳優がどのように宇宙を救うのかは、ぜひあなた自身の目で確認して欲しい。観終えた時に「観てよかった」と心から思えるはずだ。余談だが、ドクター・ラザラス役を演じるアラン・リックマンは「ハリー・ポッター」シリーズでスネイプ先生役でおなじみ。ぜひ彼の怪演を堪能して欲しい。またヒロイン役でシガニー・ウィーバーも出ているのでお見逃しなく。本当にいい映画は、言葉を重ねる必要はない。この作品は紛れもなく、そんな1本だ。
2005/03/30
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本物の海賊には出会えないが、海賊の残したお宝には出会えるかもしれない。今日は、海賊の財宝をめぐって繰り広げられる冒険譚「グーニーズ」を紹介しよう。舞台はアメリカはオレゴン州、アストリアという港町。ある日、凶悪犯フランシス・フラッテリが脱獄する。逃亡を手引きしたのは、母親のママ・フラッテリと弟のジェイクだ。彼らは岬のそばの廃業したレストランへ逃げ込む。一方、主人公のマイキーは、兄のブランドと家でくすぶっていた。大学教授を務める彼らの父は、借金のかたに家屋をゴルフ会社差し押さえられそうなのだ。明日までに返せなければ、家を出なくてはならなかった。そんなマイキーの家へ、友達が続々と集まってくる。発明家のデータ、口先だけのマウス、いつも何か食べているチャンクたちだ。彼らは屋根裏部屋で見つけた古地図が、片目のウィリーという海賊が隠した宝の地図らしいことに気付く。宝を見つけて借金を返そうと、止めるブランドを縛り上げると、マイキーらは岬に向かった。後を追ってきたブランド、チア・リーダーのアンディ、その友達のステフらと合流したマイキーは、レストランの地下に入り込んだ。中には死体と贋札の印刷機があり、暖炉の下に秘密の入口があった。と、そこへ戻って来るフラッテリ一家。彼らは慌てて暖炉の下の秘密の入口から地下の洞窟へ逃げ込む。だが、つまみ食いに夢中になっていたチャンクだけ取り残されて、フラッテリ一家に捕まってしまう。チャンクから海賊の財宝の話を聞き出したフラッテリ一家は、マイキー達の後を追ってくる。はたしてマイキー達は無事、海賊ウィリーの宝を手に入れることができるのだろうか?この作品もひとたび冒険が始まるや否やノンストップだ。地下洞窟には、いたるところに海賊の罠が仕掛けられており、ハラハラドキドキさせられる。マウス役のコリー・フェルドマンは「スタンド・バイ・ミー」のテディ役で、データ役のキー・ホイ・クァンは「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」のショーティ役でおなじみだろう。またフランシス・フラッテリ役のジョー・パントリアーノは「赤ちゃんのおでかけ」で誘拐犯のひとりノルビー役を、その弟ジェイク・フラッテリ役のロバート・ダヴィは「007/消されたライセンス」で麻薬王サンチェス役を演じている。共に悪役というのも興味深い点だ。その辺を頭に浮かべながら鑑賞するのもおもしろいだろう。言うまでもなく、ラストはハリウッド的なエンディングなので安心して観て欲しい。この手の冒険譚が好きな人はぜひ「スタンド・バイ・ミー」と共に揃えておきたい一品だ。
2005/03/29

現代もなお海賊は、存在する。つい先日もニュースを賑わしたばかりだ。だが、現在の海賊は、本当の海賊ではない。かつて存在した本来の海賊は強気をくじき弱きを助く義賊でもあったのだ。もちろん現代のように海賊の風上にも置けないようなものもあっただろうが…今宵はそんな海賊たちの胸踊る冒険を描いた「カットスロート・アイランド」を紹介しよう。舞台は17世紀のカリブ海はジャマイカ。海賊船モーニング・スター号のアダムス船長は、卑劣な海賊ドーグに殺されてしまう。モーニング・スター号の新船長に就任する、アダムスの一人娘モーガン。父を殺した海賊ドーグは、皮肉にも彼女の伯父に当たる人物だった。実の兄弟を手にかけるドーグの所業に、モーガンは仇を討つことを誓う。父アダムスは死に際、彼女へ“人間の頭皮に入れ墨をした古い地図”を託して息絶えていた。この古地図は、その昔彼女の祖父がスペイン船から奪った金銀財宝を隠したカットスロート島への道を示すものだった。彼女の祖父は3人の息子に地図を分け与え、3枚の地図が合わさって初めて隠し場所がわかるようにしたのだ。モーガンはもう一人の伯父モデカイと手を組もうとするが、先回りしていたドーグ一味の罠にはまってしまう。辛くも仲間の機転でその場を脱出した一行は一路、目的の島を目指すのだが…昔懐かしい海賊映画の胸踊る冒険がここにある。やはりこうでなくては…そう思わせる活劇だ。登場人物が多いのと、剣劇シーンはもちろん裏切りや騙し合いなど丁丁発止の場面が多いので一瞬たりとも見逃せない。まさにジェットコースター感覚で楽しめる海賊映画だ。
2005/03/28

天使はいつも空から舞い降りてくる訳ではない…今回は、そんなエンジェル達の活躍を描いた「チャーリーズ・エンジェル フルスロットル」を紹介しよう。拉致された要人の救出に潜入するチャーリー探偵事務所のエンジェル達。彼女たちは見事要人を救出する。しかし、犯人の狙いは別のところにあった。アメリカ政府が匿っている対組織犯罪の最重要証人リストを狙っていたのだ。犯人はこのトップシークレットにアクセスするために要人を拉致したのだった。捜査を進める彼女たちは、事件の裏に潜む陰謀を嗅ぎ取る。はたして彼女たちエンジェルは、その陰謀を阻止できるのだろうか!?前作を上回るアクションと派手な演出で観る者を飽きさせない。特に予告編でも使われた、落下するコンボイからのヘリでの脱出は(特撮とわかりながらも)その迫力は凄まじい。こういうダイナミックな映像表現は、大歓迎だ。主役のエンジェル達は、前作からそのまま続投。敵役にデミ・ムーア、ゲストにジャクリン・スミスを迎えている。もちろんジャクリン・スミスは初代エンジェルのひとり、ケリー・ギャレット役である。そういう意味では、テレビシリーズのファンにも見逃せない作品となっている。惜しむらくは、敵役としてエンジェル達の前に立ち塞がる元エンジェルにデミ・ムーアを配してしまったことか。ここは、やはり歴代エンジェルの中から配して欲しかったところだ。もっとも敵役でのオファーでは、なかなか受けてもらえないだろうが。それとせっかくケリー・ギャレット役でジャクリン・スミスに出演してもらっているのだから、もう少し活躍する場面を作ってもよかったのではないだろうか?彼女が敵役の元エンジェルと対峙させる場面を設けて、かつて同僚だった元エンジェルの側につくか、それとも現役のエンジェル達の側につくかを葛藤させるぐらいのことはしてもよかったと思う。少なくともテレビシリーズのケリーならありえる場面のはずだ。ドリュー・バリモアは、テレビシリーズ以来のファンだという割にそういう点で煮詰めが甘いように感じる。次回作があるなら、そこまで徹底して欲しいものだ。
2005/03/27

古来から人は不老不死に憧れてきた。その憧れが恐怖へと変わる時、人はそこに何を見るのだろうか?今夜は「魔界転生」を語ろう。寛永15年、島原の乱で討ち取られた天草四郎時貞は雷鳴とともに甦った。彼は幕府への恨みを晴らそうと、同じように思いを果たせずに死の迫った剣豪たちを集め、魔界転生の儀式を行なう。頻繁に起る不可解な事件、その前にひとりの剣客が立ち塞がる。柳生十兵衛光巌、その人である。だが、十兵衛の父・柳生但馬守宗矩にも天草四郎時貞の誘いの手は伸びていたのだった…山田風太郎の原作を深作欣二監督がダイナミックに映像化した娯楽時代劇である。原作をはしょった部分がどうとか言うのは、言うだけ野暮ってものだろう。物語を追いながら、剣豪同士の激しい戦いを楽しむのが粋というものだ。この作品、のちにOVA化されたり、再映画化されたりしているが、やはりこれが決定版と思われる。これは決してその他の作品が劣っていると言う訳ではなく、この作品が桁違いのパワーを持っているということに他ならない。テンポよく、そして見せ場には思いっきり尺を使う、深作監督の冴えた演出がそうさせているのだろう。脚本は3名での共同執筆だが、そのうちのひとりは深作監督である。いかに深作監督がこの作品に乗り気だったかわかるというものだ。柳生十兵衛光巌役の千葉真一はもちろん、天草四郎時貞役の沢田研二も注目したい。1979年の「太陽を盗んだ男」以来、2年ぶりの映画出演だ。にもかかわらず、圧倒的な存在感を醸し出しているのはさすがと言うべきか。それと緒方拳が官本武蔵を演じているのも見逃してはいけない。年老いた剣豪の悲哀を見事に表現しているのは言うまでもない。
2005/03/26

歴史は必ずしも真実を伝えない。常に歴史は勝者のものなのだ。後世に伝えられる歴史は勝者の作った歴史だ。今私達が真実と思っている歴史も事実とは違うかもしれない。今日は、史実から逸脱した歴史絵巻「柳生一族の陰謀」を紹介しよう。徳川二代将軍秀忠が病死した。御典医は食あたりによる中毒死として発表するが、そこに不自然な異変の匂いを嗅ぐ者もいた。はたして秀忠の死は毒殺であった。次期将軍に家光を推す松平伊豆守信綱や春日局の一派によって毒を盛られたのだ。その事実に気付いた柳生但馬守宗矩は自身の独断による犯行として、これを家光に直訴。忠長擁立派による家光廃嫡の動きがあることから、早急に家光を将軍に就けるがための行ないであると説得する。こうして、大阪夏の陣以来十余年の安定に馴れた天下は、再び動乱の兆を見せ始めるのだった…歴史的史実を大幅に脚色した内容は賛否両論に分かれるが、「エンターティンメントに徹したらこうなった」と考えれば、大目に見られるのではないだろうか。事実、物語としてはすこぶる面白い。家光を将軍職に就けるために暗躍する柳生一族と、駿河大納言忠長を将軍職に就けるために暗躍する忠長擁立派。その間を上手に渡り歩き、あわよくば京都宮中の権威復活を目論む朝廷の一派。様々な勢力が時には水面下で、時には直接行動でぶつかり合うのだ。面白くない訳がない。出演者も豪華だ。柳生但馬守宗矩に萬屋錦之介、徳川家光に松方弘樹、柳生十兵衛三厳に千葉真一、駿河大納言忠長に西郷輝彦、鳥丸少将文麿に成田三樹夫…と東映時代劇のベストメンバーが名を連ねている。それもそのはず、深作欣二監督作品だ。この作品から3年後、奇しくも同じ深作欣二監督がメガホンを取った「魔界転生」でふたたび千葉真一は柳生十兵衛三厳を演じることとなる。機会があれば、こちらも鑑賞することを勧めたい。
2005/03/25

少年時代…なんと甘美な響きか。今はもうこんな少年時代を送ることすら叶わない少年達に、そしてこんな少年時代を送りたかったと切実に願うかつての少年達に、この作品を贈ろう。今夜は「スタンド・バイ・ミー」だ。ある作家がひとつの新聞記事に目を止める。その記事は彼が遠い過去の日を思い起こすきっかけになった…彼は少年時代、3人の仲間がいた。ひとりは、少し不良ぶってるリーダー格のクリス。もうひとりは、飲んだくれの父親に虐待されているティディ。最後のひとりが、食いしん坊のバーンだ。彼らはいつも木の上に建てた小屋にたむろしていた。ある時、バーンが耳寄りな情報を持ってくる。ここ数日話題となっている、行方不明になった少年の話だ。少年は30キロ先の森の奥で列車にはねられて死んでいるという。バーンは、彼の兄が不良仲間と話しているのを盗み聞きしたのだ。半信半疑ながらも「死体を発見したら町の英雄になれるかもしれない」というチャンスに、4人は探しに行くことを決心する…この作品は、モダン・ホラーで知られるスティーブン・キングの原作である。もちろんホラーではない。自分が体験したのとは全く違う少年時代を描いていながら、懐かしく感じさせる不思議な魅力に溢れた作品だ。本作の鑑賞後、同じキング原作の「イット」を観ると、同じような雰囲気というか、匂いが感じ取れるはずだ。それは同じ原作者だからということではなく、同じように少年時代に対する憧憬が込められているからかもしれない。同じように「ジュブナイル」も極めて近い雰囲気の作品なので、見比べるのも一興だ。本作で主人公のひとりティディを好演しているコリー・フェルドマンは、「グレムリン」や「グーニーズ」への出演でも知られる名子役。この作品でも見事に難しい役柄をこなしている。なお、彼は翌年の「ロストボーイ」でキーファー・サザーランドとの再共演を果たしている。ここでもまた芸達者ぶりを披露しているので、機会があったら併せて鑑賞して欲しい。
2005/03/24

007だけがスパイではない。この作品のようなスパイだらけなら世の中はもっと平和になる…かもしれない。本日はスパイ・コメディ「スパイ・ライク・アス」を紹介しよう。まだ東西が冷戦だった頃の時代、国防省の落ちこぼれ職員の主人公たちは、ソ連への侵入を命じられる。気象衛星の捉えた、ソ連の巨大ミサイルの奪取が目的だ。しかし、この計画には裏があった。実は彼らは囮なのだ。彼らとは別に腕利きの工作員が送り込まれていた。そうとは知らぬ当人は、腕利きの工作員を差し置いて任務に成功してしまう。だが、この任務には更に隠された秘密があった…主演は、チェビー・チェイスとダン・エイクロイド。おもしろくない訳がない。とりわけ宇宙人のくだりは必見。まさに抱腹絶倒間違いなしだ。落ちこぼれが本職以上に活躍してしまうといえば、最近はローワン・アトキンソンの「ジョニー・イングリッシュ」がやはりこのパターン。物語自体は全然違うものの、同じスパイものとして通じるところはあるかもしれない。見比べてみるのも一興といえよう。
2005/03/23

007だけがスパイではない。知名度は劣るものの、007の数段上を行くスパイは存在する。本日はそんなスパイ、デレク・フリントの活躍を描いた「電撃フリント GO!GO作戦」を紹介しよう。世界制覇を企むギャラクシー団の陰謀に気付いた国際連帯秘密諜報機構(ZOWIE)は、フリー・エージェントのデレク・フリントへ任務を依頼する。一度は辞退したフリントだったが、ギャラクシー団に襲撃を受けたことで気が変わる。彼は襲撃の時に使われた毒矢の矢羽根に残る匂いからマルセイユへ飛ぶ。ここでも執拗な襲撃に見舞われるが、難なく切り抜ける。更に手がかりを追って…御存知ジェームズ・コバーンが演じたスーパー・スパイの映画だ。ジェームズ・コバーンといえば「荒野の七人」や「大脱走」などが有名だが、この作品も公開当時大ヒットし、続編「電撃フリント アタック作戦」も作られている。また後にこの映画のイメージで「ラーク」のCMが作られている。劇中でデレク・フリントのスーパーマンぶりもすごい。大富豪で、美女を大勢はべらせ、武芸百般に通じていて、匂いからどこのどの料理かわかるほど美食家、もちろん五感にも優れ、しかも人情家だったりする。天才どころか超人である。また彼が使う小道具もすごい。メイン・ウェポンとして使う小道具にライターを使うのだ。もちろん普通のライターではない。万能ライターだ。彼のライターには何と83通りの機能が備わっている。劇中では、その機能の一部しか見せてくれないが…こんなところも男心をくすぐる要因となっている。余談だが、劇中で大統領からZOWIEへのホットラインの呼び出し音は「オースティン・パワーズ」の電話の呼び出し音の元ネタだ。作品自体は、どちらかといえばマイナーだが、それを補って余りある作品となっている。ぜひ続編の「電撃フリント アタック作戦」と併せて鑑賞して欲しい。
2005/03/22

かつて映画のスパイは、ヒーローだった。彼らはスパイと呼ばれてはいたが、実際はエージェント(=特殊工作員)であり、日夜世界の平和のために悪と戦っていた。例えそれが幻想であっても、人々は彼らの活躍に心躍らせていたのだ。今回は、そんなスパイの代表格ジェームズ・ボンドの活躍を描き直した「ネバーセイ・ネバーアゲイン」を紹介しよう。国際的なテロや犯罪を手掛ける秘密機関スペクターによって核ミサイルが盗まれた。彼らはNAT0諸国に対して「年間石油購入予算の25%相当の金を渡せ。さもなければ、7日後に核ミサイルを爆破する」と脅迫してくる。この状況に際して、英国情報部はひとつの決断をする。そう、007ジェームズ・ボンドの派遣だ。彼は核ミサイルを回収すべく行動を開始するのだった…言わずと知れた「007/サンダーボール作戦」のリメイク。「007/サンダーボール作戦」の映画化権を持っていたケヴィン・マクローリーが、その権利をジャック・シュワーツマンに売ったことから製作されるに至った。そのため、製作プロダクションはイオンプロではない。しかし、ジェームズ・ボンド役を演じるのは、本家「007/サンダーボール作戦」同様、ショーン・コネリーである。ギャラの問題でイオンプロの007シリーズから降りて以来、実に12年振りにボンド役を演じている。現在のところ、ショーン・コネリーが演じた最後のボンドだ。物語はリメイクだが、細部に渡って新しい見せ方を工夫しており、言われなければリメイクとわからないかもしれない。荒唐無稽過ぎた「007/サンダーボール作戦」を、やや現実寄りに引き寄せたような世界観は好き嫌いが分かれるだろう。実はこの作品「ミスター・ビーン」で知られるローワン・アトキンソンも出演している。もちろん「ミスター・ビーン」に出演する遥か以前なので、現在の彼からは想像できないかもしれない。ここでの経験が後の「ジョニー・イングリッシュ」に活かされたという話もあるようだ。どの辺のシーンに出ているか、わかるだろうか?
2005/03/21
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歴史は必ずしも真実を伝えない。常に歴史は勝者のものなのだ。後世に伝えられる歴史は勝者の作った歴史だ。だからこそ、真実を知るために人はタイムマシンに憧れるのかもしれない…今日は、タイムマシンをめぐるサスペンスSF「タイム・アフター・タイム」を紹介しよう。1893年のイギリスはロンドン。切り裂きジャックが新聞の紙面を賑わす頃、小説家にして科学者のH.G.ウェルズは友人たちを招き、ささやかな夕食会を開いていた。なんと彼はタイムマシンを発明したというのだ。もちろん客人は本気で取り合わない。そんなパーティーの最中、訪問者が…それは警察官だった。切り裂きジャックを追っているという。この付近で見失ったというのだ。家宅捜索に協力するウェルズ。すると、客人のひとりの鞄から血に染まったハンカチが発見された。外科医ジョン・スチーブンソンのものだ。しかし、彼の姿はどこにもなかった。ウェルズは自身の発明したタイムマシンでスチーブンソンが逃げたものと思い当たる。責任を感じた彼は、ひそかにスチーブンソンを追うことを決意するのだった…現代(劇中では1979年)のサンフランシスコを舞台にウェルズと切り裂きジャックの知略を尽くした頭脳戦が(時にはサスペンスフルに)展開される。この発想が素晴らしい。同時代の人物とは言え、かたや作家、かたや殺人鬼である。よくもまぁ、思いついたものだ。しかも御丁寧にウェルズ自身にタイムマシンまで発明させている。これがクライマックスの伏線にも繋がってくるのだが…切り裂きジャック相手なので、結構ドキドキハラハラさせられるのは言うまでもない。はたしてウェルズは、無事元の時代へ戻れるのか?また切り裂きジャックとの決着はどうなるのか?ぜひあなた自身の目で確認して欲しい。余談だが、H.G.ウェルズのフルネームは“ハーバート・ジョージ・ウェルズ”という。もちろん本名だ。極めてイギリス人らしい名前である。
2005/03/20

これだけ科学が進み、衛星からの監視技術が進んでも、未確認動物は確認できない。生物学者は、食性から考えてありえないとよく言うが、はたしてそうだろうか?環境に適応して食性を変える生物もいるのではないだろうか?ましてや食性を変えずに生存できる地域があったとしたら…今日は、そんな秘境で発見された恐竜の物語「恐竜グワンジ」を紹介しよう。舞台は1912年頃のメキシコ。ひとりのジプシーが“禁断の谷”と呼ばれる渓谷の入口で実の兄の死体を発見する。死体は全身傷だらけで、手には麻袋を握っていた。それから数年、そのジプシーはあるサーカスで働いていた。ひょんなことから、例の麻袋は古生物学者の目に止まる。なんと袋の中身は、5000年前に死滅したはずの動物だという。それを耳にしたサーカスの人々は、ジプシーに道案内をさせて“禁断の谷”へ向かった。金になると踏んだのだ。案の定、その渓谷は太古の生物が生き残っている場所だった。一行は犠牲者を出しながらも、一匹のアロサウルスの捕獲に成功する。この恐竜を見世物にしようというのだ。そして公開のその日、暴れ出した恐竜はサーカスを逃げ出し、町はパニックに陥る…一部の資料ではグワンジをティラノサウルスとしているが、それは誤り。形状や大きさから判断してアロサウルスと思われる。実は1933年版の「キングコング」で特殊効果を担当したウィリス・H・オブライエンの原案。彼の弟子に当たるレイ・ハリーハウゼンが共同製作と特殊効果を担当している。その特殊効果はダイナメーションと呼ばれる人形アニメの手法で、ウィリス・H・オブライエン譲りの緻密な動きは今の目で見ても遜色ない。古い作品なのでストーリーは単純で時間も短い。だが、そんなことも忘れて熱中させる作品だ。
2005/03/19

ゲーム中での指示が現実になるボードゲーム。常識的に考えたら荒唐無稽で、そんなゲームはありえない。あたかもドラえもんの道具のようなそのゲームがもしあったら、あなたはプレイするだろうか?今日はそんなゲームを特撮を駆使して描き出した冒険譚「ジュマンジ」を紹介しよう。深夜の森でふたりの少年たちがこっそりと木箱を埋めていた、何かを恐れるように…それから100年後、製靴工場を営む名家の少年は、工事現場の土中から大きな木箱を掘り出す。どうやらボードゲームのようだ。彼はガールフレンドを誘って、ふたりでゲームを始める。ところが、このゲームはただのゲームではなかった。振ったダイスの目に応じて出る内容が、実際に起こるのだ。彼はガールフレンドの目前で、ゲーム盤の中のジャングルへと吸い込まれてしまう。怖くなった彼女は、その場を逃げ出してしまうのだった。それから26年経って、その事件のあった屋敷に伯母に連れられた幼い姉弟が住むことになった。彼らは屋根裏部屋で先刻のゲームを発見し、遊び始めてしまう。それが魔法のゲーム「ジュマンジ」だとは夢にも思わぬままに…劇中でゲームの起こす様々な不思議な現象を、劇中の人物と共に追体験して欲しい。映画だからこそ安心してそのゲームの成り行きを楽しめるはずだ。作品中では、このゲームの由来やなぜこんな不思議なことが可能なのかなど、きちんとした説明はない。その辺の由来「誰が、どんな目的で、誰のために、どうやって、このゲームを作ったのか?」を想像してみるのも楽しい。とは言え、難しいことは言わずに素直に観るのが一番かもしれない。
2005/03/18
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どんな状況下でも、互いの背中を任せられる関係。それがバディ(=相棒)だ。今回は、バリバリのハードボイルドなバディ映画「48時間」を紹介しよう。強制労働で線路工事をしている囚人たち。その中のひとりが看守を殺して逃亡する。凶悪な殺人犯ギャンズだ。彼は昔のギャング仲間に預けた金を取り戻すべく脱獄したのだ。一方、主人公のジャック刑事は、盗まれたクレジット・カードを調べに来たふたりの同僚刑事たちを手伝っていた。だが、調べるホテルには先刻の凶悪犯たちが潜んでいた。てっきり自分たちを捕まえに来たと思い込んだ凶悪犯たちは、ジャックの同僚刑事を射殺して逃亡する。自分の甘さが同僚の死を招いた…自分自身を責めるジャック。ジャックは何としても犯人を捕まえる決意をする。ギャンズの捜査記録を調べると、黒人の仲間がいたことがわかる。レジ-・ハモンドというチンピラだ。彼は今、刑務所で服役しているという。ジャックは、レジーから情報を得るために刑務所へ向かう。だが、レジ-はしたたかだった。交換条件を出してきたのだ。刑務所から出してくれたら協力すると。やむなくジャックは、48時間だけレジ-を仮釈放させることにした…バディものの映画というと「リーサル・ウェポン」が有名だが、この作品のバディはもっと現実的だ。白人と黒人という人種的な対立の問題も逃げることなく真正面から描き出しているのだ。しかもふたりの立場は正反対である。普通に考えたら相棒になれるわけがない。だが、そんな正反対のふたりが利害関係を超えて、いつしか相棒として互いが認め合う。この過程をじっくりと、そして丁寧に見せてくれる。それもテンポのいい、どちらかといえば激しいアクションの連続の中で…こんな相棒が欲しい。そう思わずにはいられない作品だ。主人公のジャック刑事はニック・ノルティが、チンピラのレジーをエディ・マーフィーが演じている。余談だが「スーパーマンIII/電子の要塞」でヒロインのラナ・ラングを演じたアネット・オトゥールが、ジャックの恋人エレイン役で出演している。彼女は「IT/イット」や「ワン・オン・ワン」でもヒロインを演じている。本作の出演場面は少しなので見逃さないように。
2005/03/17

ある日ひょんなことから自分の記憶が作られたものだとわかったら…「そんなことはある訳ない」本当にそう言い切れるだろうか?本日は、そんな風に現実と夢の境界を失なって体験する悪夢のような冒険を描いた「トータル・リコール」を紹介しよう。主人公は、最近同じ火星旅行の夢を見てはうなされている。悩んだ彼は模造記憶による仮想体験で悪夢も解消できるのではないかと考え、仮想体験のかサービスを提供する会社を訪ねる。彼が選んだプログラムは悪と戦う諜報員。しかし、その仮想体験は失敗してしまう。彼の消された記憶が甦り始めてしまったのだ。本来彼は、火星の指導者コーヘイゲンの片腕として働く諜報員で、ハウザーという名前だった。その記憶を全て消されて地球に送り込まれていたのだ。彼が記憶を取り戻しつつあることは、すぐにコーヘイゲンの部下の知るところとなる。主人公を襲う危機、また危機。なにゆえ記憶を取り戻しただけで生命を狙われねばならないのか、その理由を求めながら悪夢のような逃避行が始まった…この作品、フィリップ・K・ディックの短篇「追憶売ります」が原作…と言われることが多い。しかし、その表現はあまり正しくない。フィリップ・K・ディックの短篇「追憶売ります」にインスパイアされて(=着想を得て)作られた作品なのだ。厳密に言うと、原作とは言えないだろう。実はこれ、フィリップ・K・ディックの短篇「追憶売ります」の本を売るための詭弁だったりする。いわゆる大人の事情だ。監督は、ポール・バーホーベン。「ロボコップ」や「インビジブル」などで知られる監督だ。主人公を追うコーヘイゲンの部下役にマイケル・アイアンサイド。彼は、同監督の「スターシップ・トゥルーパーズ」にも出演している。古くは「スキャナーズ」にも出ているといった方がわかりやすいだろうか?主人公の妻役でシャロン・ストーン。彼女もまた、同監督の「氷の微笑」に出演している。主人公は、今やカリフォルニア州知事のアーノルド・シュワルツェネッガー。アクションだけでなく、こんな難しい役どころもこなせる彼の姿を堪能して欲しい。
2005/03/16

どんな時代が訪れようと、変わらぬものがある。そんな変わらないもののひとつが音楽かもしれない。時代と共に変わるなんて嘘だ。根底に流れる本質は決して変わらない。今日は、過酷な状況の中、音楽を愛したひとりの男を描いた「戦場のピアニスト」を紹介しよう。ポーランドに住むユダヤ人ピアニストのシュピルマンは、ナチス・ドイツのポーランド侵攻により、ゲットーへの強制移住など様々な締め付けに遭う。周囲がドイツ兵やユダヤ人警察の残虐行為によって命を落としてゆく中、不自由で屈辱的な生活ではあったが、彼は静かに時をやり過ごす。しかし、そんな生活も長くは続かない。2年が過ぎた頃から状況は更に悪化していった。多くのユダヤ人が貨車で強制収容所へと移送され始めたのだ。シュピルマンの家族も例外ではなかった。ついに収容所行きの列車に乗る日がやって来る。列車に向かって移動する人の群の中に埋もれていたシュピルマンは、ユダヤ人警察にいる友人へラーの好意で列から引き離され、彼ひとりが辛くも収容所送りを免れる。シュピルマンは、ゲットー内の強制労働に従事しながら、脱出の機会を窺うのだが…題名から受ける印象とは裏腹に、戦場でのサバイバルが物語の大半を占める。どちらかと言えば、活劇色の濃い作品となっている。ナチス占領下のポーランドを舞台に、全編に漂う重苦しい雰囲気は、絶望の中でも決して諦めない主人公の生き方をより際立たせている。これが実話を元に映画化されているというのだから恐れ入る。ロマン・ポランスキーといえば、古くは「ロマン・ポランスキーの吸血鬼」で知られる監督である。官能的な描写も臆することなく描き出し、その溢れる才能でポーランド映画界の枠からはみ出した監督と言われることもしばしば。皮肉にも自身の監督作品よりも狂信的なカルト集団マンソン・ファミリーによる妻シャロン・テートの惨殺事件で有名だ。実は自身もナチスのゲットーで過ごした経験を持っており、その記憶がこの作品に色濃く反映されているという。まったくの余談だが、主役のシュピルマン演じるエイドリアン・ブロディは、ルー大柴を彷彿とさせる…
2005/03/15

最強の料理人、それは悪を料理する腕も超一流…今日は、そんな料理人が活躍する「暴走特急」を紹介しよう。元SEAL(海兵隊)の伝説的な特殊工作員にして、料理人としても名高いケイシー・ライバックは久しぶりの休暇を姪と列車の旅で過ごす予定だった。ケイシーが姪と乗ろうという列車は、ロッキー山脈を走り抜ける米国有数の豪華列車、グランド・コンチネンタル。だが、出発から間もなく、列車はテロリストに乗っ取られてしまう。テロリストはレーザー搭載の衛星でペンタゴン地下の原子炉を攻撃しようとしていた。この衛星をコントロールする際、所在地を把握されないために列車を乗っ取ったのだ。ケイシーはテロリストに拘束を免れたポーターと共に、人質の開放とテロリスト退治に乗り出すのだが…言わずと知れた「沈黙の戦艦」の続編。日本では無関係の作品までシリーズのような売り方をしたため、沈黙シリーズの3作目ということになっているが、それは間違い。沈黙シリーズは「沈黙の戦艦」とこの「暴走特急」の2作だけだ。スティーブン・セガール演じるケイシー・ライバックの人物像にも注目して欲しい。特に冒頭のシーンで列車の料理人に腕前を披露しようとするシーンなどから、薄っぺらなステレオタイプのキャラクターでないことが実感できるはずだ。また彼の見事なマーシャル・アーツもたっぷり堪能できるのは言うまでもない。ケイシーを助けるポーターの成長も物語的には重要なポイントだ。ここら辺も見逃さないように。とにかく勧善懲悪が気持ちいい作品なので「沈黙の戦艦」と併せて鑑賞されることを奨める。
2005/03/14

時という概念は人間が作ったモノだ。だが、それは目には見えないが確かに存在する。この時間を意図せず遡ってしまったら…今日はタイム・スリップSFの名作「ファイナル・カウントダウン」を紹介しよう。ハワイ沖を航行中の原子力空母“ミニッツ”は、突然不思議な大嵐に巻き込まれてしまう。すべての計器は異常を示し、艦の操舵さえもままならない、そんな状態だ。やがて嘘のように嵐は過ぎ去り、天気が回復すると、機体側面には赤い丸印の記された緑色のプロペラ機が飛来する。“零戦”だ。彼らは第2次世界大戦中の1941年にタイムスリップしてしまったのだ。折りしもその日は12月6日、真珠湾攻撃の直前であった。歴史の改変は、どのような結果をもたらすかわからない。かといって、真珠湾攻撃で同胞が血を流すのを見逃すこともできない。葛藤の末、彼らが出した結論とは…勇壮なテーマ曲が心地良い。特撮映画だが、緻密に登場人物の心情を描くことで、設定上の不備(映画ならではのご都合主義)を補っている。マイケル・ダグラスの父君カーク・ダグラスがニミッツの艦長を演じている。妙に様になっているので、しっかり堪能するように。登場する日本人の日本語がたどたどしいのは御愛嬌。ラストシーンにオチがあるので、伏線も含めて見落とさないようにしっかり鑑賞しよう。※諸事情により次回更新は月曜日以降。
2005/03/11
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どんなに切実で正当な理由があろうとも暴力に訴えては正当化することなんてできやしない。ましてやテロを手段としている限り、それは決して主義主張にはなりえないのだ。今日は、テロと戦う「デルタ・フォース」を紹介しよう。ある日、アメリカの旅客機がテロリスト集団にハイジャックされてしまう。緊急要請を受け、特殊コマンド部隊“デルタ・フォース”に出撃命令が下る。旅客機は燃料補給のためにベイルートに着陸、密かに人質の一部がテロリストのアジトへと連れ去られる。旅客機はなおも逃走を続け、今度はアルジェリアに向かい、そこで女子供を解放する。しかし、デルタ・フォースが待ち受けているのを知ると、再びベイルートヘ。デルタ・フォースは隊をふたつに分け、機内に残された人質とアジトに連れ去られた人質の救出作戦を同時展開することとなるのだが…当時はまだ知名度の高くなかったデルタ・フォースにスポットを当てたアクション映画。「炎のテキサスレインジャー」で有名なチャック・ノリスが、デルタ・フォースの中核を成す主人公を演じている。また「北国の帝王」や「最前線物語」で知られるリー・マービンが、デルタ・フォースの指揮官を演じている。見所は沢山あるが、飛行機が飛んでるようにテロリストへ思わせる辺りの手際は映画ならではのトリックだろう。またクライマックスでの主人公の脱出シーンも手に汗握る展開だ。
2005/03/10

人類は決して万物の霊長ではない…そう痛感する瞬間、人は本当の恐怖を知ることになる。今宵は「死霊伝説」を紹介しよう。タイトルに死霊とあることからゾンビもののホラーと勘違いされる方が多いようだが、れっきとした吸血鬼ものだ。あらすじは、あえて語らないでおこう。実はこの作品、本来映画ではない。テレビムービーなのだ。当時、テレビムービーとしては出来がよかったために、日本では再編集して劇場公開されている。だが、その再編集でカットしすぎたため、劇場公開版は物語自体が謎の残る展開のまま終わってしまう。そのため、この劇場公開版を観た人には極めて評判が悪い。地上波でのテレビ放映は、この劇場公開版を更に短縮したものが放映された。これが輪をかけて評判を悪くしている原因かもしれない。幸い、最近一部のCS局で4話に分けてノーカット放映したので、そちらを観た人には評判がいいようだが…スティーブン・キングの小説「呪われた町」が原作となっている。この作品の注目ポイントは、主人公をデビッド・ソウルが演じていること。日本では「刑事スタスキー&ハッチ」のハッチ役で知られる俳優だ。抑えた演技が作品の雰囲気とあいまって、何とも言えない独特の空気を作り出している。舞台は現代、アメリカの片田舎セイラムズ・ロットという町。何の変哲もない片田舎なのだが、それがやがて…とにかく雰囲気を楽しんでもらいたい。ゾクゾクすること請け合いだ。
2005/03/09

本日は、思いっきりロマンティックなコメディ「天使とデート」を紹介しよう。主人公は化粧品会社に勤めるやり手の会社員。社長令嬢との結婚を控えている。そんな婚約披露パーティーの夜、主人公は翼の折れた天使を発見する。彼が傷の手当てをして介抱すると、天使はすっかりなついてしまうのだった。この天使の存在が主人公の日常を一変させる。婚約者は天使を主人公の愛人だと誤解して大騒ぎ、主人公の悪友達は天使を使っての金儲けを企む。そんな中、主人公は徐々に天使に心を奪われていくのだった。はたして主人公と天使の恋は成就するのか…あらすじを語るより問答無用で観せたいと切実に思う作品。とにかく論より証拠、観てもらいたい。天使を演じるエマニュエル・ベアールの美しさは、古今東西の映画の中でも際立っている。映画を観ている観客まで天使に魅了されることは必至だ。フライドポテトを美味しそうに食べるシーンもキュートに感じるだろう。また主人公の婚約者をフィービー・ケイツが演じているのも見逃せない。齢を重ねても彼女の美しさは健在だということが納得できる。敵役ながら、とんびにあぶらげをさらわれる役を楽しそうに演じている。言うまでもなくハッピーエンドなので安心して観て欲しい。
2005/03/08

なぜ人は古より吸血鬼を恐れるのか。人の血を吸うからか?否、そうではない。それは人が狩られる立場だからだ。万物の霊長などと奢っているから、逆に生態系で自分達より上の存在が許せないのだ。今宵は、現代のヴァンパイア・ムービー最高峰のひとつ「フロム・ダスク・ティル・ドーン」の後日談「フロム・ダスク・ティル・ドーン 2」を紹介しよう。「フロム・ダスク・ティル・ドーン」の物語から7年後が舞台。ひとりの凶悪犯が護送途中に脱獄し、昔の仲間と銀行強盗を計画する。ところがその脱獄犯は、仲間との待ち合わせ場所へ向かう途中で例の酒場に立ち寄り、吸血鬼にされてしまう。そうとは知らない仲間達は一緒に銀行を襲うのだが、ひとりまたひとりと吸血鬼にされていく…結局、主人公ただひとり残して全員吸血鬼とされてしまう。その一方、脱獄犯の逮捕に燃える老保安官は、警官隊を指揮して銀行を包囲する。吸血鬼に血を吸われるよりは逮捕される方がマシと、命からがら脱出した主人公ではあったが、案の定信じてはもらえない。遂には日の出を迎えるが、その日は運悪く日食の日であった…前作「フロム・ダスク・ティル・ドーン」のゲッコー兄弟の武勇が半ば伝説と化して、ワルの間で語り継がれている辺り、思わずにやりとさせられる。直接的な繋がりは希薄だが、前作を見ていればところどころの会話に頬を緩ませること請け合いだ。もちろん肝心のバトルも色々凝っている。特に催涙弾による煙の中から迫ってくる吸血鬼との戦いは、出色の出来と言えよう。どこから飛び出してくるかわからない怖さがあり、ハラハラドキドキさせられること必至だ。
2005/03/07

目に見える恐怖は大きい。だが、目に見えぬ恐怖はさらに恐ろしいかもしれない。ましてや、それが目に見える恐怖へと転じた時に…今日は、そんな恐怖を具現化した怪物映画「レリック」を紹介しよう。ある日、シカゴの沖に南米の貨物船が漂着する。その船の中から、6体の惨殺死体が発見された。同じ頃、シカゴの歴史博物館にふたつの木箱が届く。南米へ調査に行った博物館の研究員から送られたものだ。ひとつには近いうちに博物館で開催される予定の催し「世界の迷信展」向けの石像。もうひとつには現地の植物の葉が詰められているだけだった。博物館勤務の進化生物学者である主人公は、その葉に付着したカビ状の胞子を分析のために保管する。その夜、博物館の警備員が何者かに惨殺された。シカゴ市警のダガスタ警部補は、死体の状態が貨物船の惨殺死体の状態と酷似していることに気付く。死体はすべて頭部を損壊しており、しかも脳下垂体と視床部が失われていたのだ。翌日、博物館では夜に開かれるパーティーの準備に追われていた。パーティーの中止を申し入れる警部補だったが、市長や有力な後援者を招くこのパーティーは、助成金獲得のためにも重要な催しだった。警部補は、市長の命令でやむなく催しの開催を許可せざるをえなくなってしまう。しかしそれは、怪物がパーティーの参加者を血祭りにあげる好機であった…この序盤だけでもワクワクしないだろうか?その場にいる当事者には冗談では済まされないだろうが、観ている観客側からすれば、事態は悪い方へ悪い方へと転がり、大きな事件の到来を予感させる。これこそが、この手の映画の醍醐味と言っても過言ではあるまい。物語は中盤を過ぎて終盤にさしかかる辺りで、どのような経緯で生まれた怪物なのかと怪物の正体が判明する。この辺の説明が専門的過ぎてわかりにくいのが難点だ。この説明が理解できるか否かで作品の評価が180度変わってしまう。原作の小説の方がよりわかりやすく説明されているので、興味のある方は探してみるといいかもしれない。ちなみに原作者はダグラス・プレストン。邦訳は扶桑社ミステリー文庫から「レリック」のタイトルで刊行されている。また続編小説「地底大戦~レリック2~」も出ている。
2005/03/06
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今夜は「スーパーマンIII/電子の要塞」を紹介しよう。この映画の劇場公開時、地方では「レッド・オメガ追撃作戦」という映画が併映された。実はこの併映作品観たさで劇場へと足を運んだのだ。併映上映の作品は、今みたいにビデオも出ることはなかった。そこで時間が許す限り、繰り返し観る。当然、同時上映の「スーパーマンIII/電子の要塞」も同じだけ観ることになり…その結果、お目当ての作品と同じぐらい、この作品も好きになってしまった次第。この「スーパーマンIII/電子の要塞」は内容的にはアメコミのスーパーマンに最も近く、アメコミ版のスーパーマンを知る者には評判がいい。特に現地アメリカではシリーズ中最も人気のある作品だ。しかし当時、日本ではアメコミ版のスーパーマンを読む層は限られており、テレビシリーズの「スーパーマン」はすっかり過去のモノとなっていた。このため、漠然と名前だけ知ってる人や、クリストファー・リーブの「スーパーマン」シリーズから知った人が圧倒的に多いという状況だった。したがって、クリストファー・リーブの映画版「スーパーマン」シリーズの1作目・2作目のイメージで定着してしまった感があったのである。そんな理由で、この「スーパーマンIII/電子の要塞」の評判は、お世辞にも芳しくなかった。だが「スーパーマン」とは、本来この作品のようなものなのだ。ユーモアとウィットに溢れたセンス・オブ・ワンダーな物語なのである。
2005/03/05

今日は雪が降ったので心温まる「ホーム・アローン4」をご紹介。「ホーム・アローン」は、2までしか知らない人がほとんどだと思う。実は4まで作られているのだ。もちろん、タイトルだけいただいた無関係の作品ではない。正真正銘の本家本元である。「ホーム・アローン3」は物語をケビンたちとは全く無関係の場所で番外編的に展開したが興行的には今ひとつであったようだ。今作ではふたたびケビンを主人公に描いている。とは言え、今回ケビンを演じるのはマイク・ワインバーグ。マコーレ・カルキンは年を取り過ぎてケビン役を演じられなかったのだ。この2代目ケビン、マコーレ・カルキンの初代ケビンのイメージが強い人には、評判が良くない。007におけるジョージ・レーゼンビーみたいなものだろうか。だが先入観なしで観れば、この「ホーム・アローン4」もなかなか興味深い。何しろ今回ケビンの家庭は、未曾有の危機を迎えているのだ。なんと父親が家を出て別居状態となり、家庭崩壊の寸前だ。そんな状況の中、クリスマスの時期が来る。ひょんなことからケビンは父母の別居のきっかけとなった父のガールフレンドの豪邸でクリスマスを迎えることになる。そのガールフレンドは稀に見る大資産家。しかも彼女の家は、ゴージャスなだけではなくハイテク設備が整う大邸宅なのだ。その上、クリスマスには皇室の王子をもてなすという。豪華なクリスマスに寂しさを紛らわせようとするケビンだったが、ケビンがその屋敷にいることも知らずにあの強盗コンビの片割れマーブが王子の誘拐を企んでいた。はたしてケビンは三度強盗を撃退できるのか。そしてケビンは家庭の崩壊を防げるのか。…と、みどころ満載だ。一切の先入観を捨てて、純粋に物語を楽しんで欲しい。
2005/03/04
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あなたは、秘境を探検する映像に心惹かれることはないだろうか?映画やドキュメンタリーを問わず、私はその手の映像を観てしまうことが多い。それは決して自分がそういう場所へ行けないから惹かれるのかもしれない。今回は、そんな秘境を舞台とした「大アマゾンの半魚人」を紹介しよう。アマゾン川上流で化石の発掘をする調査隊があった。彼らはデボン期の地層から水掻きのついた手の化石を発掘する。調査隊の指揮を取る科学者は、ベースキャンプに調査隊のメンバーを残したまま、下流の研究所へいったん戻る。発掘の成果を報告するためだ。この成果に研究所は、残りの部分も発掘するように指示。新たに数名のメンバーを引き連れてベースキャンプへ戻ることになる。彼らが戻ると、残してきた調査隊のメンバーは全員殺され、ベースキャンプは壊滅していた。とはいえ、発掘を中止する訳にはいかず、調査は続行される。最初の発掘現場を掘り返すものの、残りの部分は見つからない。もしかしたら少し下流のラグーンに流されたのかもしれない。そんな仮説を立て、発掘現場を移動する一行。しかし、そのラグーンこそ現地の人間も近付かない恐ろしい場所だったのだ…タイトルは有名ながら、意外と観たことのある人は少ない作品。そのタイトルからもわかるように半魚人の映画だ。この半魚人の造型が大変素晴らしく、現在の目で観ても生物感溢れるデザインは秀逸としか言い様がない。まぁ、泳ぎがクロールっぽいのは、御愛嬌。物語は典型的なハリウッド製の探検映画で、当然のことながらアマゾンでは一切撮影していない。この映画、やたらと観てる側に向かっての動作が多い。水中銃を撃つ場面やこうもりが飛んでくるシーン等々…これは、この作品が立体映画として作られたことに起因する。そう、昔懐かしい片側が赤で片側が緑のあの眼鏡だ。残念ながら、現在国内で入手可能なDVDはモノクロの映画として収録されているため、立体映画として観ることはかなわない。
2005/03/03

今日は、あの「ペット・セメタリー」の続編「ペット・セメタリー2」を紹介しよう。撮影中の事故により母を目の前で失ってしまう主人公。そのショックを引きずったまま、父と共に片田舎の小さな町へと引っ越す。その町こそ、かつて死者が甦るという事件のあった町だった。主人公はその町で知り合った友人にペット・セメタリーの存在を教わる。そんなある日、友人の愛犬は養父の保安官によって殺されてしまう。半信半疑ながら、彼らがペット・セメタリーにその犬の亡骸を葬ると、犬は凶暴になって甦った。その犬に今度は保安官が噛み殺されてしまう。事件の発覚を恐れた彼らは、保安官の亡骸をペット・セメタリーに埋めてしまうのだが…芋づる式に拡大していく恐怖は、心底恐ろしい。しかも蘇ったモノが何を考えているのかわからない点がさらに怖さを増幅する。前作も怖いが、前作以上に空恐ろしいものを感じさせる作品だ。また観ていて痛いと思うようなシーンも多々ある。間違っても感受性の豊かな年少者には観せないで欲しい。トラウマになること請け合いである。
2005/03/02

今日は、ひょんなことから助けたロボットと少年たちのひと夏の冒険譚…「ジュブナイル」を紹介しよう。林間学校で行った先の森の中で主人公・祐介とその仲間たちは高度な知能を持つ小さなロボット・テトラと出会う。初対面なのに祐介の名を知っているテトラ。この出会いから祐介たちの波乱万丈な夏休みは幕を開ける。テトラのことを調べようとする祐介たち。彼らは電化製品の修理で生計を立てている天才物理学者の卵・神崎と出会う。神崎はタイムマシンの研究をしていた。一方、地球に迫る脅威があった。地球上の水を狙う異星人・ボイドの宇宙船が迫っていたのだ。祐介のガールフレンド・岬は、このボイド人にさらわれてしまう。彼女を救うため、祐介はテトラの作った戦闘ロボット・ガンゲリオン(!)に乗り込み、救出へ向かう。はたして地球は救われるのか? さらわれた岬の運命は?物語序盤の雰囲気は「スタンド・バイ・ミー」に非常に近い。のどかな…極めて牧歌的な草原がそう思わせる。だが、物語は一変してSFとなる。主人公たちは、夜の森で小型のロボットを拾うのだ。そして始まるロボットと少年達の交流。見ていて微笑ましい、その交流は羨ましくなること必至だ。しかし、そんな平穏も長く続かない。物語は急展開し、地球へ水を盗みに来た異星人との攻防となるのだ。とはいえ、この攻防も緊迫感こそ溢れるものの、殺伐とした戦いにならない。むしろ少年達の友情と知略が心地良い気持ちにしてくれる。まさにワクワクするような冒険を追体験できる映画だ。香取慎吾が出演していることでも大いに話題となったが、あくまでも主人公たちを助ける発明家役なのでお間違いなく。また少年たちのマドンナ・岬役で鈴木杏も出ている。
2005/03/01
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