帆を下ろせ
昼間の海戦が嘘だったような静けさの中謝花の歌声が流れ、各船の上では それぞれの思ひがありました
。
鹿門が黒白斎に話しかけます。
鹿門「 爺
、この港でも、小静の手掛かりはつかめなかったが・・・ 生きているだろ
うか
」
生きている、気を落してはいけない、と黒白斎が、決して殺すようなことはない、琉球でダメなら次は台港です、と陳が励まします。
伝馬が謝花を見てみなさい、来る日も来る日も 新蔵人のことばかり
、そして「女の一生ほど怖いものはない」というと、何か思い当たる節があるのか ?
「 バカ
」 と返す鹿門の顔を覗きこ
むのです。
熱帯特有の凄い豪雨がやって来たかとおもうと降り止み、 視界が開けた先に右衛門太夫のめくら船が
ありました。大砲が鹿門のめくら船に打ち込まれます。雨で火薬のしめった鹿門の船の大砲は役にたたず、あの船に小静が捕らわれているかもしれない、 ひきつけておいて斬りこむことに
します。「 帆を下ろせ
」・・・相手の船も近寄ってきます。
そのとき、 大砲が打ち込まれます
。青影丸が来たのです、がもう少しで・・・というところで邪魔をされたため憤慨する黒白斎、鹿門は 伝馬に指示を
出します。しかし、相手の大砲に 舵を壊されては動くことも出来ず
、・・・修理のための木材を集めることと、負傷者の治療のため、近くの島に上陸します。
続きます
。
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