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2019.05.16
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​​ ジャン=リュック・ゴダール「イメージの本」シネ・リーブル神戸​

​ゴダール、​​ ベルイマン ​、​ エリセ ​、​ ​ブニュエル ​​ ・・・・。40年前に映画少年だったシマクマ君にとって、当時ですら名画座でかかるのを待った人々。(名前をクリックしてみてくださいね。)​​​

 30年映画館に通う余裕も金もない生活から、仕事をやめて映画館に戻ってきて一年。元町映画館とかアートヴィレッジとかで、そんな懐かしい名前の特集を組んでくれると、うれしい。なんとか見直そうと出かける。
​  そういう映画を見ていると、目の前の映像の展開が不思議な既視感とごっちゃになる新しい映画体験に揺さぶられる。それは、どこか哀しくて、でも、こたえられない。このまま映画館の椅子に座りっぱなしで、次の映画をかけてほしいと思う。先日も元町映画館で ブニュエル を見て感動した。やっぱりすごい!​
​​​ シネ・リーブルのチラシを見ていて、驚いた。 「勝手にしやがれ」 「中国女」 ゴダール の新作がかかる。​​​
​「ええー?ゴダールって生きてんねや!」​
​ まさか、生きている ゴダール の、新しい映画が見られるとは想像もしていなかった。​
 広げられた掌。五本の指。映画が始まった。
ピアノを弾く指がある。切り貼りの映像とセリフが一章ごとに五つ展開されるらしい。
 古い映画のシーンに新しい映像が重ねられて、セリフがかぶさる。それぞれの映画を特定することは、とても出来ない。かろうじて、「あれは溝口の『雨月物語』か?」と浮かんでくるが、すぐに消える。

 暴力、戦争、革命、セックス、女、男、子供。くりかえされる手の動き。イメージは、いやな記憶のフラッシュバックのようにとりとめがない。薄い眠気の霧が繰り返し襲ってくる。
 映像が終わる。カタルシスはとうとうやってこなかった。
 歩きはじめると三宮の雑踏が遠い。ふと、見たことがある世界を見ている感じが襲ってきて立ちどまる。
​ 「そうか、老いか。あの、一見、時間にそって重ねられているように見えたイメージは、意図されていたのかはともかく、こんなふうに見えてしまう今の意識かもしれんな。」​
 老人の記憶の中で、繰り返しフラッシュバックするイメージのカケラ。奇妙な納得が沸き上がってくる。
 グロテスクな映像にさしはさまれた、異様に美しかったシーンが浮かんできて、重ねられるセリフが、そのシーンにつながっているなにかを示していた。

 一本の指が天を指していた。子供たちが海辺で遊んでいた。最初の指の記憶が戻ってきた。
「何ひとつ望みどおりにならなくても希望は生き続けるって、あれがゴダールの声か?」

「なんか、怒っとったな、あのおっさん。」

監督 ジャン=リュック・ゴダールJean-Luc Godard
 製作 ファブリス・アラーニョ ミトラ・ファラハニ
 脚本 ジャン=リュック・ゴダール
 撮影 ファブリス・アラーニョ
 原題「Le livre dimage」
 2018年  スイス・フランス合作  84分 
 2019・05・15・シネリーブル神戸(no5)

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最終更新日  2023.12.06 21:14:53
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